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議事日程第2号 ・ 本文

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議事日程第2号 ・ 本文
議事日程第2号
平成11年9月7日(火)午前10時開議
日程第1 一般質問
山村明 議員 …………………………………………………… 4
佐藤忠次 議員 …………………………………………………14
伊藤亮一 議員 …………………………………………………24
高橋壽 議員 ……………………………………………………34
本日の会議に付した事件
議事日程第2号と同じ
1
出欠議員氏名
出席要求による出席者職氏名
出席議員(26名)
1番 高橋壽議員
髙橋幸翁市長
2番 白根澤澄子議員
遠藤英明助役
3番 髙橋義和議員
平田栞収入役
5番 佐藤茂議員
情野晃一総務部長
6番 山村明議員
大久保利之企画調整部長
7番 川野裕章議員
我妻文夫市民環境部長
8番 小島卓二議員
登坂功健康福祉部長
9番 佐藤 議員
飯塚敏樹産業部長
10番 木村勇一議員
森正弘建設部長
11番 鳥海茂太議員
河村貞彦総務課長
12番 菊地富藏議員
森下邦男財政課長
13番 長谷部福美議員
松田芳彦水道部長
15番 遠藤宏三議員
日下部明市立病院長
16番 伊藤亮一議員
豊野元寿市立病院事務局長
17番 須藤紘一議員
香坂茂昭消防長
18番 五十嵐謙一議員
齋藤榮助教育委員会委員長
19番 木村政信議員
佐藤政一教育長
20番 中川勝議員
佐藤照夫教育次長
2
21番 佐藤俊弘議員
鈴木登教育次長
22番 齋藤春美議員
嵐田善嗣農業委員会会長
23番 保坂忠士議員
太田榮農業委員会事務局長
24番 髙橋嘉門議員
佐藤信子選挙管理委員会委員長職務代理者
25番 内藤政利議員
髙橋四郎選挙管理委員会事務局長
26番 佐藤忠次議員
安田道隆代表監査委員
27番 大木三男議員
大竹正家監査委員事務局長
28番 山田登議員
欠席議員(2名)
4番 佐藤伊左エ門議員
14番 小竹博男議員
出席した事務局職員職氏名
本川功事務局長
渡部登一事務局次長
竹股正明庶務係長
後藤俊英議事調査係長
菅野紀生主任
東海林博志主任
3
また、8月6日に厚生省が発表しました 1998 年
午前10時01分 開議
の簡易生命表では、日本人の平均寿命は男性が
77.16 歳、
女性が84.01 歳となったとのことです。
○佐藤俊弘議長 ただいまの出席議員 26 名であり
特に、男性は不況のため、中高年者を中心に自殺
ます。
者が急増し、平均寿命が前年を下回りました。前
直ちに本日の会議を開きます。
年を下回った年は、92 年のバブル崩壊余波による
本日の会議は議事日程第2号により進めます。
自殺者増とインフルエンザ流行からの肺炎による
死亡者が多かった年、
また 95 年の阪神大震災によ
る死者増によって前年を下回ったことはあります
日程第1 一般質問
が、がん、脳卒中、心臓病など、他の死因は軒並
み改善しているのに自殺者増のみで平均寿命が下
○佐藤俊弘議長 日程第1、一般質問を行います。
がったのは初めてということだそうであります。
順次発言を許可します。
98 年の男性の自殺者は2万2,338 人と前年より4
一つ、雇用問題について、ほか2点。6番山村明
割も急増し、リストラに直面している 50 歳代が
議員。
6,000 人と最も多く、増加率も前年比 54%増と突
〔6番山村明議員登壇〕
(拍手)
出しております。
○6番(山村明議員) 一つ、雇用問題について。
原因は、負債や失業などの経済、生活問題を苦に
つい先日の9月3日のテレビやラジオのニュー
した自殺が前年比7割増、仕事の失敗などの勤務
ス、そして9月4日の新聞各紙で報道されました
問題が前年比5割増で、深刻な不況に直撃された
昭和 37 年設立、38 年操業の米沢市の誘致企業で
実態がわかります。
あります明電通信工業が、来年3月で会社清算を
総務庁が発表しました7月の完全失業率は、6月
するというニュースは大きな衝撃でありました。
と同じ 4.9%と2カ月連続で調査を始めました
明電舎が水晶振動子事業から撤退するのに伴う措
1953 年以降の最悪となっております。企業倒産や
置で、臨時職員も含めて 296 名の方と明電舎水晶
リストラなど、非自発的な離職による完全失業者
事業部米沢工場の従業員約 50 名の合わせて 350
数が 105 万人となり、2カ月連続で自発的離職者
名近い方々が解雇される危機に直面しているよう
を上回ったそうであります。労働省が発表した7
です。一部の方の関連会社への再就職もわずかは
月の有効求人倍率は 0.46 倍と3カ月連続で過去
あるでしょうが、大部分の方々は失業することに
最低の数値であります。7月の完全失業率は男性
なると思われます。また、水晶研磨などの地元の
5.1%、女性は 4.6%で、男性はリストラなどで 55
関連する下請業者は5社ほどあり、こちらの運営
歳から 59 歳の失業者数は 21 万人と2カ月連続で
状況も心配されます。
過去最多を更新いたしました。完全失業者数は
そこで、平成 10 年度分の国の税収は、対前年度
319 万人と前年同月比で49 万人ふえておるようで
比4兆 5,236 億円減の 49 兆 4,179 億円で、11 年
あります。
ぶりに 50 兆円を下回り、
企業の業績低迷による法
また、米沢公共職業安定所管内には、求職を登録
人税収入の落ち込みが大きく影響しているわけで、
している失業者が約 3,300 人おられるそうです。
2年連続で税収不足となったようであります。
このような不況の経済下におきまして、扶養家族
4
のおられる失業者への就職あっせん、求人をもっ
道米沢猪苗代線を南進して旧花岡町を通っておっ
と強力に進められないものでしょうか。
たものが、今は九里学園、南部小学校の西側の市
二つ、まちづくりについて。
道中央広場南部小西通り線、
門東町上通りを通り、
近年、市街地や商店街の空洞化やドーナツ現象化
ふれあいプラザのもう1本西側の通り、西米沢駅
ということがよく言われます。庭のない店舗兼住
本町線からは全くの裏通りを行進しているという
宅から、住まいだけは郊外の庭つきのところへ引
感じがいたします。米沢の一番大きな米沢を象徴
っ越したり、県外に住んでいる子供のところへ同
するお祭りは、広い大きな人出の多い通りで行わ
居するために転居したり、旧市内の 70 坪、80 坪
れるものではないのでしょうか。
の家を建築会社などに下取りしてもらい、郊外の
また、米沢の駅伝・マラソンのコースは、南原の
100 坪以上のところへ新築移転をしたりして、市
興譲館高校が発着点となり、郊外を走っているよ
街地から家並みが減って、まちが寂れていくよう
うであります。また、中学校の学校対抗の駅伝大
に感じられます。
会も山の手の方で行われております。山形県下の
不況のためでしょうか、空き地になったところが
高校陸上競技長距離会では屈指の名門校、米沢工
買い手もつかず、開発されずに更地のまま放置さ
業高校を擁する米沢市民は、その選手諸君の雄姿
れている土地が多くあり、こういう点でも家並み
も見れず、応援にもなかなか行きにくい状況であ
がくしの歯が抜けたような状態になっているとこ
ります。
ろがあちらこちらに見かけられます。
毎年京都市で行われます男女の全国高校駅伝大
市街地の空き家、空き地をなくす対策をするべき
会やテレビ放送されるマラソン大会は、ほとんど
ではないでしょうか。
人出の多い大通りで、歩道いっぱいに人垣の大声
三つ、観光行政について。
援の中を走っております。応援する方も走る選手
1、NHK大河ドラマ「元禄繚乱」に便乗した観
も、その方がずっと励みになり、好記録、好成績
光施策を充実させるべきではないか。
が出るのではないでしょうか。
「元禄繚乱」はことしの 12 月までの放映で、そ
こういった大会をまちの中でできるようにやっ
の後年末に総集編などが組まれて終わりになるよ
てみようではありませんか。
うであります。残り放送は3分の1程度になるか
次に、米沢の観光の目玉であります火縄銃の砲術
と思われますが、私は同様の質問を3月議会でも
隊の実演についてですが、どうも最近県外などへ
行いましたが、私の見た限りでは市内に「元禄繚
の遠征による発砲が多くあるように見受けられ、
乱」のげの字も見えないのではないかというふう
市内での発砲より県外での出張実演が多くなって
に感じております。
いるのではないかと思われます。愛知県や山梨県
また、毎週米沢や上杉家ゆかりの物語が展開され
のお祭りに行けば、米沢上杉藩の砲術が見られる
ているのに、それを利用して米沢を宣伝するよう
というのではなく、やはり観光の目玉であります
なのぼり、旗、看板などが目につきません。観光
から、観光客は米沢に行けば大迫力の火縄銃の実
協会などと強力に連携をして、もっとPRすべき
演が見られるという方向に持っていっていただく
ではないでしょうか。
ように各団体にお願いをするべきなのではないで
2、本市のイベントが散逸化していないか。
しょうか。
春の上杉まつり、5月3日の武者行列が以前は県
以上で1回目の質問を終わります。
5
○佐藤俊弘議長 髙橋市長。
工業現地の社長とおみえになりまして、何とかな
〔髙橋幸翁市長登壇〕
らないかということを繰り返し要請しましたけれ
○髙橋幸翁市長 山村議員のご質問にお答えいた
ども、どうにもならないという結論でございまし
します。
た。組合代表などでしょうけれども、職員の方に
大きい1と2の一部の概括的なことについては
は若干の話をしながら会社独自では 10 月1日以
私から、その他は担当部長、3についても担当部
降に設置をするということでございまして、本当
長からお答えいたします。
は会社の方の対応が先に出なければなりませんけ
雇用対策の状況は大変深刻でありまして、数字を
れども、ご指摘のとおりに地域経済としての、特
お述べになりましたけれども、全くそのとおりで
にアフターの問題を大変重視するために、申し上
ございます。表題にもありますいわゆる実年・熟
げたような機関を立ち上がらせたわけでありまし
年世帯については、
当市における有効求人倍率も、
て、今後は地方事務所などなどの件ともどうかか
お述べになりました平均数字をはるかに何分の1
わっていくかということでご支援をお願いしたい
かに下回っておりまして、最も生計的にはお金が
し、これらが中心になってご存じのとおりの明電
必要な、親はお年寄り、お子様は教育という年代
通信工業のいろいろな作業形態、生産ラインなど
が採用されないというのは、バブル崩壊後のいろ
を見ますと、八幡原企業協議会、それから電気工
いろなリストラやら経済対策にもかかわらず、こ
業会、地元資本の電振協といっておりますが、電
こが突き出してもろに被害を受けた結果かなと思
子機械機器振興協議会という3団体がありますた
っています。
めに、私は素人でありますけれども、いずれも明
一般的な雇用問題は公共職業安定所と申す国の
電通信工業と似たような生産体制と技術を持って
機関が中心にやって、これらを担当しているわけ
いらっしゃるのではなかろうかと思って、お述べ
ですから、米沢市の場合もそれを補完するつもり
になったとおりの環境にはありますけれども、そ
で、例えば埋まっております八幡原中核工業団地
れらの受け入れも何とか市もお役に立ちたいとい
のあのころは、人が欲しいとか、要らないのを入
うことで頑張っていきたいものだと思っておりま
れてくださいとかという補助的な公共団体として
す。
の要請をしたり、いろいろしてまいりましたけれ
それから、雇用の問題でお述べにもなっておりま
ども、限界があることについても景気対策やら雇
す今の実年世帯ということでございますが、なか
用問題については一定程度のご理解をちょうだい
なかこれは裏腹なことでございまして、全国でも
したいものだと思います。
バブル崩壊後いろいろな国策の手だてはしつつも、
ご例示になりました明電舎の問題、近日中に議会
最終的にそのツケがやっぱり独自のリストラなど
独自でご報告申し上げるということがありますか
の中で雇用の場をどんどん締め出されていくとい
ら、概括的にだけ申し上げますけれども、既に本
う結果が昨年来の全国的な失業率の拡大という大
日報道されておりますように、地元における公共
変残念な状況で今推移しているのではなかろうか
職業安定所、関連のあります米沢商工会議所、米
と思います。
沢市の3者で安定所所長を本部長とする雇用対策
申し上げますように、公共団体では雇用のあっせ
機関を設置したところでございます。ご理解いた
んはハローワークでありまして、もちろん補助的
だきたいのは、9月3日に明電舎社長、明電通信
には今も申し上げますようにいろいろな場面でや
6
ってはおり、今後も続けますけれども、なかなか
思っているところであります。私からは以上であ
難しいのでなかろうかというのが私の実感であり
ります。
ます。ですけれども、ご指摘にかんがみながら、
○佐藤俊弘議長 飯塚産業部長。
明電通信工業以外も当面する問題についてご相談
〔飯塚敏樹産業部長登壇〕
をいただければ、ハローワークとも連絡をとりな
○飯塚敏樹産業部長 私から、お尋ねの雇用問題及
がら何とかよりよい方向に少しでも対応できるよ
び観光行政についてお答えいたします。
うなきめ細かな手だてを私初め心がけてまいりた
市長から答弁申し上げましたが、現下の雇用状況
いと思っております。以下は昏倒の部長から申し
はまことに厳しいということでございます。ご質
上げます。
問にもございましたが、
とりわけ 45 歳以上の中高
2のまちづくりについて、結果はまちの広場をご
年の求職者に対する有効求人倍率は 0.12、再就職
承認いただいて、多くの市民から廃墟にしておく
の道が非常に厳しい状況が続いております。米沢
なという声でしましたし、その後国の施策と相ま
職業安定所の話では、プライバシー保護の関係か
って空き店舗対策なども商工会議所さん、商連な
ら求職者の扶養家族の有無については聞き取りを
どを中心にやってきましたけれども、いずれも対
していないということですが、年齢別の有効求人
症療法でありまして、やっぱりパワーのあるもの
数を見ますと、若年層が高く、中高年ほど低いと
で魅力のあるものをきちんとしないで空き店舗対
いう実態にありますので、厳しい状況が推察でき
策だけやっても通じないというのが、ここだけで
ます。
はなくて全国的な状況です。ですから、昨年法制
こうした状況から、去る8月 17 日に 40 歳ぐらい
化されました市街地活性化対策という法律に基づ
までの求職者を対象に1日ハローワークを米沢職
き、来春までに米沢における中心市街地をどうし
業安定所と置賜地区雇用対策協議会が連携をして
たらいいかという基本構想をご返事いただくこと
開催いたしております。参加企業数 30 社、求職者
で本年度関係者によるテーブルがスタートしてご
数約 150 名の実績となっております。今後の予定
ざいます。それらを見た上で財政上の問題も出て
といたしまして、中高年を対象とした1日ハロー
くるでありましょうし、そういうことを踏まえな
ワークをさらに 11 月以降にも開催を予定してお
がら官民共同でいろいろな活性化のためのリリー
ります。中高年齢の求職者の再就職の道が切り開
フエースになり得る計画であってほしいなと思っ
かれるように努力をしていきたいと考えていると
ております。
ころでございます。
また、過去議会でも会議所の有志などを中心とす
次に、観光行政でお尋ねがございましたけれども、
るまちづくり株式会社と公共団体であります市の
NHKの大河ドラマ「元禄繚乱」を意識した観光
パブリック施設などとの複合で合築のというふう
キャンペーンの実施については、さきの3月定例
なプランニングを構想として出されたこともあり
会の一般質問で市長から答弁を申し上げたとおり
ますけれども、それらも一緒に申し上げました基
であります。
本構想策定委員会のテーブルに今までの経過とし
本市は、
「上杉の城下町米沢」をキャッチフレー
てお出しをし、それらを全部ミックスしながら今
ズに観光キャンペーンを展開しておりますが、放
年度中───来春でしょうか、いただくものを中
映中の大河ドラマを利用した積極的な観光客の誘
心として、抜本的な計画で対応してまいりたいと
客を図っていくことは非常に難しいというふうに
7
考えております。したがいまして、その後改めて
問の3番の2の中の駅伝の部分についてのみお答
の内部討議は現在行っていないところであります。
え申し上げたいというふうに思います。特に、中
次に、米沢上杉まつりの行列のスタートの場所に
学校の駅伝を中心にして述べさせていただきたい
ついてのお尋ねがございましたが、確かに以前は
と思います。
白布街道からスタートしておりました。平成4年
毎年 10 月に開催しております米沢市中学校駅伝
8月の大峠道路の供用開始に伴い、翌年の平成5
競争大会は、各関係機関のご協力を得ながらこと
年4月の上杉行列から現在の位置に変更いたして
しで 42 回目を迎えております。
かつては各学校周
おります。変更した理由は、白布街道が主要幹線
りの駅伝などもその経過の中にございます。市民
であり、大峠道路の供用開始に伴って車の交通量
の方々の応援をいただきながら、毎年盛大に開催
も多く、行列待機によって交通渋滞が生じるおそ
をしてきたわけでございますが、そのコースにつ
れがあるということから、米沢警察署からの強い
きまして選手や応援の方々の安全確保を第一に、
要請があって、米沢上杉まつり実行委員会総会に
毎年警察署と大会事務局の方で協議をしながら設
おいて変更決定したものでございます。現在の交
定をしておるところでございます。
通状況から、平成4年以前のコースに変更するこ
議員ご指摘のとおり、まちのメーンの通りにおい
とは大変難しいという状況にあると思いますけれ
てコースを設定し、多くの方々の応援のもとで大
ども、なお関係方面と協議をしてまいりたいと思
会を開催したいという思いは同じでございます。
います。
そのことで選手も精いっぱい活躍することができ
次に、いわゆる米沢の砲術隊についてのお尋ねが
るというご指摘のこともそのように思います。し
ございました。市内には二つの砲術隊がございま
かし、平成7年になりますけれども、警察署の方
すが、ご案内のとおり年七、八回程度遠征という
から信号機と交差点のないコースでないと道路使
