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山形県認知症施策推進協議会

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山形県認知症施策推進協議会
資 料 1
第 2 回
山形県認知症施策推進協議会
平成27年9月4日(金)
目
次
1
白鷹町における認知症初期集中支援チームの活動
状況について
2
前回のまとめについて
3
若年性認知症の人と家族への支援について
……………………
1
…………………………………………………
3
……………………………
13
1 白鷹町における認知症初期
集中支援チームの活動状況
について
1
2
(資料2のとおり)
2 前回のまとめについて
3
4
医療機関の役割の明確化と連携について
論 点 1
MCI・軽度認知症の疑いから受診までのステージにおけるかかりつけ医の役割について
2つの見解があるがどのように整理すべきか。
① 典型的なアルツハイマー型認知症であれば自ら治療にあたる。
② 典型的なアルツハイマー型認知症であっても、専門機関に紹介して診療を行う。
〇 認知症の方の増加が見込まれる中では、全て専門医に紹介するのではなく、かかり
つけ医が診療.し、症状を見ながら一度は検査した方が良いと思われるものについて専
門医に紹介するという考え方も必要ではないか。
主な意見
〇 かかりつけ医も、周辺症状などで大変な状態のケースでなければ、診療するような仕
組みをつくらないと、色々と困っている方々を救えないのではないか。
〇 安定していても、今後のことを考えれば専門医への受診が必要な方もおられるので、
地域的には可能なところと難しいところはあると思うが、かかりつけ医は、一度は専門医
への受診を勧めていただきたい。
〇 見ようによってはアルツハイマーに見えてしまう。せん妄やうつ状態などそこで鑑別
すべきものは沢山ある。最初に認知症と決めつけられてしまうと、殆どそのまま認知症
で終わってしまうのが現状と考えられる。最初が肝心である。診断がつい たら、地域の
中で、かかりつけ医が対応する、BPSDが出てきたら精神科の診療が必要になるとい
うことはあると考えられる。診断については範囲を広げて、脳科学をやっている先生へ
は協力をお願いするのが良いのではないか。
〇 「可能な限り」又は「原則として」ということでも構わないので、一度は専門医から診
てもらった方が良いということは周知すべき。
〇 治る認知症はあるが、フォローアップは大切。ある時期良くなって安心したという状態
であっても別の種類の認知症が加わることもあるので、治ったからといわず、やはり一
度は専門医療機関に受診を勧めるということが大切である。
〇
対 応 ( 案)
認知症の診断にあたっては、「せん妄」や「うつ病」、「正常圧水頭症など治療可能な
認知症」との鑑別が必要であることから、可能な限り認知症疾患医療センター、専門
医療機関(精神科、神経内科、脳神経外科等)への受診を薦める。この際、認知症疾
患医療センター受診までの待機期間が長ければ、専門医療機関を勧める。
〇 やむを得ず自ら診断・治療にあたる場合も経過観察に努め、必要に応じ、認知症疾
患医療センター、専門医療機関への受診を勧める。
5
6
論 点 2
中等度認知症のBPSDのところで、「身体疾患が要因となっている場合は、身体疾患の
治療・処置を行う」について次の2つの見解があるがどのように整理すべきか。
① 全文削除する。
② 身体疾患が要因となっている場合は、身体疾患の治療・処置を行う。必要に応じて高
度医療機関を紹介する。
主な意見
〇 身体疾患の検索を行って必要に応じて高度医療機関を紹介するというのは間違いでは
ないと考えられるが、BPSDかどうかというとまた難しい問題である。
対 応 (案)
全文削除
※ 原案は、東京都認知症対策推進会議医療支援部会報告書のとおりであるが、本表では、本項目(BPSDの項目)
の左側に「中等度認知症の身体合併症・せん妄」という項目を設けており、その中で、
〇軽微な身体疾患(脱水、低血糖等)が要因となっている場合は自ら治療に当たる。
〇身体的な問題が大きい場合は総合病院を紹介する。
ともしており、あえてBPSDの項目に記載する必要はないと判断した。
介護事業所の機能強化及び介護保険以外の
サービスの普及について
論点
介護保険施設・事業所を地域の相談・支援拠点として組織化できないか。そのために必要な手立て
は何か。
主な意見
〇 認知症のグループホームとしては、地域の介護相談とか、認知症の方御本人、それから家族介護
者、地域の方々との交流の場や機会を、グループホームの機能を使って、また活用してもらって、作
りたいという事業者は多いと思うが、小さな一事業所がやろうとしても、最終的には取組みが継続で
