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化学プラント情報 - 日本産業機械工業会

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化学プラント情報 - 日本産業機械工業会
情報報告 シカゴ
●化学プラント情報
1.プラント動向
ダイナモーティブ、バイオオイル工場に関して交渉(2008年2月14日)
ダイナモーティブ・エナジー・システムズ社の100%子会社であるダイナモーティブUSA社は、
ルイジアナ州当局者と急速熱分解の工場をもう一箇所を建設する可能性について交渉をしている。
交渉の対象になっている工場は、廃木材のチップ220トン/日を処理し、年間225,000バレルのバ
イオオイルと年間14,000トンの炭化木炭を生産する能力を持ち、これは原油175,000バレル/年以
上に相当する再生可能エネルギーの生産となるものである。建設予定地は、ルイジアナ州シュレ
ーブポートの北部にある工業団地内である。2007年12月にダイナモーティブ社は類似の工場の建
設地としてミズリー州のウィロー・スプリングを選んだことを発表している。
ペトロ・チャイナ社、中国のPPプロジェクトにダウとエーカー・クバーナーを選定(2008
年2月13日)
ペトロチャイナ・ペトロケミカル社は、同社の新しい300,000トン/年の生産能力を持つポリプ
ロピレン(PP)工場用にダウ社のユニポル・プロセス技術を導入することにした。エーカー・
クバーナー(Kvaerner)が、工程拡張設計パッケージと技術的アドバイス・サービスを提供するこ
とになっている。同工場は中国遼寧省撫順に建設され、2010年に完成する予定である。
エア・リクイッド社、韓国及び中国での酸素生産の契約に調印(2008年2月13日)
エア・リクイッド社は、2つの大型空気分離ユニットの契約をした。最初の契約は韓国のポス
コとの2つのユニットの契約で、各3,700m.t./日の酸素の生産能力を持っている。2つ目は、中
国のシェヌア・ニンシア(Shenua Ningxia)・コール・インダストリー・グループとの契約で、酸
素生産能力3,000m.t./日の2つのユニットである。中国の2つのユニットは石炭ガス化からのメ
タノールとプロピレンを合成する際の酸素供給に使われることになる。
ABB、ベトナムのセメント・プロジェクトで25百万ドルの受注獲得(2008年2月5日)
電力及びオートメーション技術グループであるABBは、ベトナム・セメント・インダストリ
ー社(Vicem)から、新しいセメント工場における生産最大化、エネルギー消費監視、エネルギー消
費最小化のための設備について25百万ドルの受注を獲得した。ビン・フォック(Binh Phuoc)セメ
ント工場はホーチミン市の北に建設され、セメントの最多成分であるクリンカーを5,500トン/日
生産することになる。工場の稼動は2009年第1四半期に予定されている。
フォスター・ウィーラー社、ロシアの新しい水素化処理施設を受注(2008年1月31日)
ファスター・ウィーラー社は、同社のグローバル・エンジニアリング・アンド・コンストラク
ション・グループの一部であり、英国に本社を置く子会社であるフォスター・ウィーラー・エナ
ジー社が、OJSCオイル・カンパニー・アライアンスの100%子会社であるOJSCカホバロス
ク石油精油所から、同社のロシアのカホバロスク精油所における新しい水素化処理総合施設の管
理コンサルタント業務を受注したと発表した。この総合施設は2011年初に完成予定であり、ディ
ーゼル燃料及び灯油水素処理ユニットの処理能力は118万トン/年、水素添加分解ユニットの処理
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情報報告 シカゴ
能力は50万トン/年である。
GE石油ガス、肥料工場に関する合意書に調印(2008年1月8日)
クエーター肥料会社(QAFCO)は、GE石油ガスとの間で、拡大後に世界最大級となる肥料工場
向けのガスタービン及びコンプレッサー技術の供給に関する合意書に調印をした。用地内のアン
モニア及び尿素工場の拡張と新しい熱併給設備が拡張プランに入っている。2010年に完成すると
QAFCO5の生産量は尿素が現在の280万トン/年から400万トン/年に、アンモニアは現在の200万ト
ン/年から310万トン/年となる。
2.合併、買収及び取引