形で発砲実演を行っております。市内では上杉ま
用許可を出さないという厳しい指導がございまし
つりを初め、各種大会の開催の要請などによるも
た。翌平成8年よりは、現在の米沢五中をスター
の、もしくは訓練などで年五、六回、上杉砲術隊
ト、そしてゴールとして大平を折り返しとするコ
においては年 15 回程度発砲実演をいたしており
ースになったという経緯もございます。
さらには、
ます。なお、砲術隊による発砲は、決して観光目
県の中学校駅伝競争大会の米沢市の予選を5月に
的ではなくて、伝統文化の継承を目的ということ
行っておりますが、これは松川河川敷を利用して
での許可を受けておりますので、この点について
多くの方々にごらんになっていただきたいという
もよろしくご理解いただきたいと思います。
ようなことで予選大会はそこで実施をしていると
いずれにいたしましても、砲術隊の遠征によって
ころでございます。
米沢市の知名度が高まり、なおかつその土地との
このように、現在の車社会におきまして、一般車
親善に努めていただいていることについて非常に
両や大会関係者及び応援の方々の交通安全を確保
感謝を申し上げたいというふうに考えているとこ
しながら大会運営をしていくことを考えますと、
ろでございます。私からは、以上でございます。
現在のような一定の制約のもとに開催していかざ
○佐藤俊弘議長 佐藤教育長。
るを得ないという状況でございます。
〔佐藤政一教育長登壇〕
このことをご理解を賜りたいというふうに存じ
○佐藤政一教育長 私の方からは、山村議員のご質
ております。以上でございます。
8
○佐藤俊弘議長 6番山村明議員。
門戸を開放するようなお願いを米沢市の方からし
○山村明議員 まず、雇用問題についてであります
ていくというふうなことはできないものでしょう
けれども、本市は電気製品を主体に八幡原工業団
か。また、米沢市の臨時職員、アルバイトの採用
地を抱えておることもありまして、県内で最高の
などについてはそういった配慮もされてよいので
工業出荷額を誇っておるわけであります。八幡原
はないかなと思いますけれども、そういったこと
で約1,500 億円程度、
平成9年度では全体で5,700
はどのようなものでしょうか。リストラ退職者の
億円というふうな大変な製造業を抱えておるわけ
再就職は、大変な問題であると思います。
でありまして、そういった意味でもこのたびの明
まちづくりについて、現在もそうなりつつあるわ
電通信工業社員の皆さんにつながる支援策をぜひ
けでありますけれども、米沢市もますます高齢化
やっていただきたいし、何かできないものでしょ
社会になっていくというふうに思われます。そう
うかというふうにお聞きをいたします。
したときに、災害や除雪、排雪などの地域で連携
そして、さらに大企業のリストラに伴う明電舎の
して対応していかなければならないということが
ような現地子会社の閉鎖が心配されるわけであり
これから多くなってくるように思うわけでありま
ますけれども、八幡原工業団地などを抱える本市
して、そういった作業や対応をやっていくことに
は、非常にそういった形態の多い会社進出の状況
おいて、
ある程度家並みなどが連なっていないと、
にありまして、
今後こういったことに対する懸念、
そういった地域連携ということがうまくいかない
心配というものが非常にされるわけでありますけ
のではないのかなというふうに思っておりますけ
れども、その辺は当局でどのような感じ、考え、
れども、いかがなものでしょうか。
予測というものを持っておられるのかお聞きして
それから観光につきましては、3月の私の質問に
おきたいというふうに思います。
対して、市長から3月の時点では「
『元禄繚乱』は
ただいま産業部長の答弁の中に、プライバシー保
内部討議しておりませんが」というふうな答弁を
護のために扶養家族の有無は職業安定所なりでは
いただきましたけれども、その後内部討議された
聞いておらない、把握していないということであ
のかどうか。そして、されたのであれば、その話
りましたけれども、扶養家族のおられる失業者の
の結果、結論はどのようになっておられるのでし
方々、
特にやはり高校生、
大学生がおられるお宅、
ょうか。
それから子供さんが私学に行っておるといったと
それから、3月に市長は、浅野正義、吉良悪者と
ころでは非常に教育費の負担が多いわけでありま
いう構造に変わりはないために宣伝になるのかど
して、また都会の家賃など生活費のかかるところ
うかというふうに話されましたけれども、吉良町
に仕送りをしておるという家庭も市内には多くあ
に行かれた方のお話をお聞きしたんですが、吉良
るわけでありまして、本当に大変だというふうに
町では電車に大きく「元禄繚乱」と書いて運行し
思っております。そういった意味で、扶養家族の
たり、大変な力の入れようだということで、米沢
おられる失業者の就職あっせんを何とか手助けを
ももっと力を入れてやるべきではないのでしょう
してやれないものかなというふうに思うわけであ
か。そのように思います。
ります。
それから、米沢で赤穂浪士といったときに、忘れ
本市の外郭団体や米沢市の業務委託先や、例えば
てならないのは赤穂藩の家老だった大野九郎兵衛
公民館の運営協議会などでの採用といったものに
の碑と伝えられる碑が板谷峠に存在していること
9
であり、俗説では討ち入りで吉良上野介を討ち損
その辺の事情がおわかりであればお聞きいたして
じれば、吉良は米沢に逃れるはずだから、板谷峠
おきたいというふうに思います。
で討ち取るために開墾の農夫になって待ち構えて
それから、先ほど火縄銃の砲術について伝統文化
いたと言われているようなことがあるわけであり
の継承であって観光ではないというふうな産業部
まして、この大野九郎兵衛の存在は、
「元禄繚乱」
長の答弁でしたけれども、やはりこれを観光に生
の放映中に大いに観光宣伝をするべきではないの
かさない手はないというふうに私は思います。確
かなという感じがしております。即やるべきだと
かに建前はそうでしょうけれども、やはりこれを
いうふうに思いますが、いかがでしょうか。
いかに観光に結びつけていくかということで、県
それから、やはり日本の駅伝で非常に大きな大会
外観光客などに見せて「おお、すごい」という評
は、正月に行われる東京箱根間の大学駅伝であり
価を得られるのは、何といっても火縄銃の砲術だ
ます。東海道国道1号線を使ってやっている部分
というふうに私は思っております。これは歴史に
が非常に多くて、大変な車の交通量のところで大
興味のない方は、御廟を見せても、上杉神社を見
群衆の中でやっております。米沢市もぜひ一番繁
ても余り感動しないということがありますけれど
華街を通る駅伝コースを設定し、大会を実施して
も、この火縄銃だけは私はほとんどの方々を驚愕
もらいたいというふうに思いますけれども、県縦
させるというか、まさに度肝を抜かれるというふ
断駅伝でも山新放送会館前がゴールというふうに
うなもので、これは米沢の本当にこれから観光の
なっておりますし、この部分では山形市の一番に
目玉にしていくべきものだというふうに思います
ぎやかなところを通っているのではないのかなと
し、そういった意味でも伝統文化の継承という建
いうふうに思います。
前ではなくて、何とか観光に結びつける方向で各
先ほど、お祭りにおきましては、米沢警察署の強
種団体と協議してやっていっていただきたいとい
い要請により変更したと。それから、今教育長の
うふうに強くご要望申し上げます。
答弁の中で、平成7年に信号と交差点のないとこ
○佐藤俊弘議長 髙橋市長。
ろでないと許可を出さないというお話でございま
○髙橋幸翁市長 雇用対策、特に明電通信工業に関
したけれども、テレビなんかでお祭りとか、こう
連をして、下請さんと申し上げてよろしいかと思
いった各種駅伝、マラソン、各種イベントを見て
いますけれども、数社おありになるようです。こ
おりますと、都会ではあのように信号機のある一
ういう現況を踏まえられて、今後それぞれの企業
番繁華街の多いところで許可されておるのに、米
がどうなさるかは、集約的に経営者の問題だろう
沢では警察・公安当局の方からクレームがつくと
と私は思っております。以前からもやっておりま
いいますか、非常に逆の方向性に言われておると
すが、そのためにいろいろなお手伝いもあっせん
いうのは、
これはどうも我々が理解できにくいし、
も可能な限りしたいと思います。
さらには融資は、
一般市民も何でそうなのという疑問を率直に持っ
昨年来国や県で特別緊急融資制度がありますから、
ておられると思うんです。これは担当が警察・公
無担保、無保証、国で 5,000 万円、県 2,000 万円
安だということで、ご答弁いただけるかどうかな
などというのも用意しておりますし、独自の方策
んですが、その辺どのように思っておられるか。
の金融メニューもありますから、そこら辺も含め
また、どうして都会ではそういうものを認められ
てそれは考えていきたいと。親会社の明電通信工
て、米沢のような地方では認められないという、
業は年商も大きく、おっしゃるボリュームの従業
10
員数ですから、そこに至急融資云々なんていうの
な判断であります。
今後も運動はしますけれども、
は、少し僣越千万であり、これは地方自治体の責
難しいという位置になる中でのおっしゃる大野九
任で届く範囲ではないということについてもご了
郎兵衛は、山村議員から見る歴史価値では大変価
解いただきたいと思います。
値がおありになるんでしょうけれども、
「元禄繚
特に実年世帯の───例え話でしょうけれども、
乱」と同じで、やっぱり吉良と赤穂というのが主
公民館などにとおっしゃいましたけれども、これ
役ですから、最近は歴史ストーリーも価値観が変
は住民委託のときの二つのねらいがございまして、
わりますから、テレビドラマでいうとどっちが巡
基本の背骨は決めておいて、それぞれ地域独自に
査様でどっちが泥棒だといっても泥棒が主役とい
運営をしていただくということと、もう一つはや
う価値の時代ですから、そういうストーリーの展
っぱり合理化、費用の安上がりを考えております
開はありますけれども、やっぱり赤穂と吉良とい
から、よく天下りの問題が市民社会で言われます
うことで、上杉はサブのサブのお手伝いみたいな
けれども、国、その他がいう天下りでは決してな
ものですから、
年間 50 回ある放映の番組では時折
い。ほとんどの者が地区から要請されて行ってい
ナレーションで上杉や米沢なども紹介されますけ
らっしゃるわけですが、ほとんど嘱託、パートみ
れども、パンチがきかないことであります。かつ
たいなものでして、初任給を上回ることがないと
て謙信公の「天と地と」あるいは「独眼竜政宗」
いう賃金支給の中でおやりいただいているもので
なんていうのは、
やっぱり主役中の主役ですから、
すから、お求めの仕事がなくて、金がかかって大
米沢が大いに宣伝されたということもあります。
変だとおっしゃることについては十分にわかりま
なお、ご存じのとおりNHK大河ドラマ、来年は
すけれども、ご例示になりましたような市の関連
「葵三代」
、ジェームス三木先生でありますので、
施設に十二、三万の賃金でお受けいただけるのか
何とか米沢を出していただきたいというお願いを
どうかということになると、考え方はあっても現
しておりまして、どう取り上げられるかは別でご
実的には不可能と申し上げるほかないと私は思っ
ざいますけれども、そういう機会を生かす方が手
ております。
っとり早いと、
私はそんなふうに思っております。
それから、大野九郎兵衛の話ですけれども、裏返
それから、マラソンコースと公安委員会との話で
しをして「元禄繚乱」
、3月には私は詳しく申し上
ございますが、県警の山形県縦断駅伝競争の山形
げませんでしたけれども、直江兼続公を大河ドラ
市街地におけるメーンストリート利用はちょっと
マにという会がここにあるんです。それなども私
私はわかりませんけれども、一般に歩行者天国み
は難しいだろうと思いつつ、関係のNHKほかに
たいなことを商店街がご企画をされ、消費者から
お願いはしてまいりましたけれども、1年半前の
歓迎されるお祭りみたいなのは年がら年中では困
昨年の2時間番組「上杉鷹山」は、NHKの判断
るということでございます。ここだって六部舘山
では上杉家を論ずるときステータスネームは上杉
線を完成させれば、毎年春にやっておりましたび
謙信並びに鷹山だろうと言われておりまして、熱
っくり市というのはだめだということになりまし
狂的な数少ないファンはいろいろな戦国武将の中
たから、やめざるを得ないということでございま
で上杉家代々の偉い人がたくさんおられたという
すし、まちの広場をつくったときにも、平たいも
ことは知っておられたとしても、やっぱり公共、
のにしておいて、あそこで催しがあるとき道路を
大衆、全国という視点になれば難しいというふう
広場にも使えるようにということであんな設計を
11
議会でも話をしましたけれども、それも年中集ま
えしましたように、やっぱり中心市街地の活性化
りが道路の上では困るというふうなこともありま
をどうしていくかということを大きな枠組みの中
したから、相当の一定の制約を加えるという時代
で議論して決めていくということが必要なわけで
に交通規制はなってきつつあるのではなかろうか
ございますので、今年度いっぱい、来年の2月か
ということになります。
山形のその他のお祭りも、
3月ぐらいまでかかりますけれども、その基本計
歩行者天国云々というのは公園の中でとか何とか
画の策定作業に重点的にとりかかってまいりたい
ということに今度変更を余儀なくされたというこ
と考えているところでございます。
とも聞いておりますから、ご趣旨のにぎわいとい
○佐藤俊弘議長 飯塚産業部長。
う点では必要なのかもしれませんけれども、必ず
○飯塚敏樹産業部長 このたびの明電通信工業の
しもこっちだけの理由ではなかなか実現できない
撤退に伴います基本的な部分については市長から
という時代の流れ、交通規制などがありますため
お答え申し上げましたが、なおその影響について
に、今後も努力はしますけれども、一定のご理解
は流動的な部分も非常に多くて、ハローワーク所
もちょうだいしたいと思っております。私からは
長を本部長とする対策本部で今後その詳細の情報
以上です。
収集に当たるということになっておりますので、
○佐藤俊弘議長 大久保企画調整部長。
もうしばらくお時間をいただきたいと思います。
○大久保利之企画調整部長 市街地の空き家がふ
さらに、中高年層の求職者の生活実態についてお
えてきますと地域連携がだんだんと失われてくる
述べになりましたけれども、私どもも同様に認識
のではないかというご指摘は、全く懸念されると
しております。雇用環境が例年になく厳しいとい
ころでございまして、そのことが進んでコミュニ
うことで、
私ども市内の従業員 10 名以上の事業者
ティーの崩壊につながるというふうなことだけは
約 1,000 社の事業主に対して商工会議所会頭との
ぜひ避けるべきではないかというふうに思ってお
連名で求人の開拓の要請も行っております。雇用
ります。
の確保については、職業安定所が基本でございま
しかし、地域連携を保つために、あるいはコミュ
すけれども、私ども雇用の確保の一助になればと
ニティーを維持するために何としても無理やり居
いうことでの努力をいたしているところでござい
住してほしい、ビジネスのチャンスとしては余り
ます。
よろしくないにもかかわらず、そこに店舗を張っ
それから、吉良町についての取り組みが「元禄繚
てほしいということを一方的に言い続けることは
乱」との絡みでございましたけれども、ご例示あ
できないわけでございますので、居住される方が
りました分につきましては、吉良町で大河ドラマ
まちの中に住んでいることがより便利だという状
の放映をターゲットとした観光キャンペーンは特
況をつくること、それからまちの中の店舗の立地
段実施していないというお話でしたけれども、そ
も悪くはないという状況をつくること、こういっ
の放映後、吉良家の菩提寺を訪ねる観光客が増加
たことが大事なことなのではないかというふうに
しておりまして、
その受け入れ体制といいますか、
思います。結果的にそのことは行政がまちの中に
駐車場の整備、案内看板の設置、のぼり等の制作
比較的重点的に投資をした社会資本を有効に使う
などを行っているということでございます。
ことができますから、その意味でも大事なことで
私どもも「元禄紀行」の中で本市の紹介がありま
はないか。先ほど市長が第1回目のご答弁でお答
したので、それらを契機として本市を訪れる観光
12
客がふえてくれるだろうということも期待してい
そういった意味で、もしおわかりになれば、市内
るところでございます。
における新規学卒予定者の就職内定状況といった
それから、大野九郎兵衛のお話がございましたけ
ものとその傾向について、もし把握しておられれ
れども、板谷市内にございます大野九郎兵衛の碑
ばその辺の状況をお聞きしておきたいというふう
につきましては、入り口に案内標識を設置し、県
に思います。
道から碑までの下刈り、さらに途中の丸木橋等を
先ほど2回目の質問でお話しいたしましたけれ
一昨年に整備を図っているということでございま
ども、市の外郭団体や業務委託を受けているとこ
す。
ろ、そういったところにこういった失業者を何と
なお、この大野九郎兵衛のお話は、ご指摘があり
かあっせんするなり何かできないものかというふ
ましたように史実に基づいたものではなく、後日
うに思っておりますけれども、そういったところ
談という形でのお話でございますので、米沢市が
の多くが、前にも私が一般質問でお話しいたしま
発行しておりますパンフレット、その他には積極
したけれども、どうも市の業務委託を受けている
的に記載していないという事情もございますので、
ところや外郭団体につきましては、米沢市の職員
ご理解いただきたいと思います。
退職者の方が多く恒常的にそこに───早く言え
○佐藤俊弘議長 6番山村明議員。
ば天下りですけれども、継続して引き継ぐ形で就
○6番(山村明議員) 最後の質問になるわけであ
職しておるという場面があるわけでして、そうい
りますけれども、雇用問題につきましては、私は
った意味ではこういった扶養家族のいる失業者の
親・保護者のリストラや事業不振で学校を中途退
方々にも何らかの手だてもあってもいいのではな
