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早稲田 E W E 電気工学会会報

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早稲田 E W E 電気工学会会報
早稲田 E W E 51
電気工学会会報
Sending voltage
control equipment
Digital measuring equipment
AVR
Computer to control equipments
Distributed generators/
Three phase loads
Single Phase loads
Three phase distribution lines with swiches
2010.Mar.
http://www.ewe.or.jp/
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2010年度通常総会開催通知
早稲田電気工学会 会長 成田
誠之助
拝啓、時下益々ご清栄の段お慶び申し上げます。
さて、標記通常総会を下記の通り開催致しますので、万障お繰り合
わせの上、会員お誘い合わせてご出席いただき、EWEの運営・活動
などについてご意見を賜りたくお願い申し上げます。
敬具
記
1.日 時 2010年5月14日(金) 午後6時∼8時
2.場 所 早大西早稲田キャンパス55号館1階 大会議室
3.議 題 盧 2009年度事業経過報告および決算
盪 2010年度事業計画および予算
蘯 その他
4.懇親会 早大西早稲田キャンパス55号館1階 第1会議室
5.懇親会費 3,000円 ※但し、学生無料
出欠のご連絡は、5月1日貊までにくださるようお願いいた
します。
以上
〒169−8555 東 京 都 新 宿 区 大 久 保 3 −4 −1
早稲田大学西早稲田キャンパス内
早 稲 田 電 気 工 学 会 事 務 局
電話/FAX:03−3232−9768(直通)
E-mail:[email protected]
U R L : h t t p : / / w w w . e w e . o r . j p/
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
もくじ
○巻頭言…………………………………………………………………………………………………
EWE会長 成田誠之助
○北九州キャンパスの様子……………………………………………………………………………
情報生産システム研究科教授 石野 福弥
○講演「最先端低消費電力コンピュータ(マルチコア・メニーコア)
のハードウェアとソフトウェアの研究開発」…………………
情報理工学科教授 笠原 博徳
「スマートグリッドの光と影∼低炭素社会実現の切り札となりえるか∼」 ……………
環境・エネルギー研究科教授 横山 隆一
○ベンチャー企業紹介「アクセラテクノロジ」……………………………………………………
代表取締役 進藤 達也
○退任に際して…………………………………………………………………………………………
白井 克彦教授
○修士課程修了にあたって……………………………………………………………………………
電気・情報生命専攻
大橋 政貴(内田研究室)
情報理工学専攻
相馬 翔(中島研究室)
ナノ理工学専攻
深野 愼介(庄子研究室)
○地方本部だより………………………………………………………………………………………
中国地方本部
関西地方本部
○クラス会だより………………………………………………………………………………………
電工29年会報告
1947年(S22)卒 電気通信学科 クラス会
電気通信学科1948年(S23)卒 クラス会
電気通信学科1951年(S26)卒 クラス会
昭和48年(1973年)電気通信学科卒 “アラ還”同窓会
電気通信学科1972年卒業生 クラス会
昭和50年卒EWEのホームカミングデー
電気工学科1974年(S49)卒 同窓会 ○寄稿「平山博先生、米寿の会」……………………………………………………………………
○EWE活性化委員会活動報告 ………………………………………………………………………
○EWE三月会2009年度活動報告 ……………………………………………………………………
○学生部会報告「研究室対抗ソフトボール大会」…………………………………………………
○2009年度修士論文一覧………………………………………………………………………………
○2009年度学部卒業生一覧……………………………………………………………………………
○2009年度博士号取得者………………………………………………………………………………
○受章・褒章……………………………………………………………………………………………
○2009年度就職状況……………………………………………………………………………………
電気・情報生命工学科教授 渡邊 亮
情報理工学科教授 小松 尚久
教授 山名 早人
准教授 木村 啓二
○2009年度就職先一覧…………………………………………………………………………………
○2009年度評議員選定状況……………………………………………………………………………
○終身会費納入者一覧…………………………………………………………………………………
○寄進者、賛助会員、逝去者一覧……………………………………………………………………
○会報50号訂正とお詫び………………………………………………………………………………
○表紙デザインについて「スマートグリッド装置」………………………………………………
○編集後記………………………………………………………………………………………………
1
4
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27
34
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94
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96
97
1
巻頭言
