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総合的な学習の授業改善
学校全体として組織的に取り組む 総合的な学習の時間 2014/11/11 平成26年度 第5回リレー式授業改善協議会 佐伯市立 渡町台小学校 後藤 竜太 1 0 総合的な学習の時間の取組を振り返って 「付けたい力」が明確でない 教師主導の 課題設定 探究的な学習でない 体験はあるが・・・ 課題について 調べる 調べたことを そのまま発表 整理・分析が ない!! 課題の設定 情報の収集 まとめ・表現 ○子どもが主体となった学習活動が展開できていない ○調べた(体験した・写した)ことをそのまま発表してしまう。 ○調べたことについて整理分析がなく、思考する場面がない ○総合的な学習の時間=教師が都合よく使う時間? 2 研究主題 子どもたちの主体的な学びを実現する 総合的な学習の時間の工夫 ~整理・分析段階での指導方法の工夫による 思考力・判断力等の育成を目指して~ 3 Ⅰ 取組の柱 (1)「付けたい力」の明確化 (3)思考ツールの効果的な活用 (4)「その都度評価」の実施 (5)各教科でも思考ツールを活用 整理・ 分析段階を 中心とした授業改善 (2)探究的な学習活動の構築 (6)学習環境を整える 4 Ⅰ 取組の柱 (1)「付けたい力」の明確化 ~岐阜県高富小をモデルに本校版作成~ 5 A 他者や社会とのかかわりに関すること・・・「かかわる力」 B 学習方法に関すること・・・「学ぶ力」 C 自分自身に関すること・・・「見つめる力」 6 整理・分析段階における「付けたい力」の育成に 重点を置いた実践を意識した。 思考力・判断力・表現力等をより具体的な言葉で 示した。 <3年生> 使い方を覚える <4年生> 使うよさを知る 思考ツール活用についての 「付けたい力」も明示した。 <5年生> 効果的に使う <6年生> 状況に応じたツールを 選んで使う 7 低学年 中学年 高学年 渡町台小学校の 「思考力」の捉え 発達段階に応じた、付けたい 思考力を具体的に示した。 整理・分析段階において活用す る思考ツールに合わせて掲示し たり、黒板に常時掲示したりした。 また、子どもたちにも考える力の 内容を意識させていくように 心がけた。 8 Ⅰ 取組の柱 (2)探究的な学習活動の構築 ~学級カリキュラム作成~ 9 ・佐伯市役所観光課 ・ごまだしうどん大作戦のみなさん ・暖簾会 ・食推協のみなさん ・エバーグリーン、太陽農園のみなさん ・ながしま保育所 ・国木田独歩館 ・糀屋本店 ・佐伯市観光ボランティアのみなさん ・渡町台地区公民館 久寿米木先生 ・渡町台小学校区の区長さん方 ・平野憲司さん(番匠川流域ネットワーク) ・本匠小学校の6年生 ・つな☆ばんプロジェクト ・番匠おさかな館 立川さん ・佐伯市観光協会 ・本校学習サポーターのみなさん ・国土交通省 佐伯河川事務所 渡町台のひと・もの・ことをマップで整理! 10 <カリキュラム作成に当たって留意した点・・・学級総合の取組> ○児童の興味関心・教師の持ち味や願いを踏まえた単元構成 ○校区フィールドワーク研修をもとに、校区のひと・もの・ことを生かした単元構成 20時間、50時間の2単元または70時間の1単元 ○単元の中で探究プロセスを複数回繰り返すこと 1年 2年 3年 4年 5年 6年 11 活用する <思考ツール:関連する思考力> <例> 座標軸:分類する 全体課題設定 課題設定 情報収集 12 整理分析 まとめ・表現 整理分析 まとめ・表現 子どもの学びに <例> PMI:評価する 柔軟に対応する 「付けたい力」 課題設定 <例> ウェビング:広げる 情報収集 活動計画の具体の中に、 ・・・行きつ戻りつ 探究プロセスの各段階を位置付け、 スパイラルに展開するようにした。 しながら 思考ツールと「付けたい思考力」 「付けたい力」を位置づけた。 13 Aプラン(20h程度)とBプラン(50h程度)の 組み合わせ(年間2単元) 1学期 20時間程度の単元 探究プロセス 1~2回 教師も子どもも 探究プロセスを経験、 学び方を実感する 2学期 3学期 50時間程度の単元 探究プロセス 複数回 入門期である3年生に有効 14 年間1単元(70時間) 1学期 2学期 3学期 70時間の単元 探究プロセス複数回 ○子どもたちの学びの様子に柔軟に対応しながら ○各教科との関連をはかりながら 子どもたちの学習経験等を考慮して 15 Ⅰ 取組の柱 (3)思考ツールを効果的に活用した 整理・分析による思考力・判断力等の育成 ~整理・分析場面の授業改善~ 16 思考ツールの技法・種類 収集した情報を再構成し、関係や傾向を 明らかにするためのフレームなど ・カード整理(KJ法的手法) ・ベン図 ・ウェビングマップ ・マトリックス ・座標軸 など(線や図形で自由につくれる!) (指導資料P31~37) 17 思考ツール活用の目的(ポイント) ・活動の必然性 ・機能との適合性 (思考力との関連) ・経験の充足性 ・手順の簡便性 可視化 操作化 ・協同的な活用 ・情報の質の向上のために、組み合わせて活用 ・各教科等での活用…汎用性の向上 18 思考ツール活用方法・手順 ・どのような情報がどの程度収集されている か把握する(質的・量的) ・育てたい「付けたい力=思考力」を 想定する。(活用することが目的ではない) ・どのような思考ツールをどのように用いて 情報の整理分析を行うのかを決定する。 