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2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 1 / 13

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2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 1 / 13
2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 1 / 13
タイにおける問題点と要望
区分
1 外資参入規制
意見元
No 問題点
日製紙
(1) サービス業への外 ・外国企業に対する事業参入制限、ライセンス取得義務があり、とくにサービス
資参入規制
業(請負業含む)への外資出資比率規制があり、外資に対する事業参入を規
制している。
(継続)
・外国人事業法による、外国企業のサービス業への参入制限が残存する
−電機・機械製品などの製造販売のみでなく、有料メンテナンスサービスなど
のサービス業を同時に行うことは外国企業(株式数の過半数を外国人また
は外国企業が占める会社)は不可。
−エレクトロニクス業界では、ハードの差別化に加え顧客サービスの優劣が
重要な競争要因であり、サービス分野の外資出資比率規制により顧客の利
益が損なわれている。
(継続)
・外国人事業法による、外国企業に対するサービス業分野への参入規制が依
然存在するため、経営上の関与・貢献度に応じた株主構成を実現する上で障
害がある。
・飲食業の外資参入規制により、50%以上の株式を取得できない。
・卸売業・小売業を含むサービス業については内国資本50%超が必要との規
制があるため、日系企業を含む外資企業のタイ国内への市場開拓投資が不
十分なものに止まっている。
日機輸
日機輸
日商
日商
日機輸
問題点内容
要望
準拠法
・外資参入規制の緩和。
・外国人事業法
・外資規制の即時撤廃。
・外国人事業法の撤廃又は緩和の方向で
の改正。
・外国人事業法
・外資規制の撤廃。
・外国資本によるタイ市場への投資を進め
るため、外資50%超で卸売業・小売業を
営めるよう制度改正を行ってほしい。
・外国人事業法
・外国人事業法(Foreign
Business Act)
日商
(2) 外資マジョリティ出 ・外国人事業法により、原則として外資50%以上の出資が禁止されており、タイ ・タイ国内の産業育成のためにも、マジョリ ・外国人事業法
資制限
資本のパートナーと合弁を組む必要がある。
ティー出資の容認などの条件緩和措置を
広げてほしい。
・外資比率50%以上の企業は外資企業として規制対象業種への参入禁止(特 ・引き続き外資規制の緩和を要望。
・外国人事業法
にサービス業)。当該規制事業に参入するためには内資企業経由規制業種
に参画する必要ある。また、内資企業のステイタス維持のために内資企業を
通じた増資に応じることが困難であり、資金調達の面でも制限が課せられる。
日機輸
(3) ゾーニング法によ
る工場拡張規制
日商
6 外資優遇策の縮 日機輸
小
日機輸
日商
・ゾーニング法により、工業団地外にある製造会社では、敷地内であっても、工 ・ゾーニング法の基準見直し。
場の拡張が認められない。
(継続)
(1) BOI税恩典取得の ・クラスター制の導入で電気製品製造ではインターネットに繋がった製品につ ・複数の恩典をまとめることはできないか? ・BOI法
ための実務負担の き法人税の減免が得られることになった。ただし特定の機種毎に損益計算し ・税恩典申告の簡素化。
過大
税計算することは実務上手間がかかるため、税恩典を得られるメリットが、管
理手間が増えるデメリットに相殺されてしまう。
(2) クラスター制度へ ・2015年より、新投資優遇制度(クラスター制)が運用開始となった。電機産業 ・既進出企業/新投資への、従来恩典継続
の変更によるBOI
の新投資プロジェクトにとって新制度は、従来のゾーン制で享受していた優
を加味した奨励策への見直し。
投資優遇措置の縮 遇措置に比べ大幅に低いものとなっている。
小
・従来の工業団地等のエリアにおけるBOIから、品目によるものに変更されて ・投資案件における優遇制度の見直し。
きており、より投資が高度なものでないと優遇が受けられなくなってきている。
・投資委員会布告
・第2/2557号
・第10/2558号
貿易・投資円滑化ビジネス協議会
2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 2 / 13
区分
意見元
7 外資法運用手続 日機輸
日製紙
8 投資受入機関の 日機輸
問題
自動部品
9 輸出入規制・関
税・通関規制
時計協
日製紙
日機輸
自動部品
自動部品
No 問題点
問題点内容
(1) BOIの新投資奨励 ・2015年1月よりBOIの新規申請分より、新しい恩典方針が施行された。今後
制度の不明確
の申請の認可状況と、現行の更新が行われるか不安である。
(継続)
・2015年1月1日以降、新投資奨励制度が開始された。
新投資奨励、現行投資奨励それぞれの制度で対象となる業種、恩典内容が
異なる。旧制度での承認企業は引き続き期限まで恩典を享受することができ
るが、事業拡張が制限されるなどの問題点がある。また海外からの直接投資
の減少、海外への事業移転が進み国内景気の悪化が懸念される。
(継続)
(1) BOI恩典での輸入 ・BOI恩典付きの設備輸入には、申請からBOIの承認まで時間(実動30日以
承認手続の遅延
上)がかかる。そのため、BOIで承認されていない設備や部品は、BANK
