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Page 1 Page 2 川IHIIIIIIIIIIIII用l田川川III川I川I川!I川 翻訳/誤訳 (3) 文学
\n Title Author(s) Citation 04 翻訳/誤訳(3) 倉田, 清; Kurata, Kiyoshi NEWS LETTER, 08: 04-05 Date 1991-03 Type Research Paper Rights publisher KANAGAWA University Repository Hl H= Hr Hm H川 H H l 川 =l HHHl 川川 州 =l HJ H =Hl H川 H l l I 日日 "l Hl l 川 日日 = l J Hl i 日 日H H HI F HI HH川 =州 l =川川 ‖l 川川 M i E 川川 F l l 日日川 I l 川 日日 川 H川 ‖ml l l 川 日 日 州 =川 F l l = 川 日日l l H H Hl l HH川 l 川I t l l H川J H 日日 翻訳/誤訳 ( 3) 倉 田 清 文学作品、 ことに、詩 を翻訳するのが きわめて これに対 して、上田 敏 は、明治38年 に 『海潮 難 しいことは、 誰で も知 っている。 言語構造のまっ 音』で、 また、堀 口 大学 は、大正 1 4年 に 『月下 た くちが う英語やフランス語か ら、 日本語の リズ の一群』で、それぞれ特異 な優 れた訳 を示 してい ムや語感 を考慮 しなが ら訳すわけで、 とにか く、 る。 原語の大 きな理解力 と、 日本語の卓越 した表現力 が必要である。 落 まず、名訳 と言われている例 を挙げてみ よう。 秋の歌 葉 堀 口 大学 上田 敏 原詩 はフランス象徴詩の傑作の一つで、 日本で も Paul よ く 知 ら れ て い る ヴェ ル レ- ヌ ( ve r l a i ne, 1 8 44-1 896) の 秋の 日の 「 秋 の 歌」 ( chans on d' a ut omne)の上 田 敏 と堀 口 大学の訳である。 原詩 は、次の とお りである。 Chans o nd' aut omne 秋の ギ オロンの ヴイオロンの ためい きの 節 なが き畷泣 身に しみて もの憂 き哀みに ひたぶ るに わが魂 を うら悲 し。 痛 ましむ。 鐘のお とに 時の鐘 Le ss a ngl o t sl ongs De svi ol o ns Del ' a ut omne Bl e s s e ntmonc( Re ur D' unel a ngue ur Monot o ne . 胸ふた ぎ 鳴 りも出づれば 色かえて せつな くも胸せ まり 涙 ぐむ 思い出づ る 過 ぎし日の わが来 し方 に お もひでや。 涙 は湧 く。 げにわれは 落葉 な らね うらぶれて 身をば遣 る Touts uf f oc a nt Etbl e me ,qua nd So nnel ′ he ur e . J emes ouvi e ns ここか しこ われ も、 De sJ Our Sa nC i e ns さだめな く かなたこなた Etj epl e ur e . とび散 らふ 吹 きま くれ 落葉かな。 逆風 よ。 Etj em' e nvai s Auve ntma uvai s 原詩 は、各行 4音節だが、上 田 敏 は 5音節で、 Quim' e mpor t e De c a,de l a, 、5 、7 音節で訳 している。訳詩 の中 堀 口大学 は3 Par e i lal a で ア ンダー ライ ンを施 した箇所 は原詩 にはない Fe ui l l emor t e . が、 前者 は古典的で静穏であ り、 後者 はダイナ ミッ クである。両者 とも、大 自然の悲哀 と内的宇宙の ‖川‖川Hl l L 川HHHH日日HE 日日川=Hl ‖Hl l l t 川川川‖州 HHl H川HHI HHI l 日日川HHl l l l l 川Ml HI I HI HI 日日日日l l HH1 日l MH川川日日Hl r I l 川日日日日"I I l l 川l Hl t HH川I I l 川川HHI Hl =Hl HHl H川川HHH‖l F H川州 I l 川l H1 ( 4) シュール レア リス トの詩ではあるが、イメージ 悲哀 との照応、宇宙の現実 と魂 の現実の呼応、つ はそれほど複雑で も、難解で もない と思 う。 ま り、「 万物 照応 」 ( cor r es pondanc e s) の世界 を 上の訳文の 「 風がそ よぐ」、「しとどな」は余計 美 しい 日本語で表現 しえている。 このような詩編 であ り、「 逆上 した」、 「雲の泡」、 「嵐の しとどな汗」、 の訳 は、ある意味で、創作であろう。 シュール レア リス トであったポール ・エ リュ 「 色越せた雨」などの訳語 は、直訳 に過 ぎるので Pa ulEl ua r d, 1 89 51 9 52) は、 第二 次 大 アール ( はないか。「逆上 した 山」 ははた して誰 にで も理 戟中、ナチス ・ドイツのフランス占領下 にあ って、 解 で きるであろ うか。 また、「私」 に対 しては、 愛す る女性 に捧 げるべ く詩 を書 いたが、その題 に ふつ う 「あなた」であ って、「きみ」に対 しては、 彼女の名ではな く、祖国の中の異国で死の苦 しみ 「ぼ く」ではないのか。 に耐 えているすべてのフランス人が何 を最 も待 ち 次 は、筆者の訳である 。 望 んでいるか を考 え、題 に =自由" を選 んだので ある。それによって、個人的な愛が普遍的な愛 と 曙の 結 びつ き、叙情詩 に叙事的な要素が加わることに 海の上 に 船の上 に ひとつ ひとつの息吹 きの上 に なった。 フランスの民衆 はナチの暴力 による非情 そびえ立つ山の上 に な状況にあって も、女性-の愛、人間- の愛が永 選 は書 く 君の名 を 遠 に途絶 えることのないことを証明 し、暗闇の時 代 に =自由" とい う一つの語 (ことば)にすべて ∼ 包立つ雲の上 に の希望 を託 して闘 ったのである 汗の ように 吹 き出す嵐の上 に 。 垂れこめて 次 の引用 は、その 「自由」 ( Li be r t e) と題 され た有名な詩編の中の二つの詩節である。 味気のない雨の上 に 堕 は書 く 君の名 を ( 筆者 は外国語学部教授 ) Surc ha quebouf f e ed' aur or e Surl ame rs url e sba t eaux Surl amont a gnede me nt e J ' e c r i st onnom Surl amouss ede snua ge s Surl e ss ue ur sdel ' Or a ge Surl apl ui ee pai s s ee tf ade J ' e c r l St o nmom ある大学教授の訳 を挙げてみ よう。 夜明けの風がそ よぐ その度 ごとに 海に 船に 逆上 した山に 塾 はきみの名を記す わ き立つ雲の泡に 嵐の しとどな汗に 厚 く色越せた雨 に 塾 はきみの名 を記す 川F l H=l 日日冊 1 日T l l H‖l HI l l 日日1 1 1 川日日HHHl 日日川州 l 川Hr 日日川I HP I 川日日l HHI 日日日日I 川‖l =l l 州 川J L I l l =l r l L =川川Hf =l =l HHI Hl l =川川I I l Hl l mHHF =川=川=l HI HI I l Hl L 日川日日=Hl 日日i l l l HL 日日l 川=l M州 I ( 5)