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議事要旨(PDF文書)

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議事要旨(PDF文書)
平成27年度
調布市高齢者福祉推進協議会
第 1 回高齢福祉部会
議事要旨
平成27年10月1日(木)午後6時30分から
文化会館たづくり西館(保健センター)2階予防接種室
1
開会
2
部会長・副部会長選出
3
在宅医療・介護連携推進事業の取組
(1) 在宅医療・介護連携推進事業(8項目)の取組状況
(2) ちょうふ在宅医療相談室の活動紹介
4
介護保険以外の高齢者支援について
(1) 市の一般施策について
(2) ふれあい給食・介護予防デイについて
5
事務連絡
6
閉会
1
開会
開会の挨拶。欠席委員と傍聴者4名の報告。配布資料の確認。配布資料第 2 回高齢者福祉推進協
議会の質問と回答について説明。
2
部会長・副部会長選出
部会長に西田委員,副部会長に荻本委員を選出。
3
在宅医療・介護連携推進事業の取組
(1)
在宅医療・介護連携推進事業(8項目)の取組状況
【事務局説明】
(高1-1より説明)
○事務局 在宅医療・介護連携推進事業の全体像について,概略をご説明します。
在宅医療と介護の連携という話については,平成18年の地域包括ケアという考えが出されたこ
ろから言われていることです。そのころには,病気の治療をして元気になり退院してくる方が,在
宅医療にも,介護サービスにも繋がらないため,必要な治療や世話がされないまま,また状態が悪
くなり病院に戻ってしまうというような状況がありました。そうならないようにするため,切れ目
のない医療と介護のサービスを提供することを整えなければいけないという話が出ていました。
今般の改正では,2025年,いわゆる団塊の世代が75歳以上となるころに,医療と介護の両
方を必要とする状態の方,高齢の方が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを,できれば人生の最後
まで続けることができるように,在宅医療と介護の体制整備をしていくということが重点課題の1
つとなっています。
1
高1―1の在宅医療・介護連携推進事業における(ア)から(ク)までの8事業について,平成
30年4月までに全ての市町村が取り組むこととなっています。
これらの事業については,団体等に委託をすることができ,その団体というのは,特定の団体の
利益のためではなく,市全体の連携推進に寄与する団体となっています。調布市においては,医療
側からの医療と介護の連携の推進役として,医師会が行っているちょうふ在宅医療相談室に,また
介護側からの推進役として,地域包括支援センターにその役を担っていただくということで,それ
ぞれ委託をし,この事業を進めています。
8つの事業について,具体的な内容を説明します。
(ア)地域の医療・介護の資源の把握について
は,医療や介護の情報を収集し,リストやマップにし,それを活用することが求められています。
(イ)在宅医療・介護連携の課題抽出と対応策の検討については,地域の医療・介護の関係者が
参画する会議を開催し,その中で課題の抽出や対応策の検討を行うということになっており,調布
市では,ちょうふ在宅医療相談室運営協議会という会議体がこの役を担っています。
(ウ)切れ目のない在宅医療と在宅介護の提供体制の構築推進については,医療・介護の関係者
の協力を得ながら,切れ目なく医療と介護が一体的に提供される体制の構築に向けて具体的な取組
を企画・立案することになっています。
(エ)医療・介護関係者の情報共有の支援については,情報共有のツールを整備するとともに,
情報共有を支援していく事業になっています。
(オ)在宅医療・介護連携に関する相談支援については,在宅医療・介護連携を支援する相談窓
口の運営を行い,地域の医療・介護関係者,地域包括支援センター等からの医療・介護連携に関す
る事項の相談の受け付けを行うことになっています。必要に応じて,退院の際の医療や介護の連携
の調整や地域の医療機関,介護事業者等の相互の紹介を行うことも含まれています。
(カ)医療・介護関係者の研修については,医療・介護関係者の連携を実現するために,多職種
でのグループワーク等を行うような研修をすること,また,医療関係者に対しては,介護に関する
研修会を,介護関係者には医療に関する研修会を行います。
(キ)地域住民への普及啓発ということで,在宅医療や介護に関する講演会の開催,パンフレッ
トの作成,配布によって,医療や介護の理解を促進することが求められています。