GURANTEEまたはキャッシュで関税、VATを一旦払い、後から還付というフ
ローになっている。Paperless Systemの運用開始により、一部の輸入品(治
工具や金型など)は承認リードタイムが短縮された。しかし依然として設備に
関しては改善されていない。
(内容・要望ともに変更)
(2) 中古機械の輸入時 ・2015年Startの新投資奨励制度施行により、今までは、10年以内の中古機械
BOI恩恵の変更
は輸入関税が免除され、10年経過した機械も関税を払えば奨励事業に使用
できたが、新制度では、5年を超える中古機械は、関税の有無に関わらず、奨
励事業に使うことが出来なくなった。
(1) 高輸入関税
・クロックの関税は20%で高率である。
(継続)
・輸入関税がゼロとなる輸入相手国を拡大する必要がある。
(継続)
・単機能プロジェクタが無税(ITA製品)である一方で、多機能プロジェクタに高
関税を課す国が散見される。
(継続、要望一部削除)
要望
準拠法
・認可・不認可の具体的な情報の開示。更 ・BOI法
新の具体的な期限の明示。
・柔軟な制度運用。
・情報公開の早期化。
・外国人事業法
・電子化/簡素化してほしい。
・BOI恩典での輸入手続き
・承認までのプロセスを迅速化して欲しい
運用
(30日以下)。
・設備輸入/関税還付手続きへのPaperless
System導入。
・多くの外資系企業にとって、利便性の高
い以前の制度に戻して欲しい。
・新投資奨励制度
・関税率の低減及び撤廃。
・輸入関税がゼロとなる輸入相手国を拡大
し、投資環境良化を図る。
・問題解決への働きかけをご検討いただき
たい。
・今後の動向についても継続的に情報をご
提供いただきたい。
(2) 日タイEPAでの自 ・一部のHSコードで日タイEPAのFTA特恵関税の適用を受けられない問題が ・妥結に向けた交渉継続。
・日タイEPA
動車部品の適用除 発生している(当社該当品目:8302.30、8483.30、8708.29)。タイ側主張「完
外
成車メーカーのみが対象であり、自動車部品メーカーは対象外という認識で
ある」に対し、経済産業省自動車課より自動車部品に関しても対象として頂き
たい旨、交渉されているが改善が見られない。
(3) 日タイEPAの関税 ・OIE: Office of Industrial Economics(タイ工業省工業経済局)による日タイ ・OIEや税関等々の各政府機関の間の連 ・JTEPA
還付の困難
EPA(JTEPA)での関税還付に関する課題:
携改善、役割/分担の明確化。
OIEによるJTEPAの証明書発行が遅れた。OIEと合意の元、この発行が遅 ・手続きの明確化/明文化。
れた間は、一旦弊社から当該期間の関税分を納付するものの後に還付申請
を行うことで還付いただけることになっていた。還付申請を行ったもののOIE
は申請内容に齟齬があるとの指摘。これに対しエビデンスなどを準備し何度
も説明するもOIEとLaem Chabang customsの盥回しとなる。現在外部機関
を入れて継続対応中。
貿易・投資円滑化ビジネス協議会
2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 3 / 13
区分
9
意見元
No 問題点
自動部品
(4) EPA特定原産地証 ・現在のEPAやFTA、今後のTPPを締結した国々との貿易では優遇関税の取
明の取得の煩雑
引が活発になると予想されるが、優遇関税を適用するには特定原産地証明を
出荷毎に商工会議所に出向いて入手し、輸入国での輸入通関に間に合うよう
に発送する必要がある。
(5) タイEU FTA交渉 ・2015年1月からGSP受益国のリストから外された。タイとEUとのFTA交渉が
の遅鈍
遅れていることにより関税負担となっている。
(6) 関税分類の恣意的 ・2013年8月より急遽、タイで太陽電池の輸入時に、関税10%を課す話が出始
適用
め、未だにデポジット・リザーブ10%を通関時に仮払いが必要。太陽電池は
HS8541分類(太陽光セル・モジュール)なのか、HS8501(発電機)分類なの
かという件に関して、WCOでも殆どの国が従来通りHS8541分類を支持して
いる中、タイにおける10%の課税は合理的ではない。
(継続)
・関税分類において担当官の裁量が大きく、同一のアイテムであっても税関支
部や担当官により判断が変化する。
自動部品
日機輸
日商
JEITA
JBMIA
日機輸
自動部品
日機輸
日機輸
問題点内容
要望
準拠法
・貿易サブシステムなどを活用し、申請、取
得、輸入者への提出が電子的に行えるよ
うにする。
・タイ・EU FTAの早期締結。
・HS8541の分類として、早期に輸入税の
撤廃を決定して欲しい。
・全ての通関官署における統一的な運用を ・関税法
確保できるよう、マニュアルの整備や当局
内での情報共有を推進願うと共に、関税
分類における予見可能性を確保するため
に同一アイテムについては従前の分類実
績が尊重されるような体制を整備して欲し
い。
・HSコード判断に時間がかかる上、担当官によりコードNoが異なる。
・担当官による判断のバラつきがないように
HSコードの判定により関税評価額が決まる以上、担当官により判断が異なる 内部で教育、統制を行って欲しい。
ことは大きな影響がある。
Officialのレターを取得するには膨大な資料の提出と、受理から3ヶ月、書類
を受理いただくまでも3ヶ月くらいを要する。
(7) 関税分類の事前教 ・関税分類の品目番号の事前教示については、申請書受領後30営業日内で ・期日の厳守とともに遅延の場合はその理 ・タイ税関通達No.
