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資料4-1(PDFファイル,2MB)
資料4-1 次世代車普及に向けた トヨタの取組みについて 2011年12月26日 トヨタ自動車株式会社 グローバルビジョン 人々を安全・安心に運び、心までも動かす。 そして、世界中の生活を、社会を、豊かにしていく。 それが、未来のモビリティ社会をリードする、 私たちの想いです。 一人ひとりが高い品質を造りこむこと。 常に時代の一歩先のイノベーションを追い求めること。 地球環境に寄り添う意識を持ち続けること。 その先に、期待を常に超え、 お客様そして地域の笑顔と幸せに つながるトヨタがあると信じています。 2 グローバルビジョン safest and most responsible ways of moving people. 人々を安全・安心に運び、心までも動かす。 安全 世界トップレベルの安全性を提供 環境 感動 人と地球の幸せの為の多様な環境車の ラインナップ、最先端技術の環境車 お客様の期待を超える商品・販売・ サービスが一体となったおもてなし お客様が心ときめく、 “ワクワク・ドキドキ”を提供 石油供給能力と代替燃料の拡大 18 「脱石油」の必要量 Toyota 試算 石 油 の 需 要 / 供 給 量 120 潜在的な石油需要 100 80 石油供給 代 替 燃 料 供 給 可 能 量 16 電気/水素 14 12 バイオ燃料 10 8 天然ガス 6 合成燃料'GTL/CTL( 4 60 (Million b/d) 2 超重質油 40 0 2005 20 2010 2015 2020 2025 (Million b/d) 0 2005 2010 2015 2020 2025 2030 拡大する新興国の需要による石油需要量 >石油供給量 ⇒ 石油の将来への不安 2030 自動車用燃料・パワートレーンの多様化 一次エネルギー 自動車用燃料 ガソリン パワートレーン 内燃機関 石 油 軽油 天然ガス ガス燃料 石 炭 合成液体燃料 植 物 バイオ燃料 ウラン 電 気 水 素 従来車 & HV PHV EV 水力、太陽、地熱 FCV 基 盤 技 術 省 石 油 次 世 代 技 術 脱 石 油 ハイブリッド車の販売台数推移 350 113ヶ月 27ヶ月 18ヶ月 100万台 300 200万台 コンパクト 300万台 100 250 ミドル 累 計 販 売 台 数 '万台( 200 150 販売台数 ラージ SUV ミニバン 他 80 60 販 売 台 数 '万台( 100 40 累計 50 20 初代プリウス導入 0 1997 1999 2001 2003 2005 2007 2009 2011 0 エコカーは普及してこそ環境への貢献 ⇒ 2011年2月に累計300万台突破、10月末時点で約343万台 ハイブリッド技術の展開 EV モーター PCU バッテリー エンジン HV モーター PHV PCU モーター 燃料 タンク PCU バッテリー バッテリー 発電機 エンジン 発電機 燃料 タンク エンジン FCV モーター 燃料 タンク PCU バッテリー FC スタック 水素タンク ハイブリッド技術は、PHV・EV・FCVの要素技術を含む、コア技術 「脱石油」への対応 将来への石油代替燃料対応 “電気”と“水素”が有望 電気 水素 EV 課題:航続距離、急速充電インフラ整備 2012年 近距離用途 として導入 FCV 課題:コスト、水素充填インフラ整備 2015年頃 導入予定 EV・FCVともに、普及にはもう尐し時間がかかる トヨタのEV 全 長 3,110mm Overall Length 全 幅 1,680mm Overall Width 全 高 1,680mm Overall Height ホイールベース 2,000mm