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(仮称)大和市食育推進計画 (素案)

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(仮称)大和市食育推進計画 (素案)
パブリックコメント用資料
(仮称)大和市食育推進計画
(素案)
【実施時期】 平成 26 年 12 月1日(月)から平成 27 年1月5日(月)まで
※広報やまと 12 月1日号及び市のホームページにて意見募集
【応募方法】 健康づくり推進課へ郵送、ファックス、電子申請の利用または直接持参
提出先:242-8601
大和市鶴間 1-31-7 保健福祉センター4階 健康づくり推進課
ファックス:046-260-1156
【配架場所】 ・健康づくり推進課、市役所情報公開コーナー、市民課各連絡所、渋谷
分室、各学習センター、各コミュニティセンター
・市のホームページでも閲覧可能
【回答方法】 ・意見とそれに対する市の考え方は、市のホームページで公表予定。
・個々の意見に対して、直接個別に回答することはいたしません。
大和市役所健康福祉部 健康づくり推進課
電話:046-260-5661
目 次
第1章 計画策定にあたって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・01
1
計画策定の背景
2
計画の位置づけ
3
計画の構成と期間
4
計画の評価と進行管理
第2章 基本理念・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・03
食を通じた心身の健康増進と豊かな人間形成・・・・・・・・・・・・・・04
第3章 基本目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・07
基本目標1 食を通した心身の健康づくり・・・・・・・・・・・・・・・08
基本目標2 食への理解を深め感謝するこころの醸成・・・・・・・・・・10
第4章 施策展開・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
施策1 家庭における食育の推進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
Topics1 大和市立図書館おすすめの子どもに読んでほしい食育の本
施策2 学校、保育所等における食育の推進・・・・・・・・・・・・・・22
Topics2 ごめんね。ピーマン 好き嫌いが生まれるメカニズム
施策3 地域で進める食生活改善・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36
Topics3 メタボと「日本型食生活」の深い関係
施策4 みんなで取り組む食育推進運動・・・・・・・・・・・・・・・・44
Topics4 地域で進む食育の取組
施策5 生産者と消費者の顔の見える関係づくり
・環境と調和した生産と消費・・・・・・・・・・・・・・・・・50
Topics5 今に受け継がれ蘇る、幻の大豆 津久井在来大豆
Topics6 実は、意外にあるんです。
やまと生まれのやさい・くだものたち
施策6 伝統料理、行事食など食文化の未来への継承・・・・・・・・・・60
Topics7 日本の伝統的な食文化「和食」
施策7 食品の安全性、栄養等に関する啓発・・・・・・・・・・・・・・66
Topics8 健康的な食生活と保健機能食品制度
計画策定にあたって
-1-
計画策定の背景
社会経済構造の変化、家族形態やライフスタイルの多様化等を背景に、個人の好みに合
わせた食生活スタイルへと食の多様化が進展しています。いわゆる「日本型食生活」
(米を
中心として多様な副食からなる食生活)を基本としたスタイルから、過度に「欧米型食生
活」に偏ることで脂質の過剰摂取や、外食の増加による野菜の摂取不足等の栄養の偏り、
朝食の欠食に代表される食生活の乱れに起因する肥満や生活習慣病の増加、若い女性に多
くみられる過度の痩身など、食を巡って様々な問題が起こっています。
こうした状況を受けて、国においては、平成17年6月に「食育基本法」を制定し、同
18年3月に「食育推進基本計画」を策定、現在は「第2次食育推進基本計画」に改訂し、
取組を進めています。また、神奈川県においても、現在「第2次神奈川県食育推進計画(食
みらい かながわプラン2013)
」に基づき、取組を進めています。
本市においては、市の最上位計画である第8次大和市総合計画において「健康創造都市
やまと」を将来都市像に掲げ、これまでも市民の健康づくりに取り組んできましたが、あ
らためて、健康づくりにおける食の重要性を深く認識し、より一層、食を通じた市民の健
康の増進や生活の質の向上が図られるよう、食育に関する施策を体系的、総合的に推進し
ていくため、本計画を策定します。
計画の位置づけ
第8次大和市総合計画を上位計画とする食育に特化した行動計画であり、本市における
関連計画との整合性を図ります。また、国の第2次食育推進基本計画、神奈川県の第2次
神奈川県食育推進計画(食みらい
かながわプラン2013)を踏まえたものとなってい
ます。
計画の構成と期間
本計画は、大和市における食育の取組の基本理念、これに基づく基本目標、また、食育
の取組全般についての施策展開で構成します。
計画の期間は、第8次大和市総合計画の目標年次に合わせ、平成27年度から30年度
までとします。
計画の評価と進行管理
各施策における取組の進捗状況を、年度ごとに大和市食育推進会議で検証し、既存の取
組の見直しや新規の取組を設けることとします。
また、計画期間の最終年度に食育に関する市民意識調査を実施し、その結果を踏まえて
次期計画を策定していきます。
-2-
基 本 理 念
-3-
基本理念
食を通じた心身の健康増進と豊かな人間形成
-4-
食
は、生きていくための基本であり、食が
その土地で採れる作物を、その土地に住む
なければ健やかな心身を育むことはで
人々が、その土地に根づいた調理法で食べる
きません。さらに、食は、生きるために栄養
ということは、今となっては貴重なものにな
を摂取する営みにとどまらず、多様な食経験
りつつありますが、私たちは、先人が築き上
などを通じて、豊かな人間性、生きる力を育
げてきた食文化の上に生きており、それを未
むものでもあります。
来に引き継いでいくとともに、他国の食文化
子どもたちが健全な食生活を送ることや、豊
も柔軟にとり入れて、時代の移り変わりに沿
かな自然に触れ、農業など、食物の生産に関
って発展させていきたいと考えます。
わる様々な人との交流などにより、食に関す
大和市は、すでに高齢化率21%を超え、超
る実体験を積み重ねていくことは、生涯にわ
高齢社会に入りました。この流れは、今後も
たって健全な心と身体を培い、感謝する心や
加速していくと予測されており、これまでに
豊かな人間性を育む基礎となるものです。
も増して、一人ひとりが健康で元気に活躍す
近年、社会経済状況のめまぐるしい変化、核
ることが求められる時代になっていきます。
家族化や単身世帯の増加に代表される家族形
1日3度、人生で何万回にも及ぶ食という営
態の変化、ライフスタイルの多様化に伴う家
み。この営みが充実すれば、それは生涯にわ
族関係の希薄化など、食生活に多大な影響を
たる心身の健康につながります。すべての市
及ぼす状況が進行しています。
民が豊かな食生活を送り、心身ともに健やか
その結果、欠食、不規則な食事、栄養の偏り
で充実した人生を過ごすことを目指して、
「食
などに起因する肥満や生活習慣病の増加など
を通じた心身の健康増進と豊かな人間形成」
の健康問題が顕在化しています。食生活を健
を基本理念に「親から子、子から親、そして
全なものへと改善していくためには、一人ひ
次の世代へ」つながる食育の取組を進めてい
とりが食への理解と意識を高めて、食生活を
きます。
作り上げる力を身につけることが大切です。
また、食には、その土地の気候、風土、習俗
などに関わって発展を遂げてきた文化的側面
があります。
-5-
-6-
基 本 目 標
-7-
基本目標1
食を通した心身の健康づくり
-8-
す
べての人の心身の健康づくりのため
健やかな体をつくる、病気になりにくい体
に、食は前提となるべき重要事項で
をつくるためには、規則正しい食事に加え
あり、また、その基本は家庭にあります。
て、栄養バランスがとれていることが不可
その家庭に合った望ましい食事を家族でと
欠ですが、必要とされる食事の内容は、そ
り、楽しい時間を共有することが、心身の
の人により異なります。
健康につながっていきます。
従来は、国等が示した望ましい食事の基準
しかし、近年、家族構成、ライフスタイル
に人を合わせていくという考え方が一般的
の多様化や、社会経済環境の複雑化などに
でした。しかし、本来、食事を人に合わせ
より、家庭が食育の基盤としての役割を担
るべきであると考えると、望ましい食事の
いきれなくなってきています。家庭におい
基準に沿うことを念頭に置いた上で、趣味
ては、今ある状況の中で何ができるかを考
嗜好や生きがいまで考慮した食生活を作り
え、また、学校や保育所は、子どもの食育
上げていくことが望ましいと考えられます。
の推進のために、これまで以上に家庭と連
また、食生活を作り上げていくにあたって、
携していくことが重要になっています。
食品の安全性は、基本的な問題になります。
子どもの健やかな成長のためには、望まし
生産、加工、流通など、食に関するシステ
い生活リズムの習得が重要であり、その習
ムが巨大化、複雑化した現代においては、
得は乳幼児期から始まります。乳幼児期で
生産者を始めとする食を提供する側が安全
は、まず、食事や授乳の時間を固定するこ
とで、お腹がすくリズムができ、食欲が増
す、同じ時間に眠くなって規則的な睡眠が
とれるようになるなど、望ましい生活リズ
ムを作り出すことができます。食を中心と
した生活リズムの確立は、家庭全体の生活
リズムを整えるため、家族が一緒に食事を
とる「共食」にもつながり、子どもの心の
育ちも促します。
子どもの頃に身についた食習慣は、大人に
なってからも引き継がれるものです。規則
正しく食事をとる習慣は、生活習慣病など
の疾病予防に直接的につながります。
つまり、生活習慣病予防に意識して取り組
むのではなく、身についた習慣を保ってい
るだけで、自然に生活習慣病予防につなが
ることになります。
-9-
性に留意することはもちろんですが、消費
者も、食品の安全性、栄養成分等の特徴な
ど、食に関する知識と理解を深めていく必
要性が高まっています。
子どもの頃から望ましい食生活を確立する
ことで、心身ともに健やかに成長し、生活
習慣病を遠ざけ、高齢に至るまで健康で、
実り豊かな人生を送ることができるように
するため、食育の取組が個人にとどまらず、
家庭、社会、地域へと広がっていくことを
目指して取り組んでいきます。
基本目標2
食への理解を深め感謝するこころの醸成
-10-
動
物や植物を食することは、とりもなお
