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王子製紙も注目する中国の紙市場 中国では、トイレに紙を流さない家庭

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王子製紙も注目する中国の紙市場 中国では、トイレに紙を流さない家庭
王子製紙も注目する中国の紙市場
中国では、トイレに紙を流さない家庭がまだ多く存在します。
上海や北京のホテルに宿泊するとトイレの水はよく流れて、汚水処理に対して何の問題もないようにみえますが、友人が住む高級マンションを訪問、ト
イレに入って呆然としました。
便器の隣にゴミ箱がおいてあり、そこに使い終わったトイレットペーパーが山積みになっています。つまり、紙をそのまま用便といっしょに流すとつま
るため別に捨てているのです。
これが貧困層ではなく中の上クラスの家庭の現状だから驚きます。
こういった中国の事情に注目したのが王子製紙(3861)です。買収された北越(3865)の株価は上昇しました。
成熟した日本では利益が出ず、それに原油高が追い討ちをかけ約130億円もの減益となった王子製紙は、その挽回を駆るために中国で挽回を図りたい
と考えています。
江蘇省に約2300億円をも出資して南通市経済技術開発区総公司との合弁(王子製紙90%、南通市経済技術開発区総公司10%)で江蘇王子制紙有
限公司(仮称)を設立、09年夏から工場の稼動を計画しています。
そんな多額の資金を投するべきかどうかは別として、中国の紙事情は日本の20年ほど遅れています。
まだお年寄りや赤ちゃんが紙オムツを使っている割合は少なく、地方の高齢者施設では寝たきりのお年寄りにはベットにビニールシートを敷いている始
末です。地方の保育園では、股割れパンツをはかせてトイレの躾をしているところもあったほどです。紙おむつの料金が1ヶ月の月収もする高額なため手
が出ないのです。
最近は、都市部のホワイトカラーでは紙オムツを使う人が増えてきました。日本でも布オムツ時代から紙オムツ時代に移行したように、中国でも今まさ
にそんな時代の中にいるのです。
その波に乗ろうと03年には日本製紙が上海に、04年には三菱製紙が青島に事務所を設立、他にも大王製紙が、中国の金光紙業投資有限公司との間で
生理用ナプキンの製造・販売を行う合弁会社の設立に調印しています。
中国には6000社以上の製紙会社がありますが、その中で上場している企業は「晨鳴製紙 (チェンミンペーパー)
・深せんB株・200488)
」
、越
秀投資 (コウシュウインベスト・香港市場レッドチップ)0123)などです。
生産量、消費量ともにアメリカ、中国に次ぎ世界3位の日本の紙パルプ産業が中国市場でどのように活躍できるのか注目です。
都市部の中華レストランのトイレ
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