Comments
Description
Transcript
1358KB
6 寮務関係 6.1 概要 本校の学生寮(柑紀寮)は全 7 棟からなる定員 520 名の全国有数の規模を誇る学生寮である。現 在この寮には全寮制対象の低学年男子学生を中心に、定員いっぱいの男女寮生が日々生活している。 寮での集団生活を通して自立と協調の精神を身につけ、相互の協力と信頼を図り、豊かな人間性を 養えるように努めている。この大規模な寮の運営は、寮務主事以下 9 名の教員と学生課長以下 4 名 の事務職員で行われるが、低学年寮生の指導等の多くの部分を各号館、各階に配置した指導寮生、 副指導寮生に委ねている。指導寮生、副指導寮生は寮のリーダーとして、日々の点呼や清掃の指導、 また勉学や悩みの相談まで行っている。これら指導寮生、副指導寮生は高学年寮生から選抜してい るが、極めて意識の高い寮生の確保に成功している。彼らと指導教員との信頼関係に裏付けされた 「自主的な運営」が行われている。 平成 16 年度寮生数(平成 16 年 4 月 7 日現在) 1年 2年 3年 4年 5年 専攻科1年 合計 128 135 101 84 66 5 519 (22) (11) (14) (10) (6) (0) (63) ※かっこ内は女子数 6.2 入寮選考 本校は通学可能者を除く 1・2 年生男子に全寮制を敷いており、全寮制対象者で入寮希望者を全 員入寮させている。その結果全寮制対象者で寮の定員 520 名の半数近くが占められている。全寮 制対象の入寮希望者数に 3 年生以上の入寮希望者を加えた人数が寮の定員をオーバーした場合には、 3 年生以上の希望者を対象に選考を行い、一部の者には入寮を辞退してもらってる。 6.3 生活指導 寮生が規則正しい生活を行うため、1 年間で、1 年生男女に 6 回、2 年生男子に 6 回、3 年生男 子に 3 回、4、5 年生男子に 2 回、1 ∼ 5 年生女子に 4 回、各 40 分程度の生活指導を行った。 6.4 食事 寮では朝、昼、夕の三食を寮食堂で提供している。食材料費は 1 日 665 円。限られた予算の中で 少しでも魅力ある食事を提供できるように努力を重ねてきた。寮生が好みの食事を選択できるよう に、平成 14 年度から朝食、 昼食、夕食のいずれも二種類のメニューから選択できるようにしてい る。これにより、喫食率の向上を図っている。 31 6.5 主なイベント等 柑紀寮では、何にでも参加する積極的で活発な寮生を育てるべく、数多くのイベントや行事を 行っている。平成 16 年度に柑紀寮で行ったイベントや種々の施策、出来事等は以下の通りである。 「指導寮生任命式および研修会」 新学期が始まる直前の 4 月 6 日(火) 、7 日(水)に白崎青少年の家で指導寮生宿泊研修会を 実施し、指導寮生 25 名、副指導寮生 35 名、学生寮関係教員 4 名の合計 64 名が参加した。この 研修会は柑紀寮の運営の要である指導寮生・副指導寮生にその基本的な職務や心構えなどを身に つけてもらうことを目的としたもので、今回が初めての実施となる。 研修会では最初に今年度前期の指導寮生・副指導寮生の任命が行われ、引き続いて柑紀寮の規 則や指導寮生・副指導寮生の役割をみんなで確認した。次に昨年度の指導寮生委員長の輪玉信大 君(専攻科メカトロニクス工学専攻 1 年)が、 「他高専の学生寮について」と題して昨年度まで に訪問した他高専の学生寮について紹介し、学ぶべき点や参考にすべき点について話しあった。 続いて柑紀寮をより良くするための問題が提起され、 「低学年をしっかり指導するには」や「ゴ ミの分別をしっかりするには」等 9 テーマについて、1 グループ 6、7 名に分かれて問題解決手 法の一つであるKJ法を用いて解決策をまとめ、発表会で披露しあった。 KJ法を用いて学寮の改善策を検討する指導寮生 平成 16 年度前・後期の指導寮生は下表の通りである。 