不足による低栄養の食事に欧米食が導入され
さず、自らの命をつなぐために他者の
たこと、さらに栄養教育の徹底や、栄養・食
命をいただくことです。そのことの意味を深
生活改善運動が結実してできあがったもので
く理解し、命を尊ぶ気持ちを育んでいかなけ
す。
ればなりません。また、食べ物が食卓に上が
日本は、食に限らず他国の文化のよいところ
るまでに、米や野菜を作る、牛や豚などを育
を柔軟に取り入れ、進化、発展させてきた歴
てる、収穫する、加工する、消費地まで運ぶ
史を持っています。大和市の食育においても、
など、多くの方の努力や苦労があります。家
伝統的な和食の文化を大切にしながら、様々
庭の食卓、学校や保育所の給食、農業体験や
な国や地域の食文化のよいところも積極的に
伝統行事などを通じて、食べ物や、生産者を
取り入れて、より豊かな食文化を目指します。
始めとする様々な人々への感謝のこころが醸
食育では、一人ひとりがその意義や重要性を
成されることが大切です。
理解し、自ら実践するとともに、多種多様な
日本の伝統的な食文化である「和食」は、海、
人や団体と連携、協力することが重要です。
山、里と表情豊かな自然からの恵みを享受し
農業に携わる方々と連携した体験活動の推進、
て育まれてきました。そして、栄養バランス
地域の食生活改善に取り組むボランティア団
に優れた健康的な食事として評価される「日
体と協力した取組などを着実に続けていくこ
本型食生活」は、戦前の伝統食や戦後の食糧
とで、食育の担い手の輪を広げていきます。
-11-
-12-
施 策 展 開
-13-
施策1
家庭における食育の推進
-14-
01
施策のねらい
家庭における食育を支援する
生
涯にわたり健やかな心身を育むために、
子どものうちの生活習慣の基礎づくり
が大切であり、家庭がその基盤になります。
子どもの生活習慣の基礎づくりについて、親
が正しい知識を得て、さらに実際に体験する
ことにより、家庭で実践する力が身につくよ
うに支援します。
妊娠期は、胎児の成長を決める重要な時期で
あるため、おのずと自分の体への意識が高ま
り、食生活をより良くする機会となります。
妊婦の栄養状態、健康状態については、妊娠
前まで遡って考える必要があります。若い女
性に過度の痩せがみられるため、痩せに対す
る認識の改善や、家庭での食生活の充実が重
要です。
近年増加している低出生体重児は、妊婦の極
端な痩せが、その要因の1つであると考えら
れています。子どもの食育は、母親のおなか
の中にいる頃から始まっています。妊娠期の
母親が健全な食生活を送ることが、子どもの
健やかな体づくりの第1歩となります。
授乳期から、子どもの生活リズムづくりが始
まります。規則正しく授乳することで、子ど
もは空腹と満腹のリズム、快と不快の感覚を
身につけます。また、子どもに話しかけなが
ら授乳すると、安心と安らぎを感じ、それが
心の栄養にもなります。
「共食」の始まりです。
離乳食期は、食べ物を味わい、よく噛んで飲
み込むことを覚える時期です。その子の口腔
機能の発達に合った離乳食を、正しく与え、
親も一緒に食事をすることで、子どもは親の
真似をして、正しくよく噛む習慣が身につき
ます。
また、旬の食材などを使い、できる限り多く
の食材の味を経験させてあげることで、味覚
の発達を促します。
食育には、多くの楽しさ、喜びがあります。
大人も子どもも、料理をつくる楽しさ、食べ
てもらう喜び、家族や友人と一緒に食べる喜
びなど、楽しい食生活を送ることで、食が好
きになり、食に関する興味や関心の幅が広が
っていきます。
食を通じて「親から子、子から親」へのコミ
ュニケーション、家庭における食育の好循環
を生むために子どもへも働きかけていきます。
02
施策のねらい
家庭における健康づくりを支援する
キ
ー・エイジという言葉があります。こ
れは、乳幼児の発育における節目とな
る時期を指しますが、食に関していうと、口
腔機能などの急激な発達がある時期がそれに
あたります。
生後7~8か月頃に乳歯が生え始め、離乳食
から幼児食へと切り替わる1歳6か月頃に奥
歯が生え始めます。また、3歳6か月頃にな
ると、心身も発達し、食べるものに対する興
味や関心が広がります。
こうしたキー・エイジにおける乳幼児健診な
どの機会を通じて、子どもの食生活を把握し、
必要に応じて改善に導きます。健康づくりを
進めるためには、規則正しい生活リズム、と
りわけ朝食をとることが重要であることから、
朝食の重要性を訴えかけていきます。また、
子どもだけではなく、親の食生活も考慮する
ことで、家庭全体の食生活がより良いものに
なることを目指します。
-15-
毎日朝食をとる子どもの割合は、
数字から見える現在の状況
88.8%
85.5%
83.0%
3歳6か月:
(大和市3歳6か月児健康診査アンケート)
小学5年生:
(平成25年度全国体力・運動能力運動習慣等調査)
中学2年生:
(平成25年度全国体力・運動能力運動習慣等調査)
朝⾷をとることが⼤切だといわれますが、それはなぜでしょうか。
朝目覚めたとき、体は、前夜までの食事から得たエネルギーが消費されてしまった、自動
⾞でいうところの「ガス⽋」のような状態にあります。
そのような状態で朝食をとらないと、脳のエネルギー源であるブドウ糖が供給されないた
め、午前中の脳と体が⼗分に働かず、集中⼒がなくなるだけでなく、栄養バランスが悪く
なり、⼼⾝の不調の原因にもなります。
ふだん誰かと一緒に食事をとる
大和市民の割合は、
82.2%
(食育・歯及び口腔の健康づくりに関する市民意識調査)
家族や友人と一緒に食事をとる「共食」は、栄養の摂取だけでなく、食事の楽しさ、おい
しさ、⾷欲増進にもつながり、いきいき過ごす原動⼒にもなります。
時間を共有するため、お互いの体調や気持ちを知ることができ、相手を思いやる気持ちが
生まれ、コミュニケーションが広がります。また「共食」は、準備、食事、片付けという
⾷⾏動を⼀緒に⾏うことで、栄養⾯や健康⾯、料理などの知識やマナー等を知るだけでな
く、それを伝承していくことができる⼤切な営みでもあります。
⼤和市で、1⽇に1回以上、誰かと⼀緒に⾷事をとる⼈は82.2%となっています。⼥
性の⽅が男性よりも割合が⾼くなっており、特に39歳以下の⼥性は、全年齢層で最も⾼
く90.4%となっています。
-16-
[子どもの朝食の摂食状況]
出典:3歳6か月 大和市3歳6か月児健康診査アンケート
小5・中2 平成 25 年度全国体力・運動能力運動習慣等調査
[ふだん誰かと一緒に食事をとる大和市民]
出典:食育・歯及び口腔の健康づくりに関する市民意識調査
-17-
評価指標
指標
現状値
ふだん誰かと⼀緒に⾷事をとる市⺠の割合
朝食を毎日食べている子どもの割合
(①3歳6か月
②小5
③中2
④成人)
1日に2食以上、主食、主菜、副菜のそろった食事を
している市⺠の割合
目標値
82.2%
90.0%
① 88.8%
① 100%
② 85.5%
② 87.0%
③ 83.0%
③ 85.0%
④ 84.8%
④ 90.0%
75.3%
90.0%
具体的な取組
取組
区分
具体的な取組
担当課
プレママパパ教室
妊娠4~9か月の初妊婦とその夫を対象に、胎
(充実)
児の成長に合わせた妊婦の食事と体調管理の
こども総務課
ポイントなどについて、試食を交えて学ぶ教室
を実施します。
チャレンジ離乳食
妊娠期の女性とその夫を対象に、妊娠期の食事
教室
について学び、また、おかゆのつぶし方、野菜
(協働事業)
のつぶし方などの離乳食づくりを体験する教
こども総務課
室を実施します。
家庭における食育を支援する
ステップアップ離
離乳食が始まる前の子どもと母親を対象に、初
乳食教室
めての離乳食の作り方、進め方を試食を交えて
(協働事業)
体験する教室を実施します。
もぐもぐ教室
6~10か月児がいる親を対象に、離乳食の
こども総務課
こども総務課
量、形態の紹介や、2回食・3回食への進め方
などを学ぶ教室を実施します。
地域育児講座
乳幼児の保護者に育児や食に関する情報提供
こども総務課
や離乳食・幼児食講座を行うとともに、保健師
保育家庭課
や管理栄養士、保育士が育児・栄養の相談に応
じます。
子育てサロン等で
保健師や管理栄養士が、乳幼児の親子のあそび
の食育の取組
や交流の場である子育てサロン等で、育児や食
こども総務課
(栄養)に関する情報提供、相談を実施します。
子どもの食に関す
主に乳幼児の両親を対象に、哺乳から食べる機
る講演会
能の獲得までについて、医師、管理栄養士、保
(新規)
健師による講演会を開催します。
外国籍市民向け乳
乳幼児がいる外国籍市民を対象に、授乳から幼
幼児の食育講座
児食までについて、保健師、管理栄養士による
(新規)
講座を開催します。
-18-
こども総務課
こども総務課
どこでも講座
一般の方、小中学生を対象に、乳幼児期の子ど
こども総務課
もの食生活について、管理栄養士が講座を開催
します。
1歳児育児教室
1歳~1歳3か月の子どもと親を対象に、離乳
こども総務課
食から幼児食への移行と育児、卒乳(離乳完了)
についての教室を実施します。
おべんとう教室
3歳以上(就学前)の子どもがいる親を対象に、 こども総務課
お弁当づくりと試食を通じて、お弁当づくりの
ポイント、子どもの食事の大切さを学ぶ教室を
実施します。
専門職による健康
管理栄養士、保健師が、日常生活における食事
相談
や運動などの相談に対応します。
料理教室の実施
外国籍市民、男性、妊婦、親子など、それぞれ
(充実)
にテーマを設けた料理教室を実施します。
新図書館健康コー
新図書館の健康コーナーで食育関連図書を配
ナーでの食育の取
架します。また、管理栄養士等の専門家による
組(新規)
相談会を実施します。
健康づくり推進課
健康づくり推進課
図書館
家庭における健康づくりを支援する
食育に関する推薦
食育に関するホームページを作成し、おすすめ
図書館
図書の紹介
の食育関連図書について、定期的に情報発信し
健康づくり推進課
(新規)
ます。
乳幼児集団健診の
集団健診と同時に離乳食指導、栄養相談対応を
実施(4か月、1
実施するほか、パンフレットなども配布し啓発
歳6か月、3歳6
を図ります。
こども総務課
か月)
乳児・妊婦家庭訪
リスクの高い妊産婦や乳幼児がいる家庭を管
問
理栄養士、保健師などが訪問し、食事に関する
こども総務課
指導などを行います。
低体重児の育児支
低体重児及び未熟児の発育と発達を支援する
援
ため、管理栄養士や保健師による食べ方教室や
こども総務課
低体重児経過検診での栄養相談を行います。
地域育児講座
乳幼児の保護者に育児や食に関する情報提供
こども総務課
(再掲)
や離乳食・幼児食講座を行うとともに、保健師
保育家庭課
や管理栄養士、保育士が育児・栄養の相談に応
じます。
-19-
Topics1
大和市立図書館おすすめの
子どもに読んでほしい「食育」の本
01
01
しんでくれた
あなたの好きな食べ物は何ですか。
食事は残さず全部食べられますか。
いきものは
いきものをたべなければ
いきていけません。
にんげんは
ほかのいきもののおかけで
いきているのです。
こんな思いをこめて、谷川俊太郎さんはこの詩を作りました。