世界に開かれたEWEへ
早稲田電気工学会会長 成田誠之助
EWEは今年設立98年を迎え、学術研究の発
信基地として、あるいは会員相互の情報交換や
懇親のフォーカルポイントとして長い歴史と実
績を有している。その会員総数も急激に増加し、
22,800名を超えている。当然のことながら会員の
年齢差も70歳を超え、時代の変遷とともに個々人
の専門分野や興味の対象も電気工学、通信工学、
あるいは情報工学という言葉では括りきれない広
がりを持ってきている。
最近のEWEは同窓会組織としての色彩が濃く、会員相互でいかに有用な情報
を交換し、あるいは親交を深めていくかという観点から本会の運用がなされるよ
うになってきている。
大多数の会員は本学の卒業生であることから早稲田大学校友会の会員であり、
卒業研究を行った研究室単位でのOB、OG会のメンバーであり、さらにサークル
活動や県人会のOB、OG会員である人も多い。つまり、年齢差、専門性の差異も
含めて考えると分極、多重構造になっており、たとえば年会費を総計すると相当
な金額を支払っている会員も多い。。
このような多様性を持つEWEのような組織が活発に運営されるためには、そ
の前提をして、会員諸賢の興味の対象、あるいは会に対する期待のベクトルが
揃っていなければならないが、現実問題としてこれは期待すること自体無理なこ
とであり、EWEの歴史を維持し、その駆動力を支えているのは限られた会員の
母校愛であるというのが現実の姿である。勿論、この母校に対する求心力を強固
2
にすることがEWEの活性化につながるのは議論することもない真実であり、こ
こに改めてこれまでの多くの会員や役員の皆様への感謝を申し述べたい。
一方、いまEWEが置かれている環境や社会情勢の変化、それに会員の構成の
質的変化についても目を向けなければならない時期にきているという事実にも対
応が必要であると思われる。会員の構成比率をみると従来よりはるかに多くの留
学生が、大学院を中心に学んでいる。各学科の構成員も従来本学の卒業生が教員
のすべてを占めるといる純血主義から、多数の他大学の有数な頭脳を受け入れる
という当然あるべき方向に変わってきている。教員の研究活動も横断的、国際的
になり、さらに、卒業生の活動の拠点も世界中に広がって国際人として活躍して
いる。
当然のことながら、どのような経歴を持つ会員でも早稲田大学関係者として、
本学に対して、ひいてはEWEに対しての理解と支援の気持ちを常に持ち続けて
ほしいと期待し、事実、その期待にこたえる活躍をされているのは有難いことで
ある。
しかしながらこれは出身校に対する熱烈な母校愛とは異なった次元での本学に
対する協力的姿勢と理解するのが時代の趨勢にマッチした考え方であろう。今や
母校愛を駆動力として求心力を強める努力と同時にEWEから外に向けての発信
力、遠心力を強める努力も欠かせない局面に入っている。では、どのような手順
で、何を具体的にしていくべきであろうか。
まず第一に、いまや相当数に登る留学生に対するサービスの充実、強化が挙
げられる。世界の一流と呼ばれる大学は最低でも留学生の比率が3割を超えるが、
早稲田大学でも留学生8000人計画が進められており、また、留学生に対する基礎
科目の教育を英語を教育言語とする教育体制がスタートする。一昨年の最終講義
の中で「留学生はお買い得」と申し上げたが、多くの留学生は帰国後、特に発展
途上国、新興国で枢要な地位を占める人が激増し、その結果としてかつての学び
の舎である早稲田大学に対する思い入れ、あるいは母校愛は多くの日本人卒業生
を凌ぐものがある。これらの留学生の指導に当たられた教員の協力を得て、彼ら
3
の活躍状況や、あるいは学術交流の提案を会員に広く知っていただき、来日の折
に講演会などを開催するのは彼らにとって大変名誉と感じられるばかりでなく、
現役の留学生、あるいは日本人会員にとっても大いなる刺激になるに違いない。
同じようなことであるが、海外に在住して活躍する国際的な会員からもぜひ
EWEに対するインプットを頂きたい。海外の主要都市には稲門会があるがそれ
らの組織を通じてぜひ会報への寄稿やホットなニュースをご提供頂き、若い会員
の刺激剤とさせていただきたい。また、「ふるさとは遠きにありて想うもの」と
母校を想う海外会員も多いのではないか。そのような会員に対してWebメール
の配信を充実することも必要であると考える。以上の事柄はインターネットの一
般化したこの時代であるからこそ、やろうと決心すればできることである。
多くの方はご存知と思うが“Spysee”というサイトがある。たとえば本会の
会員である白井克彦現総長の名前をインプットすると彼を取り巻く人脈が放射状
に画面に表示され、その中の人物を選択するとさらにその人物の世界に拡がる人
脈がわかる。現状のEWEの活動の中ではこのような人脈づくりは総会後の懇親
会や会報の記事などにかぎられているが、早稲田電気工学会版のSpyseeがいつ
かできればと期待している。
強烈な求心力がBig Bangとなって宇宙を創生したが、それにはとてつもない
時間を要する。世界に開かれたEWEを是非ご議論いただきたいと念ずる次第で
ある。
以上
4
北九州キャンパスの様子
情報生産システム研究科教授 石野
福弥
(1965年電気工学修士卒)
キャンパスの立地条件
北九州キャンパスは学部を持たない独立大学院として、北九州市が計画した‘ひ
びきの学術研究都市’に2003年4月から開校しています。専門分野が情報アーキ
テクチャー竄、生産分野竕、システムLSI分野竚からなるため、通称IPSと
呼びます。この‘ひびきの学術研究都市’はロケーション的には鹿児島本線特急
で小倉から15分、博多から30分の折尾駅が最寄り駅で、駅から海側へ2∼3キロ
の位置にあります。九州北部は石炭と鉄で戦後の日本の産業を支えてきた地域で
すが、北九州市がポスト重工業として情報産業を育成するために山林を開拓した
広大な造成地にこの学術研究都市はあります。現在では早稲田のほか九州工業大
学、北九州市立大学、福岡大学などの大学が集結し周辺の街づくりもほぼ終わり、
スーパーや新興住宅、マンションが4車線道路を挟んで整然と並んでいます。7
