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化学プラント情報

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化学プラント情報
情報報告 シカゴ
●化学プラント情報
1.プラント動向
オクシ、カルボン酸生産を拡大し、酪酸を追加(2008年10月14日)
オクシ(Oxea)社は、テキサス州ベイシティーにある北米の生産工場で酪酸を生産することを
決定した。既存のカルボン酸生産工場は、大きな改造をすることになっている。改造は2009年第
3四半期に完了する予定である。ベイシティーの拡大及びドイツのマールとオバーハウゼンのプ
ロセス改良により、オクシのグローバルなカルボン酸生産量は25~30%増加することになる。
カロリック、フランスで水素工場の契約を獲得(2008年10月2日)
カロリック・アンラゲンボ(Caloric Anlagenbau)社は、新しい水素工場と関連するディストリ
ビューション・コントロール・システム(DCS)に対し、カロリックのHC水蒸気メタン改質(S
MR)水素生産技術を用いて、設計、調達、試運転サービスを行うことになった。水素生産工場は
2009年末に稼動開始をし、2,200Nm3/時の水素を生産する。
IPSの技術、チリで新しい発電所を推進(2008年10月2日)
インベンシス・プロセス・システムズ(IPS)は、メイレ・テクニモント・グループ(Maire
Tecnimont Group)と、チリのコロネルに建設中の2つの石炭火力発電所にDCSシステムとソリ
ューションを提供する数百万ドルに及ぶ契約を交わしたと発表した。新しい発電所は、それぞれ
蒸気発生器1基、蒸気タービン発電機1基のブロックからなる。発電所は、それぞれ370メガワッ
トの発電能力となる。
エクソンモービルのMTG技術、CTLプロジェクトに採用(2008年10月1日)
エクソンモービル・リサーチ・アンド・エンジニアリング社は、シンセシス・エナジー・シス
テムズ社(SES)と、同社がSESにメタノールからガソリンを製造する技術(MTG)を、
世界中15ヶ所で使用できるライセンス契約を結んだ。SESは、最初のライセンスをウエストバ
ージニア州ベンウッド近郊のプロジェクトに使う。この約7,000バレル/日のユニットには、エク
ソンモービル社が20年前に商業化した技術に改良を加えたMTG技術を使うことになる。
HPD、シンテックに塩生産及び腐食剤施設を供給(2008年10月1日)
信越化学工業株式会社の100%子会社であるシンテック社は、同社のルイジアナ州プラケマイン
工場拡張の一環となる塩結晶工場及び苛性ソーダ濃縮システムについて、ベオリア・ウオーター・
ソリューションズ・アンド・テクノロジーズ社の一社であるHPD社(イリノイ州プレインフィ
ールド)を選定した。この拡張によりプラケマイン工場の生産量は2倍になる。現在生産されて
いるのは、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、10億ポンド/年の塩素、11億ポンド/年の苛性ソーダ、
16.5億ポンド/年の塩化ビニルモノマー(VCM)13億ポンド/年のPVCである。信越は、世
界最大のPVC生産者である。
バーテラス・スペシャリティーズ、中国のビタミンB3生産を拡張(2008年9月30日)
バーテラス・スペッシャリティーズ社は、江蘇省南通におけるビタミンB3の生産能力の拡大
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情報報告 シカゴ
を計画している。バーテラスは、南通に年間7,000メートルトン(m.t.)の生産能力を持つ3-シア
ノピリジンの生産ユニットを建設する設計及び許可関連の作業を進めている。このプロジェクト
の着工は2009年初になる予定である。
UOPの技術、アラブ首長国連邦の精油所拡大に採用(2008年9月30日)
ハニーウェルの会社であるUOP社は、タクリア(Takreer)とも知られているアブ・ドバイ精油
会社が、UOPの技術及び設計サービスをアラブ首長国連邦のルワイス精油所の拡張に選定した
と発表した。同精油所では、プロピレン、無鉛ガソリン、ナフタ、石油液化ガス(LPG)
、航空
タービン燃料、灯油、ガス油、バンカー燃料、その他の炭化水素派生物を生産している。精油所
は2014年に完成予定である。
ケムチュラ、スルホン酸カルシウム・グリース生産を60%増大(2008年9月29日)
ケムチュラ(Chemtura)社は、カナダ・オンタリオ州ウエストヒル工場におけるスルオン酸カル
シウム・グリースの生産を60%増加する。2009年秋までには増産が始まる予定である。
ABB、中国の36百万ドルのソーラーパワーの受注を獲得(2008年9月25日)
ABBはLDKソーラが中国シンユ市に新しく建設する生産工場の電気システム、機器及び関
連する設計及びプロジェクト管理サービスを受注した。この工場が完成すると、この江西省にあ
る施設は、15,000m.t./年の生産能力を持ち、アジア最大のポリシリコン工場となる。最初の生
産ラインは2008年第4四半期に完成し、2009年には5,000~7,000m.t.のポリシリコンが生産され
る予定である。
タイコナ、南京の化学コンビナートにLPCユニットを追加(2008年9月24日)
セロネセ(Celanese)社のエンジニアリング・ポリマー事業部門であるタイコナ(Ticona)は、中
国のセロネセの化学コンビナートに、7,000m.t./年の液晶ポリマー(LCP)の生産施設を建設す
ると発表した。建設は2009年前半に始まり、2010年に稼動を開始する見込みである。
2.合併、買収及び取引
SABIC、オランダにSABICキャピタル社を設立(2008年10月14日)
サウジ・ベーシック・インダストリーズ社(SABIC)は、払込済み資本金18,000ユーロで100%所
有の新会社設立を発表した。新会社であるSABICキャピタル社は、オランダに本拠を置く。新会社
は、DSMペトロケミカルズ、GEプラスチックその他の買収に続き、主として、SABICの欧米で
の投資における資金調達、税務を見ることになる。
ベオリア・ウオーター及びムバダラ、合弁会社を発足(2008年10月7日)
ムバダラ開発会社とベオリア・ウオーターは、中近東及び北アフリカ(MENA)地域で水の生
産、下水の収集及び処理を行う合弁会社を設立すると発表した。合弁会社は、ベオリア・ウオー
ターが51%、ムバダラが49%を所有する。
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情報報告 シカゴ
3.米国の化学プラント建設コスト指数
2008 年 08 月2008 年 07 月2007 年 08 月
(速報値)
(実績)
(実績)
(1957-59 = 100)
指数
619.3
608.8
531.5
年間指数
機器
761.0
746.4
632.9
2000 = 394.1
熱交換器及びタンク
784.2
760.1
602.9
2001 = 394.3
加工機械
680.6
669.5
601.5
2002 = 395.6
管、バルブ及びフィッティング
881.5
875.5
747.4
2003 = 402.0
プロセス計器
457.8
459.0
428.6
2004 = 444.2
ポンプ及びコンプレッサー
872.9
869.9
836.1
2005 = 468.2
電気機器
468.1
468.2
434.5
2006 = 499.6
構造支持体及びその他のもの
843.9
815.8
669.9
2007 = 525.4
建設労務
325.1
322.1
317.4
建物
529.7
521.5
478.6
エンジニアリング及び管理
352.3
352.9
356.4
2007年
2008年
640
620
指数
600
580
560
540
520
500
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月 12月
(出所:ケミカル・エンジニアリング)
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