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資料 5-6
5-1
第5章
一般事項(建築設備)
素案
木造における建築設備の設計
(設計基準)
5.1
一般事項(建築設備)
(1) 建築設備は、建築基準法、消防法その他の法令に基づき、施設の求められる性能を確保し、法令
上必要な設備などの技術的基準に適合するよう計画する。
(2) 設備方式は、立地する地域的条件及び施設の規模・用途に留意のうえ、施設が有すべき性能を確
保できるよう計画する。
(3) 設備機器等の振動が、伝播により居室等に悪影響を与えることのないように、設備機器の設置部
位を考慮し適切な防振措置を講じる。また、建築物に音や振動を与える恐れがある場合は、設置
される設備機器の特性を考慮したうえ、建築構造等に支障をきたさないよう計画する。
(4) 設備機器・配管・配線・ダクト等の据え付けは、建築構造等に支障をきたさないよう計画する。
(資料)
5.1.1 建築物の設備関係法令
(1) 建築基準法
木造建築物及び木質内装に関する設備関係については、建築基準法に基づき建築物の規模・用途
に応じて、法令上必要な設備などの技術的基準に適合するよう計画する。
【参考:木造に関する設備関係法令(建築基準法)】
建築基準法施行令第20条
:換気設備
建築基準法施行令第112条:内装仕上げ、吹き抜け部分
建築基準法施行令第120条:避難と歩行距離
建築基準法施行令第123条:避難階段の内装
建築基準法施行令第126条:排煙
建築基準法施行令第129条:特殊建築物、避難安全検証法
(2) 消防法その他の法令
木造建築物及び木質内装に関する設備関係については、消防法に基づき建築物の規模・用途に応
じて、法令上必要な設備などの技術的基準に適合するよう計画する。
消防法(施行令を含む)には、消火設備、警報設備、避難設備、用水、消火活動上必要な設備、
総合操作盤などの技術基準が定められている。また、火災予防条例には、多量の火気を使用する設
備、変電・発電・蓄電池設備などの技術基準が定められている。
その他、地方自治体が定める条例も遵守しなければならない。
【参考:木造に関する設備関係法令(消防法)
】
消防法施行令第11条
:屋内消火栓
火災予防条例第3条ほか:多量の火気を使用する設備がある室、その他
5.1.2 設備方式
建築設備の計画・設計に当たっては、建築設備計画基準(制定:国土交通省)、建築設備設計基準
(制定:国土交通省)及び建築設備設計基準の資料による。
(1)設備方式
設備方式は、立地する地域的条件及び施設の規模・用途に留意のうえ、施設が有すべき性能を
確保できるよう計画する。
(2)設備方式の選定
設備方式は、環境保全性、安全性、経済性、保全性、耐久性について、総合的に検討して選定
する。
(3)設備の維持管理
設備方式は、運転・監視、点検・保守、修繕等の保守性及び維持管理費を考慮して計画する。
5.1.3 機器設置
(1)設備機器の設置
設備機器のうち、重量のあるものなどは、床または壁に堅固に取り付けるよう設計する。
パッケージ型空気調和機の室内機など重量のあるものは、屋内天井吊りをしてはならない。ま
た、分電盤などは壁に堅固に固定する。やむを得ず天井などに取り付ける場合で、建築部位の強
度が不足する場合には、建築構造等への補強を検討し、建築構造等に支障をきたさないよう計画
する。
(2)設備機器の防振対策等
固有振動を持つ設備機器の一般的なものは、床置き、壁掛け、天吊りの回転体(送風機やポン
プ)があり、屋内天井吊りタイプの送風機とヒートポンプ屋内機などである。したがって、床面の
基礎に設置するような機器(熱源機器、ポンプなど)は、従前の施工法による。
回転体を持つ設備機器は、インバーターによる回転数制御が一般的であり、設備機器等の振動
が、伝播により居室等に悪影響を与えることのないように、設備機器の設置部位を考慮し適切な防
振措置を講じる。設備機器及び機器回りは、防振等の措置(基礎、振れ止め、固定、防振継ぎ手、
フレキシブルジョイント等)を計画する。
建築物に音や振動を与える恐れがある場合は、設置される設備機器の特性を考慮したうえ、建
築構造等に支障をきたさないよう計画する。
5.1.4 設備機器・配管・配線・ダクト等の据え付け
設備機器・配管・配線・ダクト等の据え付けにあたって建築部位は、設備機器・配管・配線・ダク
ト等の重量等を十分考慮した強度を有するよう計画する。
建築部位の強度が不足する場合には、建築構造等への補強を検討し、建築構造等に支障をきたさな
いよう計画する。
建築部位に吊りを行う場合、木造建築の特性を考慮し、吊り棒の固定は建築部位から引き抜き荷重
とならないよう計画する。
5-2
第5章
電力設備
素案
木造における建築設備の設計
