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Measurement of the photon beam position using a vertical polarized

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Measurement of the photon beam position using a vertical polarized
Proceedings of the 1st Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan
and the 29th Linear Accelerator Meeting in Japan (August 4 - 6, 2004, Funabashi Japan)
Measurement of the photon beam position using a vertical polarized visible SR
beam of the compact electron storage ring HiSOR
I.Sakai
A)
A)
A)
B)
A)
, M. Arita , K. Goto , T. Nakahara and T. Hori
A)
Hiroshima Synchrotron Radiation Center, Hiroshima University, 2-313 Kagamiyama, Higashi-Hiroshima, 739-8526
B)
Graduate School of Science, Hiroshima University,1-3-1 Kagamiyama, Higashi-Hiroshima, 739-8526
Abstract
A simple method to detect the motion of the photon beam using visible components of the vertical polarized SR has
been proposed. Efficiency of this method was examined by observing the photon beam position, variation of which
occurred due to the electron beam instability. In addition, a possible monitor assembly suitable for VUV beamlines of
compact ring was investigated.
小型電子蓄積リング HiSORにおける可視光域の垂直偏光角度分布を
利用する放射光ビーム位置測定
可視光を利用する放射光源のモニター類は、そ
の取り扱いが容易である点で優れており、可視光
域の光学素子、検出器なども豊富であることから、
低予算で簡便な新しいモニターの開発が期待され
る。
小 型 蓄 積 リ ン グ HiSOR [1-4]の放射光ビームの位
置や角度の測定法として、可視領域における垂直
偏光角度分布の動きを検出することにより光ビー
ム位置を測定する方法を開発した。本手法は
HiSOR の 日 常 運 転 時 に お け る 光 ビ ー ム 位 置 計 測 に
適用され、性能を実証する合理的な結果が得られ
た。本報告では測定の原理と試験結果について述
べ、また、本手法をユーザービームラインにおい
て活用する方法について議論する。
と 表 さ れ る 。 Cは検出器の感度やその間隔で決ま
る比例定数、 Iuと Idはそれぞれ光ビームの上側と下
側で検出される光強度である。
2.E+11
1.42 nm
(875 eV)
2.E+11
Flux (ph/s/mirad^2/0.1B.W.)
1.はじめに
24.8 nm
(50 eV)
2.E+11
1.E+11
8.E+10
650 nm
(1.91 eV)
4.E+10
2.測定原理
0.E+00
偏向電磁石からの放射光において、垂直方向の
偏 光 成 分 の 強 度 分 布 は 図 1に示すように電子軌道
面を挟んで上下に対称な二山の分布である。図1
に3種類の波長について角度分布を計算した結果
を示す。波長が長くなるほど、角度分布の広がり
は大きくなる。
本手法による光ビーム位置の測定の原理は、垂
直偏光ビームの上下2箇所に検出器を配置して、
光ビームが動いたときのそれぞれの光強度の差を
検 出 し 、 光 位 置 を 測 定 す る も の で あ る 。 図 2に測
定系の概略を示す。このモニターによる光ビーム
の位置信号 Pは
(1)
-5
-4
-3 -2 -1 0
1
2
3
Verttical observation angle (mrad)
4
5
図 1:放射光の角度分布の計算値
D Iu
Source
point
(Iu-Id)/(Iu+Id)
AB
C D Id
E
図 2: 可 視 放 射 光 垂 直 偏 光 を 用 い た 光 位 置 測 定 系
の 概 略 A:バンドパスフィルター、 B:偏光板、 C:ス
リ ッ ト 、 D: フ ォ ト ダ イ オ ー ド 対 、 E:ピコアンメー
タ
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Proceedings of the 1st Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan
and the 29th Linear Accelerator Meeting in Japan (August 4 - 6, 2004, Funabashi Japan)
図3に光ビームが動いたときの、位置感度η = ( Iu
− Id) / ( Iu+ Id)について計算した結果を示す。計算
で は 検 出 器 間 隔 を 1mrad と し た 。 こ の モ ニ タ ー が
光 源 か ら 10 mの位置に設置されている条件で、観
測角として±0.1 mrad (±1 mm)の範囲内で充分に線
形性が保たれていることがわかる。
1
の 応 答 を 検 証 す る こ と に し た 。 図 5中央部の縦線
は 電 子 ビ ー ム の 振 動 状 態 の 変 化 (dipole 振 動 ⇔
quadrupole 振 動 [5-6]) が 起 き た 時 刻 T1を表している。
T1 を 境 界 に し て 、 上 側 の 光 電 流 Iuの減少の傾きは
小 さ く な り 、 下 側 Id の傾きは大きくなっているこ
とがわかる。これは光ビームが垂直下向きに動い
た か 、 または非対称な垂直方向のビームプロファ
イルの変化が生じたことを意味している。
η=(Iu-Id)/(Iu+Id) 0.8
20
0.6
Calc. 650 nm
16
0.2
0
-0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0
-0.2
0.05
0.1
0.15
Intensity (a.u.)