きないというのが現状。行政に相談しても、余り積極的な反応が返ってこないというジレンマがある。
〇 人材養成について、県では国が作ったカリキュラムにのっとった認知症介護実践研修を実施してい
るが、鹿児島県霧島市のライフサポートワーカーのように、地域で活動していくような介護人材まで
作るとすれば、もう少し地域で求められているような活動ができる人材養成研修があれば良い。
〇 地域包括支援センターが定着しているので、センターを軸にライフサポートワーカーを配置というの
が利用者にとって利用しやすいのではないか。
対応(案)
対応(
〇 市町村・地域包括支援センター・認知症地域支援推進員(次ページ参照)と認知症グループホーム
などの介護保険事業所との連携について検討する。
〇 認知症地域支援推進員を核にして地域で介護保険事業所や人材の能力が発揮されるような取組
みについて検討する。
7
認知症地域支援推進員
8
(参考)
医療と介護の連携や地域における支援体制の構築を図るためのコーディネーター。
遅くとも平成30年4月からはすべての市町村で配置しなければならない。27年度末までに配置
を予定しているのは27市町村(9月2日現在)。
地域支援
医 療
介 護
【主な業務内容】
1 必要な医療と介護等のサービスが受けられるよう関係機関へのつなぎや連絡調整や相談支援
2
3
4
5
6
7
地域において認知症の人への支援を行う関係者が情報交換や事例検討等を行う連絡会議の設置
認知症対応型共同生活介護事業所等が有する知識・人材等を活用しての介護教室の開催
民生委員、住民等から構成される「早期発見・見守りネットワーク」の構築
認知症の人とその家族、地域住民、専門職等の誰もが参加できる「認知症カフェ」の開設
認知症の人と家族を支える地域の人材やサービス拠点についての情報収集(地域資源マップの作成・普及)
若年性認知症の人の状況に応じた適切な支援
その他
その
他の意見
県には介護施設はどの位あって、それぞれがどのような機能をもっているのか医療側への
情報が入ってこないように感じる。どういう施設があって、どういう機能があるのかということを、
医療の現場にも情報をいただかないと、連携するにしても難しいものがある。
〇 インターネット : 「厚生労働省 介護事業所検索」で検索
対
〇 県のホームページ : 「介護保険事業所一覧」で検索
〇 在宅医療・介護連携に関する相談支援窓口の整備(次ページ参照)
応
(既に設置している市町村・医師会)
◇山形市・山形市医師会、◇天童市・天童市東村山郡医師会、
◇鶴岡市・三川町・庄内町・鶴岡地区医師会、◇酒田市・酒田地区医師会十全堂
9
(参考)
地域包括ケアシステムの構築に向けた取組み
― 在宅医療・介護連携の推進 ―
1 目的
病気を抱えても、自宅等の住み慣れた生活の場で療養し、自分らしい生
活を続けるためには、多職種協働により在宅医療・介護を一体的に提供する
必要があることから、都道府県・保健所の支援の下、市町村が中心となって、
地域の医師会等と緊密に連携しながら、地域の関係機関の連携体制の構築
を図る。
3 実施時期
市町村は、2の(1)から(8)までの事業すべてについて平成27年4月から30
年4月までの間に開始しなければならない(複数市町村による共同実施及
び委託可)。
事業のイメージ
2 事業内容
市町村
地域包括支援センター
在宅医療・介護連携支援センター(仮称)
(郡市地区医師会等)
後方支援、
後方支援、
広域調整等
の支援
(2) 在宅医療・介護連携の課題の抽出と対応策の検討
連携
市町村が検討した対応策等について、医療・介護関係者が参画して
の検討 等
(3) 切れ目のない在宅医療と介護の提供体制の構築に向けた検討
主治医・副主治医体制の構築、在宅療養中の患者についての急変時
診療医療機関の確保に向けた検討 等
(4) 在宅医療・介護関係者の情報共有に向けた検討
〇地域の医療・介護関係者による協
議会の開催
〇医療・介護関係機関の連携促進
〇在宅医療に関する人材育成や普
及啓発 等
情報共有ツール(連絡帳、地域連携クリティカルパス等)の導入に向け
た検討 等
(5) 在宅医療・介護連携に関する相談支援
在宅医療と介護の連携を支援する相談窓口((仮称)在宅医療・介護
連携支援センター
ー。看護師や医療ソーシャルワーカー等を配置)の運営
関係機関の
連携体制の
構築支援
訪問診療
介護サービス
在宅療養支援診療所等
介護サービス事業所
(6) 医療・介護関係者の研修
多職種が連携するためのグループワーク形式の研修の実施 等
(7) 地域住民への普及啓発
在宅医療・介護に関する講演会開催、パンフレットの作成・配布 等
(8) 地域住民への普及啓発
複数の市町村が協力して、共通の課題について検討 等
訪問診療
在宅療養支援病院等
