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24日
第2回 地域創生の内容・方法(1): 森林破壊とツキノワグマの絶滅の関係を考えてみよう <課 題> 森林破壊とツキノワグマの絶滅の関係を考えてみよう。 問題1: クマはどんな動物だろう? 問題2: 「動植物との共存」の意義を考えてみよう。 ――――――――――――――――――――――――――――― 1.クマの習性 クマは本来、森の奥にひとりでひっそりと棲んでおり、見かけと正反対で大変臆病。99%ベジタリアンで、 肉食を1%するといっても、昆虫やワワガニぐらい。人を襲う習性など全くないということです。 本当は 1 頭 100 万円ぐらいで売れ、特にクマの胆(い)が漢方薬として金より高いため乱獲されている。ク マが被害者なのに、世のクマ常識は、一方的にクマを狂暴な加害者に仕立てあげたものばかりです。新聞 が読めたなら、クマは無念さに泣くだろうと思いました。人間の無知、誤解、無慈悲が、かれらを絶滅に追い やっていることを知りました。 2.全生物共存無くして人類存在無し (日本熊森協会、『クマともりとひと』、) *植物+動物=森 動物は森に寄生しているのではなく、動物は森をつくっているのです。 どこへ行ってもお年寄りは、「昔はクマどころか、動物なんてまず何も出てこなかったのに、このごろ夜に なるといっぱい動物が出てくる」と、嘆いておられました。 「何よりも自然保護大国でなければ、21 世紀、この国は生き残れない」 「あまりにも多く植えられてしまったスギを、森の生態系復元のために減らそうとしているのかも知れま せん。」 <チョット・チャット・コーナー(1)> あなたの生活、地球何個分? 60 億人以上がひしめく世界でこんな豊かな生活をしていたら、地球がいくつあっても足りないのでは。そん な素朴な疑問にこたえる診断クイズを、環境NPOが作成した。食べ物や日常生活に必要なモノを得るのに 必要な畑や森、海などの大きさを表した「エコロジカル・フットプリント(足跡)」という考え方。クイズに答えると、 自分と同じ暮らしを世界中の人がしたら、地球何個分の陸や海が必要かを教えてくれる。日本人の平均は地 球2.4個分。さて、あなたは? (朝日新聞、2007・12・26) *診断テスト 環境NPO「エコロジカル・フットプリント・ジャパン」が無料公開(http://www.ecofoot.jp/quiz/index.html) クイズは全部で 18 問。肉や肴を食べる量や国産、輸入品の割合、家の広さ、家族の人数、電気使用量、マ イカーの走行距離など、日々の暮らしをたずねる質問が並ぶ。用意された選択肢から答えを選ぶと、「あなた の暮らしは地球○個分」と、答えが出る。 例えば、農作物は露地栽培からハウス栽培か、輸入か地元産かなどで、温度管理や輸送などに使うエネ ルギーが2~6倍違うという。 エコロジカル・フットプリントは、世界中の人々が豊かさを分かち合い、しかも地球をパンクさせないため、 「地球 1 個分の暮らし」と、実際の人々の生活をくらべる「物差し」として 90 年ごろ、カナダで使われだした。 *本テーマを中心に楽しく語り合おう! <ディスカッションポイント(1)> ペットボトルを減らそう スウェーデンでは、全国の街のあちこちにペットボトル回収ボックスがあって、ペットボトルを入れると 60 円 ほどのおカネが戻ってくる仕組みになっています。ペットボトルのリサイクル率は 98 パーセントに達し、しかもリ サイクルされたボトルは、その後 20 回以上も使われてからようやく溶かされ、新しいペットボトルに生まれ変わ ります。 日本人はペットボトルに入った飲み物を、年間一人当たり約 150 本も飲んでいます。このままでは四つの地 球が必要・・・そう考えたら 4 分の1に減らしましょう。1 年間に 40 本しか飲まなければ地球温暖化防止に貢献で きるんですね。しかも 1 年間で 1 万円以上の節約になるよね。マイ水筒を持ち歩くのはどう?スーパーのレジ袋 も断って、布の袋を持っていってみたら? (40-1) ①アクション1 なるべく近距離で生産された食材による食事スタイルを心掛けると、CO2 を年間約 200 キログ ラム減量できる。 ②アクション2 ベジタリアンになると、CO2 を年間約200キログラム減量できる。 ③アクション3 旅行や出張は年に 2 回だけ飛行機を列車に替えると、CO2 を年間約400キログラム減量でき る。 ④アクション4 通勤通学を自転車にすると、CO2 を年間約500キログラム減量できる。 ⑤アクション5 家庭ゴミを現在の4分の1に減らすと、CO2 を年間約100キログラム減量できる。 ⑥アクション6 風力発電エネルギーを会社に導入すると、社員ひとりあたり、、CO2 を年間約500キログラム 減量できる。 (44-5) 以上、6つのアクション全て実行できれば、私達は一人当たり年間約1.9トンのCO2 を減量できるのです。 日本人一人当たりの年間CO2 排出量は、2001 年に国連が発表したデータによると、約9.4トンですから、一気 に20パーセントも減らせる計算になる。日本は2012年までには13パーセント以上のCO2 削減が必要とされ ていますが、その目標が簡単にクリアできます。 (シブヤ大学編、『シブヤ大学の教科書』、講談社、2007、45) <世界につながる身近なエコ?> (マエキタミヤコ、朝日新聞、2007・12・7) 「身近なエコ」と「壮大なエコ」について。エコと言っても、色々あります。省エネ、節水、ゴミ、リサイクル、森 林保護。車や発電所から発生する二酸化炭素(CO2)が温暖化を招いていることもあります。生物の多様性も とても大事です。森や植物は CO2 を吸収しますし、動物たちはお互いに生態系を支えています。 身近なエコとは何でしょう。こまめに電気を消す。水を大切に。ゴミは分別しよう。車より自転車、歩き、電車。 生ゴミは堆肥にしよう、合成洗剤より天然の洗剤にしよう、といったことです。 壮大なエコ、と言われるものもあります。92 年の第 1 回地球サミットの頃から、貿易による南北格差が環境 破壊の温床であると言われています。平和構築も環境保護の一環です。生きるか死ぬかの瀬戸際に追いつ められると、環境どころじゃなくなってします。生態系のことなんて考えられなくて、目の前の木を切ってしま います。 身近なエコは生活知。壮大なエコは世界知です。両方の知恵のバランスをとっていかなくてはいけない。 温暖化すると、肴が取れなくなって村人が貧しくなる。薪がなくなるので木を切るようになり、木が少なくな ると砂漠化が進み、生態系が崩れ、さらに CO2 が増える。マイナスのループになってしまいます。 気持ちいいとか、おいしいとか、楽しいとか。そういう感覚やセンスが大切です。生活の場が不愉快な場所 になっているのであれば、ここは不愉快だということを伝えていただきたい。人類が生き延びるために、使う エネルギーは少ないけれど精神的に余裕のある豊かな文化生活を送りましょう。