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大崎市パートナーシップ会議に関する指針 [307KB pdfファイル]
大崎市パートナーシップ会議に関する指針 平成22年3月 宮城県大崎市 (大崎市パートナーシップ検討会議) 目 背景・指針の策定にあたって 次 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1 パートナーシップ会議の位置付け ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 (1)目的 (2)パートナーシップ会議とは (3)パートナーシップ会議の役割とは 2 用語の定義(説明)について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 3 パートナーシップ会議のルールについて (1)対等な関係であること (2)情報を提供すること (3)目的を共有すること (4)話し合いであること ・・・・・・・・・・・・・・ 3 4 パートナーシップ会議の設置について ・・・・・・・・・・・・・・・ 4 (1)行政の必要により設置する場合 (2)市民提案により設置する場合 <市民提案により設置する場合の手続き> (3)パートナーシップ会議の設置対象外となるもの 5 パートナーシップ会議の運営について ・・・・・・・・・・・・・・・ 5 (1)パートナーシップ会議の委員の数 (2)パートナーシップ会議の委員の選定 (3)パートナーシップ会議の運営手法 6 パートナーシップ会議での意見等の取り扱いについて (1)政策形成への反映 (2)意見等の公表 ・・・・・・・・ 6 7 その他 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 (1)市民参画手続きの併用 (2)見直し等の実施 【参考図】政策形成過程における基本フロー図 ・・・・・・・・・・・・ 8 【参考様式1】パートナーシップの設置に係る提案書 ・・・・・・・・・ 9 【参考様式2】パートナーシップの設置に係る意見書 ・・・・・・・・・10 【関連事項】パートナーシップ会議推進委員会について ・・・・・・・・11 【資 料】大崎市パートナーシップ検討会議検討経過 ・・・・・・・・・12 大崎市パートナーシップ会議に関する指針 背 景 「市民が主役 協働のまちづくり(総合計画)」を掲げる本市において, 「協働のま ちづくりとは何か?」ということについて,議論(パートナーシップ検討会議)を 重ねた結果, 「協働とは,各種事業や活動を一緒に行うことだけではなく,話し合い を含む一連のプロセス(過程)が協働である」との結論が導かれました。 これまで,市政運営に対する市民参加の手法については,各種審議会や住民説明 会,パブリックコメントの実施など,様々な手法が行われてきました。 しかし,これらの市民参加手法は,すでに行政で素案や事業計画など,ある一定 の政策形成がなされた後において,市民の参加を求める場合が多く,初期の段階か ら市民と行政が一緒になって,素案づくりや事業計画の作成などに取り組む機会が 少なかったと言えます。 そこで, 「市民と行政が互いに情報や知識を出し合い,ともに考え,ともに話し合 う場」を創設する必要があり,本市のまちづくりにおける市民と行政の新たな協働 体制を構築することが求められました。 指針の策定にあたって 市民と行政が一体となり,ともに行動できる協働のまちづくりについて話し合い を行うため,平成19年12月,「大崎市パートナーシップ会議」(平成20年4月 からは「大崎市パートナーシップ検討会議」に名称変更)を立ち上げ,平成20年 5月14日まで延べ9回の会議を開催しました。 この会議は,各まちづくり協議会から推薦された地域の代表者と行政職員が互い の情報や知恵を出し合いながら検討を重ねた結果,協働を推進するためには「市民 と行政が対等な関係で話し合える場」が大切であり「その手続き(仕組み)」を確立 (ルール化)する」必要があるとの結論に至りました。 本指針は,パートナーシップ検討会議での内容をもとに作成を行い,市民と行政 の共通・共有のものと位置付け,今後,協働を推進する上での市民参画の一手法と して活用を図るものです。 1 パートナーシップ会議の位置付け (1)目的 パートナーシップ会議は,市民と行政が互いの情報や知恵を出し合い,ともに 考え,ともに話し合う場を形成し,まちづくりにおける市民と行政の協働を推進 することを目的とします。 - 1 - 大崎市パートナーシップ会議に関する指針 (2)パートナーシップ会議とは 市民と行政がともに取り組むべき事案等について,市民と行政が互いの情報や 知恵を出し合い,ともに考え,ともに話し合う場(テーブル)のことを言います。 具体的には,市民と行政が対等な関係で一つの場(テーブル)につき,合意形 成を図りながら素案等の作成や事業実施のプランを立てることになります。 