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30P-am127

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三次元培養ヒト皮膚中のエステラーゼ活性の測定
1 1
◯蓮井 菜々子 1 ,
大川原 正喜 1 ,
徳留 嘉寛 1 ,
橋本 フミ惠(
城西大薬)
【目的】エステラーゼはエステルを酸とアルコールに加水分解する酵素群の総称
であり、皮膚にはアリルエステラーゼやカルボキシルエステラーゼなどの存在が
報告されている。皮膚に適用したエステルプロドラッグは皮膚中のエステラーゼ
によって分解されて薬効を発揮することを目的としているものが多い。皮膚中の
酵素活性を測定することは、これらのエステルプロドラッグの適正使用に必須の
課題である。本研究では、近年ヒト皮膚の代替材料として注目されている三次元
培養ヒト皮膚モデルがエステルプロドラッグの有効性などの試験に用いることが
できるか基礎的な実験を行った。
【 方 法 】 三 次 元 培 養 ヒ ト 皮 膚 モ デ ル は J-TEC よ り 販 売 さ れ て い る LabCyte
EPI-MODEL を用いた。
対照として 9 週齢の雄性 Wistar ラット腹部皮膚および肝臓、
ヒト正常角化細胞、ヒト正常線維芽細胞のホモジネートを調製して用いた。エス
テラーゼの活性はパラニトロフェニル酢酸を基質として用い、生成物であるパラ
ニトロフェノールの 406nm における吸光度を測定した。
【結果】三次元培養ヒト皮膚モデルにおいて、エステラーゼ活性の反応時間や試
料濃度に依存した増加がみられた。また、比活性を算出したところ、ラット皮膚
と比較して三次元培養ヒト皮膚モデルで約 4 倍高い酵素活性が得られた。
【考察】三次元培養ヒト皮膚モデル中にはエステラーゼが存在し、その活性測定
が可能であることが明らかとなった。本検討結果から三次元培養ヒト皮膚モデル
は皮膚中のエステラーゼ活性測定において動物皮膚の代替材料として使用できる
可能性が示された。
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