生きることは、しんでくれた生き物の分も生きることです。
この詩は、
「ぼくは ぼく」
(童話屋)に収録されています。
Information 谷川俊太郎:詩
02
塚本やすし:絵
佼成出版社
おいしいおと
食卓にならんだごちそう、食べるとどんな音がするのかな。
はるまき
わかめ
ほうれんそう ごはん
みそしる
ウィンナ
かぼちゃ
レタス
プチトマト デザート
よく噛んでたべると「あぁ、おいしい」
食べ物のおいしい味がよくわかります。
Information 三宮麻由子:文
ふくしまあきえ:絵
福音館書店
-20-
子どものとき、読んでもらっ
た絵本のなかで印象に残って
いる食べ物は何ですか。
ぐりとぐらのカステラ、こぐ
まちゃんのホットケーキ、か
らすのパン屋さんのパン、わ
かったさんのドーナツ、くま
のプーさんのハチミツ…。
03
わくわくするような言葉、食
欲をそそる絵は、子どものこ
ころを引き付けるのに十分で
した。
親子で一緒に本を読むことは
その本を一緒に楽しみ、会話
が深まる機会になります。
子どもたちが命を尊び感謝す
るこころ、食べ物を大事にす
るこころを育むこと、また望
ましい食生活が家庭を中心に
行われることは大切です。
ぜひとも、子どもに読んでほ
しい、大和市立図書館おすす
めの、4冊の本を紹介します。
サラダでげんき
りっちゃんは、おかあさんがびょうきなので、なにかいいことして
あげたいとおもいました。いっしょけんめいかんがえました。
「げんきになる
サラダを
つくってあげよう」
りっちゃんがサラダをつくりはじめると、つぎからつぎへと
いろいろなどうぶつがアドバイスにきてくれました。
りっちゃんがつくってくれたサラダをたべたおかあさんは
たちまち元気になりました。
さて、そのレシピは・・・。
*長新太さんのその他の食べ物に関する作品
「おしゃべりなたまごやき」
「キャベツくん」のシリーズなど
Information 角野栄子:作
04
長新太:絵
福音館書店
大きな森の小さな家
むかしむかし、いまから百年もまえに、北アメリカ、ウィスコンシ
ン州の「大きな森」の、丸太づくりの小さな灰色の家に、小さな女
の子が住んでいました。
・・・
こんなふうに始まるこの物語では、小さな女の子ローラの成長と、
その家族『インガルス一家』が描かれています。
インガルス一家は、家族がそれぞれの役目をもって食事の支度を
し、家族みんなで過ごす食事の時間を大切にしています。お母さん
が時間と手間と愛情をたっぷりかけて作る料理を待つ子どもたち
の気持ちは、本を読む私たちにも伝わってくるようです。
*この物語で作られる料理をまとめた「大草原の『小さな家の料理の本』
」
(文化出
版局)も出版されています。
Information ローラ・インガルス・ワイルダー:作
ガース・ウィリアムズ:画
-21-
恩地美保子:訳
福音館書店
施策2
学校、保育所等における食育の推進
-22-
01
施策のねらい
授業等における指導、体験を充実する
食
育の基盤は家庭にありますが、核家族化
食育では、実際に体験することも大切です。
や共働きの増加などを背景に、学校など
家庭科(技術・家庭科)での調理実習、生活
の役割が大きくなっています。
科での野菜の栽培体験、特別活動での協働体
成長期の食生活は、将来の食習慣の形成に大
験などを通し、食に対する意識を高めていき
きな影響を及ぼすため、教諭、養護教諭、栄
ます。
養教諭、栄養士等が連携し、教育活動全体を
学齢期に、食に関する正しい知識を身につけ
通して、食に関する指導を推進していきます。
るとともに、その中で多様な実体験を積み重
また、児童生徒に広がっている、食生活の乱
ねることで、よりよい食習慣を形成しようと
れや運動量の減少などに起因する肥満、痩せ、
する態度が身につくように促します。
生活習慣病などの健康課題に適切に対応し、
改善を図ります。
02
施策のねらい
学校給食を活用して食育を進める
1
人で寂しく食事をとる「孤食」や、家
における食育が充実するきっかけとしていき
族がそれぞれ好きなものを食べる「個
ます。
食」の増加に伴い、便利さが優先された食事
授業で扱った食材や学習したことを、給食を
が増える中、日本の食文化や本来の家庭の味
通して再確認することにより、食への関心が
が失われつつあります。
深まります。
家庭の食生活が変化している中で、学校給食
給食の準備から片付けまで、一連の活動を繰
の果たす役割は大きくなっており、児童生徒
り返し行うことで、食事のマナーなどが定着
に本物の味を提供するために手作りにこだわ
します。
っています。心をこめて作られた料理を大切
また、みんなで楽しく食べることで、食事が
に食べることは、心を育てることにもつなが
よりおいしく感じられ、苦手なものも食べて
ります。
みようという気持ちにつながります。
学校給食では、家庭の食事で不足しがちな栄
地場産物を学校給食に取り入れ、児童生徒が
養素を補うことも考慮しながら、栄養バラン
食品の産地や生産者への関心を高めることに
スのとれた給食を提供することで、成長期に
より、作ってくれた人への感謝の気持ちの醸
ある児童生徒の心身の健康増進、体位の向上
成や、地域への愛着につなげていきます。
を図ります。
食文化は、その土地の気候、風土から長い年
また、給食は望ましい食事のモデルでもあり
月を経て培われてきたものです。学校給食に、
ます。豊かな給食を提供すること、また、献
地域の伝統食や、古来から伝わる行事食、ま
立表や給食だより、試食会など様々な機会を
た、外国の料理も取り入れることで、児童生
とらえ、家庭や地域に情報発信することによ
徒の食文化に対する理解を促していきます。
り、食事についての理解を深め、家庭や地域
-23-
03
施策のねらい
保育所等における食育を進める
乳
幼児期では、子どもの健やかな成長の
ため、発達段階に応じた望ましい食習
状況も考慮しています。その給食を、子ども
たちが協力して配膳し、楽しく食べ、片付け
慣の定着を図ることが重要になります。
まで行うことを通して、子どもの健やかな成
保育所では、保育士、調理師、栄養士が連携
長、協調性やコミュニケーション能力の育成
し、日々の保育の中に食育を関連づけて、よ
を図ります。
り効果的な取組となるように努めています。
保育所における食育の取組や食に関する情報
保育士など身近な大人に助けられながら、実
を保護者に提供し、理解と協力を得ることは
際に食材に触れることや簡単な調理体験、毎
重要なことです。子どもを通じて、家庭での
日の給食などを通して、子どもたちが食事の
食生活改善にもつなげていきます。
マナーを学び、食を楽しむ気持ち、食べ物を
保育所は地域の子育て支援の役割も担ってい
大切にする心が育まれるよう取り組みます。
ます。入所児童だけでなく、地域の子育て家
また、保育所給食は、安全で、栄養バランス
庭からの乳幼児の食に関する相談にも対応し、
に優れていることはもちろん、子どもの発達
家庭での望ましい食生活づくりを支援します。
-24-
-25-
大和市立小中学校で、食に関する年間指導計画を
策定している学校は、
28/28校
⼤和市では、⼩中学校全28校で⾷に関する年間指導計画を策定しています。
数字から見える現在の状況
⾷に関する年間指導計画では、それぞれの学校教育目標に沿った⾷に関する指導の目標を
定め、教科、特別活動との関連などを考慮して取組を決めています。
大和市には、栄養教諭が3名います(平成 26 年度)。市内を3ブロックに分けて、それぞれ栄養
教諭を中⼼に各校の⾷育担当教諭や単独調理校栄養⼠、共同調理場栄養⼠も⼊り、⾷育ネ
ットワークを編成しています。
食に関する指導では、児童生徒の気づきを促し、また、関心を高められるように、五感に
働きかけることを⼤切にします。例えば丸のままの冬⽠に触れて、その感触や重さ、にお
いを感じてもらう、紙芝居や大型絵本などで目と耳で感じてもらうなど、様々な工夫をし
ながら、給⾷に含まれている栄養素が成⻑にどのような役割を果たしているのか、給⾷が
できるまでにどんな人たちが関わっているのか、バランスのとれた食事を作るにはどんな
食材を選べばよいのかなどを指導しています。
大和市立小中学校の給食で使用している
地場産物の割合は、
12.8%
(平成25年度版神奈川県内の学校給食実施状況 大和市結果)
学校や保育所の給食で基本となるのは、安全で栄養バランスのとれた給食を提供すること
です。そのため、給食に使う食材は、安全性を確保するために国内産を原則としながら、
品質、価格、供給の安定性などを考慮して選定します。さらに、市独自の品質基準を設け
て、極⼒、⾷品添加物を使⽤していない⾷品を選び、遺伝⼦組換⾷品を使⽤せず、できる
だけ加⼯品に頼らずに「⼿作りすること」を⼤切にしています。地場産物の活⽤は、新鮮
でおいしい食材を使用し、安全な給食を提供できるだけでなく、食に関する指導における
生きた教材としても有効です。
地場産物の安定供給や供給体制の確⽴など、課題もありますが、給⾷に地場産物を取り⼊
れ、⽣産者との顔の⾒える関係をつくることにより、地域や⽣産と消費に対する⼦どもた
ちの関⼼を⾼め、理解を深めていきます。
-26-
[食育に関する指導による主な成果の状況]
平成25年度「食に関する指導」実施状況調査 大和市結果
[大和市立小中学校の給食で使用した市内農産物]
(回)
(H25.11.20~12.20 での実績)
平成25年度版 神奈川県内の学校給食実施状況 大和市結果
-27-
a
大和市立小学校給食における
残食率(主に野菜を使った料理)は、
11%
(平成25年度神奈川県学校給食栄養報告書)
数字から見える現在の状況
学校給⾷では、料理別の残⾷率を毎⽉調査しています。
残⾷率は、⼦どもが「給⾷がおいしいと思っているのか」「⾷欲があるのか」「⾷事の⼤切
さがわかっているのか」などの表れでもあります。
給⾷は残さず⾷べることも⼤切ですが、⼦どもの好き嫌いを減らしていくためには、単純
に完⾷だけを追及するのではなく、少しだけでもいいので⾷べてもらうことが⼤切だと考
えます。そのため、⼦どもの将来の成⻑まで⾒据えて、家庭で⾷べる機会が減っている⼤
⾖や切⼲⼤根、ひじきなどの乾物類や、⼦どもたちに⾷べてほしい野菜料理を積極的に取
り入れています。
⼤和市⽴⼩学校給⾷における残⾷率(主に野菜を使った料理)は11%です。野菜は、体
の調⼦を整える⾷材であり、バランスのとれた⾷事に⽋かせないため、献⽴、調理⽅法の
⼯夫や、給⾷時間での⾷指導などにより、野菜の残⾷率を減らすよう取り組んでいます。
大和市立保育所で行っている
食育指導の回数は、
4園×11回/年
(平成25年度実績)
⼤和市⽴保育所では、年齢別の⾷育計画を作成し、年齢に応じた目標を⽴てています。
0歳児クラスから5歳児クラスまで、すべてのクラスで共通している目標に「お腹がすく
リズムが持てる子どもに」「食べたいもの、好きなものが増える子どもに」があります。
おいしく食べるためには、食事をするタイミングでお腹がすいていることがとても大事で、
お腹がすくことにより“食べたい”という意欲がわいてきます。
食育指導を通して、子どもたちの食への関心と食べたいという意欲を引き出していきます。
