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サラマンカ大学 海外留学レポート (2014年10月)
サラマンカ大学 海外留学レポート (2014年10月) 工学研究科 機械工学専攻 M14-417 松下 端之 留学支援制度により、2014年10月19日から2014年12月19日まで、サラマンカ大学(スペイン)化学工学科 で研究活動をしている松下端之です。サラマンカ大学は、 1218年設立のヨーロッパでも最も古い大学として知られていますが、今回はこちらで進めることになった研究内容を含め、大学やその周辺について紹介します。 研究テーマについて・・・ 私の研究テーマは、発電プラントに用いられる熱交換器のCFD解析(数値流体解析)を用いた伝熱性能向上に関する研究を行っています。熱交換器の中 でも私が扱ってるものは、フィンチューブ式熱交換器という、チューブの周りに多くのフィンが取り付けられている熱交換器です。従来の研究では、私は平板 フィンのみのCFD解析を行ってきました。しかし、チューブの後縁にはカルマン渦という強い渦が発生するために低熱伝達領域が発生してしまします。この 低熱伝達領域を減少させ、熱交換器の伝熱性能を向上させるために、フィン表面にボルテックスジェネレータという突起を設置する研究が行われており、も し、フィン表面の伝熱量を向上することができれば、熱交換器自体のコンパクト化や材料削減によるエコに繋がります。ボルテックスジェネレータ設置による 伝熱量向上が見込まれる一方で、空気側の圧力損失が増大してしまうという問題が 発生します。そこで、私は低圧力損失、高伝熱量のフィンチューブ式熱交換器を開発 するために留学先のスペイン サラマンカ大学でボルテックスジェネレータ付きフィン チューブ式熱交換器のCFD解析を行っています。 私の所属する研究室はChemical Engineering Lab.です。研究室では産業や医療に用 いられるミクロの狭い空間での流体力学や伝熱工学の研究を行っており、フィン間の ボルテックス 狭い空間の流体を扱う私の研究と類似している点が多くあります。 フィンチューブ式熱交換器 平板フィンの熱伝達率 ジェネレータ 大学・研究室について・・・ サラマンカについて・・・ サラマンカ大学や教会周辺の旧市街地全体がユネスコの世界遺産に登録されているとても歴 史のある街です。私の通う、サラマンカ大学はスペイン最古の大学で1218年にレオン国王のア ルフォンソ9世によって設立されました。また、サラマンカ大学はオックスフォード大学、ケンブリッ ジ大学などとともにヨーロッパでも設立が古い大学の一つです。研究室(Chemical Engineering Lab.)は、理工学部に所属しており、私は研究室で3台のパソコンを使用して熱交換器のCFD解析 を行っています。 サラマンカに限らずスペインでは、サッカー・テニスがとて も人気のあるスポーツです。特にサッカーの試合の日の朝 から街にはユニフォームを着た人たちがたくさんいます。大 学の学生にも、どこのチームのファンかと聞かれることが 多々あります。また、土日になると世界遺産を見学する観 光客が街を埋め尽くすほどです。私も、休みの日はサラマ ンカにある歴史ある建物や観光地を見学しています。 サラマンカ大学正門 理工学部 研究室メンバー マヨール広場 ローマ橋