ザ・アルティアストリックランド・グループとレプコン社が合併(2008年2月22日)
精油、石油化学、化学、肥料業界を対象とした専門会社組織であるザ・アルティアストリック
ランド・グループは、アルキル化ユニットの再建・改良に特化した精油及び中流サービスのレプ
コン社と合併した。このグループの新しい名前は、レプコンストリックランドである。
世界クラスの水処理に新しい名前(2008年2月4日)
テナジー・クライスト・ウォーターLLCは、クライスト・ウォーター・テクノロジー・アメ
リカLLCとなった。クライスト・ウォーター・テクノロジー・アメリカは、製薬、バイオテク
ノロジー、電力、ケミカル、食品、飲料業界向けに高品質の水処理システムを作り、ソリューシ
ョン及びサービスを行なっている。
イネオス、ノースク・ハイドロからのハイドロ・ポリマー事業買収を完了(2008年2月1日)
欧州委員会の承認取得後、イネオス・キャピタルは、ノースク・ハイドロASAのノルウェイ、
スウェーデン、英国におけるハイドロ・ポリマー事業の買収を成功裏に完了した。この買収は、
ノレチルのエチレン分解装置の残り50%の株式を含むが、これは2007年のボレアリスが所有して
いた株式50%の買収に続くものである。買収した塩酸アルカリ、PVC及び化合物事業は、イネ
オスのクロールビニル並びにイネオスのフィルム及び化合物事業に統合される。
ソルベイのカプロラクトン事業のパーストープへの売却を確認(2008年2月1日)
ソルベイは、2008年1月初旬の欧州委員会の承認取得後に全カプロラクトン事業をスウェーデ
ンのパーストープ(Perstorp)
・グループに売却したことを確認した。この取引は、最初は昨年10
月に発表された。欧州委員会は、パーストープがカプロラクトン設備を持っていないことから、
この取引はEUの中で競争を歪めることはないとの結論を出した。この買収価格は、税込みで200
百万ユーロであり、グループの2007年第4四半期に計上された。
サビックとシノペック、50:50の合弁契約に調印(2008年1月31日)
チャイナ・ペトロリアム・アンド・ケミカル社(Sinopec Corp.)及びサウジ・ベーシック・イ
ンダストリーズ社(Sabic)は、合弁会社の設立に関する契約書に調印をした。この50:50の合弁
会社は、天津に建設される100万m.t./年(60万トンのポリエチレンと40万トンのエチレン・グリ
コール)のエチレン誘導体コンビナートに投資し、シノペック社の支社である天津ペトロケミカ
ル社から必要なエチレン原料が全て供給されることになっている。合計投資金額は17億ドル程度
であり、コンビナートは2009年9月迄に完成される予定である
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情報報告 シカゴ
3.米国の化学プラント建設コスト指数
2007年12月 2007年11月 2006年12月
(速報値)
(実績)
(実績)
(1957-59 = 100)
指数
524.9
526.0
509.2
年間指数
機器
623.3
624.4
602.1
1999 = 390.6
熱交換器及びタンク
593.6
593.5
555.8
2000 = 394.1
加工機械
597.9
597.9
575.7
2001 = 394.3
管、バルブ及びフィッティング
727.2
731.1
728.8
2002 = 395.6
プロセス計器
414.3
416.9
432.6
2003 = 402.0
ポンプ及びコンプレッサー
840.0
842.9
803.8
2004 = 444.2
電気機器
436.3
437.4
417.4
2005 = 468.2
構造支持体及びその他のもの
660.8
660.4
631.8
2006 = 499.6
建設労務
316.2
317.9
311.9
建物
477.1
477.1
468.2
エンジニアリング及び管理
356.2
357.0
350.6
2006年
2007年
540.0
530.0
520.0
指数
510.0
500.0
490.0
480.0
470.0
460.0
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月 11月 12月
(出所:ケミカル・エンジニアリング)
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