年前のこの辺りの荒地を知っている人には想像できない景観です。キャンパスか
らは車で10分走れば、吉永小百合の映画ロケにも使われた玄界灘に沈む見事な夕
日を眺めることができます。海岸線は海水浴とか釣り、ボートを楽しめますが、
真夏でも人が少ないので東京から来ると南海の島に来た感じです。海沿いに鮮魚
料理屋が数件ありますが、その一つは梅宮辰夫が釣りの後の調理に厨房を借用
写真 北九州キャンパスの全景
5
するらしいです。遠方からIPSを訪問する方には、海に面した露天風呂が付い
ている簡保の宿がお勧めです。晩飯は宿食よりも漁港近くの料理屋で一杯、今日
の魚をつまみながら土地の話を聞くと旅情が盛り上がります。
この辺りの気候は九州だから暖かいと思い勝ちですが、北九州は少し違ってい
ます。少し目を離して日本地図を見れば分かりますが、北九州は島根、山口の延
長上に位置していて東京よりも雪も多く、キャンパス周辺はさらに海風も受ける
ので気温以上に寒く感じます。
休みの日にドライブに出ると、日帰り範囲に阿蘇、耶馬溪、九重などの自然、
宇佐八幡、宗像神社、羅漢寺、大宰府など日本最古クラスの神社仏閣があり、弥
生時代の大集落、元寇防塁、巌流島などの史跡も近くです。関東地域と比べて道
路が空いていて、例えば福岡までは国道3号線で走ると車が7∼80キロで流れて
いますから高速道路と時間は大して変わりません。ただ、それ以上にスピード出
して違反で捕まることが多いので要注意です。九州は東北と並ぶ温泉地帯でどこ
にでも温泉がありますが、キャンパスから車で5分のところにある銭湯も天然温
泉です。また、魚、野菜、果物など安くて新鮮な食材には事欠かないので、こち
らに移住して料理好きになる人もいます。酒と言えば東京では日本酒を指します
が、こちらでは焼酎です。酒屋には焼酎ばかりが陳列していて日本酒は片隅に少
しばかりというのが普通です。ただ、夜の交通の便が悪くタクシーを利用しない
と飲み屋に行けないのが難点です。
更に広く地図を見ると、福岡は東京、上海、ソウルからほぼ等距離にあって、
福岡空港からどの都市にもほぼ1時間半で行けて、チケットは東京に行くより海
外のほうが安く手に入る場合が多いです。釜山へは福岡港からの高速船が安く便
利で3時間半で着きますから、1泊すればプルコギ鍋、カルビ焼きを堪能しキム
チを買って帰ることもできます。
福岡の別の特産品として芸能人を挙げておく必要があります。タモリ、武田鉄
也、郷ひろみだけではありません。女性陣では黒木瞳、松田聖子、小柳ルミ子、
森口博子、梓みちよ、中尾ミエ、山本リンダも福岡。大御所の高倉健が折尾の進
学校東筑高校の出身で生家も近く、音楽では井上陽水、チューリップ、甲斐バンド、
チェッカーズも福岡県の人です。若いところでは、天地人の妻夫木聡、浜崎あゆ
み、氷川きよし、等がいます。スポーツでは、柔道の谷亮子、サッカーの平山相大、
ソフトボールの上野投手、相撲の魁皇などのスターが福岡出身なのでテレビにか
じり付いてしまいます。福岡の人柄として、気が荒い、率直、キップが良い、好
き嫌いがはっきりしている、と言った特徴を感じますが、この気質が裸一貫で飛
6
び出す決断力の源泉のような気がします。
教育と研究
このような立地条件にある北九州キャンパスでの教育、研究の特徴として次を
挙げることができます。
盧 独立大学院であるため出身大学、学部が多種多様である。
盪 そのため基礎学力も千差万別である。
蘯 半数以上が外国からの留学生であり、英語と日本語のバイリンガル教育である。
盻 教員の大半が企業出身者である。
眈 英語中心なので学生の多くは国内よりも海外に論文投稿する。
表1に2009年12月時点での学生の構成をまとめましたが、留学生が多いことが
目立ちます。国の数では14国ですが、近隣の中国、韓国、台湾出身者が大半です。
日本人について出身地と出願時の身分の分布は表2のようになっています。社会
人出身と40歳以上が多いのは、会社で働きながら博士学位を目指す学生がかなり
いることが影響しています。また、九州出身者は30%程度で九州大学では九州出
身者が70%を占めることと比べると、広く全国から入学しており早稲田のナショ
ナルブランドが生きていることが分かります。
表 1 在学生の構成
表 2 日本人の出身分布
(2009 年末 528 名)
(108 名)
課
程
修士課程
361
出身地域 人数
出願時の身分 人数
博士課程
167
関東
45
社会人
性
別
男
378
九州
29
大学生
33
女
150
中国
16
高専専攻科
21
国
籍
日本
108
関西
11
大学院生
10
外国
420
東海
4
20 代
429
その他
3
30 代
62
40 代
13
50 以上
24
年
齢
層
その他
41
3
IPSは独立大学院で且つ留学生が多いことから学生の質の分散が大きいと言
えます。特に中国からの留学生は中国の北京大学、清華大学、上海交通大学のよ
うなトップクラス大学から推薦を受けてくる優秀な学生もいますが、学生の経歴
が多様であるため基礎学力の分散も大きく、言葉の上でも日本語ができない学生
と英語が苦手な学生が混在しているため、教育における教員の負担は大きくなり
ます。2009年度のカリキュラムから、講義で使う言語を表3にまとめました。2ヶ
国語を併用するとはどんな講義になるのか、教員や講義内容によってパターンが
7
違ってきますが、同じことを繰り返し話す(倍の時間がかかる)基本的なパター
ンから、受講生の言語能力に合わせて、主には1つの言語で話して分かり難いポ
イントだけは2つの言語で話したり、ティーチングアシスタントが言葉の苦手な
学生の傍についたり、いろいろ工夫が必要です。用意するスライドは英語表記の
み、または2ヶ国語表記、テスト問題は2ヶ国語表記です。テキストを使う場合
も英語テキストが基本となります。
北九州キャンパスの研究室は、情報アーキテ
表 3 講義での使用言語
クチャー分野(9研究室)、生産分野(10研究
英語で日本語も併用
49
室)
、システムLSI分野(10研究室)から構
日本語で英語も併用
31
成されます。修士課程は入学後のコースがA、
日本語のみ
12
B、C、S、F、Gの6通りあって、コースに
4
よって研究室に入る時期、研究期間が変わりま
