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東部 - 富山県
富山市立東部公民館 (平成21年1月31日現在) ◆事業名 自然と環境ウオッチング「常願寺川に親しむ集い」 ◆事業の目的 生きることの基本的事項(自然環境と食物連鎖)を、アウトドア活動を通じて、楽しく学ぶ ことで、人と川、そして水や生き物との関わりを発見する。 ◆事業の流れ ○日 時 ○場 所 ○参加者 ○講 師 平成 20 年7月 27 日(日)9:00-13:00 天候:くもり 常願寺川右岸 大日橋付近 102名(子ども 53 名、保護者 39 名、協力者 10 名) 〔水生生物の観察〕富山市呉羽 川添 憲三氏(富山県生物学会所属) ◆事業の様子 ☆体験1 きれいな水 「市内の河川の水の汚れと比較」 常願寺川の流れは少なくやや濁っていたが、この場所は伏流 水が突然湧出する数少ない場所で、水は澄みきって冷たく、気 持ち良さを感じるほどでした。 パックテストを使って水の汚れや酸性度を調べました。そし て、水素イオン濃度(pH)と化学的酸素要求量(COD))について、 神通川(有沢橋付近)、いたち川(上下水道局前)と比較しまし た。pH は、6.4~6.6 で3つの川ともほぼ同じレベルでした。 【パックテストで実験】 COD は、0ppm~5ppm の範囲で汚れの程度ははっきりしなかったが、 常願寺川の方が他の川に比べきれいなピンク色でした。いずれの パックテストと濁りから見て、常願寺川は水質の良い河川であることが分かりました。 ☆体験2 きれいな水に棲む小さな生き物 「小さな生物の採取と観察」 川添さんを講師に迎え、水生生物の採取方法や見分け方に ついて学びました。天然の鮎の稚魚がところ狭しと群れで泳 いでいます。子どもたちの歓声、先生の声がどこかへ? でも、網、ピンセットや手で黒いトビケラなどをつかむ姿 は、とても活き活きとしていました。ナガレトビケラ、ヒラ タカゲロウなどきれいな水に棲む六種の水生昆虫が確認でき ました。 (子ども)足やシッポがあるよ。 (先生)こっちの小さな石のかたまりはトビケラの巣だよ。 【水生生物の採取】 (子ども)虫ってすごくかしこいね。 命の大切さを教えるため、観察を終えた生き物は川に放しました。 ☆体験3 魚の動きははやい「魚の手づかみなど、川原での食事はおいしい」 いけすをつくりニジマス、イワナを放し、年齢の小さい順 に3グループに分かれて魚のつかみ取りをしました。 魚の動きは速く、上流に向かって泳ぎます。危険を感ずる と上下・左右にすばやく逃げる魚は簡単には取れません。捕 まえた魚は、内臓を取り除き、あら塩をして竹串で炭火焼き にしました。子どもたちの見る目も活き活き。初めて見る子 どもたちも多かったようです。川原での食事は特においしか ったようで、魚は一匹残さず食べました。 【魚のつかみ取り】 ☆体験4 川の清掃 「水や川はいつも自然に、きれいにする」 水や川は人間の根源、生活源です。後でこの場所を利用する人があれば気持ちよく利用し てもらうために、活動する前に危険な物を拾い、終わったらみんなでゴミ拾いをしました。 ◆事業の成果と課題 【成 果】 解散後に現場で行った反省会でのスタッフからの意見 ○事故もなく無事に、楽しく活動が終わった。川での活動は川独特の危険が伴うものだが、だ れひとり怪我もなく無事に終えて良かった。 ○人が自然の中で生きていることを川から学び取ることができる良い機会となった。雨、水、 川、そして水の中の生き物たち、食物連鎖で頂点に立つのは人間。しかし、弱いもの、小さ いものの命は大切にすることを忘れてはならない。 ○天候に恵まれた。 ・天候が心配されるなか、当日は曇り空で日差しが弱く活動には向いていた。 ・日差しが強いと熱中症に注意が必要である。活動場所は橋の下を選んだ。 ・活動終了と同時に雷雨になった。 ○水生生物観察などに適した場所があった。当日は、常願寺川 の流れは少なくやや濁っていたが、会場にした場所は、伏流 水が突然湧出するこの川では数少ない場所で、水は澄みきっ て、冷たくて、気持ち良さを感じるほどだった。下調べが役 に立った。 ○水生生物の先生にやっとめぐり会えた。 ・大学や知人などに当たってようやく川添さん(元教師)にたど り着いた。 【講師 川添さん】 ・やはり先生はじょうずです。子どもたち向けに分かりやすい説明 と観察の手ほどき良かった。 ○活発な子どもたちに感心させられた。 ・川原は広く、子どもたちは水を得た魚のようにのびのびと動き、 自由感・躍動感にあふれていた。しかし、逆に危険度は大きく なるので行動範囲の限定と監視員の配置が重要である。 ・小さな動く生き物に非常に感心度が高かった。魚は最後の一匹 まで捕まえると意気込む。感動のチャンスを与えることが大切 で、特に、自然の中に放り込まれた時の体験は良い。 ・富山県内おそらく唯一のアルプホルンだろう。所有しているス タッフに持参いただき、食事後の休憩時間、子どもたちが初め てアルプホルン吹きを体験した。 ○スタッフの協力が何よりでした。多くのスタッフ(協力者)によ 【アルプホルン体験】 って何日間もかけた下準備から安全の確保まで、ボランティアで本 当にお疲れ様でした。ありがとうございました。 【課 題】 ・参加者(子ども)数が予定より少なかった。募集に一工夫必要。 ・時間の割にはメニューが多かったか。 ・もう数名のスタッフがいても良かった。 ・事前にスタッフの打合せ、勉強会をしたが十分でなかった。 【スタッフ一同】