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少し前の話になりますが、上海人に松嶋 菜々子と反町隆史の事を筆談で
少し前の話になりますが、上海人に松嶋 菜々子と反町隆史の事を筆談で説明してい た時でした。相合い傘の下に二人の名前を 書いたところ、「なぜ、そんな縁起が悪いこ とをするの?」と言われたのです。相合い 傘のどこが縁起が悪いのか、よくよく聞い てみますと、中国では「傘」の読み方は 「san」で、「散る・別れる」の意味の「散」 と同じだから(イントネーション(四声)は 異なる)、縁起が悪い物として避けられるの だそうです。 「ここにも、日本と異なる世界がありそうだ。」と嬉しくなり調べてみました。中国 特有のタブーがたくさんありましたのでご紹介いたします。ただ、おなじ国の中でも 各地域でいろんな違いがあるでしょうから、代表的なものをご紹介いたします。中国 で生活する可能性のある方にはきっと参考になると思います。 1.贈り物編 冒頭に紹介しました「傘」の他、贈り物をする時に気を付けた方が良い物としては、 置き時計・掛け時計の類です。理由は、中国語で(置き) 時計を人に送るということを 「送鐘」と言いますが、 「(親の) 死に水を取る」という意味の「送終」と読み方も四声も 同じだからです。 恋人同士で、相手に靴を買ってあげることもタブーだそうです。 「その新しい靴で、 誰か他の人の所へ行く」かもしれないからだそうです。 ハンカチ (特に白) や菊の花は、葬式の時に使われるので贈り物としては敬遠されて います。梅の花も、梅(mei)という読みが他の縁起が悪い字の読みと同じですので、 避けた方がよいとされています。 2.数字編 中国でも日本同様、数字に対して縁起の良し悪しがあります。基本的に好まれるの は偶数ですが、中でも6・8・9(1の位がこれらである数字も好まれる)が良く、 嫌われるのは4・13などです。6は順調であること、8は儲かることを、9は永久 の意味に通じると言われています。結婚式も6・8・9のつく日に集中しているよう です。一方、4と13が好まれていない理由は、日本と同じです。 3.生活習慣編 魚を食べる時は、片面を食べた後に裏返してもう片面 を食べてはいけません。 (漁船が転覆するの意味) 大晦日には魚料理を欠かしてはいけません。(魚と同 じ発音の「余」に掛け、 「 有余」=お金の余裕があるという 意味)ですから、大晦日の魚料理は食べ尽くしてもいけ ないとされています。 旧正月には掃除を避けるか、掃除してもゴミを外へ出 してはいけません。 (金銭運を外に逃がさない意味) 服用した漢方薬のゴミは路上へ捨てます。(通行人が それを踏みつけることで、病気も押さえ込まれる) 子供の服のボタンが緩んだ時、着せたまま付け替えて 「福」が来るようにさかさまに貼りつける はいけません。 (口が利けなくなると言われている) 子供服を高い場所に掛けてはいけません。(高い所に は悪い神鬼がいて子供を傷つけると言われている) 衣服を収納するときは、女性の服を男性の服の上に重ねてはいけません。(男性の 運を壊すから) 箸をご飯に突き立ててはいけません。 (日本と同じ意味) 漢方薬を飲んだお椀を下向きに伏せて置きます。(こうすれば早く良くなると言わ れている)従って、病人がするようなことはしてはいけないという意味で、お椀は食 卓でも食器棚でも伏せて置かないとされています。 結婚式などおめでたい席では白い箸はタブーです。葬儀後に催される故人を偲ぶ食事 会(豆腐飯)では赤い箸がタブーです。但し、80歳以上の方がお亡くなりになられた場 合は、おめでたいこととされているので例外です。 (白は純粋という良い意味もある が、ハンカチや箸などでは不吉な色とされている。一方、赤はおめでたい色として有名) 4.番外編 玄関に「福」という文字を逆さまにして貼ります。(福が逆さま=「福倒」=「福 到」=福が来る。共にfudaoと読む。素晴らしいシャレだと思いませんか?) 「財」という字の偏を「見」に変えて書いた文字を家に貼っています。(いつでもど こでも財産を見るという意味) 縁起やタブーとは離れますが、最近知った面白い話を一つご紹介します。花の贈り 物で喜ばれるのは、洋の東西を問わず「バラ」の花でしょうか。中国では、バレンタ インデーに男性から女性にバラを贈るのが流行っています。でも、何本贈れば良いの でしょうか?実は、1本でも2本でも何本でも良いようです。それぞれの数字に意味 を持たせているからです。例えば、1本なら「君ひとすじ」 、2本なら「君とぼくに」 、 3本は「我愛 (I Love You) 」……、99本は「永遠に、全てを君に」という具合で す。ちなみに、ポピュラーなのは11本です。意味は、「一途な想い」(一心一意)だ そうです。花屋さん達の作為が感じられますが、言葉遊びとしてはとても面白いと思 います。