患者・利用者
一時入院(急変時の一時受入れ)
訪問看護等
訪問看護事業所、薬局等
都道府県・
都道府県
・保健所
(1) 地域の医療・介護の資源の把握
地域の医療・介護のリスト又はマップの作成と活用 等
10
3 若年性認知症の人と家族へ
の支援について
11
12
現状・課題
〇 推計人数
300人から400人程度
人口(A)
有病率(B)
推計人数(A×B)
(単位:人)
年齢区分
男性
女性
合計
(単位:人)
男性
女性
男性
女性
合計
18~19歳
10,799
10,413
21,212
0.000016
0.000000
0
0
0
20~24歳
21,899
20,708
42,607
0.000078
0.000022
2
0
2
25~29歳
24,187
23,547
47,734
0.000083
0.000031
2
1
3
30~34歳
30,244
29,114
59,358
0.000092
0.000025
3
1
4
35~39歳
34,887
33,062
67,949
0.000113
0.000065
4
2
6
40~44歳
35,155
34,595
69,750
0.000185
0.000112
7
4
11
45~49歳
32,466
33,092
65,558
0.000336
0.000206
11
7
18
50~54歳
35,265
35,900
71,165
0.000681
0.000349
24
13
37
55~59歳
39,510
39,918
79,428
0.001445
0.000852
57
34
91
60~64歳
46,640
46,352
92,992
0.002221
0.001552
104
72
176
214
134
348
合 計
‐
‐
‐
資料:山形県の人口と世帯数(山形県統計企画課)に
よる平成26年10月1日現在の人口。
資料:平成21年3月公表
の厚生労働省研究班報
告による有病率。
性別、年齢区分ごとに小数点以下
を四捨五入。
〇 認知症疾患医療センターにおいて鑑別診断の結果、認知症と診断された人数
16人(平成26年度)
(単位:人)
疾患センター名称
40~
49歳
50~
59歳
篠 田 総 合 病 院
60~
64歳
70~
74歳
75~
79歳
80~
84歳
85歳
~
小計
合計
5
10
5
23
71
138
177
414
424
院
3
3
7
11
40
54
97
209
212
日本海総合病院
3
3
7
25
45
65
54
196
199
11
16
19
59
156
257
328
819
835
佐
藤
病
合
5
65~
69歳
小計
計
5
原因疾患別の内訳
原因疾患
アルツハイマー型認知症
50~
59歳
60~
64歳
4
脳血管性認知症
前頭側頭型認知症
1
その他
合
計
5
合計
比率
6
10
62.5%
1
1
6.3%
2
3
18.8%
2
2
12.4%
11
16
100.0%
13
14
〇 新オレンジプランの内容
3.若年性認知症施策の強化
【基本的考え方】
〇 若年性認知症の人については、就労や生活費、子どもの教育費等の経済的な問題が大きい、主介護者が配偶者となる場合
が多く、時に本人や配偶者の親等の介護と重なって複数介護になる等の特徴があることから、居場所づくり、就労・社会参加支
援等の様々な分野にわたる支援を総合的に講じていく。
〇 若年性認知症については、初期症状が認知症特有のものではなく診断しにくい、また、本人や周囲の人が何らかの異常に
は気付くが受診が遅れることが多いといった特徴があることから、改めて若年性認知症についての普及啓発を進め、若年性認
知症の早期診断・早期対応へと繋げていく。
〇 若年性認知症の人は、その状態や環境に応じて、今後の生活等に係る相談、雇用の継続や障害福祉サービスである就労
継続支援事業の利用、障害者手帳の取得や障害年金の受給など、様々な制度に関わってくる。若年性認知症の人が発症初
期の段階から適切な支援を受けられるよう、医療機関や市町村窓口等を通じて、若年性認知症と診断された人やその家族に、
若年性認知症支援のハンドブックを配布する。
〇 都道府県ごとに若年性認知症の人やその家族からの相談の窓口を設置し、そこに若年性認知症の人の自立支援に関わる
関係者のネットワークの調整役を担う者を配置することで、若年性認知症の人の視点に立った対策を進める。具体的には、若
年性認知症の人との意見交換会の開催等を通じた若年性認知症の人のニーズ把握、若年性認知症の人やその家族が交流で
きる居場所づくり、事業主に対する若年性認知症の人の就労について理解を図るための周知、若年性認知症の人がハロー
ワークによる支援等が利用可能であることの周知等の若年性認知症の特性に配慮した就労・社会参加支援等を推進する。
