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4月定例記者会見 [122KB pdfファイル]
定例記者会見の概要 1.日 時 平成28年4月4日(月)10時30分~11時20分 2.場 所 本庁舎3階 第一会議室 市長あいさつ 本年度より、月1回の定例記者会見を開催いたします。 年度末には真野川漁港の開所式や2,000人参加のもと南相馬市鎮魂復興 市民植樹祭といった行事が開催され、少しずつ復興が形となってきました。平 成28年度最大の課題は、避難指示区域の解除に向けての取り組みとなります。 江口前副市長が 3 年間の任期を終え、4月から田林信哉副市長が着任しまし た。新体制のもと新たなステージに向かってのチャレンジとなります。市民の 皆さんの意見を拝聴しながら、不安を与えることなく市政を進めていかなけれ ばなりません。議会の皆さんとも様々な協議を行った上で前に進んでいきたい と考えています。 昨日、民家火災より燃え広がった山林火災については、先程午前 9 時 35 分に 鎮圧との報告を受けました。私自身も現場に足を運び現状確認を行ってきまし た。鎮圧の情報は県知事にも報告しており、鎮火に向けて引き続き対応願いま すとの要請を受けました。消防署員、消防団、職員あげて引き続き鎮火に向け て努力しているところです。 国から解除に向けての協議をしたいとの要望があり、4月1日に協議の場を 設けました。内容については単純なことで、国の除染作業が完了し、除染や家 庭の片づけごみを撤去してから解除となることが前提ですから、それがいつ頃 までできるのかと確認をしました。おおむね平成27年度末までには、当初予 定していた3,925件について完了したとの報告を受けました。それ以外の 除染も前倒しで作業が進捗していますから、国が発表したがっているのは間違 いありませんが、除染作業が継続している中で全ての除染作業が完了したかの 様な発表をして、市民に誤解を与えることをされては困ると申し上げました。 国は、5月上旬に向けて全ての除染作業を完了することを目標に作業を進めて います。 これを踏まえ、解除に向けた市民説明会は、5月第2週以降に開催を予定し ています。その際には、市が作業の完了を確認した上で、議会にも報告を行い 市民説明会に臨んでいきたいと考えています。 この席上で、明確に解除の日時を公表することはできませんが、解除に向け た条件が示されましたので、市としても早期の解除に向けた取り組みを強めて いきたいと考えています。 当初予算も議会で可決となりましたので、予算の確実な執行が復興に向けて 最も重要と思われます。とりわけ、解除に向けた20㎞圏内のインフラ整備が 重要と考えています。国に対しても、大型スーパーの開業や医療機関の充実、 商店の数を増やすことができないかといったことを申し上げました。 間もなく発表になると思いますが、イノベーションコースト構想のテストフ ィールドに関しても国・県の方針が示されることと思います。南相馬市にとっ て大きな刺激になることと思います。 先日、一時休止していましたソーラーアグリパークの新しい運営事業者が決 定しました。5 月上旬に再開の見通しとなっています。鹿島区内での植物工場の 竣工式も行われましたし、農業の風評被害の払拭と併せて新たな進捗ができる よう進めていきます。 今年は、農業の作付けについて、最低でも1,500ha、できれば1,80 0ha ぐらいまで作付けできるよう努力してほしいと申し上げました。今まで南 相馬市の作付けが720ha だったのが倍増すれば、浜通り全体の作付面積を押 し上げることになりますので、農業に対するプラスインパクトに繋がるのでは と思っています。農協が合併したことにより、連携を密にして対応していかな ければなりませんし、農業の担い手に新たな支援策も出されていますので、農 業者へ積極的に周知を行い、支援していきたいと考えます。 各部からの報告案件 〇総務部 秘書課長からi広報紙の導入について説明 〇鹿島区役所 鹿島区役所長から真野交流センター開所式開催について説明 質疑応答 質問1:避難指示解除に関して、5 月上旬に全ての除染作業が完了するとの説明 でしたが、作業完了の通知も行い除染や家庭の片づけゴミの処理が完了するの が 5 月上旬ということでよろしいでしょうか。 