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資料5 ガスこんろの対象製品への追加について(PDF形式:253KB)

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資料5 ガスこんろの対象製品への追加について(PDF形式:253KB)
ガスこんろの対象製品への追加について
1.改正の必要性
(1) こんろによる住宅火災は毎年5千件弱起きている。消防庁のデータによると、こんろ火災
の約 95 %はガスこんろによるもの。また、東京消防庁管内では、平成 14 年にガスこんろ
による火災は約 570 件発生しており、その 67%( 385 件)は「放置する・消し忘れる」を出
火原因とするものであり、安全装置(調理油過熱防止装置)の搭載により防ぐことができる
もの。
(2) 調理油過熱防止装置が搭載されているガスこんろでは消し忘れによる火災はなく、「放置
・消し忘れ」の火災を防止するために、その搭載が有効であると考えられる。
(3) ガスこんろは、「ガス事業法」の「ガス用品」及び「液化石油ガスの保安の確保及び取引の
適正化に関する法律」の「液化石油ガス器具等」に指定されておらず、その安全性の確保
はガス事業者・ガス機器メーカー等の自主的な取り組みに任されてきた。現在、調理油過
熱防止装置が搭載されているガスこんろであってもその多くは数口のうち1口にのみ搭載
されているのが実態である。
(4) 今回ガスこんろを両法律の規制対象品目として指定し、調理油過熱防止装置等の安全装
置の搭載を法的に義務づけることにより、ガスこんろを原因とする住宅火災の低減を図る
こととする。
(5) なお、 1980 年にこんろと同程度発生していた風呂釜火災については、その原因であった
空焚きを防止するための安全装置の搭載を義務づけたことにより、事故件数は激減してい
る。
2.改正内容
(1) ガス事業法施行令の別表第1(ガス用品)に次の号を加える。
五
ガスこんろ、ガスグリル付こんろ、ガスレンジ及びガスクッキングテーブル(ガスこんろ
部のガスの消費量が 14 kW以下のものに限り、液化石油ガス用のものを除く。)
(2) 液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行令の別表第1(液化石
油ガス器具等)に次の号を加える。
十三
液化石油ガスこんろ、液化石油ガスグリル付こんろ、液化石油ガスレンジ、及び液
化石油ガスクッキングテーブル(液化石油ガスこんろ部のガスの消費量が14 kW 以下
のものに限り、液化石油ガスを充てんした容器が部品又は附属品として取り付けられる
構造のものを除く。)
(3) 施行令の改正に併せて、それぞれの技術基準省令を改正し、型式の区分及び技術基準
の別表にガスこんろに係る項を追加する。
技術基準には、安全装置として、次のものを規定する。
①立ち消え安全装置→煮こぼれや吹きこぼれ、強風等で炎が消えても、自動的にガスを
止める装置。
②調理油過熱防止装置→鍋底の温度が一定の高温になると、自動的にガスを止める装
置。
図-1
過去25年間における主な住宅火災原因の変遷
6000
5000
こんろ
4000
風呂釜
3000
たばこ
2000
ストーブ
1000
火あそび
2003
2004
2001
2002
2000
1998
1999
1996
1997
1994
1995
1992
1993
1989
1990
1987
1988
1985
1986
1984
1982
1983
1980
1981
1991
電気配線・配線器具
0
図3 過去25年間における主な住宅火災原因の変遷
出典:近代消防 2007 年 2 月号記事
執筆者
東京大学大学院
「出火防止は防火対策の基本」
消防防災科学技術寄付講座
客員教授
関澤愛氏
図-2 こんろ火災の原因分析
11%
人的要因:「放置す
る・消し忘れる」
3%
19%
67%
人的要因:「接炎す
る」、「可燃物が接触
する」、「可燃物を置
く」等
機械的要因:「引火す
る」、「伝導過熱する」
等
機械的要因:その他
出典:消防庁「火災の実態について」
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