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腸管糖吸収阻害物質ならびに血糖値上昇抑制物質の 現状と
鳥大法短部研報第 7 号 11~16 , 1 9 8 3 腸管糖吸収阻害物質ならびに血糖値上昇抑制物質の 現状と開発における問題点 笠 木 健 TakeshiKASAGI Problemi nI n h i b i t o r yS u b s t a n c e sont h eI n t e s t i n a lG l u c o s eA b s o r p t i o n andt h eI n c r e m e n to fBloodG l u c o s e 動物が霞接エネルギー源として使用している物質は の腸管吸収抑制効果を有する物質として,古くからよ ブドウ糖で,血、液中ζ l溶存して休中の細胞に配給され く知られているものにフロリジンがある。 ζ れはリン る。血中ブドウ糖濃度すなわち血糖値は正常状態では ゴ,サクラ,ナシ等パラ科の J 植物の樹皮,根皮から得 一定の箱│阜の{誌を保つように種々のホノレモンや神経系 られる配糖体ですでに 1 9 世紀の半ばに発見されており の調節制御を受けている。例えばインシュリンのよう 1 2) なホノレモンは血糖値が上昇し過ぎないように,当面は 限害する ζ とが明らかにされている。その作用が強力 とよ 不要なブドウ糖をグリコーゲンに変換すること等 l であることから以前には糖尿病の治療薬に使用された l必要 り血糖値を低下させている。逆にブドウ糖が急、ζ とともあるが,フロリジン自身が腸管からかなり吸収 なときにはグリコーゲンを分解したり,アミノ酸の臭 されて血中フロリジン濃度が上昇ーし,腎尿細管でのブ , ,C rane3, 4) らの研究でブドウ糖の吸収を特異的ζ l 化を促進したりして血糖値を上昇させるホノレモンも存 ドウ糖再吸収を阻害して,新たに腎性糖尿病を引き起 在する。しかしこの範囲を超えたブドウ糖が吸収され 乙したり,さらには全身の代謝阻害をも生じることが l変換されて貯えられる。 た場合は,ブドウ糖は脂肪ζ 判明して,現在では使用されていない。しかしフロリ そのため砂糖やデン粉が過剰に摂取されると肥満を生 ジンが持つブドウ糖吸収阻害効果は腸管上皮細胞尉子 じる ζ とになる。そこで,たとえ砂糖やデン粉を過剰 縁膜の糖輸送担体と特異的競合阻害をするとされてい 摂取しでも血中に吸収されるブドウ糖をグリコーゲン るので,ブドウ糖吸収に関する機構を解明するための 哉される程度に少なくすれば肥満は起こ としてのみ貯i 研究手段に現在もよく使用されている。 らないことになる。乙のような工夫は当然糖尿病治療 ピグアナイド系の物質は腸管上皮細胞における にも生かされることになり,各方面で研究されてい る。本稿では文献的考察を簡単に加えながら,現在行 TCA回路にかかわる酵素を阻害してエネルギ供給を 断つ ζ とにより, Na+依存性のブドウ糖吸収を抑制 なっている血糖値上昇抑制物質に関する研究の一端を すると説明されている。フェンフォノレミン,プフォル 紹介する。 ミン,メトフォノレミン等の薬品名で糖探病治療薬とし て一時期よく使用されたが,乙の物質も血流に入って 文献的考察 砂縮(ショ糖),デン粉等の糖績を摂取したときに 伴う血糖値の上昇抑制をする物質を列挙し,若干の説 全身に回ったときの副作用が懸念されて,現在では使 用されていない。 摂取したショ糖,デン粉が消化吸収されないように ζ れら糖類の水解酵素の活性を 明を加えておく(表1)。もちろんこれらすべてが現在 する今一つの方法は, 実際に技用されているものとは限らず,使用が禁止さ 阻害して吸収可能な単糖類にしないよう l とする れているものや,これから有望なものも含まれている ある。