-28-
[大和市立小学校給食の残食の状況]
資料:平成25年度神奈川県学校給食栄養報告書より作成
[保育所での食育指導のテーマ]
5月
手洗い上手になろう
6月
7月
朝ごはんで元気いっぱい
8月
9月
みんなで楽しく食べよう
10月
何でも食べて風邪予防
12月
11月
1月
食べ物の仲間と働き
3月
食べ物を大切にしよう
2月
-29-
よく噛んで食べよう
大好きおやつ
上手に食べよう
残さず食べよう
うんちをだして
いい気持ち
体の中の大冒険
評価指標
指標
現状値
食に関する指導の実施状況
栄養教諭、栄養士等による食に関する授業時間数
学校給⾷の残⾷率(主に野菜を使った料理)
学校給食において地場産物を使用している割合
目標値
92.8%
100%
236時間
242時間
小
11%
小
8%
中
19%
中
16%
12.8%
30.0%
集計中
―
保育所給食において地場産物を使用している割合
具体的な取組
取組
区分
具体的な取組
担当課
授業等における指導、体験を充実する
食育指導年間計画
各小中学校で、食育指導に関する年間計画を策
の策定
定し、それに基づき食育を推進します
食育の授業の実施
各学校の食育指導年間計画に沿い、栄養教諭を
指導室
指導室
中心として、食育の授業を実施します。
各教科と連携した
国語、算数、理科、社会、家庭科など、各教科
食育の取組
の授業に食育の要素を取り入れて指導の充実
指導室
を図ります。
食に関する体験活
野菜の栽培体験や農家の方の話を聞くなど、各
指導室
動
学校で特色ある体験活動を実施します。
食に関する啓発活
委員会活動の一環での学校放送による啓発や、 指導室
動(充実)
給食に関するランチメモの配布など、各学校ご
保健給食課
との取組を進めます。
学校における食育のホームページ整備や、食育
リーフレットの充実を図ります。
学校給食の提供
全小中学校(28校)で、安全で栄養バランス
保健給食課
学校給食を活用して
食育を進める
のとれた完全給食を提供します。
学校給食への地場
新鮮で美味しい食材として、また、農業に対す
産物の活用
る理解と関心を深めるための教材とするため
保健給食課
に、市内または県内でとれる地場産物を、学校
給食に活用します。
学校給食での行事
学校給食に行事食や外国料理をさらに取り入
食、外国料理
れ、児童生徒への解説などを充実させます。
(充実)
-30-
保健給食課
給食時間における
献立や地場産物に対する興味や関心を引き出
食育指導の実施
すため、給食を活用して指導を行います。
指導室
給食の準備から配膳、片付けまでを通して、食
事のマナーを身につけるとともに、協力する姿
勢などを養います。
給食を活用した啓
委員会活動の一環での学校放送による啓発や、 保健給食課
発活動
給食に関するランチメモの配布など、学校ごと
の取組を進めます。また、給食だよりを配布し
ます。
学校給食に関する
調理員等を対象に、給食調理に対する意識の向
研修の実施等
上や、食品衛生に関する学習などを目的に調理
保健給食課
従事者研修会を実施します。
食の安全に関する調理員講習会に、調理員を派
遣します。
学校給食展の開催
大和市の学校給食の歴史や、児童によるポスタ
保健給食課
ー、給食関連資料、体験型コーナーなどの展示
を行い、学校給食への理解を深めます。
学校給食講習会の
各小中学校からPTA1名ずつに参加してい
開催
ただき、年間5回にわたり講習会(給食に関す
保健給食課
る講座、調理実習、施設めぐりなど)を行いま
す。
夏休み親子料理教
小学校4年生から中学校3年生までの親子を
室の開催
対象に、栄養教諭・栄養士による講義と、実際
保健給食課
の給食メニューを採用して料理教室を行いま
す。
保育所給食の提供
公立保育所で、安全で栄養バランスのとれた完
保育家庭課
全給食を提供します。
保育所給食におけ
新鮮で美味しい食材として、また、農業に対す
る地場産物の活用
る関心を引き出すために、市内または県内でと
保育家庭課
保育所等における食育を進める
れる地場産物を、保育所給食に活用します。
保育所給食での行
保育所給食に行事食や外国料理をさらに取り
事食、外国料理
入れ、子どもへの解説などを充実させます。
保育家庭課
(充実)
保育所の食育計画
保育士が中心となって、公立保育所における食
保育家庭課
育の年間計画を策定します。また、計画に基づ
きながら各園で特色ある食育を推進します。
クッキング保育
園児が保育士と一緒に、クッキー、ホットケー
保育家庭課
キなど簡単な料理を作ります。また、保護者も
参加するカレー作りなど、園ごとに特色ある取
組を実施します。
たべよう会の開催
保育所に入所していない子どもを対象に、月に
1回、保育所で園児といっしょに給食を食べる
「たべよう会」を開催します。
-31-
保育家庭課
保育所での食指導
園児と保護者を対象に、保育士等が、保育参観
保育家庭課
や朝夕の送迎時など日常の保育の中で、基本的
な生活習慣を含む食育の指導を行います。
永久歯萌出期歯科
市内幼稚園、保育所に通う4~5歳児、保護者、 こども総務課
保健講習会
教諭、保育士を対象に、ブラッシング指導と同
(補助事業)
時に食育講話を実施します。
保育所給食に関す
保育士の資質向上のために、研修を実施するほ
る研修の実施等
か、外部研修等にも保育士を派遣します。
-32-
保育家庭課
-33-
Topics2
ごめんね。ピーマン
好き嫌いが生まれるメカニズム
験をしながら食べたものは嫌いな
食べ物になります。おいしさの判
断に個人差が生じるのは、生まれ
つきの好みと、毎日積み重ねてい
く食の経験が脳に蓄積され、バー
ジョンアップされていくことによ
ると考えられています。
大和市の学校給食では、子どもの
好き嫌いを少しでもなくすために
切り方や味付けで子どものイヤが
緩和され、食べられる自信につな
がるように調理を工夫するほか、
食べることが好き、楽しいと感じ
られる雰囲気づくりを大切にして
います。
料理をしたり、野菜を作ったり、
一緒に楽しい経験をしよう。
苦手なものを、ほんの少しでもい
い、食べられたらたくさんほめて
あげよう。
それでも食べられなかったら、そ
の気持ちをしっかりと受け止めて
あげることが大事。
好き嫌いはいけないことではあり
ません。子どもは一人前の感情・
意志・感受性を持っています。楽
しい経験をし、少し時間をかけれ
ば、いつかきっと食べられます。
子どもの成長を、長い目であたた
かく見守ってあげたいですね。
-34-
みんなで食べる、楽しい学校給食。
でも、なかにはちょっと苦手で食べられないメニューも。
好き、嫌いはどうして生まれるのでしょう。
ばあちゃんの家で食べた、
粒がぴんと立っている、ふ
っくら炊きたてのごはん。
親戚が集まったお正月。お節料理
にちょっと飽きた子どもに嬉し
い、アツアツの揚げたてエビフラ
イ。お楽しみ給食で食べた、きな
粉揚げパン。どうしても食べられ
なかった酢豚のピーマン。
好きな食べ物、苦手な食べ物が生
まれるには、それぞれにストーリ
ーがあります。
大人からみると、なぜ食べられな
いか分からなくても、子どもには
一つ一つ嫌いな理由があります。
ピーマンは、苦くて、辛いのがイ
ヤ。もやしはひげが喉に引っかか
るのがイヤ。きゅうりは噛んだ時
に頭に響くようなカリがイヤ。
大切なのは、子どものイヤを理解
し、受け入れてあげること。
味覚には5種の基本味(甘味、塩
味、酸味、苦味、うま味)があり、
生後数時間の新生児でも甘味を口
に含めるとおだやかな表情にな
り、酸味、苦味にはいかにも嫌い
といった表情をします。生まれつ
き好きな味や、楽しい、うれしい
経験をしながら食べたものは好き
な食べ物になり、生まれつき嫌い
な味の食べ物や、つらい、嫌な経
お
-35-
施策3
地域で進める食生活改善
-36-
01
施策のねらい
生活習慣病等の予防・改善を進める
メ
タボリックシンドロームは、糖尿病、
体重や腹囲等の減少を目指すのではなく、自
高血圧、脂質異常症など生活習慣病と
分の生活機能や既往歴等を配慮し、介護予防
呼ばれる様々な疾病の発症リスクを高める要
の観点も含めて緩やかに数値の改善を図って
因となります。
いくことが重要です。
メタボリックシンドロームは、自身の健康状
生活習慣病が重症化すると、血管性の疾患等
態を把握したうえで、食事や運動などの生活
が起こり、身体の活動に支障、さらに生活不
習慣を見直すことで改善が期待できます(平
活病(廃用症候群)を引き起こしやすくなり、
成25年度大和市特定保健指導実施者におけ
行動に制限が出てきます。メタボリックシン
る体重および腹囲の改善者は45%)
。
ドロームはこれらを発症する原因の1つとな
メタボリックシンドローム該当者及び予備群
っているため、早い時期から適切な食生活や
に対して、早い段階から集団指導ときめ細や
運動習慣を定着することにより、いつまでも
かな個別の栄養指導の両方に取り組み、正し
自分らしい生活を送ることができ、健康寿命
い理解と実践を促すことで生活習慣の改善を
の延伸や生活の質の向上につながります。
図ります。中でも高齢の方については、単に
02
施策のねらい
高齢の方の食生活改善を進める
メ
タボリックシンドロームなどの肥満
に食事の量を増やすのではなく、食事の準備
への対策に注目が集まる一方で、高齢
からおいしく食べることまでを含む「食べる
の方における低栄養が課題となっています。
こと」を総合的に支えることが重要です。低
高齢の方が低栄養になる原因には、運動量の
栄養状態の改善により、活動範囲が広がり、
低下に伴う食欲不振、急性・慢性の疾患、環
自分の楽しみやいきがい、趣味の充実、さら
境の変化による精神的な要因、食料を調達し
にくい環境など、様々なことがあります。
高齢の方の低栄養状態の改善においては、単
には介護予防効果と健康寿命の延伸が期待で
きます。
-37-
メタボリックシンドロームの該当者
及び予備群の割合は、
26.3%
(平成 24 年度大和市特定健康診査結果)
数字から見える現在の状況
メタボリックシンドロームの該当者及び予備群が増加しています。
メタボリックシンドロームというと、内臓脂肪・腹囲のイメージが強いかもしれませんが、
「内臓脂肪が蓄積することによって、⾎圧、⾎糖が⾼くなったり、⾎中の脂質が異常を起
こしたりして、⾷事や運動などの⽣活習慣を改善しなければ、⼼筋梗塞や脳卒中などが起
こりやすくなる状態」であることを理解することが⼤切です。
⼤和市特定健康診査の結果をみると、該当者及び予備群の割合は、平成20年度の25%
から26.3%に1.3ポイント上昇しています。
また、男⼥別でみると、⼥性が14.9%であるのに対して、男性は44.2%となって
おり、圧倒的に男性に多くみられます。
65歳以上で低栄養状態のおそれのある方は、
約400人
(平成26年度介護予防アンケート)
高齢の方の低栄養状態の改善が課題になっています。
低栄養状態のおそれがある方とは、介護保険法に基づく介護予防事業対象者を判定するた
めに使⽤する基本チェックリストで、BMI(体格指数:Body Mass Index の略)が18.
