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ロシア連邦 概要
サンクトペテルブルク モスクワ ハバロフスク ウラジオストク ロシア連邦 ユジノ サハリンクス Rus s i anFeder at i on ■概要 <一般事情> 1.面積: 約1, 707万平方k m(日本の60倍、 米国の2倍近く) ( 参考: ソ連:約2, 240万平方k m) 2.人口: 1億4, 350万人(2005年1月現在)( 参考: ソ連:2億8, 862万4千人/ 1990年1月1日) 3.首都: モスクワ 4.人種: ロシア人が総人口の81. 5%と圧倒的多数を占め、残りを多くの少数民族が占める多民 族国家(ロシア人に次ぐのはタタール人で3. 8%、次いでウクライナ人2. 9%、チュバシ人1. 2%等) 5.言語: 100以上の言語があるが、ロシア語が公用語。 6.宗教: ロシア正教が最も優勢であるが、多民族国家を反映してイスラム教、仏教、ユダヤ教等多数の宗教が混在。 7.略史: ロシア国家の起源は、9世紀にノルマン人の首長リューリックがノヴゴロドに来て、「ルー シの国」を建てたことに始まる。13世紀にはモンゴルの支配を受けたが、やがてモスク ワ大公国が台頭し、15世紀のイワン雷帝の時にモンゴル支配を克服。雷帝の死後、 動乱時代を経てロマノフ朝成立。ピョートル大帝(1682年即位)の時代にロシア帝国 の基礎が築かれる。この帝国は、1917年2月の革命により崩壊し、代わって同年10月 の革命でレーニン率いるボリシェビキがソヴィエト政権を樹立。その後周辺諸国を加 えて1922年にソヴィエト連邦(ソ連)が成立。このソ連は、共産党の一党支配を基盤 とする社会主義国家として196080年代には米国と覇を競うまでになったが、経済・ 社会は停滞。このような状況を打開するべく、1980年代後半に登場したゴルバチョフ 書記長の指導の下に「ペレストロイカ(建て直し)」政策が進められたが、国内の混乱 を招き、共産党支配が揺らぎ始めた。そして、1991年8月の政変を契機として一気に 崩壊が始まり、同年12月に解体。このソ連を引き継いだのは、エリツィン大統領が率 いるロシア連邦で、同大統領は民主化と市場経済化のための大胆な改革に着手した が、多くの困難を伴い、結局1999年末に任期終了を待たずに辞任した。その後2000 年3月の大統領選挙でプーチンが勝利し、同年5月に第二代大統領に就任した。同 大統領は、市場経済化の路線とともに、混乱した政治状況を収束させるべく縦の権 力体制の構築を進め、政治的安定を達成。またロシア経済の好調と個人的人気もあ り、2004年3月14日の大統領選挙で70%以上の圧倒的得票率で再選され、同年5 月に2期目の任期に入った。 <政治体制> 1.政体: 共和制、連邦制(共和国や州等88の構成主体からなる連邦国家) 2.元首: 大統領(任期4年、2期まで);プーチン、ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ(2000年5月就任) 3.議会: 連邦院(上院) と国家院(下院) の二院からなるロシア連邦議会 連邦院(定数178: 連邦構成主体の行政府及び立法機関の代表各1名) 国家院(定数450、 任期4年:小選挙区と比例代表選挙制により半数ずつ選出) 4.政府: 首相 フラトコフ、ミハイル・エフィーモヴィチ 外相 ラヴロフ、 セルゲイ・ヴィクトロヴィチ <外交・国防> 1.外交全般: 「強いロシア」の復活を国家目標とし、外交はその手段。積極的な首脳外交 を展開。経済外交を重視し、世界経済システムへの統合、特にWTO早期 加盟が当面の課題。最近は欧米との協調路線を維持しながら、中国、イン ドとの協調やアジア太平洋地域重視を打ち出している。近隣諸国にはエネ ルギー外交を展開。 ●2007年予算案( 8月17日閣議決定。 同26日国家院に提出): 歳入7. 0兆ル ーブル(約31兆円) 、 歳出5. 5兆ルーブル( 約24兆円) 、財政黒字1. 5兆ルーブ ル( 約7兆円) 。 対前年比で、 歳入は38%、歳出は28%増。 「 優先的国家プロジ ェクト」54%増、 国防予算25%増、 国家安全保障・ 法執行機関予算23%増。 ●経済構造改革: ロシア政府は、 石油とガスへの依存構造から脱却して産業 を多様化し、経済を安定した成長軌道に乗せるため、 経済構造の改革を目指 している。プーチン大統領は、 本年5月の年次教書演説で、 技術改新やエネ ルギーの効率利用の必要を強調。 7月1日、 ルーブルの自由交換制に移行。 ●安定化基金: 原油価格に脆弱な財政構造からの脱却を目的に2004年1月 設立。 原油価格が政府の設定する基準価格( 27米ドル/バレル) を超えた場 合の輸出関税及び天然資源採掘税の一部が財源。 2006年8月10日の残高 は1兆8000億ルーブル(約8兆円) 。 対外債務の繰上返済に充当。 8月21日、 対パリクラブ債務( 約220億米ドル) を繰上完済。 ●経済特区:国内産業の育成・ 発展や地方開発のため、2005年7月、 税制、 関税及び行政上の優遇措置を定めた「 経済特区法」 が採択され、サンクトペ テルブルク、 トムスク等6ヶ所が特区に指定された。 2006年1月より運用開始。 ●戦略企業に対する国家統制の動き: 巨大石油会社「 ユコス」社が巨額の追 徴課税を受け、 同社の中核子会社「 ユガンスクネフチガス」 が競売により最終 的に国営石油会社「 ロスネフチ」に売却された(2004年) 。 さらに、国営ガス企 業「 ガスプロム」社による石油企業「 シブネフチ」 社の買収( 2005年) 、 主要な 旅客機・ 軍用機製造企業を統合した「 統一航空機製造会社」 ( 政府持ち株 75%以上) の設立の決定( 2006年2月) 等の動きが見られる。 8月末にはアル ミ最大手「 ロシアアルミ」 社が同業の「 スアル」社等を買収する計画が判明。 <日本との関係> 1.日本との貿易 ( 通関ベース) ( 100万ドル) 年 日本の輸出( A) 日本の輸入( B) 収支( AB) 2001 717. 5 3, 872. 9 ▲ 3, 155. 4 2002 942. 5 3, 276. 7 ▲ 2, 334. 2 2003 1, 764. 0 4, 217. 9 ▲ 2, 454. 0 2004 3, 110. 6 5, 693. 7 ▲ 2, 583. 2 2005 4, 485. 3 6, 204. 5 ▲ 1, 719. 2 62. 1%)、 建設・ 鉱山用機械( 6. 4%)、 バス・ トラック(5. 5%) 、 映像機器 2.日本の主要輸出品目:乗用車( ( 2005年) ( 2. 7%)、 通信機( 2. 6%) 4%)、魚介類(18. 2%)、石炭(14. 4%)、木材(11. 7%)、原油及び粗油(11. 3%) 3.日本の主要輸入品目:アルミ・同合金(22. ( 2005年) 備考:(注)*カッコ内はシェア。(出所)日本側通関統計、2005年 4. 日本からの直接投資額: 2003年度 ▲6 2004年度 49 2005年度 95 (出所)「国際収支状況」(財務省)、 「外国為替相場」(日本銀行)よりジェトロ作成 *) :駐在員事務所95、現地法人49、支店1、その他9 5. モスクワ日本商工会 企業数:140社 内訳( 加盟企業・団体数: 備考:2006年7月時点 *同一企業が複数の形態で拠点を設立しているケースを含む 7万人、準軍隊 約41. 5万人(国境警備隊 約16万人、内 2.ロシア軍: 連邦軍 約103. <大阪市との関係> 務省軍 約17万人など) 姉妹都市: サンクト・ぺテルブルグ( 旧称: レニングラード) <経済(単位 米ドル) > 1979年8月16日/姉妹都市提携 1.主要産業: 鉱業(石油、 天然ガス、 石炭、 鉄鉱石、 金、 ダイヤモンド等) 、鉄鋼業、 人口: 460万人 面積: 1, 400平方キロメートル 機械工業、化学工業、 繊維工業 1703年、ピョートル1 世が建設したあと、サンクト・ペテルブルグは、商工業の中 心として栄え、港湾都市・文化科学都市として独自の地位を築いてきた。市内に 2.GDP: 7, 652億米ドル( 2005年: ロシア統計国家委データを基に同年平均のルーブ は、ネバ川や運河が縦横に流れ「北国のベニス」と呼ばれる石造建築の美しい ルレートで換算) 1人当たり: 5, 332米ドル( 同上) 町である。市民投票で、過半数の賛成を得た上で、1991年9月レニングラ 3.経済成長率(%): ▲5. 3%(98年) +6. 4%( 99年) +10. 0%( 00年) +5. 1%( 01年) ードから「サンクト・ペテルブルグ」 と改名され、新しい歴史を歩み始めた。 +4. 7%(02年) +7. 3%( 03年) +7. 2%( 04年) +6. 4%( 05年) <大阪市との主な交流> 4.貿易(05年): 輸出:2453億米ドル(石油、天然ガス、鉄、非鉄金属、機械設備 等)(ロシア中央銀行) ・ 両市代表団の相互訪問。 輸入:1251億米ドル( 機械設備、 食料品、 農産物 等) ( ロシア中央銀行) ・ 大阪市立大学とサンクト・ ペテルブルグ国立大学が学術交流。 相手国: 上位から独、オランダ、伊、中国、ウクライナ、ベラルーシ、トルコの順。日本は15位。 ・ 都市工学の分野での交流団の相互派遣。 ・ 柔道、 サッカーなどのスポーツ交流。 5.通貨/為替レート: ルーブル ( 1ルーブル=100カペイカ) ・ レニングラード市代表団が大阪で民族音楽の公演や絵画展を実施、長居公園に彫刻「友情の像」を寄贈(1 987年)。 26. 67ルーブル/米ドル( 9/ 8) 、 34. 19ルーブル/Eu r o ( 9/ 8) ・ 1 5周年記念事業として、 サプチャク市長が来阪、 写真展を開催( 1 994年) 。 6.経済状況: ●好調な経済:1998年8月に金融危機に見舞われたが、 1999年以降、 ルー ・ 阪神・ 淡路大震災の被災児童が招待される( 1 995年) 。 ブルの切り下げによる国内産業の復調と石油価格の高騰を主な原動力とし ・ 20周年記念事業として、本市代表団がサンクト・ペテルブルグを訪問し、西本智実指揮コンサートなどに出席(1999年)。 て経済は回復に向かい、 2000年にGDP10%の成長を記録。 2005年には7年 ・ 建都300周年を記念して、磯村市長がサンクト・ペテルブルグを訪問し、石灯ろうを寄贈( 2003年) 。 連続の成長を記録したが、 成長率は鈍化し、6. 4%。 インフレ率は10. 9%で過去 ・ 25周年記念事業として、マトビエンコ市長を団長とする代表団が来阪、児童絵画写真展、セミナーを開催(2004年)。 7年で最低水準となった。 出所:外務省、J ETRO、大阪市ホームページ