(設計基準)
5.2
電力設備
(1) 電灯設備は、業務内容及び執務環境に応じた適切な光環境の確保できるように設計する。
(2) 雷保護設備を設ける場合は、落雷から建築物等を保護できるように設計する。
(資料)
5.2.1 電灯設備
(1) 各室の光環境は、次に掲げるところによる。
①
各室の照度は、室の用途、作業又は活動に応じて、求められる水平面の平均照度を維持でき
る照度とする。
②
各室のグレア分類は、光源の輝度及び作業環境を考慮し選定する。
③
照明器具は、執務範囲が適切な照度となるよう配置する。
(2) 照明器具は、室の用途、作業又は活動に応じて、配光、輝度、演色性等を考慮し選定する。
(3) 照度の算定は、各室の仕上げを考慮したものとする。
なお、各室の仕上げによる反射率は、表1及び表 2 を参考とする。
表 1 天井、壁面の反射率(木質の場合)
天井、壁面の材質又は仕上げ
反射率[%]
桐(新)
65~75
檜(〃)
55~65
杉(〃)
30~50
杉赤目板(〃)
25~35
クリヤラッカー赤色仕上面
40~60
色付ラッカー、ニス
20~40
備考 建築学大系 22 室内環境計画、今回引用:P 社技術資料より
表 2 天井、壁面の反射率(木質以外の場合)
天井、壁面の材質又は仕上げ
白ふすま、ブラスター、白タイル、白ペンキ塗、白壁紙
反射率[%]
70
紙障子、白カーテン、木材(白木)、淡色漆喰、壁淡色ペンキ
50
塗り
コンクリート、繊維板(素地)、色ペンキ塗、木材クリヤラッ
30
カ塗、淡色壁紙
ガラス窓、色カーテン、土壁、赤レンガ、暗色ペンキ塗、ワ
10
ニス塗
備考
「建築設備設計基準の資料」
(平成 21 年 2 月 24 日
国土交通省国営設 142
号)より抜粋
5.2.2 雷保護設備
(1) 雷保護設備の設置対象は、表 3 による。
表 3 関係法令による設置対象
対象建築物
工作物の高さ 20m を超える部
分
建築物の高さ 20m を越える部
関係法令
「建築基準法」88 条
「建築基準法施行令」
分(煙突、広告塔、高架水槽) 第 129 条の 14
指定数量の 10 倍以上の危険物
「危険物の規制に関す
を取扱う製造所、貯蔵倉庫及び
る政令」第 9 条~第 11
屋外タンク貯蔵所
条
備考
注
「建築設備計画基準の資料」
(平成 21 年 2 月 24 日
*
建築物等の雷保護
外部雷保護
内部雷保護
保護レベルを選定
-
保護レベルを選定
保護レベルⅠ*
国土交通省国営設 141 号)より抜粋
雷の影響からの保護確率を考慮した合理的な方法により選定する場合は、保護レベルを
Ⅱとすることができる。
(「危険物の規制に関する規則の一部を改正する省令等の施行につ
いて」(平成 17 年 1 月 14 日
消防危 14 号))
(2) 雷保護設備を設ける場合は、建築物の構造・用途、建築物内外の財産の重要度、落雷密度、環
境条件等を考慮のうえ保護レベルを選定する。
5-3
第5章
空気調和設備
素案
木造における建築設備の設計
(設計基準)
5.3
空気調和設備
(1) 熱環境は、施設の用途、利用者の活動内容、その地域の気候条件等を把握のうえ、各室の使用目
的に応じた室内温湿度を維持できるよう、必要な熱量を算出する。
(2) 木造建築物の熱負荷計算にあたっては、室内負荷のうち構造体負荷及びすきま風負荷に留意す
る。
(資料)
5.3.1 熱環境(熱負荷の算定)
(1) 熱負荷は、対象とする各室に求められる熱環境を確保するために、目標とする室内温湿度条件や
気象条件に基づき、必要な熱量を算出する。
(2) 熱負荷計算における冷房及び暖房の負荷要素を表○-1 に示す。
5.3.2 木造建築の特性
(1) 構造体負荷は、屋根、壁、床の構成材料による構造体負荷のほか、屋根裏及び床下の換気に留意
する。
(2) 屋根の構造体負荷は、屋根面の構造体としての外皮負荷及び屋根裏換気による影響を考慮のうえ
算出する。
(3) 床面の構造体負荷は、土壌に接する床を除き、床下換気による外気の影響を考慮の上算出する。
(4) すきま風負荷は、全空気方式等で室内を正圧に保つことが期待できる場合は、考慮しなくてもよ
い。ただし、寒冷地等で室内外温度差が非常に大きい場合や外気風速が非常に速い場合は、考慮す
る。
【参考】
木造建築による構成材料の熱定数表を表○-2 に示す。
掲載イメージ
実効温度差における屋根、壁タイプ選定表を表○-3 に示す。
※現時点で、屋根、壁及び床構造仕様が未確定
表○-3
屋根、壁タイプ選定表
掲載イメージ
時刻 j 時の実効温度差(ETDj)を表○-4 に示す。
表○-4
実効温度差(ETDj)
掲載イメージ
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