5未満の痩せで、6か月間で体重が2
3kg 以上減っている方としています。
⼗分な⾷事をとらないことなどにより、⾝体の維持に必要不可⽋なタンパク質やエネルギ
ーが不⾜すると、⾃分⾃⾝の筋⾁や脂肪をエネルギーなどとして使⽤してしまうため、⾝
体機能の低下や、病気になりやすくなります。
大和市で低栄養状態のおそれのある方は1.1%、また、BMIが20未満の低栄養傾向
の方は13.5%となっています。
-38-
[年代別メタボリックシンドローム該当者及び予備群の割合]
メタボリックシンドローム該当者
平成 24 年度大和市特定健康診査結果より作成
メタボリックシンドローム予備群
平成 24 年度大和市特定健康診査結果より作成
[低栄養のおそれのある高齢の方の食事に関する課題]
大和市平成 23 年度二次予防対象者等把握業務実施報告書より作成
-39-
評価指標
指標
現状値
メタボリックシンドローム該当者及び予備群の割合
目標値
26.3%
23.0%
① 70.0%
① 90.0%
② 87.9%
② 90.0%
汗をかく程度の運動を、週に1⽇以上している市⺠の割合
52.3%
56.0%
⼗分な量の野菜を⾷べている市⺠の割合
44.7%
48.0%
適切な⾷事内容、量をよく知っている市⺠の割合
55.1%
60.0%
1.1%
1.0%
30.0%
35.0%
1日に2食以上、主食、主菜、副菜のそろった食事をし
ている市⺠の割合
①
65歳未満
②
65歳以上
65歳以上で低栄養状態の市⺠の割合
65歳以上で低栄養状態が改善された市⺠の割合
具体的な取組
取組
区分
具体的な取組
担当課
健康づくり料理
食生活改善推進員が作成した献立(ヘルシー・減
教室
塩・野菜とカルシウムたっぷり生活習慣病予防の
健康づくり推進課
メニュー)を作る教室を実施します。
生活習慣病等の予防・改善を進める
健康セミナー料
国際化協会と協力し、外国籍市民を対象に、日本
理教室
型料理や学校給食メニューなどを作る料理教室
健康づくり推進課
を実施します。
がん予防のため
がん予防について食事・栄養を中心に解説すると
の食事に関する
ともに、運動、禁煙、検診等の効果的な取組を合
講演会
わせて紹介し、がん予防に対する総合的な知識を
健康づくり推進課
習得してもらい、普及啓発を進めます。
若い世代への食
健康メニューや、手軽に作れる料理レシピなどを
生活改善の啓発
ホームページなどで配信します。
健康づくり推進課
活動(新規)
女性健診での健
18歳から39歳までの女性を対象とした健康
康食の試食
診査の中で、健康食を試食してもらい、食事を見
直すきっかけづくりをしていきます。
-40-
健康づくり推進課
特定保健指導対
特定保健指導対象者向けに、昼食をとりながら適
健康づくり推進課
象者への食事教
正な食事量や栄養バランス、味付け等を学ぶ教室
室
を実施します。
保健活動(鶴間モ
生活習慣病予防のための訪問栄養指導を実施し、 健 康 づ く り 推 進 課
デル地区)の拡大
その病態や数値、QOL(生活の質)の維持改善
(充実)
を図ります。
特定保健指導対
管理栄養士、保健師との面接で目標数値を設定
象者への指導
し、自宅への訪問指導や食事、運動などの教室な
健康づくり推進課
どを組み合わせて改善を図ります。
高齢の方の食生活改善を進める
高齢者一次予防
介護予防や認知症の正しい知識や口腔機能の改
事業
善などについて学ぶ介護予防サポーター講座、栄
高齢福祉課
養セミナーなどを開催します。
高齢の方の食生
低栄養のおそれがある方の健康状態の維持改善、 高齢福祉課
活改善(充実)
介護予防のために、訪問栄養指導を実施します。
高齢の方向けの
介護予防を目的とした教室型の昼食会で、共食を
健康づくり推進課
昼食会の開催
図ります。また、一人暮らしの高齢の方について
社会福祉協議会
は、食生活改善推進員が手作り昼食を作り交流を
図ります。
-41-
Topics3
メタボと「日本型食生活」の深い関係
メ
タボリックシンドロームは、動脈硬化
や糖尿病を予防しようという取組が行われる
を引き起こし、重篤な病気(心筋梗塞、
ようになってきました。
狭心症、脳梗塞など)を発症するリスクが高
「日本型食生活」とは主に昭和50年代頃の
くなります。特に、腹部の内臓周囲に脂肪が
食生活の事で、ごはんを主食としながら、主
たまる「内臓脂肪型肥満」が疾病リスクを高
菜、副菜に、適度に牛乳・乳製品や果物が加
めるとされており、
「内臓脂肪型肥満」に高血
わったバランスのとれた食事です。一汁三菜
糖、高血圧、脂質異常のうちいずれか2つ以
と呼ばれる伝統的な日本食で、特に汁物は中
上ある場合を指します。肥満やメタボリック
に入れる具材によって、主菜にも副菜にもな
シンドロームの主な原因は高エネルギーと運
ります。卵や大豆製品を入れれば主菜に、野
動不足です。日本人の生活習慣病の増加は、
菜やきのこをたっぷり入れればよい「だし」
高エネルギー、高脂肪、高タンパクの特徴を
がとれる副菜にもなります。
「だし」は日本の
もつ「欧米型食生活」が大きく影響している
大切な食文化であり、うま味を生かすことで、
と言われています。食事中の脂質の比率が2
塩分の過剰摂取を抑えることもできます。さ
5%~30%を超えると肥満になりやすく、
らにごはんを主食とする「日本型食生活」は、
生活習慣病が増加すると言われています。
和食・洋食・中華ともよく合うおかずが多く
現在、メタボリックシンドロームになりやす
あります。どんな料理とも相性のよいごはん
い「欧米型食生活」から、エネルギーや脂肪
を主食として、世界各国の料理をアレンジし
が比較的少なく、食物繊維が多い「日本型食
て食を楽しみましょう。
生活」に転換し、メタボリックシンドローム
-42-
ごはんは、パンなどに比べ、よく噛んでゆっ
くり食べれば、体の満腹センサーが機能して
食べ過ぎを防ぐことができます。さらに、ご
はんのでんぷん質は糖質の中でもゆっくり
と分解され、余分なエネルギーを体脂肪に変
えて蓄える作用があるインスリンの分泌を
あまり刺激しないので、肥満や糖尿病の予防
に有効であるという報告も多くされていま
す。食事と並んでメタボリックシンドローム
の改善について欠かせないのが運動習慣で
す。大和市は県内でも運動習慣を持つ人が多
いので、上手に「日本型食生活」と組み合わ
せてメタボリックシンドロームを予防しま
しょう。
パン中心の洋定食
ごはん中心の和定食
参考)農林水産省HP
「日本型食生活を見直そう」より
「食事バランスガイドを活用して健康
づくり」より
-43-
施策4
みんなで取り組む食育推進運動
-44-
01
施策のねらい
多様な担い手との連携を進める
食
べることは生きることであり、食は
うになります。
人の様々な活動と、おおよそ何らか
食育の取組を地域に定着させていくために、
の関わりがあります。食と健康、食と環境、
地域の団体(食生活改善推進員や地域活動
食と農業、食と文化、食と教育など、関連
栄養士)等の食育の担い手と連携し、栄養
する多様な団体と連携することで、食育の
や食文化、調理技術など食に関する知識の
取組がより重層的になり、発展性をもつよ
普及啓発を行います。
02
施策のねらい
食育推進のための意識啓発を進める
1
人でも多くの方が、食育の意義や重
極的な取組を推進することに加え、行政・
要性に共感し、自分自身の取組が、
教育・保育関係者・農林漁業者、食品関連
周囲の人々へも広がっていくように、食育
事業者・関係団体などを含めた様々な関係
の普及と意識啓発を図ります。
者が、互いに連携を図りながら適切な情報
食育を推進するためには、家庭・学校・保
提供や支援をしていきます。
育所・地域等の様々な場における自らの積
-45-
食育に関心を持っている大和市民の割合は、
77.4%
(食育・歯及び口腔の健康づくりに関する市民意識調査)
食育の取組では、一人でも多くの方に食育に興味、関心を持っていただき、仲間を増やし
ていくことが重要になります。誰もが避けて通れない食を巡る様々なトピックがあり、食
数字から見える現在の状況
を通じて、教育、農業、環境など様々な分野へと取組を広げていくことができます。
⼤和市⺠で⾷育に関⼼を持っている⼈は77.4%で、神奈川県の調査結果とほぼ同⽔準
にあります。また、食育に関心を持っている人の方が、自分自身が健康であると感じてい
る割合が高い傾向にあります。
食生活改善推進員の地区組織活動
(料理教室、イベント等)の参加者数は、
年間1,886人
(平成25年度実績値)
⾷⽣活改善推進員は、地域密着、⽣活密着で市⺠の皆さんの⾷⽣活改善をお⼿伝いしてい
ます。食生活改善推進員養成講座を受講すれば、どなたでも推進員になることができます。
平成25年度は、夏休み⼦ども料理教室、地場産物を使った親⼦料理教室などの料理教室
や生涯学習センターまつり、みんなの消費生活展、健康都市やまとフェアなどのイベント
に携わり、1,886人の参加者の皆さんと、食育に取り組みました。
生活習慣病予防のメニューづくりでは、脂質(脂)、塩分(Na)を減らし、野菜(菜)た
っぷりの「減ら脂Naさい増やしな菜の⾷事づくり」の料理を考え、料理教室などで普及
に努めています。
-46-
[大和市民の食育への関心と主観的健康感]
出典:大和市食育・歯及び口腔の健康づくりに関する市民意識調査
[食生活改善推進員による地域活動への参加者数の内訳]
大和市食生活改善推進員協議会総会資料より作成
-47-
評価指標
指標
現状値
目標値
食育の推進に関わるボランティアの人数
132人
増
加
⾷育に関⼼を持っている市⺠の割合
77.4%
90.0%
⾷事バランスガイドを内容まで知っている市⺠の割合
18.2%
23.0%
具体的な取組
取組
区分
具体的な取組
担当課
多様な担い手との
連携を進める
関係団体との連