回答1:市民説明会の中で、片づけゴミを含むトランスバックが庭先に置かれ ているのはおかしいのではないかとの意見も出ているので、それも含めて片付 けてもらうことを前提に、5 月上旬に作業が終わるということで話を伺っていま す。(市長) 質問2:環境省は、年度末までに生活圏除染の宅地周りの除染は終わっている と取材で答えていましたが、全ての対象世帯に対する通知も終わっているので しょうか。 回答2:3,925 件全ての世帯に通知が終わっています。(市長) 質問3:生活圏除染の作業完了の確認は市が行うと言っていましたが、確認が 終わる見通しはいつ頃になっていますか。 回答3:3月末の段階で対象の9割強確認を終えています。地権者への通知と 返信の作業を並行して行っているため、3月中に書類は返信となっていますの で、集計に今週いっぱい程度かかる予定です。(総務部長) 質問4:5月上旬に片づけゴミの搬出が完了して、5月中旬に説明会を開催予 定とのことでしたが、説明会の開催回数は、2月と同様に4回程度ということ でよろしいでしょうか。 回答4:その通りです。(市長) 質問5:解除に向けての時期について、国とのやり取りが予定されると思いま すが、市長の考えとして、いつごろの解除を目指していますか。 回答5:国は平成25年12月の段階では、今年の4月を解除の目標としてい ました。4月の解除に期待を寄せる住民もおります。市民説明会の中で反対の 声もありましたが、当初から国との交渉の中で、インフラ整備の最重要課題と して、生活圏の除染、災害瓦礫の処理、仮置場への搬出が終了することを前提 としてきました。学校の再開についても、4月の時点で準備はできており、教 育委員会では4月に解除できればと言っていましたが、私は難しいのではと申 し上げていました。私の考えでは学校再開は年度を区切りとしたほうが良いの ではと意見を述べていました。加えて JR 常磐線の小高駅までの乗り入れについ て、JR 側は4月再開を目標に作業を進めていましたが、乗り入れ再開にも解除 が前提と言われてきたため、解除の時期をそんなに長く伸ばす状況にはないと 考えています。(市長) 質問6:5月中に住民説明会を4回開催すれば、国との最終協議を行い、早け れば解除を6月1日とすることが順当な考え方と思いますがいかがでしょうか。 回答6:説明会を開催するに当たっては、現地対策本部長である高木副大臣に 説明会への出席を要請しています。副大臣にも現場を見てもらい、我々の考え も聞いていただき国としっかり協議していきたいと考えます。(市長) 質問7:4月の解除が困難なのは確実な情勢であり、今後、市民説明会に向け てどのような方法で市民へ現状を伝えていくのでしょうか。また、4月解除撤 回の発表は国が行うのか、もしくは市が代わりに発表を行うのでしょうか。 回答7:目標を4月としてきましたが、残念ながら国の作業が目標に追いつか なかったということです。説明会の開催については、5月15日号の広報でお 知らせしていきます。国は国の視点で2月の段階では4月を解除の目標と言っ ていましたので、作業が完了しなかったのは国側の問題であり、国から明確に 説明していただきたいと考えています。(市長) 質問8:先程のあいさつの中でテストフィールドに関しての発言がありました が、南相馬市に決定したということでしょうか。 回答8:まだ発表はありません。候補地として、今までずっと手を挙げてきて いますので、今月中には発表があるのではないでしょうか。(市長) 質問9:5月2週目以降に説明会を開催するとの話でしたが、5月14日(土) 始まりという解釈でよろしいでしょうか。 回答9:そうなると思います。(市長) 質問10:前回の説明会は国と市の共催で開催されましたが、5月の説明会も 同様の形で開催されるのでしょうか。 回答10:解除についての説明となりますので、国に主導してもらうこととな ります。市民との懇談説明の場では、市の考えもお知らせしていくつもりです。 (市長) 質問11: 新たな解除時期を設定する条件はありますか。 回答11:これまで市が国に求めてきた基準が満たされれば、特段新たな条件 の設定はありません。