(ク)在宅医療・介護の連携に関する関係市区町村の連携については,複数の関係市区町村が連
携し,広域連携が必要な事項について協議することとなっています。
続いて,
今年度具体的にどのような事業を取り組んでいくか,どの辺に着手するかについてです。
まずは,ちょうふ在宅医療相談室についてです。ちょうふ在宅医療相談室では,病院や医療関係者,
地域包括支援センター,住民からの在宅医療・介護に関する相談を受け付けるとともに,ちょうふ
在宅医療相談室運営協議会を運営し,医療・介護の連携に関する課題を話し合う取組を進めていま
す。
また,研修として,在宅医療の勉強会を開催する他,摂食・嚥下評価支援事業の症例検討をする
ということを,市から医師会に委託して今年度から実施しています。
次に地域包括支援センターについてです。地域包括支援センターでは,医師会でなかなか得にく
い情報を収集することやちょうふ在宅医療相談室の運営協議会に参加すること,また,それ以外に
も,地域包括支援センターが主催する地域ケア会議の中で住民の方やケアマネジャー等が参加し,
医療と介護の連携について検討しています。
2
切れ目のない医療と介護の提供体制の構築については,特に地域密着型サービスの中では,介護
と看護の連携したサービスが幾つかあることから,事業所が行う運営会議に参加することで,事業
の推進に寄与しています。
医療・介護関係者の情報共有の支援では,既に二次医療圏で作成され,使用されている地域の連
携パス,例えば脳卒中に関する連携パスや,市で作成したもの忘れ相談シートなどを積極的に活用
して情報共有をしていくということ,その周知を市民や介護関係者等にしていくことを進めていく
予定です。
また,地域包括支援センターでも,退院してくる方の医療や介護のサービスの調整というような
相談を受けており,引き続き行っていきます。市民にとっては,相談窓口はたくさんあり,相談し
やすいところに相談をし,最終的には必要な医療と介護のサービスが一体的に受けられることが一
番大事だと考えています。
医療・介護関係者の研修では,地域ケア会議や,地域包括支援センターがケアマネジャーの勉強
会というような形で行っているケアマネット等を通じて,医療・介護関係者が参加する事例検討の
機会を持つというようなことを進めています。
地域住民への普及啓発については,地域包括支援センターが主催する介護教室や,市民団体から
の依頼基づき講師として出席する出前講座,また,地域ケア会議などで住民の方へ普及啓発をする
というような活動を行っています。
在宅医療・介護の連携に関する区市町村の連携については,今のところ市がいわゆる二次医療圏
内で行われる連絡会に参加し,近隣の市町村との取組状況を共有することを始めています。
(2)
ちょうふ在宅医療相談室の活動紹介
【委員説明】
(高1-2より説明)
○委員(医師会) ちょうふ在宅医療相談室について説明します。
まず,診療所の先生方の在宅医療の機能調査を2010年から2年置きにやっており,高1-2
に一番新しい2014年のデータがあります。訪問診療が可能だと言っている診療所が39%,在
宅医療の機能を強化している強化型の在宅療養支援診療所が6か所あります。
残念なことに,訪問診療が可能と言っている医療施設が少しずつ減ってきています。高齢のため
訪問診療ができないという医師が結構います。また,かかりつけの方だけは往診しますと言ってい
る医師は若干増えていますが,一方で訪問診療はしませんと言っている医師が増えています。
一方で,往診している患者の数としては,受け持ちの数が100件以上,つまり100人以上の
患者を診ている診療所が年々増えてきています。
看取りの数は,
年間10件以上の方を在宅で看取っているという診療所が少しずつ増えています。
つまり,在宅医療について,地域医療が二極化していて,かかりつけの先生たちで往診ができる
先生が減っている一方で,在宅医療に非常に力を入れている先生が増えてきているという現状があ
ります。
そのような中で,病院から在宅への切れ目ない移行,それから市民の方々への在宅医療に関する
相談対応ということを2つの柱として,平成22年からこの事業を始めました。最初は,東京都の
在宅医療連携推進事業のモデル事業として,東京都内で調布市と小平市,大田区で始めました。
3
翌年からは,今度は東京都の包括補助事業というものに変わり,東京都と調布市から補助を受け
るやり方に変わりました。平成27年4月からは地域支援事業の中に組み込まれ,在宅医療・介護
連携拠点として位置づけられ,新たなスタートを切りました。
設置場所は医師会の事務局にあり,相談員が3人います。1人は調布市の福祉の相談窓口で相談
