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(回答:文部科学省) (平成22年1月)

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(回答:文部科学省) (平成22年1月)
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お答えします
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国政モニターの声に対する回答
◆義務教育期間中の経費について
義務教育と位置づけされている以上、教科書の
無償配布、校舎と光熱費、不動産にかかる租税、
日本での義務教育期間は、小中学校の9年間で
教員の給料などといった項目ばかりでなく、実態
ある。義務教育ということで、費用はかからない
に沿った細部にまで目をこらしてほしいと思うの
ことになっている。確かに教科書は無償で給付さ
である。
れる。ところが、これは子どもを学校に行かせた
(栃木県 販売・サービス・労務職 女 50歳)
親でないと分からない細かいことなのだが、教科
書以外の副読本類、問題集、テスト代などといっ
回答:文部科学省
たものの強制購入品、
授業で使う運動着類、
遠足、
憲法26条2項後段は、
「すべて国民は、法律の定め
修学旅行、給食費、PTA会費、紙代や部活動の
るところにより、その保護する子女に普通教育を受
経費などといったものは、
個人経費となっている。
けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とす
かつて給食費の支払いを巡り、論議がかもし出
る。
」と定めており、義務教育については、国は、す
されたことがある。これとて、義務教育というの
べての国民に対して無償で一定水準の教育を提供す
だから、
「国で全ての経費を負担するもの」などと
る最終的な責任を負っています。
(なお、義務教育の
親側が解釈していたところに誤解が生じたのでは
「無償」の範囲については、
「授業料不徴収の意味と
ないか、と私は思う。更に、親の反感を買うもの
解するのが相当である」との判例(昭和39年2月26
に、小学校で数回使う算数セットの個人購入、学
日最高裁大法廷判決)があり、授業料のほかに義務
校指定のカバンなどや、教材の個人購入他、様々
教育に必要な一切の費用まで無償としなければなら
な経費が義務教育期間中にかかってくる。確か親
ないことを定めたものとはいえません。
)
の代よりそういった経費はあったが、現代の経費
このような観点から、国としては、教育基本法
はそれ以上である。書き出すときりがないが、遠
や学校教育法に基づき、授業料の無償や教科書の
足他諸行事などには傷害保険などの加入費もある。
無償給与を実施しているほか、経済的理由により
時代の変化とは言え、これが義務教育の実態なの
就学が困難な児童生徒の保護者に対し、地方公共
である。
団体が行う支援施策について補助を実施するなど、
今の日本にあって、義務教育の9年間で生涯教
義務教育段階における保護者の費用負担を軽減す
育を終えてしまう人は少ない。ほとんどの人が、
るため、国・地方公共団体が協力して各般の施策
上級学校へ進学する時代である。大学全入時代な
を講じているところです。
どとさえ言われている。そうした中で、親は少し
今後とも、新しい時代を切り拓く心豊かでたく
でも義務教育期間中の経費を押さえたいと考えて
ましい日本人を育成し、創造性と活力に満ちた社
いるのが普通だろう。続く教育にこそ、それをは
会を築いていくため、義務教育の充実に取り組ん
るかに超える費用がかかるのだから。
でまいります。
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