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黄色いベンチ

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黄色いベンチ
道徳学習指導 案
平 成 26 年 11 月 26 日 ( 水 ) 5 校 時
児 童 数 30 名
授業者
澳本
智宏
楠目小学校
第 2 学年
資 料 名 :「 黄 色 い ベ ン チ 」( 出 典 「 わ た し た ち の 道 徳 小 学 校 一 ・ 二 年 」 文 部 科 学 省 )
主題名:みんながいい気持ち【低学年4-(1)公徳心】
実 践 の POINT
 価値を深めさせる補助発問
 展開後段の工夫
1.ね ら い
○女の子とおばあさんを見て、
「 は っ 」と し た 二 人 の 姿 を 通 し て 、み ん な が 使 う 物 を 大 切 に し
ようとする態度を育てる。
2.主 題 設 定 の 理 由
(1) ね ら い や 指 導 内 容 に つ い て の 教 師 の 考 え 方
公徳心とは、社会の一員として周りの人々に迷惑をかけず、社会の秩序を守るために必要
な内面的な資質であり、集団生活を送るための基本姿勢に直接つながっている。公徳心をも
って集団の約束やきまりを守ったり、公共物を丁寧に扱ったりすることは、社会生活を快適
でより良いものとして維持向上させていくために重要なことである。そのため、社会生活に
おいてお互いが支え合い、助け合いながら生きる人間には、自分本位で自分勝手な振る舞い
は慎み、公私をわきまえた行動が求められる。
一方、人間は時として一時の発想や愉快さによって集団や社会の中で生きていることを忘
れ、自分を取り巻く他者にとって不都合な行いをしてしまうことがある。 このことを考慮し
て、身近な社会生活における出来事なども取り上げながら、約束やきまりをしっかりと守る
態度を育てることが大切である。それとともに、公 共物や公共の場所に意識を向けてみんな
で使う物など、具体的な物や場所を大切にする心から公徳心が 育まれるよう指導することが
大切である。
(2) 児 童 生 徒 の 実 態 と 教 師 の 願 い
この期の児童は、学校生活での基本的なきまりを守ることの大切さは理解しているが、ま
だ 、 自 己 中 心 的 な 行 動 を す る こ と も 多 い 。「 み ん な に 迷 惑 に な る こ と を し て は い け な い 」「 き
ま り を 守 ら な け れ ば な ら な い 」と 知 っ て い て も 行 動 と 結 び つ か な い こ と も あ る 。こ の こ と は 、
本学級の児童においても例外ではない。
生活科を通して、公共物の使い方や校舎内での遊び方などを考え、みんなでルールを守っ
ていこうとする意識づけも行っている。しかし、本を返却する際に整頓できなかったり、ホ
ール内を平気で走ったりする児童も見かけられる。ルールやマナーは分かっているけれど、
ついやってしまったり、何かに熱中したときに自分本位的な考え方になってしまったりする
ことは、発達段階的によくあることなのかもしれない。公徳心について 繰り返し考えていく
ことで、人を嫌な気持ちにさせた時や迷惑をかけてしまった時に、自ら気付き、素直に反省
できる心を育んでいきたい。
1
(3)使 用 す る 資 料 の 特 質 及 び 児 童 生 徒 の 実 態 と か か わ ら せ た 指 導 の 方 策
雨上がりの公園でたかし君たちは、公園のベンチに泥の付いた靴のままあがって 紙飛行機
を飛ばして夢中で遊んでいた。しばらくして、女の子がそのベンチに座りスカートを汚して
しまう。女の子とおばあさんのやりとりを見聞きしていた二人は、自分たちがベンチを汚し
たために女の子のスカートが汚れてしまったことに気付くという内容である。
指導にあたっては、公園のベンチを汚してしまったことにも気付かないほど紙飛行機を飛
ばすことに夢中で遊んでいる二人の気持ちに共感させ、人間理解をしていく。 その後、女の
子の泥を拭いてあげているおばあさんの姿を見ている二人から、自分勝手なことをすると誰