学している生徒が非常に増加するのではないのか
いのかなと。そういった意味では、市長がよく言
なという心配があったものですから、いろいろ山
われる親切、明朗、公平という部分で何とかでき
大工学部、県立の米沢女子短大、市内の各高校に
ないものかなというふうに思いますけれども、い
問い合わせをして調べてみたんでありますけれど
かがなものでしょうか。
も、実はそのような実態はつかめませんでした。
それから、観光行政の大野九郎兵衛につきまして
というのは、やはり退学の理由は一身上の都合と
は、今産業部長がお話しになりましたけれども、
いうふうにしか書いておらないということで、な
やはり史実にはどうも調べても出てこないようで
かなかそういったことに結びつくような結果は得
あります。出てこないわけでありますけれども、
られなかったわけでありますけれども、やはりま
観光先進地の隣の会津若松市に行っても、武家屋
た保護者としては何をさておいてもほかは犠牲に
敷を初めとして、史実にない場所に勝手にといい
しても子供の教育だけは最優先でやっていかなけ
ますか、大々的に箱物なり何なりをつくって観光
ればならないという思いがあるのかなという感じ
客を呼び込んでおることもまた事実でありますし、
がしたわけであります。
歴史に基づく観光も必要でしょうけれども、観光
私の議員活動の中で、前にはなかったんですけれ
客を満足させるという観光もあってよいのではな
ども、最近新規の学卒予定者の就職相談を受ける
いのかなと。そういった意味では、米沢は余りに
ことが去年あたりからたびたびあったものですか
も正直、純粋過ぎて、観光行政がどうも下手とい
ら、どうも雇用環境の悪化ということになってき
うか、もうちょっと商才にたけた観光もやってい
ているのかなというふうに思います。
くべきではないのかなというふうに思いますが、
13
いかがでしょうか。
圧倒的に全国から、20 歳前後のギャルと申し上げ
それから、大野九郎兵衛伝説に関しては、やはり
ると言葉は悪くなりますけれども、招聘している
伝説としての歴史のミステリーロマンも観光客に
というのは、米沢市の戦略でも何でもなくて、た
受け入れてもらえるように、そういうコマーシャ
またまふとした動機であんなことにフィーバーし
ル、宣伝の仕方をやって、大いに観光宣伝をする
ているという光景もあるわけですから、おっしゃ
べきだというふうに思いますが、その点いかがな
るとおりどれがどうなって当たるか外れるかとい
ものでしょうか。
う表現はよくないかもしれません。これはやって
○佐藤俊弘議長 髙橋市長。
みて、その結果でないと一概には申し上げられな
○髙橋幸翁市長 特に、就職難なので先ほど来ご例
い部分があります。そういう価値の時代だろうと
示の公民館などにというのは、まず費用でお受け
いうことはよく承知をしています。最近言われる
いただけません。それから、地域住民の方に管理
のは、米沢の歴史は何が何だか余り材料がいっぱ
運営を委託という形で契約を結んでやっているわ
いあり過ぎて、食事の料理でいうとでき上がった
けですけれども、やっぱり実態を見ますと、そち
ものが何だか焦点ぼけしていると。もっと絞りな
らで独自に選ばれるんです。まず、実態は市役所
さいというよそからの人の声が私に対しては圧倒
の職員───県職員もおられますけれども、職員
的でもありますので、やっぱり内向き、外向けと
経験者、公務員、学校の先生、農協の職員だった
いうことで関係観光協会、その他とも話をして、
人、この3種類が圧倒的でございます。公民館に
少し今後交通整理をしてかからなければならない
天下りなんておっしゃいましたけれども、公民館
のかなと思っております。
に市役所の退職職員をこちらから申し上げたこと
○佐藤俊弘議長 以上で6番山村明議員の一般質
はただの一度もございませんので、お間違えのな
問を終了し、暫時休憩いたします。
いように。しかも、くどいようですけれども、国
などで言われる退職後の在任中の報酬が莫大でな
午前10時59分 休憩
どという天下りではありませんから、そんなふう
には市の行政上はとっておりませんので、ご理解
午前11時10分 開議
をいただきたいと思います。
その他のことでは、最初雇用対策で申し上げまし
○佐藤俊弘議長 休憩前に引き続き会議を開きま
たとおり、限界はありますけれども、明電通信工
す。
業のみならず、生活実態を大変深刻に受けとめて
次に進みます。
おりますから、主役はハローワークでありますけ
一つ、5期目を目指している市長の今後の姿勢に
れども、こちらも私ほかで頑張って対応してまい
ついて、特に財政運営について取り組む姿勢を伺
りたいなと。傷口ができるだけ小さくなるように
う、ほか4点、26 番佐藤忠次議員。
してほしいなというふうに思います。
〔26番佐藤忠次議員登壇〕
(拍手)
大野九郎兵衛に関連してミステリーロマンをと
○26番(佐藤忠次議員) 髙橋市長は、16 年の長
いうような、それは今インターネットの時代です
きにわたり米沢市のトップリーダーとして努力し
から、一つは桑原水菜さんの「炎のミラージュ」
てこられました。まずもって敬意を表したいと思
というのが川中島合戦やら前夜の武 式を描いて
います。
14
この間、八幡原工業団地の企業誘致に始まり、学
しかし、農村地域では個人で利用することができ
校建設等、数えれば切りがありません。ただ残念
ますが、市街地においてはなかなか困難なものだ
なことには、
南部土地改良を白紙撤回されたこと、
と思います。今、長井市ではレインボープランと
もっと住民とのコミュニケーションができなかっ
して生ごみを1カ所に収集し、家畜の汚物とまぜ
たものでしょうか。また、八幡原と上海上を結ぶ
合わせて堆肥として土地に返しているようです。
林道工事が今中断されております。これも地域整
これが本当の自然の姿ではないでしょうか。市長
備公団により市が移管された平成5年に地域住民
は、各地区の座談会を通して、3市5町でつくれ
にもっと説明会をされておれば、このような問題
らました広域事務組合で千代田ごみ清掃が新しく
は起こらなかったのではないかと思います。残念
でき上がったので、今は何のトラブルもなく順調
で仕方ありません。
に稼働していると答弁されております。しかし、
いよいよオフィス・アルカディアの分譲が開始さ
果樹農家、
特にブドウ、
リンゴの農家については、
れようとしています。また、米沢上杉博物館も工
剪定枝の処理に大変苦慮しているところでござい
事入札が決まったようで、市民にとっては夢と希
ます。今までは野焼きをしておったのでございま
望がわいてくるのではないでしょうか。しかし、
すが、今度は焼却炉に運ばなければならないとい
今全国的に不景気で、各地方自治体は精いっぱい
うことで、大変問題があるようでございます。ビ
の力で自分の自治体を守ろうとしています。もち
ニール類についてはどうにもなりませんが、生ご
ろん米沢も一生懸命に努力されているようですが、
みとか樹木類については自然と腐るものです。行
このような厳しいときにこそトップ市長の指導力
政が中に入って、堆肥センターのようなものでも
が問われるのではないでしょうか。
できないものでしょうか、お伺いいたします。
昭和 50 年前半の赤字再建中のあのような苦しい
私は、昭和 42 年、県直営の除雪に臨時オペレー
思い出を二度と繰り返さないためにも、このたび
ターとして勤務しました。
直営時代は 10 年ぐらい
5選を表明されました市長にまずもって今後の姿
でしたか、そして直営が廃止になり、民間に五、
勢、また継続中のもの、特に財政運営についてど
六年ほど勤めました。そして、また市道除雪につ
のような姿勢で取り組んでいかれるのかをお伺い
いても中古のドーザーなどを購入させていただき、
いたします。
数年下請などもやった経験がございます。米沢市
米沢市行財政改革大綱は、4年前の平成8年6月
は雪国でございます。雪の降らない自治体に比べ
に議会に示されました。改革の主眼の中に財政力
れば、全くむだな経費かもしれません。しかし、
の向上を掲げ、
5年後の平成 12 年には経常収支比
米沢市にとっては避けては通れない重大な問題だ
率 85%を目指しているようですが、見通しはいか
と思います。
がなものでしょうか。米沢市行財政改革大綱によ
今年度も当初予算で3億 5,000 万円が計上されて
りますと、
当面の措置事項として 17 項目ほど挙げ
いるようでございます。過去3年間の決算を見ま
られております。ごみの減量化を推進し、ごみの
すと、除雪対策として平成7年度には総額4億
収集のあり方について検討するとあります。どの
6,000 万円が使われておったようでございます。
ような対策がとられていますか。
平成8年度には総額で3億 1,000 万円、そして直
現在生ごみの減量対策として、コンポストの半額
営分として 4,700 万円強ほど上がっているようで
補助を行っていますが、
なかなか好評のようです。
ございます。八幡原工業団地委託料直営分を見ま
15
すと 3,300 万円ほど契約なされているようでござ
ほとんどの民間委託をしている除雪路線では、バ
います。9年度の総額は4億 1,000 万円弱でござ
ケットによるダンプに雪を積み上げる作業による
います。直営分を見ますと 4,900 万円弱、八幡原
排雪をしている状態でございます。
工業団地委託料については明細が載っておりませ
ちなみに、山形県、そして除雪対策をしている市
んでした。恐らく9年度も8年度と同額かと思わ
町村では、建設省より 75%の国庫補助を受け、除
れます。平成9年度の決算書に八幡原工業団地委
雪機を購入し、民間に委託している現状にありま
託料として明細を載せておらなかったのはなぜだ
す。特に、民間業者では、金額が高く購入しがた
ったのでしょうか、お伺いいたします。
く、除雪にしか使用できない除雪ロータリー機械
私も昨年まで決算委員でしたので、決算特別委員
を県などは民間委託しています。除雪ロータリー
会で質問すればよかったと思いますが、大事なこ
機械の効率は、大量の雪を短時間に飛ばすため、
となのであえて質問させていただきます。
排雪作業に力を発揮しています。しかし、米沢市
過去3年間を見ますと、雪の量によって総額が大
は国庫補助により除雪機械購入をしているものの、
分違ってまいります。7年と8年度の総額では1
直営除雪をしているため、有効な国庫補助も直営
億 5,000 万円も差がついております。八幡原工業
の維持堅持に使われている状態で、除雪ロータリ
団地の委託料については、逆に7年度と8年度で
ー機を購入して市内の排雪作業に役立てて、町内
は 100 万円ほど増になっておるのです。どのよう
協力会の経費を軽減する状況にはないのでありま
な理由でしょうか、お伺いいたします。
す。
直営については、雪が降っても降らなくとも
20 年、30 年前には、直営除雪の役割と活躍があ
5,000 万円前後の経費がかかるようでございます。
りましたが、
今となっては平成 10 年度では歩道除
この3年間の決算から、毎年除雪路線がふえてい
雪を除けば全体の 7.8%足らずの除雪路線に除雪
ますから、予算も当然比例してくると思います。
予算から見て民間委託から比べ相当割高な直営除
しかし、本当に効率よく使われているのでしょう
雪をしています。仮に国庫補助の残りの 25%を起
か、疑問に思われてなりません。米沢市除雪事業
債で対応する場合でも、
直営除雪による 17 台の重
計画には、一つ、目的には、冬期間における交通
機の維持管理費、そして需用費、特に長年固定雇
の確保は、市民の生活、防災及び産業経済活動上
用している臨時オペレーターの人件費を見ても五、
大きな課題である。そして、この事業の円滑な実
六千万円は下らず、そこをやりくりするだけでも
施を図るために、市民の理解と協力を得ながら万
すぐに除雪ロータリー機が購入でき、民間に委託
全を期することを目的とするとなっています。今
することができます。
までは市道のうち第1種除雪としている路線は排
3月議会の予算特別委員会で質問をした内容の
雪路線であり、それ以外の第2・第3種除雪指定
八幡原工業団地の除雪を特別除雪区間として年間
路線の市道は除雪をしてから道路に雪が積もれば
特定業者に随意契約していることについて、これ
経費負担により町内協力除雪を行い、冬期間の交
については入札制にできないものでしょうか、お
通の確保に努めているようです。ことしの1月上
伺いいたします。国道、県道の除雪は以前より入
旬の集中的な豪雪が続いたような場合、除雪と排
札制度をとっておられます。景気が厳しく、公務
雪を交互にしなければ狭い道路では車のすれ違い
員のボーナスまでが人事院勧告により 0.3 カ月減
も困難であり、
歩行者も危険であります。
しかし、
額を迫られている厳しい折、自由経済主義の中い
16
つまでも随意契約をしているのではいかがなもの
た。これをお聞きして、自然科学の体験学習が今
でしょうか。予算の大枠から見ても、除雪対策事
こそ必要とさらに強く感じたところでございます。
業費がどのように予算執行されているのかがわか
最近私は知人とともに双松公園の市民天文台の一
り、財政面で厳しい状況であるなら、速やかに変
般公園を訪れ、天の川や球状星団M13 などを観測
革実行してければならない課題ではないでしょう
しました。そのときは宇宙の広さというか、深さ
か。
を感じたところでございます。
以上のことから、三つの質問をさせていただきま
次に、今米沢駅は東西自由通路が今年度中に完成
す。
し、徐々に東側の開設が進もうとしています。現
排雪に力を入れた除雪対策事業に方向転換はで
在、米沢市には米沢駅を含めて9カ所の駅がある
きないものでしょうか。直営除雪をやめて、民間
ようですが、米沢駅を除いた8カ所の駅は無人駅
委託に一時も早くしていただけないものでしょう
です。私はその8カ所全部を見てまいりました。
か。
八幡原中核工業団地除雪を随意契約を廃止し、
いずれも待合所は殺風景でごみが散らかっており
入札制にできないものでしょうか、お伺いいたし
ました。また、トイレは旧式で、汚いようでした。
ます。
南米沢駅と西米沢駅には学生の自転車が放置され、
ここ数年は、天体ショーが続いており、大型のヘ
なかなか乱雑な状態でございました。
ールホップ彗星が地球に接近したのも記憶に新し
そんなことから、JRがもちろん管理しているわ
いことでありました。また、ハップル宇宙望遠鏡
けでございますが、何か米沢としてできるものは
やハワイに完成した世界最大の望遠鏡のすばるな
ないものかと考えまして、南と西駅については駐
ど、全国的に見ても公共の天文台建設が静かなブ
輪場、そしてまたそのほかの各駅については旧式
ームとなっております。まちおこしに深くかかわ
のトイレを水洗化できないものかと思ったところ
っているようです。
でございます。もちろんJRの考えもあると思い
なぜ、今ここで市民天体観測所建設についてかと
ますが、米沢市としてお手伝いができるものがあ
いいますと、置賜地方では南陽市の双松公園に市
れば、一つ一つ解決していきたいものだと思って
民天文台があり、観測地として良好ですが、星が
いるところでございます。
一番きれいに見える冬には雪のため利用できない
以上で壇上からの質問は終わらせていただきま
状況にあります。そこで、一年じゅう観測できる
すが、2回目の質問は議席よりさせていただきま
ところがあればと提案するものでございます。こ
す。終わります。
こでいう天文観測所は、
小学校高学年から中学生、
○佐藤俊弘議長 髙橋市長。
高校生を対象とする自然科学教育に役立つような
〔髙橋幸翁市長登壇〕
施設でございます。
○髙橋幸翁市長 佐藤忠次議員のご質問にお答え
去る8月1日に置賜農村文化ゼミナールに参加
申し上げます。
いたしました。その中で、山岳信仰について学び
大きい1について私から、その他は教育長及び担
ましたが、その開校の祝辞の中で佐藤政一教育長
当の部長からお答え申し上げます。
が、20 年ほど前に第二中学校で教鞭をとっていた
今後の姿勢についてという私の所信についての
とき、野外学習として六郷町の置賜民俗資料館を
お尋ねでありました。どこでも言いますように、
何度か生徒とともに見学したと話しておられまし
世紀が変わるわけですから、次の期はその橋渡し
17
になるということを自覚しているということが一
感情なども無視できませんから、それは必ずしも
つでございます。これは概念的な問題でございま
国が求めるように一気呵成に達成されるかどうか
す。
は未定でありますけれども、毎度市議会でもこの
いつも申し上げておりますように、栗子、新しい
地域と周辺とについていろいろご指摘がございま
未来を切り開くオフィス・アルカディア、既に来
すように、時代はまさに国ぐるみでそういう方向
月着工する県と共催の博物館、コンベンションホ
に持っていかざるを得ないという状況になったこ
ール等々という、地域を引っ張るための大型プロ
とを考えますとき、今までの若干の私のキャリア
ジェクト事業は以前にもありましたけれども、そ
も伴いながら、その骨格的な筋道は次の期で果た
れらにも増して劣らないほどの大きな事業がメジ
さなければならないだろうという自負心を持って
ロ押しであります。一定の筋道づけは私の時代で
いることも確かでございます。
というふうに思っております。
特に、お求めになります財政状況、経常収支比率
それから、全国一斉に少子高齢化であります。
をおっしゃいました。これは過ぐる議会にも何度
特に、高齢社会福祉のためには法律により来年か
か申し上げておりますように、前提が一つござい
らスタートします介護保険です。都市規模、財政
ます。うちの行財政改革市民委員会で長きにわた
事情等もありましていろいろばらつきがあるよう
ってご議論いただいたときには、バブル崩壊の始
に報道されておりますが、順調で万全な対応がで
まりぐらいで、歳入が特に税収においてダウンし
きるよう取り組んでまいりたいというふうに思い
ていくということは予想できないという事情が一
ますし、それから少子化についてはいろいろな事
つはありました。それらの中でも当時と今とでど
情はありますけれども、現実かつての年出生数
うかといえば、全体税収では法人税は浮き沈みが
2,200 名が900名前後とダウンいたしましたから、
ございます。ここ何年間かはマイナスかもしれま
相当少なくなりました。福祉法人等の私営の乳児
せん。ただ、国の所得税、制度減税、それから特