19 座標軸で 分類したり、焦点化したりする(6年) 20 P M I シートで 評価する(4年) 21 Yチャートで分類する(5年) 22 P&Sシートで 検討し、改善策を考える (3年) 23 情報を選択するために、同じ思考ツールで視点を変えて活用する 審査項目を念頭に、 おにぎりの具材を 決める視点を 自分たちで 決めておいて・・・ 「オリジナルおにぎり作り」(5年)の実践から 24 情報の質を高めるために、思考ツールを組み合わせて活用する エバーグリーンの 「おすすめのポイント」 を、地域のみなさんに 広げよう! 「チラシの内容」と 「施設の方の願い」をベン図で 比較・整理したのち… 「エバーグリーン」(4年)の実践から 25 情報の質を高めるために、思考ツールを組み合わせて活用する ピラミッドチャートで チラシに載せる情報を 焦点化・統合化した。 26 1時間の授業の中で、思考ツールを 組み合わせて情報の質を高める ベン図で情報の 比較・整理 ピラミッドチャートで 焦点化・統合化 27 ○平成25年度に活用した思考ツールの実績である。 ○発達段階に応じた思考ツールの活用は、 今後も実践を重ね、見直していく。 28 思考ツールの積極的な活用により、教師も子どももその良さを実感す ることができた。 29 また、各教科等でも活用する場面が増えてきた。 Ⅰ 取組の柱 (4) 「その都度評価」の実施 ※これから重要視される パフォーマンス評価へつながる! <「その都度評価」に当たっての留意点=活動途中の個人内評価の重視> ○子どもたちが「学んだことを生かしている場面」 ○学習活動を通して「個人として育まれているよい点」や「進歩の状況」 等を教師が適切に見取り、すぐに子どもたちに広げ伝えていく方法 30 自分(たち)で ツールを選んでいる 自分(たち)で 視点を変えて 整理し直している 成果物より 活動を! 多様な見方を 生かして まとめている 自分(たち)で ツールを組み合わ せて深く考えている 31 Ⅰ 取組の柱 (5)思考ツールを他教科等でも活用 ~波及効果!~ 32 4年 国語でウェビングを使って <国語3学年及び4学年> 〔 B 書くこと (1) ウ 〕 書こうとすることの中心を明確 にし、目的や必要に応じて理 由や事例を挙げて書くこと。 国語の指導事項にぴったり 当てはまる! 学級新聞にのせる記事の 内容を広げて考えてみた 思考ツールは総合的な学習 の時間だけでなく、各教科で も有効に活用できる! 33 4年 国語 「熟語」 ベン図で熟語の構成の違いを整理 意味が反対の漢字の 組み合わせ 意味が似ている漢字の 組み合わせ 34 4年 社会 「事件事故のないまちづくり」 学校のまわりで見つけた、交通事故をふせぐための施設 や設備をマップで整理→地域の様子について考える 35 「どうすれば 楽しくなるか」 改善点を話し合って、 実際に作って試しました。 36 5年 学級活動で座標軸 「ギネス大会で出すお店の内容を考えよう」 自分たちの思いのみで 意見を述べる 「座標軸で考えたら いいんじゃない?」 意見がたくさん出され、収集が つかなくなったその時! 視点を決めて、 やってみよう! 「みんなが楽しめる・楽しめない」 「準備が簡単・時間がかかる」 37 みんなが 楽しめる 楽しめない 準備が簡単 時間がかかる ここに位置づいた 遊び(出し物)を することに決定! 38 Ⅰ 取組の柱 (6) 学習環境を整える ~環境が子どもや教師を変える~ 39 思考ツールボード(教室10セット程度) A2版の大きさで思考ツールボードを自作 無地・マトリックス・ベン図・座標軸 等 他教科等でも活用できる! 環境を整え、学習活動に生かす 40 学習の進め方の掲示 41 京都市立桂徳小の シンキングブックを 参考にして、 図書室前に 「学習の進め方」を 常時掲示している。 42 このシンキングブックを 3年生以上の子どもたちに配布し、 自覚的に総合的な学習の時間の 学びを進めていくようにする。 43 成果物を図書室展示して活用 図書室には総合的な学習の 時間でプロダクトしたもの (成果物)を整理し、他学年 の学習に役立てるようにし ている。 44 学習ハンドブックにまとめ配布する 総合的な学習の時間 シンキングブック 子どもが自覚的に総合的な学習の時間の学びを 進めていくようにする。 45 教師用マニュアルにまとめ引き継ぐ 46 Ⅱ 研究成果とその意義 (1) 研究成果 (2) アンケート結果(児童・教職員) 47 (1)研究成果 全国学力・学習状況調査の質問紙結果(H25) 「総合的な学習の時間」では、自分で課題を立てて情報を集め整理 して、調べたことを発表するなどの学習活動に取り組んでいる・・・ 大分県平均を上回り、ほぼ全国平均と同等 48 平成26年度 全国学力・学習状況調査の質問紙結果 H25年度の結果を大きく上回っている。子どもたちも自覚 的に総合的な学習の時間を学んでいる。 意識の高まり→意欲の高まり→学力向上へ 49 (2)本校独自のアンケート結果から(児童) 質問項目 総合的な学習の時間は 好きですか。 総合的な学習の時間で 学んだことや経験したこ とは,他の教科の勉強 や日頃の生活に役立っ ていますか。 <H25> <H26> 6月 1月 6月 62.7% 92.4% 93.2% 55.8% 85.4% 85.7% 思考ツールは,考えを深 めたりまとめたりすること 59.6% 85.9% 86.0% に役立っていますか。 50 (2)本校独自のアンケート結果から(教職員) 質問項目 総合的な学習の時間の 実践は好きですか。 総合的な学習の時間で 学んだことや経験したこ とを,他の教科の勉強 に役立てていますか。 思考ツールを効果的に 使えますか。 <H25> <H26> 6月 1月 6月 40.9% 83.3% 76.0% 36.4% 83.3% 60.0% 22.7% 75.0% 40.0% 職員の異動規模も大きいため、取組や積み上げてきた ことを継承していくことが大きな課題である。 