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長井市レインボープランについて

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長井市レインボープランについて
長井市レインボープランについて
(レインボープラン推進協議会 HP 等より)
長井市の概要
山形県南部の最上川・白川・野川の3河川の交わる盆地に位置し、交通の要所として周辺からの農作物
の集積地でもあり、農業と商業が一体となって発展してきた人口約 3 万 1 千人、世帯数約9千のまちで
ある。
レインボープランとは
地域資源循環型の社会システムを目指す事業(生ごみの堆肥化とそれを利用した農作物の域内流通)
○有機物の再資源化(生ごみの分別収集)
○優良堆肥の生産(生ごみ・畜糞・籾殻等)
○土づくり・有機農産物の生産(優良堆肥の農地還元による)
○域産域消による農産物の流通(安全な農産物供給)
○農業担い手育成(農産物ブランド化による高付加価値生産)
農家と消費者との協力により相互理解を深め、地域循環システムを創り、有機資源のリサイクルを図
ることで、自然環境の改善と健康な食生活を生み出し、自然と人間の永続的な共存を図ることを目指し
ている。
レインボープランの特徴
○単なる生ごみ減量等の問題ではなく、農業を基盤としたまちづくりを目標としている
○取り組みは、行政ではなく市民主導で行われている
○長井市は農業重視という風土があり、
「農業は文化である」という視点で考えられた
レインボープランの
レインボープランは、昭和 63 年の「まちづくりデザイン会議」に端を発し、市民と農家と行政とが
システムと現状 全てが関わりあう仕組みとして発展してきた。
市民は家庭の生ごみを分別し、行政は回収とコンポスト化を、農家は有機堆肥を使って農業生産を、と
いうまちの中での有機物の循環を実現した。
レインボープランの地域循環プログラムは、市街地の 5,000 世帯の生ごみを分別収集して堆肥化し、
この堆肥を使い、農薬、化学肥料を制限して作られた農産物を地域内で販売するというものである。
<生ごみの収集>
・対象区域は市街地の 5,000 世帯(長井市 9,000 世帯の内、中央地区のほぼ全世帯)
・約 230 箇所の収集所があり、70 リットルのコンテナバケツを設置(1 収集所当り 2∼3 個配置)
・週 2 回(朝 6:00 から 8:00 頃までに)生ごみを運んで投入する
・市委託業者が堆肥化センターまで運搬
<堆肥化>
・コンポストセンターに運ばれてきた生ごみは、籾殻、畜糞と合わせて約 80 日間かけ、堆肥化
・年間投入量は生ごみ約 1,200t、畜糞約 500t、籾殻約 200t
・生産堆肥は約 450t
・生産された堆肥は、JA 山形おきたま農協を通して市内の農家や市民に販売
・価格は 1t4,200 円、10kg 袋で 242 円
<生産>
農家では堆肥を使って土づくりをし、レインボープラン推進協議会独自の農産物認証制度に基づ
いて、化学肥料や農薬を抑制した農産物を生産する。
(H17 年の春の段階で約 50 軒の農家が挑戦
している)
<流通>
生産者の顔が見える、安心して食べられる農産物として、学校給食や NPO 法人レインボープラ
ン市民市場「虹の駅」、NPO 法人レインボープラン市民農場、JA 直売所「愛菜館」、常設店(
「長井
村塾」やレインボープラン農産物取扱店)を通して市民の食卓に届けるという「地域内循環システ
ム」に取り組んでいる。
レインボープランの背景
長井市周辺では、昭和 30 年以降、化学肥料と農薬に依存した農業の展開により「土」の疲弊を招い
た。持続する農業、健康な作物をつくるには、農地に堆肥を入れ、微生物が住む豊かな農地を再生する必
要があった。
本来ならば、台所と農地が一番近い関係にある農村地帯にもかかわらず、地元の新鮮な農産物は首都圏
等の大消費地に流れ、市内の店頭にはなかなか出回らない現実があり、平成4年の実態調査では、地場農
産物の自給率はわずか 6%程度であった。
このような状況により、土壌の再生とより安全な食の提供のための自給率向上を図るため「レインボー
プラン」が生まれた。
「台所と農業をつなぐながい計画」と訳されるレインボープランは、市民97 人で構成するまちづく
りデザイン会議による提言をもとに、市民と行政が協働で進めた事業である。
レインボープランが
出来るまでの経過
平成 63年∼平成元年
「まちづくりデザイン会議」で長井市のまちづくりについて議論
平成3年 6月
「台所と農業をつなぐながい計画調査委員会」を設置(実現に向けた調査開始)
平成3年 10 月
デザイン会議の提言を受け「快里(いいまち)デザイン研究所」が「快里(いいま
ち)デザイン計画」提案(レインボープランの考え方提示)
平成4年 3月
調査委員会が「台所と農業をつなぐながい計画(レインボープラン)
」推進にかかる
答申書提出
平成4年11月
調査委員会の答申を受け「台所と農業をつなぐながい計画推進委員会」設立し、延
べ50回以上会議開催(計画の具体化に向けた検討)
平成6年度
農水省の補助を受け「長井市環境保全型農業推進方針」を策定
平成8年11月
リサイクルコンポストセンター竣工(施設規模 9t/日)
平成9年 3月
平成 12 年度
レインボープラン
推進協議会
参加農家を募集し有機農産物栽培研究事業を実施
平成7年 3月
レインボープラン全体を統括する組織として「レインボープラン推進協議会」設立
「レインボープラン学校給食調整協議会」が稼働し、子供たちに食材供給開始
・レインボープランの事業を運営しているのは、市民、行政、市内の中核的団体(農協、商工会議所など)
の代表者で構成するレインボープラン推進協議会
・レインボープランに関わるいっさいのことが協議され、決定される
・市民と行政がプロセスをともにして、決定を分かち合うイコールの精神で運営されている場
・各界の代表が四つの部会に分かれて、様々な課題に取り組んでいる
レインボープラン
・まちの 5,000 世帯の生ごみが全量、土を豊かにする資源として田畑に戻っている
取り組みの成果 ・環境保全型農業への一つの流れをつくった
・まちづくりへの市民参加が促進された
・市民と農業、まちとむらが近づいた
・環境教育、地域教育への貢献
・異業種間の融合と加工品づくり(経済活動への波及)
・環境保全への影響(生活系可燃ごみの減量)
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