院などもありますけれども、古くもなりました市
別減税などがありますから、それらの制度の変更
営の乳児院を公設民営、先ほどの合理化ともかか
による個人市民税などの減額があります。それら
わり合いを持ちながら、近く新設したいというよ
については大半は税収欠陥を補完するためにまず
うなこともやっぱり少子高齢化の大切な側面では
借りておきなさい、後で国が持ってきますよとい
なかろうかと思っております。
ういきな計らいをしておりますけれども、経理上
第3番目には、市町村合併であります。7月開催
はそれは分母になり得ないという体質を一つ持っ
の全国市長会で、総理、自治大臣が督励をされま
ているんだということについてまずご理解をいた
した。先月通達により、2000 年度中、つまり平成
だきたいというふうに思います。
12 年度中に近隣自治体とどういうふうな合併の
個人市民税は───算術でありますけれども、も
ための問題点があるのかなどについても含みなが
し県税なかりせば、年度にもよりますけれども、
ら、国に独自プランを出せということでございま
やっぱりあの当時考えたおおむね対前年度比3%
す。
「待て、しばし」がない状況になりました。い
前後の一番大きい個人市民税では伸びてきている
つも市民に申し上げておりますけれども、あくま
ということも見逃すことができない堅強な財政負
でもそれぞれの自治体にすまかえをされる住民や
担の地域社会だと申して差し支えないだろうと思
ら、
議会やら、
首長さんなどのご意思というもの、
いますし、ですから何度も何度も議会でご指摘を
18
いただいたとき、そういう事情もありまして 85%
総じて、何であれ米沢市は過去赤字再建準用団体
にするというのはなかなか難しいとは自覚をして
という体験をいたしました。再びそういうことの
います。もちろん、当初予算編成のときは少し余
ないようにしなければならない。決して財政主導
裕を持って作成しませんと後でマイナスになると
というわけではありませんけれども、やっぱり総
いうおそれもありますために、会社の経営もそう
合計画推進の中でも申し上げますように、お金に
でしょうけれども、支出はアッパーで入る方はロ
かかわってできたりできなかったり、積み残しが
ーワーでというのが予算編成の大原則であります
出るということについても、一定の許容範囲でこ
から、そういうことにしておりますから、当初で
れはご理解をいただかないといけないかなと思っ
は高くとも決算じりでは下がってくるという過去
ております。
の例でございますし、85%も今申し上げる国の後
あえてお求めになりましたけれども、私は過去 40
で返済してくれるんですよというのが、本来は市
年間地方政治とかかわって生活してまいりました。
民負担による市税で入る部分でありましたから、
最後のものだろうという、私自身の米沢市にかけ
そして国が肩代わりしてくれるものを分母に組み
る集大成を次の期にしたいという気持ちで取り組
入れてすれば 85%は近い年度で、明年度にも容易
んでまいりたいと思います。
に達成できるだろうと思っています。
私からは以上であります。
ただ、そう申し上げながら、考慮しなければなら
○佐藤俊弘議長 我妻市民環境部長。
ない地方行財政の問題がございます。一つは、地
〔我妻文夫市民環境部長登壇〕
方分権と国、地方のお金の分け方の問題でござい
○我妻文夫市民環境部長 私から2番目のごみ減
ます。今のところ国、自治省は地方6団体などを
量化についてお答え申し上げます。
指導監督する立場にありながら、
この 10 年間と申
大きく3点からなるご質問でございました。順を
し上げてもよろしいと思いますけれども、大蔵省
追ってお答え申し上げます。
と対峙しながら地方公共団体を助けるようにとい
まず第1点でございますが、ごみ減量化対策につ
う動きを実態としてしてまいられましたし、6団
いてでございます。
体はもとより、現在の本税3税の地方交付税 32%、
廃棄物につきましては、通常分別すれば資源、ま
それが 32.5%と 0.5%上がりましたし、この水準
ぜればごみというふうに言われておりますように、
は各団体も守ってほしいし、自治省も明確には言
ごみの減量化を図るためには、まずその元であり
っておりませんけれども、そういう取り組みでの
ますところからしっかり分別することが必要でご
お金の分け方に対応し、運動していかれるものだ
ざいます。特に、資源の乏しい我が国の現状を考
ろうと思っておりますけれども、その辺が来年以
えますと、資源の再利用、再生利用など、資源循
降まだまだ未定の要素もありますために、全体的
環型社会を構築することが重要でございます。
にはそれらがどうなっていくかということを見定
ご承知のとおり、平成9年4月から容器包装に係
めなければ、これは本市だけの問題ではありませ
る分別収集及び再商品化の促進に関する法律が施
んけれども、またお金の分け方が狂ってくるなら
行されまして、
本市でも平成9年 10 月1日より分
ば、またそこでみんな各団体は対応の違いを迫ら
別資源物収集計画に基づきまして収集を実施した
れるということも一定程度もう一方側では考えて
ところでございます。
平成 10 年度で申し上げます
おく必要があるのでなかろうかと。
と、
古紙類では 2,647 トン、
空き缶では 196 トン、
19
空き瓶では 360 トン、古繊維では 142 トンの合わ
農業・畜産廃棄物を合わせ堆肥化する長井のレイ
せまして 3,345 トンの膨大な資源物が回収されま
ンボープランのような施設整備、さらには樹木の
した。これは先ほど申し上げました限りある資源
剪定枝などをチップ化して堆肥として使用する施
をより有効に活用し、資源循環型社会構築の必要
設整備については、担当部として現在計画はござ
性について多くの市民の方からご理解とご協力を
いませんが、ただ農林サイドで一部具体的な動き
いただき、そして行動された結果であり、相当の
があるようでございます。細部について承知して
ごみの減量化が図られたものというふうに考えて
ございませんが、それはブドウの剪定枝をチップ
おります。
化する機械整備について、県に対しまして平成 12
また、生ごみの堆肥化を図るために、現在 4,784
年度事業として採択していただくように要望して
基の数多くのコンポストを設置利用されておりま
いくというふうなことでございますので、ひとつ
して、これもごみ減量化が図られております。
ご理解を賜りたいと思います。
以上でございます。
以上、主なものを申し上げました。なお、平成 13
○佐藤俊弘議長 森建設部長。
年4月1日からは、特定家庭用機器再商品化法が
〔森正弘建設部長登壇〕
施行され、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンの
○森正弘建設部長 それでは、私の方から除雪に関
家電リサイクルが始まってまいりますが、今後も
するご質問にお答えしたいと思います。
国の施策に合わせて住みよい環境づくりのため、
数多くご質問がございまして、大きく分けて5点
環境に配慮した施策の推進に努めてまいります。
ほどあったかと思います。若干順序が逆になりま
次に、2点目のごみ収集のあり方についてでござ
すので、お許しをいただきたいと思います。
いますが、議員ご承知のように、現在一般家庭の
まず最初に、民間委託をすべきというご質問に対
日常生活から排出されます可燃物については週2
してお答え申し上げます。
回、不燃物については週1回、有害ごみについて
当然ながら、現在行革も絡んでおりますけれども、
は月1回、さらには粗大ごみについては随時と計
直営の民間委託化につきまして現在私どもの内部
画収集を実施してございます。また、先ほど申し
で除雪の業務全般について今後のあり方、方向性
上げました容器包装リサイクル法に基づく分別資
を検討しているところでございます。
この中には、
源物については月1回回収してございますので、
委託業者の受け入れ体制のあり方ですとか、これ
当面は現行の収集計画を継続してまいります。
以上の受け入れに対する業者さんの意向調査、あ
次に、3点目の生ごみの堆肥化についての考え方
るいは市の保有の除雪機械の運用方法、市民との
というお尋ねでございました。生ごみの堆肥化を
コンセンサスづくり、さまざまな数多くの課題が
図るために、現在コンポストを設置される市民の
ございます。方向性が出るまでには一定の時間が
方に補助制度を実施してございますが、簡便で使
必要と思いますけれども、鋭意このことにつきま
いやすいことなどから、継続して普及促進に努め
しては進めてまいりたいというふうに思っており
てまいります。なお、平成 10 年度からモデル地区
ます。
を設定して、面的整備を図ってございまして、今
また一つ申し上げておきたいのは、何よりも経費
後も地域ぐるみでの生ごみ堆肥化による減量運動
については非常に大事なことでございますけれど
を推進してまいります。
も、民間委託化による現行の除雪のレベルを落と
なお、議員がお述べになりました家庭の生ごみと
さないということも大変重要なことでございます
20
ので、この辺も踏まえて検討してまいりたいと思
けにはいきませんので、現時点ではそのような方
います。
向転換をするということは非常に難しいというふ
また、もう一つ申し上げたいのは、本市の場合国
うに考えております。
県道のようにいわば線的な除雪と違いまして、私
それから3点目でございますが、八幡原の工業団
どもが担当しております市道につきましては生活
地でございますけれども、確かにあそこは企業活
道路も含めた非常に多岐にわたる面的な除雪とい
動ということで 24 時間体制で操業をされている
う大きな違いがあることもひとつご理解を賜りた
方が数社ございます。そういった意味で、市の政
いと存じます。
策的な方針として企業活動に支障を来さないよう
次に、順序が逆になりますが、排雪を増強してロ
24 時間体制で取り組んでいるところでございま
ータリー車を配置というようなご質問でお答えを
す。また、万が一の場合、人身事故あるいは物損
させていただきますが、確かに排雪というのは有
事故等々もございますので、そういった場合にき
効な雪処理方法でございます。ただ、その道路の
ちんと責任を持っていただくように委託業者さん
地形によりましては、やはりドーザーも必要にな
と委託契約をして取り組んでいるものでございま
る場合もございますので、
基本的にはロータリー、
す。
ドーザー、ダンプトラックという三つの組み合わ
またもう一つ申し上げたいのは、これは作業効率
せが必要と考えております。当然ながら、通常の
上でございますけれども、ご指摘のエリアは工業
除雪に比べて多額の金がかかりますので、この点
団地だけではなくて万世地区の大半を同一エリア
についても先ほど議員がおっしゃられました経費
としてお願いしております。これはオペレーター
とのかかわりから種々検討すべきものというふう
や除雪機械の保有の状況、さらには物損事故防止
に思っております。
を図る上でも道路状況に精通した雪処理が必要で
一方、私どもでは従来1種路線、排雪路線という
ございます。そういった意味で、作業技術、経験
のがございますけれども、かつての一方通行規制
等も必要でありますので、随意契約としていると
のあたりからそういう経費の問題もございまして
ころでございますので、ご理解を賜りたいと思い
排雪路線の指定の延長というのは凍結をしてまい
ます。
りました。また、一方では若干述べられましたけ
ほかの業者さんのエリアも毎年同じところにお
れども、米沢方式と言われておりますように、運
願いをしておりますので、その点も申し添えさせ
搬経費、いわゆるダンプ代は地元でご負担をいた
ていただきたいと思います。
だくという大変すばらしい官民挙げての除雪に対
大手さんから中小の業者、さまざまな方、ほとん
する取り組みの市民の意識といいましょうか、姿
どの方に現在除雪をお願いしております。例えば
勢がございますので、これからも今後大事にして
これが仮に入札制度にした場合に、当然ながらど
いきたいし、醸成をしてまいりたいというふうに
こかのエリアの業者さんが八幡原に回るというケ
考えております。
ースが多分に考えられますので、毎年業者さんが
現在、大、中、小合わせて 36 の業者の方にそれ
変わるということも先ほど申し上げましたいろい
ぞれ一定のエリアを委託をしております。そうい
ろな事故防止、効率のよさということを考えます
った関係で、それぞれに行き渡るには相当の数の
と、これまた非常に課題が多いということもご理
ロータリー車がございませんと満遍なくというわ
解をいただきたいと思います。
21
それから、4点目に平成9年度の除雪の決算書の
持っているところでございます。ところが、一方
中に八幡原が載っていないというお話がございま
で市民の方々からの要望というのは、
道路、
学校、
した。これはたまたま9年度、八幡原以外にも山
それから体育文化施設といろいろなものが数多く
間地、峠ですとか板谷、同様のような契約をして
ございます。
おりますので、それらをひっくるめてといいまし
そこで、やはり健全財政を維持しながら、着実に
ょうか、一括して委託料の中に入れたために計上
まちをつくっていくためには、まず一つは第一段
になっていないという状況でございますので、ご
階としては総合計画の中にこれをきちんと組み込
了承賜りたいと思います。
んで、そして具体的に事業化していくという手法
それから、5点目でございますけれども、平成7
をこれまでもとってきたわけでございます。とこ
年度と8年度の比較で、八幡原について 100 万の
ろが、ご質問にありました天体観測所につきまし
アップはなぜだというようなお話がございました。
ては、現在進めております第7次米沢市総合計画
これはちょうどこの年に単価アップした経過もご
の中には組み込まれていないという状況でござい
ざいますが、何よりも前年の平成7年度はご案内
ますので、今すぐこの天体観測所を建設できる状
のとおり大変な大雪でございました。それで、八
況にはないということでございますので、ご理解
幡原企業協議会というのに毎年私どもが呼ばれま
をいただきたいと思います。
して、雪ばかりではございませんが、いろいろな
それから、5番目のJRの無人駅の環境整備につ
ご要請を受けますが、その中で平成7年度の冬に
いて、米沢市として何かできることはないだろう
若干企業活動に支障があったというような苦情が
かということでございます。これまた既にご高承
ございまして、より一層の除雪のレベルをアップ
のとおりでございますけれども、JRに対する市
してほしいということがございましたので、平成
の公費支出につきましては、地方財政再建促進特
8年度につきましては雪は少なかったかもしれま
別措置法という法律に基づきまして禁じられてい
せんけれども、かなり回数的には多かったという
るというのがあります。つまり、米沢市がJRに
部分も組み合わさった結果かなというふうに思い
寄附をしたり、あるいは法令外の負担をするとい
ますので、この点もよろしくご理解をいただきた
うことは、お金ないしはお金以外のものであって
いと思います。私からは以上でございます。
も絶対やってはならないというルールがございま
○佐藤俊弘議長 大久保企画調整部長。
す。
〔大久保利之企画調整部長登壇〕
一方、JR側としては、昭和 61 年に国鉄からJ
○大久保利之企画調整部長 私から4番目と5番
Rに民営化するわけですけれども、このときの衆
目のご質問についてお答えしたいと思います。
議院の特別委員会で全く逆のJRとしては地方公
まず、まちおこしの一環として天体観測所の建設
共団体に対してそういったものを求めてはならな
を提案したいということでございますが、私ども
いという附帯決議がなされております。
としましても天体観測の愛好者が徐々にふえてい
つまり、市側はJRにお金を出してはならない、
るということは承知をしております。また、ご質
JRは市側にお金を求めてはならないというふう
問にもございましたが、子供たちに宇宙を体験さ
な規定がございますので、ご質問にありました実
せ、そして今言われております理工系離れをとめ
態は実態としましても、駅周辺施設に係る行政と
るという意味でも意義のあることという考え方は
JRの守備範囲というものを十分に整理した上で
22
ございませんと、具体的な支援は極めて難しいと
ら辺をもう少し研究しませんと、果たしてそれで
いう実態にございます。
責任体制がとれるのかという問題もございます。
しかし、利用者や周辺地区のニーズ等については
そういう点につきましては、先ほどいずれ直営を
私どもとしましても改めて調査をしたいと思いま
民間化ということで今検討しておりますから、そ
すが、調査をするにしても、あるいはその後の検
こらも含めて総合的に検討させていただきたいと
討をするにしましても、今申し上げましたような
いうふうに思っております。
法的な規制がございますので、相当慎重にする必
○佐藤俊弘議長 26 番佐藤忠次議員。
要があるということだけはぜひご理解いただきた
○26番(佐藤忠次議員) 確かに八幡原工業団地
いと思います。
の除雪は、大変きれいにできております。それは
なお、やはり環境整備が必要だという前提は、そ
認めますが、その中間と申しますか、県道から八
こを利用される利用者のモラルの問題とも関係し
幡原工業団地にわたる市道でございますが、非常
てまいりますので、モラルの向上ということにつ
に毎年苦情が参っているところでございます。そ
きましては市としても広報などを使ってこれから
れも八幡原工業団地内だけを常時除雪しておりま
またPRを重ねていきたいと思っておるところで
して、あとほかのところは一般除雪ということで
ございますので、ご理解をいただきたいと思いま
本当に段差が出て毎年苦情が来ておるところでご
す。以上でございます。
ざいますので、そんなこともありまして八幡原工
○佐藤俊弘議長 26 番佐藤忠次議員。
業団地のみの除雪でなく、もっと幅広い常時路線
○26番(佐藤忠次議員) 時間もないようでござ
をふやしてもらいたいと思うところでございます
いますので、私から1点だけ質問させていただき
が、いかがでしょうか。
ます。
○佐藤俊弘議長 森建設部長。
随意契約しております八幡原の工業団地で、雪が
○森正弘建設部長 確かに体制が違いますから、当
降っても降らなくとも、かえって降らない年に余