54/2551
示の遅延
回答する事となっているが、実際には3カ月程度要した。
由と完了見込みの連絡を頂きたい。
(8) 関税評価の恣意
・関税額を決める際、契約上はロイヤリティが生じないのに、ロイヤリティが生じ ・WTO協定に照らし、ロイヤリティを課税価 ・WTO関税評価協定
性・不透明
たと見なしたうえで課税価額を決められている。同じ契約内容でも、他国では 格に含めるべきかを適切に判断して欲し
ロイヤリティが生じたと見なされていない。
い。
・税関担当官の恣意的な判断により不適切に高い関税を徴収される。(担当官 ・通関当局の判断の統一。
・関税法
によって判断が異なる場合ある。)
・報奨金分配制度の廃止。
・報奨金分配制度は税関の
背景に関税納付漏れとなった場合、税関職員の給与補填的な側面を持つ報
内規にはあるが未公表
奨金分配制度がある
(9) 税関の奨励金分配 ・関税法違反と判断された場合、その罰金額の30%が情報提供者へ、25%が ・奨励制度を廃止頂きたい。
・タイ関税法
制度の弊害
税関担当者に奨励金として与えられる。税関担当者の和解提案に同意しない
−第102条3項 奨励金分
場合には、調査対象の拡大、様々な資料や情報の提供を要求される。企業
配
側の対応工数が大きいだけでなく、長期間案件が留まるため、金利等追徴課
−第27条、99条 有罪判
税金額の増加原因にもなる。問題の長期化を避けるため和解を選択した場
決を受けた場合はCIF
合、悪意があったことを認めることとなり(さもないと奨励金を受領できないた
(+VATや金利)の4倍
め)企業側にとっては金額以上のダメージが出る。
の罰金
(継続)
貿易・投資円滑化ビジネス協議会
2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 4 / 13
区分
9
意見元
No 問題点
自動部品
・関税法違反と判断された場合、その罰金額の25%が税関担当者に奨励金と
して与えられる。その為、申告HSコードに対する関税率のより高いHSコード
であるとし、多額の追徴課税の指摘通知書が発効され、対応の時間とコストが
非常にかかる。
・タイの通関でBP/IBP制度が存在しない為、暫定価格での通関後の最終価格
への修正で過大なペナルティーを要求される。且つ、調査期間を不必要に延
ばすことで延滞金利を多く徴収された。(報奨金分配制度による悪影響がある。
(内容、要望ともに変更)
・関税納税額の不足を摘発した税関職員に対する報奨金制度は、税関職員が
恣意的な法解釈を行う要因となり得る。
(10) 中古設備輸入手続 ・タイ国内で手配出来ない設備において、中古設備の輸入手続きが煩雑であ
の煩雑
る。
(継続)
(11) アンチダンピング ・2003年3月10日、ステンレス冷延鋼板へのAD税賦課(日本、韓国、台湾、全
措置の濫用
EU)。
2008年3月13日、ステンレス冷延鋼板サンセットレビュー開始。
2009年3月19日、上記サンセットレビューの結果、措置継続を決定。
2014年3月18日、上記ADの2回目のサンセットレビュー開始。
2015年2月25日、DFTがクロの最終決定を公示。
(内容・要望ともに変更)
・2003年5月27日、熱延鋼板へのAD税賦課(日本、韓国、台湾など14カ国)。
除外品目は輸出用、TF鋼、TMBPなどで、リロール用に関しては、年度毎に
輸入枠を設定。
・2004年3月19日、上記熱延鋼板AD課税の一時的適用除外(半年間)。
・2004年9月20日、上記熱延鋼板ADの除外期間終了、課税再開。
・2008年5月27日、上記熱延鋼板ADのサンセットレビュー開始。
・2009年5月26日、上記サンセットレビューの結果、措置継続を決定、併せて
自動車用リロール鋼板等を除外。
・2010年6月30日、熱延鋼板AD事情変更見直し最終裁定。AD措置継続中。
・2014年5月22日、上記熱延鋼板ADの2回目のサンセットレビュー開始。
・2015年1月12日、DFTがクロの最終決定を公示。
(内容、要望ともに変更)
(12) セーフガード措置 ・2012年11年27日、合金鋼熱延鋼板へのSG調査開始。
の濫用
対象鋼材が不明確(流通・加工業者経由の自動車用途、再輸出材などの記
載なし)。冷延加工用・焼入れ用・自動車用の鋼材はSG調査の除外対象とな
る見込みであるが、日本からの輸入は急増しておらず、特定国からの輸入を
対象とした措置をとるのであれば、セーフガード調査ではなく、アンチ・ダンピ
ング調査を実施すべき。
2013年2月27日、暫定措置の官報告示。33.11%の暫定税率が賦課。
2013年9月12日、最終決定の官報が告示され、暫定措置発動日から3年間に
わたり、以下のSG関税が賦課される。
日機輸
日商
日機輸
日鉄連
日鉄連
日鉄連
問題点内容
要望
準拠法
・奨励制度を廃止頂きたい。
・BP/IBP制度の導入。
・報奨金分配制度の廃止。
・報奨金制度の撤廃を要望。
・関税法
・タイ国内で手配出来ない設備の場合、輸 ・投資奨励法第28条または
入手続きの簡素化。
第29条
・措置の廃止、措置長期化に反対。
・措置の廃止、措置長期化に反対。
・除外品目追加手続の簡素化・明確化。
・輸入者認定の明確化。
・商業省外国貿易局公告
貿易・投資円滑化ビジネス協議会
2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 5 / 13
区分
意見元
9
日鉄連
日機輸
日商
11 利益回収
日機輸
12 為替管理
日機輸
No 問題点
問題点内容
1年目:(2013年9月15日∼2014年2月26日:44.20%)
2年目:(2014年2月27日∼2015年2月26日:43.57%)
3年目:(2015年2月27日∼2016年2月26日:42.95%)
尚、冷延鋼板・焼き入れ加工、自動車産業用途、その他官報の付属書に記載
された鋼材規格は適用除外。
2015年7月17日、延長レビュー開始。
(内容・要望ともに追加)
・2014年1月30日、非合金鋼熱延鋼板、厚板へのSG調査開始。
2014年5月27日、SG委員会が34.01%の暫定セーフガード税を賦課する
旨、WTO通報。
2014年6月6日、暫定措置の官報告示。34.01%の暫定税率が賦課。
2014年12月23日、最終決定の官報が告示され、暫定措置発動日から3年間
にわたり、以下のSG関税が賦課される。
1年目:(2014年12月24日∼2015年6月6日:21.92%)
2年目:(2015年6月7日∼2016年6月6日:21.52%)
