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泌尿器疾患と輸血 -検査データの必要性について- 実施日時: 平成23

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泌尿器疾患と輸血 -検査データの必要性について- 実施日時: 平成23
泌尿器疾患と
泌尿器疾患と輸血
実施日時: 平成23年
-検査データ
検査データの
データの必要性について
必要性について-
について-
4月 20 日
会
場 : 大宮ソニックシティー
講
師
:増田
参加人数: 会員
19時 00分
602号室
毅(さいたま市立病院
~
20時 30分
点数: 専門教科―
20点
泌尿器科部長)
103 名
研修内容の
研修内容の概要・
概要・感想など
感想など
臨床化学検査研究班にとって今年度初めての研修会は、輸血検査研究班との合同研修会、
また、中外製薬株式会社との共催により、さいたま市立病院の泌尿器科部長の増田毅先生
をお招きし、自己血輸血についてと主に前立腺がんについて検査の進め方や治療法などを
交えてお話をしていただいた。
自己血輸血は、貯血式、希釈式、術中回収式とあり、最大の利点は同種血輸血に比べて
安全である事で、欠点は貯血式では手術までに時間の余裕がないと行えない事、希釈式や
術中回収式ではがんや感染性疾患では用いることができないなど症例を選ばなければなら
ない事である。前立腺がんの手術時に行われる自己血輸血は貯血式のみが用いられている。
この理由として、前立腺がんは、ほぼ100%の症例においてホルモン療法で進行を抑え
られるため、時間的余裕を得られるとの事であった。75歳以上であまり手術を行わない
というのも前記の理由もそのひとつに挙げられる。
前立腺がん検査の流れは、PSAと直腸診によるスクリーニング→前立腺生検での確定
診断と悪性度の診断→CT、MRI、骨シンチなどによる病期診断となる。
PSAについては、その基準値は 4.0ng/ml 以下が広く用いられているが、前立腺のサイ
ズが年齢とともに大きくなるため年齢と併せてみている。50~64歳、65~69歳、
70歳以上ではそれぞれ 3.0ng/ml 以下、3.5ng/ml 以下、4.0ng/ml 以下で、80歳以上で
は 7.0ng/ml まで正常と判断する場合もある。また、測定値とガンの診断率は正の相関を示
し、測定値が高いほど進行していることがあるとの事であった。
生検については 10.0ng/ml を超えた場合に行い、前立腺がんの約75%は前立腺の辺縁
領域にみられるため、辺縁領域を主に穿刺しているとお話された。手術治療法については、
従来の手術治療から新しい治療法まで動画を交えご教示いただいた。実際の内視鏡を用い
た治療法の動画では私も含め参加者は皆、食い入るように見入っていた。
質疑応答では、PSAの測定値の解釈として、手術による治療と放射線療法による治療
とでは、その後の測定値の意味合いが異なる事や、前立腺がんによりPSA高値になって
も治療が必要な場合と経過観察でも良い症例もあるというお話を伺い、実際の診療の場は
一筋縄ではいかない、という事を改めて認識した。
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