英語のみ
す。最も多いのがAコースで入学後半年で所定
の単位を取れば希望教授との面談により研究室が決まります。その後の1年半は
講義受講よりも研究が中心課題となります。Bコースは講義と研究が半々で、C
コースは講義が1年半、最後の半年で卒論を書くことになります。SコースはA
コースを選んだあと授業のほぼ全科目が90点以上で、且つ研究成果が学術論文誌
に採録され卒業論文を早期に仕上げた場合にのみ適用され、1年か1年半で卒業
します。6年間でSコースで卒業した学生は数名程度です。勿論、Sコースの資
格があってもじっくり研究するために2年掛けて卒業する学生もいます。Fコー
スは留学生に適用されるもので、本国の修士課程の1年を終えた段階で成績優秀
という推薦を受けて入学しIPSの修士を1年で取るシステムです。IPSで修
士を取った後、本国に帰りあと1年研究を続ければ2つの大学から修士を取れま
す。Fコースで留学する学生は毎年10名前後いますが、実際は全員が1年でIP
Sを終えるとは限らず、論文が不出来なために1年半とか2年掛かっている学生
がかなりいます。Gコースは指定大学からの留学生に限って、大学3年時点の成
績が抜群であれば飛び級でこちらの大学院修士課程に入学できるシステムです。
大学3年からの飛び級入学は日本の大学の3年生に対しても適用されています。
卒業生の進路
留学生は大半が卒業後日本で働く希望を持って入って来ます。日本企業に入社
後は海外ビジネスに就く場合もありますが、普通の日本人と変わらない開発業務
に就くことが多いようです。日本で就職することに成功するかどうかは、学生の
大学院での成績とは関係なく、まず日本語でのコミュニケーションに支障がない
8
かどうかが第一条件で、次に日本人学生と同様に面接評価で決まっているようで
す。従って、留学生は入学後の1年間で日本語とか日本の習慣に馴れることが望
ましい訳ですが、日本人学生の比率が2割程度になると日本人学生と友人になる
機会も少なく、安易なキャンパス生活を送る傾向があります。つまり、プライベー
ト時間は母国語で話せる友人と過ごすようになり日本語とか日本の習慣に接する
ことが少なくなります。トイレでベンチ型があっても座り込むタイプが塞がって
いる場合が多いのが意外です。逆に考えると、異文化を簡単に吸収する日本人が
変わった民族なのかも知れません。日本人学生は否が応でもいろんな国の学生と
接するので、それぞれの体験から各国の学生の癖を覚え上手な付き合い方を吸収
しているようです。中には、中国人に興味を持ち早稲田の交換留学制度を利用し
て1年間留学した日本人学生もいます。
博士の学位取得者数を年度別に表5にまとめましたが、博士課程在学者数から
表 4 修士卒業生進路
表 5 博士学位取得者数
(2008 年度)
2004 年度
10
31
2005 年度
10
3
2006 年度
16
2007 年度
19
17
日本人
就職
内部進学
留学生
日本で就職
82
2008 年度
内部進学
23
2009 年
帰国
23
6
(12 月まで)
単純に換算すると3年で学位を取得するのは3、4人に1人という計算になりま
すが、実際には4年、5年かけて、中には2年で取っている学生とか、将来を研
究一筋として決めて6年掛けて立派な論文を仕上げる学生、途中ギブアップして
就職する学生もいて、軸がそれぞれ異なるため所要年数は平均値で語る問題では
ないようです。
産業界とのタイアップ研究
IPSは企業出身の教員が約7割を占め実学志向であるため、政府資金以外に
企業との共同研究、企業からの委託研究を受ける案件が多くなっています。LS
I技術、インターネット関連技術、無線通信技術、遺伝アルゴリズム、画像処理
技術、生産管理、ロボット技術などがあります。また、最近産業界が九州を自動
車工業アイランドとする計画を始めたため、それに呼応して2009年度から自動車
工学コースを新設し関連講義と研究テーマを整備しています。自動車関連プロジェ
クトに関わるのは主にポスドクと博士課程学生となります。
9
講 演
最先端低消費電力コンピュータ(マルチコア・メニーコア)
のハードウェアとソフトウェアの研究開発
∼経済産業省先端イノベーション拠点として本学に
グリーンコンピューティングシステム研究開発センターの建設が決定∼
早稲田大学理工学術院 基幹理工学部情報理工学科 教授
IT研究機構 アドバンストマルチコア研究所所長
IEEE Computer Society 理事
笠原 博徳
概 要
本稿では、半導体の集積度向上と共に問題となってい
るチップ消費電力の増大に対処するために、世界で注目
されているマルチコア及びメニーコアプロセッサのハー
ドウェア、ソフトウェアについて紹介する。マルチコア
は、消費電力を抑えつつ処理性能を向上させる新しいプ
ロセッサ(コンピュータの頭脳部)の作り方であり、1
チップ上に複数のプロセッサコアを集積する。メニーコアは本質的にはマルチコ
アであるが、チップ上に32とか64コアを越えるような多くのプロセッサコアを集
積するものをメニーコアと呼んでいる。本稿では、それらのチップを効果的に動
作させ、さらに電力を下げるコンパイラというソフトウェアの最先端研究につい
ても述べる。また、最先端研究に関連して、経済産業省の支援の下、地下鉄東西
線 早稲田駅の横(喜久井町キャンパス早稲田通り入口横)に建設されることが
決まったメニーコアのハードウェア、ソフトウェア、応用のイノベーティブ研究
拠点(グリーンコンピューティングシステム研究開発センター)についても簡単
に紹介する。
10
1.マルチコア・メニーコアとソフトウェア(コンパイラ)の必要性
複数のプロセッサコアを一つのチップ上に集積したマルチコアプロセッサは、
図1に示すように半導体集積度向上に伴う処理性能の向上、低消費電力化、ハー
ドウェア・ソフトウェア開発期間の短縮、価格性能比の向上等のために、組み込
みプロセッサからスパコンまでの幅広いIT機器で使用されており、最近ではよ
り多くのプロセッサコアを集積したメニーコアプロセッサが活発に研究開発され
ている。
このような流れの背景としては、従来のスーパースカラ、VLIWでは、命令レ
ベル並列性(ILP)の限界、クロック周波数の向上に伴う消費電力の増大、冷却
