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6 基礎調査報告書(PDF:3875KB)
資料6 草津市シティセールス基礎調査報告書 ~出会いのまち・草津の魅力を伝えるために~ 平成24年2月 草津市シティセールス検討チーム はじめに 人口減尐社会を迎えたわが国の自治体においては、都市間競争の進展により、市民の満 足度を高める「市民生活の質的向上」や「魅力あるまちづくり」を着実に推進するととも に、まちの個性や魅力を活かした「まちのイメージアップ」が強く求められています。 そうした中で、他のまちにない魅力、他のまちより優れた魅力を市内外にアピールする ことで、人や企業に「わがまち」が認められ、選ばれるまちになることを目指して、 「シテ ィセールス」 「シティプロモーション」などと呼ばれる活動に力を入れる自治体が増えてい ます。 本市においては、滋賀県の中核的な都市として発展を続けていますが、一方で、そのア イデンティティとしての都市ブランドの活用が不十分である側面が否めず、平成20年度 に本市が実施した市民意識調査では、特に、都市イメージの調査結果(「草津市の自慢」) において、「生活のしやすさや利便性」が第1位、「自然の豊かさや風景の美しさ」が第2 位となっていましたが、第3位が「特に自慢できるものはない」となったことからも、本 市の持っている魅力要素に対する認知度は低く、本市に対する情報が絶対的に不足してお り、限られた情報でイメージが形成されていることが推測されます。 また、全国的に見て本市の認知度は決して高いとは言えず、本市の持つ魅力や住みよさ などが市内外に十分認識されていない状況にあります。 尐子高齢化や厳しい財政状況といった課題もある中で、本市が活力を維持していくため には、本市もシティセールスに取組むことで、まちの魅力を積極的にアピールするととも に、市内にお住まいの方や市内で活動されている方に、もっと本市の魅力を知っていただ き、それらの魅力を備えた「草津市」に対する誇りや愛着心を育むことが必要ではないか と考えました。 本調査報告書は、本市のシティセールスの方向性を示し、取組を的確に進めるための計 画策定に向けた検討を次年度に行うにあたっての基礎資料として作成したものです。 平成24年2月 草津市シティセールス検討チーム 【 目 次 】 第1章 シティセールスに取組む背景と取組の位置付け ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1.シティセールス活動に取組む背景 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2.シティセールス活動への取組経過と第5次草津市総合計画 での位置付け ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 3.本調査の位置付け ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 第2章 “草津市におけるシティセールス”についての基本的考え方(案)・・・ 5 1.シティセールスに取組む意義・目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 2.シティセールス活動の全体像(イメージ案) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 3.シティセールスに取組むことで実現したい“草津市の姿” ・・・・・・・・・・・ 8 4.シティセールスに取組むにあたって大切にしたい考え方と取組方針 ・・・・ 9 第3章 シティセールス活動の取組アイデア ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 1.分野ごとの取組アイデア ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 2.プロモーション(情報発信)での取組アイデア 第4章 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30 シティセールス活動の推進の仕組み(イメージ) ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32 第1章 シティセールスに取組む背景と取組の位置付け 1.シティセールス活動に取組む背景 本市がシティセールス活動に取組む背景は次のとおりである。 (1)人口減少社会の到来の中で、都市活力をいかに維持していくか 本市は、他の多くの自治体が人口減尐に転じる中で、依然として人口増加を続けており、 平成22年の国勢調査人口は約13万人となっている。平成17年から平成22年にかけ ての増加人口は9,715人(8.02%増)で、全国約1,700自治体の中で第32 位と極めて高い水準にある。 しかしながら、今後、平成32年の約13.5万人をピークとして、本市においても人 口減尐に転じることが見込まれている(図表1)。こういった見通しの中で都市の活力を維 持していくためには、都市内における諸活動を活発化するとともに、他のまちにない魅力、 他のまちより優れた魅力を充実させ、積極的にアピールし、より多くの人に訪れてもらっ たり、住んでもらったり、特産品・銘菓を買ってもらったりすることで、外部の人や企業 などを継続的に呼び込み、都市を活性化させていくことが重要であることから、その具体 的方策として、シティセールス活動に向けた取組を展開していく必要がある(図表2)。 なお、全国の自治体では「シティセールス活動」や「都市ブランドの向上」、「シティプ ロモーション」など、わがまちの魅力発信に取組み始めている。 図表1 本市の人口・世帯数の見通し 人口のピーク (資料) 「第5次草津市総合計画 基本構想」 (平成 22 年) 図表2 人口減少社会への対応 草津市の人口が 草津市の活力を 平成32年を 持続的に維持 ピークにそれ以降 都市内における諸活動の活発化 減少に転じる 外部からの活力の呼び込み 1 シティセールス活動、 都市ブランドの向上 などに取組む自治体 が増加中 (2) “草津市の良さ”が市内外であまり知られていない 外部からの活力を本市に呼び込むためには、“草津市の良さ”が市内外で広く知られて いることが必要となる。 しかしながら、草津ブランド創設事業検討委員会が実施したインターネットによるア ンケート調査結果(平成22年3月)によると、 「草津市」と群馬県「草津町」が混同さ れている割合は、東京23区においては100名中62名、大阪市においても100名 中17名となっており、本市の認知度は全国的に見ても低いと捉えざるを得ない状況が ある(図表3)。 また、市民を対象に実施した市民意識調査(平成20年9月実施)によると、「草津市 の自慢」として、 「生活のしやすさや利便性」が第1位、 「自然の豊かさや風景の美しさ」 が第2位となっている。しかし、第3位は「特に自慢できるものはない」となっており、 本市の魅力が市民に十分伝わっているとはいえない状況にある(図表4)。 これらのことから、本市には様々な地域資源があるにもかかわらず、市内外の方々に とって「草津市」ならびに草津市が持つ魅力要素に対する認知度はあまり高くないもの と考えられ、 “草津市の良さ”が広く知れわたるようにしていくことが必要といえる。 図表3 草津市の所在地の認知度 (単位:人) Q 草津市の所在地はどこかご存知ですか? 滋賀県 群馬県 栃木県 埼玉県 静岡県 岐阜県 京都府 奈良県 その他 全体 101 79 5 4 2 2 1 0 6 200 全体 大阪市 73 17 1 2 1 2 1 0 3 100 東京23区 28 62 4 2 1 0 0 0 3 100 (資料) 「「草津ブランドの創設」事業 提言書」 (草津ブランド創設事業検討委員会、平成 22 年 3 月) 図表4 草津市の自慢 (資料) 「市民意識調査」 (平成 20 年9月) 2 2.シティセールス活動への取組経過と第5次草津市総合計画での位置付け 本市の知名度や魅力資源が市内外に広く知られるような状況を目指して、本市では図表 5に示すように様々な取組を進めてきた。 このような取組経過を踏まえ、平成22年3月に策定された「第5次草津市総合計画」 では、 『出会いが織りなすふるさと“元気”と“うるおい”のあるまち草津』を将来のまち の姿として掲げ、文化・教育・環境・経済などあらゆる分野で滋賀県全体を先導する中核 的な都市としての自負と責任を持って、市民が生き生きと輝き、安心して暮らすことがで きるまちづくりを展開して、草津の人とまちに“ふるさと草津の心(シビック・プライド)” が生み出されるよう取組んでいくこととしている。 そして、 「第5次草津市総合計画第1期基本計画」では、市民の“高いこころざし”のも と、 「元気」と「うるおい」をキーワードとして位置付けている3つのリーディング・プロ ジェクトのうちの一つである「はつらつ草津の未来プロジェクト」において、草津CI(※ 1)推進事業を位置付けている。草津CI推進事業を含む施策「草津ブランドの強化」にお いては、他に草津ブランド力強化事業、草津ブランド推進事業、農商工連携促進事業が位 置付けられており、 「農・工・商・観の分野融合のもとで多様な地域資源すべてを活かした 草津ブランドを強化し、シティ・インフォメーション(※2)の充実を積極的に推進します。」 と掲げている。 ※1 CI(シティ・アイデンティティ):都市魅力の創出・共有・発信によってつくる、まちの個性とイメージのこと。 ※2 シティ・インフォメーション:観光、各種施設、交通機関など、都市の様々な情報を提供するサービスのこと。 図表5 これまでの検討経過 概要 新商品開発を奨励 [草津市観光物産協会] (平成10~13年度) 草津市産業振興計画 [草津市] (平成20年度) 「草津ブランドの創設」事業 [草津ブランド創設事業検 討委員会] (平成21年度) 着地型観光による人口交流 拡大策に関する調査研究 [草津未来研究所] (平成22年度) 草津市の新たな顔となる新商品の開発を奨励し、3点(草津焼・あおば な和紙・蓮亀)を奨励品として指定したが、草津ブランドとして広く浸 透するには至らなかった。 工業振興計画、農業振興計画、草津まちなか活性化プログラムの検討が 行われ、「草津ブランド」のブランド化が重要なキーワードとなってい る。 「「草津ブランド」を明確に定義づけ、市の施策と併せて情報発信の展 開に向けて取組むことは、本市の持続可能な発展と独自性を確立するた めにも、非常に重要なテーマである。」と述べるとともに、草津ブラン ド構築に向けた3つのストーリーを示している。 ①「琵琶湖・草津・淡水真珠」を軸としたストーリー ②現存する地域資源を活用した草津ブランドの構築・発信に向けたストーリー ③旧草津川を中心に、草津ブランドの一体感を高めるストーリー 「全国的知名度のある観光地でない本市で、何か特定のモノを単独でブ ランド化したとしても、それだけで注目を集めることは困難であろう し、仮に成功したとしても一過性のもので終わる可能性が高い。そこで、 草津市というまち全体のブランドを構築しようという発想が重要にな る。」と述べ、本市における観光交流人口拡大への一方策としてブラン ド化を進めるにあたり、“草津市そのものをブランド”として確立させ るという方向から検討が行われた。 3 3.本調査の位置付け “ふるさと草津の心(シビック・プライド) ”の醸成に向けては、様々な要素が必要で あると考えられるが、総じて本市に関わる全ての人々が、それぞれの立場から「草津市」 というまちに誇りを持っていただく視点が大切であり、そのためには本市のCIの確 立・推進の一環として、本市の“良さ”の発信に重点を置いた「シティセールス活動」 を効果的に行っていくことが重要な要素のひとつと考えられる。 本市では、平成24年度に有識者などの参画を得て、「(仮称)草津市シティセールス 戦略プラン」の策定を行う予定であることから、それに先立って、採用後10年までの 若手職員で構成する「草津市シティセールス検討チーム」を設置し、本基礎調査を実施 することとした。これは、今後シティセールスの展開を図るにあたっては、職員がシテ ィセールスの必要性を認識し、市のセールスマンのひとりであるという意識を持つこと が重要であることから、検討チームメンバーが若手職員の感性と柔軟な発想を活かした 調査や検討を通じて、草津を語れる職員になり、またそういった職員が増えていくこと を意図したものである。 本基礎調査においては、有識者による講演や他都市事例などを踏まえ、本市において シティセールスに取組む意義・目的や、大切にしたい考え方などを整理するとともに、 シティセールス活動にあたっての取組のイメージアップを図るため、取組アイデアを提 案することとした(図表6)。 図表6 シティセールスに関する取組の流れ 「第5次草津市総合計画」の策定(平成22年3月) 平成21年度 将来のまちの姿 出会いが織りなすふるさと“元気”と“うるおい”のあるまち草津 平成23年度 「草津市シティセールス基礎調査報告書」の作成(平成24年2月) 若手職員による「草津市シティセールス検討チーム」において検討 「 (仮称)草津市シティセールス戦略プラン」の策定 平成24年度 有識者、関係団体の代表、公募市民、関係課の職員からなる「(仮称)草津 市シティセールス戦略プラン策定会議」において検討予定 平成25年度 以降 シティセールス活動の本格展開 ~ 4 第2章 “草津市におけるシティセールス”についての基本的考え方(案) 1.シティセールスに取組む意義・目的 第1章の背景を踏まえ、本市において、シティセールスに取組む意義・目的を次のと おり設定する。 シティセールス活動を通じて、市内外の多くの人が“草津の良さ”を知り、体感でき る場を増やしていくことで、草津への市民の愛着を高めるとともに、草津を訪れる人や 草津からの情報発信を増やしていき、草津市の知名度・イメージアップにつなげる。 これらにより、草津の人とまちに“ふるさと草津の心(シビック・プライド)”を生 み出し、住民の定住や、ふるさと草津の心を育む市民活動の活発化などにつなげていく。 また、転入者の確保やまちの賑わい、地域経済の活性化につなげていく。 草津に新たな人やネットワークを呼び込むことで、地域資源が充実するとともに、ま ちをより良くしたいという気運が高まり、様々な取組アイデアの実現に向けて様々な 人・団体の協力の輪が広がっていく。 