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2015 年度S日程卒業見込者特別入試法律科目試験「行政法」問題の

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2015 年度S日程卒業見込者特別入試法律科目試験「行政法」問題の
■2015 年度S日程卒業見込者特別入試法律科目試験「行政法」問題の解説
行政立法(例、政令の制定)
、行政行為(例、課税処分。行政処分とも呼ばれる)
、行政指
導(指導・勧告など)の三者について、共通性と差異を述べなさい。
行政法総論上の基礎概念に関する知識を問う問題である。行政立法・行政行為・行政指導
は、行政活動の分類(行政の行為形式と言われる)であり、これらに関する知識は、英語な
どを勉強する上でのアルファベットに当たるものである。法科大学院に入学する前にぜひ頭
に叩き込んでおいて欲しい事柄である。
行政立法については、以下のことを書けばよい。
①権力的行為であること
②法行為であること
③法規範の定立行為であること
④一般的抽象的規範の定立であること(②と③および③と④は、合い重なるところがある。)
⑤法律の委任が必要であること
⑥行政行為とは異なり公定力はないこと
行政行為については、次のことを書けばよい。
①権力的行為であること
②法行為であること
③法令の執行行為であること
④具体的法効果を持つものであること(②と④は、合い重なるところがある。)
⑤法律の授権の要否
⑥公定力が認められていること
行政指導については、次のことを書けばよい。
①非権力的行為であること
②事実行為であること
③相手方の任意の協力により行政目的を達成しようとするものであること
④一般的なもの(国民一般に対して行われるもの)と個別的なもの(特定人に対して行わ
れるもの)があること
⑤法律の授権の要否
行政行為および行政指導についての法律の授権の要否については、侵害留保説、権力作用
留保説、全部留保説(公行政留保説)のいずれをとるかにより判断が分かれる、という程度
でよく、余り深入りする必要はない。
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