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化学プラント情報

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化学プラント情報
情報報告 シカゴ
●化学プラント情報
1.プラント動向
アリゾナ州に新しいセメント工場(2008年5月19日)
ABBは、ドレイク・セメント社がアリゾナ州ヤバパイ郡に建設する新工場に全電力及び自動
化システムを導入する契約を獲得した。この660,000トン/年の生産能力を持つ新工場は、セメン
トス・リマSAのオーナーであるペルーのARPLテクノロジア・インダストリアルSAとヤバ
パル・アパッチ・ネーションが建設する。
ポリワン、オハイオ州北部工場の液体着色剤の生産能力を拡大(2008年5月15日)
ポリワン社は、オハイオ州マッシリオン工場の濃縮液体着色剤の生産能力を拡大している。高
スピードのメディア・ミルの導入及び高速度のミキサーの改良を含むこの拡張により、液体着色
剤の生産能力は50%上がることが予定されている。
サムスン・トータル、韓国における生産能力を拡大(2008年5月9日)
GTCテクノロジーは、サムスン・トータル・ペトロケミカル社が抽出蒸留ユニットの能力を
上げるために、同社のGT-BTX技術を導入すると発表した。この技術は、サムスン・トータルの韓
国ダエサンにある800,000トン/年のナフサ・クラッキング・センターの生産する水素処理された
分解ガソリン及びリフォームド・フィードから高純度のベンジンとトルエンを抽出するものであ
る。生産能力は以前の最高水準より75%増加することが見込まれている。
カタールの精油所契約をアクサンが取得(2008年4月28日)
カタール石油は、カタールのメサイード・インダストリアル・シティーに新しく建設される
250,000バレル/年のアル・シャヘン精油所用の基本エンジニアリング設計をアクサンに発注した。
アクサンは次のプロセス技術を提供することになっている。Hyvahl-51,000バレル/日、固定床、
100%真空残留脱硫(VRDS)ユニット、R2R-60,000バレル/日残留液化接触分解装置(RFCC)
技術、プライムG+-30,000バレル/日RFCCガソリン脱硫ユニット。アクサンは、この工場
には最新の技術が導入され、世界で最先端の精油所になるとしている。工場の稼動は2012年第1
四半期に予定されている。
ウーデ・インベンタ・フィッシャーの技術、BASFのドイツ・プロジェクトに選定
(2008年4月17日)
BASF SEは、BASFの生物分解性コ・ポリエステル・ポリマー・プロジェクト向けに、
同社の独自技術である2Rプロセスを設計及び供給する契約を獲得した。工場はルートウィスハ
ーフェンに建設され、60,000トン/年のポリマー生産能力を持つ予定である。2010年の生産開始
が見込まれている。
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2.合併、買収及び取引
カボット、チャイナ・ナショナル・ブルースター・グループと合弁会社設立を発表(2008年5月16日)
カボット(Cabot)社は、その子会社カボット・チャイナ社が、チャイナ・ナショナル・ブルース
ター・グループと中国でヒュームド・シリカを生産する工場を作る合弁会社設立契約をしたと発
表した。新しい合弁会社であるカボット・ブルースター・ケミカル天津社は、約4千万ドルを投
資し、年間生産能力7,000m.t./年のカボットのヒュームド・シリカ工場を建設する。この工場は
中国の天津に建設され、2010年初に稼動開始予定である。
カヌーとエラストグラン、アラビア半島にPUシステム・ハウス(2008年5月15日)
BASFの子会社エラストグラン(Elastogran)とカヌー(Kanoo)グループは、エラストグラン
社の経営指導の下に合弁会社(カヌー:51%、BASF/エラストグラン:49%)を設立するこ
とに合意した。この合弁会社は、アブ・ダビにあるマルチ・ケミカルのポリウレタン(PU)事業
をアル・ハミド・グループから取得することになっている。合弁会社とアル・ハミッドは買収価
格を公表しないことに合意した。この契約の終結は関連規制当局の許可待ちとなる。次の段階と
して、両社は、ドバイ・インダストリアル・シティーに新しいPUシステム・ハウスを建設する