シティセールス活動を通じて、このような草津の魅力を持続的に高め続けていくため の“良い循環”を生み出す(図表7)。 図表7 シティセールス活動が生み出す“良い循環”のイメージ シティセールス活動 により、 市民や市外の方が、 “草津の良さ”を知り、体感する 地域資源が充実するとともに、 まちをより良くしたいという気運が高まり、 様々な取組アイデアの実現に向けて 様々な人・団体の協力の輪が広がる 草津の魅力を 持続的に 高め続ける “良い循環” ・住民の定住 ・市民活動の活発化 ・転入者の確保 ・まちの賑わい ・地域経済の活性化 ・草津への市民の愛着が高まる ・草津を訪れる人が増える ・草津からの情報発信が増える ・草津の知名度・イメージが高まる 草津の人とまちに “ふるさと草津の心(シビック・プライド)” が生み出される 5 2.シティセールス活動の全体像(イメージ案) シティセールスに取組む背景や、本市の地域特性を踏まえ、本市におけるシティセー ルス活動のテーマ(案)を「出会いのまち・草津」と設定し、次の4つの分野において 様々な“出会い”を生み出す活動を展開していく(図表8、図表9)。 図表8 シティセールス活動のテーマ(案)と4つの“出会い” 多様な人・団体との出会い (交流) 特色ある行政サービスとの出会い (イチオシ施策) 新しい知人・友人や楽しい活動と 特色ある行政サービスがあるこ 出会えるイベント開催などにより、 とを知り、そのメリットを実感する 草津の魅力が向上し、さらなる交流 ことが、定住、転入促進につながる 促進につながると考えることから、 と考えることから、 “イチオシ施策” 交流機会を増やすことに取組む。 の充実、情報発信に取組む。 -シティセールス活動のテーマ(案)- 出会いのまち・草津 草津の特産品との出会い (特産品) 草津のまちとの出会い (観光) 観光ニーズが多様化しているこ 特産品は、草津市と市外の人とを とを踏まえ、発信すべきターゲット 結ぶ架け橋である。“もらってうれ に適切に情報を発信していくこと しい” “贈ってうれしい” “自分もほ で、効果的に草津のまちに観光客・ しい”土産物となる特産品の充実、 滞在客を呼び込む。 情報発信に取組む。 ~草津市の地域特性とシティセールス活動のテーマ(案) 「出会いのまち・草津」について~ 私たちのまち・草津市は、かつては全国的にも数少ない五街道(東海道と中山道)が交 わる、人の往来が絶えなかった宿場町でした。また今日でも、新名神高速道路や、国道1 号線と京滋バイパス、JR琵琶湖線とJR草津線などをつなぐ交通の要衝として、人や文 化、食べ物などとの様々な“出会い”を数多く生み出しています。 そこで、本市ならではの特徴である“出会いのまち”をテーマとして、シティセールス 活動を展開し、本市の様々な魅力との出会いを、一人でも多くの市内外の皆さんに届けて いくことを目指していきます。 6 図表9 資源 商品 PR 場所 草 多 様 な 交 流 機 会 の 充 実 交 流 促 進 の た め の 情 報 共 有 多 様 な イ ベ ン ト の 開 催 特 色 あ る 行 政 サ ー ビ ス の 充 実 特 色 あ る 施 策 の P R 特 色 あ る 行 政 サ ー ビ ス の 提 供 草 津 観 光 ・ 滞 在 の 充 実 観 光 ・滞 在 情 報 の P R 草 津 で の 観 光 ・滞 在 草 津 特 産 品 の 充 実 特 産 品 の P R 特 産 品 の 販 売 (販 売 拠 点 な ど ) 津 の 人 ・ 団 体 草 津 の 資 源 シティセールス活動の全体像(イメージ案) 一次 成果 人 ・ 団 体 と 出 会 う 特 色 あ る 行 政 サ ー ビ ス と 出 会 う 草 津 の ま ち と 出 会 う 特 産 品 と 出 会 う 人 ・ 団 体 と 出 会 い 、 元 気 に な る 満 足 す る 行 政 サ ー ビ ス を 受 け る 全体 PR 草 津 の 評 判 が 高 い こ と の P R 二次成果 草 津 の イ メ ー ジ が 向 上 市 民 の 市 外 の 知 人 が 増 え る 草 津 来 訪 に 満 足 す る 草 津 市 を 再 来 訪 す る 特 産 品 に 満 足 す る 草 津 市 を 初 来 訪 す る 土 産 物 に 満 足 す る 特 産 品 を 再 購 入 す る 三次成果 “ふ る さ と 草 津 の 心 (シ ビ ッ ク ・プ ラ イ ド )” が 生 み 出 さ れ る 市 民 の 地 域 活 動 へ の 参 加 コ ミ ュ ニ テ ィ の 活 性 化 草 津 市 に 定 住 す る 人 口 減 少 の 抑 制 草 津 市 に 転 入 す る 草 津 市 を 訪 れ る 人 が 増 え る 特 産 品 の 売 上 が 増 え る 資源の充実を通じて、シティセールス活動がさらに活性化していく 7 地 域 経 済 の 活 性 化 草 津 を よ り 良 く し た い と い う 気 運 の 高 ま り 草 津 を 盛 り 上 げ る 人 材 の 多 様 化 ・ネ ッ ト ワ ー ク ・協 力 体 制 の 広 が り 3.シティセールスに取組むことで実現したい“草津市の姿” シティセールスに取組むことで、本市が次のようなまちになっていることを目指す(図 表10) 。 図表 10 シティセールスに取組むことで実現したい“草津市の姿” [交流:多様な人・団体との出会い] ・様々なテーマで交流の場が設けられ、市民が集い、楽しい想い出を作っている。 ・交流などを通じて、市内外に知人・友人がたくさんいる市民が増えている。 ・テーマによっては、市外からも多くの人が訪れている。 ・年間を通じて様々なイベントが開催され、多くの人で賑わっている。 [イチオシ施策:特色ある行政サービスとの出会い] ・草津の特色を活かした施策や、草津が特に力を入れている施策などの“イチオシ施 策”が多くの市民に知られ、施策のメリットが実感されるとともに、それが市民の 誇りとなっている。 ・草津の“イチオシ施策”を求めて、他都市から転入する住民も見られるようになっ ている。 [観光:草津のまちとの出会い] ・情報を発信すべきターゲットを明確にして、草津の魅力資源がわかりやすく発信さ れている。 ・多くの人が行き交う場所(駅、公共施設など)において、周辺の様々な魅力・個性 (見どころ、体験、グルメ、イベントなど)の情報が簡単に入手できる。 ・市内で周遊・滞在しやすい環境が整い、消費にもつながっている。 [特産品:草津の特産品との出会い] ・草津の資源を活かした“買いたくなる”、 “贈りたくなる”特産品が身近で売ってい る。 [ “ふるさと草津の心(シビック・プライド) ”の醸成] シティセールスの取組においては、本市の魅力を「磨き上げること」と「発信する こと」を両輪で取組んでいくことが求められる。この両輪のいずれにおいても重要と なるのは“市民”すなわち本市に住んでいる人、本市で活動している人である。 本市に住んでいる人、活動している人が身近にある魅力に誇りや愛着を持つことが できれば、自然とその魅力を大事にし、市民の心はより豊かなものになることから、 シティセールスに取組むことで、本市が上記の姿になっていくことを通じて、市民が 「草津に誇りや愛着を持って生活できるようになること」が重要である。 8 4.シティセールスに取組むにあたって大切にしたい考え方と取組方針 シティセールスの展開にあたって、次のような考え方を大切にしながら取組んでいく。 (1)大切にしたい考え方 ◇“草津の独自性”を活かす 差異化 ・他都市と同じことをしていては埋没する。話題にもなりにくい。 ・ “草津らしさ”にこだわった独自性のある取組を行う。 ・草津の独自性としては「東海道と中山道の分岐合流点」「旧草津川(天井川) 」 「あお ばな」などがあげられる。 ◇“草津の魅力・個性”の見せ方や売り方を工夫する 統合化 ・草津の魅力・個性が知られていない現状を受け止め、 「なぜ知られていないのか」 「ど うすれば伝わるのか」をよく考えて工夫する。 ・ 「利用者・消費者」の心に響くように、ターゲットとする層を意識し、企画やPRで の訴求ポイントを常に見直す。 ・草津の魅力・個性を最大限に訴求するように、商品コンセプトやPR、パッケージ、 売り場などを統一的なイメージ(世界観)で形成する。 ◇“今ある資源”を徹底的に使う。そして“資源”の幅を広げていく 累積化・最新化 ・シティセールス活動では、 “今ある資源”を素材として徹底的に活用する。時代に応 じた“価値”を付け加えていく。 ・ “草津らしさ”をより高めていく方向性の中で、“新しい資源”の開発に取組む。 ◇ブランドづくりの基本とは 平成23年7月8日に、本市でシティセールスを検討していくにあたって理解を深 めることを目的に、立命館大学経営学部教授の佐藤典司氏より、「ブランドはこうし て作られる ~ブランド価値を創造する、デザインマネジメント戦略~」をテーマに 講演いただいた。その中で触れられた下記のブランドづくりの基本的な考え方を念頭 に置いて検討を行った。 差異化 他と違っていないといけない それぞれのイメージを統一化する 統合化 (例:ねねの道:京都の高台寺の前を南北数百mにわたって続く石畳の道。 歴史を感じさせる町並みや石畳、無電柱化のまちづくり、竹のごみ箱で 京都らしいイメージが統合されている) 変えない。統合化を時間軸で積み重ねたもの 累積化 (例:フォルクスワーゲン「ビートル」のデザイン、サントリー「ボス」 のキャラクターは時間が経過しても変化せず一定のイメージを与える) ちょっと変える 最新化 (例:クラブハリエのパッケージは季節やイベントなどにより様々な変化 が加えられており、商品価値を高めている) 9 (2)取組方針 ◇ 市民とともに ・市民とともに草津の魅力を高めていく。 ・草津の魅力を高め、発信する市民の取組を支援する。 ◇「魅力の磨き上げ」と「魅力の発信」を両輪で ・草津の魅力を磨き上げることと、魅力発信を活動の両輪として取組んでいく。 ◇ 楽しく・面白く、そして粘り強く ・楽しみながら、粘り強く取組む。結果が出るまでチャレンジし続ける。 (3)取組主体 ◇ 市民 ・自ら実感した草津の様々な魅力を、市内外の多くの人にわかりやすく、ていねいに 伝えていく。 ・本市の様々な魅力を維持・発展させていくために、「できる人が・できるときに・で きること」を尐しずつ取組むようにする。 ◇ 関係団体 ・本市の様々な魅力を、一人でも多くの市民にわかりやすく、ていねいに伝えていく。 ・本市の様々な魅力を維持・発展させていくため、関係団体間での対話を活発にし、 夢や問題意識を共有しながら、より良いアイデアを創出し、団体間で連携・協力し て取組む。 ◇ 市職員 ・市職員は率先して草津の魅力を語れるようになる。 ・草津の魅力を高め、発信する市民の取組を支援する。 ・所属に関わらず職員全員が、様々な機会で草津の魅力発信に率先して取組む。 10 第3章 シティセールス活動の取組アイデア シティセールス活動のイメージアップを図るため、若手職員により構成する「草津市 シティセールス検討チーム」において取組アイデアを検討し、「取組アイデアシート」を 作成した。 イチオシ施策については様々な施策が考えられる中で、検討チームでの協議により、 「子育てしやすい生活環境」を題材として検討することとした。 なお、検討チームの体制に限りがあるため、6ページに示したシティセールスに取組 む4つの分野のうち、 「交流」 「イチオシ施策」「特産品」について検討する3つのサブグ ループ(班)を設置し、取組アイデアを深めた。 「観光」をテーマとするサブグループは 設置できなかったものの、3つのサブグループの検討において、 「観光」についても考慮 しながらアイデアを検討した。 以下に、 「1.分野ごとの取組アイデア」と、シティセールス活動全般を通じて共通し た取組が必要となる「2.プロモーション(情報発信)での取組アイデア」に分類して 記載する。なお、各取組アイデアにおいては、実施方法などにおいて一部重複する部分 があるが、各取組を個別単体のものとして実施するのではなく、複数の取組や全ての取 組において共通する取組を一貫して実施した方が相乗効果を期待できることも考えられ ることから、重複部分の削除は行っていないものである。 1.分野ごとの取組アイデア 取組テーマ及びアイデアの概要 分野 【※(p・・)は取組アイデアシートの記載ページ】 取組体制 1.学生などの若者をターゲットにしたイベントの開催(p14) ① 若者が人や物事に「出会う」イベントの開催 ② スポーツ鬼ごっこ大会の開催 商品 市民団体 大学(学生) 市 2.草津市の資源を活用したイベントの開催(p15) ① 全国「道」コンテストの実施 ② 草津市での街コン「草コン」の開催 ③ “草”津グルメ大会の開催 交流 市民団体 市 ④ 草津市民マラソン大会の開催 3.ネット通信端末を利用した情報交流の促進(p16) PR ① 市民セールスマンによるネットを活用した情報交流 市 市民団体 4.草津市産品に関する交流拠点の整備(p17) 場所 ① 草津市産品の販売促進を核とする交流拠点の整備 11 生産者 事業者団体 市 5.保育の充実 (p18) ① 開発計画などに伴う人口推計に見合った保育施設の整備 ② 一時的な児童増加に対応できる、他用途に転用可能な保育施設の整 備 ③ 認可外保育施設への支援の充実 市 保育所 幼稚園 ④ 公立幼稚園3年保育の実施 6.子育てと仕事が両立できる環境整備 (p19) ① 妊娠中から就学前までの子育てプランづくり ② 保育所「予約申請」の実施 市 保護者 保育所 7.子どもの遊び場と保護者の交流の場の充実(p20) ① つどいの広場、子育て支援センター機能をサポートできるように、 商品 子どもの遊び場、保護者交流の場を増やす ② 幼稚園の園庭開放を進め、地域の子どもが集えるようにする 市 NPO 市民団体 ③ 公園整備を進め、子どもが外で遊べる場所を増やす 8.特色ある学校教育の充実(p21) ① 英検、漢検、ピタゴラス検定の推進、周知を行う イチオシ ② 学校教育モデルプランの推進、周知を行う 施策 市 9.読書環境の充実(p22) ① 司書を活用した読書環境の充実 市 ボランティア 10.障害児支援に関する取組の周知と拡充(p23) ① 「障害児にやさしいまち」の推進 ② 「ことばの教室」の実施拡大 市 社会福祉法人 民間団体 ③ 公共の場のバリアフリー化の促進 11.子育て支援情報の発信(p24) ① 子育て支援ホームページ(子育て版地域情報発信サイト)の開設 ② 市の子育て独自施策のPR ③ 雑誌やフリーペーパーなどを活用した子育て情報の発信 PR 市 NPO ④ 駅や大型店舗での子育て支援情報の発信 12.