3年目:(2016年6月7日∼2017年6月6日:21.13%)
(13) 通関規則変更に関 ・輸入通関時にライセンス取得が新たに必要になった際のアナウンスが不明瞭
する公表の不明確 で、分かりにくいため、適時、適切に申請する事が難しい(通関業者ですら知
らない事がある)。にもかかわらず、税関は不備を指摘しペナルティを課してく
る。
(継続)
要望
準拠法
・自動車用、再輸出向け等、日本材の対象 ・商業省外国貿易局公告
除外。
・関連法規の変更は、予め定めた方法
(Webサイト、掲示板等)にて通知してもら
いたい。
・通関業者などへは直接アナウンスをする
など、関係者への周知徹底がなされるよう
便宜を図ってもらいたい。
(14) 過大な関税法違反 ・現在検討が進んでいるタイ関税法の改正案では一部罰金額の引き下げがな ・あまりにも過度な罰金額は企業活力を削 ・関税法
ペナルティー
されるようであるが、現行の関税法では関税額に不足がある場合の罰金として ぐこととなるため、見直しをして欲しい。
(課税価格+税額)×400%とあまりにも過大に規定。
(1) 外貨送金手続の煩 ・輸入時の申告書と共に外貨送金を銀行に依頼するため、送金手配が煩雑
雑
化。
(継続)
(1) 外貨規制緩和措置 ・2010年に入り外貨規制緩和が発表され、基本的には改善の方向で動いてい ・国内外貨決済につき、中銀と税務当局が
と税務行政との不
るが、中銀による規制緩和と税務面での整合性がとれていないので、実質的 調整を行い、課税リスクを排除してほし
整合
にワークしていない。
い。
(継続)
・付帯条件のうちオペレーション上支障とな
りうる細則について、さらなる改善を求め
る。
為替管理:
−外貨講座の原資別口座管理規則の撤
廃
−国内外貨決済における下記条件の撤
廃
①輸出で得た外貨のある企業のみが以
下支払可
貿易・投資円滑化ビジネス協議会
2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 6 / 13
区分
意見元
12
日機輸
日商
日機輸
JEITA
No 問題点
問題点内容
要望
準拠法
②実需確認資料の銀行への提出
③歳入丁からの外資インボイス発行許
可の取得
・2010年10月にタイ中銀による規制緩和がなされ、歳入庁による税務細則の ・ビジネス実態に配慮した外為規制の緩和 ・外国為替管理法
指針が出されるも、関係機関内で周知徹底がなされていないことからオフィサ の方向での改正。
・財務省省令
ーにより対応がまちまちで税務リスクを引き続き認識せざるを得ない。またそも ・関係機関内での職員の教育。
そも、国内支払用の外貨の借入調達が出来ない等制約が多く、実質実施が
困難。
(内容、要望ともに追加)
(2) タイ国内外貨建取 ・タイ中央銀行(BOT)はタイ国内の外貨建取引を認めているが、実用面に問 ・BOTと歳入局で協力して実務で運用し易 ・外為法
引の運用困難
題があり、実際は運用が困難。問題点は付加価値税(VAT)の換算レートの
い環境を作ってほしい。
・付加価値税法
取り扱い。TAX INVOICEに記載する外貨VATの換算レートは取引当日の
実勢レートとされているが、膨大な数のTAX INVOICEを日別にレート換算
することは実務上不可能。
(継続)
・タイ国内のUSD取引のルールが不明瞭で適用できない。
・制度を明確にしてほしい。
得意先からUSD取引を求められているが、国内でUSD取引を行っている会
社は、邦銀の調査によると3000社に対して数社のみ。
BOT(Bank Of Thailand)と国税との間の連携も取れていない。
13 金融
日機輸
(1) 関連会社間貸付け ・A社に豊富な手元資金があり、B社でその資金を活用したい場合(A社、B社 ・FBLを個別の金銭消費貸借契約毎に必 ・外国人事業法
の外国人事業ライ は互いに親会社を一とする関係会社)、A社からB社への貸付は金融業務と
要とするのではなく、「A社の余剰資金をB
センス取得要件の なり外資規制を受ける。外国人事業ライセンス(FBL)が必要となるが、ライセ 社へ貸し付ける事が出来る」という包括的
煩雑
ンス取得費用がかかる(金額に応じて、概ね200千バーツ程度)。しかし、ライ なライセンスに変更すべきである。
センスは金銭消費貸借契約毎に取る事となっており、非現実的なものになっ ・もしくは、IHQ(International
ている。(例えば、1月の融資時に200千バーツでライセンスを取得しても、そ Headquarters)制度に金銭消費貸借の
のライセンスに2月の融資についての契約書がなければ、2月に追加融資時 認可を含めるべきである。
にも、更に200千バーツでライセンスの取得が必要になる。)
14 税制
日鉄連
(1) 法人税務調査・更
正の恣意性
日商
日鉄連
日機輸
・タイ投資委員会(BOI)認定企業(=非課税)の通関業務をコイルセンターが代 ・追徴課税中止。
行するケースで追徴課税の発生した(法解釈の恣意性)。
(継続)
・依然として、税務調査の恣意性、前払い法人税・付加価値税(VAT)の未還 ・新税制導入、前払い法人税の廃止をして ・The revenue
付・遅延の問題がある。
頂きたい。還付が遅延する為。(税務当局 Department's
Depatmental
よりのそれに関して想定外の要求がある
Instruction NO. TAW
場合もある。)
PAW 4/2528により
・貨物輸出したものに対する還付を受けられていない。税務署員は船積みを確 ・船積み確認する要求に応じて欲しい。
認する必要があると言うが、一向に確認されずに要求にも応じてくれない。
(2) 税法解釈の不統一 ・税務当局の税法解釈の相違や未熟さで、正規の税法が運用されないケース
がある。
(継続)
貿易・投資円滑化ビジネス協議会
2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 7 / 13
区分
14
16 雇用
意見元
No 問題点
日機輸
日製紙
(3) 技術支援料支払い
に対する日タイ二
重課税
日機輸
(4) 高額な納税延滞金
利(サーチャージ)
JEITA
(5) 曖昧なPE認定基
準
JBMIA
(6) PE判定の遅延
日製紙
(7) 軽課税国化
JBMIA
(8) 棚卸減耗の損金不
算入扱い
日機輸
(9) VAT還付の遅延
日製紙
(1) 労働許可取得・更
新の煩雑・遅延
日機輸
問題点内容
要望
準拠法
・税法が曖昧であり、担当官の解釈により過年度の税務申告額の修正を求めら