η=(Iu-Id)/(Iu+Id)
0.4
0.2
-0.4
exp.
12
-0.6
8
4
-0.8
-1
Beam displacement angle (mrad)
0
-2
-1.5 -1 -0.5
0
0.5
1
1.5
2
Vertical observation Angle (mrad)
図 3:位置感度の計算値
図 4:角度分布の計算値と実測値
3.実験
3.1 垂直偏光の角度分布測定
光ビームは光源から 7175 mmに設置された光取出
し用の銅製ミラーで下方に反射され、ガラス窓を
通して大気中へ取出され、アルミ製ミラーにより
光 源 の 向 き へ 90度折り返されることにより測定系
へと導かれる。波長 650 nm (幅 10 nm) のバンドパス
フィルター (BPFと記す )を用いて単色化し、偏光板
(PF と 記 す ) を用いて垂直偏光を抽出した。光強度
の 検 出 器 と し て IRD 社 製 の フ ォ ト ダ イ オ ー ド
(AXUV100 、 以 下 PD と 記 す ) を採用した。光源から
8515 mの 位 置 に PDを置き、上下方向に 0.5 mm間隔
(1 mm)で約 40 mm程度動かしながらピコアンメータ
(ADVANTEST R8240) を 用 い て 光 電 流を測定した。
図 4に波長 650 nmの角度分布を示す。測定値は計算
値とよく一致していることがわかる。
0.550
Dipole
oscillation
T1
(a)
Quadrupole
oscillation
Iu, Id (nA)
0.530
Iu (nA)
Id (nA)
0.510
0.490
0.470
529:44
9:48
9:52
9:56
10:00
Time (h.m.s.)
10:04
10:08
(b)
51
V (mV)
3.2 光ビーム位置変動の測定
本 手 法 に よ り 実際に光ビームの動きが検出でき
る ど う か を 調 べ る た め 、 HiSORのビーム診断専用
の ビ ー ム ラ イ ン (BL-8) に 設 置 さ れ た 光 学 ベ ン チ 上
に 図 2に 示 す よ う な 光 学 計 測 系 を 整 備 し た 。 光 源
か ら 8515 mmの 地 点 に PD対を上下(垂直)方向に
に 7.7 mmの間隔で置いた。 PD対が光を見込む角度
は 0.9 mradとなる。図 5 (a) に観測された光電流 Iu、
Id 、 (b)に ユ ー ザ ー の 真 空 紫 外 光電子分光ビームラ
イ ン (BL-9) で 計 測 さ れ た 光 強 度 Vを示す。 Vは BL-9
の前置鏡からの光電流を電圧として読見込み、蓄
積電流値の減少に対する補正を施した後の値であ
る。これらの変化を比較することにより本測定法
2.5
50
49
V (mV) at BL9
48
47
9:44
9:48
9:52
9:56
10:00
10:04
10:08
Time (h.m.s.)