食生活改善推進協議会と健康普及員連絡協議
携
会が共催して、健康づくり料理教室を市内11
健康づくり推進課
地区で実施します。
食生活改善推進
地域における食生活改善活動及び組織的な活
員養成講座
動を図るため、食生活改善の指導者を養成しま
健康づくり推進課
す。
食育、歯及び口腔
関係団体と連携して、食育と歯科口腔保健に関
に関する啓発イ
するイベントを開催し、市民の意識啓発を図り
食育推進のための意識啓発を進める
ベント(新規)
ます。
企業等と連携し
企業等と連携して、飲食店や社員食堂などで健
た取組(新規)
康メニューを提供します。
食育の日、家族だ
食育を市民に浸透させるため、国で定めた食育
んらんの日
の日(19日)を市職員の「家族だんらんの日」
健康づくり推進課
健康づくり推進課
健康づくり推進課
としていますが、市民へも「家族だんらんの日」
の普及啓発に努めます。
食事バランスガ
食事バランスガイドについて、市のホームペー
イドの普及啓発
ジや講習会、講座、教室などで情報発信し、普
健康づくり推進課
及を図ります。
どこでも講座
一般の方を対象にした食に関する講話を、管理
健康づくり推進課
栄養士が行います。
テーブル・フォ
市役所(本庁舎)
・市立病院の食堂で栄養バラ
政策総務課
ー・トゥー(食堂
ンスとカロリーに配慮した食事を提供し、一食
病院総務課
での健康メニュ
につき20円を開発途上国へ寄付します。
ーの提供)
-48-
親子農業見学会
農家の協力で、親子で農業に触
れる機会としています。日本で
最南端のりんご園では、農家の
方のお話しを聞きながら、もぎ
たてのりんごを味わいました。
ぺろりんお野菜講座
大和市で唯一の牛舎を見学し
ました。普段、なかなか接する
ことのない牛のにおいや体温、
息づかいに、子どもたちは新鮮
な刺激を受けています。
農業体験の定番、さつまいも掘
りです。しっかり根をはったさ
つまいもを親子で協力して収
穫しました。土の感触を、存分
に味わっていただいています。
健康づくり料理教室
Topics4
地 域 で 進 む
食 育 の 取 組
小さなお子さんを持つお母さ
んに、子どもにとって食べやす
い野菜料理、野菜に興味を持つ
ためのお手伝いの方法や声か
けの工夫などを紹介します。
食生活改善推進員、健康普及員
が連携した取組です。料理を作
り、一緒に食べる楽しさや喜び
を通して、食への関心を引き出
すよう取り組んでいます。
おなか元気教室
食育は、一人一人の食生活に関わる取組で
あるため、誰もが関われる幅広いものです。
-49-
行政、学校、保育関係者、農業、食品関連
事業者、食生活改善推進員などのボランテ
ィア団体等が、問題意識を共有しつつ連携
協力を図っていくことが重要です。
学校、地域、企業、関係団体などで取り組
んでいる食育事例を紹介します。
文ヶ岡小学校1年生の取組で
す。企業の協力をいただき、消
化吸収、排便など腸の働きにつ
いて学びます。大きな腸の模型
に子どもたちは興味津々です。
糖尿病の食事教室
医療機関・地域活動栄養士(栄
養サポートやまと)による「大
和糖尿病を知る会」では、市販
の惣菜やお弁当の上手な活用
方法を、実際に食べながら学ん
でもらいます。
施策5
生産者と消費者の顔の見える関係づくり
・環境と調和した生産と消費
-50-
01
施策のねらい
地産地消を進める
地
域で作られた農産物を、その地域で消
の顔が見えるため、丹精込めて作物を作る、
費することには多くの意義があります。
やりがいにもなります。
まずは、生産者と消費者の顔の見える関係づ
食育においては、実際に体験することが重要
くりです。自分が住む地域の人が作った農産
です。自分が食べている物がどのように作ら
物であれば、安心感、親しみがわき、地場産
れているかを知り、実際に作るといった体験
物を食生活に積極的に取り入れることで、地
を親子で共有することで、食生活が変わり、
域への愛着も深まります。また、農産物を新
次の世代へも引き継がれていきます。
鮮なうちに食卓に上げることができるため、
また、農産物を遠く離れた消費地まで輸送す
食生活を豊かにすることにも貢献します。
ることは、それだけ多くのエネルギーを消費
生産者にとっては、地域の人たちの食を支え
することにもなるため、地産地消には環境へ
ているという自負につながります。特に学校
の負荷を低減する効果もあります。
や保育所の給食は、給食を食べる子どもたち
02
施策のねらい
環境に調和した資源循環システムを構築する
食
生活を送るにあたり、必ず出るごみの問
いては、資源循環のシステムを持続可能なも
題があります。ごみについては、量を減
のとするため、ごみを資源として再生する取
らしていく減量化と、資源として再利用する
組と、その再生資源を有効に活用する取組を、
資源化の2つの点から考える必要があります。
ともに機能させていく必要があります。
減量化については、ごみを出さない、捨てな
また、食品循環資源の再生利用を教材として、
いなどの工夫により、ごみの量を削減するた
食生活とは切り離せないごみの問題について
めの意識啓発を進めていきます。資源化につ
考える機会を作っていきます。
-51-
地場産物を重視する大和市民の割合は、
13%
(食育・歯及び口腔の健康づくりに関する市民意識調査)
⽇頃、⾷材を選ぶときに考えることは何でしょうか。価格、鮮度、栄養価など。
⼤和市で、⾷料品を選ぶときに地場産物であることを重視している⼈の割合は、13%と
数字から見える現在の状況
なっています。50%を超える⼈が重視するとした項目は、価格、鮮度、安全性、好みと
なっており、地場産物を重視する人は比較的少ないことがうかがえます。
自分で野菜を作った経験がある大和市民の割合は、
46.3%
(食育・歯及び口腔の健康づくりに関する市民意識調査)
⾃分の⾷卓に上がる⾷べ物が、どのように作られているかを知ることは、⾷への理解を深
め、⾷に感謝するこころを養うために⼤切なことです。
大和市で自分で野菜を作った経験がある人は46.3%となっています。性別にみると、
男性41.6%、⼥性49.5%と、⼥性の⽅がやや多くなっており、特に39歳以下の
男性では、26.7%と低くなっています。
学校給食(単独調理校)の生ごみから作られる
たい肥が活用されている量は、
8.3t
(平成25年度実績値)
環境保護の観点から、ごみの減量化、資源化は重要な課題となっています。⼤和市では、
家庭での⽣ごみ処理機設置を呼びかけているほか、学校給⾷(単独調理校)において⽣ご
みをたい肥化する取組を進めています。
学校給⾷(単独調理校)において、⽣ごみ処理機で処理した⽣ごみは、1年間で31.8t
に及び、そこで生成されるたい肥は8.3tになります。
⽣成されたたい肥は全量を市内の農家に引き取っていただき、そのたい肥を使って作られ
た野菜を学校給食で提供しています。
-52-
[地場産品を重視する大和市民]
出典:大和市食育・歯及び口腔の健康づくりに関する市民意識調査
[野菜を作った経験がある大和市民]
出典:大和市食育・歯及び口腔の健康づくりに関する市民意識調査
出典:食育・歯及び口腔の健康づくりに関する市民意識調査
[生ごみと生成されるたい肥の量]
平成25年度実績値 大和市環境総務課
-53-
評価指標
指標
現状値
目標値
⾷料品を選ぶときに、地場産物を重視する市⺠の割合
13.0%
17.0%
⾃分で野菜を作った経験がある市⺠の割合
46.3%
50.0%
8.3t
10.0t
120件/年
120件/年
学校給⾷(単独調理校)の⽣ごみから作られるたい肥が
活⽤されている量
家庭⽤⽣ごみ処理容器等購⼊費⽤の助成申請件数
具体的な取組
取組
区分
具体的な取組
担当課
大和市民朝霧市、
大和の農産物の消費拡大や、農業への理解を深
夕やけ市、おさん
めてもらうため、週に1回、青空直売市を開催
ぽマート(補助事
します。
農政課
業)
やまと産業フェア
大和市の地場農産物、農産物加工品、植木・苗
(補助事業)
物の品評会を実施します。また、写真・ポスタ
農政課
ー等の展示により大和市の農業をPRします。
地場農産物の品評
ハウス野菜、夏野菜、果樹など、大和の農産物
地産地消を進める
会
の品評会を行います。
親子料理教室
小中学生とその親を対象に、野菜の収穫体験
農政課
農政課
と、その野菜を使った料理教室を開催します。
親子農業見学会
小学生とその親を対象に、野菜や果物の収穫体
農政課
験や牛舎の見学などを行います。
米・野菜に関する
市内小学生から米・野菜に関する作文を募集
作文コンクール
し、優秀な作品を表彰、公開します。
学校給食における
新鮮でおいしい食材として、また、農業に対す
地場産物の活用
る理解と関心を深めるために、市内または県内
(再掲)
でとれる地場産物を、学校給食に活用します。
保育所給食におけ
新鮮でおいしい食材として、また、農業に対す
る地場産物の活用
る関心を引き出すために、市内または県内でと
(再掲)
れる地場産物を、保育所給食に活用します。
市民農園の運営
緑と土に親しんでもらうとともに、野菜や草花
の栽培など、農業体験を通して都市農業への関
心と理解を深めてもらうため、市民のふれあい
の場として市民農園を運営します。
-54-
農政課
保健給食課
保育家庭課
農政課
環境に調和した資源循
環システムを構築する
学校給食における
学校給食単独調理校における生ごみをたい肥
生ごみのたい肥化
化します。生成したたい肥は、市内農家での野
環境総務課
菜の栽培などに活用され、収穫された野菜の一
部が学校給食で提供されます。
家庭から出る生ご
家庭から出る生ごみのたい肥化を促進するた
みのたい肥化の促
めに、生ごみ処理容器等の購入費用を助成しま
進
す。
-55-
収集業務課
Topics5
今に受け継がれ蘇る、幻の大豆
津久井在来大豆
-56-
絹