充実した学校施設情報の発信(p25) ① 充実した学校施設をPRし、市外からの転入促進を図る ② 地域との交流が生まれる新たな学校施設の活用方法の検討 12 市 各小中学校 13.あおばなのイメージの活用(p26) ① あおばなの色を定義する ② あおばなの色を市のイメージカラーにして様々な場面で活用する ③ 安らぎや集中など、あおばなの青色の効果を統一したイメージで売 り出す ④ 石鹸やお皿など、花そのものを活かした商品の開発を促進する ⑤ あおばなの色や図柄を活かしたパッケージで揃えた商品の開発を 商品 市 草津あおばな会 農協 民間企業 促進する ⑥ 染料として布や服、着物などへのさらなる活用を研究し、花そのも のの図柄もデザインとして取り入れる 14.草津市産品のパッケージデザインの質の向上(p27) ① 市として、お土産を開発する会社とデザインする人の橋渡しをする ② 市が、草津市出身のデザイナーにデザインの協力を依頼する ③ 土産品のパッケージ用に共通のデザインマークを設定し、自由に使 えるようにする 市 観光物産協会 商工会議所 民間企業 大学 市民 15.草津市産品の情報発信(p28) ① 草津市や滋賀県関連の有名人に親善大使になってもらう 特産品 PR ② 公用車や公共施設の外観などを活用して特産物を宣伝する ③ 特産品統一のホームページを作る 市 観光物産協会 親善大使 民間企業 ④ 特産品に関わる組織が集まり、話し合える連絡協議会を設置する 16.草津市産品の売り場の増加(p29) ① 駅の中に特産品を売れるコーナーを少しでも確保する ② 観光地である本陣に来た人が、御茶屋のような飲食店で街道歩きの 気分を味わえるようにして、その飲食店の商品をお土産として売る ③ 観光地であるみずの森やハスの群生地などに来た人が、お土産を草 場所 津市で購入してもらうために、道の駅などの特産品が買える場所に 案内できるように看板などで誘導する ④ 立命館大学 BKC の学園祭など、市内で行われる人が集まりやすい イベントに積極的に出店する ⑤ ホームページで特産品の売り場を案内する ⑥ 売り場を設置してくれた店や場所には、市役所のホームページにバ ナーが設置できるなどの優遇措置を図る 13 市 観光物産協会 民間企業 大学 (1)交流 取組アイデアシート 取組テーマ 草津市の現状 と問題点 1.学生などの若者をターゲットにしたイベントの開催 草津市には立命館大学びわこ・くさつキャンパス(BKC)があり、 若者の人口が多いにもかかわらず、若者を対象とした活気あるイベント や集客力のある集いが尐ないため、市内外の若者の交流が尐ない。 シティセール スでの目標 ・若者を主役にした交流イベントを継続的に開催することにより、「出会 いのまち草津」として、若者どうしの交流が盛んな活気あふれるまちに なる。 取組アイデア ① 若者が人や物事に「出会う」イベントの開催 旧街道(東海道・中山道)が分岐・合流する全国でも珍しいまちであ る草津市を「出会いのまち」として認知してもらうため、草津市の特徴 の一つでもある多くの若者が、新しい人や物事に「出会う」イベントを 草津らしい場所で開催する。 (例)様々な職種の専門家が集い、子どもや学生と交流することで、直 接プロの方と触れ合い、実際の職業を体験することができるイベン トを開催する。(例:アナウンサー、パティシエ、スポーツ選手な どとの交流、仕事体験) ② スポーツ鬼ごっこ大会の開催 立命館大学スポーツ健康科学部や近隣大学の鬼ごっこサークルなど と連携して、草津川跡地やロクハ公園、烏丸半島芝生広場などを活用し、 学生の参加で盛り上がるイベントを開催する。 取組体制 ・交流イベントのテーマに応じて市民団体、大学(学生)などが企画・運 営し、市が支援する。 留意点 ・会場に草津川跡地などを利用し、草津市の資源を参加者に知ってもらう。 ・イベントの継続性を担保するために、テーマを幅広く設定して途中で軌 道修正できるようにしておく。 ・イベントのことを認知してもらえるようにPRを工夫する。色々な媒体 を活用する仕掛け作りが必要。 ・事業を運営してもらえる団体を探すなど、市民(特にテーマの若者)が 運営に積極的に参画してもらえる工夫が必要。 ・対象や内容を出来るだけ狭く深いものとして、参加対象を絞り込むこと で、遠方の人にも訪れようという動機付けを行う。 参考となる他 都市での取組 ・ 「鬼ごっこでギネスワールドレコード」 (富山県) 富山を盛り上げようと、20~30代の若者が実行委員会を組織して開 催。 14 取組アイデアシート 取組テーマ 草津市の現状 と問題点 2.草津市の資源を活用したイベントの開催 草津市にある豊富な歴史遺産、人的資源、環境資源を十分に活用できて いない。 例えば、草津市は旧街道(東海道と中山道)が分岐・合流する全国的に も珍しいまちであることや、草津市産の食材、天井川といった独自性や特 長のある資源を幅広く活かしたセールス手法を考案する必要がある。 シティセール ・草津市の資源を活用し、草津市の特徴や草津市産品の知名度を高めると スでの目標 取組アイデア ともに、草津市を様々な人々が交流する「出会いのまち」にする。 ① 全国「道」コンテストの実施 旧街道をはじめとする全国の「道」に関するエピソードや自慢話など を募り、「道」をテーマにしたイベントを開催する。応募があった各地 の物産展なども併せて開催して多角的なイベントにする。 ② 草津市での街コン「草コン」の開催 「出会いのまち」としての草津市の知名度を上げるため、出会いの場、 婚活の場として、草津市の街中でお見合い・コンパイベントを開催する。 旧東海道と中山道の分岐・合流点付近の本陣周辺や商店街、草津川跡地 などを会場にして、参加者にとっての「思い出の場所」にしてもらうと ともに、草津市内での消費による経済活性化につなげる。 ③ “草”津グルメ大会の開催 草津市の「草」にかけて、野草や薬草を中心に、水菜、愛彩菜、あお ばなといった草津市特産の葉物野菜などを活かした料理大会を開催す る。「美」や「健康」といったテーマでのイメージアップや、ご当地グ ルメの開発、名物料理店の発掘などにより特産品の魅力をさらに広げ、 多くの方に知ってもらう機会とする。 ④ 草津市民マラソン大会の開催 旧東海道と中山道の分岐・合流点、本陣や草津川跡地など、草津市独 自のポイントや魅力ある景観を通過するコースを設定したマラソン大 会を開催する。 取組体制 ・シティセールスの推進を目的として、市民団体などと市が協働して企 画・運営を行いながら、市民団体などの気運の高まりに応じて、それぞ れの役割を検討する。 留意点 ・草津市をあげたイベントとするために、PR活動についても広報紙やイ ンターネットなどによる発信に加えて、職員・市民による人海戦術で、 草津市が一丸となった活動を展開する。 ・公道を走るマラソンは、年々、警察からの規制が厳しくなっている。 参考となる他 ・街コンの開催(栃木県宇都宮市、群馬県前橋市など) 都市での取組 ・行政による婚活の取組(佐賀県伊万里市、武雄市) ・B級ご当地グルメ「B-1」グランプリの開催。 15 取組アイデアシート 取組テーマ 草津市の現状 と問題点 3.ネット通信端末を利用した情報交流の促進 草津市では、市のインターネットホームページなどからの情報提供を行 っているものの、情報提供の中心は、広報くさつや町内会回覧などの紙媒 体である。 また、イベント周知などの情報提供は市役所からの一方的な情報発信の みであり、市民からの情報発信や情報交換の環境が整っていない。 草津市には立命館大学生をはじめとして、情報収集・発信能力が高いと 思われる若者が多く住んでいるにも関わらず、それらの情報発信能力を活 かせていない。 シティセール ・インターネットサービスを活用し、市内外の人々どうしの情報をつなぐ スでの目標 架け橋とする。 ・市内で開催されるイベントをはじめとした市の情報に関する情報提供、 情報交換を充実させるために、“行政と市民”や“市民と市民”、“市内 の人と市外の人”の情報交流を双方向で展開できる環境を促進する。 取組アイデア ① 市民セールスマンによるネットを活用した情報交流 公募により選出した市民セールスマンにネット通信端末(iPadな ど)を配付し、ツイッターやブログ、フェイスブックなどのソーシャル ネットワーキングサービス(SNS)などを使った情報発信・情報交換 のためのツールとして活用してもらう。 取組体制 ・ネット通信端末は市が提供(配付)を行う。 ・SNSなどの活用については市民団体などが中心に行う。 留意点 ・積極的な情報発信、情報交流が行える人材の確保が必要。 ・配付にあたっては、使い方の講習を実施する必要がある。 ・ネット通信端末の目的外利用を防ぐため、利用に関する基準が必要。 ・ネット通信端末を購入・配付・維持するための予算が必要。 ・市の既存の情報発信方法と連携を図る必要がある。 参考となる他 ・高齢者向けにスマートフォンなどを配付(三重県玉城町、徳島県上勝町 都市での取組 など) ・全日空で、機内品質の向上と客室乗務員の生産性向上を目指して、全客 室乗務員にiPadを配付。 16 取組アイデアシート 取組テーマ 草津市の現状 と問題点 4.草津市産品に関する交流拠点の整備 草津市には、あおばな関連商品や、京阪神地域などにも出荷している北 山田の野菜など、名物となり得る様々な商品や物産が存在するが、草津市 産品に関する大規模な情報交換の場がなく、知名度不足などの問題もあり、 マイナーな存在にとどまっている。 シティセール スでの目標 ・草津市産品に関して、人・モノが一堂に集まる交流拠点をつくり、商品 や物産、魅力資源に関しての情報交流を促進することで、草津市産品の 知名度を高めるとともに販売促進を図る。 取組アイデア ① 草津市産品の販売促進を核とする交流拠点の整備 市内の生産者や事業者などがそれぞれの自慢の商品を一箇所に持ち寄 り、朝市などの比較的まとまった大規模販売会などを開催すれば、人々 の注目を浴びやすく、販売促進につながる。また、そうした場所には大 勢の人々が集まるため、老若男女を問わず、幅広い交流の拠点としての 機能も期待できる。さらに、その交流拠点から、市内各所に点在する魅 力資源に人々を誘導していく仕掛けなどがあれば、なお良い。 取組体制 ・地元の生産者や事業者団体などが主体となって取組む。 ・市はあくまでもサポート役となる。 留意点 ・人が集まりやすい場所を選定する必要がある。 (例)草津川跡地、草津駅・南草津駅の構内・周辺など。 ・具体的にどのような商品を置くかということはもちろんのこと、商品や 草津市に関する情報提供(特産品マップ、観光マップなど)も併せて行 い、訪れる人の興味を引く工夫が必要である。 ・その場の販売のみで終わるのではなく、来場者の交流を深めるための仕 組が必要である。 参考となる他 都市での取組 ・ 「里の駅大原」の整備(京都市左京区大原地区) 地元農産物などの直売所、観光案内所、および休憩・飲食施設として 「里の駅大原」を整備された。毎週日曜日には、朝 6 時から 9 時まで、 地元の農家や商店主の方々が、生産物や商品を持ち寄って、 「大原朝市」 を開催されており、市内外から多数の方々が訪問されている。 事業の実施主体は、㈱大原アグリビジネス21という民間の会社で、 地元の有志の方々で構成されている。街おこしに対する意識が高く、大 原地区の街おこしに関わっているのは、当該会社のほか、土地改良区や JAなどの非行政組織ばかりであり、京都府や京都市などの行政組織は、 国の各種補助制度などの情報提供や、その制度を利用するにあたっての 仲介役など、あくまでサポート役に徹している。 17 (2)イチオシ施策(例:子育てしやすい生活環境) 取組アイデアシート 取組テーマ 5.保育の充実 草津市の現状 全国的な尐子高齢化の中、草津市では子育て世代の転入が増えている。 と問題点 認可保育施設の待機児童が多く(県下で3番目に待機児童が多い)、希 望する保育施設に入所したい保護者のニーズに対応しきれていない。 また、国では、3歳以上の子どもが同じ環境で保育と教育を受けること ができる幼保一体化の動きがあり、本市でも今後、幼保一体化に向けた取 組が進められる予定であるが、課題も多くあり、実現には時間がかかる。 シティセール ・子どもを安心して育てることができる環境を整える。 スでの目標 取組アイデア ① 開発計画などに伴う人口推計に見合った保育施設の整備 待機児童が増加してから保育施設の新設や増築を行うのではなく、都 市計画や開発計画が行われる段階で、将来推計に見合った保育施設の整 備を計画するなど、子育て支援の充実したまちづくりを進める。 ② 一時的な児童増加に対応できる、他用途に転用可能な保育施設の整備 一部地域の大規模開発などにより、一時的な入所児童数の増加が見込 まれる場合、保育施設以外の用途(デイサービスやコミュニティセンタ ーなど)への転用も視野に入れた施設設計を行う。 ③ 認可外保育施設への支援の充実 保護者の幅広いニーズに応えるため、認可保育施設では受入ることが できない子ども(入所要件の優先度の低い世帯や夜間保育を希望する世 帯)を受入れている認可外保育施設に対し、施設や保育の充実や保育料 の一部補助などを実施することにより、待機児童解消に繋げる。 ④ 公立幼稚園3年保育の実施 公立幼稚園の3年保育を実施し、保育に欠けないが集団保育に入れた いと思われている保護者のニーズに応え、子どもを幅広く受け入れる。 取組体制 ・市が主体となり、幼稚園、保育所(認可・無認可)などの協力を得なが ら取組む。 留意点 ・施設整備や人的配置の充実が必要となる。 ・施設整備については、今後の人口の増減を予測し、過剰な施設整備とな らないようにする。 参考となる他 ・京都市立京都御池中学校(保育所、福祉施設コミュニティセンターなど 都市での取組 を併設) ・守山市立守山小学校(幼稚園、文化福祉施設を併設) 18 取組アイデアシート 取組テーマ 草津市の現状 と問題点 6.子育てと仕事が両立できる環境整備 草津市においては子育て世代の転入が増えており、また、女性の社会進 出や核家族化の進行、労働力人口の減尐による女性の就業促進の必要性と いった社会環境の変化により、子育てと仕事が両立できる環境整備が求め られている。 現在の保育所入所申請は、入所希望月の前月15日が締め切りになり、 前月末まで結果がわからないため、仕事復帰の目途が立ちにくく、安心し て子育てと仕事を両立させることが難しい。 シティセール ・保護者が安心して子育てと仕事が両立できる環境をつくる。 