Comments
Description
Transcript
プレスリリース PDF 460KB
2015.02 │PRESS RELEASE│ 株式会社LIXIL 巡回企画展のご案内| 科学開講!京大コレクションにみる教育事始 Science Courses Begin! Early Science Education as Seen in the Kyoto University Collection 会期:<大阪>2014年12月5日(金)~2015年2月17日(火) <東京>2015年3月5日(木)~5月23日(土) 会場:LIXILギャラリー 写真 1:ウィムズハースト静電高圧発生装置 1908 年(明治 48 年) サイズ:300×210×364 所蔵:京都大学総合博物館 撮影:益永研司 http:// www1.lixil.co.jp/gallery/ │PRESS RELEASE│ 「科学開講!京大コレクションにみる教育事始~」 「建築とデザインとその周辺」をめぐり、独自の視点でテーマを発掘するLIXILギャラリーでは、 2014年12月5日~2015年2月17日(大阪)、2015年3月5日~5月23日(東京)の期間、巡回企画展「科学 開講!京大コレクションにみる教育事始」を開催します。 幕末から明治における日本は、貪欲なまでの熱意で近代科学を学ぼうとしていた時期でした。西洋から 伝わった未知の知識・思想は、若者たちにどのように伝えられたのでしょうか。本展では、科学教育の 黎明期を、京都大学の前身である旧制第三高等学校で使用された実験道具や標本などのコレクションを 通してひも解きます。 │開催概要│ 「科学開講!京大コレクションにみる教育事始」 Science Courses Begin! Early Science Education as Seen in the Kyoto University Collection 会 期 2014年12月5日(金)~2015年2月17日(火)<大阪会場> 2015年3月5日(木)~2015年5月23日(土)<東京会場> 開館時間 10:00AM~5:00PM<大阪会場> 休 館 日 水曜日、4/29、5/6(2/11は大阪ギャラリーのみ開館) 会 LIXILギャラリー 場 10:00AM~6:00PM<東京会場> 大阪会場:大阪府大阪市北区大深町4-20 グランフロント大阪南館タワーA 12階 東京会場:東京都中央区京橋3-6-18 東京建物京橋ビル LIXIL:GINZA2F 入 場 料 無料 企 画 LIXILギャラリー企画委員会 主 催 株式会社LIXIL 共 催 京都大学総合博物館 協 力 大阪市立科学館 │展覧会の見どころ│ 京都大学の前身である旧制第三高等学校(以下、三高/1894 年発足)は、1869 年に化学と物理の学 せい みきょく 校として大阪に開講した舎密局を始まりとしており、科学教育に力を注いでいました。当時のエリー ト学生は、実験によって物理を体感し、精緻な標本や模型で生命を理解し、掛図を教科書の補助とし て学んでいたといいます。科学という新しい概念を体験するため、高価な機材が多数ヨーロッパから 買い集められ、やがて日本でも新たに作られるようになり、それらを用いて日本の近代化を推進する 人材を育成していたのです。 京都大学総合博物館には、これら日本の近代科学の始まりを物語る貴重な資料が数多く残されていま す。 会場では、三高で使われていた物理実験機器や生物標本、教育掛図など約 100 点を展示します。今で は見慣れない実験機器は、一体どんな原理・原則を調べる道具だったのか、想像をかきたてます。一 方、拡大して内部構造を明らかにする生物標本の数々は、身近な生物の中にも驚きや発見が多いことを 教えてくれます。 また当時の最高技術を駆使して製作された機器の機能美や標本の精巧美にもご注目ください。 優れた教材の数々から、時代の最先端に近づこうとした質の高い教育を今に伝えるとともに、科学開 講の瞬間を追体験していただければと思います。 2 LIXILギャラリー │PRESS RELEASE│ 「科学開講!京大コレクションにみる教育事始~」 写真 2 ●主な展示 <物理実験道具> 物理の実験道具は「力学」「音響学」「光学」「熱学」 「電磁気学」のセクションに分けご覧いただきます。 主な展示として「電磁気学」からは、ウィムズハーストが 1800年に開発した誘導起電機(写真1)をご覧いただきま す。この装置は高電圧を簡単に発生させることのできる機 器として当時の学校教育現場に広く普及しました。 「力学」 からは、物体の角度や角速度を測るジャイロスコープや真 空および大気圧を示す実験に使うマグデブルクの半球など の機器のほか、化学分析に不可欠であった化学天秤(写真2) を展示します。この製品は日本で最初に天秤を作った守谷製 写真 3 衡所(守谷定吉)のもので、国内での製造が難しかった頃 の貴重な資料です。細部の精巧さから職人の高度な技術を うかがい知ることができます。「光学」からは、ニュート ンの実験を再現する教材として、光の再合成器を紹介しま す。太陽光をプリズムで屈折させ7色に分解し、角度を調節 した7つの鏡で反射させ白色に戻すという光のスペクトル 実験は、光を理解するのに重要でした。 <生物標本> 生物標本の分野からは、自然界の生物や現象を研究する際 に使われた「ミツバチの模型」(写真 3)、「カイコの模 型」「カタツムリの模型」などを展示します。