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京都府内の新研修医 180 名が一堂に会す ~全国都
新研修医総合オリエンテーション 開催 京都府内の新研修医 180 名が一堂に会す ~全国都道府県医師会では初の試み~ 京都府医師会では、今年 4 月より京都府内の臨床研修指定病院で初期研修を受ける新研修医を対象にした総合 オリエンテーションを 4 月 2 日(土)に開催。4 月から京都府内で研修を受ける約 260 名の初期研修医のうち、 180 名が参加した。京都府内の初期研修医が一堂に集まるオリエンテーションの開催は初めてで、また全国都道 府県医師会でも初めての試みとなった。 臨床研修指定病院では十分に対応できない分野や府医独自のオリエンテーションプログラムを提供すること で、研修医が身につけるべき最低限の知識の均一化を図るとともに、研修医同士の「ヨコ」の連携を深めること 等を目的に開催を決定した。 参加した研修医は講師の講義に熱心に耳を傾け、真剣に取り組みつつも、楽しく講義を受けていた。なお、本 稿の最後に参加者アンケートを掲載するのであわせてご覧いただきたい。 ■府医独自のオリエンテーションプログラムを提供 オリエンテーションで、参加研修医は医師“1 年目”の心構えを学んだ。当日のプログラムでは、講義はコミ ュニケーションや医療安全、保険診療のルールなどを、一方、体験講義 では、京都府医療トレーニングセンターを活用した救急蘇生やチーム医 療を学んだ。 午前の部では、コミュニケーションと最近の医事紛争の動向について 講義を行った。ハーランドプロジェクト代表の畠田智津子氏からは、対 話の必要性、言葉の多様性について説明がなされた。特に対話のきっか けは「挨拶」だとし、態度、表情、声に気を配って挨拶をしてほしいと 述べた。 熱心に聞き入る研修医 また、府医顧問弁護士の置田文夫氏は、ここ数年の訴訟件数や事故事例 などを例にあげ、 実際の医療現場での初期対応のあり方について概説し、 特にカルテ記載の重要性を説いた。 午後の部では医療安全対策の基本として府医医療安全対策委員会委員長の齋藤信雄氏が講義を行い、これまで 府医が取り組んできた「新しい医療安全文化の創造」について説明した。そして最後に、医療は人命のかかった 危険な仕事であるが、これほどやりがいのある仕事はないと述べ、自分の手に乗った「命」の重みを忘れないで 今後の医療に従事してほしいと訴えた。 ■森会長が「地域医療活動と医師会活動」について講義 午後の部では、森府医会長が「地域医療活動と医師会活動」と題して講義 を行った。森会長は医師会設立の経緯からその存在意義、さらには医師会 の展開する事業に言及した。そのうえで、医師会が目指すところは「開か れた医師会」であり、 「質の高い安全な医療の提供」 「良質な医療情報の提 供」 「患者さんとともに取り組む医療」を挙げた。また、地域医療活動につ いても、 「地域医療は地域の医師全体で守る」という府医の基本理念を挙げ た。最後に医師の心得として、医療に従事する医師は「公器」であると述 べ、医療の社会性、公共性を十分に認識するとともに、医療教育には、 講義で熱いエールを送った森会長 多額の税金が注ぎ込まれていることを忘れずに頑張ってほしいと医師 1 年目の研修医に熱いエールを送った。 また、続いての講義では、安達府医副会長が[医療費の使われ方]について説明。さらに、これから日常診療の 場に出ていく医師として、必ず備えなければならない知識として、保険医療制度の概要ならびに保険診療のルー ルについて、西村府医理事、小野府医理事が概説した。 ■京都府医療トレーニングセンターを活用した体験講義 最後の講義はグループごとにわかれて、トレセンを活用した体験講義が行われ た。 「救急蘇生の ABC」では、社会保険京都病院麻酔科の木下隆氏を中心に府医ト レセン蘇生救急部会のメンバーの協力により、蘇生人形を使った救急蘇生体験が 行われた。研修医は蘇生人形を前に熱心に心肺蘇生や AED などを使って蘇生訓 練に取り組んだ。 チーム医療の講義 また、京都大学大学院医学研究科の森本剛氏によるチーム医療の体験講義 によるチーム医療の体験講義も行われた。それぞれのグループでの共同作業を通 じて、様々な職種との連携の必要性を学んだ。 トレセンでの救急蘇生体験講義 ■懇親会には山田京都府知事も参加 オリエンテーションの全日程が終了後、研修医の「ヨコ」の連携強化、情報交換を目的に懇親会を開催した。 当日は、東日本大震災への影響も踏まえ、アルコール抜きでの懇親の場となったが、多くの研修医が参加した。 懇親会には山田京都府知事と京都府立医大病院の三木病院長をお招きし、山田京都府知事からは、 「京都の医療を ともに守ろう」とエールが送られた。 最後に、ご多忙の中、今回の新研修医総合オリエンテーションにご協力いただきました諸先生方に対しまして 心より厚く御礼申し上げます。