51 教師の願いや持ち味,子どもの 興味関心,地域の教育資源等を 活用し,探究プロセスを踏まえた 単元構成へと改善できたから! 整理・分析段階の指導方法を 工夫し、発達段階や探究プロセスに 応じた思考ツール活用に積極的に 取り組んできたから! 授業公開を積極的に実施し、 総合的な学習の時間の授業改善に 取り組んできたから! 52 (3)研究成果 これまでの実践と研究を集積した本校独自の 実践ハンドブック(基礎・実践・Q&A)を作成・ 修正し、研究内容を県内の学校へと広げた。 改訂版も作成。本校HPにUPしています。 53 (4)研究成果の意義 思考ツールを効果的に活用することは・・・ ○子どもの思考力・判断力等を育むために有効である。 ○発達段階や探究プロセスのねらいに即した活用が必要である。 ○各教科等においても思考ツールを有効に活用することによっ て、教育活動全体の中で子どもの思考力・判断力等の育成を 図ることができる。 ○子どもたちのかかわりを育むことができる。 ○グループでの議論・ディスカッションはOK! 54 Ⅲ 終わりに ・・・変わりゆく子どもたちの姿 55 生活・総合的な学習の時間を要に 各教科等と関連させる! 算数 図工 科 特活 科 音楽 道徳 生活科・ 科 体育 国語 総合 科 科 家庭 社会 科 理科 科 子どもたちの力を伸ばしていくために、さらに実践と研究を重ねていきたい 56 2.年間指導計画 ~学校全体での共通理解~ 総合的な学習の時間 年間計画 (5年生)70時間 月別時数 4月(3) 5月(9) 6月(10) 7月(4) 9月(6) 10月(10) 11月(8) 12月(4) 1月(6) 2月(7) 3月(3) 淮園のホタルについて調べて、ホタルを増やそう。(16時間) A ホタルの1年 B 種ホタルとり B 孵化の世話を B ホタルの幼虫 B ホタルの幼虫 B ホタルの幼虫 B ホタルの幼虫 D ホタルの幼虫 D ホタルの1年 間の成長や生 の準備をしよ しよう。① の世話をしよ の世話をしよ の世話をしよ の世話をしよ を放流しよう。 間の成長や環 息環境につい う。③ B ホタルの幼虫 う。① う。① う。① う。① ① 境についてま て4年生に伝 B 種ホタルとり の世話の仕方 とめよう。① えよう。⑤ をしよう。外 を調べよう。① 単元名 A 課題の設定 B 情報の収集 C 整理・分析 D まとめ・表現 自分たちでできることを考え、香々地宿泊体験学習に活かそう。(18時間) 幼稚園生との交流を通して、 喜んでもらえる交流会を開こう。(15時間) まとめを A 香々地宿泊体 B 野菜作りにつ B 野菜を使った B 野菜を収穫し C 香々地宿泊体 D お世話になっ A 幼稚園生のこ B 交流の方法を C 交流会で学校 D 交流会で学校 しよう。 験について5 いて地域の方 料理作りをし よう。外 験を振り返ろ た方にお礼を とを知ろう③ 考えよう③ の様子を伝え の様子を伝え (3時間) 年生から学ぼ に話を聞こう。 よう。② う。③ しよう。③ る準備をしよ よう。③ う。① ② B 魚料理を覚え D 香々地宿泊体 う。③ D1年間学習して 験をしよう。外 D 交流会を振り よう。③ きたことをま B 野菜作りをし 返ろう③ とめよう。③ A 自分たちでで <共通単元> よう。② きることを考 淮園太鼓のすばらしさを知り、自分たちの演奏を聞いてもらおう。(18時間) えよう。② A 淮園太鼓の演 ○淮園太鼓の曲 ○基本のリズム D 練習した曲を D 練習した曲を D 淮園太鼓の基 奏を聴こう。② を作ろう。② を合わせて、曲 地域の人に聞 発表しよう。④ 本リズムを伝 を練習しよう。 いてもらおう。 えよう。② ② ⑥ 他者や社会に 関すること つけたい力 学習方法に 関すること 自分自身に 関すること かかわる力 ・学習対象や地域の人々へ関心を広げ、進んでかかわろうとする。 ・友だちに働きかけたり助けあったりしながら学習を進める。 計画する力 ・これまでの経験や知識から、自分で課題をつくる。 ・課題解決について計画を立て方法選択する。 調べる力 ・目的に合った有効な方法を選択し、調べていく。 ・複数の資料を関連付けてまとめる。 伝える力 ・調べたことを目的や意図に応じ効果的に表現しようとする。 ふりかえる力 ・学んだことや学んだ過程を自己評価し、次の学習に生かそうとする意欲を持つ。 2014年度 総合的な学習の時間 全体計画 <児童の実態> <学校教育目標> ◇総合的な学習の時間が好きである ◇明るく素直である ◇まじめに学習に取り組む ◇体験活動への関心は高い ◆主体性に乏しい ◆個人差が大きい ◆学習と生活の結びつきが薄い <「総合」学習の時間の目標> 具体的な活動や体験を通して、地域の自然・社会・ 文化など対象に深く関わり、自ら課題を見つけ、仲 間と協力しながら主体的・創造的・協同的に課題解 決に取り組む意欲を育てるとともに、学び方やもの の考え方を身に付け、地域に対する愛着を持つとと もに生活の向上を図ろうとする力を育成し、自己の 生き方を考えることができるようにする。 ・学力の向上 ・優しさや思いやり ・楽しい学校生活 ・地域との積極的な関わり <学年の目標および内容> 標 ・広い校区に住宅地、農地、工場、 商店などが混在している ・学校の教育活動に協力的である ・新しい地域で、地区を挙げての伝統 的な行事は少ない 「自ら学び、心豊かで健康な渡町台っ子」の育成 <保護者・地域の願い> 目 <地域の実態> <教師の願い> ・豊かな心をもった子 ・関わり挑戦する子 ・学んだことを生活に生かせる子 3年 4年 5年 6年 課題解決的な学習の進め方を、体験 活動を通して友だちや教師ととも に学び、情報の収集の仕方やまとめ 方を身につけ、事柄を比較したり関 係をつかんだりしながら自分の考 えをもつとともに、活動の中で各教 科等での学びを生かす力を育てる。 