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1 倉敷芸術科学大学の収容定員に係る学則変更の趣旨 1

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1 倉敷芸術科学大学の収容定員に係る学則変更の趣旨 1
倉敷芸術科学大学の収容定員に係る学則変更の趣旨
1.学則変更(収容定員変更)の内容
平成26年度からの入学定員数を下記の通り変更する。
新
旧
芸術学部
芸術学部
美術工芸学科
35名
メディア映像学科
50名
メディア映像学科
35名
(3年次編入)
2名
(3年次編入)
2名
デザイン芸術学科
55名
デザイン芸術学科
35名
産業科学技術学部
経営情報学科
産業科学技術学部
95名
(3年次編入)
経営情報学科
4名
(3年次編入)
観光学科
(3年次編入)
生命科学部
50名
2名
45名
2名
生命科学部
生命科学科
50名
生命科学科
45名
健康科学科
85名
健康科学科
55名
健康科学専攻
55名
鍼灸専攻
30名
動物生命科学科
60名
生命動物科学科
65名
(3年次編入)
2名
(3年次編入)
2名
健康医療学科
30名
2.学則変更(収容定員変更)の必要性
●芸術学部美術工芸学科、メディア映像学科およびデザイン芸術学科
倉敷芸術科学大学芸術学部は、平成20年4月より現行の3学科体制で教育・研究を行
ってきた。美術工芸学科では、教育目標に沿った人材の養成に努めてきたが、18才人口
減少、経済環境の厳しさ等を反映して、志願者の確保が困難な状況となり、平成21年度
から定員割れの状態が継続している。
これに伴い、平成23年には美術工芸学科の入学定員を40名から35名へと減じ、芸
術学部内で入学定員の振替を行いながら、入学定員充足率を管理しつつ、学生確保のため
の広報活動、社会貢献事業などの方策を講じるも、志願者の減少傾向が継続しております。
今後の学科運営維持が困難な状況も予測されることから、ものづくりから空間や情報分
野にまで幅広くデザインの諸領域を融合した、総合的なデザインの教育研究を行っている
1
デザイン芸術学科(デザイン学科から名称変更予定)へ吸収統合することにより、デザイ
ン、美術、工芸の諸領域を幅広く融合した総合的な芸術教育研究(デザイン専門分野:イ
ラストレーション、グラフィックデザイン、プロダクトデザイン、空間デザイン、テキス
タイルデザイン、ファッションデザインの6分野、アート専門分野:油画、日本画、版画、
彫刻、ガラス工芸、陶芸の6分野、計12分野)を行う事を目的とし、個別の領域の専門
家であるだけではなく、総合的な見地から社会、産業、生活ニーズに対して、新たな価値
を創出できる人材を輩出できるよう教育の質を確保しながら人材養成を行う計画である。
学校基本調査(学部別高校卒業年別入学志願者数)
【資料1】において、芸術・造形系学部
の志願者数が軒並み減少傾向にある中、デザイン学部については、平成23年度から平成
24年度にかけて、若干、志願者数が回復していることから、美術工芸学科の入学定員3
5名のうち、20名をデザイン芸術学科に振り替える。(これは美術工芸学科入学定員の約
57%にあたる。)デザイン学科の過去4か年(平成22年度~平成25年度)の志願倍率
の平均が 2.29 倍、平均入学定員超過率が 0.99 倍となっており、美術工芸学科の平均入学定
員超過率が 0.64 倍である。両学科の過去4か年の平均志願者数の合計は 131.8 名となりデ
ザイン芸術学科入学定員55名の 2.39 倍となることから、入学定員55名を充足すると判
断した。【資料2】
メディア映像学科については、
「マンガ・アニメ」、
「コミックイラスト」
、
「ゲーム・We
bデザイン」
、「映像・放送」の4コースを設定している。今やマンガ・アニメをはじめと
する日本のコンテンツは、海外からも高く評価されており、海外展開を通じた成長が見込
まれる有望な産業となっている。学校基本調査(学部別高校卒業年別入学志願者数)【資料
1】において、マンガ学部、映像学部など、減少傾向にある芸術分野の中では志願者数を
維持していることがうかがえる。マンガ・アニメコースの設置後、4か年の平均入学定員
超過率が 1.33 となっており、大幅に超過している状態であり、定員管理が必要となってい