然ちょうどそこの境目については差が出てしまう
計に支払っているというようなことではなかなか
ということは否めないことかと思います。ただ、
市民は納得しないと思います。そんなことで、直
やはり今おっしゃられましたように、一番大事な
営をやめて、
今直営に重機が 17 台近くあるわけで
ことは経費だというような議員のご指摘もござい
ございますので、ぜひあのような常時除雪をやっ
ますので、先ほども申し上げてくどいようでござ
ております八幡原団地にオペレーターのみの民間
いますが、そこら辺の兼ね合いも総合的に今後検
委託をやったらどうでしょうか。そうすることに
討の中に入れさせていただきたいというふうに思
よって、
恐らく 10 分の1近い予算が浮くのではな
っております。
いでしょうか。そんなことも絡みまして、もう一
○佐藤俊弘議長 以上で 26 番佐藤忠次議員の一般
度随意契約についてご返答願いたいと思います。
質問を終了し、暫時休憩いたします。
○佐藤俊弘議長 森建設部長。
再開は、午後1時といたします。
○森正弘建設部長 今、オペレーターのみの民間委
託というふうなお話がございましたが、これは先
午前11時59分 休憩
ほど申し上げましたように、やはり除雪作業中に
いろいろなアクシデントがございますので、そこ
午後 1時00分 開議
23
化して活力が生まれるもの、これがためにはこれ
○佐藤俊弘議長 休憩前に引き続き、会議を開きま
まで以上の市民参加のパートナーシップ型まちづ
す。
くりなどは必然的なことでございます。
次に進みます。
さらに、地方分権時代を迎えて、国は小さな政府
一つ、行政改革について、ほか3件、16 番伊藤亮
づくりを目標に、国から県、県から市、町へと大
一議員。
幅な権限の移譲が予想されます。そして、創意と
〔16番伊藤亮一議員登壇〕
(拍手)
工夫を生かした個性あるまちづくりや市民要望に
○16番(伊藤亮一議員) 通告のとおり質問に入
対応できるきめ細やかな行政サービスの提供によ
りますが、少々前置きしますけれども、ご清聴い
り努めなければならないわけですから、いかに行
ただきたいと思います。
政が身を乗り出して市民の協力を促した政策づく
まず最初に、住民参加型の行政のあり方などにつ
りのあり方は申すまでもありません。
いてお尋ねいたします。
一方、市民ニーズの高まりは強大になり、社会の
我が国は、焦土から立ち上がり、今日まで半世紀
多様化によってそれが多面に要求が出されている
にわたり福祉国家の建設、経済の高度成長、社会
現実と、その要求が満たされず行政と市民の歯車
秩序の確立にその多くを官僚主導型行政で行われ
がかみ合わず、不平や不満だけが残り、消化不良
てきました。
のもととなっている現状は否めないところである
しかし、今日ではこの官僚主導の見直しが言われ、
が、それをどのように調整するのか、誤りない取
膨れ上がった行政機構の簡素・合理化が強調され、
捨選択をどうするかが行政執行の大切なところで
同時に地方分権を進めて、本来の地方自治の姿を
ございます。それには、自分たちの力でつくり上
取り戻そうとしています。これまでの省庁からの
げていこうとする公共意識を高めることは、今日
指導、
通達、
指示の上意下達の時代を終焉させて、
の地方自治確立に絶対不可欠な政治条件で、市民
自分で考え行う創造の時代に入ろうとしておりま
に対する自治意識の啓蒙、啓発を図ることは、最
す。つまり、地域の歴史や文化を生かしながら、
も重要な行政責任であります。
市民の意見を聞き、
新しい自治を実現するよう、行政の仕組み、考え
これを市政に反映するという趣旨の住民参加の一
方を変えなければならないということでしょう。
形態として、審議会、検討委員会、諮問委員会、
そして、惰性的でなく、経済、社会、文化など、
懇談会などを設けているが、しかし仮に余り変わ
各面における自主的で住民の参加を軸とした独自
らない顔ぶれだけを委員に任命しているとすれば、
の行政運営は、時を待たない肝要な政治政策であ
斬新さに欠け、単なる隠れみのだと非難されるの
ります。
も当然のことになりますから、気に入る、入らな
本市における政策づくりなども、市民と行政が一
いにかかわらず、できるだけいろいろな人々を加
体となり、すべて計画の段階から住民参加の姿勢
えて議論をし、幅広い意見を取り入れるところに
を貫き、市民、行政、団体、企業までも協調し、
市民参加の意義があるというもの、今後のこの種
協力し合ってこそ理想の米沢市が実現するという
の委員会や検討委員会などの委員の選任は、公募
もので、行政主導からより市民参加を求めた政策
による方法も一考を要してしかるべきであります。
効果が要求されるということであります。魅力の
また、民間活力というが、これは市民の創意と知
あるところにはおのずと人が集まり、交流が活発
恵を拝借するということです。
民間活力を生かし、
24
市勢発展を図るには、各界にわたるリーダーとの
りますが、現実には国の政策との兼ね合いや本市
連携の強化と各協力体制をどう育成して活用する
の農政の実情と現実的な問題などから、将来の課
かの行政手腕にほかならないわけで、よくまちづ
題として受けとめられて結構でございます。しか
くりは人づくりと言われるように、その育成策も
し、今後とも本市農業の重要な振興策であるとこ
また大切な要素であり、しかも市民一人一人に経
ろの営農指導指針は、もっと具体的に農家が即戦
営者たる意識を抱かせること、そこに市民参加、
術的に取り組まれるものとして見直し、つくり直
住民参加が始まるわけであります。したがって、
して示す気持ちでの答えは期待したいものでござ
市民の自治意識、学習の高揚を出発点とした政策
います。
づくりに対するさまざまな発想、若者たちの地域
さて、我が国の農業・農政は、大きな転換期にあ
活動の盛り上がり、文化、芸能、スポーツ活動な
ります。輸入米が強制されて、新食糧法の施行で
ど、あらゆる地域振興は住民みんなでつくり上げ
米をめぐる様相が一変しました。国際化、自由化
るという意識、連帯感を醸成するのは重要な政策
の荒波にさらされ、食料自給率の低下する中にあ
課題であります。
って、生産基盤の担い手の高齢化、農家の減少、
このまちに住んでみたい、住んでよかったという
農業意欲の減退など、農業は大変な転機を迎えて
ような社会環境づくりには、なすべきことは山ほ
います。今後新たな 21 世紀に向かって、いかに魅
どあります。利便性、快適性、健康で調和のとれ
力ある農業、農村社会を形成するか、極めて重大
た活力あるまちづくりなど、市民参加の指標とな
な岐路に立たされました。これからの農業は、好
るべきものばかりです。しかし、口先だけの住民
むと好まざるにかかわらず、生産費の軽減化に努
参加論だけでなく、恒久的な地方自治の基盤を築
め、収量の安定と安全な農産物の確保や販路が開
き上げるために、具体的な戦術を体系的に理論づ
けるよい品物を生産するかなど、農業構造の改善
けて実践する方策を樹立すべきであります。
を進めなければならないことは申すまでもなく、
再度申し上げますが、市民の自治意識の成熟のた
まして政府が多量の余剰米を抱えている現状にあ
めに、その提供は行政責任の最たるものであるこ
って、減反政策はかなりの長期化が予想されます
とを認識されて、今後の市勢発展のためにあらゆ
から、それだけに農家の自助努力や意識の改革は
る分野とあらゆる機会をとらえて大いに市民の行
不可欠であります。これまでの何とかなるだろう
政参加論が花咲くことを願うものであります。ご
ではなく、もはや何ともならないところまで差し
所見をお伺いいたします。
かかってきて、農業経営は単に農家ひとりだけの
次は、農業についての問題をお尋ねいたしますが、
力ではどうにもならない大きな壁にぶつかってい
これは単にマニュアル的なものを示せというもの
るのです。
担い手不足の悩みや米事情のみならず、
ではありません。行政の責任と農家が果たす役割
海外からの農産物の流入の増加によって生産地の
を明確にしたきめ細やかな本市の特性を生かした
需給バランスは見事に崩れ、農業、農村の空洞化
農業のあり方を明示して、積極的、強力に誘導し
へとその悪影響が及ぼされ、農業社会のあるべき
なければ、今日のような実態では将来に極めて憂
機能やあるべき姿が低下し、もはや崩壊へと結び
いを感じざる得ないとの観点から、条例の制定を
つくのではないかと不安と危惧を抱いているとい
すべきであると質問の通告をしました。
っても過言ではありません。
このことについては今後も揺るぎない思いであ
こうした状況からいかに脱皮して農業の活性化
25
を図るか、これまでの政府や県に頼ることを第一
観光産業、都市との交流などで経済活力をどう進
義にしてきたことを反省しつつ、我々がみずから
めるか。地域社会の連帯意識を高揚して、いかに
の自助努力で解決するものがないかを模索するこ
やる気を起こさせるか。遊休農地をいかに活用す
とこそ、今後の自治体行政の重大な責任分野の一
るか。健康と野菜を結びつけて、農産物の消費拡
つでありましょう。
大をいかに図るかなどなど、一例ではあるが、列
今日の農業者の意向は、現状に希望を抱く者、危
記しました。
機感で絶望視する者、何とかなるだろうと甘える
日本農業に明るさを失い、新食糧法の施行で米価
者など、さまざまな感情が交差しています。それ
に市場原理が導入されるなど変革の時代で、農家
だけに、本市においても具体的に誘導する振興計
自体の研さんが望まれるのは当然でありましょう
画を明確に示すべきであります。それはもはや時
が、半世紀もの間、官主導で歩いてきたものを、
宜を得たものとの理解に立ちます。
一挙に自己主体の農業のあり方の方向に切りかえ
これらの対策のためには、従来のように国、県の
るのは自滅を強いるようなことでありますから、
指示による施策を追い求めるばかりでなく、本市
当然のことながら自治体政策の確立こそ希求され
独自の政策を盛り上げて、それを認めさせるぐら
ることであります。本市における農業の政策のよ
いの気構えや勢いがあっていいのではないでしょ
り明確化を期待して、そのご所見をお伺いいたし
うか。特に、今日地方分権の趨勢にある中で、米
ます。
沢方式の営農振興政策を確立して、他に範を示す
次は、教育問題を伺います。
べきであります。上意下達から下意上達の発想へ
昭和 60 年初頭、臨教審の答申で教育における地
と転換する勢いこそ、地域農業育成の完成に向か
方分権を推進し、各地域の各学校の多様な個性、
うものと信じて疑いません。
自主性、創造性を発揮できるようにし、自立性、
国は、新しい農業基本法を進めているが、それと
自己責任、当事者能力の強化を図る必要があると
の兼ね合いはあるものの、本市独自の行政と農家
提言していた。全くそのとおりだと思います。
の果たす役割を明示した営農振興に大いに寄与で
人づくりの教育には決まった一定の枠、基準があ
きる条例を制定してはどうでしょうか。そして、
ろうはずがありません。昔の寺子屋教育であって
それに盛り込まれるべき課題は以下のようなこと
も、立派な人づくりが行われていました。子供一
が考えられますので、述べてみます。
人一人の個性、創造性の重視は、どれほど教育現
新しい経営的感覚を備えた後継者を育成して、ど
場に浸透しているだろうか。真の自主自立能力を
のように自立農家を育てるか。基幹作物を中心と
唱え、特色ある学校づくりがどれほど実現してい
した組織化と育成を図り、実態に応じた経営で生
るか、まずお伺いの視点にさせていただきます。
産性をどう高めるか。農用地の有効利用を図り、
現実には、文部省は法的拘束力を持つ学習指導要
機械の集約化で生産性をどのように高めるか。地
領を前面に出して、全国画一的教育が以前と変わ
力の維持・向上のため、どのような対策を講ずる
らない基本姿勢のように思えてなりません。詰め
か。生産物の付加価値を高め、販路拡大を図り、
込み教育による有名大学を目指す偏差値教育から
どのように農家経済の活性化を図るか。農業諸経
脱皮し得ないで、それが子供たちを自由の束縛へ
費の節減を図るため、生産コストをどのように引
と追い込み、少年社会のさまざまな問題を露呈し
き下げるか。特産品の振興、ふるさと村づくり、
ていると思い込むのは私だけではないはずであり
26
ます。本来人間は、一人一人の顔が違うように、
弊害と言えるわけであります。
多くの異なる多様な性格を持っている。それにも
民主主義思想が導入されてわずかに半世紀に過
かかわらず、今日の学校教育は、テストや学力試
ぎず、この間経済の高度成長で物質本位で金権的
験のみで判断され、序列化される生活を子供たち
体質に変わり、これがために真の民主主義思想が
は余儀なくされているといっても言い過ぎではな
十分に熟成しないまま、民主主義という個性の確
いはずです。成績のよしあしだけで人生の生涯や
立、自由に対する社会的責任、人権尊厳などをは
幸せが決まるわけがないのに、学校や社会が用意
き違えた生き方が横行して、日本本来の伝統的な
した尺度、枠からはみ出した子供を落ちこぼれと
徳育教育が軽視されたと見るのは、偏見ではない
いって特別扱いされたとしたら、子供たちの行き
はずであります。
場がなくなるのは当然であります。もともと多様
しかし、今日地方分権の時代を迎え、これまでの
な性格を秘めた子供たちは、最も大切な人間発達
統一的、画一的文部省の指導要領や通達によるや
の途上にあって、不当な扱いを受けることに対す
り方の反省点に立って、地域の実情、実態に即し
る不満が対抗心となり、沸き上がるエネルギーを
た教育のあり方が検討されつつあるといいますか
コントロールできず問題の発生となってしまいま
ら、その成果への期待は大なるものがあります。
す。子供たちを責める前に学校や社会がまず反省
これからの社会は、豊かな社会から安らかな社会
すべきであります。
が求められている中で、いかに自然に触れさせて
現代社会は、子供を少なく産んで大切に育て、そ
心の安らぎを育成し、善悪の判断力、創造、工夫
こから親たちの利得、幸せを求めようとする功利
する力、人を慈しむ心、郷土愛の精神などが求め
主義的考えが強く、これらが子供たちにどんな心
られるといいます。それにはゆとりや潤いが満た
理的影響を与えているかを考える必要があります。
され、情緒豊かな社会の構築が前提となりますか
以前「産めよふやせよ」の時代、つまり多子家庭
ら、教育界のみならず、社会建設のための政治的
で一般的にどの家族も粗食、お下がり衣服、雑居
責任ということでありましょう。これまでの受験
部屋、雑魚寝、家事分担、兄弟げんか、年少の弟
戦争、詰め込み教育、親のエゴから訣別して、中
妹の世話、がき大将を中心にした外での遊び、そ
央支配による教育からも脱して、各学校が自由に
れに今よりもゆとりらしい社会の風潮だったので、
みずからの工夫を生かして白地のキャンパスに向
おのずとそこから身につけたのは自立心、いじめ
かって思う存分デザインできる、つまりみずから
などに屈しないたくましさ、
協調性、
不屈の精神、
教育マニュアルが作成できるということは、地域
集団への適応力、人に対する畏敬の心などが自然
の発展策が計画できることに等しいことでありま
に備わった時代でありました。
す。社会の発展は、まさに人づくりにあるといい
これが現在の少子化となると、飽食、個室、高価
ますから、大いに期待をしてやみません。平成 14
な玩具、親の過剰愛、干渉、学習塾などであるか
年から完全学校5日制になるわけで、21 世紀を担
ら、知的能力は養われたかもしれませんが、自己
う子供たちの健やかな健全な育成のためにも、今
中心で協調性に欠け、我慢のできない性格、他力
後よりよい学校教育、社会教育の再生を願いたい
本願、依頼心、異常な利己的な自尊心、傷つきや
ものでございます。
すい貧弱な神経などが今日の子供たちのイメージ
このような観点から、本市のゆとりある教育の実
になってしまったことは、まことに今日的社会の
情とその成果についてお尋ねいたします。
27
次は、人権教育についてであります。
について、お尋ねいたします。
国連総会でも 1995 年から 2004 年までを人権教育
次は、スポーツの振興についてであります。
のための 10 年と決議しました。
我が国においても、
現在、全国どこの地域でも1人1スポーツの実践
内閣総理大臣を本部長とする人権教育 10 年推進
が盛んになり、定着しつつあることは実にすばら
本部が設置されています。これは世界じゅうの
しい限りであります。スポーツは、自己の健康な
人々が人権教育を展開して、政府や公共団体はも
体をつくる体力の基礎となり、健全な精神をはぐ
ちろんのこと、あらゆる力を結集した人権文化を
くみ、かつ生涯教育の一助をなしているから、理
創造し、地球上の人々の人権思想を高め、民族間
想と文化の社会、潤いと安らぎの社会の形成と人
や人間同士の憎しみ、対立をなくし、紛争や戦争
間形成にとって不可欠なものです。最近の国民の
のない平和な国際秩序、社会秩序を確立しようと
体位の向上は目ざましく、今やその水準は欧米並
するものであります。
みに達しました。
それは食生活の改善とあわせて、
さらに、あらゆる教育機会を通して、人権と基本
昭和 40 年ごろ発足した体力づくり国民会議によ
的自由の尊厳に対する認識を深めて、一人一人の
る官民一体となった運動の成果だろうと思います。
個性に花を咲かせようとするもので、男女平等は
特に、それは青少年の健全育成にも果たした役割
もとより、民族、宗教、言語の違いにかかわらず、
はまことに甚大であります。
お互いの理解と友好を進めることにより、恒久平
さて、本市は決して他から比してもスポーツ熱と
和を具体的に実践する運動として教育機関や個人
その活動は歴史的に目ざましいものがありますが、
が参画するとあります。日本の人権思想は、長い
残念ながら市民挙げての常時スポーツの実践とい
歴史と伝統で育まれた欧米諸国の民主主義思想に
うところまでは至っておらない現実は否めません。
比して浅いと言えます。
であるから、
個性の確立、
本市は、国体を契機にしてスポーツ施設を完備し
相手の人格を尊重して自分も尊重される、相互扶
てきました。しかし、それは特定の競技大会や専
助協力の精神、ボランティア精神、社会に対する
門的分野での技術の向上のために供されており、
貢献などの精神文化などはいまだ熟成していない
底辺拡大につながるレクリエーション的見地での
との見方をする人は少なくありません。憲法にお
通年型スポーツの場となりますと、いささか心残
