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超音波振動を用いた高濃度・ ナノバブルオゾン水製造装置
超音波振動を用いた高濃度・ ナノバブルオゾン水製造装置 明星大学 教育学部 教育学科 教授 清宮 義博 1 研究背景 エコマテリアルとして、 オゾンガス(O3)と水素ガス(H2)に注目。(酸化/ 還元作用をもたらしてくれる) つまり、オゾンは過酸化水素、塩素、次亜塩素酸 より強い酸化力を有しており、現在殺菌・消毒剤と して利用されている。その結果、上述の物質に将 来かなりの部分がオゾン水に置き換わると予測す る報告もある。 これらを、効果的に使うためにはどうしたら良いか 2 オゾン利用の経緯 オゾンは1857年にSiemens社が放電管式 のオゾン発生器をつくって以来様々な分 野に利用されてきています。 現状で最も大量のオゾンを使用している のは上水道水の浄化で、殺菌及び脱臭 の目的で利用されてます。 これは1905年フランスのNiceに浄水プラ ントが建設されたのが始まりと言われて ます。 3 現在想定されているオゾン利用分野 1. 食品殺菌・鮮度保持 2. 下水道水殺菌・脱臭・脱色・有機物低減 3. 水族館・養魚場・動物園の用水の殺菌・脱色・有機物 低減 4. 温室栽培・水耕栽培の殺菌 5. パルプの漂白 6. 室内空気の殺菌・脱臭 7. 工業排水の脱臭・有害物質除去 8. 半導体微量有機物除去 9. 冷却水配管の殺菌・殺藻 10. 有機材料の表面処理(接着力の効果の増加等) 4 オゾン(O3)や水素(H2)ガスを効果的に使う方法 1)水の中に溶け込ませる。 ・本来溶けない物質をどのようにして溶け込 ませるかが重要 2)製造装置ならびに構造の問題 ・コンパクトな装置であること。 (持ち運びや設置場所などを考慮) ・装置自体単純な構造であること。 (取り扱い安さやトラブル面を考慮) 5 実用化されているオゾン水の製造方法 6 新技術の基となる研究成果 ガス導入 エアーストーン 7 エアーストーンを用いた時の溶存酸素量 35 30 【酸素のみ】 【空気中で何もしない】 溶存酸素量〔mg/ℓ〕 25 20 15 10 5 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 時間〔分〕 8 超音波を付加した時の溶存酸素量 【超音波(出力100%)+酸素】1回目 35 【超音波(出力50%)+酸素】 【超音波(出力100%)+酸素】2回目 【酸素のみ】 30 【超音波(出力100%)+酸素】3回目 【空気中で何もしない】 溶存酸素量〔mg/ℓ〕 25 20 15 10 5 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 時間〔分〕 9 溶存酸素量の時間に対する減衰率 35 32.3 30 32.2 29.8 31.3 28.3 30.0 28.5 27.4 26.9 26.2 25.4 26.7 25 溶存酸素量〔mg/ℓ〕 24.2 21.7 20 18.5 15 14.6 10 9.4 5 0 0 30 60 90 120 150 180 時間〔分〕 10 水中の溶存酸素の温度依存性 11 超音波発信機を 用いた気体導入装置 12 13 従来技術とその問題点 既に実用化されているものには、気泡溶解法や 隔膜溶解法などが紹介されているが、いずれの 場合も水中の溶存酸素量は最大で、 10ppm程度なのに対して本手法では3倍の 30ppm以上溶存させることができる。 これは、超音波を効率的に使うことでマイクロバ ブルを作り出し、その結果水中における酸素の 溶存時間を長くすることができたと考える。 14 新技術の特徴・従来技術との比較 • 従来技術の問題点であった、水中での溶存量を 飛躍的に改善することに成功した。 • 従来は機械的な撹拌やバブリングなどの手法が 取られていたが、マイクロバブル状態までには至 らなかった。本技術はそれを可能にした。 • 本技術の適用により、水中でのガス状物質の溶 存時間を2倍から3倍にすることができた。 15 想定される用途 • 本技術の特徴を生かすためには、老人福祉 業界などに適用することで寝たきり老人の衛 生面の確保に威力を発揮できると考える。 • 上記以外に、下水道の殺菌効果が得られるこ とも期待される。 • また、オゾン水の殺菌効果についての報告を 見ると、人間が係わるあらゆる分野や用途に 展開することも可能と思われる。 16 想定される業界 • 利用者・対象 病院などの医療関係,各種研究機関,下 水道関係,老人福祉事業関係,飲食業界 など • 市場規模 推定→数十億円の市場規模 17 実用化に向けた課題 • 現在、超音波を用いて水中にナノバブルを作 り出し、オゾンガスの溶存量を増加させるとこ ろまで開発済み。しかし、装置をコンパクトにま とめあげる点が未解決である。 • 今後、オゾン水をシャワーとして利用可能かど うかについて詳細な実験データを蓄積し、実用 に適用した条件設定を行う必要がある。 • 実用化に向けて、市場調査を行い要求に合っ た製造条件の確立と信頼性の確保に努める。 18 企業への期待 • 超音波を付加してナノバブルを作り出す技術 は、ほぼ完成していると考えている。 • オゾン水の温度と溶存量との関係など、いろ いろな利用方法を想定したデーターの構築が 必要と考える。 • そこで、参画企業にはデーターベースの構築 のための人的援助をお願いしたい。 • 本装置をコンパクトに製品化するためのデザ インとアイデアと熱意ある企業を求めます。 19 本技術に関する知的財産権 • 発明の名称 :気体導入装置及び気体導 入方法 • 出願番号 :特願2013-099287 • 出願人 :学校法人明星学苑 • 発明者 :清宮義博 20 お問い合わせ先 明星大学 産学連携研究センター Tel :042-591-5639 Fax :042-591-5644 E-mail :seimiya@ge.meisei-u..ac.jp タマティーエルオー株式会社 産学連携事業部 松永 義則 Tel : 042-570-7240 Fax : 042-570-7241 E-mail : [email protected] 21