員をやっていた方,あと2人は社会福祉士,ケースワーカーです。
事業内容は,往診できる先生,在宅医の紹介,及び市民からの在宅医療に関する相談対応です。
また,在宅医療の資源調査,診療所の先生の在宅医療機能調査も,この窓口でやっています。その
他に,年2回の在宅医療に関する研修会や,介護関係の多職種の方たちを招いた勉強会を開催して
います。また,ちょうふ在宅医療相談室運営協議会は在宅療養推進会議の機能を兼ねています。そ
れから摂食・嚥下機能支援事業も始めたほか,機関紙も発行しています。
相談件数と訪問診療医の紹介依頼件数の推移は,時期により増減の幅がありますが,スタートか
ら徐々に増えてきています。過去1年の平均で見ると,月当たりの相談件数が平均16件,紹介依
頼件数が4件,このぐらいのペースが続いています。
では,ここでどのようにして医者を紹介しているか簡単に説明します。在宅医療担当医紹介依頼
シートというものがあり,そこに必要事項を記入し医師会に送ると,相談室に事前登録している医
師(現在37名)に一括してメールとファクスで情報を流します。それを見た登録医の先生が手を
挙げると,
その先生を紹介するというシステムです。
受けたくなければ手を挙げなければいいので,
登録医の先生も非常に負担が少ないという利点があります。必要に応じて歯科医師会とも連携して
います。
主治医を決める場合はルールが幾つかあります。手挙げしてくれる先生が1名だけですと自動的
に決まりますが,複数の先生が手挙げした場合は,今までに受診したことがあるか,それから患者
さんの家からその先生のところが近いかによって決めます。時には患者さんや家族の希望を取り入
れる場合もあります。ただ,特定の医療機関ばかりに集中することがないように,担当理事,副会
長が多少の調整をしながら推薦しています。
逆に手挙げがない場合は,まずこういうことはありませんが,私などが中心になって,登録医の
先生に直接電話して聞いてみるといったことをします。
今まで訪問医の紹介成功率は82%です。残り18%というのは,こちらから紹介できなかった
のではなくて,患者が退院できなかった等,依頼元のほうの事情です。こちらの事情で紹介できな
かったケースはありません。
ただ,
最近の課題として,
手挙げをする先生が決まってきてしまっているということがあります。
もともと,多くの先生,かかりつけ医の先生にも往診をしてもらうため,それをサポートする目的
もこの相談室は兼ねていましたが,その目的がなかなか果たせていないというところが今後の課題
です。
もう1つ,例えば診療所の先生が学会で出張するが,重症の患者がいる際に,この在宅医療相談
室を使い,留守番してくれる先生を探すこともできます。これは実現可能なシステムですが,一度
も使われたことがありません。やはり留守番の先生を頼むには,せっかく留守番したから何かメリ
ットがないと,なかなか普及してこないと考えられます。そういったシステムをどのようにつくっ
ていったらいいかというのが1つ課題になっています。
それから,食べることを維持するための摂食・嚥下機能支援システムというものをつくり,昨年
度から実施しています。これは,自宅で療養している人が,どうも最近むせが多くなったというこ
4
とで相談室に依頼すると,
歯科医師会と連絡を取り合って,歯医者と医者の2人のチームを編成し,
患者の自宅に伺って初期評価を行うものです。これに行く医者と歯医者は,東京都でやっている摂
食・嚥下機能支援評価医養成研修があり,その2年間の研修を終えた人だけが参加することで,質
の担保を確保しています。診察して,この人はリハビリ,あるいは口腔ケアが必要だと判断した場
合は,それぞれの専門職を派遣するというシステムです。定期的に専門医の先生を呼んで,事例検
討会などもしています。
例えば,府中市には市役所にこの窓口があり,摂食・嚥下評価の依頼が来た場合,そこから専門
医の先生に回しています。ただ,それだと地域の先生たちのスキルアップにつながらないので,こ
れから地域包括ケアシステムを進めていく中で,こういったことをある程度地域の中で完結できる
ようにしていかなければなりません。そのため,今,我々がやっていることは非常に未熟な支援な
のかもしれませんが,これを繰り返し,専門の先生に教育をしてもらいながらスキルアップをして
いき,地域の中で支援がきちっとできるようなものをつくっていきたいと考えてやっています。
それから,私の構想ではありますが,例えば家庭で認知症になったみたいだけれども,どうした
らいいのか,あるいは症状が悪くなって家の中で暴れてしまっているが,病院にかかれないという
相談が相談機関に入った場合に,これは今後,調布市の認知症疾患医療センターに連絡が行くよう