いて、すべての人が人種、性別にかかわらず、人
りの感があります。
間として幸福な生活を営む権利があると基本的人
提案しますが、ことしは全国スポレク大会が我が
権を定め、いかなる社会的関係においても差別さ
県で行われます。これを機会に、市民が気軽にス
れない、いかなる活動や思想の自由でも平和に生
ポーツにいそしみたくなるような、そして本市の
きるための生存権は幅広く保障されています。し
現有施設で楽しまれるようなものを取り入れて、
かし、
これらのことが果たしてどれほど理解され、
だれでもできるスポーツの拡大を図るのも一考で
実践されているのだろうか。時には個性が確立し
あります。スポーツは必ずしも上手になるための
ないまま自由権を乱用して世間を騒がせている事
行動ではないし、むしろ体力向上のための趣が大
例は少なくないだろう。近年のいじめや暴力など
なるもの、したがって市民1スポーツの実現に向
も底に潜んでいるのは人権思想の欠如から始まり、
けて、種々の機会などで啓蒙するなどは当然望ま
これが非行化につながるのであります。本市の学
れるところであります。今後の社会体育振興とあ
校教育や社会教育における人権教育の取り組み方
わせて考慮すべきであります。
28
また、各地区公民館などにサンライフに設置され
す必要があると思うが、どうでしょうか。お伺い
ているような健康器具などが順次配備されること
して質問を終わりますけれども、答弁によっては
も、決して不可能なことではないと思います。ぜ
自席からさせていただきます。終わります。
ひ今後の課題にすべきであります。体を動かすこ
○佐藤俊弘議長 髙橋市長。
とによって健康が維持できるし、心身ともに健全
〔髙橋幸翁市長登壇〕
な暮らしが送れることに、ひいては明るい社会の
○髙橋幸翁市長 伊藤亮一議員のご質問にお答え
建設へと進展することでありますから、その推進
いたします。
により前向きであるべきです。
大きい1については私から、その他は教育長ほか、
一方、本市の競技力をかいま見るに、必ずしもレ
担当の部長からお答えいたします。
ベルが向上しているとは言えません。楽しむスポ
住民参加型の行政ということですが、時代は直接
ーツを実践するためにしても、その動機や継続す
民主主義みたいな流れの中に日本の行政政治が置
る意欲は大会などで華々しく活躍するその雄姿が
かれているのではないか、そういう状況だと私は
目標になりますから、各種競技の一層の強化も同
一つ認識してございます。ただ、限定的に、私は
時に大切なスポーツ振興策として取り組まれるべ
就任以来今まで民意の集約は議会だと申し上げて
きであります。聞くところによると、指導者不足
まいりましたから、大変失礼ですがあえて言わせ
の問題が大いに言われておりますが、どのように
ていただきますけれども、議員さんみずからが住
認識されておられるか、その実情を伺いたい。
民参加、住民参加とおっしゃるのは、代議員とし
いずれにしても、よりよい社会の構築は何を置い
ての集約権能をやっぱり少し軽くなさっているの
ても人づくりが基本であります。その一助をなす
ではないかと私は思っております。
スポーツの振興は、欠くべからざる教育行政の責
かわりばえしない委員などの選出ということが
任分野ですから、一層の期待をしてそのご所見を
大変今具体的に申されましたけれども、ここがご
お伺いいたします。
質問の住民参加のみそなんでしょうけれども、私
終わりに、通学路の防雪・防護さくについてであ
が就任以来は関係団体などのほとんどの委員の選
ります。このことは一目瞭然でしょうから、端的
定は、当該事業を起案する課長が中心になって選
に申し上げます。近年、本市の除雪は歩道の除雪
んでございます。委嘱状やら任命権ということで
などに見られるように、心を砕いた除雪が行われ
私には最後に相談がありますが、ほとんど事務的
てはいますが、まだ問題が山積しています。それ
にそれぞれの担当者が選んだとおりの委員になっ
は、吹雪のときなど交通に危険が憂慮される対策
ているようであります。いつもかわりばえしない
は行き届いておりません。歩行者である学童の場
顔というのは、地域社会を考えますと、ある団体
合、集団登下校の方法で助け合って歩いているこ
に委員としてこの種のもので出していただきたい
とはわかりますが、ひどい吹雪のときなど、時折
というと、当然にして会長とおっしゃる方か副代
立ちどまっておののいている様子を見るとき、ま
表になります。商工会議所という商工団体があり
たそこに車両が突っ込んできたらと思うと心が痛
ます。会頭さんかそれに準ずる人。工業団地とい
みます。通学路とは、いつ、いかなる場合も安全
うでかい産業があります。会長か、またかわりの
かつ快適なところを指定し、確保すべきでありま
方。伝統的な米沢織があります。それを外して委
す。その安全確保のためにも、ぜひ防護さくを施
員を選んでいいかという問題があります。ですか
29
ら、
当然性の委員という意味では否定できません。
権を争う行政者は現況がこうであって、私ならこ
ただ、申されたこともありまして、二、三年前か
うするというメニューを出さなければいけない。
ら公募部分も入れてございます。何回かやってご
御用聞きであってはならない。ですから、公約し
ざいます。ただこれは非常に難しいんです。今ま
て就任をしたらば羊頭狗肉であってはいけません
でのところ未成熟だという理由だということもあ
から、掲げたメニューに忠実にするという大原則
るんでしょうけれども、短所が多くて、とても困
があります。
これはトップダウンでありますから、
ったものだと私は思っています。本当に実態にそ
上意下達と言われようが、それで承認をいただい
ぐわないということが一つあります。ですから、
たという大前提があります。しかし、そのことだ
私は委嘱状をお上げするだけでもちろん何も参加
けではいけませんから、おっしゃる下意上達もあ
しておりませんけれども、結論を導き出すほど生
るわけでございますから、それは議会を初め市民
きた議論にならないと、随分長くかかります。そ
の声だろうと。特別に肩肘を張らないでグループ
れが衆愚政治と言われながら民主政治の行政手法
との話し合いも私は回数を多くよく出ますので、
だということはもちろんわかります。違うことの
お話し向きのことについても承る機会が多いんで
議論だけが進んでしまって、結論を導き出すのが
す。なかなか難しいと私は正直に申し上げており
難しい。
ます。そのようなことで、まさに直接民主主義み
それから、これは何回もしたわけではありません
たいな時代の流れでありますから、そういう部分
けれども、前の体験上、公募者が多い場合、責任
にも耳をかしながら、やっぱり何々委員にお願い
担当者である各セクションはどなたを選び、どな
するということだけではなくて、無数に何十と委
たを選ばないかといったときの反発の声の方が強
員会がありますからなかなか難しいんですけれど
いということについても、行政というのはなかな
も、ご趣旨は確かに尊重してきたつもりですし、
か難しいものだなと私は思います。
今後もそういう方向が広がるような行政手法にし
ですから、いろいろな委員が今までもあり、今後
なければという気持ちは持っておるところであり
もあります。
客観的視点を有する立場の人、
学者、
ますので、いろいろ申し上げましたけれども、ひ
知識経験を有する人などがそれに当たると思いま
とつ心情もお酌み取りいただいて、相応の時間的
すが、利害関係者、専門家も当然入らなければな
検討の猶予もちょうだいしたいというふうに思い
らないというふうに思います。ですから、公募部
ます。私からは以上であります。
分は割合においては以前にもほぼ3分の1程度で
○佐藤俊弘議長 飯塚産業部長。
ございましたけれども、もう少し少ない範囲でし
〔飯塚敏樹産業部長登壇〕
た方がいいのではないかと私は思っています。で
○飯塚敏樹産業部長 私から営農基本条例の設定
すから耳ざわりは住民参加でいいんですけれども、
についてのご提案がございましたので、お答え申
世界一民主国家である日本は百人百様、十人十色
し上げます。
のものでございますから、なかなか難しいと。実
米沢市の地域性が示される作物ごとの営農指導
際経験上私は申し上げるんですけれども、そうい
指針を作成すべきではないかとの視点からのご質
う実態です。
問ですけれども、ご承知のとおり、平成6年に米
それから、民意の反映で市民のお声を聞いてとい
沢市は農業経営基本強化促進法に基づく米沢市の
いますけれども、やっぱりこれは一般論で、施政
基本構想、
いわゆる営農モデルを 13 つくっており
30
ます。ただ、指標の作成から今日では5年が経過
の完全実施が決定されているところはご案内のと
し、特に水稲などを主体とした類型については、
おりでございます。
米環境の変化もございますので今年度中に指標の
これらの背景には、先ほど議員がおっしゃいまし
見直しを行い、新たな 13 類型を策定し、本市の地
たような世の中の大きな変動と、さらには子供た
域に合った営農類型を作成してまいるところでご
ちの実態として非常にゆとりを感じられない生活
ざいます。
を送らざるを得ない子供たちがふえてきているこ
ただ、ご指摘いただきましたように、より具体的
ととか、さらにはそんな中で生活をしているわけ
な指針の策定ということでございますので、でき
でありますから、社会性の不足とか、規範意識が
るだけそのような方向での努力をしてまいりたい
低下していくとか、さらには体力、運動能力の低
と思っております。
下などの問題が挙げられております。そういう中
最後になりますけれども、ご提案いただきました
で、学力を知識の量としてとらえる考え方、学力
営農基本条例の制定につきましては、数々のポイ
を転換して、教育内容をさらに厳選しながら、子
ントにわたってご提言を賜りました。それぞれの
供たちがゆとりの中で繰り返し学習したり、体験
問題点は本市農業、ひいては日本農業が抱えてい
的な活動や問題解決的な学習や自分の興味、関心
る今日的な課題でもございます。本市農業の振興
に応じた学習にじっくり取り組めるような教育課
の方針を一言で申し上げれば、農家が自信と誇り
程を創造していくというその必要性が強く打ち出
を持って農業に取り組む環境をつくってまいりた
されてきたわけでございます。
いということだろうと認識をしておりますが、こ
来年から移行措置の実施期間に入ります新学習
の目標達成に向けては山積する課題も多く、今後
指導要領におきましては、その内容が3割削減さ
長期的な取り組みも必要でございます。条例制定
れ、基礎的、基本的な内容をじっくりと学習させ
につきましては、今後の課題とさせていただくこ
ることで定着させるとか、総合的な学習の時間を
ととして、引き続きご指導、ご理解を賜りますよ
設定いたしまして、地域や学校、児童、生徒の実
うお願いを申し上げ、簡単ですけれども答弁とい
態に応じた子供の興味、
関心等に基づく学習など、
たします。私からは以上でございます。
各学校が議員仰せのような創意工夫を生かした、
○佐藤俊弘議長 佐藤教育長。
それが具体的にさまざまな教育活動が実施できる
〔佐藤政一教育長登壇〕
ようにという配慮で変換がなされております。
○佐藤政一教育長 ただいま伊藤議員からの教育
現在、各学校におきましては新しい教育課程の創
問題について、1から3まで三つありましたけれ
造に向けて鋭意研究を進めております。これは家
ども、その点につきましてお答え申し上げたいと
庭や地域の皆さん、住民への発信に努め、理解を
いうふうに思います。
図って、地域とともに教育改革を進めていく時期
中央審議会の第1次答申におきましては、21 世紀
に入ったことを意味すると思いますし、このこと
を展望し、我が国の教育につきまして、ゆとりの
なしには新しい教育改革の精神が少しでも具体化
中に生きる力をはぐくむということを重視すると
していくということはないのではないかというふ
いうことを提言しております。
また、
同答申には、
うに思っております。
ゆとりの中で生きる力をはぐくむ観点から、完全
21 世紀に生きる子供たちにとっては、学校だけで
学校週5日制の導入を提言し、
平成 14 年度からそ
はなくて、家庭や地域の中でさらに豊かな体験や
31
ゆとりのある生活をさせることが求められている
教育は義務教育でございますので、それぞれの実
のだというふうに思います。地域や家庭との連
施はすべて法に規制されたものの中で行っている
携・教育があってこそ、これからの教育の具体化
わけでございます。その中に指導要領も入ってい
といいますか、みずから考え、主体的に判断し、
るわけでございますし、これにつきましては一定
行動する資質やそういう能力の子供たちの育成が
程度の基礎的な力を国民として外したくはないと
図られるものというふうに思います。こういった
いう大きな夢があってこの指導要領があるものと
点で子供のゆとりある教育というのは、少し言い
いうふうに私は思います。これが個々の個を大切
過ぎかもしれませんけれども、私は大人のゆとり
にする教育を妨げるというふうにとらえるもので
を削るところで保障されるもの、この過渡期にお
はないという考えでおるところでございますので、
いては大人がやっぱりそういったさまざまな今ま
この辺はご理解を賜りたいところでございます。
での経験を通して自分のゆとりを少しでも持ちな
さらには、そういった公教育の中ではありますけ
がら、そのゆとりを子供たちに削って与えていく
れども、義務教育が具体的な変容をしていくとい
と。それをもとにして、それをばねにして新しい
う面で、その具体性が学校教育の中で特に問われ
命が私は息吹いてくるのではないかというふうに
ているわけですし、その具体性を学校の個性化と
考えております。
いいますか、そういうところで求めていくもので
さらに、社会教育的な面から考えましても、現在
はないかというふうに思います。大きな教育が今
では親の生き方から子育てのあり方が最も問われ
まで求めてきました日本の教育の大事なところと
ているときと思います。本市社会教育におきまし
いうものは、私は大きくは変わっていないものだ
ても、青少年の教育とか、家庭教育を最重要事業
と。ただ、そういうとらえ方とか、それがひずみ
として、各地区の公民館においてさまざまな事業
となって今出てきている現在、それを正そうとし
内容を工夫していただくなど、そのような実践を
ているところだというふうにとらえるわけであり
進めているところでございます。さらには、学校
ます。公教育の域を脱するようなことはできない
週5日制の実施に向けての対応につきまして、本
わけでありますので、その辺のところのはき違え
市の教育委員会では、一つは家庭教育の支援につ
のない中でも豊かな教育ができるものと信じてい
いて、二つは地域の教育力の向上を図るための施
るところでございます。
策について、三つ目として体験活動の充実につい
さらに、人権教育の取り組みについてでございま
て、四つ目に家庭、学校、地域社会の連携につい
すが、日本の民主主義の歴史から申し上げまして
て、さらにもう一つ、五つ目として公民館活動に
も、他国と比べた場合に個人主義に向かってのあ
ついてという五つの観点から米沢市の青少年問題
り方、そういうものをやってきた時代的な長さか
協議会の方に具体的な提言をお願いをしておりま
ら考えても、形成されて確立したものというふう
す。そして、これらの提言を受けながら具体的な
なとらえ方は私は間違いだろうと、その点に関し
施策を実施していかなければならないというふう
ましては議員のおっしゃるとおりというふうにと
に考えているところでございます。
らえております。
仰せの中にございました日本の義務教育の面で
しかし、日本の歴史が築いてきた日本人のあり方、
指導要領、文部省にかかわるところがございまし
先祖が一生懸命持ってきた日本人の当たり前の常
たけれども、我々が実施しておりますいわゆる公
識とはどういうことだという、そういうふうなと
32
らえ方に関しては、そんなに引けをとるべきもの
を通してそれぞれの特質に応じて展開されなけれ
でもないと思いますし、ただそういうものが敗戦
ばならないと認識しております。こういった状況
の中で大きく失われてしまって、ばらばらな価値
で、人権というものについての教育を教育の全領
観に今なりつつあるというその現実だけは間違い
域でやっていかなければならないものだというふ
ないというふうに思います。
うにとらえておりますし、このことを各教員も認
したがって、かつての日本のよいところをそれま
識しております。さらにこれを徹底しながら、人
で全部なくしてしまおうというものではなくて、
権、生命の尊重が子供たちの健全な育成につなが
そういうものは大事にしながら、掘り起こしなが
っていくということが本当の教育の筋であります
ら、しかも新たなる世界の中の日本人というもの
ので、そこを大切にしていきたいものだというふ
がどうあるべきかという中での人権意識といいま
うに考えております。自分の人権のみを主張する
すか、そういうものはきちんと確立をしていかな
ことなく、他のすべての人の人権を受容できる人
ければならない、そういう途上であるというふう
間の育成を目指さなければならないというふうに
にとらえているつもりでございます。
考えております。
いじめや不登校、凶悪な青少年の非行などの憂慮
3番目のスポーツの振興とその充実というふう
すべき状況、あるいは子供たちの倫理観や社会性
なことでございます。
の不足とか、大人社会も含めて社会全体のモラル
市民の方々がみずからの健康づくりのためにさ
の低下などの状況等を背景として、自他の生命や
まざまなスポーツに親しみ、楽しんでおられるこ
人権を尊重する態度を養う教育は、本当に我が国
とは本当にすばらしいことだと思います。
そして、
のあるいは米沢の緊急の課題でもあるわけでござ
その意義は議員の仰せのとおりと思います。社会
います。人間及び人権の尊重の精神と生命に対す
体育におきましても、市民の健康と体力づくりの
る畏敬の念を培うことは、人間形成の基盤として
面から多くの事業を実施しておりまして、各地区
道徳性育成の教育の中心に位置づけなければなら
においても多くのスポーツ事業が展開されており
ないものというふうに認識します。したがって、
ます。地区公民館へスポーツ機器を取り入れて、
各学校におきましては、その指導が重視され、道
市民の方がよりスポーツに親しむ機会を多くつく