課題解決的な学習の進め方を、体験を 通して学び、課題の設定の仕方、情報 の収集の仕方や思考ツールの活用の 仕方、まとめ方を身につけ、事柄を比 較したり要因を考えたりしながら自 分の考えを持つとともに、活動の中で 各教科等での学びを生かす力を育て る。 自ら課題を設定し、課題解決のために 様々な調査活動を行い、目的に応じて思 考ツールを選択し活用しながら、分かっ たことに自分なりの考えを持つことを 通して、人・物・ことと自分との関わり をとらえるとともに、各教科等での学び を意図的に関係づける力を育てる。 自ら明確な課題を設定し、課題解決の ために主体的な調査活動を行い、目的 に応じて必要な思考ツールを選択し活 用しながら見通しを持って課題を解決 することを通して、自分の社会との関 わりを見つめ直し、よりよい生き方や 考え方をめざそうとする力を育てる。 挑戦期(すすめる) 習熟期(いかす) 成熟期(創る) 体験期(楽しむ) (育てようとする資質や能力および態度) 別葉「付けたい力」一覧参照 <学習活動> ・単元は学年、学級で開発し、展 開に応じて学習形態を工夫する。 ・探究的な学習のプロセスが繰り 返されるような活動を計画する。 ・スキル重視型の短期型プランを 1学期、プロジェクト型の長期型 プランを2学期から3学期に計 画し、必要に応じて付加修正しな がら実践する。 (各学年の内容) 年間活動計画参照 <指導方法> ・探究的な学習の連続性を意識 し、学び合いの充実を図る。 ・各教科、領域との関連を図った 指導の工夫に努める。 ・子どもが諸感覚を使って試行錯 誤できる体験活動を工夫する。 ・協同的な活動が必然的に生まれ る学習活動を展開する。 ・言語活動を適切に位置づける。 <指導体制> ・学年部を中心とした指導と、担 任外教員による支援体制の確立 と連絡調整に努める。 ・地域の人材を積極的、効果的に 活用する。 ・校内研修を充実させ、教師の勘 (単元デザイン)知恵(素材の価 値分析)技(学びを見取りコント ロールする)の力量を高める。 <学習の評価> ・つけたい力に基づいた評価を充 実させる。 ・個人内評価を重視し、指導と評 価の一体化に努める。 ・ポートフォリオの活用等、評価 のあり方を工夫し、充実を図る。 ・観点別学習状況を把握するため の評価規準を設定する。 ・授業分析による、学習指導の評 価を重視する。 <関連する各教科等の力> 国語科 社会科 算数科 理科 生活科 音楽科 ○自分の思いや考えが相 手に伝わるように表現す る力 ○相手が伝えたい事柄を 正確に理解する力 ○言語についての知識や 理解、技能 など ○社会の事象に関心を持 ち進んで調べようとする 態度 ○統計、資料、年表等を 読み取り、活用する力 ○観察や調査した事柄を 関連づけ、観察する力 など ○数量や図形に興味を持 ち、調べたり試したりし ながら課題を解決してい こうとする力 ○目的に合わせて表やグ ラフを使って表現する力 ○筋道を立てて考える力 など ○自然事象に関心を持 ち、進んで調べようとす る態度 ○科学的に筋道を立てて 考え、問題を解決する力 ○見通しを持って観察、 実験をする力 など ○身近な人々、社会、 自然と関わる力 ○自分自身や自分の生活 について新たな気づきを する力 ○生活上必要な習慣や技 能 など ○音楽によって養われる 感性や情操 ○感じたことを歌や楽器 で表現する力 など 図画工作科 家庭科 体育科 特別活動 外国語活動 道徳 ○図画工作科で養われる 感性や情操 ○つくりだす喜び ○形や色、材料などから 発想する力 ○材料や用具を用いる力 など ○日常生活に必要な基礎 的・基本的な知識および 技能 ○家庭生活をよりよくし ようと工夫する力と実践 的な態度 など ○健康で安全な生活を営 む実践力 ○たくましい心身 など ○話し合いの仕方 ○集団をよりよくしてい こうとする意欲、態度 ○自発的、自主的に活動 を進める力 ○異なる言語や文化を理 解する力 ○積極的にコミュニケー ションを図ろうとする態 度 など ○課題解決にむけて主体 的に活動するための道 徳的実践力 など ○郷土を愛する心 ○生命尊重の心 など ○目標に向かって努力する心 ○助け合ったり支え合ったりする心 ○奉仕の心 ○文化を大切にする心 ○自然を愛する心 ○他者への感謝、尊敬の心 等 <地域との連携> つな☆ばんプロジェクト 高齢者・障がい者福祉施設 花いっぱい運動グループ S1グランプリ ごまだしうどん大作戦 水族館 平和祈念館 ひじき加工工場 市役所 総合的な学習の時間における「付けたい力」一覧 佐伯市立渡町台小学校 学 校 目 具体的な活動や体験を通して、地域の自然・社会・文化など対象に深く関わり、自 ら の課題 を 見 つけ 、見 通し を持 って 課題 解 決に 取り組 む意 欲を 育てる とと もに 、学び方・調べ方 ・発 表の仕 方等の技 標 能を身につけ、友だちと協力して課題解決を 目指し、生活の向上を 図ろうとする力を育成する。 