になるのですが,
病院から往診の先生がコンスタントに行くというのはなかなか難しいことなので,
この相談室を使い,医師会の中の認知症サポート医を認知症支援チームに加え,困っている患者さ
んの自宅に訪問して支援を行うということができればいいと考え,認知症サポート医の先生たちの
サポート医会というのをつくろうと思い,調整しています。
ちょうふ在宅医療相談室の話は以上ですが,あと2つ,在宅医療に関する事業を今年から調布市
は始めています。
1つは,調布市は包括支援センターが10圏域あります。各地域のふれあいの家を使って,地域
の方々に集まってもらい,認知症について私が簡単な講義を30分ぐらいした後,皆さんで意見交
換するということを毎月やっています。
あとは,医療・介護の連携ツールとして,ICT,要するに個人情報の保護をしっかりとしたメ
ール機能みたいなものを使ったことも始めています。
まだまだ調布市でも在宅医療に関して整えなくてはいけない課題がたくさんありますが,特に今
後,次の2点をやっていかなければいけないと私は思っています。
まず1点目は,診療所の24時間体制をどうバックアップしていくかということです。チーム医
療体制をどう組んでいくかということが1つです。
2点目は,
多職種の研修です。
今まで私が個人的に在宅ケアの輪というのをやっていたのですが,
やはり個人でやっているとなかなか調布全体につながらないことと,医師がなかなか出てこないと
いうことがあります。今後,その活動を医師会に移して東京都の補助金を受け,再出発しようと考
えています。
【質疑応答】
○委員 在宅医療・介護連携推進事業で,地域包括支援センターが歯科医師の情報の把握や訪問歯科
専門医の情報の把握をするとありますが,これはいつごろの資料で把握しているのか,現在もそう
いうものが定期的に更新されているのか等,その辺はどうなっているのでしょうか。
5
○事務局 具体的なところはこれから決めていく予定です。どんな情報が必要なのか,それをまたど
のように集めてどう市民に周知をしていくかというようなところも含めて,この在宅医療相談室の
運営協議会等の意見も聞きながら進めていきたいと考えています。
○委員 医科歯科連携という話が出てきましたが,これからここに薬剤師の方が参画してこなければ
いけなくなってきます。
○委員 薬剤師も参加したいと思っていますが,市内で在宅の訪問をやっている薬局はやはり少ない
のが現状です。訪問専門でやっている診療所は市内にあるのでしょうか。
○委員 訪問を専門にしているところは少ないです。
○委員 訪問を専門にしている薬局は,市内に出てきています。訪問先に持っていくものだけを作っ
ているという薬局です。
また,私の経験したことで,ある患者がずっと同じ薬局で調剤をしていて,今度訪問してもらう
ということになった場合,患者は今までと同じ薬局の訪問を希望しましたが,薬局とセットになっ
た訪問医がいて,全部そこでやりますからということがありました。
今回,薬局にアンケートを実施しましたが,訪問に手を挙げるという方は非常に少ないのが現状
です。やはり薬剤師の人数とか,時間の制約が大きいということが要因と考えられます。薬局で調
剤もしているため,外来の患者さんの調剤をして,それ以外に在宅で訪問するとなると,人的と時
間的なことを考えて,躊躇してしまう薬局が多くあります。将来に向けて,医師会も在宅というこ
とで,薬剤師も何とか一緒に,先生から紹介されたら断らないで行くとか,そのようにはしていき
たいと思っています。これから情報の把握も私たちは必要になってきます。
○委員 ぜひ薬剤師会も積極的に参画していただきたいと思います。もちろん投薬の質ということも
ありますが,残薬のコントロールも大きな課題になっていますので,よろしくお願いします。
○モニター員 基本的にこの地域のここに住んでいる方はこの医師というのが決められてしまうとい
うものなのでしょうか。ある先生にぜひお願いしてもらいたいと思っても,範囲が違うとなってし
まうのでしょうか。先生の診る範囲が二重になっているところの把握や,全部をフォローできる状
況はできているのでしょうか。
○委員 それは日本の場合は全くありません。イギリスやオランダは家庭医が地域ごとに決まってし
まっていますが,日本は自由に選択できます。往診は,医療機関を中心として半径16キロ以内で
なければならないというのはありますが,その程度です。自分の希望する医師にかかれます。
4
介護保険以外の高齢者支援について
(1) 市の一般施策について
【事務局説明】
○事務局 一般施策事業について,高1-3にそって説明します。
初めに,
入浴券の交付です。