徳教育を中心とする多様な実践によって成果を上
って、そして健康づくりが推進されるようにとい
げてまいりました。
本市の各学校におきましても、
う議員の先ほどの提言でございますが、非常に貴
人間の生き方とか人間関係にかかわる教育、ある
重な提言と受けとめさせていただきたいというふ
いは生命の畏敬の念に根ざす人間尊重の教育、生
うに思います。
命尊重の教育の重要性を常に認識し、指導に当た
しかし、現在のところ、公民館への専門的な機器
っているつもりでございます。
の導入につきましては、施設面とか財政面、また
しかし、社会の急激な変化に伴い、生命や人権尊
は人的な面からも同じように配置するということ
重にかかわって種々の問題が各地で起きているこ
は非常に難しいものというふうに考えております。
とは、議員ご指摘のとおりであります。本市にお
ご存じのとおり、スポーツは好みの個人差もあり
きましては、現在深刻な問題は起きておりません
ますし、地域の特性もありますので、だれでも気
が、人間尊重とか生命尊重の教育は、道徳の時間
軽にいつでも利用できる機器の導入につきまして
を中核として各教科あるいは特別活動などの指導
は、さらに施設面、場所、それから維持管理等を
33
視野に入れながら、今後慎重に検討、研究させて
り組みがおくれておりまして、ようやく県の方で
いただきたいというふうに考えているところでご
も六郷地区の米沢南陽白鷹線ですが、平成9年度
ざいます。
から2カ年かけてやっと始まったというような段
それから、1市民1スポーツというふうなことで、
階でございます。
スポーツの振興は非常に大事なことでもあります
またもう一方申し上げたいのは、この防護さくの
し、これからの熟度社会の中では健康が一番であ
設置の単価がメーター当たり 10 万円以上という
りますので、そういう意味でのスポーツのあり方
結構な単価になっております。したがいまして、
は、先ほど議員がおっしゃるようなことで非常に
米沢市の市道として今後必要であろうという路線
大事なことと思います。さらに市民のスポーツへ
を予想しますと、相当多額の事業費がないとなか
の親しみ度がうんとふえていきますように、今後
なか取り組めないということで、できれば補助事
とも努力をしてまいりたいというふうに思います。
業でやりたいというふうな考えを持っております。
さらには、楽しむスポーツが豊かであれば、私は
たまたま雪寒事業にこの補助制度がございます。
そこにはきっと競技スポーツの隆盛も期待される
ただ、補助をもらう以上、いろいろな採択基準が
ものというふうに考えます。それも議員の仰せの
ございますので、交通量ですとか、実際の雪害の
とおりでございます。その中で、やっぱり競技ス
状況とか、そういうものをよく調べませんとなか
ポーツでは一番指導者が問題になるわけでありま
なか今どうのというのは申し上げられませんので、
すので、その件につきましては指導者の養成の講
この調査もしてみたいというふうに思っておりま
座を県などとの連携も十分考えながらしていかな
す。いずれにしましても、まだ取り組んでいない
ければならないと思っておりますし、現在も実施
新しい事業でございますので、補助の可能性、用
しておりますが、あるいは体育指導員制度のさら
地の問題、それから道路構造上の課題、さまざま
なる充実とか、体協、各競技団体におけるさまざ
ございますので、いろいろな角度から今後調査検
まな強化策への支援とか、そういったことなど、
討したいというふうに考えております。
多角的な考え方から連携をとりながら今後進めて
○佐藤俊弘議長 以上で 16 番伊藤亮一議員の一般
まいりたいというふうに考えております。以上で
質問を終了し、暫時休憩いたします。
ございます。
○佐藤俊弘議長 あと残り時間2分しかございま
午後2時00分 休憩
せんけれども、まだ全部の答弁が終わってござい
ませんので、森建設部長。時間、若干延びて結構
午後2時11分 開議
です。
〔森正弘建設部長登壇〕
○佐藤俊弘議長 休憩前に引き続き、会議を開きま
○森正弘建設部長 それでは、私から最後のご質問
す。
にお答え申し上げます。
次に進みます。
通学路という観点からのお尋ねでございました
介護保険実施について、1番高橋壽議員。
が、当然ながら道路交通全般にわたって大変重要
〔1番高橋壽議員登壇〕
な施設ということは私どもも十分認識をしており
○1番(高橋壽議員) 私は介護保険について4点
ます。しかし、残念ながら米沢市ではなかなか取
お伺いをいたしたいと思います。
34
第1点は、介護保険料と利用料の減免制度を設け
思います。
るべきと考えておりますけれども、
いかがですか、
介護保険料、そして利用料の減免制度がどうして
お伺いしたいと思います。
も今不可欠だと思います。いかがお考えなのかお
米沢市が7月の第4回介護保険事業計画策定委
伺いをしたいと思います。
員会に示した介護保険料の試算額の基本額、これ
第2点は、介護認定から外れるお年寄りの救済策
が約 2,700 円です。
しかし、
この金額は基本額で、
を設けるべきと考えておりますが、米沢市はどう
しかもいわゆる横出しや上乗せサービス分などが
いうふうにお考えなのかお伺いをしたいと思いま
ない場合の額ですから、今後さらに保険料は高く
す。
なっていきます。最終的に保険料が決定されるの
現在、福祉サービスを受けているお年寄りの皆さ
は来年3月の議会になります。
介護保険が始まり、
ん方が介護保険の認定から外され、サービスを打
保険料の徴収が始まる4月のわずか1カ月前まで
ち切られる事態は絶対にあってはならないと思い
最終的な金額がわからないということになります。
ます。今、サービスを受けている人が引き続き安
この保険料が 65 歳以上の第1号被保険者は年金
心してサービスが受けられるようにすべきだと思
から天引きされ、40 歳から 64 歳までの第2号被
います。米沢市がこれまで高齢者福祉事業として
保険者は介護保険料を医療保険に上乗せして一括
国あるいは県から補助金を受けて実施してきた事
して支払う仕組みになっています。別々の支払い
業は、少なくとも引き続き実施する必要があると
は認められません。ですから、自営業者などが加
思います。認定から外れるお年寄りの皆さん方の
入している国民健康保険税の米沢市の滞納者が
救済策をどうお考えなのかお伺いをしたいと思い
2,000 人を超えていますけれども、こういう方々
ます。
は別々にお支払いするということができないわけ
第3点は、介護保険事業計画への市民の皆さんの
ですから、即滞納者になるという事態も考えられ
要望をどういうふうに反映させていくかという問
ます。介護保険料がさらに上乗せされましたら、
題です。
介護も医療も受けることができなくなってしまう、
先ほどの市長の前の質問者に対する答弁の中で、
そういう事態になりかねません。
公募委員は欠点だけが多くてなかなか大変だとい
また、65 歳以上の高齢者の皆さん方ほとんどが月
うことで公募委員については後ろ向きの答弁をさ
額約4万円程度の年金生活になっています。さら
れていました。最近、こういう答弁はなかなか聞
に介護サービスを利用する場合は利用料を負担す
かないわけですけれども、介護保険事業計画を策
ることになりますから、保険料が払えなければ制
定するに当たって、厚生省は既に昨年の5月に指
裁措置、支払いの一時差しとめや給付率の減額、
針を出しております。米沢市もこの指針に従って
今度は利用料を払えなければ必要な介護サービス
恐らく事業計画作成委員会を設置していると思い
が受けられないということになります。現在、ホ
ますけれども、この指針の中ではこういうふうに
ームヘルプサービスを受けている米沢市のお年寄
書いてあるわけです。住民の意見を反映させるた
りの7割、大体 67%の方々は現在無料でホームヘ
めに、公募で委員を選んだり、市民から聞き取り
ルプサービスを受けておられます。しかし、これ
調査をしたり、あるいは公聴会やあるいは自治会
が有料になってくるわけです。引き続き無料でサ
単位の懇談会を開いたり、自治体独自にさまざま
ービスが受けられるようにしていく必要があると
工夫をしながら市民の意見を事業計画に反映する
35
ように、そういうふうに書いてあります。
金を取り崩して国民健康保険税の引き下げを求め
米沢市が7月に実施した介護保険についての説
たいと思います。米沢市は介護保険の保険料を徴
明会、ここではたくさんの市民の皆さん方から質
収することになりますけれども、この問題とあわ
問が出ておりました。しかし、要望はほとんどあ
せてどのようにお考えなのかお伺いしたいと思い
りませんでした。
ないのは当たり前だと思います。
ます。
まだ介護保険事業計画の骨子さえでき上がってお
以上、4点についてまずお伺いをしたいと思いま
りませんから、要望を出せるはずがないんです。
す。
米沢市の介護保険がどのようなサービスを提供し、 ○佐藤俊弘議長 登坂健康福祉部長。
介護保険で提供できないサービスを米沢市はどこ
〔登坂功健康福祉部長登壇〕
まで独自に何をするのかということがほとんど明
○登坂功健康福祉部長 それでは、私から介護保険
らかにされていませんから、市民の皆さん方は質
についてお答えいたします。
問はできますけれども、要望は出そうにもできな
最初、介護保険実施について、保険料、利用料の
い、出せないということだと思います。今後、介
減免制度の暫定措置についてでございます。
護保険事業計画に市民の要望をどれだけ反映させ
介護保険制度では、第1号被保険者の保険料は被
ていくのかが、私は本当に米沢市の介護保険が市
保険者の負担能力に応じて5段階に区分されまし
民の要望に沿った形でできるのか、
できないのか、
て、所得段階別保険料ということで徴収すること
その大きな分かれ目だと思います。計画作成委員
になってございます。そんなことで、低所得者等
会の今後の進め方など、市民の声をどう聞いてい
への負担を軽減する仕組みがとられているという
くのか、そのお考えをお聞きしたいと思います。
ことになります。一方、国民健康保険に加入して
第4点は、介護保険料と一括徴収されることにな
おります第2号被保険者の保険料でございますが、
る国民健康保険税、これは先ほど申しましたよう
介護納付金として議員仰せのとおり国民健康保険
に、現在 65 歳以上、40 歳以上、ここは区別でき
税と一体的に徴収することになりますので、現在
ませんけれども 2,000 人の加入者の方々が滞納さ
の国民健康保険税の軽減世帯に該当する低所得者
れている。40 歳から 64 歳までの第2号被保険者
は、同じように軽減の対象となるということにな
は、国民健康保険税に介護保険料が上乗せされ、
ってございます。
一括徴収となります。米沢市の国民健康保険の加
なお、市税の減免基準については、制度上にうた
入世帯は、約1万 5,000 世帯。そのうち滞納世帯
われてございますが、災害等の事情により一時的
が 1,700 世帯です。その滞納理由で多いのは、事
に負担能力の低下が認められる場合ということを
業の経営不振、低所得者、これです。
適用する件について、市条例を規定してまいりた
ところが、一方米沢市の国保会計のこの間の状況
いというふうに考えているところでございます。
を見てみますと、基金残高が毎年ふえ続けていま
また、利用料につきましては、1割の定率の利用
す。98 年度末の基金残高は何と 13 億円を超え、
者の負担が著しく高額となり、その負担が一定額
1世帯当たり約7万 7,000 円と大幅にいわばため
を超える場合にはその超過分を支給することにな
込んでいます。この間、私どもはこの基金を取り
ってございます。いわゆる高額介護サービス費や
崩して国民健康保険税を引き下げるように要求し
高額居宅支援サービス費の支給が行われるという
てまいりましたけれども、
改めてこの 13 億円の基
ことになります。これによりまして負担の上限が
36
定められますので、低所得者の方々については低
るところでございます。
い基準額を設定することになっており、基本的な
次に、国民健康保険税と一括徴収される介護保険
枠組みにつきましては現在厚生省の医療保険福祉
料についてであります。
審議会におきまして審議をされておる現況にござ
国民健康保険加入者の第2号被保険者の属する
います。利用者負担の地方単独の軽減ということ
世帯につきましては、国保税と介護保険料との合
については、国の方でも好ましくないというふう
算額が国保税として一体的に徴収されることにな
な見解もございまして、市における減免措置は今
ります。議員の仰せのとおりでございますし、ま
のところ考えていないところでございますので、
たこのことによりましてご指摘のとおり滞納者が
ご理解をいただきたいと思います。
ふえることもこれまた懸念されるところでござい
次に、県単独事業の継続など、認定から外れるお
ます。国保税に関する短期保険証については、被
年寄りの救済策についてでございます。 現行の
保険者間の負担の公平を期するために、誠意の見
福祉サービスを受けておられる方が介護保険制度
られない滞納者に対し納税意識の高揚を目的とし
の認定において対象外といった場合にどうなるの
まして交付をいたしておりますが、介護保険制度
かということでございます。そういった事態が発
においても、今後類似の措置が講じられるものと
生することで急激な変化というふうなことで非常
考えているところでございます。
に不安が生じ、それが今まで受給しておったお年
まずもって、このような滞納者を生まないために
寄りの生活に著しく支障を来すことのないように、
も、納税相談や納税指導を積極的に実施してまい
必要度を確認しながらできる限りこれまでの福祉
りたいと考えているところでございます。
水準を後退することのないように対応してまいり
次に、国民健康保険の積み立て基金についてお触
たいと考えております。
れになりましたが、直接的に国保税の引き下げの
次に、介護保険事業計画作成委員会のあり方など、
ための使用ということではなくて、国保税の負担
市民要望の反映等の仕方についてであります。
の不均衡是正に基づくところの、いわゆる応能・
介護保険事業計画は、介護者等の人数、介護給付
応益の平準化を図りたいというふうな考えを持っ
等対象サービスの利用に関する意向、その他の事
てございますので、その折に活用したいものと思
情を勘案して作成することとなってございます。
っております。この場合には、国保運営協議会に
さらに、給付と負担の水準がこの計画によって決
諮りながら検討する意向でございます。以上でご
まりますので、
被保険者の意見を反映するために、
ざいます。
市としましては市民への説明会や講演会、それに
○佐藤俊弘議長 1番高橋壽議員。
介護保険事業計画作成委員が所属しています各種
○1番(高橋壽議員) まず、第1点の利用料と保
団体等の方々とも懇談会を開催しながら、市民の
険料の減免制度についてですけれども、これは6
ご意見を伺い、素案を作成してまいりたいという
月議会でも米沢市独自の減免制度というのについ
ふうに考えているところでございます。
てはお考えがないというお話をされてきました。
なお、作成委員会のメンバーの中には、市民代表
今回も今の答弁を聞きますと、介護保険の制度に
の方も取り入れてございます。公募的な委員の選
基づくいわゆる所得に応じた5段階の徴収方法と
考はいたしておりませんが、このような形で市民
か介護保険に基づくものであって、米沢市独自で
の意見を反映させたいものというふうに考えてい
米沢市の市民の皆さん方の生活実態を考えて独自
37
に減免制度を設けるという考えはないとおっしゃ
のは、米沢市当局が決める話ですか。介護保険事
いましたね。本当にそういうふうにお思いなのか
業計画作成委員会があって、その中で米沢市の介
どうかですけれども、先ほど申しましたように、
護保険の需要や供給の量を決めていく、ご意見を
今米沢市の 65 歳以上のお年寄りの国民年金受給
伺って決めていくと。それから保険料率までこの
者の───これはそちらの方から数字をいただき
事業計画で推進員に影響するから住民の意見の反
ましたけれども、
平均4万 4,000 円です。
その方々
映の場所として計画作成委員会をつくれという話
から大体少なくとも 3,000 円ぐらいの保険料を毎
だったんです。だから、減免措置をつくるかどう
月 65 歳以上の方々は天引きされると。
そういう状
かという話も作成委員会で決める話ではないでし
況で、果たして本当に大丈夫なのかという心配を
ょうか。今米沢市が結論を出しているようなこと
皆さん方持っていらっしゃるわけです。しかも利
ですけれども、そうでなくて、これからこの問題
用料については1割です。これも払わなければな
は作成委員会の中で議論をしてどうするかという
らない。
話に私はなると思うんです。そうではないでしょ
第2点目の質問の中でも申し上げましたけれど
うか。もう結論を出されているんですか。
も、しかも今米沢市の例えばホームヘルパー事業
それから第2点目の質問ですけれども、今まで国
を無料で受けている方々がいらっしゃいますけれ
とか県の補助を受けて実施してきた事業、いわゆ
ども、そのホームヘルパー事業を受けておられる
る高齢者福祉事業、さまざまあるわけです。それ
方々の 67%はB階層までの無料の方々です。だか
が介護保険が導入されて、それに移ったらその分
ら、そういう方々がこれからは利用料も払わなけ
米沢市の経費は経費が浮くわけです。だから、少
ればならない、それから保険料も少なくとも
なくとも今までやってきたものは続けていかなけ
3,000 円ずつ払わなければならない。ご家族に2
ればならないし、経費が浮いた分でさらに充実さ
人あるいは3人 65 歳以上の方々がおられたら、
あ
せるということはどうしても必要だと思うんです。
るいは 40 歳以上の方々でもいいですが、月 9,000
ところが、先ほどの答弁ですと、これは余り支障
円世帯で負担がふえるわけです。
が出るようなことがあれば考えるけれども、支障
それで米沢市は減免制度をつくらなくとも十分
がない範囲でこれはやるというふうにおっしゃっ
だとお考えなのか。高齢者の皆さん方の今の実態
ています。だけれども、今までやったものをやら
から考えて必要でないのかどうかお答えいただき
なくなったら、先ほど言ったように、例えばホー
たいと思います。
ムヘルパーです。利用されている方々の 67%、大