ごし豆腐がまるで木綿豆腐かと間
量が少なく「幻の大豆」と言われていました。
違えるほどに、少し黄色がかった
大和市で、津久井在来大豆の栽培に取り組む
色合いと、大豆そのものを感じさ
きっかけとなったのは、豆腐屋さんの「地元
せる風味と甘味。
大和産の大豆を使って美味しい豆腐を作りた
一晩水につけて、ふっくらと膨らんだ大豆を、
い」という声でした。
丁寧に灰汁をすくいながら、ことこと1時間
ちょうどその頃、津久井在来大豆の種を手に
ほど茹で、さらに人参、こんにゃく、昆布、
入れた農家がありました。平成21年にまか
干し椎茸と一緒に、砂糖、醤油、だしで煮込
れた種は順調に成長し、秋には見事に大和産
んだ五目豆は、歯を押し返してくるようなし
津久井在来大豆が実りました。
っかりとした歯ごたえと、豊かな畑の土を感
その翌年には、本格的な栽培が開始され、今
じさせる力強い味に。
では12軒の農家で約1,500キロが収穫
津久井在来大豆は、昭和52年に相模湖町千
されています。
木良(現相模原市相模湖町千木良)地域から
多くの人の努力の結晶である大和産津久井在
収集し、農業総合研究所(現農業技術センタ
来大豆。大和市内の豆腐屋さんで美味しい豆
ー)で選抜、検定を行った系統(品種)です。
腐に生まれ変わり、また、小学校や保育所で
特徴的な「茶色いおへそ」があり、一般的な
は大豆の磯辺煮、豆豆みそ豆(まめまめみそ
大豆と比べると、甘味が強く、粒が大きいな
まめ)などが給食に出され、多くの子どもた
どの優れた点を持っていますが、生産できる
ちに喜ばれています。
-57-
蜀
黍
胡
マ
瓜
ト
胡瓜の醍醐味は、何といっ
ても、みずみずしさと、パ
リッとした食感。よく冷え
た胡瓜を、そのままで、あ
るいは味噌をつけて豪快に
かじるのが好きな人はたく
さんいるはず。ちょっと意
外ですが、中華料理では、
炒め物にもよく使われま
す。ちなみに、朝の収穫の
タイミングを逃すと、夕方
にはびっくりするほど大き
くなります。
ト
-58-
玉
薯
幾重にも重なった厚い皮を
むくと、つやつやと光る実
が美しい、子どもたちに大
人気の野菜です。丸のまま
茹でて、熱々のうちにかぶ
りつくと、甘い果汁が口の
中にあふれます。刷毛で醤
油を塗って、炭火で香ばし
く焼き上げれば、懐かしい
縁日の味。夏を感じられる
野菜の代表選手でしょう
か。
鈴
馬鈴薯と同じく、アンデス
山脈原産の野菜です。 世
紀にスペインのエルナン・
コルテスが持ち帰り、広ま
ったと言われています。ト
マトと言えば、イタリア料
理、トマトソースのピッツ
ァやパスタ。水煮の缶詰は、
便利で濃厚な味わいです
が、旬の新鮮なトマトで作
ったトマトソースは、軽や
かでさわやかな酸味が格別
です。
16
馬
アンデス山脈原産、日本に
は江戸時代に伝来したと言
われていますが、伝来した
当初は観賞用だったようで
す。煮てよし、焼いてよし、
茹でても蒸かしてもよし。
和食、中華、イタリア料理、
あらゆる料理で大活躍する
野菜界のユーティリティプ
レイヤーです。
(写真は、アンデスレッド)
大和市内の農家は369戸、
畑の面積は216.4ヘクタール。
美味しい野菜や果物を食卓に届けるために、
日々、一所懸命に作っています。
ピーマン
子
葡萄(藤稔)
(幸水)
なんとなく西洋風な雰囲気
を身にまとっていますが、
日本でも栽培の歴史は古
く、鎌倉時代には栽培され
ていたと言われています。
藤稔(ふじみのり)は、神
奈川県の農家で育成された
品種です。大粒で果皮が紫
黒色なのが特徴。実がふっ
くらと詰まっていて、色づ
きが濃いものを選びましょ
う。
梨
サクッとした食感と、溢れ
ださんばかりに豊富な果
汁。この果物が出回るよう
になると、秋を感じるとい
う人も多いのではないでし
ょうか。和なし、中国なし、
洋なしの3種に大別され、
幸水は、和なしの中でも最
もたくさん生産されている
品種です。お店で買ったも
のもよいですが、梨園に足
を運び、もぎたてを味わっ
てはいかがでしょうか。
-59-
夏の畑では、トマト、茄子
などとならび、とてもよく
目にする野菜です。ユニー
クな形は、どこか人を楽し
くさせます。このピーマン、
食感が大事です。新鮮なシ
ャキシャキのピーマンが手
に入ったら、その食感と苦
み、少しの辛味を生かした
「ピーマンのきんぴら」は
いかがでしょう。シンプル
な料理だけに、素材のよさ
がストレートに出ます。
茄
一富士、二鷹、三なすび。
日本では古くから縁起物と
されており、栽培の歴史は
千年以上にもなるなじみの
深い野菜です。ぬか漬け、
焼きナス、なす田楽。どの
家庭の食卓にも、自慢の茄
子料理があるのでは。鮮や
かな紫色と、つやつやした
実が美しいのですが、収穫
する時には、へたの鋭いト
ゲにご注意を。
Topics6
実は、意外にあるんです。
やまと生まれのやさい・くだものたち
施策6
伝統料理、行事食など食文化の
未来への継承
-60-
01
施策のねらい
地域の行事食や伝統的な食事を知る
世
界的にも評価の高い「日本型食生活」は、
食文化は、人々の心に深く根差したものであ
戦前の伝統食や戦後の食糧不足による
り、自国の食文化に対する理解を深めること
低栄養の食事に欧米食が導入され、様々な栄
は、他国の文化を理解するうえでも重要です。
養改善活動の結果として形成されてきました。
これからも、時代の変化に沿って食文化を発
私たちの食生活の原型は伝統的な和食にあり、
展させていくためには、私たちの食生活の原
その文化的価値は2013年に和食が「ユネ
型を知り、引き継いでいくことが重要になり
スコ無形文化遺産」に登録されたことからも
ます。
うかがえます。
02
施策のねらい
食文化の担い手を育成する
域の伝統的な食文化は、家族の中で親
地
化が継承されづらくなっています。
から子、孫へと自然に引き継がれてき
それを補うために、地域の方や、食に関する
ました。しかし、核家族化、単身世帯の増加
ボランティアなど、食文化を継承する担い手
など、家族形態の変化により、伝統的な食文
を育成していきます。
03
施策のねらい
外国の食文化にふれる
我
が国では、外国の食文化を柔軟に受け
になっていくことを目指します。
入れ、伝統的な日本の食文化との融合
大和市は、外国籍市民の多いまちであり、外
がなされてきました。
国籍の子どもが大勢学校に通っています。外
これからも、外国料理のよいところを食生活
国の食を通じて児童生徒同士の交流の促進や、
に取り入れることで、栄養的側面からだけで
料理教室などによる異文化交流の機会として
なく、文化的側面からも、より豊かな食生活
いきます。
-61-
行事食や伝統食の知識を身につけたい
大和市民の割合は、
10.6%
(食育・歯及び口腔の健康づくりに関する市民意識調査)
数字から見える現在の状況
お正⽉、節分の⾖まき、桃の節句、端午の節句など、年間を通じて様々な伝統⾏事があり
ます。節目の⾏事に⾏事⾷、伝統⾷を作り、家族や友⼈と⼀緒に楽しむことは、⾷⽣活に
彩りを加え、先人が築いてきた食文化に思いを馳せる機会にもなります。
⼤和市で、⾏事⾷や伝統⾷についての知識を⾝につけたいと考えている⽅は、10.6%
となっています。性・年齢別にみると、30歳代以下の⼥性における関⼼度が⾼く、また、
⼥性のこの年齢層では家庭料理の作り⽅に対する関⼼も⾼くなっています。
大和市に住んでいる外国籍市民は、
68カ国・5,603人
(平成26年1月1日現在)
⼤和市に住んでいる外国籍市⺠は、5,603⼈です。これは、県内⾃治体では、横浜市、
川崎市、相模原市の3つの政令指定都市に次ぐ4番目の多さになります。
国籍別にみると、中国1,147人、韓国・朝鮮866人、ペルー794人、フィリピン
702人、ベトナム544人など、多くの国の多くの方々と共生するまちになっています。
-62-
[食品の選択や調理について身につけたい知識]
出典:食育・歯及び口腔の健康づくりに関する市民意識調査
[県内自治体における外国人数]
出典:神奈川県県民局くらし県民部国際課調べより作成
[大和市の国籍別外国人の割合]
出典:神奈川県県民局くらし県民部国際課調べより作成
-63-
評価指標
指標
現状値
学校、保育所給⾷における⾏事⾷の提供回数
①
学
校
②
保育所
⾷品の選択や調理に関して、⾏事⾷や伝統⾷についての
知識を⾝につけたいと考えている市⺠の割合
やまと世界料理の屋台村への来場者数
目標値
① 7回
①
② 8回
② 10 回
10.6%
15.0%
約6,000人
増
7回
加
具体的な取組
取組
区分
具体的な取組
地域の行事食や伝統
的な食事を知る
学校、保育所給食
での行事食の提供
(充実)
行事食、伝統食料
理教室
担当課
学校、保育所給食で、年中行事にちなんだ行事
食を提供するとともに、その行事食の由来や、 保育家庭課
意味などの解説をつけて、子どもたちの理解を
深めます。
食生活改善推進員の料理教室に、行事食、伝統
食文化の担い手
を育成する
養成講座(再掲)
健康づくり推進課
食をとり入れます。
食生活改善推進員養成講座を実施し、地域の食
食生活改善推進員
保健給食課
健康づくり推進課
文化の継承や健康づくりの担い手となる方を
育成します。
外国の食文化にふれる
食を通じて外国文化への興味を広げるため、タ
国際・男女共同
やまと世界料理の
イ、ネパール、ペルーなど国際色豊かな料理店
参画課
屋台村
を中心に、多彩な料理を楽しめるイベントを開
催します。
やまと国際交流フ
ェスティバル
学校、保育所給食
での外国料理メニ
ュー(充実)
様々な国の民族舞踊や音楽、料理などが楽しめ
国際・男女共同
る「やまと国際交流フェスティバル」を開催し
参画課
ます。
子どもの異文化を理解する姿勢を育み、外国籍
保健給食課
の子どもとの相互理解を深めることなどを目
保育家庭課
的に、学校、保育所給食に外国料理をさらにと