かに迷惑をかけてしまうということをおさえるとともに、公共物を大切にすることの意味を
考えていきたい。
3.キ ャ リ ア 教 育 と の か か わ り
☆ こ れ ま で の 自 身 の 行 動 を 振 り 返 り 、公 徳 心 を も っ た 行 動 に 気 付 く こ と で 、主 体 的 に 判 断 し
自らふさわしい選択・決定を行っていこうとする。 課題対応能力
本 資 料 を 通 し て 、た か し く ん た ち の 心 情 の 変 化 か ら 自 分 勝 手 な 行 動 は 誰 か に 迷 惑 を か け て
し ま う と い う こ と を 知 り 、み ん な で 使 う 物 な ど 具 体 的 な 物 や 場 所 を 大 切 に 使 お う と す る 意 識
を育てると共に、次に使う人のことを考えて生活できるようにする。
4.事 前 、 事 後 の 指 導 及 び 他 の 教 育 活 動 と の 関 連
学級経営
育てたい子どもの姿
・人の話がしっかり聞ける子
・自ら考え、協力し、行動する子
・きれいな教室にする
道 徳 1‐ (4)正 直 ・ 誠 実
「金のおの」
春の遠足
生活科
「まちはたからばこ」
プール洗い
道 徳 4‐ (1) 規 則 の 尊 重 、公 徳 心
(本 時 )「 黄 色 い ベ ン チ 」
ワックスがけ
特別活動
「 校 舎 内 で の ル ー ル を 守 る 。」
道 徳 2‐ (4)尊 敬 ・ 感 謝
「きつねとぶどう」
5.本 時 で 期 待 す る 児 童 の 姿
〔授業前の児童生徒の考え方〕
〔授業を通して高めたい児童生徒の考え方〕
・分 か っ て い る け ど 、つ い 自 己 中 心 的
なってしまう。
・みんなが使う物を大切にしていくと
みんながいい気持ちになる。
2
6.学 習 指 導 過 程
時
刻
過
程
学習活動
1.誰 の 持 ち 物 な
1 4: 0 0
導
入
主な発問と予想される児童生徒の反応
・これは誰が使う物ですか。
・個々が使う物からみんな
のか聞いてい
が使う物へ価値への方向
く。
付けを図る。
2.資 料 を 読 ん で
1 4: 0 3
指導上の留意点
※評価の視点
☆キャリアの視点
話し合う。
・久々に天気になり、外で
やっと天気になり、朝から紙ひこうき
を飛ばしに行くことにしたたかし君た
ちは、どんな気持ちだろう。
遊べるという高揚した気
持ちをおさえる。
・早く外で遊びたい。
・思いっきり遊ぶぞ。
1 4: 1 3
「 あ の ベ ン チ の 上 か ら と ば そ う よ 。」と
何度も何度も夢中で紙ひこうきを飛ば
しているたかし君たちはどんな気持ち
・遊びに夢中になって、つ
いベンチに上がってしま
ったことをおさえる。
だろう。
・やっぱりたのしい。
・もっと遠くへ飛べ。
・負けないぞ。
・気持ちいい。
たかし君たちは、
「 は っ 」と し た 時 、ど
1 4: 2 0
んなことを考えたのだろう。
展
開
※自分勝手な行動が、周り
の人に迷惑をかける結果
になってしまったことを
・やばい。
後悔している 2 人の心情
・だまっていよう。
をつかんでいる。
・ベンチに上がらなければ良かった。
・ぼくたちのせいだ。
・だいじょうぶかな、あやまろうか。
・やっぱり駄目だよ、みんなが使う物だ
・補 助 発 問 で 価 値 を 深 め る 。
から。
・次に使う人のために。
・大切に使わないと。
3.自 分 の 生 活 を
1 4: 3 5
振り返る。
「 み ん なで 使 う も の 」と言 っ て く れ た
これらの写真を見てみよう。
・導入で使った写真をヒン
トに自分の行動を思い起
こし、価値あることが出
・次の人が使いやすいように。
来ていることに気付かせ
・次の人が気持ちよく使えるように。
る。
・みんなが気持ちよく使えるように。
・みんなが気持ちいい。
☆これまでの自身の行動を
振り返り、公徳心をもっ
た行動に気付くことで、
主体的に判断し、自らふ
さわしい選択・決定を行
っていこうとする。
4.教 師 の 説 話 を
1 4: 4 0
終
末
・話し合った内容に価値づ
聞く。
けをしていく。
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