それから、国の方では単独で減免措置をすること
体過半数以上の方々が今まで無料で受けていた方
については好ましくないとおっしゃっているとい
が有料になるわけです。これは支障を来すわけで
うのは、
これは事実と違うのではないでしょうか。
す。あるいは、寝たきりのお年寄りの方々の家族
どこでどういうふうな見解を、今のような好まし
を援助してきた介護激励金、あるいは紙おむつ支
くないということを国は示されたわけですか。国
給、こういうのは保険対象にならないわけです。
会の議論の中では、単独でつくっても構わないと
だから、こういうものも続けていかないとすごく
いうことになっているのではないでしょうか。そ
大変なことになると私は思います。
して、この保険料の額を決めていく、あるいは保
だから、介護保険に移ったら少なくとも経費が浮
険料、利用料の減免制度をつくるかどうかという
くんですから、今までやっていた事業は続けてい
38
ただきたいし、これはやるかどうかはっきりさせ
からとおっしゃっていませんでしたか。1月から
ていただきたいんです。支障が出る、出ないとい
だったら、これはその後私たちが議会で取り上げ
う判断ですけれども、そこは非常にあいまいな答
る機会というのは3月議会しかないんですよ。肝
弁なわけです。だから、少なくとも今まで県や国
心な条例審査する3月議会。だから、1月に市民
から補助金をもらってやってきた事業は、福祉事
の皆さん方の要望を出されたものがきちんと事業
業でやるという答弁をいただかないと、先ほどの
計画に反映されたかどうかという点検は、3月議
ようなあいまいなことだと皆さん心配されるわけ
会でないとできないんです。だから、少なくとも
です。だって、支障が出るか、出ないかなんてい
12 月の議会前にはもう1回住民の皆さん方に、10
うのは判断基準がないわけですから。だから、も
月に試算を出されるという話ですから、どのぐら
う一度そこをはっきりお答えいただけませんでし
いの保険料になったかということを 10 月に出し
ょうか。少なくともこれまでの国や県からの補助
て、11 月中に説明会あるいは要望を聞く会、ある
を受けてやってきた高齢者福祉事業をやるのかど
いは懇談会をやって、12 月議会にあらかたのもの
うか。
を議会に示していただいて私たちは審議するとい
第3点目で事業計画作成委員会の件ですけれど
うことをさせていただきたいんです。でないと、
も、まず公募委員は設けなかったということにつ
1月にやったら住民の皆さんの意見が反映されな
いて、非常に私は不満だと思うんです。そして、
い事業結果ができて、それが議会に3月にかかっ
7月に行われた介護保険制度の説明会、6月議会
てくるんです。それでは私は審議できません。今
ではこの説明会で単なる当局からの説明だけでは
後の意見の反映の仕方で、もし仮に懇談会とか公
なくて、市民の皆さん方のご意見やご希望を聞い
聴会をやるなら、12 月前の 10 月にあらかた事業
て、それを9月9日の第5回の委員会に反映させ
計画、保険料試算が出た段階ですぐ始めていただ
るというふうにおっしゃったわけですけれども、
けるかどうかお伺いしたいと思います。
これだとやっぱりほとんど要望が出てこないんで
そして最後の国民健康保険の問題ですけれども、
す。先ほど第1回の質問で言いましたけれども、
これは米沢市の 13 億円というのは非常に基金と
どういうものをやるか、やらないかという米沢市
して大きいわけです。それで、お伺いしたいわけ
の事業計画がほとんどまだ明らかにされていない
ですけれども、13 億円に積み上げているとうのは
わけです。保険料さえまだ未定だと。だから、要
何を基準にして 13 億円積み上げているわけです
望の出しようがないわけです。一方的な当局の説
か。国あるいは厚生省、県からこのぐらい積み上
明と一方的な市民の皆さん方の質問となっている
げろという指導か何かがあるわけですか。つい先
わけです。だから、6月の議会ではこの説明会で
だって介護保険問題で私たち日本共産党の山形県
ご要望をお伺いしますと言ったけれども、そうい
議会で県交渉がありましたけれども、県は各市町
うものになっておりませんでしたから、これから
村にはそういう指導をしていないというふうには
もう1回、もう2回要望を聞く、この指針でも言
っきりおっしゃいました。だとすると、米沢市は
っているいわゆる公聴会や自治会単位での懇談会
独自にそういう基準を持っていらっしゃるのか、
をやっていただきたいと思うんです。
あるいは県ではなくて国から言われた基準を何か
当局のこれからの説明会なり懇談会のやる時期
持っていて今 13 億円も積み立てているのか。
その
というので6月にお答えになったのは、来年1月
基準について、どういう基準に基づいてやってい
39
るのかお伺いしておきたいわけです。以上、お願
作成委員会で審議をいただくというふうな中で、
いします。
減免措置もそこで検討すべきではないかというふ
○佐藤俊弘議長 登坂健康福祉部長。
うなことでございます。これについては先ほど申
○登坂功健康福祉部長 最初に、独自の市税の減免
し上げましたような理由で、審議には諮らないと
措置ということでございますが、これにつきまし
いうことになってございます。
ては先ほど申し上げましたように、国の低所得者
それから、介護保険を実施することによりまして
階層に対する配慮の中で保険料も設定されており
現行の福祉制度が介護保険に移行するといった場
ますので、急激に納税の低下が見られる、いわゆ
合に、市の方の予算も相当浮くのではないか。そ
る災害等が発生した場合といったようなときの条
れを現行の福祉の方に充実させては、あるいは充
例は設定したいということで、その他については
当させてはというふうなお考えのようですが、ア
今のところ考えていないということでございます。
バウトな計算の中では、介護保険料に対する市の
なお、利用料についての市税の減免というふうな
持ち出し分と、それから今までこの事業を実施し
規定があるのかということでございました。これ
ておりました市の持ち出し分はそれほど大差ない
については、利用者負担はサービスを利用する方
ような現況にありますので、今のところは大体と
と利用しない方とのいわゆる公平な負担の確保と
んとんの状況かなというふうに思っております。
いうふうなことからして、一自治体が減免措置を
ですから、市がやろうとするこれからの事業につ
図るということは好ましくないというふうな国の
いては、ほとんど市の持ち出し分が上積みされる
指導でございますので、先ほど申し上げたところ
分といふうにお考えいただいてもよろしいのかと
でございます。それも一部利用の負担につきまし
いうふうに思います。
ても、3段階に分かれまして、それぞれ低所得者
それから、介護激励金なりあるいは紙おむつ支給
階層に対する配慮された利用というような形で設
事業、これも在宅介護には非常に必要な事業でご
定されておりますので、それらを当初については
ざいますが、継続するのかということでございま
尊重しながら実施をしてまいりたいというふうに
す。今のところ県の補助事業でございますので、
考えているところです。
このまま継続をしたいというふうに考えていると
それから、ヘルパーが現に福祉制度において無料
ころでございます。
で派遣されているという方々に対して、今度は有
それから、先ほどの私の答弁で現行の福祉を受け
料になれば非常に負担が多くなるのではないかと
ている方に対し支障を来さないようにというふう
いうふうなことでございます。保険法上は確かに
な配慮の中で従来の福祉制度を受給していただく
介護保険の適用外というふうなことでございます
というふうなことを申し上げたんですが、そうい
が、今までの既得権ではございませんが、経過措
う条件なしではないかということですが、舌足ら
置等もございますので、私の方もこの辺の利用料
ずではございましたが、私の意図するところは、
について無料になるか、あるいは介護保険で設定
やはり対象者の意見を十分お聞きしながら、この
する利用料の軽減措置というふうな形になるか、
まま継続に値するのか、あるいは他のサービスが
それを今後検討したいというふうに考えていると
あるとすればそちらの方がいいのか、その辺も十
ころです。
分相談の上決定をしていきたいというふうな意図
それから、保険料等あるいは保険の総需要量等は
を持って申し上げたところでございます。
40
それから、市民の方々の介護保険に対する意見の
均しますと 49 億円ほどになりますので、
3カ月で
反映というふうなことでございますが、第1回目
すと 12 億 2,000 万円、
3.5 カ月分になりますと 14
の市民説明会につきましては、7月いっぱいでご
億 2,000 万円、その辺が妥当と申しますか、水準
ざいましたが終わったところでございます。その
になる金額というふうに考えております。
ほかに各種団体からいろいろご要請がございまし
先ほど議員がおっしゃるとおり、13 億云々がござ
て、そちらの方も総計しますと団体だけでも
いましたが、本市といたしましても今回もやはり
1,000 名を超える皆さんに説明をしてまいったと
いろいろな面での医療費の伸び等々もございまし
ころでございます。それから、議員仰せのとおり
て、11 年度の予算には7億円程度取り崩しをして
もう一度私の方では実施をしたいということで計
おります。その他活用といたしましては、先ほど
画をいたしているところでございます。ただ、市
申し上げましたいわゆる国保の保険料の平準化に
民も我々もそうでございますが、やはり保険料が
向け検討したいものだということでございます。
幾らになるかというところが関心の的でございま
以上でございます。
すが、これは全国一律でいろいろ国の指導を受け
○佐藤俊弘議長 1番高橋壽議員。
ながら判定をしてまいりますので、やはり介護報
○1番(高橋壽議員) まず、後ろの国保の基金で
酬が定かにならないと数字がひとり歩きをしまし
すけれども、最初に申しましたように県では指導
て、なかなかこれで安いのではないか、高いので
していないと言っているわけです。そして、その
ないかというふうなことで、後々かえって混乱を
三、四カ月という国の指導基準というのは何に基
来すというふうなことも考えられますので、はっ
づいているわけですか。これは厚生省の通達があ
きりした時点でというふうなことになりますと、
るわけですけれども、
平成 10 年度国民健康保険税
先ほど申し上げ、あるいは議員のお考えのとおり
の保険者の予算編成についてという通達です。こ
1月のころになるのではないかというふうに思っ
れは 10 年1月 29 日出されたものですけれども、
ているところでございます。できるだけ早くご提
これでは何と書いてあるかといいますと、これは
示をしながらいろいろご意見を伺いたいというふ
平均年額です。さっき言った保険給付費の5%と
うには思っておりますが、国の通達あるいはそう
書いてあります。5%に相当する額。だから、今
いった政省令等を待って速やかに検討したいもの
米沢市がやっている額はもう 13%ではないです
というふうに考えているところです。
か。だから、国が5%と言っているにもかかわら
それから、国民健康保険の基金の積み立て、非常
ず、米沢市は 13%を積み立てていると。県は指導
に大きく 13 億になっているのではないか。
その基
していないと言っているんです。だから、そうな
準がどうしてかというふうなことでございます。
れば米沢市が独自に何か基準をもって 13%なり
これにつきましては、国、県のやはり指導の中で
あるいは 20%とか 30%積み立てようとしている
は年間の保険給付費あるいは老人保健給付費、そ
のではないですか。その基準をお示しいただきた
の3カ月分は保ってほしいものだと。そして、ま
いと言ったんです。
た国保連合の中央会というところがございますが、
米沢市が独自で基準を持っていると。3カ月とか
そこについては 3.5 カ月分ぐらいというふうなこ
とさっきおっしゃいましたけれども、国は5%、
ともございます。そういったことから試算をいた
県は指導していないと言っていました。だから、
しますと、大体年間医療費、本市の場合ですと平
ここは1世帯7万 7,000 円の基金高ですから、一
41
方では先ほど申しましたように滞納者が出ている
民税非課税の皆さん方です。あるいは世帯全員の
わけです。2,000 人の滞納者が出ているわけです。
住民税非課税の皆さん方です。だから、65 歳以上
だから、さっき利用料と保険料の減免制度につい
のこれから加入される方々、第1号被保険者の皆
てはお考えがないという話をされましたけれども、
さん方の 86%はいわゆる低所得者なんです。だか
2,000 人のうち 40 歳以上 64 歳までの方、あるい
ら、このままいってしまったら救いようがなくな
は 65 歳以上の方がどれだけいるかという区分は
ってしまうんです。
されていませんから、だけれども 2,200 人の滞納
それと、先ほど最終的に減免制度を決めるのは介
者が仮に 40 歳以上だとする。しかも、事業の経営
護保険事業計画作成委員会ではないとおっしゃい
不振とか低所得者というのが多いわけです。低所
ましたけれども、これはさっきの指針とも違うの
得者だと 500 人を超えているわけです。しかも、
ではないでしょうか。指針では、介護給付等、対
さっきおっしゃった介護保険で適用するその軽減
象サービスの量の水準が保険料率の数字にも影響
措置、これも国保の方で受けていますから、それ
を与えることをかんがみ、被保険者、加入者の意
を受けていても滞納が出ているんです。だから、
見を聞くためにつくれとなっているわけです。減
介護保険が始まったらさっきおっしゃった国の法
免制度と利用料と介護保険料の減免制度は、ここ
律のもので軽減措置を受けて、即このまま 500 何
にまさに入ってくる話ですよ。だから、ここだけ
人は───このうち 40 歳以上が何人いるかわか
保険料と減免制度は切り離して計画作成委員会に
りませんけれども、介護保険料、国民健康保険料
かけないというようなことはできないと思うんで
の滞納者になるわけです。だから、そういう方々
す。だって、それは介護需要と介護サービスの量
は全くこれから医療サービスも受けられない、病
でこの保険料は決まってくるわけです。だから、
気にもかかれない、短期保険証、あるいは介護保
そこだけ切り離してほかのところだけを決めてい
険の方は一括徴収で別々に納入できませんから、
くという話はできないわけです。最終的には委員
介護保険のサービスも同時に受けられないという
会で決めなければならないと思いますけれども、
事態になりますよ。
これはいかがですか。ここだけ当局で決めるとい
しかも、米沢市が保険料を試算して 2,700 幾らと
う話は私はないと思うんです。
いかがでしょうか。
算定されましたけれども、それの計算式では国民
それともう1点は、認定から外れる方々、引き続
健康保険税の収納率 92%を前提としているわけ
き高齢者福祉事業としてやっていただきたいとい
です。だから、8%滞納者が出るということで計
う話をしましたけれども、米沢市は認定から外れ
算されているわけでしょう。だから、最初から滞
る、つまり先ほど部長がおっしゃったように、支
納者が出るということでこの介護保険事業計画を
障が出るかもしれない皆さん方はどのぐらい想定
つくるとなれば、その残りの8%の市民の皆さん
されているわけですか。2,500 人の高齢者の皆さ
方は最初からもう介護保険に加入できないんです。
ん方の介護認定が 10 月から始まりますけれども、
サービスを受けられないんです。だから、独自の
そのうちいわゆる認定から外れる皆さん方はどの
減免措置や利用料の減免制度をつくるべきではな
ぐらいだと想定されているわけですか。そこだけ
いかという話をしているわけです。
お伺いをしておきたいと思います。
そして、65 歳以上の保険の徴収の階層区分、そち
○佐藤俊弘議長 登坂健康福祉部長。
らで出した数字を見てみますと、80 数%が本人住
○登坂功健康福祉部長 保険料の減免につきまし
42
ては、保険料設定のときに委員会等にも十分説明
もう少しお待ちをいただきたいというふうに思い
しながらご意見をちょうだいすることにはなって
ます。
ございます。そのときにサービス供給するメニュ
○佐藤俊弘議長 以上で1番高橋壽議員の一般質
ー等も今いろいろ新聞等に公表されておりますの
問を終了いたします。
は、国の福祉サービスそのものの場合のそれぞれ
の市の見込んだ仮単価ということになります。そ
れに横出しというふうに言っていますが、市の独
散会
自の事業をしますとプラスされるというふうなこ
とになりますが、今のところ国の制度を十分それ
○佐藤俊弘議長 これをもって本日の日程は終了
に実施できるようにこたえたいというふうなこと
いたしました。本日はこれにて散会いたします。
に全力を注ぎまして、保険料等の設定をしてまい
ご苦労さまでした。
りたいというふうに思っているところでございま
す。
午後 3時00分 散会
なお、これに対する減免措置というふうな形につ
いては、
今のところいろいろご意見は伺いますが、
それを参酌しながら市の方で決定をしていきたい
というふうに思っているところでございます。
それから、国保を見てもおわかりのとおり、滞納
者が相当数いるのではというふうなことで、さら
に介護保険に結びつくというふうなご意見でござ
います。我々もその辺も懸念しているところでは
ございますが、当初から国民健康保険税等々の保
険料の設定が他市町と相当開きがあって米沢市だ
けが高いのかどうかというふうなことになります
と、それほど米沢が高いというふうなことではな
くて、大体平均化された保険料というふうに見て
おります。ただ、いかんせん今滞納者が若干多い
というふうな状況でございますので、その関係者
についてはなぜ滞納しているのか、事由等を十分
にお聞きし、相談をしながら対応してまいりたい
というふうに思っているところでございます。
それから、介護保険によって 2,000 人のうち認定
外、いわゆる自立と認定される方は大体どのぐら
いかということでございますが、これもちょっと
つかめない数字でございまして、10 月から介護の
申請受け付け、
そして認定に実際に入りますので、
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