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配布資料4(インターネット取引の問題について)[PDF:159KB]
資料4 平成 22 年 8 月 18 日 東京都消費生活総合センター インターネット取引の問題について Ⅰ 新しいインターネット取引 ① SNS(ソーシャルネットワーキングサービス) ② アフィリエイト・ドロップシッピング ③ 情報商材 ④ 個人間売買(オークション・ショッピング) ⑤ オンラインゲーム ⑥ 出会い系サイト ⑦ その他 Ⅱ インターネット取引で起こる問題点 ○ インターネット取引は匿名性が高いため、詐欺的な取引に利用されることが多い。 ○ インターネット上の表示が不十分であり誤解を招くことが多く、商品・サービスが表示と違 っていた、債務が履行されないなどの相談が多数寄せられている。 ○ 個別クレジットで発生していた悪質商法がインターネットとクレジットカ-ドの利用によ る取引に移行 ○ インターネット取引でクレジットカード決済をする場合、決済代行業者が入っているケース が多い。反対に、インターネット取引以外で、決済代行業者が入っているケースは少ない。 決済代行会社の中には販売会社と直接交渉してほしいと言うだけで解決のために協力しな いケースもある。特に、海外決済代行業者の場合には交渉は極めて困難。 Ⅲ 事例紹介 1 SNSより誘引 【事例】連鎖販売 SNSで知り合った男性から「副業の話がある」と誘われ事務所へ行った。自分のHP を作り、会社から仕入れて健康食品や化粧品等に自分で値段を付けて販売することにより 利益が得られ、さらに友人にこのビジネスを紹介するとマージンが手に入るという。初め に高額な登録料が必要なため、とても払えないと思ったが、「クレジットカードで払える から大丈夫」と言われて断りきれず契約。持っていたカード2枚のほか即日発行のクレジ ットカードを取得して、リボ払いで決済。 ・ 2 簡易な審査で発行するクレジットカードを利用 ドロップシッピング内職 【事例】ドロップシッピング内職であるにも関わらずHP作成費用として決済されている。 半年後に投資額を取り戻せ利益も出ると説明され、クレジットカード4社のリボ払いで 100 万円のドロップシッピング内職の契約をした。書面にはHP作成とメールマガジン発信と記載 あり。サプリメントを販売しているが売り上げは2万円のみ。業者に苦情を言ったが明確な回 答はなかった。最近業者から倒産通知が届いた。 1 ・ 検索エンジンの上位にアップできるSEO対策に関する二次被害の相談も寄せられている。 3 インターネット上で販売されている「情報商材」 【事例】情報商材 ネットの掲示板で見つけたサイドビジネスの情報をカード払いで購入。内容は「ネットオー クションに中身のない情報を出しそれを買う人を見つける」というもの。売れば3割儲けが入 るしくみだがねずみ講のよう。90日間の返品保証もついているが、90日間同じ方法で行い 儲からなければ返金するというもので、犯罪者になる教唆本だ。大至急、カードの支払いを止 めたい。 ・ 全く価値のないもの、あるいは違法行為を促すような情報であることが多い。 ・ 返金保証を付けているが、実際には返金されない。 ・ 消費者はクレジットカード決済ができることから信頼する。 4 オークションサイト 【事例】連絡不能 インターネットオークションの会員登録をして数回利用していたが、最近は全く利用しない ので退会しようと思った。ID・パスワードを入力してログインができるので、間違えていな いはずなのに、退会手続きをすると、「会員登録がない」という表示が出る。オークションサ イトに事情を伝えるメールを2回したが、返事がない。電話をしたいが、番号表示されておら ず電話もできない。クレジットカード決済により、毎月会費が引き落とされるので早く退会し たい。 ・ インターネット取引を行う業者は、トラブル発生した場合、連絡がつきにくい。メールをし ても返信がない、電話番号の記載がないなど、顧客対応の措置が遅れている。 5 インターネット上のフリーマーケット 【事例】通販サイト上の取引で、個人が出品した商品が届かない。 