スでの目標 取組アイデア ① 妊娠中から就学前までの子育てプランづくり 母子手帳の交付以降、希望者に対して就学前までの子育てについて行 政と保護者が一体になってプランをつくる。そして、保護者が仕事復帰 や新たに就職をする際にはスムーズに子どもを保育所へ入所できる道 をつくり、子どもの出産・育児と仕事が安心して両立できる環境を整備 する。 ② 保育所「予約申請」の実施 育休取得時など、子どもを保育所へ入所させたい時期が決まった時点 で、現状よりもっと早い時期から入所の「予約申請」が行えるような入 所申請の仕組みをつくる。 取組体制 ・市が保護者とともにプランを考え、支援を行う。 ・保育所(認可・無認可)などの協力を得ながら取組む。 留意点 ・それぞれの家庭に合ったプランを作成するには、各関係機関との連携や 調整など、1件につき相当な時間と人的配置が必要となる。 ・計画後にもそれぞれの家庭の状況が変化するため、計画策定時だけでな く、継続的にその家庭に関わっていく必要がある。 ・保育施設だけではすべての予約申請を受け入れるだけの施設がないの で、保育所以外(家庭的保育や認可外保育施設など)でも受け入れでき る児童を増やすことができる体制について検討が必要である。 参考となる他 都市での取組 ・ 「子育てかんがるープラン」(東京都品川区) 妊娠中から就学前までの保護者を対象とし、希望者には子育て支援の 情報提供と、子育てプランを作成している。 19 取組アイデアシート 取組テーマ 草津市の現状 と問題点 7.子どもの遊び場と保護者の交流の場の充実 核家族化やライフスタイルの変化、子育て環境の変化により、子育てを している親が集い、気軽に相談したり、子どもを遊ばせたりする場が従来 に増して必要とされている。子どもの遊び場を尋ねる問い合わせも多い。 現在、市内3ヶ所に設置されているつどいの広場には保育士がいるた め、安心して子どもを遊ばせたり、親どうしの交流や身近な相談ができる。 シティセール ・子どもが安全・安心な環境で遊べる場を増やすとともに、保護者の交流 スでの目標 取組アイデア も深めることで、親の孤立化を防ぎ、虐待のない環境を整える。 ① つどいの広場、子育て支援センター機能をサポートできるように、子 どもの遊び場、保護者交流の場を増やす。 (1)毎週土曜・日曜の運営も行うことにより、母親だけでなく父親に も参加してもらいやすくする。 (2)市民センターなどに来られる高齢者や地域の小中学生との交流が できるようにする。 (3)地域にどんな子どもがいるのかを地域の人が知り、地域で子育て をしていく環境をつくる。 ② 幼稚園の園庭開放を進め、地域の子どもが集えるようにする。 ③ 公園整備を進め、子どもが外で遊べる場所を増やす。 施設整備とあわせて、子供たちの遊びを見守りながら支援をするプレ イリーダーの養成・配置により、子どもたちが生き生きと遊べ、楽しめ る居場所づくりをする。 取組体制 ・1.NPO、子育てサークルなどが主体となり、市が協力する。 ・2、3.市が主体となり、NPO、市民団体などの協力を得ながら取組 む。 留意点 ・市民ニーズ調査が必要である。 ・施設整備にかかる費用、つどいの広場の運営主体、運営費用の検討。 ・園庭開放については、安全面、管理面に留意する必要がある。 ・高齢者との交流については、核家族化の進展などにより日頃のふれあい が尐なくなっている中、子どもが遊びまわることについての理解が得ら れないこともあることから、実施主体のサポートが必要である。 参考となる他 (横浜市) 都市での取組 ・つどいの広場(地域のNPO法人などへの運営費補助形式。母親たち 自身が立ち上げたNPO法人が運営をしているところもあり、実際に 利用する母親目線からの活動として会員同士での子どもの預かりあ いをしたり、地域に住む高齢者にボランティアで活動に参加してもら い地域交流・異世代交流を行ったりしている。 ) ・幼稚園園庭開放「はまっ子広場」(幼稚園の放課後などの時間帯に、 地域の親子が遊べるよう、園庭・園舎の開放を行っている。) ・保育所子育てひろば(園の施設や人材を活かした地域の子育て支援。 園庭開放、育児相談、育児講座、交流保育の実施。子育て支援事業専 任の保育士などの配置) 20 取組アイデアシート 取組テーマ 草津市の現状 と問題点 8.特色ある学校教育の充実 全小・中学校の各学級に電子黒板が導入されている。電子黒板に映し 出したデータにそのまま書き込みができて保存ができるので、次回の授 業も続きがわかりやすい。他市町からの視察もあった。 小・中学校ともに学力向上と学習意欲を高めるために英検、漢検、ピ タゴラス検定*の受験を推進している。小学校は漢検(4・5・6年)、 ピタゴラス検定(3・4・5・6年)。中学校はピタゴラス検定を一部の 中学校で実施し、他の中学校は3つの検定を選択できるようになってい る。また、検定のみでなく、児童生徒に『漢字探検隊』などのイベント を通じて学ぶ機会を設けている。 学校教育モデルプランという仕組みを設け、各小・中学校の特性を出 した取組をするための予算を要求するようにしている。例えばA中学校 では放課後学習会を実施するため、大学生アルバイトを採用して生徒に 教えてもらった、B小学校では図工が有名であることから、さらに伸ば すために絵の先生に来てもらっているなどの取組がある。一方で、在校 生の保護者が、子どもが通う学校の学校教育モデルプランで何に取組ん でいるのか知らないという声もある。 *ピタゴラス検定:算数の力を高めることを目的とした草津市独自の検定 シティセール ・英検、漢検、ピタゴラス検定をさらに推進することで生徒の学力向上を スでの目標 目指す。 ・学校教育モデルプランを周知し「○○があるからこの学校に行きたい!」 と思うような学校の特性をPRする。 取組アイデア ① 英検、漢検、ピタゴラス検定の推進、周知を行う。 各検定を受験した結果の学力の変化などがわかるデータを収集し、児 童・生徒の受験意欲を高めるとともに、成果を市内外にPRする。 ② 学校教育モデルプランの推進、周知を行う。 学校教育モデルプランの取組をさらに推進するとともに、在校生徒、 保護者にも周知し、魅力ある学校に通っているというように感じてもら う。広報紙やホームページ、フリーペーパー、新聞などにも掲載するこ とで市外住民にも見てもらう機会を作る。 取組体制 ・市(教育委員会)が取組む。 留意点 ・各学校の特色をさらに伸ばすための取組の実施が必要。 ・市内外に対する効果的なPR方法の検討が必要。 参考となる他 ・滋賀県大津市なども電子黒板の導入をしている。 都市での取組 ・漢字検定は私立の学校は多く受験させている。 21 取組アイデアシート 取組テーマ 草津市の現状 と問題点 9.読書環境の充実 以前の学校図書館は一定の講習を受講した教諭が、担任をしながら司書 教諭を兹ねていたので、ずっと学校図書館にいるわけではなかった。その ため児童生徒と図書が近づきにくいような状況であった。 現在は、学校図書館の図書は全てバーコード化し、データ管理されてお り、利用しやすい学校図書館となるよう整備されている。また、民間委託 により、平成23~25年度に図書に関して専門性がある10名の司書を 全小・中学校に週2日、1日3時間配置し、図書の配置や学校図書館前の 掲示物などを工夫している。教諭が各科目で使う図書も相談できるので、 児童生徒だけでなく教諭も利用できる。また、司書以外に、委託業者のス タッフ2名が市内の小・中学校を巡回し、学校間の本の冊数や内容などの バランスをみる役割を担っている。司書と一緒に保護者のボランティアも 手伝っている。こういった定期的な司書の導入は県内でも珍しい取組であ る。 中学生の読書量が尐ないという課題があったが、司書の導入により平成 23年度からは増加傾向にある。 シティセール ・図書とスタッフの充実により本が好きな児童生徒が多いまちにする。 スでの目標 ・児童生徒の読解力、想像力などを豊かにする。 取組アイデア ① 司書を活用した読書環境の充実 (1)司書の導入を継続することで、児童生徒が本に興味を持ち、想像 力や読解力を身につける。 (2)いつでも本が読めるように学校図書館を開けておく。生徒が読み たい本をリクエストできるような仕組みつくりをする。読書タイム をさらに充実させたり、新作の本の紹介などを頻繁に通る廊下など に掲示したりして、本とふれあうきっかけ作りを司書とともに教諭 も行う。 (3)司書を通じて、教諭も活用しやすい学校図書館にすることで、充 実した授業内容に繋げる。 取組体制 ・市(教育委員会)が主体となり、ボランティアの協力を得ながら取組む。 留意点 ・司書が現状や日頃の児童生徒の図書への関心などの意見を把握する必要 がある。 参考となる他 ・滋賀県湖南市も司書の導入をしている 都市での取組 22 取組アイデアシート 取組テーマ 草津市の現状 と問題点 10.障害児支援に関する取組の周知と拡充 市に発達障害者支援センターを設置し、心身の発達に支援を必要とする 人に対し、専門的に対応する仕組みがある。 公立小学校、中学校における加配教員(最低でも1校2名)が他都市よ り多く、特別支援学級の障害児に対する教育環境が充実している。 障害者福祉の父といわれる糸賀一雄が築いた、重度心身障害児が地域で 生活できるよう支援する「社会福祉法人びわこ学園」がある。 発語に関する相談や指導を行っている「ことばの教室」は、現在、渋川 小学校と山田小学校に設置されているが、通級には原則、保護者のつきそ いが必要であり、他の学区から通われる場合の送迎など、保護者の負担が 必要である。 シティセール ・障害児への支援が充実していることをPRし、障害児のいる親子が草津 スでの目標 取組アイデア 市で安心して生活することができる。 ① 「障害児にやさしいまち」の推進 障害児のいる親子が安心して暮らせるまちであることをアピールす るとともに、障害児に対する施策を一層拡充し、障害者にやさしいまち の先進都市としてセールスをする。 ② 「ことばの教室」の実施拡大 子どもの発語に関する相談や指導を行っている「ことばの教室」の設 置校を全小学校に拡大するなど、発達支援の環境をさらに充実させる。 ③ 公共の場のバリアフリー化の促進 公共の場のバリアフリー化を進め、誰もが利用しやすい生活環境を整 える。 取組体制 ・市、社会福祉法人などの民間団体が主体となり取組む。 留意点 ・施設整備や人的配置の充実が必要となる。 ・障害児の受け入れ態勢を一層拡充する必要がある。 ・サービスや施設などの利用者の費用負担に対する支援を拡充できない か、検討を行う。 ・障害者に対する市民の理解を深める施策を推進する必要がある。 参考となる他 都市での取組 ・障害者福祉サービスなどの自己負担軽減策(京都市) 市独自で障害者福祉サービスや児童福祉施設の利用者負担の軽減を 行っている。 23 取組アイデアシート 取組テーマ 草津市の現状 と問題点 11.子育て支援情報の発信 本市では、すこやか訪問の2回実施や、ブックスタートとして絵本のプ レゼントを行い、子どもが絵本に触れ合う機会の提供など、市独自の施策 を行っているが、市内外に対して十分なPRができておらず、「子育てに やさしいまち」というアピールが弱い。 シティセール ・本市が独自で実施している事業を積極的にPRするとともに、子どもを スでの目標 持つ親が、必要な情報、欲しい情報を手軽に手に入れられるようにする ことで、草津市が「子育てにやさしいまち」であることを市内外に伝え る。 取組アイデア ① 子育て支援ホームページ(子育て版地域情報発信サイト)の開設 子育て支援情報をまとめたホームページを作成し、「これを見れば子 育てに必要な情報が簡単にわかる」状態にする。これには、市の情報だ けでなく、子育てサロンやサークルのホームページや、子ども向け店舗 などの情報もリンクする。 ② 市の子育て独自施策のPR 市の子育て情報の冊子をつくる際には、市独自の事業がどれかわかる ような作り方をする。(冊子の案内文の書き方、独自事業のページの作 成など) ③ 雑誌やフリーペーパーなどを活用した子育て情報の発信 雑誌やフリーペーパーなどに子育て情報を載せる。(つどいの広場・ 子育てサロン・サークルの様子、幼稚園・保育所について、必要な予防 接種や健診についてなど。 ) あるいは、子育て専用フリーペーパーの作成。 ④ 駅や大型店舗での子育て支援情報の発信 子育て支援情報が、市の施設だけでなく、駅や大型店舗など子どもを 持つ親がよく行く場所にあり、手軽に手に入れられる環境をつくる。 取組体制 ・市、NPOが協働して取組む。 留意点 ・発信する情報のニーズ調査が必要。 ・子育てサロンやサークルのホームページ開設などの支援が必要。 ・子どもを持つ親が集まる場所の把握調査。 ・フリーペーパーを作ったり、載せたりする際の費用および実施主体の調 整が必要。 ・予防接種など、タイムリーな情報把握、提供、更新が必要な情報に留意 する必要がある。 ・市の施設以外は、情報チラシなどを置いてもらうための交渉が必要。 参考となる他 都市での取組 ・ねやがわ元気ねッと(大阪府寝屋川市) 地域情報発信サイト。子育てに限定していない 24 取組アイデアシート 取組テーマ 12.充実した学校施設情報の発信 草津市の現状 施設整備のために予算を重点配分している(平成21~23年度)。 と問題点 公立幼稚園、小学校、中学校の耐震化率が100%である。幼稚園の耐 震化までしている自治体は珍しい。 すべての公立小学校、中学校にエアコンが設置されている。滋賀県下で は近江八幡市に次ぎ2番目。 すべての公立小学校、中学校に電子黒板が導入されている。同様の対応 は滋賀県下では大津市のみ。 運動場を芝生化している学校もある(笠縫東小学校、草津第二小学校) 。 しかし、芝生に適さないスポーツがあるなど、芝生化の負の側面もある。 シティセール ・教育施設が充実していることを市内外にPRし、子育て世代の親子に草 スでの目標 取組アイデア 津市を居住場所として選択してもらえるようにする。 ① 充実した学校施設をPRし、市外からの転入促進を図る。 子どもが安心して学べる教育施設が充実していることを市内外にア ピールし、充実した教育施設のある学校に子どもを通わせたいと考える 市外の方の転入促進を図る。 ② 地域との交流が生まれる新たな学校施設の活用方法の検討。 芝生化された運動場や教室、体育館などの学校施設を有効活用し、地 域との交流が生まれることを目指した新しい施設の活用方法について 検討する。 取組体制 市が各小中学校のニーズを取り入れながら取組む。 留意点 ・人口の増減が学区ごとに異なり、各学区によって地域住民が教育施設に 求める役割が若干異なる。 ・教育施設の地域への開放は、安全面について十分な配慮をする必要があ る。 ・さらなる学校施設の充実のためには国庫補助などの財源確保が必要で ある。 ・取組テーマ8、9とも関連付けて、学校のハード面・ソフト面がともに 優れている点をPRする必要がある。 参考となる他 都市での取組 ・京都市立京都御池中学校(京都市) 中学校、乳幼児保育所、老人デイサービスセンター、在宅介護支援セ ンターなどを併設し、交流拠点や人口の変化に対応した施設として機能 している。 25 (3)特産品 取組アイデアシート 取組テーマ 草津市の現状 と問題点 13.あおばなのイメージの活用 あおばなは市の花であり、関連商品は地域性のある特産品でありなが ら、「あおばなと言えば草津、草津と言えばあおばな」というほどの認知 度はない。 現状としては、草津あおばな会が認定している認証登録製品は25種類 あり、そのうちの16製品が「食後の血糖値の上昇を緩和する」というあ おばな成分の効果効能が認められる原材料を含有する食品・飲料であるこ とから、血糖値を気にする人を主なターゲットにした製品が多い。 市内に安定的にあおばなを乾燥させる施設がないため、生産者のコスト 負担減尐に向けて、あおばな乾燥機の導入が求められている。 シティセール ・あおばなの花の鮮やかな青色など、新しい着眼点であおばなの魅力を掘 スでの目標 取組アイデア り起こし、定着したイメージにする。 ① あおばなの色を定義する。 ② あおばなの色を市のイメージカラーにして様々な場面で活用する。 ③ 安らぎや集中など、あおばなの青色の効果を統一したイメージで売り 出す。 ④ 石鹸やお皿など、花そのものを活かした商品の開発を促進する。 ⑤ あおばなの色や図柄を活かしたパッケージで揃えた商品の開発を促進 する。 ⑥ 染料として布や服、着物などへのさらなる活用を研究し、花そのもの の図柄もデザインとして取り入れる。 取組体制 ・市と草津あおばな会、農協、その他民間企業などが協働して取組む。 留意点 ・栽培数が尐ない。 ・生産者の高齢化や後継者不足。 ・販売のための花の収穫は、花粉などがつかないようにていねいに行う必 要がある。品質を考えると、小学生などに収穫体験してもらったものを 製品に活かすことは難しい。 ・あおばなの色を出すための花だけの収穫にはコストがかかる。 ⇒必ずしも全ての製品に本物の染料を使う必要はなく、一定のあお ばなの花の色を利用した製品群であれば、消費者に一定のイメー ジを定着させることができるのでは? 参考となる他 都市での取組 ・新潟市行政区のイメージカラー 行政区8区にそれぞれイメージカラーを設定し、イメージカラーを 積極的に活用し、区の魅力、さらには市の魅力を市内外に分かりやすく 効果的に伝える。 26 取組アイデアシート 取組テーマ 草津市の現状 と問題点 14.草津市産品のパッケージデザインの質の向上 草津市には多くの草津市特産の商品があるが、デザイナーにパッケージの デザインを依頼したり、共通のイメージを設定したりすることで商品価値を さらに高めることができる可能性がある。 シティセール ・土産品のパッケージをもっと買いたいと思ってもらえるデザインにする。 スでの目標 ・統一のロゴやデザインを作ったり、袋や販売箇所に共通のシンボルを掲げ るなどデザインを売りにしたお土産のPRを行う。 取組アイデア ① 市として、お土産を開発する会社とデザインする人の橋渡しをする。 草津市と連携協力協定を締結している立命館大学、成安造形大学、滋賀 大学に協力を呼びかけたり、一般公募したりして、お土産のパッケージな どのデザインを募る。 ② 市が、草津市出身のデザイナーにデザインの協力を依頼する。 ③ 土産品のパッケージ用に共通のデザインマークを設定し、自由に使えるよ うにする。 市の公共施設・駅などへの掲示や、配布物・住民票用紙への印刷などに も積極的に活用する。 取組体制 ・市、観光物産協会、商工会議所、民間企業、大学、市民などが協働して取 組む。 留意点 ・どのようなものに対してどのようにデザインを決定するのかを考えなけれ ばならない。 ・何をどのように売るのか、どの層をメインターゲットにするか考えなけれ ばならない。 ・作ったデザインの認知度を高め、多く使ってもらえる仕掛けを検討する必 要がある。 ・品質を管理する組織を作り、ブランドの価値を保ち続ける必要がある。 ・草津市のロゴマーク、キャラクターの統一を行う場合には、関係者の合意 形成が必要。 参考となる他 都市での取組 ・ 「杜の都・仙台」シンボルマークの活用(宮城県仙台市) シンボルマークは、地域が一体となって「仙台」の魅力・個性を広くア ピールすることを目的に仙台商工会議所、仙台シティセールスサポーター の会、せんだいデザインウィーク実行委員会が共催し、公募を行った。 その結果、全国から857作品の応募があり、公開による最新審査会に おいて、 「杜の都・仙台」シンボルマークが選定され、このシンボルマーク をシティセールスのツールとして、各種媒体に活用してもらうことになっ た。業界・企業が商品などの販売促進ツールとして、包装紙印刷やシール 添付で活用されている。 ・イメージマークの活用(茨城県日立市) 平成18年度にイメージマークを全国募集し676点の中から、桜をモ チーフにした市のイメージマークを決定した。営利・非営利を問わず自由 に利用ができる。 27 取組アイデアシート 取組テーマ 草津市の現状 と問題点 15.草津市産品の情報発信 草津市には、うばがもちなどの歴史ある特産品や、愛彩菜やあおばなと いう独自性のある生産品があるが、全国的な認知度は高くない。どのよう にして、PRをしていくかが課題である。 シティセール ・特色のあるPR活動を展開し、全国に草津市の特産品を広める。 スでの目標 取組アイデア ① 草津市や滋賀県関連の有名人に親善大使になってもらう。 (1)イナズマロック開催時に T.M.Revolution に実際にファンの目の前で 特産品を食べてもらう。 (2)UVERworld に草津市親善大使になってもらい、うばがもちとかけて 宣伝してもらう。 (3)吉本芸人(ファミリーレストラン・ストリーク)に宣伝してもらう。 (4)SHIHO さんに愛彩菜を美容・子育ての面から宣伝してもらう。 (5)福岡ソフトバンクホークスの松田宣浩選手に草津市親善大使になっ てもらい宣伝してもらう。 ② 公用車や公共施設の外観などを活用して特産物を宣伝する。また、公 用車では、外観だけでなく音声での宣伝を市外で行うことも検討する。 ③ 特産品統一のホームページを作る。 ④ 特産品に関わる組織が集まり、話し合える連絡協議会を設置する。 取組体制 ・市、観光物産協会、親善大使、民間企業などが協働して取組む。 留意点 ・有名人との連絡をどう取り合うかを考える必要がある。 ・うばがもちや愛彩菜のセールスポイントをはっきりさせておかなければ ならない。 (例えば愛彩菜はどんな料理にも合って、栄養価が高い) ・できるだけ費用をかけずに実施できる方法の検討。 参考となる他 都市での取組 ・ふるさと大使を起用した観光や特産品などのPR(新潟県佐渡市) 佐渡市では、佐渡出身の演歌歌手を起用し、TV、ラジオへの出演およ び雑誌、新聞などの取材、ステージでのトークの際に佐渡の観光、物産な どを積極的にPRするもの。 ・特産品関連50団体が協力してイベントなどに取り組んだり、新商品開 発を検討したりして、特産品の振興を図っている。 (滋賀県米原市) ・農林水産まつりなどのイベントや物産展 ・情報交換や活動報告 ・パンフレットなどの作成や販路の拡大 ・調査研究や新商品開発 28 取組アイデアシート 取組テーマ 草津市の現状 と問題点 16.草津市産品の売り場の増加 草津市の特産品を売っている場所が、観光客が来やすい場所にない。売 っている場所が調べてもわかりづらい。欲しいと思った時に買える売り場 が近くにない。 シティセール スでの目標 取組アイデア ・売り場のあり方を変え、草津市の特産品をもっと買いやすくする。 観光客が買いたいと思った時にすぐ買える場所に売り場を設置する。 ① 駅の中に特産品を売れるコーナーを少しでも確保する。 ② 観光地である本陣に来た人が、御茶屋のような飲食店で街道歩きの気 分を味わえるようにして、その飲食店の商品をお土産として売る。 ③ 観光地であるみずの森やハスの群生地などに来た人が、お土産を草津 市で購入してもらうために、道の駅などの特産品が買える場所に案内で きるように看板などで誘導する。 ④ 立命館大学BKCの学園祭など、市内で行われる人が集まりやすいイ ベントに積極的に出店する。 ⑤ ホームページで特産品の売り場を案内する。 ⑥ 売り場を設置してくれた店や場所には、市役所のホームページにバナ ーが設置できるなどの優遇措置を図る。 取組体制 ・市、観光物産協会、民間企業、大学が協働して取組む。 留意点 ・コストを考えたり、特産品を売る意欲のある人を募る必要がある。 ・取組テーマ④の交流拠点の整備とともに考えなければならない。 ・観光客の客層や移動手段、特産品の販売対象などによって適切な販路が 異なる。 参考となる他 都市での取組 ・香川県商工会連合会(香川県) 販売コーナーの設置(高松空港全日空売店内) ・香川県国内市場開拓実行委員会(香川県) 園芸特産品アンテナショップ設置事業において 京浜・京阪神地域の量販店におけるアンテナショップの設置 ・出水市出水駅観光特産品館「飛来里(ひらり)」 (鹿児島県出水市) 中心市街地商業等活性化総合支援事業 ・岩国市商工会議所(山口県岩国市) 岩国ぷちショップ JR広島駅において岩国市全域の特産品の販売と観光PRを行う。 29 2.プロモーション(情報発信)での取組アイデア 取組テーマ及びアイデアの概要 1.市長によるトップセールスの展開 ・市長が直接市の魅力を訴えることで、本市のシティセールスに対する姿勢を示せるとと もに、メディアなどに取り上げられる可能性が高まることで、より大きな効果が期待で きることから、様々な場面において市長が直接市のセールスを行う。 2.テレビ、新聞、雑誌などの様々なマスメディアを活用した情報発信の展開 ・テレビ放送や、新聞・雑誌への掲載による効果は大変大きいことから、それらのメディ アに取り上げてもらえるような情報発信方法を研究し、展開する。 3.市民の情報発信能力の活用 ・草津の魅力を体験し、知っている市民が発する情報には説得力があるとともに、その魅 力をまだ経験していない人への有効な情報提供や動機付けに繋がることから、市民の実 体験などに基づいた口コミを活用した情報発信を展開する。 4.市ホームページ、インターネットの一層の活用 ・市から情報発信する上で、最も広範囲に訴えることのできる市ホームページを一層活用 するとともに、ツイッターやフェイスブックなどを活用した情報発信を行う。特に本市 は立命館大学生をはじめとした大学生が多く在住していることから、ツイッターなどの 活用により情報発信能力が高いと思われる大学生などの力を活かす。 5.民間企業・商品と連携した情報発信 ・本市と関係のある企業などと連携し、企業イメージや商品イメージと本市のイメージと のリンクを意識した情報発信を積極的に進めるとともに、企業の商品や情報を受け取っ た人に本市を連想させるようなイメージ付けを検討する。 6.ロケ地誘致の展開 ・草津市でテレビや映画の撮影などを行ってもらうことで、作品に付随して大規模な情報 発信が期待できる。これにより市の知名度アップ、イメージアップを図ることができ、 ロケ地への観光誘客にも繋げることができることから、フィルムコミッションの活動を 展開し、ロケ地としての草津市を選択してもらうための取組を行う。 30 7.マスコットキャラクターの活用 ・誰からも親しまれ、愛着が持たれるような「たび丸(草津宿場400年祭で生まれた草 津市のイメージキャラクター) 」の関連キャラクター(兄弟・姉妹など)を新たに設定 し、 たび丸とともに活用することで、市の魅力やイメージアップを図る。 ・ 「4.市ホームページ、インターネットの一層の活用」とあわせて、ツイッターでのたび 丸からのつぶやきなどを行うことで、市からの発信情報に興味を持ってもらう。 8.シティセールスのキャッチコピー(ロゴデザイン)の募集 ・シティセールスのシンボルになる、シティセールスのキャッチコピーやロゴデザインを 募集し、決定したキャッチコピーやロゴデザインを様々な機会で活用することで、草津 の魅力を表現したイメージとして市内外の方に印象付ける。 9.草津市親善大使の設置 ・草津市にゆかりのある著名人などに草津市親善大使となっていただき、それぞれの立場 や居住地において草津の魅力をPRいただく。 10.市職員による積極的なプロモーションの展開 ・草津の魅力をより多くの人に知ってもらい、草津の魅力について語れる人の輪が尐しで も広がるように、市職員は全員が一丸となって、様々な場面で草津の魅力を伝え、本市 のシティセールスに対する姿勢を率先して示す。 31 第4章 シティセールス活動の推進の仕組み(イメージ) シティセールスの活動の推進にあたっては、庁内における推進体制を構築するとともに、 下記のように、市民・事業者とともに検討・推進を行う体制として「(仮称)草津市シティ セールス推進会議」を構築することが考えられる。 都市の魅力を外向けに発信していく活動は、もちろん行政だけで行うものではなく、そ れこそ市民一人ひとりが「私の住んでいる草津市はこんなにいい所だ!」と市外の人に話 してもらうことが大切である。そのためには市民や企業、行政がみんなで取組んでいくこ とが必要であるが、例えば行政の実態を見てみると同じ組織の中でも人を呼ぶなら観光部 門、モノを売るなら商工部門・農林水産部門などとそれぞれの部門でバラバラに情報発信 が行われていることも多い。 本市においてシティセールス活動を推進していくにあたっては、まずこうした行政内部 のそれぞれの取組をきちんと把握し、統括する組織や仕組みを作り、そこから市全体へと 活動を展開していくことが必要である。具体的には、シティセールス先進都市に見られる ように、シティセールス課(室)を設置することや、東京都足立区や千葉県流山市で実施 されているように、広告代理店やマーケティング関連の企業出身者などといった経験や実 践力があり、バイタリティあふれる人材を民間から積極的に登用し、シティセールス課(室) の長としてシティセールス活動の展開を図ることなどが有効と考えられる。 本市においてはこういった庁内体制を整えつつ、図表11に示す「(仮称)草津市シティ セールス推進会議」が、今後策定を予定する「(仮称)草津市シティセールス戦略プラン」 の推進組織として、市民・事業者などと広く連携・協力して必要な取組を企画・立案・推 進することが望ましいと考えられる。 