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海外地方政府の動き
地球温暖化対策全国自治体会議 海外地方政府の動き 東京都環境局都市地球環境部 国際環境協力課 1 本日の内容 1 地方政府への期待の高まり 2 各国地方政府の動向 3 地方政府の国際連携 2 1地方政府への期待の高まり ■COP16:都市・準国家政府の役割に期待 12/3世界銀行「都市と気候変動:緊急の課題」発表 “Cities and Climate Change: An Urgent Agenda“ ・都市化が加速:人口の半数以上が都市に 居住。 →2050年には70%に。 ・都市はエネルギーの80%を消費 →同程度のGHGを排出。 ・世界の50大都市だけで26億トンのGHGを 排出=米国、中国に次ぐ第3位の規模。 ・都市の取組がGHGの劇的削減に貢献 (ドイツ、スウエーデン) ↓ 都市は気候変動対策の中心的アクター ~Cities as Central to Climate Action~ 3 ”世界50大都市のGHG排出量は国家排出量で第3位に相当” 出典:世界銀行「Cities and Climate Change:An Urgent Agenda」p18/2010年12月3日 http://beta.worldbank.org/content/new-report-sees-cities-central-climate-action 4 2各国地方政府の動向①:アメリカ ■連邦レベルでのキャップ&トレード導入は当面困難。 ■中間選挙の結果、州レベルの先行が確定的に。 ・3つの地域イニシアチブがキャップ&トレードを推進。 ①地域温室効果ガスイニシアチブ(RGGI) ②西部気候イニシアチブ(WCI) ③中西部地域温室効果ガス削減アコード(MGGRA) ・3イニシアチブの連携についても検討 ・カリフォルニア州も2012年1月からC&T実施を決定 5 アメリカ:3つの地域イニシアチブ 出典:環境省「「諸外国における排出量取引の実施・検討状況」2010年12月22日 6 2各国地方政府の動向②:RGGI ■地域温室効果ガスイニシアチブ (Regional Greenhouse Gas Initiative) ・北東部10州による排出量取引制度。 2009年1月から実施。 ・目標:2000~2004年比で2018年に10%削減。 ・対象:発電部門(25メガワット以上の火力発電所) ・排出枠の割当:オークション方式 2008年9月~2010年12月に10回のオークション実施 合計取引量4億7千万トン 第10回の取引価格は1.86ドル/CO2-t *6億6千万ドル以上のオークション収益 →気候変動対策に再投資、低炭素技術への投資促進 =Cap&Invest *「連邦レベルでの制度の雛形を提示。」 7 2各国地方政府の動向③:WCI ■西部気候イニシアチブ(Western Climate Initiative) ・西部7州及びカナダ4州による地域イニシアチブ。 2012年1月実施をめざす。 ・カナダGDPの70%、アメリカGDPの20%をカバー ・目標:2020年までに2005年比で15%削減 ・対象:年間25,000t-CO2を排出する産業部門、エネル ギー部門の事業者等 ・排出枠の割当:各州の裁量により決定。 *2010年7月、キャップ&トレード制度の詳細設計を発表。 →各州で法制化を推進 →カリフォルニア州(米)、ブリティッシュコロンビア州(加)、 ケベック州(加)、オンタリオ州(加)が2012年1月実施決定 ⇒各州がそれぞれ制度化しながら、 連携して広域炭素市場を形成 8 2各国地方政府の動向④:カリフォルニア州 ・2006年9月、地球温暖化対策法(AB32)制定。 キャップ&トレード導入へ。 ・2009年11月、C&Tの制度原案を公表。 ・2010年11月、AB32を一時停止する「提案23号」 の住民投票実施。 →賛成38.9%、反対61.1%で否決。 ・2010年12月、C&Tの実施規則を承認。 ⇒2012年1月からの実施を決定。 <制度概要> ・目標:2020年までに1990年レベルへ削減。 ・対象:年間25,000t-CO2を排出する大規模産業燃料燃焼施設、 電力の一次供給者等。2015年から業務・住宅・小規模産 業用燃料、輸送燃料供給者に対象を拡大。 ・排出枠の割当:当初は無償割当を多く設定。 段階的にオークションへ移行。 9 2各国地方政府の動向⑤:中国 ■省・都市を中心に低炭素戦略を推進、排出量取引制度 を導入へ。 ・削減目標:2020年までにGDP原単位で40~45%削減。 ・国家発展改革委員会は省・都市へ低炭素政策推進を指 示。第12次5ヵ年計画で5省8都市を低炭素モデル省・ 都市に指定。 ●5省 広東省 遼寧省 湖北省 陝西省 雲南省 ★8都市 保定市 成都市 貴陽市 香港 南昌市 天津市 無錫市 厦門市 ・排出量取引制度も計画期間内に導入の方針。 ・広東省、河北省、江西省が排出量取引導入方針発表。 10 3地方政府の国際連携① (1)イクレイ 2010年11月「メキシコシティ協定」を採択(世界首長気候サミット) 「Carbonn都市気候レジストリ」 (自治体の国際気候変動対策報告・登録制度) ・GHG排出量、削減目標、削減対策等を登録・報告。 ・自治体の取組を評価可能なものに。 (2)C40 ・ブルームバーグ新議長就任(2010年11月) 具体的なテーマで実践的な都市間連携を強化 →テーマごとのサブネットワークを形成する方向へ (建築物の省エネ、低炭素交通、廃棄物処理、都市排水と適応策・・・等) 11 3地方政府の国際連携② (3)その他 ・国際機関も都市・準国家政府の気候変動対策を支援 ■UNDP:TACC (Territorial Approach to Climate Change)(2008年~) ■世界銀行 :Eco2 Cities (2009年~) ※IPCC5次報告:初めて都市居住と気候変動の章を設ける予定 ・二国間の地方政府間連携も(アメリカ⇔中南米、中国) 12 <まとめ> ○各地で地方レベルの取組が先行 【先進国】地方政府の取組が国を牽引 【新興国・途上国】将来へのパイロットケースとして ○具体的な低炭素行動は都市・準国家レベルで展開 →国際合意成立後も気候変動対策の最前線として重 要な役割 ○地方政府の連携も進行 →連携によりインパクトある取組に →ベストプラクティスの交換、具体的なノウハウ交換が 一層盛んに ○日本の地方政府の環境先進性を国際的にアピール すべき。 13 Towards Low-carbon Society, Cities lead, Regions act・・・・・ ご静聴ありがとうございました。 Contact : [email protected]