自分で値をつけて個人が出品する日本のショップサイト。 英国在住の日本女性名で出品され ていた子供用リュックサックを購入しカード払いにした。 エスクローサービスのような仕組み で安心していたが、商品が届かない。メールで問い合わせると、「既に発送しており、郵便上 のトラブルである。補償のつく高額な送付方法を選択しなかったあなたが悪い。 」と男性名で 返信があった。サイトに申し出たが、発送されているので 2 か月たつと引き落としになると いう。サイトの対応に納得いかないし、本人を確認せぬまま取引させるサイトはおかしい。 ・ ネットの取引は個人と業者の境目が曖昧になりがちである。 ・ 匿名性が高く、誰でも参入しやすいので、詐欺がしやすい仕組みになっている。サイトの監 視が重要。 6 オンラインゲーム 【事例】オンラインゲームで形成されたコミュニティが悪用されている。 大手ゲーム機メーカー専用のオンラインゲームに参加。 キャラクターが成長していく間に参 加者同士の交流が深まり、男女間で性的な話のやりとりがあったり、サイト外に作られたゲー ム用品のオークションサイトに誘われたりと問題が多い。 ・ 参加者同士のコミュニティができ、その交流からゲームサイト外での交流への誘惑が多く、 悪質な出会い系サイトやオークションサイト等へつながりやすい。 2 ・ ゲーム機でのオンラインゲームは、無線LANのWi-Fiを使うことが多いが、携帯電話 での通信と違い、Wi-Fiは未成年者のフィルタリングサービスがない。 7 出会い系サイト、アダルトサイト等 【事例】うつ病の夫が出会い系サイトを利用し多額の利用料を請求された。 クレジットカードの請求書が届き、うつ病の夫が出会い系サイトを利用していたことがわか った。トラブルを抱えている複数の女性が夫に助けを求めるメールや、夫にどうしてもお金を あげたいというメールが送られてきている。クレジットカード3社、合計70万円の利用料を 取り消したい。 ・ 出会い系サイトには、いわゆる「サクラ」を利用した詐欺性の強いものも多く、50 歳代・ 60 歳代からは 1,000 万円を超える高額な被害相談もある。また、支払いにおいては決済代行 業者を利用するケースが多い。 ・ アダルトサイトのワンクリック請求に関する相談も多く、パソコン画面上から利用料金の請 求画面を消せないようにして消費者を心理的に追い込む手口が目立つ。 ・ 懸賞サイト等に登録したところ登録の覚えがないサイトから高額当選のメールが届くように なったという相談が、オプトイン規制後においても依然として寄せられている。 8 ショッピングサイト 【事例】返品特約に基づいて解約しても、クレジットカードの処理がされない。 ブーツをネット通販で申込み、クレジットカードの翌月1回払いの決済をしたが、すぐにキ ャンセルのメールをした。未開封なら返品できると記載あり。商品が届いたが受け取りを拒否 して再度メールでその旨を通知した。業者からは何も連絡はないまま、今月のカード支払い明 細に請求があがっていることがわかった。クレジットカード会社はとりあえず払ってもらうと 言う。 ・ カードを利用できることが多く、消費者に対する信用性を高めている反面、マンスリークリ アについては抗弁権がない。 9 サービス契約 【事例】継続的サービスの自動更新 インターネットで就職情報サービスを知り、3か月間ネット上で情報をもらう契約をして 9,000 円をクレジットカードの翌月1回払いで決済した。3か月後、新たに3か月分契約更新 されていることが、カードの利用明細書を見てわかった。サイトを確認したら、利用規約の中 に自動更新される旨の記載があった。更新の前に確認メールを出すなどできたはずであり、納 得がいかない。 ・ 継続的にサービスを受ける取引の場合、自動更新になっているケースがある。自動更新を 原則とすることはトラブルをまねくことが多いが、クレジットカード決済であるため、認識 せずに支払ってしまい、返金交渉が困難なケースが多い。また、高齢者や仕組みに不案内な 消費者の場合、止める方法がわからず、長年払っているケースもある。 3