れる場合がある。
(継続)
・技術支援料に関してタイと日本との課税解釈が違う。タイの会社から技術支援
料を日本向けに支払う場合、タイでの源泉徴収に加え、日本国内でも課税さ
れ二重課税となっている。
(継続)
・過年度修正の場合には、納税延滞金として1.5%の金利(サーチャージ)も求
められる。
(継続)
・タイ、インドネシアの得意先から、工場の敷地内に在庫を保有するよう、要求
されることがあるが、非居住者によるVMI(Consignment stock)取引のPE認
定の基準があいまいであり、事実上の参入障壁・内外格差となっている。
AECが発足により、ヒト・モノ・カネの自由化を謳いながら、PEの問題であった
り、外国企業に対する事業ライセンスであったり、障壁は残っており、各国国
内法の整備が追いついていない。その結果、ASEAN域内でのより自由度の
高いFlexibleな事業展開の足かせになっている。
・タイ国内のフリーゾーン活用の商流・物流に関するPE判定依頼を当局にしま
したが、審査がなかなか進まず、判定回答を得るまで6ヶ月ほどかかりこの間
業務を中止せざるを得なかった。
・法人税が引き下げられる。2011年度まで30%、2012年度23%、2013年度か
ら20%。
・棚卸減耗損について、販売したものと見做されVAT課税対象とされた。また、
減耗発見後 翌月15日までに納税が必要との事であり、延滞税を請求され
た。
・VAT(付加価値税)の還付が遅く、事業終息した会社の清算処理が完了でき
ない。
・労働許可の取得が、最大80日程度必要となっている。申請から許可を得るま
での間、不法労働リスクを負うことや銀行口座開設等ができないことから、駐
在員に負担がかかる。労働許可取得までの暫定措置として、簡易届け出の制
度があるが、滞在許可期日が15日間と短く、労働許可取得に必要な期間(最
大80日程度)をカバーしていない。
また、労働許可手続き上、多くの申請書類への全頁サインが求められている
等、申請手続きの準備に手間がかかる。
・労働許可の取得が、最大80日程度必要となっている。申請から許可を得るま
での間、不法労働リスクを負うことや銀行口座開設等が出来ないことから、現
地出向者に負担がかかる。
(1)労働許可制度上の問題
外国人がタイ国内での就業に必要な労働許可につき、現在の運用では、
タイ国内でのみ取得申請が可能となっている。従い、現地法人への出向
に際しては、日本で滞在許可(VISA)を取得し、渡航後に労働許可申請
・より詳細な税法制定と、担当官に左右され ・タイ国税法典第27条
ない均質な運用を求める。
・租税協定を結ぶ2国間のルール統一。
・サーチャージについては、修正内容に応 ・タイ国税法典第27条
じた利率設定を求める。
・APECやTPP、FTAといった国際的な経
済連携の潮流に沿った各国国内法の整
備。
・判定期間を長くても3ヵ月程度まで短縮し ・タイ歳入法
て欲しい。
・歳入法典第77/1条
・VAT還付の早期化。
・就労ビザの簡易発行、申請手続きの簡素 ・外国人職業規制法
化を希望する。
・外国人事業法
・申請書類への全頁署名を廃止し、申請手
続きを簡素化して頂きたい。
・JTEPA(日タイ経済連携協定)でも処理の ・外国人職業規制法(Alien
Occupation Law)
簡素化が検討されているが、早期実現を
お願いしたい。
(1)労働許可制度の改善
−タイ国外(日本国内)での労働許可申請
取得を可能として頂きたい。
または、
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2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 8 / 13
区分
16
意見元
No 問題点
日機輸
行っているが、下記の不都合が生じている。
①労働許可取得までの暫定措置として、簡易届け出の制度があるが、本
制度についても、下記のような不都合がある。
(a)期日が15日間と短く、労働許可取得に必要な期間(最大80日程度)が
カバーされていない。
(b)簡易届け出の受付自体が当局の事務上の都合で不可とされる日があ
る。
(2)労働許可手続き上の問題
多くの申請書類への全頁サインが求められている等、申請手続きの準備
に時間がかかる。
(3)家族同行の場合は、今後ご家族も移民局への出頭が必要になった。
・ビジネス目的のビザを取得しているにも関わらず、更に入国後に労働許可証
を取得する必要があり2度手間となっている。また、労働許可証の取得に必要
な書類として、日本で準備しなければならない書類があり、短期(15日以内)
の出張が長引き労働許可証が必要となった場面で対応が出来ない。必要書
類が多すぎる。
(継続)
(2) 短期出張者の労働 ・タイでは日帰りの出張でも労働許可の取得が原則となっている。但し15日以
許可取得・手続の
内であれば届け出により取得が免除される。以前は会議・市場調査等の名目
煩雑・遅延
では免除されなかったが、タイ労働省からの申請要否公表により免除されるよ
うになり、以前よりは規制が緩和された。ただ、依然として活動場所が限られる
など制限が多く使い勝手も悪く、線引きも曖昧なところがある。
届出手続きに関しては、Eメールでの届出、スワンナプーム国際空港での届
出が可能となり、煩雑さが緩和されている。
(変更)
・緊急労働許可(WP10)の届け出に関して、会議の参加での届出は不要にな
ったが、申請は、相変わらず窓口での申請が義務付けられている。Eメール
での受付を開始するとのアナウンスがあったが、まだ実現されていない。ま
た、届け出の受付け自体が官庁休日で不可とされる日がある。
30日の短期出張者でのBOIでの労働許可証の申請、取得に時間がかかり、
許可証発行時には、申請者本人は既に帰国していることも多い。
(継続)
(3) 出入口管理の法令 ・担当者ごとに法解釈が行われており、immigrationでの提出書類が時々変
解釈の不透明
更になる場合がある。又、事務担当者のローテーションが2ヶ月ごとにあり、正
確な情報が適切に提供されない。
手続きに時間がかかりすぎる。
日機輸
日製紙
日機輸
日機輸
日機輸
日鉄連
(4) 外国人/現地人雇
用比率規制
問題点内容
・駐在員事務所の外国人の人数が制限されている。
(継続)
要望
準拠法
−労働許可申請後、取得(可否決定)まで ・外国人職業規制法(Alien
Occupation Law)
の期間の就業については、労働許可
(届出)を不要として頂きたい。(但し、こ