Wheelbase 乗車定員 4名 Seating Capacity 航続距離 105km* Crusing Range *一充電あたりの走行距離として105kmを想定 プラグインハイブリッド車'PHV(の位置付け 省石油 脱石油 継続して積極的に推進 電気、水素の活用 PHV HV いつでも安心して 制約なく使用可能 & 電気利用車両の 早期本格普及 EV、FCV PHVは、HVとEVを融合・進化させたクルマで、 ”HVにつぐ次世代環境車の柱” PHVの特徴 通勤・買い物 近距離走行 EVとして走行 充電電力だけで走行 PHVの特徴 通勤・買い物 近距離走行 レジャー 遠出 EVとして走行 充電電力使いきり後、 HVとして安心して走行 電池切れの 心配なし 充電電力だけで走行 HVとして走行 石油消費量削減効果の検討 乗用車1日あたりの走行距離分布 100 30 累積比率 75 20 車 両 台 数 の 10 比 率 平日 :平日 :休日 50 累 積 比 率 休日 25 (%) (%) 0 0 ~5km ~10km ~20km ~30km ~40km ~50km ~60km ~70km ~80km ~90km ~100km 100km~ 'N数: 約116万( 1日の走行距離(km) 出典:H17道路交通センサス オーナーインタビューOD調査'国土交通省( 過半数が日当り走行20km以下 石油消費量削減効果の検討 従来車 HV ガソリン消費量の日当たり走行距離別分布 ガソリン消費量の日当たり走行距離別分布 HV走行による削減 ガ ソ リ ン 消 費 量 ガ ソ リ ン 消 費 量 ガソリン消費量 5km未満 ~50km ~100km ~150km ガソリン消費量 40%削減 5km未満 ~200km ~50km 1日の走行距離 PHV EV ガソリン消費量の日当たり走行距離別分布 ガ ソ リ ン 消 費 量 ~100km 1日の走行距離 ~200km ガソリン消費量の日当たり走行距離別分布 EV走行による削減 EV走行による削減 HV走行による削減 ガ ソ リ ン 消 費 量 70%削減 ~50km ~150km HV走行による削減 ガソリン消費量 5km未満 ~100km 1日の走行距離 ~150km ~200km ガソリン消費量 75~85%削減 '従来車( 5km未満 ~50km ~100km 'HV( ~150km 1日の走行距離 EVと比較して、PHVでも十分な石油消費量削減効果あり ~200km 豊田市でのPHV実証実験結果 概 要 台数: 25台'限定リース車( 期間: 3ヶ月間 総走行距離: 46,292Km モニター: 豊田市在住の個人一般ユーザー '会社員、主婦など( 充電設備: 家庭・出先に充電環境を整備 結 果 平均燃費: 44.8km/L 石油消費量削減効果: 72%'従来車比( 日当たり充電回数: 平均2.0回/日 従来車に比べて72%という大幅な石油消費量削減効果を確認 豊田市でのPHV実証実験結果 Aさん'専業主婦(の場合 100 EV走行 HV走行 80 走行距離: 2,486km 走 行 60 距 離 / 日 40 EV走行比率: 94% 充電頻度: 3.4回/日 燃費: 249km/L 〔km〕 20 0 6月 7月 8月 【平日】 ・自宅を基点に買い物、送り迎えなど近距離走行で使用 ・近距離の往復を繰り返し、自宅に戻るたびに充電'1日4~7回( 【休日】 ・平日同様、近距離走行が多く、長距離走行は尐ない 毎日こまめに充電することで、約250km/ℓという圧倒的な低燃費を実現 豊田市でのPHV実証実験結果 Bさん'会社員(の場合 160 EV走行 HV走行 140 120 走行距離: 1,622km 走 100 行 距 80 離 / 60 日 EV走行比率: 44% 充電頻度: 1.0回/日 燃費: 41km/L 〔km〕 40 20 