...

3次行革大綱策定方針(案)(PDF文書)

by user

on
Category: Documents
38

views

Report

Comments

Transcript

3次行革大綱策定方針(案)(PDF文書)
-1-
第3次豊岡市行政改革大綱の策定方針(案)
1
第3次行政改革大綱策定の必要性
「住民に身近な行政はできる限り地方公共団体にゆだねる」との原則の
もと、地方は自らの創意工夫と責任で、地域の実情に合った施策を講じ、
その成果を住民に示すことが求められている。
豊岡市は、財政規模などが類似団体に比べ著しく肥大化しているととも
に、地方交付税(標準的なサービスをどの自治体でも提供できるよう国が一定の基準
で算定して使い道を定めずに交付するお金)や国県支出金(国県が使い道を決めて市
に交付するお金)、市債(市の借入金)などの依存財源(国や県の基準に基づき交付
されるお金等で、市が独自に収入額を決めることができない財源)が全体の約66%(平
成22年度決算)を占める極めてぜい弱な財政構造となっている。
このため、地方の時代にふさわしい効率的で持続可能な行政システムを
確立し、選択と集中による事務事業の合理化や歳出の徹底した抑制を進め
るとともに、自主財源(市税等のように市が自主的に収入できる財源)の積極的な
確保対策を行うなど、行財政運営の一層の適正化を図る必要があります。
(総合計画後期基本計画 6章3節より)
本市では、第1次行政改革(期間:平成 18−21 年度)、第2次行政改革(期
間:平成 22−25 年度)を実施してきた。
しかし、市町合併に伴う国の特例措置終了に伴い、市の一般財源(使途が
特定されておらず、市の裁量で使用できる財源)のうち、半分以上を占める地方交
付税が平成 28 年度から平成 32 年度までの5年間で段階的に縮減され、さら
に平成 33 年度からは特例措置のない状態となり、平成 33 年度の地方交付税
では、平成 23 年度と比べ、32 億円の減額見込みとなる。
現状のまま推移すると豊岡市財政計画上では、交付税の縮減が始まる平成
28 年度から歳出超過が見込まれ、財政的に危機的な状況となる。このこと
から、引き続き徹底した改革・改善の取組みを進めることとし、次の方針に
基づき第3次行政改革大綱を策定する。
2
大綱推進期間及び大綱策定の時期
平成 26 年度から平成 29 年度の 4 年間を大綱推進期間とする。
大綱策定は、平成 26 年度予算編成に反映させるため、平成 25 年秋(11 月
末)を目途とする。
-2-
3
第1・2次行政改革における課題
本市では、平成 18 年度に第1次行政改革大綱、平成 21 年度に第2次行政
改革大綱を策定し、各分野において様々な改革への取組みを実施してきた。
しかし、行政改革の成果を検証する中で次のような課題が浮き彫りになった。
[ 課 題 ]
課 題 項 目
4
課 題 の 主 な 内 容
① 職員の定員適正化の課題
職員の年齢構成が組織運営上バラン
スを欠く逆三角形となっている。
② 事務事業の整理合理化の課題
国県からの移譲等により事務事業が
増大している。
③ 公共施設のあり方見直し
行政改革の方向性としていた既指定
管理施設の指定管理料の削減が進んで
いない。
行政改革大綱の策定方針
第3次行政改革大綱の策定に当たっては、
「3 第1・2次行政改革におけ
る課題」を踏まえ、次の内容を柱とした策定方針とする。
(1)効率的、効果的な行財政運営の推進
増大する行政需要への対応や現状サービスを維持するために必要な財源
は、合併特例措置の縮減等により減少し、財政計画上では、平成 28 年度か
ら財源不足となる見込みである。このまま推移すると、投資的事業(建設事業
等その経費で支出の効果が短期的でなく、固定的な資本を形成する事業)に取り組むた
めの財源確保が困難となる。
このため、第1次・第2次行政改革で見直した市債権(市税等の公債権と市営
住宅家賃等の私債権)の滞納対策、市有未利用土地の売却、補助金・負担金の見
直し、公共施設のあり方の見直し等における目標や計画のあり方について検
証し、第3次行政改革大綱期間中に、より効果的、効率的行財政運営の推進
を図る。
(2)持続可能な行政組織の構築
市では合併後、人口、産業構造に基づく類似団体との比較を基にした定員
適正化計画に基づき、148人の職員削減(平成 24 年 4 月 1 日現、1,075 人
→927 人)を実行してきた。
-3-
しかし豊岡市は、広大な面積を有する自治体であること、また、それに伴
い5つの総合支所を設置し、災害対応のための体制の維持が必要であること
等、持続可能な行政運営を維持するあたり、類似団体との職員数比較は、現
実的な判断とはなりにくいのが実態である。
また、平成 20 年度からは事務事業評価にも取り組み、それぞれの事業効
果やそのあり方等について外部評価も実施し、検証を進めてきたが、事務事
業の整理合理化や廃止に結びつくものが少ない実情である。
さらに近年は、地方分権の進展による国県からの移譲事務に加え、新たな
地域課題にも直面しており、合併後それらの課題解決のための新規施策にも
取り組んでいるところである。
厳しい財政運営を強いられる中、今後も引き続き職員数のあり方を含め、
総合的な観点から人件費の削減について検討を進める必要がある。そのため
には事務事業の整理統合はもちろんのこと、生産性向上の観点をさらに重視
した職員の意識改革や人材育成が重要な取組みとなる。
あらためてこれまでの取組みを検証するとともに、合併特例措置の縮減に
よる地方交付税の漸減が始まる平成 28 年度以降を見据えた検討が必要であ
る。このため第2次行政改革大綱の推進期間中に、さまざまな行政経営手法
等について専門的な見地を取り入れた研究・実験等を実施する。
その取組みを活かし、第3次行政改革大綱の推進期間にはコスト削減を図
りながら効率的で持続可能な行政運営ができる行政システムの確立に取り
組む。
(3)市民・行政パートナーシップ等の推進
市民ニーズは年々多様化・複雑化している。より良いまちづくりを進めて
いくためには、さらなる市民の参画と市民と行政との協働の推進が不可欠で
ある。
行政経営の根幹として、市民やNPO、各種団体、企業等と行政が適切な
役割分担と連携を図り、課題や目的を共有して、さまざまな分野で自主的、
自発的な市民活動による「参画と協働(計画づくりに加わり、同じ目的を達成する
ために、責任を分かち合いながら、ともに助け合い、協力して行うこと)
」の仕組みづく
りの構築とともに、推進を図る。
-4-
Fly UP