過去においてはトリスや,セトリモニウムとい とをあらかじめ断っておかねばならない。ブドウ糖 った糖水解酵素担害剤が考えられたが,副作用や経口 ζ ζ とで 1 2 笠木健 表1. 小腸での糖吸収阻害剤ならびに血糖値上昇抑制剤 組 物質名 フロリジンおよび 機 主 仁 主 コ 文 序 糖輸送担体で競合組害 その類似物質 どグアナイド系 i 猷 古 市 考 8 ) ノイラ科植物(リンゴ,サクラ, 9 ) ナシ等)の桧}皮,根皮 TCA回路の酵素阻害により 能動輸送用 ATP生産抑制 (フェンホノレミン) ジメチノレビグアナイド スクラーゼ, α・グ、ノレコシダーゼ 1 2 ) 合室少糖類 (BA Y; r5421) 等糖水解酵素闇害 1 3 ) 放線菌類により合成 スクラーゼ阻害 1 4 ) アカ jレボース トリス トリスハイドロキシメチル・ アミノメタン セトリモニウムエ 1 5 ) 各種水解酵素阻害 ステアリン酸エステノレ ブロマイドエステノレ ステノレ ハーマリンおよび i t eでNa+ 糖輸送担体の Na←s 1 6 ) その類似物質 と競合阻害 1 7 ) アノレカロイド (Peganumh a r m a l a ) その他ノリレマン,ハノレミン等 アマランス 界面活性効果による二糖類水 1 8 ) 1食 用 組 2号 解酵素の脱落 抗生物質 各種糖水解酵素租害 1 9 ) ノジリマイシン 2 0 ) S A I 21 ) アミラーゼ阻害剤 2 2 ) イソフラボノイド 2 3 ) ピリジンドローノレ等 ( S t r e p t o m y c e ss P . ) i nv i v oの動物での実験例が少なくそ 投与時の味の悪さを考慮すると実用化までには行かな 考えられるが い。近年酵素阻害効果をもつもので、注目されているも の効力に関しては未知な点が多い。その他糖輸送担体 のものは放線菌類が合成 の Na+s i t eで Na+と競合してその結果糖吸収を阻 する合室少糖類でその分子量 l 乙従ってショ糖水解酵素 害するハーマリンおよびその類似物質や,糖水解酵素 のにアカノレボースがある。 ζ (スクラーゼ)を阻害したり,デン粉水解酵素 ( α ー を界面活性剤で脱落させる方法まであるが,一長一短 アミラーゼ〉を臨害したりする。その効果は強力であ で ζ れといった方法がないと言った方がよいと思われ るといわれており,現在臨床的な面の応用に関して検 る 。 討されている。同じように,徴生物からなる酵素阻害 一方,捧ランゲソレハンス島の β細胞に作用してイン S AI,イソフ シュリンの分泌を促進させ血糖値を下降させる物震 ラボノイド系物質,ビリジンドローノレ等の抗生物質も に,スノレフォニノレウレア系やスノレフォンアミド系の薬 剤という意味では,ノジリマイシン, 幽 腸管糖吸収阻害物質ならびに血糖値 i 二昇抑制物質の現状と開発における問題点 1 3 物 5, 6)がある。しかしこれらはブドウ糖の吸収そのも すべてのブドウ糖分子が α"し 6結合になっており, のを抑制するものではなく,過剰の糖が摂取されれば プノレランはブドウ糖分子が α -1,4結合 2コと αーし それだけ血中に吸収されることに変りはない。 6結合 1コがj 順次くり返して重合した多糖類である。 フ。ノレランを使用した場合のラット 4 4頭 を 用 い た 実 血糖値上昇抑制効果をもっ多糖類 1 ζ 訴した。空腹時の血糖値が 6 7 . 6土 4 . 7 験結果を図 2 ショ械を摂取した後にお ζ る血糖値上昇を抑制し得 mg/100mlであったものが,体重 k g当り1.99のショ る物質について麗々の検討をした結果,ブドウ糖で構 0分後の血糖値は 1 1 8. 4 土3 . 5 糖を経口投与すると, 3 成される少糖類,多糖類の分子の中 l ζ α 1,6結合が るという共通の法則を見出した。