【P8 図参照】 (3)パートナーシップ会議の役割とは パートナーシップ会議には,次の2つの役割があります。 ① 市民が政策形成過程へ参画することにより,真の市民協働が図られます。 ② 本会議を経ることで,行政施策に対する市民の信頼が高まります。 パートナーシップ検討会議での主な声 ○協働とは,各種事業や活動を一緒に行うことだけではなく,話し合いを含む一 連のプロセス(過程)が協働である。 ○問題意識及び地域課題を市民と行政が話し合って「想い」を共有し解決する。 ○「話し合いのテーブル」のルール・制度化が必要。 ○前例を踏襲すると,話し合い場は「審議会」か「市民会議」が精一杯のところ。 ○市民と行政が一緒にテーブルを交えて,きちんと制度的に生かされていくとい うテーブルがない。 2 用語の定義(説明)について この指針で用いる用語を次のように定めます。 用 語 定 義(説明) 行 政 大崎市の執行機関(市長,教育委員会,選挙管理委員会, 公平委員会,監査委員,農業委員会,固定資産評価審査委員 会及び病院事業管理者)とします。 市 民 大崎市内に居住,勤務,通学する者または市内に事務所を 有する法人,市内で活動する組織や団体とします。 市民参加 行政施策の企画立案から意思決定に至るまでの過程にお いて,市民が自己の意見を述べ,又は提案を行い,及び行政 の施策の実施の過程において市民と行政が協働することに より,市民が市政に参画することを言います。 - 2 - 大崎市パートナーシップ会議に関する指針 協 働 対等な関係 市民と行政がそれぞれの果たすべき役割を互いの合意の もとに自覚し,それぞれの役割を果たすことにより,相互に 補完し,協力することを言います。 市民と行政が「対等な関係」にあることが,パートナーシ ップの前提となります。ここでは,まちづくりの主体は,行 政だけではなく,市民と行政のそれぞれがまちづくりの主体 となり,上下・主従の関係ではなく,それぞれの意思と責任 のもとに協力・連携することを言います。 3 パートナーシップ会議のルールについて (1)対等な関係であること まちづくりは市民と行政が一緒になって取り組むものですから「行政が行って いることに,市民が参加している」と考えるのではなく、市民と行政がパートナ ーという意識付けのもと「ともに参加している」と考えることが必要です。 (2)情報を提供すること 市民参加と協働をキーワードにした情報提供については,市民と行政がともに 情報の利用者であることから,それぞれに持っている情報を出し合うことが重要 となります(情報の双方向性) 。 また,行政は話し合いに必要な情報を公平かつ的確に提供することに努め,市 民も地域課題の把握や自らが情報収集などに取り組む必要があります。 (3)目的を共有すること 話し合いを進めていく場合には,協働の主体同士(市民と行政)が目的を理解 し共有し合うことが必要となります。 (4)話し合いであること 行政から市民への依頼や説得を行う場ではなく,また,市民から行政への要望 等を行う場でもありません。あくまでも共有化された目的に向けて市民と行政が ともに考え・話し合う姿勢が求められます。 パートナーシップ検討会議での主な声 ○話し合いのルールを実質化するために,行政としてしなければいけないこと。 (意識改革,対等,信頼,情報提供・共有) - 3 - 大崎市パートナーシップ会議に関する指針 4 パートナーシップ会議の設置について パートナーシップ会議は,行政が,必要に応じ事案ごとに設置します。 市民は,行政に対しパートナーシップ会議の設置を提案することができます。 (1)行政の必要により設置する場合 行政は,下記事項に該当し,市民と行政がともに取り組むべき事案であると判断 する場合には,各々の事案ごとに設置することができます。 また,設置に関して,該当するまちづくり協議会等に情報提供を行うなど,関係 機関・団体との連携に努めます。 ア イ ウ エ オ 市民生活に重大な影響を与えることが想定される制度の導入等に関する事項 広く市民に利用される施設の建設及び運営に関する事項 地域自治組織等まちづくりの活動に影響を与えると認められる事項 総合計画など行政の基本的な政策等の作成に関する事項 前各号に掲げるもののほか,市長が特に必要と認めるもの パートナーシップ検討会議での主な声 ○パートナーシップ会議の条件(住民の合意形成に基づくこと,公益性の高い 地域課題など) ○地域自治組織の活動に関わってくるもの,住民の暮らしに関わってくるもの などルールを明確化することが必要。 ○問題が浮上した時に,市民と行政が一緒に話し合える場をどのように作って いくかということが大事。 (2)市民の提案により設置する場合 市民は,下記事項に該当する場合に,行政に対しパートナーシップ会議の設置を 提案することができます。ただし,政策決定した事項については除きます。 また,市民提案に該当する事項については,本指針を運営していく上で,今後の 状況を踏まえながら該当項目の追加を行うなどの運用を図ります。 