自宅にお風呂がない方に36枚つづりの入浴券を交付する事業です。
健康づくり事業については,元気で生きがいを持って,自立した生活が送れるよう,商業施設な
どの既存の社会資源等を活用して行うものです。資料にあるとおり,7事業を行っています。
通所入浴事業についてです。訪問入浴やデイサービス入浴が受けられない方,家庭的な問題でヘ
ルパーが来ても自宅で入浴ができない方が対象です。
6
軽度生活援助についてです。家事サービス等の日常生活の援助や見守りを行うものです。
短期入所送迎費の助成についてです。ショートステイを利用されている方の交通費を片道2,0
00円まで助成するものです。
おむつ代助成については,入院中のおむつ代を月額1万円まで助成します。紙おむつの給付は,
要支援2以上の認定を受けた方で,常時おむつを使用している方に月1回おむつを届けるものです。
日常生活用具の給付は,65歳以上の方が対象で,用具の給付,レンタルをしています。
救急医療情報キットについてです。医療情報等を記載した書面を容器に入れて冷蔵庫に保管し,
自宅での救急搬送時に備えるものです。
寝具乾燥は,月に1回の乾燥消毒,年1回の丸洗いを行うものです。
住宅改修費の助成についてです。日常生活上,何らかの援助が必要な方の住宅改修に要する費用
を給付するものです。
家具転倒防止器具等取付についてです。家庭内の家具に器具をとりつけて,転倒事故等を未然に
防ぐ事業です。
熱中症対策についてです。対象者に熱中症予防カード,リーフレット等を送付し,注意喚起等を
促す事業です。
(2) ふれあい給食・介護予防デイについて
【委員説明】
○委員 まずは,ふれあい給食についての説明です。この事業は,市からの委託事業となっており,
平成8年に染地小学校から開始となっています。その後,平成13年に緑ケ丘小学校,平成15年
に石原小学校,23年に北ノ台小学校と現在4か所の小学校の空き教室を使用して活動しています。
各小学校により活動の曜日が異なっていて,染地小学校では火曜日と水曜日,緑ケ丘小学校では水
曜日と金曜日,石原小学校では木曜日と金曜日,北ノ台小学校で木曜日となっています。
市内在住の70歳以上のひとり暮らしでしたり,高齢世帯,及び日中独居の方が対象となってい
ます。また自力で活動場所,学校へ通える方が対象です。
内容については,午前中に講師活動を行い,午後はその日に合わせて,参加者の希望により自由
に活動しています。主な講師活動としては,音楽活動,水墨画,書道,レクダンス,体操が中心で
す。
また,小学生との交流というのは,学校によりますが,毎週給食を一緒に食べる学校もあれば,
学期で分けて一緒に給食を食べている学校もあります。
給食については,子どもと同じメニューを参加者も食べています。高齢の方だと普段は和食が多
いのですが,洋食を食べられるということで非常に好評な一方で,ちょっと噛み応えのある献立が
多いことが課題に挙がっています。
職員体制に関しては,各学校の活動日に社会福祉協議会の職員が1人在駐し,協力員としてボラ
ンティア3人が活動の支援を行っています。
現在の利用状況は,染地小学校は火曜日6人,水曜日2人空きがあります。緑ケ丘小学校は水曜
日1人,金曜日6人参加できます。北ノ台小学校は7人参加可能です。石原小学校は現在定員に達
しています。協力員に関しては,石原小学校で1人募集をしています。
7
続きまして,介護予防デイサービス「よつば」についてです。調布市の委託事業として,平成1
2年から開始しています。
こちらの事業に関しては,介護保険非該当の市内在住の65歳以上の独居,日中独居,高齢世帯
の方が参加可能です。活動場所が総合福祉センターの3階となっていて,そこまで自力通所が可能
な方の参加となっています。
申し込みについては,まず初めに見学をしてもらい,地域包括支援センターからの申し込みとな
っています。申請に至るまでの経緯は,地域包括支援センターや高齢者支援室からの紹介の他,現
在利用されている方からの紹介ということもあります。
活動曜日に関しては,いち利用者の方が参加できるのは決まった曜日になっています。定員は1
5人ですが,活動場所がかなり手狭な場所になりますので,一度に受けることができる実際の数は
10人となっています。今,月曜日が7人,水曜日が8人,金曜日が7人の登録となっています。
男女比は女性が9割で,平均年齢は82.2歳です。参加が10年以上の方が今現在4人となっ
ています。
昨年度は9人が利用を中止しましたが,うち6人の方が介護保険サービスへの移行となっており,
要支援・要介護状態の早期発見につなげられた形です。独居の方だったのですが,長年にわたる見
守りを行うなかで,地域包括支援センターなどと連携して介護保険サービスにつながったというこ