例えばイソマノレトト mg/100mlに上昇した。ところが上記ショ糖にその 1 / 1 0 0量のプノレランを添加すると,投与後 3 0分 後 の 9 . 2mg/100ml1 乙抑制されたことを閣は示 血糖値は 7 0 4)はブドウ糖分子が 3個すべて ザオース(分子量 5 0 0程度が最も抑制効 している。プノレランの添加量1/1 αーし 6結合をした少糖類であり, ζ れを摂取ショ糖 果が大きく,これより多くても少なくても抑制効果は 量の 1 / 2 0 0 0量添加してみると摂取後の血糖値は,無 小さい。分子量約 1万のデキストランの場合の最有効 添加のミノョ糖摂取後にくらべて上昇が抑制され,添加 添加量は 1 / 1 0 0 0である。ところで α-1, 6結合多糖 / 4 0 0くらいまではその抑制効果が増大し, ζの 量が 1 類が示すとれらの血糖値上昇抑制効果は,ショ糖やデ とき血膿値上昇分の 8 05 ぢは阻害される。しかしある ン粉を摂取した時のみ見られるものであって,ブドウ 濃度以上の添加をしても抑制効果を増大させることは 糖摂取の時には効果は見られなかった。そのために, 出来ず, :l~J って ζ の効果はなくなる。同じような効果 乙れら多糖類が有する血糖値上昇抑制効果は腸管上皮 は図 1に示したような,デキストラン(分子量 1万), 細胞に存在するニ糖類水解酵素(例えばスクラーゼ, フ。ノレラン(分子量1.7万)でも見られ,添加物質の分 マノレターゼ等〉の活性に対する阻害効果として作用し 子量で比較するとほとんど同等の力価を示している ζ ているものと考えられるが今のところまだ確証を得て とがやjった。ちなみに,デキストランは構成している いなし、。しかし,インシユリンの分泌を促進させるこ 司 反復して存在するものであれば,血糖儲上昇を抑制す Dextran Pullulan Maltu , 、 . . ~lalt..t...s~ 図 1 デキストラン・プノレランの分子構造 1 4 h v 笠木曜 C O 一 。 -add ,, I - 3 0 6 00 メ/ 2 O5 0 ロ 3I 1 / 1 0P u l l u l a n 一/ O O いV L V ∞ J ¥ B 1 5 0トAト ε 1 1パ0 Pullulan 11/100Pullulan : = . 60τ0 3 0 3 0 6 0 Time(min) つ1 5 0 ε 8 nunU L 手 ∞ 曲目820hMOO- 05 0ε) ¥L/ 1 / 1 0 0 0 1 / 1 0 0 1 / 1 0 A d d i t i v er a t i oo fp u l l u l a nt o sucrose 悶 2 ラットにショ糖を経口投与したときの血糖値変化 1 .9 0 9/ k g体重)に対して,その 1 / 1 0 0 0,1 / 1 0 0,1 / 1 0最のプノレラン 上図の A,B,Cはショ粕投与 ( を添加したときの血糖値変化を経時的!と示したものである。 下図は上閣の 3 0分{誌を使ってプルランの添加濃度依存性を示したものである。影をつけた部分は,ショ 税i 単独投与3 0分後の血糖値 ( 1 1 8.4土 3 .5mg/100ml)と空腹fI寺血糖倍 ( 6 7 . 6土 4.7mg/100ml)を示す。 O r a l sucrose tolerance t e s ti nman 一 _ E 150 ーや- Sucrose Sucrose+Pullulan Cコ Cコ 、 。 ε ~ 1 0 0 O u コ m 弓Lnu Rd ハU 3 O ∞ 3 0 6 0 90 1 2 0 Time (min) 図 3 縫康人 lζ ショ説~t を経口投与したときの血糖値変化 砂糖を単独投与 ( 1 0 0 0 9/ 500mり したときの血糖値とその 1 / 4 0量のブ。