本来は解剖 写真 4 しないと見られない内部まで詳細に、しかも拡大した状態 で観察できる標本は、教材として大きな役割を果たしまし た。また、両生類の受精卵・細胞分裂模型は、発生の仕組 みの不思議さを真実に迫る迫力で伝えます。さらに、当時 から世界的に有名であったドイツの標本商、クランツ商会 から買い集められた岩石や鉱物標本(写真 4)もご覧いた だけます。これらの標本の数々は、観察や研究には欠かせ ない資料として活躍しました。 <教育掛図> 写真 5 教育掛図は教科書の副教材として、絵で教え学ぶ役割があ りました。数ある掛図の中から、今回は実物を 4 点、映像 で 15 点を紹介します。古生物図や周期律表、解剖図といっ た理系分野の掛図をご披露します。石版印刷ならではの独 特な色合いと、詳細に描き込まれた細部にまで眼を凝らし てご覧いただけます。 【写真キャプション・クレジット】 写真 2:化学天秤 1895 年(明治 28) 写真 3:ミツバチ模型 サイズ 467×235×508 サイズ 320×160×220 写真 4:鉱物標本(各種) 写真 5:掛図/ワムシ解剖図 1100×790 3 LIXILギャラリー │PRESS RELEASE│ 「科学開講!京大コレクションにみる教育事始~」 │リリース用画像│ 本リリースに掲載された画像(写真 1~7)の送付をご希望の際は、メール又は FAX にて担当者までお問い合わ せ下さい。 http://www1.lixil.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_002982.html 写真 6 写真 7 【写真キャプション・クレジット】 写真 6:サイレン 1881 年(明治 14) 写真 7:鳥卵 50 種セット 1890 年前後 サイズ 71×16×310 サイズ 337×317×78 所蔵:すべて京都大学総合博物館/撮影:すべて益永研司 │関連企画のご案内│ 〔講演会〕 実験道具から探る、明治の科学教育 終了しています 日 時 2015 年 2 月 11 日(祝・水)14:00~15:30 講 師 永平 幸雄(大阪経済法科大学教授) 会 場 LIXIL ショールーム大阪 セミナールーム 大阪市北区大深町 4-20 グランフロント大阪南館タワーA 11 階 費 用 無料 *要予約、定員 70 名 予 約 方 法 電話もしくはホームページから 内 容 京都大学総合博物館には、明治以降の歴史的物理実験機器が約600点保存されていま す。永平氏は、そのすべてを30年以上にわたって調査研究されてこられました。残さ れていた多数の保管台帳から機器の同定、購入年数、名称を明らかにし、国内外の商 品カタログなどと照し合せ使用方法を解明し、さらに史料価値と変遷を考察し近代科 学教育の足跡を掘り起こしました。今回は、長年このコレクションを研究してこられ た視点から、機器の重要性や機器を通して知る実験教育の歴史や背景などを丁寧に読 み解いていただきます。 〔講演会〕 京大技術史コレクションが語る、科学技術のいまむかし 終了しています 日 時 2015 年 4 月 21 日(火) 18:30~20:00 講 師 塩瀬隆之 (京都大学総合博物館 准教授) 会 場 AGC studio(東京都中央区京橋 2-5-18 京橋創生館 2F) 費 用 無料 *要予約、定員 80 名 予 約 方 法 電話もしくはホームページから 内 容 塩瀬氏は、京都大学総合博物館で科学技術史を研究され、培われてきた技術がいかに 次の世代に伝わっていくかを模索されています。また2012年から2014年まで、経済 産業省産業技術環境局に技術戦略担当の課長補佐として在籍され、産業技術戦略に資 する調査事業などに従事されました。 4 LIXILギャラリー │PRESS RELEASE│ 「科学開講!京大コレクションにみる教育事始~」 今回は、科学技術史の視点に立って、明治期の研究者、学生たちが高まる好奇心のな かで様々な事象を科学的に解明するために使用した実験道具を中心に科学と技術の 関係について語っていただきます。また研究を基に蓄積された技術がどのように社会 に波及していくのか、歴史に刻まれた人物、出来事の例を交えながら語っていただき ます。 │新刊 LIXILブックレットのご案内│ LIXIL BOOKLET 『科学開講!京大コレクションにみる教育事始』 好評発売中(76 ページ、本体価格 1,800 円) もくじ 【扉】 旧制第三高等学校の科学授業 【図版構成1】 物理 撮影/益永研司 不可三頼子 力学/ジャイロスコープ他、音響学/サイレン他、 光学/自動ヘリオスタット他、熱学/ガソリンエンジンの模型他、 電磁気学/ダイヤル電信機他、 【別丁付録】 近代教育掛図 チェンバーズ科学掛図、メンデレーフ氏周期律表、マルタン炉図他 【図版構成2】 生物 撮影/益永研司 カブトガニ標本、カイコ模型、受精卵の模型、化石模型、鉱物標本他 【論考1】 近代科学への足跡を明らかにする、京大の実験機器群 永平幸雄(大阪経済法科大学教授) 【コラム】 よみがえる楽しい科学の伝統 塚本浩司(NPO 法人楽知ん研究所) 【論考2】 旧制第三高等学校の 80 年 田中智子(同志社大学助教) │本リリースに関するお問い合わせ先│ LIXIL ギャラリー [email protected] 大阪会場担当:高橋麻希 東京会場担当:筧天留、村木玲美 5 LIXILギャラリー