図表 11 シティセールス活動の推進体制(イメージ) (仮称)草津市シティセールス推進会議 アドバイザー会議 ※有識者による推進会議への助言 総務・企画・広報部会 交流部会 市民、団体、事業者、 イチオシ施策部会 行政の連携・協力の場 観光部会 特産品部会 32 33 参考資料 はら ぐんせいち ○ヨシ原 ・ヨシの群生地 ■地域資源マップ(自然) 烏丸半島付近をはじめ、琵琶湖岸には、ヨシ群 落が形成されています。 魚や鳥などの動物にも有効に利用されており、 その生態系の保全を図る上で特に重要であるた め、草津市下物町他の区域は、滋賀県の「ヨシ群 落保全区域」として指定されています。 湖岸沿いの季節に応じた花々や、大津側に見える夜景はとても 美しいです。湖岸に映る朝日、夕日も風情があります。 び わ こ ①琵琶湖 [所在地]草津市下物町他 周囲 235.2km、面積 670.25 ㎢、貯水 量はおよそ 275 億㎥の日本最大・最古の 湖で、近畿約 1,570 万人の飲料水や産業 基盤となる用水など貴重な水資源を供 給しています。 ニゴロブナやホンモロコなど、多くの 琵琶湖固有種が生息しています。 ⑦ ⑧コハクチョウ [所在地] - ① 志那浜には、例年冬になると北の国からコ ハクチョウがやってきます。 その他にも多くの野鳥の群れで、浜は埋め 尽くされています。 ⑧ [所在地]草津市志那町 ② 約 13ha にも及ぶ国内でも有数のハスの群生地です。毎年夏に は、美しく咲くハスを間近に観察でき、カメラ片手に多くの 人が訪れます。早朝から咲き始めるハスですが、大きく開い た花も午後には閉じてしまいます。 ③ ひらこ やなぎひらこ ②平湖・柳 平 湖 琵琶湖線 旧草津川 平湖・柳平湖ともに、自然により形成 された琵琶湖の内湖です。琵琶湖岸には 戦前まで 40 を超える内湖がありました が、昭和 18 年より始まった干拓事業によ り現在はその多くが失われました。 琵琶湖の淡水真珠養殖は、平湖でイケ チョウ貝による生産を成功させたのが始 まりであり、近年その魅力が見直されつ つあります。 ぐんせいち ⑦ハスの群生地 ⑥ 毎年 7 月中旬から 8 月上旬になると 一斉にハスの花が咲きそろい、美しい 薄紅色と鮮やかな緑で烏丸半島を彩り ます。みずの森の東側に隣接します。 日 本 で も有 数 の花 蓮 の 群生 地 で あ り、早朝からの蓮の観賞は、見る人に 感動を与えてくれます。 草津線 草津駅 国道1号線 東海道新幹線 ⑤ 草津川 名神高速道路 [所在地]草津市志那町 [所在地]草津市下物町 南草津駅 さいしょうじ つばき ⑥最 勝 寺の 椿 さんだいじんじゃ すなず ふじ 最勝寺のツバキは「熊谷」と呼ばれる 品種で、この種の中では日本最大といわ れており、大人の掌大の巨大な花をつけ ることで知られています。 草津市の天然記念物に指定されてお り、4 月中旬に咲く花は境内外の道路側か らも見ることができます。 ④ ③ 三 大 神 社 「砂摺りの 藤 」 三大神社の藤は、 「砂摺りの藤」の別名 を持つ樹齢 400 年ともいわれる古木で草 津市の天然記念物に指定されています。 毎年 4 月下旬から 5 月上旬にかけて藤の 開花時期ともなると多くの参拝者で賑わ います。 [所在地]草津市川原 2 丁目 11-1 [所在地]草津市志那町 309 春には満開の桜が咲き乱れ、長く伸びる桜並木が絶景です。春を過 ぎても深緑や紅葉が見られ、草津の四季を感じられます。 散歩やジョギング、サイクリングに最適です。 新名神高速道路 の じ たまがわ きゅうくさつがわ ④野路の玉 川 ⑤旧 草 津 川 玉のような清水が湧き出たという 故事来歴を有する名所で、諸国六玉川 の一つに数えられ、浮世絵や名所図会 などで諸国の人々に知られるようにな りました。現在は地元の人々の手によ り修景整備されています。 旧草津川は天井川として有名な河川で した。その特異な形態は江戸時代から知ら れ、歌川広重の浮世絵などの絵画資料や東 海道名所図会などの旅行案内書にもよく 描かれています。 明治以降は桜並木の名所として市民の 憩いの場となりました。 [所在地]草津市野路 9 丁目 [所在地] - ■地域資源マップ(歴史) 本陣周辺 おいわけどうひょう ⑥ 追 分 道 標 (草津市指定文化財) 本陣付近には、カラー絵柄のマンホールが何種類か設置されていて、写 真を撮りに来られる愛好家もおられます。もし、興味があれば、駅から この合流点をぶらりと歩いてみてください。いろんな発見があるかも。 くさつじゅくほんじん ① 草 津 宿 本 陣 (国指定史跡) 東海道と中山道が合流する交通の要衝 であった草津宿のシンボルともいえる施 設です。 本陣は、大名などが休泊した施設で、 なかでも草津宿本陣は、かつて全国に 1,000 軒近くあった本陣のうち最大級の 規模を持っているとともに東海道筋では 唯一完全な形で保存される本陣として知 られ、昭和 24 年に国史跡に指定を受けま した。平成元年度から平成 7 年度までの 間、平成の大修理ともいわれる保存修理 を終え、往時の姿に復しました。 草津駅 旧草津川 東海道と中山道が合流する草津追分に建つ道 標で、文化 13 年(1816) 、京都・大阪・尾張・ 美濃などの飛脚の宰領中によって寄進されたも ので、台座には飛脚問屋、宰領などの名が刻ま れています。昭和 48 年 10 月、草津市指定文化 財に指定を受けました。 [所在地]草津市草津 1 丁目 よこまちどうひょう ⑤ 横 町 道 標 (草津市指定文化財) [所在地]草津市草津 1 丁目 2-8 ①(A) ⑥ (B) ⑤ たちきじんじゃどうひょう ② 立 木 神 社 道 標 (草津市指定文化財) 立木神社境内にある道標は、銘によ れば、延宝 8 年(1680)、京都壬生村の あしだの行者が伊勢大神宮と山城愛宕 山参詣成就の記念に寄進されたもの で、年号から現時点で滋賀県最古の道 標です。昭和 57 年 12 月、草津市指定 文化財に指定を受けました。 文化 13 年(1816) 、日野の豪商中井氏 が寄進した道標で、かつては旧草津川の 東海道の渡し場脇に建っていましたが、 その後、現在の位置に移設されています。 昭和 48 年 10 月、草津市指定文化財に指 定を受けました。 [所在地]草津市草津 1 丁目 (C) ② 草津川 かわら ○まじないの 瓦 [所在地]草津市草津 4 丁目 本陣門(A)の桃の瓦は魔よけのため、 円融寺(B)の兎の瓦は火事除けのため、 日吉神社(C)の猿の瓦は日吉の使いの 猿で魔よけのためと開運祈願のために あげられたものです。 琵琶湖線 ③ ④ 国道1号線 やばせみち ③矢橋道 矢橋道は、東海道の矢倉から近江八景 「矢橋の帰帄」で知られる矢橋港へと向か う 25 町(約 2.7km)の道です。 「瀬田へ 回れば三里の廻り、ござれ矢橋の舟にの ろ」 、 「勢多へ廻ろか矢橋へ下ろか、ここが 思案のうばがもち」と俗謡にも歌われ、ま た、「急がば回れ」の語源となったことで 知られています。 [所在地]草津市矢倉から矢橋 やぐらどうひょう ④ 矢 倉 道 標 (草津市指定文化財) 東海道と矢橋道の分岐点に建つ道標で、寛政 10 年(1798)に地元の船年寄などの願いによっ て建て替えられました。歌川広重の浮世絵や東 海道名所図会などには、かつて矢橋道との分岐 点にあった「うばがもちや」の軒下に道標が描 かれています。昭和 48 年 10 月、草津市指定文 化財に指定を受けました。 [所在地]草津市矢倉 2 丁目 [所在地]草津市草津 1 丁目・2 丁目・ 4 丁目 (写真は本陣門(A)の桃の瓦) すもうかんれんいせき ○相撲関連遺跡 ■地域資源マップ(歴史) 市域全体 やばせ はま 江戸時代から明治時代にかけて、草津周辺は相撲が盛んな土地柄で あり、市内には当時の力士に関する墓などが今も多く残っています。 彼らのなかには、江戸・大坂とともに三大相撲の一つであった京都相 撲で活躍した力士もいました。 みなとあと ①矢橋の浜 、 港 跡 [所在地]志那中町・山田町・野路町・矢橋町 近江八景の一つ「矢橋帰帄」として知られる 矢橋港は、葛飾北斎や歌川広重などの浮世絵師 により描かれ広く知られています。現在は、石 積突堤を整備した都市公園として市民の憩いの 場となっています。また、港入口のイチョウは 樹高 23mの大木で推定樹齢 250 年とされ、湖上 から港の目印であったといわれています。 あおい みぎたちあおい もん も かわら ○ 葵 ( 右 立 葵 ) 紋 を持つ 瓦 鞭崎神社表門(A)・新宮神社門(B)・矢倉 の稲荷神社(C)には、江戸時代の膳所藩主本 多家の家紋を刻む瓦がのっています。 このうち、鞭崎神社表門と新宮神社門は、 膳所城の遺構を移築してきたものです。 [所在地]草津市矢橋町 旧草津川 琵琶湖線 [所在地]矢橋町・野路 6 丁目・矢倉 2 丁目 みなみがさこふんぐん ② 南 笠 古 墳 群 (草津市指定文化財) きよむねづか 南笠町の治田神社北西に位置する古墳 で、 「栗太志」には、20 基を越える古墳の 存在が記されています。 現存するのは市指定史跡である 2 基の 前方後円墳と半壊した円墳 1 基ですが、 平成 16 年の発掘調査で、新たに 2 基の円 墳跡が見つかりました。昭和 48 年 10 月、 草津市指定文化財に指定を受けていま す。 [所在地]草津市南笠町 草津線 草津駅 名神高速道路 野路・野路東の字小野山一帯に所在する 製鉄遺跡で、京滋バイパス建設に先立ち実 施された発掘調査により発見されました。 製鉄炉・炭窯・工房等、古代の鉄生産に係 る一連の遺構が残る遺跡で、国指定史跡 「瀬田丘陵生産遺跡群」の中心的な遺跡で す。昭和 60 年 10 月、国指定史跡に指定を 受けています。 『吾妻鏡』には、壇ノ浦の合戦で源氏 の捕虜となった平清宗が鎌倉から京都へ 護送途中、野路口にて処刑された記述が あり、地元ではこの地に残る石塔を清宗 の供養塔として祀られています。 [所在地]草津市野路 5 丁目 ① 南草津駅 ② ③野路小野山製鉄遺跡(国指定史跡) 国道1号線 東海道新幹線 草津川 (A) のじおのやませいてついせき ⑦清 宗 塚 (C) ⑦ ⑥ ⑤ おいわけこふん (B) ⑥追分古墳(草津市指定文化財) ③ 追分古墳は、草津市内で最古級の古墳です。かつて、埋葬部分からは銅鏃 や鉄斧等の副葬品が多数発見され、また、古墳を巡る周壕からは円筒埴輪が 発掘されています。平成 2 年 7 月、草津市指定文化財に指定を受けています。 [所在地]草津市追分町 ④ [所在地]草津市野路 8 丁目、野路東 5 丁目 新名神高速道路 あおじじょうあと ぼけわらいせき ④木瓜原遺跡 木瓜原遺跡は 7 世紀末から 8 世紀初頭 の製鉄・製陶遺跡で、野路小野山製鉄遺 跡とともに、我が国の古代製鉄技術を知 る上で貴重な遺跡です。 現在、立命館大学構内クインススタジ アム地下には、発掘された製鉄炉が現地 保存されており、希望者に見学開放され ています。 [所在地]草津市野路東 1 丁目 1-1 ⑤青 地 城 址 青地城は、鎌倉時代から室町時代にかけ て当地をおさめた青地氏の居城でした。 現在、草津市立志津小学校用地となって おり、校舎建設に伴い城の主要部分は大き く改変していますが、周囲には堀跡などが 残っており、かつての城の様子を窺うこと ができます。 [所在地]草津市青地町 827 ■地域資源マップ(社寺) 本陣周辺 いささじんじゃ ⑤伊砂砂神社 じょうぜんじ ①常 善 寺 天平 7 年(735) 、僧良弁開基と伝える 古刹です。鎌倉時代、承久の乱により寺 宝が焼失したとされ、後、叡尊が再興し たと伝えられています。 寺には、重要文化財に指定を受けてい る木造阿弥陀如来及両脇侍士像(明治 33 年 4 月)のほか、滋賀県指定文化財に指 定を受けている板絵著色二十五菩薩来迎 図(平成 20 年 7 月)など、貴重な文化財 が伝えられています。 [所在地]草津市草津 3 丁目 9-7 ⑤ 古くは天大将軍社と呼ばれ、明治時代に 入り現在の名称となりました。 重要文化財に指定を受けている本殿は、 桧皮葺一間社流造で流麗な造りとなって います。また、毎年 9 月 13 日の夜には、 滋賀県選択無形民俗文化財「渋川の花踊 り」 (平成 7 年 3 月)が踊られ、遠方から もたくさんの方が見学に来られます。 [所在地]草津市渋川 2 丁目 2-1 草津駅 旧草津川 旧東海道に面した歴史ある神社では、一般的な狛犬の代わりに鹿が雄雌 対になって出迎えてくれます。全国的にも珍しく、その姿はとても可憐 で風流です。是非会いに来てください。 たちきじんじゃ ②立木神社 じんぐうじ ④神宮寺 縁起によれば、神護景雲元年(767)に 常陸の国鹿島神を勧請したと伝え、江戸 時代は草津村と矢倉村の住民の産土神と して信仰を得ていました。 境内には、草津市指定文化財石造道標 (昭和 57 年 12 月)や滋賀県指定自然記 念物のウラジロガシなどがあります。 ④ ① かつては立木神社境内にありました が、明治時代、この地に移設されました。 寺には、草津市指定文化財に指定を受け ている絹本著色春日鹿曼荼羅図(昭和 48 年 10 月)が伝えられています。 [所在地]草津市草津 4 丁目 1-3 ② [所在地]草津市草津 1 丁目 16-1 草津川 琵琶湖線 ③ 国道1号線 こうでんじ ③光伝寺 承平年間(931-938)創建、応仁の乱で焼失し、 明暦年間(1655-1658)再興したと伝えられていま す。寺には、重要文化財に指定を受けている木造阿 弥陀如来坐像(明治 33 年 4 月)が伝えられていま す。木造阿弥陀如来坐像は、鎌倉時代の作とされる 寄木内刳り、彫眼の漆箔像で流麗な造りの御本尊で す。 [所在地]草津市矢倉 1 丁目 5-43 はなつみでらあと ■地域資源マップ(社寺) 市域全体 あしうらかんのんじ ⑭ 花 摘 寺 跡 (草津市指定文化財) ⑬芦浦観音寺 聖徳太子開基、秦河勝創建と伝える古刹で、織田 信長や豊臣秀吉、徳川家康などの戦国武将と誼を通 じ、琵琶湖の水運を管理する船奉行として活躍しま した。 境内および境内西側が国史跡芦浦観音寺跡に指定 を受けています(平成 16 年 9 月) 。境内には、重要 文化財観音寺書院ならびに観音寺阿弥陀堂のほか、 多くの指定文化財が伝わっています。 下物町の天満宮を中心に所在する白 鳳時代の寺院跡で、昭和 45 年 3 月、草 津市指定文化財に指定を受けていま す。境内には寺に係る礎石や石製露盤 などが今も残っています。 れんかいじ ①蓮海寺 蓮の名所であった志那浜に建つ寺として知ら れています。