とです。
活動内容については,職員の3人が毎月の予定を考え,陶芸やたづくりの見学,音楽活動,健康
の話,体操などを行い,他者交流や介護予防活動を行っています。
両方の事業に共通していることですが,介護保険に該当されない方の居場所の一つであったり,
介護保険に移行しないための張り合いという部分を,
参加されている方が非常に強く持っています。
また,課題としては,自力で通所できることが1つの基準となる一方で,長年続けている方の場
合,体力の低下により,通所が困難になったり,認知面の低下が見受けられることから,介護保険
の申請を勧めるのですが,
なかなか同意してもらえないことがあります。
ふれあい給食に関しては,
ボランティアが対応しているということもあり,勧め方が課題として挙げられます。
【質疑応答】
○委員 一般施策事業について,24年度から26年度にかけて人数が減っているところが多くあり
ます。ほとんどの事業は減っていて,上がっているのは少ないです。その中で,紙おむつの給付に
ついては1,000人以上の人数が増えています。他が減っているのに紙おむつの給付が増えてい
るのはどういった理由でしょうか。給付する際に,1回申請したらそのままずっと毎月配っている
のでしょうか。申請等のチェックの仕方を教えてください。
○事務局 紙おむつの給付は,
一度申請されると,
対象者の介護保険の要支援2以上の認定を受けて,
その認定が変わらない限りはそのままずっと続きます。
○委員 私は介護保険の審査員もやっていたのですが,認定結果において非該当はほとんどいないの
で,ほとんどの人が要支援2以上です。つまり,介護保険の申請をされた方には,ほとんど全員に
配っていることになると思います。申請したら,チェックするのではなくてそのまま出してしまっ
ているのですか。
○事務局 今は,そのような制度になっています。
8
○委員 このままでいいのかなと,本当に必要な人は誰なのかというのを思います。
○事務局 その点については,1つの課題として認識しているところです。
○委員 この会議でも何回かこの議題は出ていて,残ったおむつを有効活用するとか,あるいは給付
対象を少し絞っていくとかいろいろありました。
○事務局 おむつの給付については,
今回の計画の中でも触れているところです。
課題として認識し,
今後検討が必要であると考えています。
○委員 認知症徘徊高齢者探知システムについて,名前は変えませんか。徘徊というのは目的なしに
歩き回ることで,認知症の方が外へ出てしまうのはみんな目的があることなので徘徊というのはお
かしいということが最近よく言われています。対外的にも耳障りが余りよくないので,例えば迷子
高齢者探知システムとか何かいい名前を考えていただいたほうがいいのかなという気がしました。
○モニター員 健康づくり事業について,この7事業のうちのほとんどがマイナスですが,将棋だけ
がプラスになっています。このプラスになっている要因は何かということと,他の事業がどれもみ
んな年々利用者が下がっていることをどのように分析していて,今後,どういう対策を打っていく
つもりなのかを知りたいです。
○事務局 健康づくり事業7事業のうちいきいき将棋同好会が増えていることについて,こちらは平
成26年度から,それまで1か所でやっていた事業がもう1か所増えまして,2か所に増えたとい
うところで,平成26年度は増えています。
その他の6つの事業について,減少している要因として,まず実施回数がそれぞれの事業で若干
減ってきていて,延べ利用人数が減っているということがあります。実施回数が減った内容につい
ては,参加者の方が出席しなかった例があったことや,冬場にインフルエンザの流行により実施で
きなかったことがありました。
また,広報でいろいろな自治会の回覧や,市報,ホームページ等で募集をかけているところです
が,参加人数がなかなか上向きにならないということも事実です。
○モニター員 もし事業所,やる場所を多くすることで参加者が増えるのだったら,そういう取組が
必要ではないでしょうか。提供できる場所がないのだったら,講師を増やす等の取組をしないと,
利用者は絶対に増えないと思います。そういう対策はどのようにとっているのでしょうか。事業に
参加したい人は,
近くに利用できる場所があれば参加しますし,その方が友人を誘う等しなければ,
参加者は増えません。そのために人手が必要なら,またはそこの地区で主導的な立場になってそれ
をやってくれるような人を探す必要があるなら,そのような活動をしていかなければならないと思
います。自治会や地区協等と協力し,元気な人たちがたくさんいるので,この人たちと協力してい