る。ここ数年継続している美術工芸学科の入学定員超過率の低迷に対し、募集停止しその
入学定員35名のうち15名をメディア映像学科に振替え、適正な定員管理が行えるよう
に改善を図る。メディア映像学科の過去4か年(平成22年度~平成25年度)の志願倍
率の平均が 2.53 倍となっている。入学定員超過率 1.00 倍を目指すためにもメディア映像学
科入学定員50名と設定する。
【資料2】
芸術学部全般に言えることであるが、卒業後の進路及び就職先としては、大学院進学他、
サービス業をはじめ、製造業、卸・小売業などの企業のデザイン、広報部門など、学科で
培った能力を生かした分野に就職する場合や直接つながらない職種の企業に就職する場合
も多い。または、就職を希望せず作家として活動する場合も見受けられる。
芸術分野においては、様々な産業に就職する傾向が学校基本調査の産業別就職者数【資
料3】により把握できる。このことから産業分野に関係なくそれぞれの分野で活躍できる
場があることがわかる。職業別就職者数【資料4】によれば、専門的・技術的職業従事者
の割合が多く、特に「美術・写真・デザイナー・音楽・舞台芸術家」が、約 60%を占めて
2
おり、専門的・技術的な職種に就いていることも伺える。公益社団法人経済同友会の「企
業の採用と教育に関するアンケート調査」結果(2012 年調査)
【資料5】によれば、新卒採
用の際に重視するものは、
「熱意・意欲」、「行動力・実行力」、
「チームワーク力(コミュニ
ケーション能力、協調性等)
」が専門知識・研究内容に比べ非常に重視されている。このこ
とは、本学学長の諮問機関として地域有識者から構成する「外部諮問委員会」構成員から
も同様な意見がある。社会・企業が求めている人材とは、人間力が備わった人間であると
いえる。全体的な雇用状態について、厚生労働省発表の「一般職業紹介状況」【資料6】に
よれば、産業別一般新規求人状況(新規学卒者を除く)から全体として対前年同月比は 1
月、2月と増加している。65歳定年、グローバル化による外国人労働者の増加、IT技
術の発達、今後の経済状況によって雇用が左右される可能性はあるが、現状から判断でき
ることは、一般的な教養に加え各学科で培った専門知識・技術を持った人材の需要は、あ
ると考えられる。
●産業科学技術学部経営情報学科および観光学科
倉敷芸術科学大学産業科学技術学部は、平成7年4月大学開学当時に倉敷市の要望を受
け設置された学部である。平成20年4月に観光学科を設置、平成23年4月には既存の
IT科学科、起業経営学科の志願者数減少により学部学科運営が危機的状況に置かれ、2
学科を再編統合し経営情報学科を設置した。観光学科においては、平成20年度から平成
22年度の3か年連続で入学定員超過率 1.00 倍を超えていたが、実情は入学者の半数以上
を留学生に依存していたため、近年の領土問題における国家間の関係悪化、地震・津波な
どの天災及び原子力発電所事故による影響により、留学生の志願者が激減し平成24年、
25年と入学者数が日本人含め入学定員の50%も満たせない状況になった。経営情報学
科についてもほぼ同じ現象により、入学定員を満足できていない。そこで、単年度で入学
定員超過率が 0.31 倍の観光学科を募集停止し、経営情報学科に吸収させ、経営情報学科の
入学定員50名に、観光学科入学定員45名を加え95名とする。さらに、3年次編入学
定員について、観光学科3年次編入学定員2名を経営情報学科3年次編入定員に加え4名
とする。
文部科学省から平成24年6月に発表された「大学改革実行プラン」にある「地域再生
の核となる大学づくり(COC (Center of Community)構想の推進)」に従い、地域と大
学との組織的な連携強化を図るべく、現行の経営情報学科のコース設定に「地域づくりコ
ース」と、低迷していた観光学科を吸収し「観光コース」として教育研究を継続させると
伴に、観光都市「倉敷」を舞台に、社会人として必要な人間力を養い地域で活躍できる人
材の育成を行う。
卒業後の進路及び就職先としては、前身であるIT科学科、起業経営学科の状況は、大
学院進学する者が若干名いたが、大半がサービス業、製造業へ進んでいたことを踏まえ、
経営情報学科においても同じような動向が予想される。
3
経営情報学科を構成する学問分野から予想される産業分野および職業分野の就職状況を