等の問題から今後の性能向上は困難と判断されること、また半導体の微細化加工
技術に伴うリーク電流の増加により、リーク電力も抑える、さらなる消費電力の
削減手法が求められること等が挙げられる。
図1 マルチコアが携帯からスパコンまで利用
また、ソフトウェア並列化技術の面からも、チップ内でループレベル、タスク
レベルの、命令レベル並列性よりも大きな並列性を用いることができ、また並列
性の利用により動作周波数を低く抑え消費電力の低減を可能とするマルチコアが
注目を集めている。
今後、マルチコアおよびメニーコアは、携帯電話、ゲーム、デジタルTV、
DVD、カーナビ、情報家電からPC、サーバ、スーパーコンピュータ等を始め、
11
身の回り至る所に入る、マルチコアeverywhereの時代になることが予想される。
この大市場を伴うマルチコアの時代では、アプリケーションソフト生産性、ハー
ドウェア・ソフトウェア開発の短期、高付加価値化、低消費電力化がプロセッサ
の市場競争力を決定すると考えられる。すなわち、質の良いアプリケーションソ
フトウェアを短期間で開発できるソフトウェア環境(コンパイラ、チューニング
ツール、デバッガ等)を備えた低消費電力マルチコアが市場を獲得していくと考
えられる。
図2 8コアマルチコアRP2の総合科学技術会議でのデモ
これを踏まえ本研究室では、2004年度より3年度間でNEDO「リアルタイム情
報家電用マルチコア」プロジェクト、を日立、ルネサス、富士通、東芝、パナソ
ニック、NECと産官学連携で、情報家電用標準的マルチコアアーキテクチャの
策定、それに準拠した4コア及び8コアのマルチコアチップの開発、そのチップ
を高速かつ低消費電力で動作させるコンパイラ、コンパイラが生成した並列化プ
ログラムが各社のチップ上で動作するようにするAPI(アプリケーション・プロ
グラム・インターフェィス)の研究開発を行った。特に2007年度に日立・ルネサ
スと共に開発したSHプロセッサ8コアを集積したマルチコアRP2は、図2に示
すように環境に優しいIT技術(グリーンIT技術)の代表として総合科学技術会
議で紹介され、当時の福田総理がプログラム実行中にプロセッサに直接触られ、
熱くないことを確かめて下さる等、大変好評であった。
12
以下では、本学が世界をリードする技術開発に成功したソフトウェア生産性、
実効性能の向上、消費電力の低減を可能とするマルチコア用コンパイラ技術[1、
2]を中心にマルチコア技術について紹介する。
2.マルチコア用コンパイラ技術
従来、マルチプロセッサスーパーコンピュータ用のアプリケーションソフト
ウェア開発では、使用するプロセッサ数に応じた並列プログラミング及び性能
チューニングに数ヶ月ときには1年というような長い時間を要してきた。これ
は、市場競争力の面から短期間でのソフトウェア開発を要求される組み込み用マ
ルチコアでは非常に大きな問題となる。
この問題の解決のため、逐次プログラムから自動的に並列性を抽出し、指定さ
れたプロセッサ数用の実行効率の良い並列プログラムを生成することができるマ
ルチコア用の自動並列化コンパイラの開発が望まれている。自動並列化コンパイ
ラが利用可能になれば、並列プログラミングの経験の無い開発者にもマルチコア
の利用が可能となり、並列アプリケーションソフトウェア生産性が飛躍的に向上
すると期待される。
しかし、自動並列化コンパイラは、従来スーパーコンピュータ、サーバ向けに
30年以上の長期間に亘り研究が続けられている難しい技術である。
従来のマルチプロセッササーバでは、プログラム中のループの並列化(ループ
中の各繰り返し(イタレーション)を異なるプロセッサに割り当てる並列化)を
中心に研究開発が行われきた。この、ループ並列化では、並列性解析のための
データの定義後使用するフロー依存、データを再定義する出力依存、データの使
用後定義する逆依存、及びメモリアクセス最適化のためのデータの再利用を解析
する入力依存等のデータ依存[1、2]を解析し、データ依存解析により、そのま
までは十分な並列性を得られないループに関してはループリストラクチャリング
(元プログラムと同じ計算結果をもたらす並列化可能はプログラムへのコンパイ
ラによる自動変換)[1、2]を行うことによりプログラムの並列化を行う。
このようなループ自動並列化技術は、長期の開発により成熟期に入っており、
多くの技術がサーバ、PCメーカから販売されているコンパイラに実装されてい
る。しかし、アムダールの法則で知られているように、並列化できない逐次ルー
13
プがあると十分な並列処理性能が得られないという問題点もあり、一般のプログ
ラムに対して市販のコンパイラでは、プロセッサ台数に応じた速度向上を得るの
は非常に難しいというのが現状である。
このような問題点を軽減する並列化方式として、2000年よりの内閣府ミレニア
ムプロジェクトIT21経産省・NEDO「アドバンスト並列化コンパイラ」プロジェ
クトにて実用レベルの性能に高められた早稲田大学OSCARコンパイラで採用さ
れている粗粒度タスク並列化[1]を中心としたマルチグレイン並列化手法があ
る。
マルチグレイン並列化は、従来のループ並列化に加え、より処理単位が大きく
相対的にオーバーヘッド(速度低下の原因となる並列化の際生じてしまう余分な
処理)を低く押させることができる粗粒度タスク並列化と、文単位の並列化を行
う近細粒度並列化という異なる粒度の並列化を効果的に利用することにより、従
来のループ並列化に比べ大きな性能向上を可能としている(図10、11参照。詳細
は性能評価の部分で記述。)
図3 粗粒度タスク間の並列性抽出手法
この粗粒度タスク並列化は、上述のようにオーバーヘッドを低く抑えることが
できるが、タスク間の並列性の解析が難しいためOSCARコンパイラ以外のコン
パイラではその実現に成功していない。OSCARコンパイラでは、図3に示すよ
うな最早実行条件解析という方式の開発に成功し、世界で唯一粗粒度タスク自動
14
並列化を導入している。この粗粒度タスク並列化では、図3左に示す粗粒度タス
ク(グラフの各ノードがループ、サブルーティンあるいは関数、基本ブロックな