の場合は現地での 銀行口座開設等生
活上の 問題は残る。)
(2)労働許可手続きの改善
−申請書類への全頁署名を廃止し社印
割印方式で可とする等、申請手続きを
簡素化して頂きたい。
・ビジネスビザ保有者は、労働許可証の取 ・外国人職業規正法
得を不要とする。
・外国人事業法
・労働許可証に必要な書類の簡素化。
・短期間期間(30日以内)、低頻度(年4回 ・外国人職業規制法(Alien
以内)の出張に関しては届け出不要とする Occupation Law)
等、緩和措置を講じてもらいたい。
・労働省、内務省移民局の見解について、 ・外国人職業規制法(Alien
サンプルケースを使いながらWP、Visaの Occupation Law)
要否について明示してもらいたい。
・法令解釈明確のための窓口の設置。
・担当者の質の向上、適切な数の担当者の
配置。
・制限緩和。
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No 問題点
日機輸
日商
日商
日製紙
日商
日機輸
日製紙
(5) 最低賃金の引き上 ・2012年4月からバンコク都および周辺県で最低賃金300バーツ/日、2013年1
げ
月からタイ全土に適用し、人件費の高騰要因となっている。
(継続)
・最低賃金の抑制がなされない。
(継続)
・政府主導にて、最低賃金のUPを計っており、今後も人件費の上昇が懸念さ
れる。
(6) エンジニア・管理職 ・人事・経理・ITなどの管理者層、即戦力のエンジニアなどが慢性的不足。加
の人材確保の困難 えてワーカークラスの確保も困難な状況になってきている。
(継続)
・管理者層が慢性的に不足している。加えてワーカークラスの確保も困難な状
況になってきている。タイ国内の失業率低下に伴い、優秀な従業員の採用が
困難、採用できても低定着となっている。
(継続)
日商
日商
日機輸
要望
準拠法
・就労VISA発給が現地従業員4名に対して外国人労働者1名しか与えられな ・外国人労働者雇用規制の大幅緩和。
い。また労働許可については外国人労働者1名に対して最低200万バーツの
払込済み資本金の登録を行う必要がある。但し、次の条件が満たされない限
り、労働許可を受領できる外国人労働者の数は10人までとなっている。
(a)雇用主が前年度に納めた収入税が最低300万バーツあること。
(b)雇用主が輸出業を営み、前年度に最低3,000万バーツ相当の外貨をタイ
にもたらしていること。
(c)雇用主が観光業を営んでおり、前年度に最低5,000人の外人観光客をタ
イに呼び寄せていること。
(d)雇用主が最低100人のタイ人を雇用していること。
(継続)
・現行規制では、在タイ企業は外国人1人に対してタイ人4人以上の雇用が義 ・1:4ルールの撤廃または緩和を要望。
務付けられている。種々自助努力を行い対応しているが、社内外からの研修
員受入等により日本人職員が一時的に増加する場合や、突然のタイ人職員
離職時の対応を含め、1:4ルールへの抵触を避ける必要性から柔軟な組織運
営に支障が生じている。
・外国人1人のビザ延長資格を取得するためには、最低4人の現地人を雇用す
る必要がある。
日商
日製紙
問題点内容
(7) 有期雇用の限定
・外国人事業法
・Immigration Act
・移民法
・雇用局規則14
・外国人事業法
・移民法
・雇用局規則14(タイ警察
告示2014年6月30日付)
・外国人事業法
・最低賃金法の見直し(地区別最低賃金の ・労働法
設定など)。
・最低賃金法
・国際競争力がなくなる(人件費アップのコ
ントロール)。
・無理のない程度の昇給と物価の安定をお
願いしたい。
・国家をあげての人材育成取組み強化。
・国家をあげての人材育成取組み強化を望 ・外国人職業規制法
む。
・外国人の雇用に関するタイ人雇用義務の
法律の廃止。
・外国人が従事することができない業務の
緩和。
・エンジニア等管理職の離職率が高く、安定した技術力の養成が難しい。
・機械設備のエンジニアの雇用が非常に難しい。電気設備のエンジニアの方 ・外国人(特にエンジニア)の雇用に関する ・Order NO.777/2551 of
the Royal Thai Police
が雇用しやすい。また機械設備エンジニアに関しては、メーカーのメンテナン タイ人雇用義務の法律の廃止をして頂き
dated Novemver 25,
スエンジニアの雇用は比較的容易である。
たい。
2008.
・有期雇用は、季節性、臨時性ある仕事のみ認められている。
・柔軟な要員調整が保証される制度を確立
(継続)
して欲しい。
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意見元
No 問題点
日鉄連
(8) 現地会社に対する
技術指導のライセ
ンス取得要件
(1) 知財保護条約への
未加盟
(2) 世界公知公用の未
規定
17 知的財産制度運 日機輸
用
日機輸
日機輸
日機輸
日機輸
日機輸
19 工業規格、基準
安全認証
日鉄連
問題点内容
・タイの会社に外国籍企業(タイにある企業を含む)がタイで技術指導を行い対
価を得る場合、外国資本の参入を規制する外国人事業法により、ライセンスを
取得しないと活動できない。
・知財保護条約(PCT、マドリッドプロトコル等)への加盟が進んでいない。
(変更)
・タイでは、新規性の要件として、出願前に発明が国内の公知公用でないこと
だけが規定されている。そのため、タイ以外の国では公知である発明が、タイ
では特許権が付与されるという問題点があった。
(継続)
(3) 自発的な特許分割 ・審査官が複数の異なる発明があると判断した場合しか分割出願をすることが
出願不可
できず、出願人は自発的な分割出願を行うことができない。
(継続)
(4) 出願公開時期に関 ・タイでは、出願公開時期の明確な規定がない。また、審査請求時期は出願公
する規定の不備
開公報発行日から5年以内と規定されている。そのため、出願した後に審査
請求期限を容易に把握できない。
(継続)
(5) 模倣品の取締り不 ・ハードだけでなく映画・音楽・ゲームなどソフトウェアの模倣品が流通している。
足
(継続)
・模倣品への政府の対処が殆ど出来ていない。
(継続)
(1) 鉄鋼製品への強制 ・国内ミルの圧力により、規格制限。
規格制限
1993年12月、棒鋼規格厳守化(TIS規格)
1998年5月、形鋼 〃 ( 〃 )
1998年12月、線材 〃 ( 〃 )
1999年1月、熱延鋼板類〃 ( 〃 )