役 職 氏 名 委 員 長 5A 山下 貯 副 委 員 長 5A 山下 恭平 5B 西川 永康 32 号 館 1 2 階 5C 杉野 太紀 2 5D 戎 忠則 3 5B 森田 真吾 1 4C 山本 祐子 4D 門前 沙希 5C 川崎 梨絵 3B 田中 克佳 2 1 2 3 4 5 6 7 副指導寮生 4C 坂井 城史 1 3 3 指導寮生 4C 後安 孝信 3D 澤本 英治 3B 竹原 裕貴 4B 金田 崇史 4B 山崎 英介 5D 竹川真名実 3C 杉野 光彩 5C 前村 幸 4D 越野 智帆 5C 米田 衣里 4D 阪本梨津子 4B 松永 和樹 3D 栗本 裕平 4B 保家 正太 3D 塚由 彬斗 4C 寺井 久登 3A 田村 翔平 4A 山下 貯 3A 山本 将大 4D 出島 佑樹 3B 尾西 雄貴 4D 保田 将彦 3B 赤松 孝洋 1 5A 山下 恭平 2 5C 森 淳一 3 5D 田渕 雄也 1 5D 辻林 研三 2 5B 西川 永康 3 5B 上垣内天崇 1 5C 濱中 省吾 2 5C 栩野 雄平 3 5D 清末 敦博 4 5B 巻川 晃典 5 5A 西出 有佑 1 4A 三原 和也 3A 脇村 真生 3A 吉本 隼也 4B 釘貫太可志 4B 内芝 祐貴 5B 中谷 晃司 5D 吉田 賢太 4A 鴻谷 祐輔 4A 野田 将芳 4C 池永 宇志 4C 浦 英之 4B 岩井 俊樹 4B 岡村 篤志 5C 川岸 弘享 5C 上田 治 5B 梅本 博司 5C 六川 将宏 5D 木村 好延 5D 吉田 隆一 5B 湯船 貴志 5B 菱山 善澄 5A 高山 陽平 5A 平松 繁樹 4A 佐藤 佑樹 「上海高専学生との交流会」 7 月 8 日(木)、上海高専の学生と和歌山高専学生寮の指導寮生委員会との交流会が行われた。 参加者は上海高専の学生、教員 11 名と和歌山高専学生寮の指導寮生、留学生、教員 23 名の併せ て 34 名であった。上海高専では全校学生約 12,000 人のうち、約 7,000 人が寮生活をしており、 和歌山高専の寮の運営方法などが興味深い様子で、お互いの寮の紹介の後には日常生活や学生生 活全般についての幅広い意見交換が行われた。 33 上海高専の学生と指導寮生との交流会 「避難訓練」 4 月 15 日(木)と 10 月 28 日(木)に避難訓練を実施した。 10 月の訓練では、地震に伴い学生寮 3 号館 3 階から出火し、また津波の危険性が高いという想 定の下で行われた。午後 4 時 30 分に全館に火 災警報が鳴り響くと、寮生全員が指導寮生の指 示の下、校内で海抜の高い駐車場へ避難を開始 した。晴天に恵まれたこともあり、避難開始か ら 9 分 30 秒で全寮生の安否確認を完了でき、 まずまずの訓練となった。最後に米光寮務主事 から「もっときびきびした行動をお願いしま す。」 「冬に向かい乾燥した日が多くなりますが、 火の元には十分注意してください。」と講評が 避難訓練風景(10 月) あった。 「ウェルカミングパーティー」 5 月 8 日(土)に新入寮生歓迎イベント「第 9 回ウェルカミングパーティー」を開催した。こ の行事は新入寮生と指導寮生の親睦を深める目的で毎年この時期に行っているもので、1 年生 128 名と指導寮生、副指導寮生及び学寮関係教職員の計 160 名が参加し、バレーボール大会とカ レーパーティーを行った。 バレーボール大会では、指導寮生をチームリーダーとした 26 チームが、リーグ戦の予選を経て、 決勝トーナメント戦を行い最強のチームの座を争った。みごと優勝したのはチーム「トライアゲ ン」で、翌年 1 月に予定されている年間グランドチャンピオンシップに駒を進めた。 熱戦後には、先輩女子寮生等有志による手作りのカレーライスが用意され、一緒に汗を流した もの同士、先輩後輩仲良く山盛りのカレーをほおばった。 