り入れます。
-64-
Topics7
日本の伝統的な食文化「和食」
2013年12月、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されました。長い年月をかけて作
り上げられてきた、日本の食文化が世界的に認められた証しであり、どこか誇らしい気持
ちがします。「和食」が自然を尊重する日本人の心を表現したものであり、伝統的な社会慣
習として世代を越えて受け継がれていると評価されました。
日本政府が登録申請をする際に、和食の特徴として「多様で新鮮な食材とその持ち味の尊
重」
「栄養バランスに優れた健康的な食生活」
「自然の美しさや季節の移ろいの表現」「年中
行事との密接な関わり」の4点を挙げています。
食文化は、人がつくるものであり、時代とともに移り変わっていくものですが「和食」と
いう素晴らしい文化を、次世代に引き継いでいきましょう。
1.多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
日本の国土は南北に長く、海、山、里と表情豊かな自然が広がっているため、各地で地域
に根差した多様な食材が用いられている。また、素材の味わいを活かす調理技術・調理道
具が発達している。
2.栄養バランスに優れた健康的な食生活
一汁三菜(1種類の汁物と3種類の菜からなる日本料理の基本的な膳立て)を基本とする
日本の食事スタイルは理想的な栄養バランスと言われている。また、
「うま味」を上手に使
うことによって動物性油脂の少ない食生活を実現しており、日本人の長寿、肥満防止に役
立っている。
3.自然の美しさや季節の移ろいの表現
食事の場で、自然の美しさや四季の移ろいを表現することも特徴の一つ。季節の花や葉な
どで料理を飾り付けたり、季節に合った調度品や器を利用したりして、季節感を楽しんで
いる。
4.年中行事との密接な関わり
日本の食文化は、正月などの年中行事と密接に関わって育まれてきた。自然の恵みである
「食」を分け合い、食の時間をともにすることで、家族や地域の絆を深めてきた。
-65-
施策7
食品の安全性、栄養等に関する啓発
-66-
01
施策のねらい
食の安全、安心に関する情報を提供する
中毒や食品添加物などについての膨大
食
厚生労働省、農林水産省、消費者庁の情報の
な情報が溢れている中で、正しい理解
活用や、県と連携した啓発の取組など、市民
をすることは容易ではありません。市民一人
への分かりやすい情報発信に努め、正しい選
ひとりが安全、安心な食生活を送れるよう、
択ができるよう促します。
02
施策のねらい
食品表示に関する情報を提供する
品の栄養価や原材料など、その食品が
食
増進等を図るために食品に表示される事項で
どのような機能を持っているかを理解
ある栄養表示や特別用途表示、食品の期限表
できることは、食品の選択にあたって非常に
示、JAS表示等について、正しい理解と適
重要なことです。市民の栄養の改善・健康の
切な使用ができるように情報を発信します。
03
施策のねらい
食物アレルギーに関する理解を促進する
物アレルギーは、原因物質を摂取した
食
であるため、最新の情報を得てよく理解して
あと、皮膚や粘膜、消化器などに起こ
おくことが重要です。そのため、広く市民に
る急激な症状を言いますが、その程度には個
情報発信を行うとともに、子どもたちに給食
人差があり、原因物質や摂取量などにより、
を提供している学校や保育所で、業務に携わ
軽度から命に関わるくらいの重度まで多種多
る者にも食物アレルギーに関する理解を促す
様です。まずは原因物質を避けることなどに
ことで、安全性の確保と、アレルギー症状を
より発症予防を図ること、また、食物アレル
発症した場合の正しい対処法の啓発を進めま
ギーを発症した場合には、迅速な対応が必須
す。
-67-
食品の安全性に関する知識がある
大和市民の割合は、
63.5%
(食育・歯及び口腔の健康づくりに関する市民意識調査)
数字から見える現在の状況
核家族や単身世帯、高齢世帯の増加や、個人のライフスタイルの変化の中で、加工食品の
増加や外⾷・中⾷の利⽤の増加等、⾷⽣活も多様化しています。また、⾷品流通の過程や
方法が多岐にわたり、食品添加物、食物アレルギー、輸入食品の安全性など食をとりまく
環境も複雑化しており、それに伴い、⾷品の安全性に対する理解の重要度が増しています。
しかし、インターネットの普及により情報化が進展している今、食品の安全性に関する情
報は玉石混淆であるのが実情です。正しい情報を入手するためには、官公庁など信頼でき
る情報元から情報を⼊⼿することや、また、管理栄養⼠等の専門家に相談することも有効
です。
⼤和市の調査では、⾷品の安全性に関する知識がある⼈の割合は、男性50.8%、⼥性
72.5%であり、男性の意識が低い傾向にあるため、男性の意識向上に向けた取組が求
められます。
大和市民が食料品の選択にあたって重視することは、
安全性
栄養価
59.8%
20.5%
(食育・歯及び口腔の健康づくりに関する市民意識調査)
⼤和市⺠の⾷料品の安全性に対する意識は、国の調査とほぼ同じ⽔準にありますが、栄養
価については⼤幅に低い⽔準です。
(平成23年度内閣府「⾷育に関する意識調査」安全性
63.6%
栄養価31.9%)
若い男性(39歳以下)は安全性に対する意識が低く、中⾼年の男性(40
栄養価を重視しない傾向があります。
-68-
64歳)は
[食品の安全性に関する知識の状況]
出典:食育・歯及び口腔の健康づくりに関する市民意識調査
[食品選択における栄養価重視の状況]
出典:食育・歯及び口腔の健康づくりに関する市民意識調査
-69-
評価指標
指標
現状値
目標値
⾷品の安全性に関する知識がある市⺠の割合
63.5%
90.0%
⾷料品選択にあたって安全性を重視する市⺠の割合
59.8%
90.0%
⾷料品選択にあたって栄養価を重視する市⺠の割合
20.5%
27.0%
⾷物アレルギー研修参加者の理解度
①
保育所
②
学
-
校
① 80.0%
② 80.0%
具体的な取組
取組
区分
具体的な取組
担当課
食の安全・安心等に関す
る情報を提供する
食中毒予防キャン
食中毒予防月間(8月)に、食中毒予防キャ
健康づくり推進課
ペーン
ンペーンを開催し、啓発物品の配布やキャン
(協賛事業)
ペーンカーでの巡回を行います。
学校、保育所の給
学校、保育所給食に使用する食材について、
保健給食課
食食材放射能検査
毎月定期的に放射能検査を実施し、検査結果
保育家庭課
を公表します。
食品表示に関する
情報を提供する
食物アレルギーに関する理
解を促進する
栄養表示等に関す
栄養表示等に関するホームページを作成する
るわかりやすい情
ほか、神奈川県と連携して啓発用リーフレッ
報発信
トの配布を進めます。
学校における食物
学校における食物アレルギーへの対応に万全
アレルギー対策
を期するために「食物アレルギー対応の手引
健康づくり推進課
保健給食課
き」の周知や、研修会の開催などにより、教
員等の関係者への啓発を図ります。
保育所における食
「大和市立保育園食物アレルギー対応マニュ
物アレルギー対策
アル」の作成や、市内保育所職員対象の食物
アレルギー研修を実施します。また、必要に
応じて、保育所給食でアレルギー除去食、代
替食を提供します。
-70-
保育家庭課
-71-
Topics8
健康的な食生活と保健機能食品制度
保健機能食品制度は、健康に関心が高まる中、
能に影響を与える成分を含んでいて、血圧、
食生活の乱れ、生活習慣病の増加、色々な機
血中のコレステロールなどを正常に保つこと
能の新しい食品の開発、さらに消費者からの
を助けたり、おなかの調子を整えたりするの
食品についての適切な情報提供の高まりや、
に役立つなど、特定の保健の効果が科学的に
不適切な表示や食べ方などによる健康被害や
証明されている食品です。これまでに認めら
苦情の増加などが背景となり、平成13年4
れている主なものは、
月に作られました。この制度はいわゆる「健
① おなかの調子を整える食品
康食品」のうち、一定の条件を満たした食品
② 血圧が高めの方に適する食品
を「保健機能食品」とする制度で、国への許
③ コレステロールが高めの方に適する食品
可等の必要性や食品の目的、機能等の違いに
④ 血糖値が気になる方に適する食品
よって「特定保健用食品(一般にトクホと呼
⑤ 食後の血中の中性脂肪を抑える食品
ばれるもの)
」と「栄養機能食品」の2つに分
⑥ 虫歯の原因になりにくい食品
けられます。
⑦ 歯の健康維持に役立つ食品
これらの食品は、一般の食品では表示するこ
⑧ 骨の健康が気になる方に適する食品
とのできない「特定の保健の効果」や「栄養
などがあります。
成分の機能」について表示できるので、消費
「栄養機能食品」は食事から必要な栄養素を
者は自分に合った食品を選択することができ
十分にとることができない場合の補助として
るようになりました。
利用するものです。すべてのバランスがとれ
「特定保健用食品」は、個々の製品ごとに消
るわけではないことを理解しておきましょう。
費者庁長官の許可を受けており、体の生理機
-72-
「特定保健食品」
、
「栄養機能食品」は疾病の
治療などに使用されるものではないため、決
められた以上に多量に摂取しても予防や疾
病が治るわけではありません。
健康的な生活を送るためには、日頃から適切
な食生活を送ることが重要です。「特定保健
食品」や「栄養機能食品」は摂っていればよ
い、ということではなく食生活や病気の状況
も考慮しながら、目的に応じて正しく利用す
るようにしましょう。
栄養機能食品の表示について
消費者庁HPより
-73-
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