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米国の化学プラント建設、立上げ、合併状況等(2007年12月現在)

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米国の化学プラント建設、立上げ、合併状況等(2007年12月現在)
情報報告 シカゴ
●米国の化学プラント建設、立上げ、合併状況等(2007年12月現在)
1.プラント立上げ
タイのSPRC向けクリーン・ガソリン技術の計画(2007年11月14日)
ザ・スター・ペトロリアム社(The Star Petroleum Corp.:SPRC)は、同社のタイ・ラヨン
グのクリーン・ガソリン・プロジェクトとしてアクセン(Axen)の技術を選択した。SPRCは、
流動接触分解ガソリン(FCC)を使う22,640bbd/日の能力を持つグラスルート・ユニットとリ
フォーメイトを使う能力15,100bbd/日のベンジン飽和ユニットを導入することになっている。
ペトロチャイナ 同社のHDPEの2工場にバセルの技術を導入(2007年11月6日)
ペトロチャイナ社は、同社の2つの高密度ポリエチレン工場向けにバセル社のホスタレン技術
を採用することにした。四川省成都にある300,000トン/年の工場と遼寧省撫順の350,000トン/
年の工場である。両工場の稼動開始は2011年となる予定である。
IBI アルゼンチンにバイオディーゼル工場を建設(2007年11月2日)
インテグレーティッド・バイオディーゼル・インダストリーズ社(IBI)は、港湾管理会社であ
るターミナル・プエルト・ロサリオ社(TPR)とアルゼンチン・ロサリオ市にある同社の施設に能
力60,000m.t./年のバイオディーゼル・プラントを建設する覚書に調印をした。総投資額は、3,500
万ドルと見積もられ、IBIは経営とマーケティングを行いつつ、地元の投資家とともに負担する。
収益は、現在のバイオディーゼル価格であれば、年間5,400万ドルに達すると期待されている。
三菱ガス化学 プロセス・ユニットでUOPを選択(2007年10月30日)
ハニーウェル社傘下のUOP社は、三菱ガス化学(MGC)が日本の水島に建設する新しいM
Xソーベックス・プロセス・ユニット向けに同社から技術、エンジニアリング・サービス、機器
及び吸収剤を供給することになったと発表した。その設計は今進行中で、2009年末の稼動が予定
されている。新しいユニットが稼動すると、MGCのメタキシレンの年間生産量は、現在の
150,000m.t.から220,000m.t.となる。
BASF触媒 ポリプロピレン触媒工場を拡張(2007年11月1日)
BASF触媒は、ポリプロピレンの生産に使われる触媒を生産するスペイン・タラゴナにある
工場の生産を拡大している。2008年9月までに完成されると、生産能力は25%以上拡大される。
タラゴナの工場は、BASFのパートナーであるノボリン・テクノロジー向け特注触媒及びBA
SF自社のポリオレフィン触媒を生産している。
シンガポールの芳香族工場にUOPの技術を選択(2007年10月23日)
ジュロング・アロマティクス社(Jurong Aromatics Corp. PTE Ltd.:JAC)は、シンガポー
ルのジュロング島に作られる予定の新しい芳香族工場向けに、UOPから技術、基本エンジニア
リングサービス、設備を導入することにした。この工場の稼動開始は2011年予定となっている。
この工場が完成すると、シンガポール最大の民間石油化学工場の一つとなる。原料は濃縮天然ガ
スを使い、800,000m.t./年のパラキシレンを生産する。更に、200,000m.t./年のオルトキシレ
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情報報告 シカゴ
ン、450,00m.t./年のベンジンも生産する。この工場では、この地域の拡大する需要に対して重
要な燃料も350百万m.t./年生産することになる。
2.合併、買収及び取引
アクゾ・ノーベル OBSの売却を完了(2007年11月19日)
アクゾ・ノーベルは、シェリング・プラウ社(Schering-Plough Corp)へのオーガノン・バイオ
サイエンス社(Organon BioSciences N.V.)の110億ユーロでの売却を完了した。完了確認は、米国
の連邦取引委員会及び欧州委員会を含む全ての必要な許認可をシェリング・プラウ社が入手した
後に出された。シェリング・プラウ社の米国におけるグローバルな本社機能はニュージャーシー
州ケニルワースであることに変わりはないが、世界における動物健康関連ビジネスの本社はオラ
ンダ・ボックスミアになる。
SABICインノベイティブ・プラスチック JVを解消(2007年11月13日)
SABICインノベイティブ・プラスチック(SABIC)
は、
規制当局の許可が必要であるが、
ドイツ・シュワザイド(Schwarzheide)でポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂を生産して
いるBASF社との12年間に及ぶジョイントベンチャー(JV)の株式を売却する契約に調印を
した。この売却の一部として、SABICは、欧州の顧客に対し有る期間はBASFからPBT
を購入する契約に基づく供給を継続することを確約した。委譲は2007年12月31日が予定されてい
る。この資産の再編成により、SABICは、テレフタル酸をベースとする樹脂を用いた別のP
BT技術や、CO2排出量やエネルギー消費量が少ない環境配慮プロセスを使うPBT樹脂技術に重
点を置くことが出来る。
ディレボ ACバイオテックを買収(2007年11月6日)
産 業 用及 び 製薬 用の バイ オ エン ジ ニア リン グ製 品 及び プ ロセ スで 先端 を 行く デ ィレ ボ
(Direvo)・バイオテック社は、ACバイオテック社を全額現金で買収をしたと発表した。ACバイ
オテックは、ディレボ・バイオテックの100%子会社として独立した運営を継続する。ドイツ・チ
ューリッヒにあるACバイオテック社は、産業用バイオテクノロジー及び製薬市場に対してバイ
オプロセスの開発及び委託生産サービスを行っている。
エボニック デグサ・エンジニアード・カーボンの全株式を買収(2007年10月31日)
エボニック・インダストリーズは、カーボン・ブロックの合弁会社であるデグサ・エンジニアー
ド・カーボン(DEC)の残りの50%を2007年10月29日付けでECIから買収した。これにより
DECはエボニックの100%子会社となる。取引の財務的詳細は開示されなかった。
新しい会社名はリヨンデルバセル・インダストリーズ(2007年10月31日)
バセルとリオンデル・ケミカル社は、予定されている合併後の会社名を合同で発表した。合併が終了
すると、新会社の名前は、リヨンデルバセル・インダストリーズ(LyondellBasell Industries)となる。
バイエル ヘネックをアドクラムに売却(2007年10月30日)
バイエルは、ミュンヘンにあるアドクラム(Adcuram)・グループに子会社であるヘネック
(Hennecke)・グループを売却する予定である。これによりバイエル・グループは、そのコア・コ
ンピテンシーに入らないポリウレタン・ビジネスを売却することになる。この売却は年末までに
完了する予定である。取引の財務的詳細は発表されない。
(出所:ケミカル・エンジニアリング)
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