確認すると、社会科学分野においては、卸・小売業、金融業、保険業に就職する傾向があ
り、工学分野においては、製造業、情報通信業、建設業に就職する傾向が学校基本調査の
産業別就職者数【資料3】により把握できる。学校基本調査の学科別卒業者数【資料7】
からみる就職率は社会科学分野で約 70%であり全体の約 60%の就職率から比較すると社会
からの需要が多く就職に繋がっている分野だと言えなくはない。工学分野の就職率が約
50%であるが、これは大学院へ進学する者も他の分野に比べ多いことが原因である。産業
科学技術学部の目的、経営情報学科の目標からも見られるように、現行の産業のみならず、
新興分野や経営情報に関連した諸分野の専門的知識・技術を修得することで、地域社会の
問題解決能力の素養を持った人材として活躍の場があると考えられる。
●生命科学部生命科学科、健康科学科、健康医療学科および動物生命科学科
平成16年4月に産業科学技術学部、国際教養学部の再編に伴い、国際教養学部を募集
停止し、生命科学部生命科学科、健康科学科の2学科を設置した。
昨今言われ続けていた理科離れについて、低迷する日本経済からくる不況に対し就職に
強いということで、理工系学部学科の人気が回復し志願者が徐々に増加している。学校基
本調査(学部別高校卒業別入学志願者数)【資料1】によれば、理学部、工学部とも志願者
を伸ばしている。またバイオ、海洋関係学部も志願者を伸ばしている。
生命科学科について、過去4か年(平成22年度~平成25年度)の志願倍率の平均が
2.90 倍、平均入学定員超過率が 1.12 倍となっている。平成25年については、志願倍率が
3.49 倍、入学定員超過率が 1.31 倍と理工系学部人気の影響を受けている。動物生命科学科
から入学定員5名を振替え、定員充足率是正することを含め、生命科学科の入学定員を5
0名とする。また、入学定員充足率を考慮しながらより多くの社会に貢献できる技術者、
社会人を養成する。【資料2】
卒業後の進路及び就職先としては、臨床工学技士の国家資格取得を目指すコースについ
ていえば、資格取得率【資料8】が全国平均よりもよく、就職率もよく大方、医療業へ就
職している状況である。全国的に医療関係学部学科の増加が行われており、社会的に医療
系資格保有者の需要が増加していることは明白であるが、供給過多に陥る可能性もないと
は言えない。本学の国家試験合格率やそこまでに至る教育指導をより一層高めることで維
持が可能となるであろう。他コースの現状は、漁業、製造業、サービス業、卸・小売業と
専門的知識を活かす職業、または専門外の職業にも就職している。昨年末の政権交代によ
り円安へシフトしたことが自動車、産業用電機機器、鉄鋼など円安の恩恵を受ける業種を
中心に製造業が業績を伸ばし、景気回復の期待感が益々根強いものとなり、サービス業を
中心とした非製造業も製造業にけん引され、さらなる雇用回復につながると考えられる。
動物生命科学科について、平成18年4月の開設以来、数多くの志願者を確保していた
が、平成25年度の志願者倍率は、2.11 倍、さらに入学定員超過率が 1.00 倍と大きく後退
4
した。学校基本調査(学部別高校卒業別入学志願者数)【資料1】によれば、動物看護学部
の志願者数は微増であるが、農・獣医系、特に動物を冠とする学科との併願が目立っており、
関西・中国と並んで、酪農学園大学や日本獣医生命科学大学、北里大学、ヤマザキ学園大
学、帝京科学大学など、東日本の大学との併願も多く見られ志願者確保が困難な状況へシ
フトしていることが見える。【資料9】
農林水産省から公表されている飼育動物診療施設の開設届出状況(診療施設数)
【資料1
0】から年々、小動物、その他を扱っている飼育動物診療施設が増加しており、中四国地
区においても、同様に増加傾向にあることから、動物看護士の需要はあると考えられる。
それらの医療現場等で必要な人材として高度な知識・技術を身に着けた質の高い動物看護
士、実験動物技術者育成のため、今以上にきめ細やかな教育を行うため入学定員を5名削
減する。
健康科学科について、平成23年4月に学科分離として、はり師きゅう師の国家資格を
目指す健康医療学科を入学定員30名として設置した。設置以来、定員充足率を満足する
ことができずにいる。
【資料2】3年間の平均入学定員超過率は 0.53 倍と非常に学生確保が