0 6月 7月 8月 【平日】 ・往復15kmの通勤で使用 ・充電は1日1回、帰宅時に実施 【休日】 ・長距離走行の頻度が多く、外出先で充電はしない 低燃費なうえに長距離走行も可能 豊田市でのPHV実証実験結果 ~一般ユーザーの声~ 好評 ・静かで大変スムーズ、EVの力強さに驚いた ・電池切れの不安がなく安心して乗れた ・約3500kmを一度も給油なしで走行できた ・毎日充電していると、車に愛着を感じるようになった ・EVで走りたいので充電は楽しみ 改善要望 ・もう尐しEV走行距離が欲しい ・充電ケーブルの盗難が心配 ・大型ショッピングセンター、レストラン、病院など 長時間滞在する場所に充電設備があると良い トヨタのPHVの特徴 HVのメリット ・低燃費 ・航続距離の不安なし⇒従来車以上の走行距離 ・充電インフラ不要 ・手の届く価格 EVのメリット ・外部電気エネルギーを活用できる ・走行時のCO2排出量ゼロ ・高い静粛性'エンジン振動なく静か( ・応答性良い、フラットトルク EVの課題 トヨタのPHV ・圧倒的な低燃費 ・航続距離制約あり ・急速充電インフラ必要 ・電池分高額、重い車重 ・航続距離の不安なし、安心してロングドライブ可能'1000km以上走行( ・家庭で充電可能、急速充電インフラ不要 ・電池量の適正化→手の届く価格、荷室・乗員スペース確保、短時間充電 ・EV走行時は、静かで、加速性能も十分 トヨタのPHVは、HVとEVの長所を合わせ持つクルマ プリウスPHV ”HVにつぐ次世代環境車の柱” 日米欧で発売、年間販売6万台を目指す 燃料電池自動車'FCV(/EV システムコスト比較 シ ス テ ム コ ス ト EV EV優位 FCV FCV優位 航続距離 FCVは航続距離に対するシステムコスト増が尐ない ⇒ 中長距離で優位 FCVの導入と水素インフラ整備に関する共同声明'2011年1月13日( 1.自動車メーカー: ・FCV量産車を2015年に4大都市圏を中心とした国内市場への導入と 一般ユーザーへの販売開始 2.水素供給事業者: ・ 100箇所程度の水素供給インフラの先行整備 3.自動車メーカーと水素供給事業者: ・全国的なFCVの導入拡大と水素供給インフラ網の整備に 共同で取組む ・普及戦略については官民共同で構築することを政府に要望 本格的なビジネス検討スタート 普及戦略について、4大都市圏の地方自治体 を始めとする幅広い関係者と議論を開始 天然ガス由来のエネルギーによる総合効率比較 【燃料の効率】 【車の効率】 トヨタ試算 天然ガス 加 工 な し 天 然 ガ ス 採 掘 ・ 液 化 ・ 運 搬 水 素 製 造 火 力 発 電 運 充 搬 填 圧 縮 送 電 充 電 CNG HV 82%※ × 34% = 水素 FCV 60%※ × 60% = 電気 EV 30%※ × 81% = 28% 36% 24% ※ 第1期 JHFCプロジェクト報告書より 水素×FCVの総合効率が最も高く、電気×EVの約1.5倍 FCVの技術課題と今後の展開 目処がついた課題 ・ 航続距離: 約800km ・ 水素充填時間: 約3分 ・ 氷点下始動性: -30℃ 2011年東京MS出展 『FCV-R』 今後解決すべき課題 コスト低減 小型・軽量化 FCスタック耐久性向上 2015年頃からセダンタイプの FCVの販売を開始 将来モビリティの棲み分けイメージ FCV領域 HV・ PHV 領域 車両サイズ 乗用車 路線バス 大型トラック 宅配トラック HV EV領域 小型宅配車両 FCHV(BUS) 近距離 コミューター FCV EV PHV i-REAL Winglet 自動二輪 燃料 電気 EV:近距離コミューター 移動距離 ガソリン,軽油, バイオ燃料, CNG,合成燃料 etc. HV・PHV:乗用車全般 水素 FCV:中長距離用途 新規事業戦略 ①スマートグリッド スマートグリッド ①スマートグリッドと車 今後、世界的にスマートグリッド化が進み、スマートコミュニティの形成が見込まれる。 