ノレランを添加したときの血糖値 の変化を経時的に比較したものである。 n b M 二盤別XJlJl宣盤宜主らー盟主卑糖値上昇抑制物質の現状と開発における問題点 1 5 とによるものでないことは,ブドウ糖摂現時には抑制 し,人間が実際に服用した一例を図 31と訴す。空腹時 効果がない乙とで説明される。また抑制効果の濃度依 血糖値が 86.1mg/100mlの者にショ糖1 0 0, 9 を5 00ml 存性において,濃度が大きすぎても,小さすぎても効 の水!と諮解して服用させたところ 3 0分後の血糖値は 果がないという現象の理由は未だ不明である。 1 31 .5mg/100mlζ I上昇した。このショ糖溶液 lζ2.5 実用化に向けての抑制物質の選定 多糖類が持つ血糖値上昇抑制効果は α 1,6結合に 幽 gのプノレランを添加すると, 3 0分後の血糖値は 1 1 4. 4 mg/100mlに抑制された。 6 0分後の血糖値はさらに 抑制されていて,プノレランは人間においても血糖値上 よるものであることを述べて来たが,実擦に服用して 昇抑制効果がある 使うとなると副作用の点を十分に考慮しなければなら 者では,ほとんど空腹時の血糖状態のままに抑えられ ない。副作用の発現は添加物が踊管から直接吸収され ていたが,逆に顕著な効果のなかった者もあった。後 = 1 : : )に入るために生じるものであって,例えば,先 て邸 1 者の場合も最適なブ。ノレラン添加量が存在すると思われ 3 6 )やフェンフォノレミン(分 述のフロザジン(分子最 4 るので,各人について ζ とが判明した。抑制効果の大きな m在 ζ れを検索中である。 0 5)が敬遠されるのも分子量が小さいため血中 子量 2 最後に,今後実用化するに当って検討すべきことを に移行して種々の副作用を呈するからである。アカノレ あげて見る。まず分子量の最適債を探すことで,乙れ ア ボースは強力なスクラーゼ, αーグノレコシ夕、、ーゼ, α僧 は添加するときの溶解度,粘性と関連が深く,舌ざわ I 旨血症の治 ミラーゼ阻害剤であり,糖尿病,肥満,高J りにも影響する関子である。次に pHの変化や,イオ 療剤として注目されているが,その分子量が小さい。 ン濃度,熱処理等に対して,抑制物質としての活性を またイソマルトトりオースは添加量が少なくても抑制 どれだけ保持し得るかを検討しなければならない。コ 効果は強いが,分子量が小さくて血中に入る恐れがあ ーヒー,紅茶等の砂糖パックにフ。ノレランを添加して利 るし,あるいは腸内の酵京で分解されてしまい,持続 用する桂皮なら問題はないと思われるが,調理,食品 的な抑制効果は期待できないかも知れない。乙のよう 加工の行程においての嫌々な処理に抑制効果が十分に なことから,添加物質の必須条件は,十分大きな分子 保てるかどうかは開題になるところである。 で,消化酵素によって分解を受けないことが挙げられ 稿を終えるにあたり,被験者となって添加物を服用 る。しかし,デキストランは抑制効果が十分にあり, して下さり,血液を提供して下さった鳥取大学医学 分子量が大で難消化性という有利な特徴を持っている 部,高取大学医療技術短期大学部の教官ならびに学生 疫機能を低下さ が,万一血中に移行したときには血小1 諸兄姉に深くお礼を申し上げる。 せて血液凝固時間を延長させる危険性がある。このよ うなことから,ブ。 jレランを最も安全で抑制効果が 1 分 参考文献 9 7 8年 ある添加物質であると判定した。プノレランは 1 1 ) Petersen,C.,Ann.,1 5,7 5,1 8 3 5 . に工業化された新しい天然の多純類で,既に食品加工 2 )S t a f s,J.S.,Ann.,3 0,1 9 2,1 9 3 8 . 業の分野では,食品のコーティング,成型,接着等に .Rev.,4 0,6 0 5,1 9 6 0 . 