その際にも市民の声を伺い、議会と協議を図った上での 解除とこれまでも申し上げてきていますので、執行部だけの判断で日程の設定 ができる訳ではありませんから、これらの行程を経て国・県との最終協議に入 っていくものと考えます。市民の納得が得られない状況の中で、国・県との協 議を進めることはありません。(市長) 質問12:2月の説明会の中で、5月に開催する説明会においては市長が具体 的な解除の時期を示すと言っていましたが、それは無くなったということでし ょうか。 回答12:私の考え方は申し上げたいとは思っていますが、それが行政の決定 事項ではないということです。その判断基準は、国が除染を完了し、片づけゴ ミ・災害瓦礫等についても処分の見通しが立った時点で、また、国の考え方と して線量が20ミリシーベルトという考え方がありますが、そこは十分クリア できていると判断しています。局所的な指摘はありますが、除染対策課で対応 しています。私の考えでは5ミリシーベルト以下になっていると思われます。 (市長) 質問13:説明会終了から解除までのインターバルは最短で5月20日または 5月31日解除ということも可能と考えられますよね。 回答13:国との協議や、議会の了解も得なければなりませんので、説明会が 終われば即解除という日程で事を進めることにはならないと思います。解除ま でには一定の期間を要すると思います。解除に際し市民の期待も高まってきて いることも事実です。一刻も早く解除してほしいという人もいれば、まだまだ 駄目だという人もいます。私の考えを述べさせていただいた上で協議を進めて いきたいと考えています。(市長) 質問14:小高区内での民間ベースでの生活再建を目指す取り組みについて、 市長はどう評価していますか。 回答14:行政からの依頼ではなく、自らの意志で行動していただいているこ とに関して高く評価しています。小高区に対する思いや使命感で行動していた だいていると思いますので、行政としても、これを傍観するのではなく、共に 復興に向けて取り組んでいきたいと考えています。(市長) 質問15:7月には参院選が予定されており、同日選も可能性として高まって います。市長の考え方で、選挙と避難指示の解除は関連ありと考えますか。 回答15:避難指示解除が選挙の材料として判断されることは無いと考えてい ます。(市長) 質問16:解除時期の判断の中に、相馬野馬追の存在は影響しますか。 回答16:伝統を誇る相馬野馬追ですので、頭の片隅に置いて検討したいと思 います。(市長) 質問17:ソーラーアグリパークの新しい担い手が決定したという説明でした が、2社が手を挙げていたと思いますが、どちらに決まったか公表できるでし ょうか。 回答17:3月末の選定委員会の中で2社より公募があり、現在鹿島区でデイ サービスと農業法人を営んでいる大内安男さんに決定となりました。5月1日 から管理者として再スタートします。(直轄理事) 質問18:環境省の除染廃棄物の再利用検討会議の中で、新たな方針案が出さ れました。市長は防潮林等については、以前から低いレベルで処理されている 廃棄物については再利用していこうとお考えだったと思いますが、これまで環 境省の安全検討委員会基準では3,000ベクレルとしていたが、新しい案と して8,000ベクレルまで基準を引き上げようとしています。以前の倍以上 の基準値となり、住民の不安も出てくると思いますが、この点についてコメン トがあればお願いします。 回答18:私は平成23年の段階で、津波の瓦礫再利用を提案しました。当初、 国が提案した基準は8,000ベクレルでした。程なく国は3,000ベクレ ルまで基準を下げました。これと同時に再利用できる材料を限定したものの、 なかなか示しませんでした。しばらく経ってからコンクリート廃材やアスファ ルト廃材が3,000ベクレル以下なら再利用できるということになりました。 私は、災害廃棄物を木材も含めて焼却せずに再利用できるようにと提案してい ましたが、当時、国は最終処分場と同じ扱いになってしまうためダメだと断わ られました。こうして考えると、当時と扱いが逆転してきたように感じます。 実態として3,000ベクレルが検出されていない中で、基準を8,000ベ クレルに引き上げるのは無謀だと思います。あまりにも現場を考えていない。 ようやく3,000ベクレルの基準に目途が立ってきたところなので、今回の 発表には首をかしげます。(市長)