その中でクルマは、移動/輸送手段だけではなく、新たな価値や役割が期待される。 スマートグリッド全体像(出典:経済産業省) 工場 原子力発電所 火力発電所 オフィスビル 変電所 住宅 コントロールセンター 自動車 事業者 として 水力発電所 ITによる制御 商業施設 EV用 充電設備 太陽光発電/ ガスタービン発電機/ 蓄電池設備つき ビル 蓄電池 エネルギー 貯蔵設備 蓄電池 太陽光発電 風力発電所 太陽光発電所 送配電網 電気の流れ 情報の流れ(IT制御等) スマート メーター 太陽光発電/蓄電池設 備付住宅 ★スマートコミュニティに対応した新商品・新サービスを創出し、 『次世代街づくりへ貢献』 蓄電池 電気自動車 クルマはスマートグリッド/ コミュニティの一員 スマートグリッド 電力の流れ : データの流れ : 制御信号のやりとり : 充電インフラ整備 充電及び放電'V2H(可能な PHV/EV ②車と家の電力マネジメント 家庭用蓄電池付HEMSの 機器・システム トヨタ スマート センター 太陽光パネル HEMS 燃料電池 エコキュート 電力消費量・発電量など 見える化・生活者行動支援 車と家、将来的には地域全体での電力マネジメントを実現 スマートグリッド ③スマートセンター ◆『トヨタスマートセンター』 で 『家・クルマ・人』 を一体サポート 車載器'ナビ(に加え、スマートフォンでも、クルマの残電/充電状況や 充電スタンドの位置、家庭での電力状況などを把握・コントロール可能 トヨタスマートセンター スマートフォン '個人用端末( クルマ 家 充電スタンド がた 例:クルマの電池残量モニタ 例:充電スタンドの位置表示 例:家と街の電力モニタ 新規事業戦略 ②つながるサービス つながるサービス分野にトヨタが関わる意義 クルマ自身が持つ情報(位置情報、使用環境等)を発信することで 様々なサービスや社会への貢献が可能に <現在> 渋滞情報等 原則、一方向かつ 限定的な内容 <将来> 例えば・・・ ・車の位置情報 (密度と走行速度) ⇒渋滞情報 ・ワイパー動作情報 ⇒天気予報 ・急ブレーキ情報 ⇒危険箇所 様々なサービスや 社会への貢献が可能に 実証実験事例 ①豊田市プロジェクト ◆生活者行動に着目し、市民満足度の高い低炭素社会システムを構築 ・エネルギー利用最適化'家庭内~移動先、商業/公共施設(、 ・低炭素交通システム構築 ・生活圏全体での行動最適化 等 生活圏全体 生活動線 家庭内 実証 モジュール 移動'通勤・通学・外出 等( ①家庭内エネルギー 利用の最適化 移動先 ③商業・公共施設等の エネルギー利用最適化 ②低炭素交通システム構築 集合住宅 ④生活圏全体で の行動最適化 水素ステーション ITS カーシェア・ パーク&ライド EV/PHV HEMS 勤務先 'オフィス・工場 等( FCバス パーソナル モビリティ コンビニ エコポイント エコポイント 豊田市役所 実証事項 '現時点( 太陽光パネル付 充電器 スーパー 豊田市駅 充電/電力供給 低炭素モデル 地区 コンビニ V 2H BRT 'Bus Rapid Transit:連結バス( スマートパーキング コンビニ スマート スクール EDMS (エネルギー・ データ・ マネジメント・ システム( 実証実験事例 ②青森県六ヶ所村プロジェクト ◆風力と太陽光発電による100%CO2フリーの電力供給を行なう実証実験 '当社取り組み(スマートハウスの実現、トヨタスマートセンターによる PHVの運行充電管理、コミュニティの電力管理等の実証を行う。 <実験構成図> ★日本風力開発、日立、 パナソニック電工、トヨタ の完全民間プロジェクト 風力発電所 トヨタスマート センター 充電ステーション 住宅6棟 PHV8台