2002年5月、冷延鋼板類〃 ( 〃 )
2008年9月、熱延鋼板TIS528(2548)が一部変更となり旧ライセンスは無効。
2008年12月、強制規格認証にあたり厳格な運用が開始。
(2009年1月26日に一度新規定が公示発効され、即撤廃された後に、新たな
製品検査規定が公示された)
2009年3月4日、上記規定発効。
TIS規格への適合認証および認証維持審査が厳格化され、輸入ライセンスの
取得には提出書類の増加、輸入毎のサンプルチェック、製造者監査もしくは輸
入者監査が必要となり、鉄鋼メーカーと輸入者が受ける負担が増加している。
2010年3月∼6月、日本の高炉メーカー各社が製造者初回監査に基づく工場
監査を受審。過度な書類提出、非効率な検査に対応する負担が増大。
2011年6月∼11月、2年目の継続監査を受審。監査工程の軽減措置は実施
されないまま、高炉メーカーの負担が継続。
(継続)
要望
準拠法
・規制緩和。
・外国人事業法
・世界公知公用の採用はグローバルスタン ・タイ特許法5条、6条
ダードになってきており、最近では中国で
も世界公知公用が採用されている。世界
公知公用の採用を検討してほしい。
・出願人が自発的に分割出願できるように ・タイ特許法26条
してほしい。また、拒絶査定時、特許査定
時にも分割出願できるようにしてほしい。
・ほとんどの国で出願公開時期は出願日が ・タイ特許法29条
基準として規定されており、更に審査請求
時期も出願日基準になっている。出願公
開時期を明確する規定の新設と、審査請
求時期を出願日基準にする改正を検討し
てほしい。
・制度の撤廃。
・手続き(含む 除外制度)の明確化・簡素
化。
・監査工程の軽減。
・監査回数の頻度軽減。
・工業規格法
・各々の強制規格
・製品検査規定
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意見元
No 問題点
日鉄連
日機輸
(2) 長期間を要する
TISI規格認証取得
手続
日機輸
21 土地所有制限
日機輸
(3) 工業規格取得の工
場審査の煩雑
日機輸
(4) 低リスク製品の強制
認証対象化
日機輸
(5) 有害物質規制実施
の不透明性
日商
(1) 土地所有の原則禁
止
日商
(2) 短い不動産賃貸借
期間の上限
(1) 環境保護の不十分
22 環境問題・廃棄物 日機輸
処理問題
問題点内容
要望
準拠法
(改善)
・2012年12月、高炉メーカーが3回目の継続監査を受審。TISI検査官から、優良製造者に対する監査の簡素化(頻度等)について、TISI内部で検討さ
れているとの発言あり。
(改善掲載済み)
・2013年11月、タイ標準検査局(TISI)がミル監査を2∼3年に1回の頻度とすることを検討中。
(改善掲載済み)
・2014年6月、電気亜鉛めっき鋼板について、起草作業が完了し現在工業製品規格審議会(Industrial Product Standard Council)の承認待ち。他
方、溶融亜鉛めっき鋼板については、依然起草作業の段階。
・2014年12月、TISIが一部品種(熱延、冷延鋼板)に対するミル監査の緩和(1回/1年→1回/2年)を官報告示。
・輸入品、タイ国内生産品に関わらず、タイ市場へのAV機器等の新製品導入 ・審査期間の短縮をお願いしたい。
・TISI規格
に先立ち、タイ工業標準局(TISI:Thai Industrial Standards Institute)の
規格審査が必要であるが、申請から認可まで2ヶ月程度要している。
(継続)
・TISI(タイ工業規格)の認証取得における運用上の問題により、モデル毎の ・認証手続きの簡素化。
・外貨管理局規則
申請要、工場審査の手間、書類審査の所要時間が長い等で製品の生産、出
・税務細則
荷に支障を来たすこともある。
(継続)
・タイ工業規格(TIS)の係官の工場審査が義務付けられ、販売金額が少ない ・認証手続きの簡素化。
海外からの輸入品に対しても必要とされる。費用対効果から一部商品は輸入
を中止せざるを得ない。
(継続)
・タイの電気安全規制では、個々の製品の安全リスクに関係無く、Royal
・電気安全規制における強制認証の対象 ・Industrial Product
Decree で公示された TIS 強制規格の対象製品が全て、強制認証の対象
範囲を強制規格とは別に規定して欲しい。 Standards Act
になっている。現在、AV機器の強制電気安全規格 TIS 1195 の適用範囲 ・ACアダプタ・電池使用の低電圧 DC 駆 B.E. 2511 (1968)
が、AC電源駆動機器から ACアダプタ・電池使用の低電圧 DC駆動機器へ 動機器、または 50V ac、 または75V dc
拡大されることが提案されている。
未満の低電圧機器は、低リスク製品とし
低リスクの低電圧機器が、全て強制認証の対象になることにより、産業界の負 て、規制の対象外として欲しい。
担が増加することが懸念される。
・有害物質法に基づく規制への対応において、非常に重要な事項が明確にさ ・他国の規制状況を調査したり、民の声を ・有害物質法
れないまま、「新しい規制を施行する」との情報だけが公表される。
聞く等して、実現可能な規制を施行して欲 ・2017年初施行予定(と聞
(例:規制の対象品が「物質」なのか、「混合物」なのか)
しい。(内容だけでなく、対応期間も)
いている)の新規物質届
また、その様な点の明確化を当局に依頼しても、当局は聞く耳を持たず、曖
出を要求する規制
昧なまま。
・土地法により、外国人の土地所有は基本認められていない。
・タイ国内の産業育成のためにも、土地所 ・土地法
有の容認などの条件緩和措置を広げてほ
しい。
・不動産の賃貸借期間は30年が上限。
・無期限又は他国を参考に上限を99年にし ・商工業不動産賃貸借法
てもらいたい。
・ゴミの分別等、民間レベルでの環境保護の制度・意識は低い。
(継続)
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意見元
23 諸制度・慣行・非 日機輸
能率な行政手続
日機輸
24 法制度の未整
備、突然の変更
日機輸
日商
日商
26 その他
日機輸
日機輸
日機輸
No 問題点
問題点内容
要望
準拠法
(1) 官公庁提出書類へ ・各種申請書類が各ページとも、1枚ずつ直筆のサインが必要となっており、
・書類の電子化や会社印等による簡素化を
のサイン要求
又、書類も膨大なページ数となり、費用・労力の他、紙資源も無駄となってい
お願いしたい。