志那浜は、多くの文人墨客が鑑蓮 のために訪れたとされ、また、俳諧の祖といわ れる山崎宗鑑誕生の地として知られています。 寺には、重要文化財に指定を受ける鎌倉時代 の作とされる木造地蔵菩薩立像(明治 33 年 4 月) が伝えられています。 [所在地]草津市志那町 936 [所在地]草津市下物町 [所在地]草津市芦浦町 445 いぎしろじんじゃ ⑫印岐志呂神社 しなじんじゃ ②志那神社 志那神社は、延喜式内社「意布伎神社」とも いわれ、重要文化財に指定を受ける本殿は、桧 皮葺一間社流造の流麗な造りで、 永仁 6 年 (1298) の棟木から、本市最古の木造建造物として知ら れています。 このほか境内には、草津市指定文化財に指定 を受けている、南北朝時代の石造宝塔(昭和 61 年 10 月)も伝わっています。 ⑭ 延喜式内社の一つに数えられる古社 です。草津市指定文化財に指定を受け る本殿(昭和 60 年 7 月)は、桧皮葺三 間社流造で、慶長 4 年(1599) 、観音寺 8 世詮瞬により再建されたものです。 ⑬ ⑫ ①② [所在地]草津市片岡町 245 ③ [所在地]草津市志那町 727 ③惣 社 神 社 惣社神社は、延喜式内社「意布伎神社」とも いわれ、境内に伝わる石造宝塔は、鎌倉時代の 作と見られています。また、樹齢 500 年ともい われる藤があり、毎春、見事な花を咲かせてい ます。 旧草津川 やすらじんじゃ ⑪ ④ そうじゃじんじゃ ⑪安羅神社 産鉄・製陶・医術などに関する神、天 日槍が新羅から妻の阿加流比売を追って 日本に渡来し、しばらくとどまった「吾 名邑」の候補地のひとつがこの安羅神社 の鎮座する穴村で、本殿には御神体とし て温石が祀られます。 琵琶湖線 ⑤ ⑩ 草津線 [所在地]草津市志那町 240 草津駅 さんだいじんじゃ ④三 大 神 社 延喜式内社「意布伎神社」ともいわれ、境内 には重要文化財に指定を受けている鎌倉時代 の石燈籠(昭和 37 年 2 月)のほか、草津市天 然記念物に指定を受けている藤古木(平成 15 年 10 月指定)が伝わり、特に「砂摺りの藤」 とも呼ばれる藤は、地元保存会の手により毎 年、見事な花をつけ、シーズンには県内外より 多くの人々が三大神社の藤を見に来られてい ます。 [所在地]草津市志那町 309 国道1号線 東海道新幹線 [所在地]草津市穴村町 338-1 かみがさてんまんぐう 草津川 ⑥ ⑦ 名神高速道路 南草津駅 天智天皇 9 年(670) 、笠朝臣によって 勧請されたと伝えられています。毎年、 10 月 25 日に近い日曜日に滋賀県選択無 形民俗文化財に選択を受けた「上笠天満 宮講踊」 (昭和 54 年 3 月選択)が、にぎ やかに奉じられます。 [所在地]草津市上笠 1 丁目 8-1 ⑨ ⑧ おいすぎじんじゃ ⑩上 笠 天 満 宮 しんぐうじんじゃ ⑤老 杉 神 社 ⑨新 宮 神 社 縁起によると慶雲元年(704)、この地の老杉 に神霊が降臨したことに始まるとされます。古 くは牛頭天王大明神とも呼ばれ、近江蕪村の別 名を持つ下笠出身の画僧、横井金谷が記した「金 谷上人御一代記」にも登場しています。重要文 化財に指定を受ける本殿(明治 39 年 4 月)は、 桧皮葺三間社流造で、宝徳 4 年(1452)の棟札 が残っています。 天平 2 年(730) 、行基によって創建さ れた野路寺の鎮護神といわれています。 重要文化財に指定を受ける本殿(大正 12 年 3 月)は、桧皮葺一間社流造で、 大永 3 年(1523)の棟札が伝わっていま す。また、入口の門は、膳所城の水門を 移築したものといわれています。 むちさきはちまんぐう ⑥鞭 崎 八 幡 宮 縁起では、天武天皇 4 年(676)創祀と伝え、 神社名は、源頼朝が馬上より鞭で神社を指して 名をたずねたことに由来するといわれていま す。江戸時代は膳所藩主の篤信を受け、また、 重要文化財に指定を受ける表門(大正 13 年 4 月) は、明治維新後、膳所城の南大手門を移築した ものです。 [所在地]草津市矢橋町 1463 [所在地]草津市野路 6 丁目 14-3 新名神高速道路 [所在地]草津市下笠町 1196 せきしんじ ⑦石津寺 延文 4 年(1359) 、足利義詮が再建し たと伝える本瓦葺き寄棟造りの本堂は、 明治 40 年 8 月に国指定文化財に指定を 受けています。 [所在地]草津市矢橋町 1163 べんてんいけ ⑧弁 天 池 池中の中島に水の神、弁才天を祀って います。かつては東海道の東側一帯にも 池が広がり、池の中を東海道が通る景観 は、江戸時代の道中絵図類で紹介される 名所となっていました。 [所在地]草津市南笠東 1 丁目 ■地域資源マップ(公園・スポーツ施設等) きゅうくさつがわ ⑪野 村 運 動公 園 グラウンド 旧草津川サイクルロードは、かつて天 井川であった旧草津川堤防沿いに整備 されており、付近の住宅等より高い位置 にあるので眺めがよく、散歩やサイクリ ングに適しています。 日本有数の花蓮の群生を始め、スイレンなどの水生植物の観賞を 楽しめます。日本では、ここでしか見られない品種もあります。 すいせいしょくぶつこうえん のむらうんどうこうえん ⑫ 旧 草 津 川 サイクルロード もり ① 水 生 植 物 公 園 みずの森 四季を通じて様々な花が楽しめます。 ハス、ハナショウブほか、様々な水生植物を観賞できることが特 徴です。なかでもスイレンは約 140 品種と日本最大級のコレクショ ンを誇ります。また、沙羅双樹の名で知られるサラノキの花も見ら れます。 [所在地]草津市下物町 1091 [所在地] 野球・ソフトボール・サッカー・ グラウンドゴルフなどに使用可能 です。 開館時間(9:00~21:00) 、水曜日 休館。 - [所在地]草津市野村 3 丁目 2-5 ① しみんたいいくかん ⑪市民体育館 バドミントン・バレーボール・卓 球・バスケットボールなどに使用可 能です。 開館時間(9:00~21:30)、水曜日 休館。 くさつ ②草津グリーンスタジアム 平成 12 年に開設された野球場で、バックネ ット裏に一人がけ用シート 351 席と車椅子ス ペースを設置し、階段またはスロープから上 がれます。外野芝生席は、1,500 人程度収容で き、のんびりと観戦できます。 [所在地]草津市野村 3 丁目 2-5 [所在地]草津市下笠町 289-13 うんどうじょう そうごうたいいくかん 旧草津川 ③総 合 体 育 館 琵琶湖線 バドミントン・バレーボール・卓球・バスケッ トボールなどに使用可能です。 柔、剣道場にはトレーニングルーム、会議室が あります。 開館時間(9:00~20:30) 、火曜日休館。 ② ③ ⑪ ⑫ [所在地]草津市下笠町 161 ④ ぶどうかん ⑨ 草津川 ④武道館 武道場 2 面、トレーニング室 1 面、 相撲場 1 面、研修室があります。 開館時間(9:00~21:30) 、火曜日休館。 草津線 ⑩ふれあい 運 動 場 ソフトボール・グラウンドゴルフ等に使用可能 です。 (一般のサッカー、野球には使用できません。) 開館時間(9:00~21:00) 、火曜日休館。 [所在地]草津市草津町 1486-1 草津駅 国道1号線 東海道新幹線 ⑩ 名神高速道路 ⑧ ⑤ 南草津駅 バドミントン・バレーボール・卓球・バス ケットボール等に使用可能です。 開館時間(9:00~21:30) 、火曜日休館。 [所在地]草津市草津町 1486-1 [所在地]草津市南山田町 683 やばせきはんとうこうえん たいいくかん ⑩ふれあい体 育 館 ⑥ ⑤矢橋帰帄島公園 みついけうんどうこうえん テニスコートやプールなどのスポーツ施 設が充実する矢橋帰帄島は、下水処理のた めにつくられた人工島。他にも子どもの広 場やキャンプ場、大はらっぱ広場などがあ り、家族やグループで 1 日のんびり過ごせ ます。 [所在地]草津市矢橋町 2108 ⑨三ツ池運動公園 ⑦ 天然芝の多目的グラウンドがあ り、少年サッカー・グラウンドゴル フなどに使用可能です。(一般のサ ッカーには使用できません。 ) 開館時間(9:00~17:00) 、木曜日 休館。 [所在地]草津市西矢倉 1 丁目 3-1 新名神高速道路 たくさんの自然やバーベキュー広場、テニスコート、子供向け 遊具やプールなどなど。いつでも、だれでも楽しめます。 こうえん しづうんどうこうえん [所在地]草津市追分町 623 ゆうほどう ⑧草津川の遊歩道 野球・ソフトボール・サッカー・グラ ウンドゴルフなどに使用可能です。 開館時間(9:00~21:00) 、水曜日休館。 草津川沿いに整備された遊歩道 には、市民参加により桜が植樹され ています。散歩やジョギングに適し たスポットになっています。 ⑥ロクハ公 園 一周 200mの流水プールやスライダープールなど 4 種類のプール、1 万 5,000 ㎡の多目的広場やアスレチ ック遊具、くるくるランド(複合遊具他) 、デイキャン プの森、野外ステージ場、スポーツ広場もあり、家族 で楽しめる総合公園です。 くさつがわ ⑦志津運動公園グラウンド [所在地]草津市馬場町 1200 [所在地] - 琵琶湖をテーマにした博物館です。淡水魚を中心とした水族館では、 琵琶湖固有種のビワコオオナマズなどの珍しい生き物が見られます。 ■地域資源マップ(その他施設) びわこはくぶつかん ⑩琵琶湖博物館 さと ①なごみの 郷 平成 8 年に開館した滋賀県立琵琶湖博物館は、研究・ 調査に基礎をおきながら、交流・サービス、情報の収集・ 発信、資料整備、展示が総合的に行われています。 琵琶湖に住む生き物たちの水族展示室や、企画展示室 があります。 なごみの郷は、多世代交流施設として、 市民福祉の増進を目的に、露天風呂も備 えた温浴施設に加えて、陶芸や料理、フ ラワーアレンジメントなどの各種教室や 講座が開催されています。 ⑩⑨ [所在地]草津市志那町 2552 [所在地]草津市下物町 1091 ⑧ ゆめふうしゃ りつめいかんだいがく ⑨くさつ夢 風 車 ②立 命 館 大 学 びわこ・くさつキャンパス 経済・経営・理工・情報理工・生命科学・ 薬学部・スポーツ健康科学部の 7 学部が設 置されているびわこ・くさつキャンパス (BKC)。18,000 人の学生の存在は草津の新 たな活力となっています。また市民の生涯 学習やイベントの拠点としても活用され ています。 [所在地]草津市野路東 1 丁目 1-1 風力発電施設 「くさつ夢風車」は、自 然エネルギーを活用し、公共施設に電力 を供給することを目的として、平成 13 年 から稼働を開始しました。 草津市の環境シンボルとして親しまれ ているとともに、地球温暖化防止に貢献 しています。 ① 旧草津川 [所在地]草津市下物町 琵琶湖線 みち ちょうじゅ さと ③ 長 寿 の郷 ロクハ荘 高齢者福祉の増進のため、なごみの郷と 同じく露天風呂付きの温浴施設のほか、多 目的ホールや健康増進室、機能回復訓練室 などがあります。 草津線 草津駅 草津川 国道1号線 東海道新幹線 ⑥⑦ ④ [所在地]草津市追分町 624-2 えきくさつ ⑧道 の駅草津 そう 名神高速道路 琵琶湖の湖岸道路(さざなみ街道)を、 巨大な風車を目印に走ると道の駅草津 (グリーンプラザからすま)が見えてき ます。都市住民との交流を基盤とし、地 産地消の拠点として地域特産物の販売を 行っています。 [所在地]草津市下物町 1436 南草津駅 くさつ ④草津アミカホール くさつかんこうぶっさんかん ⑤ ⑦草津観光物産館 平成 4 年に開設した市立文化施設。1階 に収容人員 302 人のホール、リハーサル 室、2 階に文化教室(収容人員 36 人)が 2 室と研修室(収容人員 80 人)があり、 文化芸術や生涯学習の発信拠点として利 用されています。 [所在地]草津市草津 3 丁目 13-30 ③ ② 約 800 人収容可能なホールと、324 ㎡の 展示ホールがあり、コンサート・演劇など の公演や講演会、美術作品などの展示に利 用されています。 平成 18 年 4 月に「滋賀県立草津文化芸 術会館」から名称を変更されました。 [所在地]草津市野路 6 丁目 15-11 脇本陣 国指定史跡「草津宿本陣」のすぐ近く。市 の花“あおばな”の関連商品や観光マスコッ トキャラクター“たび丸”グッズなどが買え る土産品コーナーと、そば処「陣そば五十二 番」があります。 [所在地]草津市草津 2 丁目 7-30 草津市の歴史が短時間でよくわかるお勧めスポットです。当時の旅 籠を再現したコーナーや、オリジナルグッズの販売もあります。 けんみんげいじゅつそうぞうかん ⑤しが 県 民 芸 術 創 造 館 わきほんじん 新名神高速道路 くさつじゅくかいどうこうりゅうかん ⑥草 津 宿 街 道 交 流 館 文化と情報が交流していた宿場町・草津。 「草津宿街道 交流館」はその賑わいを今に甦らせた街道と宿場の歴史 館です。町並み模型や街道双六、旅衣装の体験コーナー などがあります。年間 3 回程度、テーマ展が行われてい ます。 [所在地]草津市草津 3 丁目 10-4 ■地域資源マップ(祭・イベント) ふな き しんじ ① 鮒 ずし切りの神事 下寺の天神社で毎年 1 月 9 日に行わ れる神事で、無病息災や豊作を祈る古 式ゆかしき伝統行事です。行事では、 最長老から指名された人が、手を触れ ずに包丁と金属製のはしで、大きな鮒 ずしをたくみに切り分けます。 こ 平成 22 年から、毎年 2 月に琵琶湖 の豊かな自然と景観に恵まれた湖岸 のコースを舞台に開催されるマラソ ン大会です。 大津港、なぎさ公園からスタート して、矢橋帰帄島、さざなみ街道を 通り、烏丸半島がゴールとなります。 [所在地]大津港~烏丸半島港 ② 藤 まつり 県指定自然記念物であり、市指定天然記念物 でもある『砂摺りの藤』で有名な三大神社では、 藤の開花時期に併せて藤古木保存会により、 「藤 まつり」が開催されています。境内では、野点 会や草津の特産品の販売なども行われます。 みずの森では、ハスが見頃となり、水生植物が一番美しい 7 月末に「ハス祭り」を開催しています。 ハスの葉に草津の地酒やミネラルウォーターを注いで、茎 を通して飲む、象鼻杯というイベントなどが行われます。 ① [所在地]草津市下物町 1091 かみがさてんまんぐうこうおどり [所在地]草津市志那町 309 ⑨ 上 笠 天 満 宮 講 踊 (滋賀県選択無形民俗文化財) とうやぎょうじ ③ 老 杉 神 社 の頭屋行事(滋賀県選択無形民俗文化財) ② 旧草津川 琵琶湖線 ③ ④ ⑨ 草津線 草津駅 みやざ ④宮座 ⑦ ⑤ 草津川 ⑧ 南草津駅 ⑥ ○草津のサンヤレ 踊 り(国選択無形民俗文化財) 草津のサンヤレ踊りは、中世末から近世初頭に かけて近畿地方で流行した風流(ふりゅう)踊り の系譜を引く民俗芸能で、本市の矢倉・下笠・志 那町吉田・志那中町・志那町・片岡町・長束町で 保存継承されています。