キ ー ワ ー ド 段 領域 A 観 「ひと・こと・もの」 か に進んでかかわり、活 わ 動する力 ◇ 豊かな体験活動 ◇ 深く関わる活動 ◇ 失敗や躓き場面のある活動 ◇ 達成感や成就感を味わえる活動 ☆ 求め続ける児童 ☆ 考える児童 ☆ 力を合わせる児童 ☆ 失敗を生かす児童 ☆ 行動する児童 ○ 創造する教師 ○ 挑戦する教師 ○ 共に学ぶ教師 ○ 出過ぎない教師 2 協同(協働) ○ 実践する教師 3学年 4学年 5学年 6学年 体験期(楽しむ) 挑戦期(すすめる) 習熟期(いかす) 成熟期(創る) 点 1 コミュニケーション か ◇ 探究的な学習活動 階 付けたい力 平成26年度版 学校としてめざす具体的な児童の姿 ア筋道を立てて話す イ進行にそって話し合う ア 考えたことや伝えたいことを的確に話す ウ話の中心に気をつけて聞く エ質問したり、感想を述べる ウ 相手の意図をつかみながら聞く イ 適切な言葉遣いで話す エ 立場や意図をはっきりさせ、計画的に話し合う ア力を合わせて活動する ア力を合わせて挑戦する ア 力を合わせて前進する ア 力を合わせて成し遂げる イ協同する楽しさを味わう イ協同するよさに気付く イ 協同する大切さに気付く イ 協同する喜びを感じる る 3 対象とのかかわり ・対象(社会)に興味・関心を持つ ・対象の面白さに気付く ・対象とかかわりを深める ・ 対象に向けて行動する 力 4 地域とのかかわり ・地域を知る ・地域に学ぶ(工夫や努力、よさに気付く) ・地域にかかわる(関心を広げ活動する) ・ 地域に貢献する(理解を深め行動する) 1 課題の設定(見通す力) 興味・関心や驚き、疑 (1)課題づくり 問から課題を見いだ ・ 生活や学習の中の疑問や驚きから問題に気 ・ 生活や学習の中の違いや疑問から問題を見 付く し、試行錯誤しながら (2) 追求計画 ・ 追求の仕方がわかる 解決にむけて主体的・ つける ・ 自分たちを取り巻く社会に目を向け、経験や既 ・ 広く社会に目を向け、活動の意図や目的を明に 習事項と関連させて考え、課題をつくる 確して、課題をつくる ア 追求の仕方を身につける ア 追求の仕方を工夫する ア 追求の仕方を創り出す イ 簡単な追求計画を立てる イ 見通しを持った追求計画を立て、修正する イ 目的や内容に応じた追求計画を立て、修正する 協同的に取り組み、自 2 情報の収集(調べる力) 分なりに表現する力 ア 家族や友だちなど、自分たちの身近なとこ ア パンフレットやインターネットなどから情 ア 視覚、聴覚以外の感覚をつかうなど、様々な方 ア 目的に応じた方法で効果的・効率的に資料を集 ろから資料や情報を集める イ 聞き取りやアンケートで情報を集める B 報を集める 法を使って多様な情報を集める イ 目的に応じた対象を決めて、聞き取りやア イ 必要に応じてメモや写真などの記録を残す ンケートで情報を集める 学 3 整理・分析(考える力) ア 同じ仲間の情報をまとめる ア 視点を決めて比較する イ 比較する イ 数量などで客観的に比較する ぶ める イ 必要な情報を選んで、メモや写真などの情報を 記録を残す ア 視点を明確にして、他の情報と比較したり関連 ア 体験したことと資料を効果的に関連づけて考え づけたりして考える る イ いろいろな方法で検討する イ 課題解決にむけて多面的に検討する。 4 まとめ・表現(伝える力) 力 (1)まとめの方法 ・ 観察や聞き取りなどで調べたことを自分な ・ 観察や調査の結果を表やグラフを使って整 ・ 活動の過程や結果、成果などを学んだことを使 ・ 活動の過程や結果、成果などをふさわしい方法 りにまとめて表す (2)表現スキル ア 相手や目的に応じて表現しようとする 理して表す ア 相手や目的に応じて、いろいろな方法で表 ア 相手や目的に応じて、方法を選択して表現しよ 現しようとする イ 内容を整理して発表する って工夫しながら整理して表す うとする 5 思考ツールの活用 イ 組み立てを考え、中心をはっきりさせて発 イ 資料等を使って、意図を明確にして発表する 学習を振り返り、自分 1 見 の学びのよさや成長に つ 気付くことで、更に意 2 め 欲をもって学び、日頃 る の生活に生かす力 力 関心・意欲 絵、図や表、絵地図、地図、写真、動画、文章、イラスト、ポスター、新聞、フリップボード、レポート、HP、討論会、スピーチ、パネルディスカッション、ポスターセッション ・ 使い方を覚える ・ 使うよさを知る ・ 対象に興味・関心をもつ ・ 効果的に使う 3 など ・ 状況に応じたツールを選んで使う など ・ 「?」を意識して、目的意識を持って意欲 ・ 自分なりの方法を考え、工夫しながら意欲的に ・ 課題意識をしっかりと持って、解決のために工 的に活動する 自己を見つめる イ 資料等を効果的に使い、意図を明確にして発表 する KJ法、ウェビング法、マインドマップ、座標軸、ベン図、マップ、ランキング、ビフォーアフター、メリット・デメリット C ア 相手や目的に応じて、効果的な方法を選択して 表現しようとする 表する (3)表現方法 を選びながらわかりやすく整理して表す 活動する 夫しながら繰り返し活動する ア 自分の活動を振り返る ア 活動を振り返り、成果や課題を見つめる ア 活動を振り返り、次の活動に生かす ア 活動全体を振り返り、次の活動に生かす イ 教師と共に振り返る イ 友だちとともに振り返る イ 観点を明確にして振り返る イ 次の活動を意識して振り返る ・ 活動内容のよさを生活に生かそうとする ・ 活動内容を自分なりに広げたり、深めたりしよう ・ 他者や地域社会とともに、学んだことを実践し 生活に生かす(生き方) ・ 活動内容と生活との結びつきに気付く とする ていこうとする 2014年度 月 単 元 名 ね ら い 4月 第 4 学年 3 組 5月 6月 7月 動 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 自分たちの力で、エバーグリーンのことを地域に広げよう! 障がい福祉サービス「エバーグリーン」の方と交流し、ともに活動することを通して、交流のしかたや内容についての計画を立てたり、交流するために必要な情報を収集した り、エバーグリーンの人々の願いを受け止めながら自分たちにできる行動を考えたり修正したりする力を身につけるとともに、自分と他者の関わり方について考え、日常生活に 生かそうとする態度を育てる。 