図 5 : 時 刻 T1 付 近 で の (a) 上下の光電流 Iu、 Id、 (b)
BL-9の光強度 Vの変化
図 6 (a) は (1) 式と測定された Iuと Idを用いて導出さ
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Proceedings of the 1st Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan
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れた光位置 Pであり、 (b)は BL9の光強度 Vである。 P
の 傾 き は T1 の前後で負から正へと転じている。一
方 、 T1 以 降 BL9の 光 強 度 の 減 少 の 傾 き が 急 激 に 大
き く な っていることがわかる。このことは本手法
により光ビーム位置変動(またはプロファイルの
変化)を捕らえることができたことを示している。
-0.06
(a)
Position (mrad) = C (Iu-Id)/(Iu+Id)
Dipole
oscillation
Quadrupole
oscillation
T1
を可能にする点である。ユーザーのビームライン
における日常的なモニターとしてだけでなく、特
に偏光を利用する実験に向けた光ビームの垂直方
向の中心軸を探るようなアライメントに有効であ
る と 考 え ら れ る 。 図 7 は本手法をビームラインに
導入する際必要となる可視光取出し機構の概念図
である。冷却機構を備えた小さな長方形 Beミラー
( 面 積 10 × 30mm程 度 で 充 分 )の採用など、ビームラ
イン後方での放射光実験への影響を出来る限り小
さくするための設計上の工夫が考慮されねばなら
ない。
-0.07
Be mirror
P = C(Iu-Id)/(Iu+Id)
-0.08
-0.09
529:44
SR Beam
9:48
9:52
10:00
10:04
Time (h.m.s.)
51
V (mV)
9:56
(b)
10:08
図 7: ビ ー ム ラ イ ン 上 流 部 で の 可 視 光 取 り 出 し 機
構 の 概 念 図 ビームライン上流部に可視光取り出
し 用 の 小 さ な 長 方 形 Beミラーを挿入する。光ビー
ムの大部分は後方の観測系へ向かい、一部は光位
置測定のため大気中へ取り出される。
50
49
V (mV) at BL9
48
47
9:44
9:48
9:52
9:56
10:00
10:04
Extracted
visible SR
Beam
10:08
Time (h.m.s.)
図 6 : 時 刻 T1 に お け る (a) 光位置P、 (b) BL-9の光
強度 Vの変化
4.議論
放射光の可視領域の垂直偏光分布を利用する新
しい光ビーム位置測定手法を創案し、実際に
HiSOR の 光 ビ ー ム 計 測 に 適 用 し 、 そ の 有 効 性 を 確
認した。
光位置信号の応答は光取出用ミラーの熱変形の
ため動くバックグランドを含む可能性を持ってい
る 。 こ れ を 低 減 す るためには、冷却機能を備えた
Be 製ミラーの採用が求められる。その他バックグ
ランドとして影響が大きいものには、可視光取出
しミラーの面精度や上流側に設置されているス
リットやワイヤーによる回折効果などが挙げられ
る。
今回の実験条件では光電流の読み取り精度は1
pA 程度であった。これは光位置の動きとして 20∼
50 μ mに 相 当 す る と 見 積 も ら れ た 。 本 実 験 の 後 、
シリンドリカルレンズによる横方向の集光や可視
域 に 高 感 度 な PD( IRD UVG20)の採用により、光
電流の測定精度が向上し、位置分解能は大幅に改
善された。
本 手 法 の特徴は垂直方向の光ビーム中心の追跡
謝辞
本研究を実施するにあたり谷口雅樹広島大学放
射光科学研究センター長から多大なご支援をお受
けいたしました。
参考文献
[1] T. Hori, Proceedings of IEEE Particle Accelerator
Conference, 1999, p. 2400-2403.
[2] M. Taniguchi and J. Ghijsen J. Synchrotr. Radiat. 5
(1998), p. 1176.
[3] K. Yoshida, T. Takayama and T. Hori, J.Synchrotron
Rad. 5, 345(1998).
[4] K. Goto, K. Umemori, K. Yoshida, S. Takenaka, F.
Masakai, T. Fujita, K. Yadomi, T. Kasuga, M. Kato, Y.
Kobayashi, T. Obina, M. Tobiyama, H. Kobayakawa, S.
Oki, Y. Takashima, D. Amano, T. Hori and K.Takayama,
Activity Report of HSRC, Hiroshima University, 19981999, pp.15-17.
[5] T.Fujita , K.Goto, T.Kasuga, M.Katho, Y.Kobayashi,
F.Masaki, T.Obina, M.Tobiyama, K.Umemori, K.Yadomi
and K.Yoshida, Nucl. Instrum. Methods A, 467-468,2001,
pp.95-98
[6] I.Sakai, M. Arita, K. Goto, T. Takahara and T. Hori,
Proceedings of the 14th Symposium on Accelerator
Science and Technology, 2003, Tsukuba, pp. 437-439,
available at http: //conference.kek.jp/sast03/, 2P-010(S086)
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