困難であり、学科運営が困難となることが予想される。しかしながら、学校基本調査(学
部別高校卒業別入学志願者数)
【資料1】によれば、平成24年度の鍼灸学部への志願者数
は昨年比で約2割増加という結果もありますので、それを踏まえ、健康医療学科の学生募
集を停止し、健康科学科への専攻分離による吸収統合を行う。既存の健康科学科(入学定
員55名)の教育課程・教員組織を継承する専攻を健康科学専攻(入学定員55名)とし
て、健康医療学科(入学定員30名)の教育課程・教員組織を継承する鍼灸専攻(入学定
員30名)とする。
卒業後の進路及び就職先としては、健康科学専攻については、過去の実績から公務員(教
員、消防士、警察官など)と、健康・運動・介護に関連する企業や団体が想定される。
3.学則変更(収容定員変更)に伴う教育課程等の変更内容
芸術学部
・デザイン芸術学科については、次世代造形教育を実践する学科として、これまで造形教
育領域として独立していた美術工芸学科とデザイン学科を統合し、現代の緩やかな文化潮
流の転換期に、新たな造形の地平を目指して、若き造形家の豊かな創造性を引き出し、次
世代のデザイナー、造形作家を育成する学科として、企画構想力、造形表現力を高める充
実した造形研究が選択でき、一人一人の学生の可能性を広めながら、学びを進めることが
できる。さらに、各学年における充実した造形研究と、全学年を通した総合プロジェクト
で構成するカリキュラムを実施する。
総合プロジェクトとは、造形研究の分野を横断し学ぶ、次世代造形教育の要とし、地域
5
問題解決型の人材育成事業の一環として就業力向上を目的とする総合アートプロジェクト、
地域産業や行政との学外連携を目指す総合デザインプロジェクト、古美術研究や展覧会、
イベント、各種造形視察などの学外研修、学内特別セミナー等である。
・メディア映像学科については、カリキュラムを変更する予定はない。
教員組織については、美術工芸学科、デザイン学科所属教員がデザイン芸術学科の教育研
究を担当し、メディア映像学科については変更ない。
産業科学技術学部
・経営情報学科については、産業科学技術学部内に設置されていた、起業経営学科とIT
科学科を平成23年4月に統合し、情報技術知識を身に付けた企業経営者の養成、企業経
営センスを身に付けた情報技術者の育成を行ってきた。また、同学部にある観光学科につ
いては、平成20年4月から開設され観光から地域の活性化に貢献できる人材の育成を行
ってきた。今後の大学の在り方として、地域社会の特性を生かし、多面的な学術研究活動
を通じて地域の発展に貢献することを再確認する必要があり、地域密着大学として倉敷市
との連携協力により一層推進させ、専門的かつ総合的な知識・技能を修得し、豊かな人間
性と課題解決力を備えた広く社会に貢献できる人材を養成するために、学部再編と同時に
コース設定の見直しを行い、「情報システムコース」は「インターネットコース」へ、「企
業経営コース」は「総合ビジネスコース」へ、観光学科のカリキュラムから「地域づくり
コース」、「観光コース」を設定する。博物館学芸員資格に関する科目のうち、美術史に係
る科目は、芸術学部において開講している科目を履修することで資格取得を可能とする。
教員組織については、経営情報学科へ観光学科所属教員が異動し教育研究を担当する。
生命科学部
・生命科学科については、コース設定を変更する。
「フードサイエンス」
、「マリンバイオサ
イエンス」
、
「アロマサイエンス」を統合し「バイオコース」として教育を継続し、既存の
「医療工学コース」
、
「生命化学コース」の3コースで教育研究を継続する。
・動物生命科学科については、獣医師会指導のもと動物看護師統一認定機構により動物看
護師認定試験が行われることになり、認定試験に対応した標準カリキュラムを採用する。
・健康科学科については、現行の健康科学科のカリキュラムを健康科学科健康科学専攻に、
また健康医療学科のカリキュラムを健康科学科鍼灸専攻に移行する。
教員組織については、健康科学科鍼灸専攻へ健康医療学科所属教員が異動し教育研究を担
当し、健康科学科健康科学専攻については、変更なし。また生命科学科、動物生命科学科
も同様に変更はない。
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