くしかもう手がないのだと私は考えています。
○モニター員 地域福祉センターには社会福祉協議会のコーナーがあり,そこでは体操や麻雀等,
様々
なことをしています。ここの麻雀は,場所が無料で借りられるため,5卓が満員になるぐらいの人
が集まっているところもあります。
社会福祉協議会の事業と市が社会福祉協議会に委託している事業があり,私はボランティアであ
る1つの事業に参加しています。
ボランティアの中には,
同じことの繰り返しでもう飽きてしまい,
ボランティアを辞めたいが,辞めてしまった後,もし自分が利用者になったときに邪険にされるの
ではないか等,そういう思いを持っている方が多くいます。
市はいろいろな事業や取組を考えていますが,やる側としては束縛されたくないと思うのではな
いでしょうか。自分の好きな時間に来て,好きなことをやりたいと考えていると思います。私は個
9
人的に2か所で歌うことをやっています。その時間帯だけ自由に来て歌えばいいということで,参
加希望者が100人はいて,
定員以上の人が見えて断るのに大変な状況です。
年をとればとるほど,
お仕着せではなく,自分たちが自由に活動できるような場所の提供が必要ではないかと思います。
○委員 活動していただけるボランティアについても課題になっていて,熱心にやっていただける方
というのが固定化されてきてしまっているということがあります。新しくボランティア活動をやっ
ていただける方を探していくというのは,先ほど話がありましたコーナーの職員や地域福祉コーデ
ィネーターと連携して,場所や人脈の確保というものを行っています。
また,男性には将棋や麻雀がサロンにおいても非常に好評なので,男性を取り込んでいくには,
そういった場所を確保していくことも必要だと感じています。
○内藤顧問 先ほど出た意見のとおりで,そういうものをいっぱいつくっていくというのがこれから
の大きな方向性です。本日の説明では,市が主導して社会福祉協議会等に委託してやっている事業
でしたが,これからは自主的な活動をいっぱいつくっていくことが求められています。社会福祉協
議会だけではなく,調布ゆうあい福祉公社が生活支援コーディネーターを引き受けているので,そ
こを中心にどういうことをやったらいいのかということを話していくことになります。その点で,
今のいろいろな意見は大変いい意見だったと思います。
○委員 高齢者の中でも,65歳と80歳代で求めるニーズに違いがあります。今日,調布ゆうあい
福祉公社において男性の料理講座があったのですが,自分のやっている陶芸に合う料理を習いに来
たという方がいたり,
包丁も握ったことがない初心者の方がいたり,
他の料理講座も行っているが,
そちらはレベルが高過ぎてついてこられなかったという方がいて,ニーズが多岐にわたっているの
と,世代による違いのようなものがあります。対象を絞り込んでいかないと,ざっくばらんなとい
う感じでは,1回来て「これ違うな」と感じると二度と来なくなってしまうので,大変難しいとい
うのが実感としてあります。
生活支援コーディネーターについては,元気な高齢者が自分のスキルを満足に発揮するという担
い手側の満足度というところも大変重要です。参加する人のニーズと,担い手の満足度を調整する
ことが大変難しい課題であると感じているところです。
○委員 担ってくれる人を見つけるのが非常に大変というのはどこでも聞くのですが,そういう人た
ちを養成する養成講座を町田市でやり始めたということを以前聞きました。こういった,他市でや
っているようなものを参考にしながら調布市でも考えていかなければならないと思い,私も情報を
得たいと思っているところです。そうやっていろいろな方面で考えていけたらと思います。
○モニター員 例えば私があと20年後ぐらいに,こういうところに行って楽しみたいかなと思うと,
余り魅力がないように感じます。私の母もそうですが,80歳代の方は戦争を体験していて,楽し
んできたことが私とは全然違うと思います。
これから団塊の世代が利用するということになると,今までと同じような価値観でプログラムを
考えていっても人は集まらないのかなと思いました。もっとプロデュース力のある人たちを起用し,
その年代の方々のニーズをよく分析してプログラムをつくっていかないと,せっかくやっても人が
集まらないのではないかと思いました。
ふれあい給食に関しても,子どもたちと触れ合うということが第一なのに,それをやっていない
ところもあるというのでは,違うのではないかと思います。他世代との交流をすることによって高
齢者も元気になるということを学校側も考えて積極的に協力してもらいたいし,実際に祖父母と一