1 課題の設定 活 総合的な学習の時間 年間活動計画 (全 70 時間) 1 課題の設定 1 課題の設定 ○エバーグリーンの人々が作ったり育てたりしているもの(パン・花・ ○エバーグリーンの人々の願いを知り、自分たちとエバーグ クッキー・ステッカー)などに出会い、作っている人々に関心をもつ。 リーンの人々とで協同して取り組む意欲を持つとともに、活動 ○エバーグリーンの人々との出会いの場を設定し、1年間交流しなが の計画を立てる。 らいろいろな活動に取り組むという見通しを持つ。 ○エバーグリーンの人々との交流や活動をまとめ、 渡町台のみんなやお家の方、地域の方に広げるこ とに意欲を持つ。 2 情報の収集(体験活動) 2 情報の収集(体験活動) 2 情報の収集(体験活動) ○エバーグリーンについて地域の人にインタビューする。 ○エバーグリーンの人々が取り組んでいることを調べたり、障がい福祉サービ スについて調べる。 ○どのような交流をしていけばよいか計画を立てる。 ○エバーグリーンの人々の人々の願いを実現する(エバーグ ○活動を広げるためのいろいろな表現のしかたにつ リーンの取り組みを地域に広げてほしい)ために、必要な情報 いて、必要な情報を収集する。 を収集する。 3 整理分析 3 整理分析 3 整理分析 ○エバーグリーンの人々と交流していく内容を考えるとともに、「どうすればより ○エバーグリーンの人々と一緒に活動したことを振り返り、取り組みの ○相手意識や目的意識を持って発表するために、 仲良くなれるか」考える。 「おすすめのポイント」を焦点化する。 収集した情報を整理しながら、よりよい表現のしか ○エバーグリーンの活動や人々のことを地域に広げるための方法を考え、実 たについて考える。 践する。 4 まとめ・表現 4 まとめ・表現 4 まとめ・表現 ○1学期の取り組みを振り返り、新聞やポスターなどで表現するととも ○地域に配布するパンフレットを作成する。 ○1年間の取り組みを振り返り、エバーグリーンの に、2学期の交流について考える。 ○2学期の取り組みを振り返り、新聞やポスターなどで表現するととも 人々とともに成果発表会を開催する。 に、3学期の取り組みについて考える。 各 教 科 等 と の 関 連 学 校 図 書 館 の 活 用 国語 社会 理科 図画工作 道徳 ・学級新聞をつくろう ・見学したことを報告しよう ・いろいろな詩 ・資料をもとに説明しよう ・ポスターセッションで発表しよう ・焼き物をいかしたまちづくり ・季節と生き物(春・夏・秋・冬) ・ギコギコ、コロコロ、楽しいなかま ・ぼくのへんしん ・とべないホタル ・ぼくの部屋 ・バルバオの木 ・大きな絵はがき ・おもちゃもリサイクル ・走れ江ノ電 光の中へ ○取り組みを新聞等で表現する際に、「新聞の書き方」等の書籍を参考にする。新聞の書き方の情報を収集する。 ○報告文や説明文の書き方についての情報を収集する。 ○活動を詩で表現する際には、さまざまな詩を調べさせることで、表現方法を考える。 発達段階に応じた思考ツールの活用について 思考の種類/学年 1年 2年 3年 4年 5年 ウェビング 広げる ベン図 メリット・デメリット 比較する 分類する マトリックス 座標軸 KJ法(カード) Y・Xチャート 座標軸 KJ法・ベン図 P&Sシート 多面的にみる 検討する KJ法 マトリックス KJ法 ランキング PMIシート メリット・デメリット ステップ・チャート マインドマップ 関連づける マップ(地図) ☆今後も実践を通して、身につけさせたい思考力とそれに適切な思考ツールを明らかにしていきたい。 6年 探究プロセスに応じた思考ツールの活用について 思考の種類/学年 広げる 課題の設定 情報の収集 ウェビング KJ法 座標軸 Yチャート Xチャート KJ法 多面的にみる 検討する 関連づける まとめ・表現 ウェビング 比較する 分類する 整理・分析 ベン図 マトリックス メリット・デメリット 座標軸・KJ法 Yチャート・Xチャート ベン図 マトリックス KJ法 P&Sシート ステップ・チャート PMIシート メリット・デメリット マインドマップ マップ(地図) PMIシート ランキング マップ(地図) 生活科・総合的な学習の時間 年度別単元一覧(平成24年度以降) 佐伯市立渡町台小学校 年度/学年 平 成 二 十 四 年 度 1年 2年 3年 4年 5年 6年 あきとなかよし 作ってワクワク ひじきデザートを 防災マップを広げ 米作りについての 出会い・発見・ あそんでワイワイ 開発して、ひじき て 疑問を解決しよう これからの私 をもっと食べても らおう!! みんなのあき みつけた 作ってワクワク あそんでワイワイ わたしたちの町で 都道府県クイズ 働く人 ブックをつくろう 人権CM、ミニドラ 自分を見つめて マを作ろう 6-2を見つめて 校区の働く人を 調べよう 佐伯の海の豊か 栄養のバランスを さを伝えよう 考えた食事を作ろ う ふしぎなあき 作ってワクワク 木のみもおちばも あそんでワイワイ キラキラ! こんなにあったよ ふしぎたんけん みつけたよ ふれあいたんけ わたしのあき ん むかしのあそびを 楽しいお祭りを みんなでたのしもう しよう 花いっぱい プロジェクト ごまだしうどんグ 防災について調 ランプリを開こう べみんなに知ら せよう フラワータウン プロジェクト マジックショーを 開こう ごまだし博士に なろう 渡町台オリジナル 渡町台PR大作戦 おにぎりをつくろう オリジナルCMで 伝えよう 遊び広場をつくろう 1年生を招待して 平 成 二 十 五 年 度 おまつりをしよう 渡町っ子ボラン ティア隊 あきの子どもラン オリジナルおもちゃを 作ってみんなで楽しも ドであそぼう う 自分たちの ごまだし料理を 幼稚園生が嬉しくなる みんなが楽しめる4組 遊び広場をつくろう のゲームコーナーを開 作ろう エバーグリーンの 佐伯のよさを ことを地域に広げ PRしよう よう 番匠川遊びつくし マップをつくろう こう 平成24年度からの生活科・総合的な学習の時間の単元一覧である。 