Comments
Description
Transcript
国際機関インターンシップ報告書(第二回)
国際機関インターンシップ報告書(第二回) 2010 年 8 月 15 日 東京外国語大学大学院 総合国際学研究科 国際協力専修コース 国際協力専攻 内田あゆみ ●受け入れ機関:国際連合教育科学文化機関(United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization: UNESCO) ●滞在期間:2010 年 7 月 23 日~2010 年 12 月 22 日 ●所在地:ロシア、モスクワ ●部署:UNESCO Institute for Information Technologies in Education (IITE) ●宿泊地:18, 60-Let Oktyabrya St. (bldg.2), Moscow(アパート) 〈受け入れ部署の事業内容〉 IITE は、1997 年 11 月の UNESCO 総会第 29 回会期において UNESCO の一部門とし てその設立が決定された。 IITE は、教育と生涯教育へのアクセス増加のための電子環境の促進の際に、教育におけ るデジタル・ディバイドの是正、包括的な知識社会の建設、教育における情報通信技術の 適用についての国家戦略開発や政治的対話の促進を支援している。したがって、IITE の任 務は、教育における情報通信技術の分野への技術支援と評価である。主な分野として政策 と調査、能力開発、知識サービスなどがある。 IITE 入り口 オフィス 〈インターン終了後に期待される成果・課題〉 ・ インターンという実務経験を修士修了研究に還元 ・ 語学力(ロシア語、英語)、コミュニケーション能力の向上 ・ 来年度からのインターン派遣のための土台作り ・ これまでの研究である女性の人権という問題と ICT との関連からの問題設定 ・ 自身の将来設計のためにも国際機関、国際公務員の実情・内情を知る 〈経過報告〉 日本でも報道されご存知の方も多いとは思うが、モスクワを含む周辺地域において森林 火災によるスモッグが発生している。周辺 7 地域に非常事態宣言が発令され、現在でもモ スクワを含む 4 地域が解除されていない状況である。このスモッグのために、空調設備の 整っていない IITE では 8 月 9 日から業務停止となり、インターンの私を含む全職員が現在 も自宅待機を余儀なくされている。そのため、1 週目の勤務を終えての報告をさせていただ く。 1 週目は上司が休暇中であったため、具体的な業務内容は確定しておらずひたすら IITE が行っている活動について指定されたホームページと資料から知識を得ることを指示され た。私が担当する領域は、知識サービスという部門になる。具体的には、IITE の情報・知 識リソース、オープン教育リソース(Open Educational Resources: OER)、IITE のウェブ サイト、ポータルサイト、出版物などを統括している。その中でも特に、OER に関連した 業務になりそうである。OER は、 「教育者・学生・その他学習者が指導・学習・研究のため に利用、再利用可能な無料で提供されるデジタルマテリアル」と定義される。現在 IITE で は、CIS 諸国における OER プロジェクトを推進しており、CIS 諸国での OER 利用におけ る能力開発、調査、効果確認を行っている。その他、大学における教科書の電子書籍化に ついてのプロジェクトも行っている。OER についてだけでも、その概要を理解するために 必要な情報が非常に多いが早急な理解に努めたい。 最初のうちは皆気を使ってか英語で話しかけてくれたが、段々とロシア語の比率が多く なり現在では簡単な連絡等はほぼロシア語で行っている。簡単な説明を聞く分には多少理 解できるのだが、専門的な話になると「なんとなくこんな話をしているのだろう」程度に しか理解できず苦戦を強いられている。しかし分からない点は質問をすれば分かりやすく 教えていただけるので、努力でカバーしていきたい。オフィスは個室であるが、猛暑のた め皆ドアを開け放って業務をしているため、挨拶や質問等はしやすい状況にある。 気候は相変わらずの猛暑日である。ここ数日はスモッグも落ち着いているため、街中で マスクをしている人の数はずいぶん減ったように思う。しかし依然として非常事態宣言は 解かれていないためいつまたスモッグが発生するか分からない状況にある。健康には十分 気をつけてインターン生活を続けていきたい。 オフィスからのスモッグの様子 赤の広場にて 熱烈なラクガキ