どの粗粒度タスクを示している)間の制御フロー(点線エッジ)とデータ依存(実
線エッジ)を示すマクロフローグラフにおいて、条件分岐(正確には制御依存
[1])とデータ依存を同時に解析することにより、同図右の並列性を抽出したマ
クロタスクラフ(各タスクの最早実行可能条件を表しているグラフ)を生成する。
図4 粗粒度タスク間並列性を表すマクロタスクグラフの例
このマクロタスクグラフの実際の例を図4に示す。このグラフは、コンピュー
タ性能計測用プログラム標準であるSPEC CFP95ベンチマーク中のSU2CORとい
うプログラムグラム中の最大のループの9重目のネストレベルで見つけられた並
列性を示している。図中の各ノードは粗粒度タスクを表しており、並列処理可能
ループ(Doallループ)
、サブルーティン等を表しており、従来のループ並列化で
は1つのDoallループを全プロセッサで処理していたのに対し、粗粒度タスク処
理ではDoallループ・サブルーティン等の間の並列性も抽出しており、従来に比
べ非常に大きな並列性を利用でき、メニーコア等より多くのプロセッサを使用す
るために有利であることが分ける。
またこのマルチグレイン並列化では、ネストされたループあるいは関数の各ネ
ストレベルの階層的な並列性の利用ができる所も大きな特徴となっている。
またマルチコアにおける性能向上のため並列性抽出と同様に重要なのは、メモ
15
リウォール問題への対処である。単一コアでもマルチコアでも、主メモリ(共有
メモリ)アクセスはプロセッサ動作速度に比べ遅いため、プロセッサ近接の高速
小容量メモリ(ローカルメモリ、キャッシュ、分散共有メモリ)[4]、[5]等を
有効に利用しなければならない。現在の市販のループ並列化コンパイラでは、各
ループの中でキャッシュメモリを有効に利用するためのループブロッキングとい
う手法を用いて単一ループ内でのキャッシュ最適化を行っている。しかし、プロ
グラム全体の処理時間の最小化という意味では、単一ループ内の局所的最適化で
は不十分であり、プログラム全域でキャッシュメモリあるいはローカルメモリを
最適利用する大域的な最適化が必要となる。
このようなプログラム全域に渡るキャッシュメモリおよびローカルメモリを
最適化する方法としてはOSCARコンパイルで開発されたデータローカライゼー
ション手法(図5)が知られている。
図5 階層メモリの最適化
データローカライゼーション手法では、マクロタスクグラフ上で示される同じ
配列にアクセスする複数のタスク(例えば図5左側のマクロタスクグラフで網掛
されているループタスク)およびそれらのタスク間でアクセスされる配列集合
を、プロセッサ近接の小容量高速メモリ(キャッシュあるいはローカルメモリ等)
のサイズに合うように分割(図5では4分割)し、小容量高速メモリ上のデータ
が再利用できるタスクを連続的に同一のプロセッサに割り当てることにより、大
16
域的なデータローカリティ最適化を可能としている。
また、このローカライゼーションによるプロセッサ近接メモリへのデータの
分割配置、再利用により、プロセッサ間、共有メモリとのデータ転送を最小化
し、残存するデータ転送は、プロセッサによるタスク処理とオーバーラップして、
データ転送コントローラ[4]
[5](DMAコントローラの高機能版)を用いて行
うことができ、低オーバーヘッドの並列処理が可能となる。図9は、ヘテロジニ
アスマルチコア上での実行イメージ図ではあるが、データ転送コントローラを用
いたデータ転送のオーバーラップのイメージがわかる。
さらに消費電量の増大に関しては、マルチコアでは、コンパイラとアーキテク
チャの協調により、従来のハードウェアあるいはOSによる電力制御に加え、ア
プリケーションプログラム内で、各箇所の並列性に応じたきめ細かな、周波数・
電圧の低減(DVFSおよびクロックゲーティング)によるダイナミック消費電力
の削減、電源遮断(パワーゲーティング)によるリーク電力の低減も可能とな
る[3]。図14はコンパイルによる電力制御のコンセプトを説明しており、最小実
行時間モードでは、タスクグラフ間での同期待ちの部分で、周波数・電圧制御を
行なったり、十分な時間的余裕があれば電源遮断を行い、またマルチメディア処
理やリアルタイム制御のようにデッドラインがある処理においては同期待ちに加
え、デッドラインまでの待ち時間に対して電力制御を行うことを示している。実
際には図4のように複雑なタスクグラフをプロセッサに割り当てていく時に電力
制御を行うので非常に複雑なスケジューリングを行うことが必要となり、自動電
力制御が実現されているのは世界でOSCARコンパイラのみで、この実用性は経
産省・NEDO「リアルタイム情報家電用マルチコア」プロジェクトで開発された
8コアマルチコアRP2[8]上で図15(画像処理の並列化時にコンパイラによる
電力制御により74%の電力削減)のように実証されている。
次に、並列化、メモリ最適化。電力最小化をされた結果を図6に示すように並
列プログラムとして生成する。従来の並列化コンパイラは、すべてのプロセッ
サ用に同じプログラムを生成するSPMD(Same Program Multiple Data)方式
を採用していたが、OSCARコンパイラでは階層並列化を含めた複雑な処理を低
オーバーヘッドで行うために、各プロセッサ毎に異なるプログラムを生成する
MPMD(Multiple Programs Multiple Data)方式を開発している。また、図7
17
は、OSCARコンパイラでは、異なる命令セットを持つ異なるメーカのマルチ
コアでも並列プログラムが動作するように機械語ではなく、CやFortranのよう
な高級言語をOpenMPのような広く用いられているAPI(Application Program
Interface)を用いて並列化しプログラムを生成する方式を説明している。
図6 階層的並列化プログラムの生成例
しかし、現在世界で使用されているOpenMPのようなAPIでは、電力制御、
DMAコントローラの制御、分散共有メモリ、ローカルメモリ、オンチップ共有
メモリのようなマルチコアで使用されている各種のメモリ[4][5]、あるいはリ