平 成 二 十 六 年 度 単元構成に当たっては、以下の点に留意した。 ○児童の興味関心・教師の持ち味や願いを踏まえた単元構成 ○校区フィールドワーク研修をもとに、校区のひと・もの・ことを生かした単元構成 (年間1~2プランで作成。これまでの実践経験により各自選択) 20時間、50時間の2単元または70時間の1単元 平成26年度 佐伯市立渡町台小学校 生活科・総合的な学習の時間 研究構想 ≪学習指導要領の趣旨から≫ 総合的な学習の時間の目標 横断的・総合的な学習や探究的な学習を行うことを通して ・自ら課題を見付け,自ら考え,主体的に判断し,よりよく問題を 解決する資質や能力を育成する ・学び方やものの考え方を身に付ける ・問題の解決や探究活動に主体的,創造的,協同的に取り組む態 度を育てる 自己の生き方を考えることができるようにする。 生活科の目標 具体的な活動や体験を通して ・自分と身近な人々,社会及び自然との関わりに関心をもつ ・自分自身や自分の生活について考える ・生活上必要な習慣や技能を身に付ける 自立への基礎を養う ≪本校の総合的な学習の時間の目標≫ 具体的な活動や体験を通して、地域 の自然・社会・文化など対象に深く関 わり、自ら課題を見つけ、仲間と協力 しながら主体的・創造的・協同的に課 題解決に取り組む意欲を育てるととも に、学び方やものの考え方を身に付け、 地域に対する愛着を持つとともに生活 の向上を図ろうとする力を育成し、自 己の生き方を考えることができるよう にする。 ≪児童の実態≫ ・明るく素直である。 ・まじめに学習に取り組む ・体験活動への関心は高い ・主体性に乏しい ・個人差が大きい ・学習と生活の結びつきが薄い ・総合的な学習の時間に対して好意的である ≪地域の実態から≫ ・広い校区に住宅地,農地,工場,商店などが混在している ・学校の教育活動に協力的である ・新しい地域で,地区を挙げての伝統的な行事は少ない ≪学校教育目標≫ 自ら学び 心豊かで 健康な 渡町台っ子の育成 ≪めざす子どもの姿≫ ○自ら課題を見付け,意欲的に探究す る子ども ○他者と協同して,課題を解決したり 探究したりする子ども ○情報を整理・分析し,思考力を高め る子ども ○自分なりの考えを深め,表現する子 ども ○自分の学びのよさや改善点に気付 く子ども ○自分や生活をよりよくしようとす る子ども ○学んだことを生かす子ども ≪研究の基本方針≫ ○総合的な学習の時間,生活科を中心にし,探究プロセ スを踏まえた単元構成や思考ツールの活用を行い,子ど もたちの主体的な学びを実現する。 ○地域の人・もの・ことと繰り返し関わり,協同的な学 びを進める。 人・自然・社会 自己の生き方 探究的関わり ≪本校の生活科の目標≫ ○自分と身近な人々、自然・社会に関心 を持ち、関わりを深めながら学習・生活 する子どもの育成。 ○具体的な活動や体験を深めたり繰り返 したりしながら、自分なりに考えたり、 工夫したりして生活する子どもの育成。 ○具体的な活動や体験を通して、様々な 気付きの質を高め、自己の成長や自立に 結び付けて学習・生活する子どもの育成。 ★別紙「付けたい力」参照 自分 自己 協同的関わり 他者 ≪研究主題≫ 子どもたちの主体的な学びを実現する生活科・総合的な学習の時間の工夫 ~整理・分析段階での指導方法の工夫による思考力・判断力・表現力等の育成を目指して~ ≪研究仮説Ⅰ・・・総合的な学習の時間≫ 探究的な学習プロセスの整理・分析場面における「付けたい力」を 明確にした上で,適切な思考ツールを選択し活用するとともに,子ど もたちのディスカッションをペアやグループから全体に広げていくた めの板書と発問を工夫していけば,子どもが学びの中で思考力を身に つけ,その基盤のもとに判断し表現する力を伸ばすことができるであ ろう。 ≪研究内容1≫ 学習内容に関わって 1 子どもたちの生活・地域実態及び課題に ついての把握 2 他教科・領域との関連や横断的な学習に ついて ・他教科等との関連の在り方 ・合科的な学習 スタートカリキュラムの作成 3 全体計画・年間指導計画の在り方 ・本校としての考え方を明確に ・学年・学級ごとに単元を設定,実践と 見直し 4 単元構想の在り方 ・探究プロセスをスパイラルに展開する長 期プランの構想と見直し ≪研究仮説Ⅱ・・・生活科≫ 子どもが興味関心を抱き,願いを持てる具体的な活動や体験を通し て,他者や対象と繰り返しかかわりながらその楽しさを存分に味わわ せるとともに,気付きの質を高めるための学習指導を工夫していけば, 子どもたちが主体的に学び,考えたり表現したりする力を高めること ができるであろう。 ≪研究内容2≫ 学習方法に関わって 1 探究的関わり ・探究プロセスを踏まえた学習展開 ・子どもが主体となる手立てと課題設定 2 協同的関わり ・友だちとの協同的な学習 ・意見や思い,願いや主張の交流 3 思考ツールの活用 ・整理・分析の段階に特化した展開 ・ペア・グループから全体でのディスカッ ションへと高める板書と発問の工夫 4 言語活動の充実 ・思考力・判断力・表現力の育成 5 単元の展開と授業構成 ・具体的な学習指導を中心として ≪研究内容3≫ 学習評価に関わって 1 支援に生かすための教師による評価 ・子どもたちの学びのよさを見取り,すぐ に広げ伝える「その都度評価」 ・子どもの学びの個人内評価を中心に ・具体的な評価規準の作成 ・「付けたい力」に基づいた評価と, 「付け たい力」の見直し 2 学びに生かすための自己評価 ・意図的な自己評価の場の設定 ・学習の振り返りの場の設定 KJ法 を使おう! ○付せんやカードを使ったKJ法を使うと、共通の考えを見つけたり、考えを 分類したりすることができる。