平成 5 年 11 月、国選択 無形民俗文化財に選択されており、毎年 5 月 3 日 に各町内で踊りが演じられます。(矢倉・長束は 隔年実施) [所在地]- 渋川の花踊りは、中世末から近世初頭にかけて 近畿地方で流行した風流(ふりゅう)踊りの系譜 を引く民俗芸能で、旧栗太郡(草津・栗東)なら びに甲賀市に残る太鼓踊りの典型をなすものとさ れ、地元に残る記録から170年近い歴史を有する本 市を代表する民俗芸能の一つとして、平成7年3月、 滋賀県選択無形民俗文化財に選択されています。 毎年、9月13日、伊砂砂神社にて踊りが奉じられ ており、当日は、県内外よりたくさんの見学者で にぎわいます。 [所在地]草津市渋川 2 丁目 2-1 くさつまち はな ゆめ ⑦草津街あかり・華 あかり・夢 あかり 新名神高速道路 くさつしゅくば [所在地]旧草津川と街道沿 はなおど 市民手作りの「あかり」が幻想的な秋の草津へ誘います。 昼間とは一味ちがう草津の魅力を感じていただけます。 草津宿の歴史と伝統を身近に感じることができる多くのイベントが 開催されます。子どもからお年寄りまで楽しめるおまつりです。 例年 4 月下旬に旧東海道沿いを中心に開 催されます。 「草津時代行列」では、公募で選ばれた 人による大名行列が行われるほか、旧東海 道・中山道の宿場町などから出店される物 産展や、多彩な催しが開催されます。 しぶかわ ⑧ 渋 川 の花 踊 り(滋賀県選択無形民俗文化財) 東海道新幹線 名神高速道路 おど ⑤草津宿場まつり 上笠天満宮講踊は、中世末から近世初頭にかけて畿内を 中心に盛んであった「風流(ふりゅう)踊り」の系統に属 するもので、地元に残る資料から少なくとも165年以上の歴 史を持つ民俗芸能であり、本市を代表する民俗芸能の一つ として、昭和54年3月、滋賀県選択無形民俗文化財に選択さ れています。 毎年、10月25日に近い日曜日、上笠天満宮にて踊りが奉 じられており、当日は、県内外よりたくさんの見学者でに ぎわいます。 [所在地]草津市上笠 1 丁目 8-1 国道1号線 [所在地]草津市下笠町 くさつ [所在地] ]草津市下物町 ⑩ハス祭 り(みずの森) ⑫➉ ⑪ 宮座とは、地域の神社の祭祀に携わる村落内の集団で、下笠地区 では行政上の町村とは別に「殿村、細男村、王村、獅子村、鉾村、 天王村、十禅師村、今村」という 8 つの組織(宮座)があり老杉神 社の祭祀に携わっておられます。 ハスの群生地が見ごろとなる夏の 烏丸半島で、熱気球搭乗が体験でき るイベントです。早朝、清々しい時 間に熱気球に乗って上空から周辺を 一望することができ、湖面に広がる 大パノラマや比叡の山々などの景色 を楽しむことができます。 まつ ふじ 下笠町老杉神社で行われるこの神事は、宮座を 単位に運営され、中世以来の村の生活を窺う上で 貴重な民俗行事となっています。 昭和 63 年 3 月に滋賀県選択無形民俗文化財に 選択されています。 [所在地]草津市下笠町 1196 ⑪ 気 球 搭 乗 体 験 イベント 「滋賀ふるさと観光大使」である T.M.Revolution・西川貴 教さんが 「滋賀県を元気にすることで日本 の活力に繋げていきたい」と、琵琶 湖のほとり、烏丸半島で開催されて いる野外 ロックフェスティバル。 2011 年 9 月までに 3 回開催されてい ます。 [所在地]草津市下物町 [所在地]草津市下寺町 おいすぎじんじゃ ききゅうとうじょうたいけん ⑫イナズマロック フェス ●びわ湖レイクサイドマラソン ⑥みなくさまつり 南草津地域のさらなる発展や、地域にお 住まいの方々に南草津の新しい魅力を発 見していただくことを目的に、平成 23 年 12 月に初めて開催されました。 [所在地]JR南草津駅周辺道路 例年 11 月初旬に開催されており、旧東海道・中山道を中 心とした約 1.5km をろうそくなどの灯りで彩るほか、旧草 津川で1万灯のあかりを灯す「あかり銀河」や、史跡草津 宿本陣のライトアップなどが行われる草津の秋の風物詩で す。 [所在地]草津駅東口商店街一帯 くさつのうりょう ⑦ 草 津 納 涼 まつり 例年 8 月 23 日に草津駅東口の渋川~本町の商店街通りで 開催されます。 「地蔵盆つくりものコンクール」が行われ、 夜店や飴細工、似顔絵コーナーなどがあり、ジャズやアカ ペラのコンサートなども開催されます。 [所在地]草津駅東口商店街一帯 ■地域資源リスト(人物) 人物 情報 山崎宗鑑は、草津で生まれた俳人で、俳諧の祖と いわれています。室町時代に宗鑑は、誰にでも親 やまざき そうかん しむことのできる俳句のもとを作りあげました。草 山崎 宗鑑 津市では毎年「宗鑑忌俳句大会」が開催されてお り、志那町の蓮海寺などには句碑があります。 梅川は、近松門左衛門の「冥土の飛脚」のモデルとなりました。遊女 ゆ う じ ょ うめかわ はか 遊女梅川の墓 梅川は大罪を犯した忠兵衛と駆落、まもなく囚われることに。忠兵衛 は刑場の露と消え、梅川は五十有余年の臓悔の日々をおくり、矢橋 町の清浄寺に葬られたと伝えられています。 横井金谷は、近江蕪村とも呼ばれる栗太郡下笠村(草津市下笠町)出 よこい きんこく 横井 金谷 身の画僧で、一つの枠におさまらないスケールの大きい人物とされて います。下笠町の宗栄寺には市の指定文化財「紙本著色法然上人絵 伝」があります。 吉田虎之助は、明治元(1868)年、現在の志那町に生まれました。旧 よしだ とらのすけ 吉田 虎之助 常盤村の村長や国会議員も務めた政治家であるとともに、海水では なく淡水の琵琶湖で真珠をつくることにカを貸した人としても有名で 「淡水真珠養殖の父」と呼ばれています。 みなみ しんすけ 南 新助 南新助は、明治時代、全国に先駆けて団体旅行を企画した人物であ り、現在の国内大手の旅行会社である日本旅行の創始者です。 川那辺願了は、江戸時代の終わりごろ、現在の川原町にある最勝寺 かわなべ がんりょう 川那辺 願 了 の僧でした。村の人々から「ソロバン老僧」と呼ばれるほど計算の達 人で、遠い所からもたくさんの弟子が集まり、栗太郡内の算数で有名 な人は、ほとんど願了から教えを受けたといわれています。 中神琴渓は、現在の南山田町に生まれ、大津で医者を始めた人 なかがみ きんけい 中神 琴渓 で、「百人に九十人は正しい生活をしていれば治るもの。むやみに薬 に頼るのはよくない。」として、目の前の病気の人に何が必要かをよく 考えて治療をしたといわれています。 人物 きたがわ 情報 北川静里は、明治初期、小学校の必要性を説き、小学校設立に尽力 せいり 北川 静里 しました。志津小学校には顕彰碑が建てられています。 田畑忍は、明治 35 (1902)年に生まれ、第二次世界大戦の前後を通し たばた しのぶ て、平和と人権の確立に情熱を燃やし続け、同志社大学の教授、後 田畑 忍 に学長として活躍した憲法学者です。 木内石亭は、享保 9(1725)年に大津の下坂本村に生まれ、12 歳のこ きのうち せきてい ろ北山田村へ養子に来ました。全国の珍しい石や化石、石器などの 木内 石亭 遺物をたくさん集め、考古学の先駆者といわれています。 川瀬茂作は、大正元(1912)年に岐阜県から移住し、荒れ果てた丘陵 かわせ 地であった笠山を開墾し、滋賀県の果樹園経営の基礎を作ったこと も さ く 川瀬 茂作 から、笠山は「滋賀の果樹栽培の発祥の地」のひとつとして知られて おり、笠山4丁目には顕彰碑が立てられています。 松田喜代次は、戦後、草津で「もみ紙」を守りぬくことに生涯をかけま まつだ き よ じ 松田 喜代次 した。「もみ紙」とは、紙を揉んでわざと皺をつくり、その皺を使って美 しい紙に仕上げていくという日本の伝統工芸をいいます。 玉潾は、安永 3 (1774) 年に、現在の南山田町に生まれた画僧です。 ぎょくりん 小さいころから、墨で竹の絵を描くことが大好きで、暇さえあれば竹の 玉潾 絵ばかりを描いていました。 野添平米は、明治 28(1895)年に下笠で生まれた日本画家で、笠縫 のぞえ へいべい 野添 平米 尋常小学校で学び、草津尋常高等小学校(今の中学校)を卒業後、18 歳で京都へ出て、帝展・新文展・日展などで活躍しました。 人物 情報 深尾平八は、草津尋常高等小学校長として、生 ふかお 徒の卒業記念にと明治 43 年から大正 4 年にか へいはち 深尾 平八 けて、旧草津川に桜と楓の植樹を行い、現在の 桜並木の原型を作りました。 お お な る と な だ え も ん 大鳴門灘右衛門は、明治時代の矢橋町出身の力士で、後に東京相 く さ つ すもう と 草津の相撲取り 撲(現日本相撲協会)理事や幹事を務めました。 だいがくむねまさ 大岳宗正は、若貴兄弟と同期の平成時代の力士として、十両優勝す るなど活躍しました。 慈音尼蒹葭は、石田梅岩が提唱した「石門心学」の門下として活躍 じおんにけんか 慈音尼蒹葭 し、「蒹葭反古集」を執筆しました。石田心学は、商人の立場から社会 貢献などを説いた思想で、松下幸之助もこの教えに基づき数々の社 会貢献活動を行ったことで知られます。 小野秀雄は、日本のジャーナリズム研究、マス・ お の コミュニケーション研究の先駆者で、「新聞学」を ひで お 小野 秀雄 提唱したことで知られます。その功績により、立 木神社境内には顕彰碑が立てられています。 ・ か ず き さ や 和希沙也(タレント) ま い その他の草津市ゆか ・ 真衣ひなの(宝塚歌劇団 95 期生) りの人物 ・ SHIHO(モデル) ・ 松田宣浩(プロ野球選手) し ほ ま つ だ のぶひろ ■地域資源リスト(特産品) 農水産品 情報 草津市では温暖な気候を利用してメロン栽培を 草津メロン 行っており、6 月中旬~7 月中旬には産地直売 もされており、お中元や贈答用、生食用として近 隣地域の人々に親しまれています。 草津市だけで栽培される花で、江戸時代から友 禅染の下絵染料として利用されてきました 。 あおばな 食品として利用するのは、あおばなの葉や茎を 粉末にした「あおばな滅菌粉末」で、程よい苦味 があり、これを使った加工品は、ソフトクリーム や青汁、あおばな蕎麦など 25 品目あります。 草津市の山田地域で古くから栽培されており、 色白で見た目も上品な大根です。おしりが少し 膨らんで、根の先が細く伸びているため命名さ やまだ 山田ねずみ大根 れました。食感はパリッとし、煮炊きすると柔ら かく煮くずれせず、味がよく染み込みます。おろ しにすると辛味もあります。 愛彩菜とは、わさび菜の一種で、やわらかく、生 あいさいな 愛彩菜 (わさび菜) で食べるとピリッとしたわさび香味が味わえ、加 熱すると独特のうまみがあります。草津市野菜 出荷連絡協議会では、「愛彩菜」という独自の 愛称をつけて生産されています。 草津市では、都市近郊という立地特性を活かし、水菜などの軟弱野 水菜 菜を中心とした産地が形成されています。 琵琶湖固有種の魚「ホンモロコ」は、「日本産コ イ科魚類の中で最も美味」とされていますが、近 草津ホンモロコ 年はほとんど獲れなくなり、「幻の魚」といわれ ています。草津ホンモロコ生産組合では「草津 ホンモロコ」の養殖に取り組まれています。 淡水真珠は、昭和の初め頃に三重県の御木本真珠を離れた技師藤 たんすいしんじゅ びわこ淡水真珠 田昌世らが志那町の吉田虎之助の協力のもと、平湖でイケチョウ貝 による生産を成功させたのが始まりです。昭和 30 年ごろからは、琵琶 湖各地で生産されるようになりました。 食品・加工品 情報 「あおばな」からは、血糖値を抑制する成分など が発見されており、滅菌加工されたあおばなの あおばな加工食品 粉末を使って様々な食品が開発されています。 パンやクッキー、まんじゅうと言った食品の他、 ワインや焼酎、リキュール、ソフトクリームや酢 なども作られています。 江戸時代(永禄年間)からつづく草津宿の名物 で、歌川広重の浮世絵にも描かれています。羽 二重餅(滋賀県環境こだわり米)をこしあんで包 うばがもち み、白餡と山芋の練り切りをのせた風雅で独特 の姿です。 一口サイズでとても食べやすく、おいしいので、 お土産に最適です。たび丸の大好物です! 7 世紀後半、今は立命館大学BKCキャンパス や住宅地となっている丘陵で、須恵器が焼かれ くさつやき 草津焼 ていました。現代アート陶芸家である山元義宣 がオーナーの「淡海陶芸研究所」で制作されて います。 主な製品は、竹根鞭、ステッキ、洋傘柄などで、材料は三年生くらい たけ ね むち ざ い く 竹根鞭細工 の真竹や淡竹の根で、天然物として独特の風趣柔軟性があります。1 本 1 本節、太さ、質の異なる材料の竹根の選別や、商品に応じた手作 業による加工・仕上げに熟練の技術と経験を要します。 江戸時代より酒や水を入れる容器として使われ てきた瓢箪も今は六瓢(無病)息災の縁起物と して利用されています。その昔、病に苦しむ父 ひょうたん 瓢箪 親の為に、息子が瓢箪に入れた養老の滝の水 を飲ませたところその病が治ったという言い伝 えがあります。 瓢泉堂(㈱瀬川元)で制作されています。 あおばなの花びらだけを摘み、絞った汁で美濃 紙を染め、天日で乾かしたものが「青花紙」で あおばながみ 青花紙 す。数センチに切り分けた「青花紙」を小皿に入 れ、水滴をたらして青色色素を戻して、友禅の 下絵を書くのに使用されます。 ■地域資源リスト(その他) その他 情報 草津市の「街角・ほっと事業」(昭和 63 年から 平成 11 年までの 12 年間)によって、市内には まちなかの銅像 28 体の銅像が作られました。画像は、市役所横 に最初にできた「薫風」という作品で、草津市の 発展を象徴しています。 草津市のコミュニティFM局で、本陣商店街にある「草津市まちなか交 流施設(くさつ夢本陣)」に併設されています。市民の「生活」と「安全」 えふえむ草津 を核とした市民に愛される市民参加型の地域情報発信基地として、草 津らしさのある情報を積極的に受発信していくことを目指しています。 愛称は「ロケッツ 785」です。 たび丸は草津市の観光マスコットキャラクターです! 【性 別】男の子 【誕生日】平成 13 年 8 月 24 日(東海道 400 年 祭のキャラクターとして生まれました。) たび丸 【出身地】滋賀県草津市 【特 技】友達をたくさん作ること。 【好 物】うばがもち 【趣 味】大好きな旅をしながら、草津市のことを たくさんの人に知ってもらうこと。 ストラップやピンバッジ、クリアファイルなどの たび丸グッズがあります。