3 ) Crane,R.K.,Physiol 応用されており,腸管内消化酵素で消化されない低カ 4 ) Alvarado,F. & Crane,R. K.,Biochim. ロリー食物として広く利用されている。乙のものは 3,1 1 6,1 9 6 4 . Biophys.Acta,9 tal . , Metab.C l i n .Exp.,1 9, 5 ) Marshall,A.e α-1, 6結合を 1 / 3しか持っていないため,デキスト ランと比較すると血糖値上昇抑制効果はその分だけ弱 くなるが,上述のように効果は十分にあることを実験 結果が示している。毒性の面でも,急性,悪急性およ 1 0 4 6,1 9 7 0 . ., Curr. 6 ) Balodimos,M. C. & Marble,A 3,6,1 9 7 1 . Ther.Res.,1 び‘慢性毒性試験の結果,全く毒性を示さず,試験動物 2,2 3 5,1 9 7 9 . 7 ) 奥恒行・ほか,栄養と食糧, 3 の内臓所見からも異常は認められないと報告されてい 8 ) Alvarado,F. &Crane,R. K.,Biochim. るので 7),全く安全な物質であると考えて差し支えな し 、 。 6,1 7 0,1 9 6 2 . Biophys. Acta,5 0,1 3 1, 9 ) Alvarado,F.,FEBSSymposium,2 実用化に向けての問題点 ラットにおける実験結果を踏まえてプノレランを選定 1 9 7 0 . t al . , D iabetes1 7,4 9 2,1 9 6 8 . 1 0 ) Czyzyk,A.e 1 1 ) Caspary, W. F. & C r e u t z f e l d t,羽T ., 1 6 笠木健 D i a b e t o l o g i a,7,3 7 9,1 9 7 1 . .D .e taI . , Naturwissen ・ 1 2 )Schmidt,D s c h a f t e n,6 4,5 3 5,1 9 7 7 . 羽T & Krause,H. P .,Adv. Exp. 1 3 )P u l s, . , 1 1 9,3 4 1,1 9 7 9 . Med.BioI 4, 1 4 )P u l s,W.& Keup,U., Metabolism,2 9 3,1 9 7 5 . .A.,Nature,1 8 7,3 0 8,1 9 6 0 . 1 5 )Nissim,J .,B i o c h i m . 1 6 )Mahmood,A. & Alvarado,F 8 3,3 6 7,1 9 7 7 . B i o p h y s .Acta,4 .e ta I . , P f l u g e r sArch. 3 8 2, 1 7 )Alvarado,F 3 5,1 9 7 9 . 1 8 )Kimura,T. e taI . , J .Nutr. Sci. Vitami. 7,3 8 9,1 9 8 1 . n o l .,2 taI . , Agr. BioI . Chem.,3 4, 1 9 ) Niwa,T. e 9 6 6,1 9 7 0 . . & Ohyama,K.,Ag r . BioI . 2 0 )Murao,S Chem.,3 9,2 2 7 1,1 9 7 5 . 2 1 ) Koba,Y .e ta I . , Ag r . BioI . Chem.,4 0, 1 1 6 7,1 9 7 6 . ta I . , J .Antibiotics,2 8,1 0 0 6, 2 2 )Aoyagi,T.e 1 9 7 5 . t aI . , J . Antibiotics,却, 2 3 )Kumagai,M. e 6 9 6,1 9 7 6 . (受付 1 9 8 2 .1 2 .2 0 )