考えを整理する時に使いやすい。 <使い方例> 1.付せん(カード)にテーマにそった内容を思いつくままに書く。 ・1つの気づきや1つの疑問などを1枚の付せん(カード)に書く。 ・付せん(カード)の向きをそろえなかま分けしやすくする。 2.付せん(カード)を出し合う。 3.付せん(カード)をなかま分けする。 4.なかま分けしたものにタイトルをつけたりキーワードを書いたりする。 ・色ペンなどを使いわかりやすくまとめる。 5.なかま分けをしたものを関連付け課題を明らかにしていく。 ~KJ法を使った記録~ 月 日 目 的 メ モ ウェビング法 を使おう! ○ウェビングを使うと、イメージを広げていくことでき、考えをいろいろな方 向から見つけたり、細かく見たりすることができる。 <使い方例> 1.中心の言葉を書く。 2.その言葉から発想した言葉を次々と書き足していく。 3.完成したウェビング図を分析する。 (例)・同じ内容を線でかこんだり関連のある言葉を線でつないだりする。 ・重要だと思う言葉に印をつける。 4.友だちと比べながら共通の課題を明らかにしていく。 ~ウェビングを使った記録~ 月 日 目 的 メ モ 座標軸 を使おう! ○座標軸を使うと、集めた情報が2つの視点に沿って整理される。その配置か ら全体の傾向を考えることができる。 <使い方例> 1.付せん(カード)にテーマにそった内容を書く。 2.座標軸の視点を決める。 (例)縦軸・・・実現できる⇔実現できない 横軸・・・集団で⇔個人で 3.付せん(カード)を視点に照らし合わせながら貼っていく。 実現できる 集団で 実現できる 個人で 集団で 個人で 実現できない 実現できない 3.付せん(カード)を貼った場所について分析する。 ~座標軸を使った記録~ 月 日 目 的 メ モ スケールチャート を使おう! ○スケールチャートを使うと、集めた情報や考えが直線上に表される。その配 置から全体の傾向や友だちとの比較がしやすい。シンプルなので分かりやす く使える。 <使い方例> 1.数直線を引く。数値をつけてもよい。 (例)左から、0,50,100 0 50 100 (例)中心を0として、左はマイナス、右をプラス - 0 + 2.ネームプレートやシールなどを使って線上に考えを表す。 - 0 + 3.付せん(カード)の散らばり具合から全体の傾向をとらえたりや友だちと くらべたりする。 ~スケールチャートを使った記録~ 月 日 目 的 メ モ 表(マトリックス) を使おう! ○マトリックスを使うと、複数の情報を複数の視点で比較することができる。 でき上がったものは一目で考えの違いなどをつかむことができる。 <使い方例> 1.縦と横に、複数の情報を複数の視点を書く。 2.○、△、×などを入れていく。ホワイトボードや付せんなどを利用して友 だちと一緒につくっていってもよい。理由を言いながら出し合ったり、書 き込んだりしてもよい。 情報① 情報② 情報③ 情報④ 情報① 情報② 情報③ 情報④ 視点 ① 視点 ① ○ × ○ ○ 視点 ② 視点 ② ○ × ○ △ 視点 ③ 視点 ③ ○ ○ △ ○ 視点 ④ 視点 ④ ○ ○ × ○ 視点 ⑤ 視点 ⑤ △ ○ ○ △ ~表(マトリックス)を使った記録~ 月 日 目 的 メ モ X・Y・Wチャート を使おう! ○Xチャート・Yチャート・Wチャートを使うと、多くの情報をいくつかの視 点で分類することができる。 <使い方例> 1.それぞれのわくの数の視点に分けて情報を整理する。 Xチャート Yチャート Aの仲間 Aの仲間 Wチャート Aの仲間 Bの Cの Bの Cの 仲間 仲間 仲間 仲間 Cの仲間 Bの仲間 Dの仲間 Eの仲間 Dの仲間 4 つの視点で分ける 3つの視点で分ける 5つの視点で分ける ~X・Y・Wチャートを使った記録~ 月 日 目 的 メ モ ランキング を使おう! ○ランキングを使うと、複数の情報を順位づけしていくことで、視点に基づい て情報の並び替えができたり、注目する情報を取り出すことができる。 <使い方例> 1.複数の情報を付せんやカードに書く。 2.視点に沿って順位を付ける。その理由も考える。 1位 2位 3位 4位 5位 3.友だちと比べることで、考えを深めたり広げたりする。 (例)個人のランキングを全体で集計する時に、☆の数や点数を合計する方 法もある。 ~ランキングを使った記録~ 月 日 目 的 メ モ ビフォー・アフター を使おう! ○ビフォー・アフターを使うと、活動について前と後とで、見方を変えたり考 えを深めたりすることができる。活動の振り返りや自己評価にも使える。 <使い方例> 1.活動の前と後に考えを書いたり、記録をとったりする。 ビフォー アフター 活 動 2.活動前と活動後で、変化したことや深まったことなどをみていく。 ~ビフォー・アフターを使った記録~ 月 日 目 的 メ モ Vチャート を使おう! ○Vチャートを使うと、2 つの考えを比べながら共通する考えを作っていくこ とができる。 <使い方例> 1.2 人で考えをそれぞれ右の枠・左の枠にそれぞれ書く。 話 共通の考え し 合 Aの考え Bの考え い Aの考え Bの考え 2.友だちの考えを聞きながら、2人の考えの共通なものを中の枠に書く。 ~Vチャートを使った記録~ 月 日 目 的 メ モ