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緒に暮らしていない子どもや,周りに高齢者がいない子どもも多くいると思うので,そこで1つ意
味があることなので,本当の意味をここでも考えて実施してもらいたいと思いました。
○委員 例えばどういうものだったら参加したいと思われますか。
○モニター員 例えば女の子だったら一度は夢見る,クラシックバレエとか,そういうやりたくても
できなかったようなことができるといいと思います。柔ちゃん体操等は,見ていないので実際は分
かりませんが,そういうものに行くとなると高齢者になってしまうような感じがするので,果たせ
なかった夢や,わくわくするようなそういうものがあると楽しいかなと思います。
また,料理教室についても,見た目も美しくてきれいなフレンチのようなものをつくって食べる
とか,そのようなものだったらいいと思います。
○モニター員 高齢者会食の食事を作るボランティアをやっていますが,食事を作る方も,利用者が
食べやすいようにいろいろ考えます。ところが,この高齢者会食というのはすごく年齢に差が出て
きていて,食べ物の好き嫌い等,長く利用しているとわがままが出てきます。
一緒に料理を作ることができれば理想だと思います。将来のボランティアに向けて,若いボラン
ティアと一緒に料理を作って食べるということやってみてはどうかと思っています。
○委員 ニーズがそれぞれたくさんあるということで,これはまとめようがないのですが,こういう
インフォーマルなところは,ボランティア依存ではなくて,しっかりした専門職がきちっとコーデ
ィネートしつつ,ボランティアの方たちと協力し合ってやっていくということがとても大事だと思
います。これが,これからの総合事業などでもとても大事なところなのではないかと思います。
【全体を通した質疑応答】
○委員 おむつの件について,以前,私の両親は入退院を繰り返していましたが,その間にもおむつ
はきていました。介護していると,これが一番溜まる原因です。2か月,3か月溜まると,数的に
その年はもう要らないという状態です。今はどういう状態なのでしょうか。
○事務局 現在は月末までに連絡をいただければ,翌月から中止,あるいは給付から今度はおむつ代
の助成のほうに切りかえという形で対応しています。
○委員 連絡がなければ,そのまま給付され続けるのですか。
○事務局 そうです。連絡がなければ分かりません。
○委員 連絡しなければずっと来るのですか。それはおむつが溜まる原因です。このシステムがちょ
っとよくなれば少しは変わると思います。高齢者は入退院を繰り返す人が多いと思います。
○事務局 この制度については,本当に必要な方に必要なものが届くようにという観点で取組を進め
ていきたいと思います。
○モニター員 ちょうふ在宅医療相談室の説明で「認知症初期集中支援システム(例)」について,地
域包括支援センターにまず相談となっていたと思いますが,ここに行くまでに悩んでいる家族が大
変多く,行かないという方をどうやって最初の相談まで持って行くかというので悩んでいる家族を
私も何人も知っています。この相談できるところにもうちょっと幅を持たせて,いろいろな手をや
らないと本当に認知症は難しいと思います。
○委員 そのとおりです。医者にはなかなか相談できないし,地域包括支援センター自体よく知らな
いしという人はたくさんいます。新宿でやっている「暮らしの保健室」のような,何でも気軽に飛
び込んで相談できるようなところが地域の中にあると変わってくると思います。特に今,認知症は
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早期診断と盛んにうたわれています。早期診断も重要ですが,早期診断された人は明日からどうす
るのかというところが,まだ何もできていないです。初期支援,初期集中はとても大事ですが,同
時にその方の生活を支えていくもの,これは医療でもなければ介護でもない,別物なのです。そう
いったものを地域でどうやってつくっていくかというのは大きな課題だと思います。
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事務連絡
事務局より次回協議会(高齢福祉・介護保険合同部会)の日時についてアナウンス。
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閉会
○西田部会長 以上で,平成27年度調布市高齢者福祉推進協議会(第1回高齢福祉部会)を終わり
ます。ありがとうございました。お疲れ様でした。
以上
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