る。サイン権者は、膨大な量のサインにより、時間の浪費を強いられる。
(継続)
(2) 工場ライセンス発 ・工場ライセンス(RorNgor4)※の発行につき、プロセスが不透明且つ非常に ・同ライセンス取得までの日程短縮、及び
給の遅延
時間を要している事で、事業収支に影響を与える恐れ有り。
プロセスの明確化をお願いしたい。
※太陽光発電プラント建設にはこのライセンスが必要。申請から取得迄の時
間が読めない為プロジェクトの進捗に多大な影響あり。
(継続)
(1) 新制度導入の不透 ・屋根置き案件向けの補助金の新制度が2014年8月発表、9月申請受付が開 ・同屋根置き案件で必要となる許認可及び ・Factory Operation
License (RorNgor4)
明
始されるも、同屋根案件を組成するにあたり必要となる許認可のガイドライン
取得必要時期につき明確にして欲しい。
・Plant Construction
が発表されず、一方で、PPA(売電契約)上は2015年1月31日までに完工要と
License
非常に期間が短く設定されていることから、業界が混乱、案件遅延を引き起こ
・Controlled Energy
している。(思うようにライセンスが取れず1月末に間に合わない、等)
Production Permit
(変更)
・Energy Operation
license
(2) 軍事暫定政権から ・現在のところ、軍事政権下であり、民事の安定政権への移行がスムーズに図 ・法人税、相続税、VATの見通し等の変更
民政への円滑な移 られることを期待している。
が考えられるので、負担増とならないよう
行
にお願いしたい。
(3) 突然の税制改訂・ ・中古自動車に関する税制改訂、輸入規制の変更が事前の周知なしで行われ ・事前に情報を通知して欲しい。
輸入規制改正
ている。変更がなされた際の、輸出者側のキャンセル等処理にかかる負担が ・規制変更までの猶予期間(周知期間)が
大きい。
欲しい。
(1) 治水対策の不足
・2011年10月に発生した未曾有の大洪水に対し、政府の事前のリスク対策が ・被災企業への適切な支援策及び今後の
不十分だったため、直接間接に甚大な被害を受けた。
抜本的治水対策の策定、実施。
(継続)
・タイ政府の治水対策は一応進んでいるよ
うだが、マネージメントも含めちゃんと機能
するのか不安もあり、今後も継続的な対策
強化を強く要望したい。
・2011年タイ大洪水が発生し、工場が被災。今後の洪水リスクは残っている。 ・直接的な洪水被害対策だけでなく、インフ
バンコク近郊の工場団地自身は堤防で守られるよう改善された。しかし、労働 ラ停止リスク、交通マヒリスクを含めた事業
力確保、物流のための幹線道路については改善されていない。また労働者
継続のための分析と対応。
の自宅の水害リスクも減っていない。
・より一層の情報開示と、特に外国企業へ
(継続)
の積極的発信。
・水害対策のための運河建設を行ってほし
い。
(2) 洪水による保険の ・2011年の洪水により保険料の高騰し、多くの企業が洪水保険未加入の状態 ・政府主導で安価な洪水保険提供に期待
高騰
である。政府や工業団地も治水対策は進めているが毎年各地で洪水被害が する。
発生している。
(変更)
貿易・投資円滑化ビジネス協議会
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26
意見元
No 問題点
問題点内容
要望
日機輸
(3) 渇水対策の不足
・タイの主要四大ダムの貯水率が過去5年で最低に落ち込んでいる。例年5月
頃に消費のピークを迎えるが、天候に大きな変化が無ければ、4月頃から支
障がでる可能性がある。
・2015年は、タイ全土の降雨量が過去9年で最低となり、一部地域で農業用水
の供給停止等が行われ、渇水の状態となっている。
今後降雨量とダム放水次第では、工場運営に必要な水量を確保に影響が出
る可能性もゼロではない。
また、一部の従業員が住む地域では、給水ポンプ車の出動や新たな貯水池
を設けられる等の対応がとられており、水供給が十分でない状態となってい
る。
・降水量が多い時期は、駐在員が住んでいる都市部や工場のある工業団地の
道路が冠水し、生産、輸送、通常生活に支障が出るケースあり。
・タイにおける発電燃料の70%が天然ガスであり、その25%をミャンマーより輸
入。ミャンマー沖のパイプラインの定期メンテナンスによりガス供給が一時的
に停止し、電力不足に伴う停電のリスクがある。
(2013年:エネルギー省より工業省に企業の部分的操業停止要請あり)
・電力供給インフラの整備不足による自家発電設備の追加投資が必要。
・物流インフラの整備不足による製品・原材料デリバリーの障害。
・渇水時の安定した工業用水の確保。
・井戸掘削規制の緩和。
日機輸
自動部品
自動部品
医機連
医機連
日機輸
日機輸
日製紙
(4) 電力供給の不足・
不安定
(5) 物流インフラの未
整備
(6) 港湾荷役費用の増 ・2014年には、コンテナデポでのリフトオンチャージの徴収が始まり、輸出コス
加
トの増加になった。ターミナル・ハンドリング・チャージの大幅な値上げも15年
3月まで延期されているが、予定されている。タイ輸出競争力の低下にも繋が
る。
(継続)
(7) 不安定な政治情勢 ・特に2006年以降、政府(体制)側と反政府(反体制)側の対立が表面化、激化
し、主要施設、道路の占拠、封鎖やデモ、クーデターなどがしばしば行われ
ており、生活上の安全、事業活動への支障も生じている。
このような不安定な状態が続いていることで、投資先、生産拠点として、タイの
国際社会での地位も著しく低下している。
(継続)
・数年置きに政変が発生しており、国内経済の混乱を招くと同時に、社内対応
に苦慮する。
(継続)
準拠法
・水源となるダムの現在貯水量と放水量だ
けでなく、長期的な貯水量予測と放水計
画、対策の見通しの発表。
・各地域の行政にて、渇水の進捗段階別で
想定されるリスクと対策を事前に整理し、
先手を打った情報発信。
・国家レベルでの抜本的な治水対策を推進
して欲しい。
・タイ国内の産業が大混乱に陥らないため ・暫定憲法第44条
にも、他国に依存しない安定した電力供
給体制の整備を、速やかに実施して欲し
い。
・輸出諸費用の現状維持。
・政治の安定。
・政治の安定を望む。
・国家をあげて教育に対する取組み強化を
望む。
貿易・投資円滑化ビジネス協議会
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