5.認知症の人を含む高齢者にやさしい地域づくりの推進
(3) 就労・社会参加支援
○ 特に若年性認知症の人にとっては、就労による収入は生活の糧であり、また、生きがいにもつながると考えられることから、通
常の事業所に雇用されることが困難な場合には、心身の状態に応じて障害福祉サービスである就労継続支援事業による支援
を行う。
〇 これまでの県の取組み
1 家族の会が毎月開催する「若年性の集い」に職員が毎回出席し、若年性認知症の方や御家族と意見交換
2 若年性認知症を含む認知症の方や御家族の居場所・相談窓口として「さくらんぼカフェ」を設置
(平成27年4月~)
目
的
事業内容
将来に対する不安や、社会からの疎外感等を感じる認知症の
方とその家族からの相談に対応し、同じ境遇にある方と交流す
るための常設の場を提供する。
課題1
課題2
認知症の人と家族の
気持ちに沿った相談対
応ができる常設の窓口
がない。
若年性認知症の方へ
の対応などが求められ
ている。
○ 認知症介護の経験者等による電話相談・面接相談の実施
(週5日 正午~午後4時)
○ 認知症の方及び家族の交流スペースの提供
(週5日 正午~午後4時)
○ 出張交流会の開催(年12回)
実施方法
○ 県小白川庁舎内に設置
○ 公益社団法人認知症の人と家族の会山形県支部に委託
さくらんぼカフェ
常設の電話・面接相談
常設の交流スペース
出張交流会の開催
若年性認知症へも対応
15
16
さくらんぼカフェ施設内の写真
(写真は削除)
さくらんぼカフェ施設内の写真
(写真は削除)
最上地区出張交流会 「カフェ七色」
出張交流会の写真
(写真は削除
3 若年性認知症の人の就労支援に向けた障がい者就労支援サービス事業所との意見交換
施設名称
村山障がい者
就業・生活支援センター
ジョブサポートぱる
内
容
① 相談(電話・来所・家庭訪問、場合
により会社に出向くことも可能)
② 職業評価(山形県障害者職業セン
ター)
③ 基礎訓練
④ 職場開拓(ハローワークと協力)
⑤ 職場実習
⑥ 就職後の定着支援(職場訪問・
ジョブコーチ等)
⑦ 生活支援
利用要件
山形県立
ワークショップ明星園
①就労継続支援B型
〇 生産活動(軽作業・・・電気部品や
段ボール製品の組み立て、印刷、
縫製など)
〇 アクティビティプログラム(創作活
動や教養活動、機能訓練など)
②生活介護
〇 介護を要する利用者に対して、食
事や排泄の介護や生活リハビリな
ど行う。
題
〇 障がいのある方(知的障がい・身
体障がい・精神障がい)・ご本人、ご
家族など。認知症と診断されている
こと。障がい者手帳などは、必要な
い。)
① 障がい者就業・生活支援センター
や相談支援事業所について、周知
されていない。→若年性認知症の方
の利用がない。(診断直後より、相
談に応じる。)
○ 村山地域の方
② 精神障害者保健福祉手帳を交付
されるまでの期間、施設利用のサー
ビスを受けられない。→医師の診断
書により、利用可能な場合があるが、
市町村により異なる。
〇 相談は無料。
施設利用は自己負担あり。
○ 施設利用は、精神障害者保健福
祉手帳・自立支援医療受給者証の
交付を受けていること。企業によっ
ては、手帳の提示を求めることがあ
る。
障害福祉サービス事業
所
課
〇 精神障害者保健福祉手帳・自立
支援医療受給者証の交付を受けて
いること。
③ 雇用支援体制整備の会議がない。
(ハローワーク・労働局を含めた)
① 精神障害者保健福祉手帳を持っ
ていれば、若年性認知症の方も利
用できることが周知されていない。
→若年性認知症の場合、介護保険
→
サービスが合わない場合がある。
〇 生活介護サービスは、障がい程
度区分に応じて利用可能(50歳以
上、区分2から)又、山形市、天童市、 ② 進行性であるため、施設が合わ
山辺町、中山町の方
なくなる場合がでてくる。→関係機
関(医師、ケアマネなど)との連携が
必要。
〇 利用者負担金は訓練(介護)給付
費の額に応じる。
③ 本人の就労意欲。
17
さらに必要と考えられる取組み
〇 市町村・地域包括支援センター等の関係機関の職員に対する若年性認知症支援に向けた研
修の検討
〇 早期受診及び就労継続に向けた産業医の理解促進に向けた取組みの検討
〇 生活の継続に必要な情報の入手にあたりワンストップを意識した情報提供体制の検討
(雇用保険、医療、税金、各種手当・年金、障がい福祉サービス、介護保険サービス、成年後見 等)
〇 障がい者の雇用支援関係会議への参加要請の検討
主な論点
〇 これまでの取組みや国、県、市町村等の役割分担を踏まえ、さらに必要な取組みとしてどのよ
うなものが考えられるか。
18
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