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7月訪問分

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7月訪問分
(3)訪問企業景況まとめ(中小企業振興部)
以下は、当センター中小企業振興部において訪問した企業の主なコメントをまとめたものである。なお、今回
は6.7月の訪問分を記載した。
7月訪問分
<トピックス>
7月に訪問した企業91社のうち、受注状況が対前年同期比「増加」としている企業は11社、「横
ばい」が47社、
「減少」が32社となっている。
一方、受注見通しについて「増加」としている企業は9社、
「横ばい」が56社、
「減少」が20社、
「予測困難」は2社となっている。
6月期における見通しが「増加」5社、「横ばい」52社、「減少」26社、
「予測困難」0社と比較
すると、見通しは「増加」「横ばい」とする企業が若干増え、「減少」とする企業が減っている。全体
としては、横ばい状態のまま推移すると感じられる。
<業種別>
1. 衣服・その他
自動車用シートカバー・クッションは、他社との競争が激化し受注も減少。婦人服も、中国な
どでの生産へ移管しており、国内生産はさらに減少。
2. 繊維工業
ニット生地は、需要はまずまず。ただ、採算ベースには難しい。備長炭を利用した原糸を使っ
た商品が伸び始めている。
3. 樹脂製品
自動車・家電関係は減少気味であるが、パチンコ関係は比較的好調。新型TVの部品は、フル
生産状態となっている。
4. 金属製品
ゴミ焼却プラントや下水処理プラントの製缶部品は、受注が好調。単価は下がっているが、受
注量は増加している。ただ今がピークであり、今後減少が見込まれる。
農業機器部品は20%程ダウン。官公庁関連の鋼構築物なども減少。自動車プレス部品は6月
まで少なかったが、7月から回復傾向。
排気用ダクトや流し台は例年多忙となるが、今年は動きがなく一向に増えてこない状況。洋食
器・厨房機器なども、価格競争により減少。
5. 一般機械器具
金型部品・治工具は、減少・増加を繰り返しており、不安定な状況が続いている。ホームエレ
ベーター関係は、順調に増加。ビル用エレベーターユニットや制御盤は、横ばい状態。
減速機や電磁クラッチなどは、生産量は横ばい状態。油圧機器関係は、全体的に需要が低迷し
ているが、小型機種の開発などで需要の増加が期待される。
食品関連の冷凍冷蔵庫用自動倉庫の需要拡大。IT関連は、昨年の需要に反して大幅に減少。
工作機械は6月がダウン。前倒しで生産している状況。半導体製造装置関係も、大きく減少し
秋頃にはさらに下がる見込み。
木工機械関係は、住宅の着工件数により受注は大きく影響。さらに、省力化・省人化の機械が
必要となっている。船舶用エンジン関係は数量的には安定しているが、国際的な価格競争が厳し
くなっている。ベアリングも6月以降激減状態。
6. 電気機械器具
パチンコ関係は、比較的順調。ビデオカメラなども夏場はピークであるが、これから減少傾向
となる見込み。制御盤・配電盤のハーネスは、少ロットものは比較的安定しているが、単価の引
き下げが続いている。産業用電気・電子機器も受注減少。
ゲーム機関係は、海外生産へと移行しており減少。
7. 輸送用機械器具
船舶部門は受注が安定。橋梁・水門の受注は少なくなっている。環境関係(焼却施設など)は
横ばい。自家発電機・圧延機械なども受注が安定。
土木関係特殊車両は、バブル以降大幅減少。物流関係は比較的好調。
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6月訪問分
<トピックス>
6月に訪問した企業84社のうち、受注状況が対前年同期比「増加」としている企業は13社、
「横ばい」
が42社、「減少」が29社となっている。
一方、受注見通しについて「増加」としている企業は5社、
「横ばい」が52社、
「減少」が26社、
「予
測困難」は0社となっている。
5月期における見通しが「増加」13社、
「横ばい」67社、
「減少」30社、
「予測困難」0社と比較す
ると、見通しは「増加」とする企業はさらに減っており、全体としてますます受注の回復の見込みは不透
明と感じられる。
<業種別>
1. 衣服・その他
自動車用シートカバー・クッションなどは、他社製品との価格競争から中国・韓国・台湾での生産
が主流となっている。
紳士服・婦人服については、4月まで受注が安定していたが、5月以降減少。夏物の受注残も終わ
り、秋物の動きもなく7月以降は受注減を予想している。
2. 家具装備品
今年6月までの住宅取得特別控除の影響もあり、受注は回復傾向にあり7月までは確保されている。
3. 樹脂製品
キャスター・建築資材等については、受注が安定。日用雑貨品は、特にヒット商品もなく生産量は
減少。
情報メディア及び音楽メディア関係は、IT産業やMD機器の進展により受注が好調であったが、
6月以降横ばいで今後は減少傾向。
ガス設備資材などは、高い伸び率で好調に推移している。
4. 鉄鋼業
鋳造関係は、各メーカともコスト削減を目的として海外調達へと移行しているため、国内生産は受
注単価が厳しく、受注量も減少している。
5. 金属製品
搬送装置関係は受注が好調。ボルト加工・建設資材関係は、4月以降受注が減少。金型部品につい
ては、IT関連の落ち込みにより減少。
造船関係は若干上向き。自動車部品は、減少したまま横ばいが続いている。
6. 一般機械器具
自動車部品関係は、輸出の落ち込みが少ないため比較的安定。二輪部品は、受注単価が下がり低調。
自動車用プラスチック金型は、コストが下がっているが受注量は横ばい。鋳物関係は、値引き要請
が強く苦慮している。
プレス用金型は、単価減少に加えて量も減少。民需用航空機部品は、今年2月までは多忙であった
が、それ以後若干減少気味。
工作機械関係は、5月以降減少し低調。農業用機械部品は、在庫調整や海外部品調達の影響から受
注量が減少。金型も海外調達が進んでおり、受注は減少。
造船関係は依然として厳しく、生産の主力は韓国・中国となっている。トンネル掘削機は、小径の
掘削機ついては受注の増加が期待できる。メカトロ専用機についても受注減少。
7.電気機械器具
プリント基板実装などは、量産品が減少し多品種少ロット形態となり、受注も減少。カーオーディ
オも、海外向けが不調で大幅ダウン。小型モーター(少ロット)部品は、受注が好調。
バス用蛍光灯は、付加価値の低い量産品については海外への移管が進んでいる。数字電子管関係は、
電卓の液晶化により生産量が減少。
8.輸送用機械器具
OA機器関係は、受注量が6月に入りダウン。自動車部品は、5月以降量的に増えたがコストダウ
ンの要請がある。
フォークリフト関係は、環境保護の観点からバッテリー式への転換が多くなり、苦戦している。
航空機部品は、民需は量的に安定しているが、防需関連は減少気味である。また、受注単価もコス
トダウンが厳しくなってきた。自転車関係は、国内生産では採算が合わず海外生産が大半となってい
る。
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