34 優勝チーム「トライアゲン」(左)とカレーパーティー風景(右) 「上級救命講習会」 6 月 26 日(土)に御坊市消防本部から講師 3 名を迎えて上級救命講習会(8 時間)を実施し、 低学年の生活指導を担当している指導寮生を中心に学生 25 名、職員 1 名の計 26 名が受講した。 この講習会は毎年この時期に行っているもので、今回で 8 回目になる。参加者は講師から心肺蘇 生術などの説明を受けた後、ダミー人形相手に人工呼吸や心臓マッサージ、止血の仕方などにつ いて実技を行った。全員が熱心に取り組んだ結果、午後の効果測定(実技試験)では、約半数の 受講者が満点で、残りの受講者も優秀な成績で合格した。 けが人を簡易担架で運ぶ 心肺蘇生術の訓練 「学寮大ボーリング大会」 秋のスポーツレクリェーションとして「柑 紀寮ボーリング大会」を実施した。この催し は寮生間の親睦を目的として昨年度から行っ ているもので、今回が 2 回目となる。寮生は 10 月 4 日∼ 31 日の間に御坊市内のボーリン グ場で、それぞれが都合の良い時に 3 ゲーム を行い、そのトータルを競うもので、寮生の 過半数の 333 名が参加した。集計の結果、環 35 左から巻川君(準優勝)、 木辻君(優勝)、 清末君(3 位) 境都市工学科 4 年生の木辻和行君が前回に引き続き優勝し、見事 2 連覇を成し遂げた。大会の上 位入賞者と得点は以下の通り。1 位環境都市工学科 4 年木辻和行君 504 点、2 位電気情報工学科 5 年巻川晃典君 474 点、3 位環境都市工学科 5 年清末敦博君 465 点。 「寮祭」 11 月 12 日(金)夜から 14 日(日)までの 3 日間に渡り開催された。この寮祭は毎年この時 期に行われているもので、今回はバスケットボールやバレーボールなどのスポーツ大会、それに 大クイズ大会などが開催され、寮生たちはそれぞれ得意の種目で熱戦を繰り広げた。また夜には ビデオ上映会も行われ、寮生達は日頃の勉強を離れて楽しいひとときを過ごしていた。フィナー レは各種目での成績に応じて受け取った「富くじ」の大抽選会で、寮生が見守る中で公開抽選が 行われ、お菓子やカップ麺に始まり、1 等のポータブルMDコンポや折り畳み自転車、それに特別 賞のUSJペアチケットなど、様々な景品の獲得者が決まるごとに会場のあちこちから歓声やた め息がもれていた。 ビッグな景品を手に大喜びの寮生 景品を目指して真剣にクイズに答える寮生 「ニューイヤースポーツフェスティバル」 1 月 15 日(土)に 1 学年寮生と指導寮生がバレーボールと餅つき大会を楽しむニューイヤー スポーツフェスティバルを開催した。この行事は、5 月のウェルカミングパーティーとともに、 1 年生と指導寮生との親睦を目的として毎年開催されているもので、今回で 10 回目となる。寮の 各階の指導寮生をリーダーにして、1 年生が主メンバーとなるバレーボールチームを作り、予選 リーグと決勝トーナメントを戦い抜くもので、全 24 チームが頂点を目指した。熱戦の結果、男子 チーム「イチャイチャパブリーズ」が優勝した。また、前年 5 月に行われたウエルカミングパー ティーで同じく優勝に輝いた男子チーム「トライアゲン」との間でグランドチャンピオン戦が行 われ、「トライアゲン」が見事年間グランドチャンピオンに輝いた。バレーボール大会終了後は、 新春餅つき大会に移り、一年生達はなれない手つきで杵を振り下ろしていた。つき上がった餅は、 寮生らの手によって丸められ、あんこやきな粉、おろし醤油など、好みのタレで食し、寮生達は 楽しい一日を過ごした。 36 餅つき大会 バレーボール大会 「グリーンキーパー活動」 グリーンキーパー活動とは寮内のボランティア活動のことで、今年度は約 200 名の寮生が、花 壇班、ゴミ拾い班、草刈り班、パターゴルフ班に分かれ、各グループともに年間を通じて 7 ∼ 10 回の寮内環境整備活動に励んだ。 寮内の花壇に花を植える花壇班 寮内の雑草を取り除く草刈り班 37