予定である。建設は2008年半ばに始まる。2010年には合弁会社によるPUシステムの生産は、こ
こに集中されることになっている。
カラス社、DBIレミディエーション・プロダクト社を買収(2008年5月15日)
過マンガン酸塩、リン酸塩及び卑金属触媒のリーダーであるカラス(Carus)社は、バイオレミ
ディエーション関連商品のメーカーであり販売もしているDBIレミディエーション・プロダク
ト社の事業と資産を買収したと発表した。
アクゾノーベル、買収を通じ同社の特殊ケミカルのポートフォリオを強化(2008年5月9日)
アクゾノーベルは、2つの契約に調印した。最初の取引は、アクゾノーベルのパルプ製紙化学
事業であるエカ・ケミカルによる、ドイツのH.C.スターク(Starck)グループのシリカゾル事業を
行なっているレバシル(Levasil)の買収である。規制当局の認可があれば、2008年第3四半期ま
でには取引が終了する予定である。一方、アクゾノーベル・ポリマー・ケミカルズは中国の江蘇
チアンシェングから、有機過酸化物商品ラインを2本買収する契約をした。契約は2008年第2四
半期に完了する予定である。取引価格等は開示されなかった。
KBR、E&C社買収を発表(2008年5月7日)
KBRは、エンジニアリング、建設、保守サービスを行なっているアラバマ州の非上場会社で
あるBE&K社の100%所有権の買収を進めることを認める正式契約をした。この取引は規制当局
の認可が必要であり、取引価格は5億5,000万ドルであるが、取引終了後の調整がある。
ダウ、同社のダウファーマ小分子事業の売却を発表(2008年5月1日)
ダウ・ケミカル社は、同社の英国のミアフィールド及びケンブリッジにあるダウファーマ小分
子事業を、インドのハイデグラバッドに有るドクター・レディース・ラボラトリーズの子会社で
あるドクター・レディース・ラボラトリーズEU社への売却を終了した。その条件は公開されな
かった。この取引には、関連商品、プロセス技術、知的財産、商標、ミアフィールド及びケンブ
リッジにある施設も含まれている。
サウジ・アラビアにアクリル・モノマー生産の合弁会社が設立(2008年4月16日)
ローム・アンド・ハアス社及びサウジ・アラビアのタスニー・サハラ・オレフィンズ社(TS
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OC)は、2011年から250,000m.t.のアクリル酸及び関連エステルをジュベイル(Jubail)で生産開
始するための合弁会社を設立する。サウジ・アクリル・モノマー社は、75%をTSOCが所有し、
25%をローム・アンド・ハアス社が所有する。ローム・アンド・ハアス社は、合弁会社の株式と
して5千万ドルを投資し、アクリル酸の生産技術をライセンス供与する。
3.米国の化学プラント建設コスト指数
2008 年 03 月2008 年 02 月2007 年 03 月
(速報値)
(実績)
(実績)
(1957-59 = 100)
指数
549.2
539.8
517.7
年間指数
機器
638.9
645.8
613.4
2000 = 394.1
熱交換器及びタンク
631.5
618.4
579.4
2001 = 394.3
加工機械
616.5
610.3
594.1
2002 = 395.6
管、バルブ及びフィッティング
795.7
768.2
715.8
2003 = 402.0
プロセス計器
431.0
420.2
417.4
2004 = 444.2
ポンプ及びコンプレッサー
857.6
850.5
828.9
2005 = 468.2
電気機器
452.2
445.3
421.2
2006 = 499.6
構造支持体及びその他のもの
694.7
684.6
655.7
2007 = 525.4
建設労務
317.3
316.2
310.7
建物
486.9
483.0
474.9
エンジニアリング及び管理
354.9
354.5
361.5
2007年
2008年
550.0
540.0
530.0
指数
520.0
510.0
500.0
490.0
480.0
470.0
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月 11月 12月
(出所:ケミカル・エンジニアリング)
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