ア 行政が計画として公表している政策の実施内容等に関する事項 イ 行政が積極的に推進する事業に関する事項 ウ 公共性が極めて高い地域課題に関する政策及び事業に関する事項 パートナーシップ検討会議での主な声 ○行政がパートナーシップ会議を設置した時でないと市民と行政が対等に議論 できなくなるため,市民から提案することは必要。制度的になくなると脆弱。 ○提案できる内容を設けることが必要ではないか。まちづくり協議会が議論して いること,公共性が極めて高い地域課題など。 - 4 - 大崎市パートナーシップ会議に関する指針 【市民提案により設置する場合の基本手続き】 ① 設置を希望する市民(個人は除く)は,パートナーシップ会議に提案する事 案の名称(テーマ),設置を希望する理由,話し合いの内容等を明記(提案書 を作成)し,該当するまちづくり協議会に届け出します。 ② 設置希望の提出書を受けたまちづくり協議会は,パートナーシップ会議の設 置に合うものかどうかを精査するとともに,提案された話し合いの内容が自 らの活動支援や連絡調整で解決等ができないものかどうかを検討し,その結 果を意見書としてとりまとめ,提案書に添付し,まちづくり推進課に提出し ます。 ③ 提案書並びに意見書を受理したまちづくり推進課は,提案された話し合いの 内容を踏まえ,担当する部署へ送付します。 ④ 担当する部署は,まちづくり推進課から送付された提案書並びに意見書を精 査し,パートナーシップ会議を設置するかどうかを判断するとともに,設置 しない場合は,何らかの方策を提案者と協議し,その結果を公表します。 ⑤ 担当する部署は,上記④について30日以内に提案者に回答書を送付すると ともに,当該まちづくり協議会に報告書を送付します。さらに,回答書及び 報告書の写しをまちづくり推進課に送付します。 (3)パートナーシップ会議の設置対象外となるもの パートナーシップ会議は,市民と行政が対等な関係で一つの場(テーブル)につ き,合意形成を図りながら素案等の作成や事業実施のプランを立てる(政策形成過 程における市民参加を基本とする)ものなので,下記事項に該当する場合は設置の 対象外とします。 ア イ ウ エ オ 行政に対する依頼や要望事項と判断されるもの 政策決定済みのものや政策決定までに緊急を要するもの 法令等の規定により実施の基準が定められておりその基準に基づき行うもの 行政の実施機関内部の事務処理に関するもの 市税の賦課徴収その他分担金,負担金,使用料,手数料等の徴収に関するもの 5 パートナーシップ会議の運営について パートナーシップ会議を設置する場合は,対象施策等の目的,趣旨,設置期間, 構成員,その他必要な事項に関する情報を,できるだけ早く市民に提供します。 (1)パートナーシップ会議の委員の数 委員の数は,その設置目的及び対象事項に応じて定めます。 - 5 - 大崎市パートナーシップ会議に関する指針 (2)パートナーシップ会議の委員の選定 パートナーシップ会議の委員の選定に当たっては,その設置目的及び対象事項に ふさわしく,かつ,地域性,年齢,性別を考慮し,市民各層からの幅広い参加を求 め,市民が参加する機会を失することがないよう適切な方法により選定します。 (3)パートナーシップ会議の運営手法 ア 市民と行政が,同じテーブルで対等な関係のもとに議論や意見交換を行いま す。 イ パートナーシップ会議では,意見を出しやすい雰囲気を作るための環境づく りや場づくりを積極的に行います。 (目的・目標の明確化,参画意識や主体性,情報の共有,合意形成,納得感 などに留意する) ウ 一つの結論や方向性が見出せない場合には,両論併記的なまとめ方も可能と します。 パートナーシップ検討会議での主な声 ○大切なのは「市民と行政が一緒に」ということ。審議会に職員は入れないし, 原案がある。 ○マニュアルとして話し合いの手順・ルールが必要(一体感,前向きな会議・ゼ ロからのスタート,合意形成,本音で話し合えるなど) ○積み重ねの協議が大切 6 パートナーシップ会議での意見等の取り扱いについて (1)政策形成への反映 行政は,パートナーシップ会議を経て出された意見等を市の政策形成に反映させ るよう努めます。 (2)意見等の公表 行政は,パートナーシップ会議を経て出された意見等を大崎市情報公開条例第7 条に規定する不開示情報に該当するものを除き,下記の手法により公表します。 ア 行政の広報紙への掲載 イ 行政のホームページ ウ 行政が指定する場所での閲覧,配布 エ その他,効果的に周知できる方法 - 6 - 大崎市パートナーシップ会議に関する指針 7 その他 (1)市民参加手続きの併用 行政は,より多くの市民の意見を反映させる必要があると判断した時は,積極的 に説明会の開催,アンケートの実施,ワークショップの開催,審議会の設置,パブ リックコメント等を実施するなど,複数の市民参加手続きの併用に努めます。 (2)見直し等の実施 行政は,この指針の運用実績等を勘案し,この指針の内容について検証を行い, その結果に基づき見直し等の必要な措置を講じます。 - 7 -