アルタイム制御をサポートできるAPIは存在しない。このため、NEDOリアルタ
イム情報家電用マルチコアプロジェクト(2005年7月∼2008年3月)では、組み
込み用マルチコアで必要となる上記機能を加えたOSCAR APIを策定し、http://
www.kasahara.cs.waseda.ac.jp/ て公開している。このAPIの策定のため、上記
プロジェクトでは、情報家電用マルチコアの標準的メモリアーキテクチャを、情
報家電用マルチコアアキテクチャ・API委員会(参加メンバー:日立、ルネサ
ステクノロジ、富士通研究所、東芝、パナソニック、NEC)で決定すると共に、
図7に示すようなマルチコア用OSCAR API(アプリケーション・プログラミン
グ・インターフェース)を策定した。このAPIは共有メモリ型並列プログラミン
グの標準 API であるOpenMP 互換のスレッド生成・同期・排他制御・変数属性
に加え、以下のコンパイラ指示文を加えたものとなっている[6][10]。
18
A)メモリ配置指示(小容量メモリ上での高速実行を可能とする)
ローカルメモリ・分散共有メモリ・オンチップ共有メモリへの変数の配置を
指定
B)データ転送指示(プロセッサ間データ転送オーバーヘッド最小化)
高機能DMAコントローラを利用し、メモリ間のデータ転送やプロセッサ動
作とオーバラップした転送を指示
C)電力制御指示 (低消費電力化)
各プロセッサコアの動作周波数・電圧、電源遮断制御を指示
D)ヘテロジニアスマルチコア指示(アクセラレータ混載LSI対応)
ヘテロマルチコア(図8を含めた種々のヘテロマルチコアアーキテクチャ)に
おける汎用プロセッサと専用プロセッサでの処理分担を指示:近日公開予定。
図7 各社のマルチコア上で並列プログラムを動作させるためのOSCAR API
また、このOSCAR APIは現在メニーコア対応に向け拡張が進められている。
さ ら に 早 稲 田 大 学 で 開 発 中 のOSCARコ ン パ イ ラ で は 図 7 に 示 す よ う に
Fortran、あるいはCプログラム(ParallelizableC:ポインタ利用等に制約有り)
[9]を入力すると、自動的にマルチグレイン並列化、メモリ最適化、DMAによ
るデータ転送オーバーラップ、消費電力制御を行うCあるいはFortranにコンパ
イラ指示文(API)を加えた並列プログラムを生成する。このプログラムは、各
社所有の単一プロセッサ用コンパイラの前に、二十弱のコンパイラ指示文を理解
19
するAPI解釈系を付加するだけで、各社のマルチコア用バイナリに変換され、並
列実行可能となる。これにより、アプリケーション並列化に要する時間は、人手
による数週間から、コンパイラによる数分程度へと短縮可能となる。また、コン
パイラの出力はC+APIのようにプログラマに理解しやすい形であるため、コン
パイラ出力をさらにAPIを使いチューンアップすることも可能となる。
図8 OSCAR型ヘテロジニアスマルチコア・アーキテクチャ
例えば、OSCAR APIを用いると、プログラム開発者は、CあるいはFortran
言語中にOSCAR API指示文(プログラム内のコメント文として記述)を挿入す
ると、マルチコア。メニーコアなどの各プロセッサコア、あるいはメモリの電力
制御などが簡単に行えるようになる。特にメニーコアでは、各瞬間瞬間で割当て
処理量の少ないプロセッサコアが発生する可能性が高いため、ソフトウェアによ
る電力制御は大変重要になると考えられる。
3.並列化コンパイラの性能
次に、マルチコアサーバ上及び組み込みマルチコアプロセッサ上での、自動並
列化コンパイラを用いた並列処理の性能について紹介する。
図10インテルのクアッドコアXeonプロセッサ上でのインテルコンパイラと
OSCARコンパイラを用いたSPECベンチマーク14本(横軸にプログラム名称を
示したFortranで記述された科学技術計算)の処理性能を表している。各プログ
20
ラムに関し、4コアを用いて並列処理を行った際の1コアに対する速度向上率を
バーで示している。
左のバーは市販のインテルコンパイラを用いて並列化した時の速度向上を表
し、右のバーはOSCARコンパイラを用いて、OSCAR APIで並列化したFortran
プログラムを生成し、それをインテルコンパイラでバイナリコードに翻訳し、実
行したときの性能を示している。
図10から分かるように、OSCARコンパイラを一度通すことにより、14本のプロ
グラムの平均実行速度がインテルコンパイラのみの場合と比べ2.1倍速くなる
ことが分かる。これから、OSCARコンパイラで使用されている粗粒度タスク並
列化及びキャッシュ最適化が市販PCサーバ上で非常に有効であることが分かる。
図11は、IBM最新ハイエンドサーバであるPower6マルチコアプロセッサベー
スp595システム32コア上での並列処理性能を示している。図10と同じ14本のプ
ログラムに対し、IBMコンパイラで並列化した時と、OSCARコンパイラにより
並列化したものをIBMコンパイラでバイナリに翻訳して実行したときの性能を比
較している。32コアを用いることにより1コアのみの利用に比べ32倍の速度向上
が理想であるが、実際にはそこまでの速度向上はえることは極めて困難である。
IBMサーバ上でもOSCARコンパイラはIBMコンパイラに対し平均3.3倍の速
度向上を可能としていることが分かる。
図9 ヘテロ拡張されたOSCAR APIを用いたOSCARコンパイラによる並列処理実行のイメージ
21
図10 インテルクアッドコアXeon上でのOSCARコンパイラの性能
図12は、OSCARコンパイラとOSCAR APIを用いて並列化したCで記述さ
れたメディアアプリケーションプログラムの富士通4コア組み込みマルチコア
FR1000上での並列処理性能を表している。従来FR1000用の自動並列化コンパイ
ラは開発されていないため、OSCAR APIの利用により図7の手順により既存の
1コア用のコンパイラを用いて並列マシンコードを生成した。図に示すように、
MPEG2エンコード、MPEG2デコード、MP3エンコード、JPEG2000エンコード
のような各プログラムに対しOSCARコンパイラは効率的は並列化プログラムを
