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災害お見舞い(埼玉親善大使レポート) JICA シニアボランティア ソロモン

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災害お見舞い(埼玉親善大使レポート) JICA シニアボランティア ソロモン
災害お見舞い(埼玉親善大使レポート)
JICA シニアボランティア
ソロモン諸島・医療機器
青木 和一
埼玉県ご在住の皆様、このたびは思いもよらない大災害に見舞われ、衷心よりお見舞い申し
上げます
小生、昨年6月から JICA のシニアボランティア・プログラムで南太平洋の小国ソロモン諸島の
首都ホニアラにある国立病院で、2年間の予定で医療機器メンテナンスのお手伝いをしており
ます。
この国は日本と2時間の時差があり、災害発生時には私自身はこちらの時間で午後4時に仕
事を終えて帰宅し、インターネットを開いたときに画面に第一報が出ていましたが、そのときは
あまり気にしませんでした。ひととおりメールチェックを済ませたあとにトップページに戻ると、
「被害甚大」、「大津波」の文字が見え、やっと事の重大さに気がついて、情報収集を始めまし
た。そのときに僚友の若者から電話で、BBC の臨時ニュースで日本の地震と津波の映像を流
していると聞き、テレビを見るために車で 3km 山を下り、町の JICA 隊員連絡所まで行きました
そこで繰り返し流されていた映像はまさに信じ難いものでした。
私の妻子はさいたま市と所沢市、そして川口市に住んでいますが、国際電話はまったくつな
がらず、メールで全員無事の確認がとれたのは夜更けになってからでした。本日で災害発生
からちょうど2週間になりますが、毎日インターネットニュースに釘付けの実に長い2週間でし
た。
この間に海外のメディアから発信される、救援隊派遣のオファーや日本国民に対する冷静さ
やマナーに関する賞賛の記事に接して、日本に対する国際的な評価がとても好意的でかつ
高いものだということをあらためて実感しています。これは日本が驚くほどのスピードで戦後復
興を成し遂げたことと、その後の国際貢献の大きさに対する賞賛にほかなりません。
偶然にも私自身が現在、国際貢献という場で仕事を得ていることを考えると、この仕事の重
みを再認識しているところです。遠隔地にいるために、祖国のために何もできない自分がもど
かしく思いますが、現在の仕事を全うすることこそが、祖国に貢献することと自分に言い聞かせ
ております。
被災地ではすでに復興へ向けて力強い槌音が響いていると思いますが、一方ではいまだに
行方不明の方も多く、さらには原発の問題も未解決であることは承知しております。皆様にお
かれましても日本の力を信じ、ひとりひとりが自分のできることをしつつ、復興に向かって一丸
となって進もうではありませんか。
今回の災害で尊い命を落とされた方々のご冥福をお祈りし、一日も早い残された問題解決、
そして県民の皆様のご健康、ご発展を心からお祈り申し上げます。
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