作成し、4コア使用時に平均3.4倍の速度向上を達成している。
図11 IBM32コアSMPハイエンドサーバp6 595上でのOSCARコンパイラの性能
22
図12 富士通4コアマルチコアFR1000上でのOSCAR APIを用いたOSCARコンパイラの性能
図13 ルネサス・日立・早稲田4コアマルチコアRP1上でのOSCAR APIを用いたOSCARコンパイラの性能
また、異なる命令セットを持つ組み込み用マルチコアでも同様に自動並列化が
可能な様子が図13のグラフで示されている。図13は経産省・NEDO「リアルタイ
ム情報家電用マルチコア」プロジェクトで試作されたSH4Aコアを4コア集積し
たRP1チップ[7]上での並列処理性能を表している。図12と同じCで記述され
た4本のメディアコードの並列化を行った結果、4コア上で平均3.3倍の速度
向上が得られている。この時のコンパイル時間、すなわち並列化に要する時間は
数分程度である。
23
図14 OSCARコンパイラにおける電力制御のイメージ
図15は、経産省・NEDO「リアルタイム情報家電用マルチコア」プロジェ
クトで試作したSH4Aを8コア集積したRP2[8]上でのOSCAR APIを用いた
OSCARコンパイラによる自動電力制御の様子を示している。図中左図は電力制
御を行わない通常の並列処理時のMPEG2デコードの消費電力を示しており、平
均5.7Wを消費している。これに対し、OSCARコンパイラで図14のような各コ
アの周波数・電圧制御を行ったり電源遮断制御を行うことにより、図中右図のよ
うに平均電力を1.5Wと74%程度削減することができる。
図15 世界で初めて実現されたコンパイラによる電力制御
24
4.メニーコア研究開発拠点として採択されたグリーンコンピューティングシス
テム研究開発センター
このようなコンパイラとハードウェアが協調してプログラム実行時の消費電力
を削減できるのは、世界において本学OSCARコンパイラだけであり、この独創
的かつ高性能なコンパイラと我が国の組込系技術で培った低消費電力プロセッサ
技術を統合し、付加価値の高い製品を開発することが望まれている。この目的の
ため、OSCARコンパイラの最適化能力を活かすことができる次世代マルチコア、
すなわち1チップ上に64コア程度以上のプロセッサコアを集積した低消費電力高
性能メニーコアチップを開発する拠点として、本学にグリーンコンピューティン
グシステム研究開発センターが設置されることが決まった。
この建物は7階建てで、3階4階が産官学連携フロア、5階以上が研究室、2
階はサーバー室、会議室等があり、屋上に設置される太陽電池からの電力を用い
た低消費電力サーバの動作実験もこのフロアで行う。1階には、当該分野の人材
育成(講義)にも使える200人弱収容のプレゼンテーションルームがあり、各階
に設置されているミーティングルームなども利用し、学部、大学院の産官学連携
により人材育成もできるように配慮されている。
この最先端の研究開発拠点にて産官学の英知を結集し、日本独自の最先端技術、
知財、産業利益の大きな割合を占める情報家電・自動車等、また基礎研究の競争
力を支えるサーバ分野の高付加価値製品化技術を研究開発したいと考えている。
図16 東西線早稲田駅横に建設されるメニーコアプロセッサ研究開発拠点
25
5.まとめ
本項では、マルチコアとコンパイラの必要性、技術的課題、コンパイラ協調型
マルチコア上での性能評価例、並びにコンパイラを各社のマルチコア上で使用す
るためのAPIを紹介した。
従来コンパイラは処理速度の向上のための並列化が主な目標であったが、これ
からのマルチコア、メニーコアの時代では電力の削減も非常に重要な仕事とな
る。
今後、このようなコンパイラ協調型の低消費電力・高性能国産マルチコア・メ
ニーコアが多くの情報家電機器、自動車からスーパーコンピュータまで広く使用
させると考えられる。本学グリーンコンピューティングセンターでは、常に世界
をリードするマルチコア・メニーコアのハードウェア、ソフトウェア、応用技術
を研究開発し、次世代、次々世代の皆さんの安心・安全で、暮らし易い環境の維
持に貢献できればと願っている。
【参考文献】
[1]笠原、並列処理技術、コロナ社、1991
[2]笠原、“最先端の自動並列化コンパイラ技術”、情報処理学会誌、Vol. 44、
No. 4、pp. 384-392、Apr. 2003
[3]白子、吉田、押山、和田、中野、鹿野、木村、笠原、“マルチコアプロセッ
サにおけるコンパイラ制御低消費電力化手法”、情報処理学会論文誌コン
ピューティングシステム、Vol. 47(ACS15)
、2006
[4]笠原博徳 他、“OSCA(Optimally Scheduled Advanced Multiprocessor)の
アーキテクチャ ”、電子情報通信学会論文誌、Vol. J71-D、No. 8、Aug. 1988
[5]K. Kimura、et al.、“Multigrain Parallel Processing on Compiler
Cooperative Chip Multiprocessor”、Proc. of INTERACT-9、Feb. 2005
[6]H. Kasahara、“Compiler and API for Low Power High Performance
Computing on Multicore and Manycore Processors”、UPCRC Seminar
hosted by Prof. Josep Torrrellas、Univ. of Illinois at Urbana-Champaign、
Oct.29.2009、(PDF)http://www.kasahara.elec.waseda.ac.jp/achieve/pdf/
091029UIUC_UPCRC.pdf
26
[7]Y. Yoshida、T. Kamei、K. Hayase、S. Shibahara、O. Nishii、T. Hattori、
A. Hasegawa、M. Takada、N. Irie、K. Uchiyama、T. Odaka、K.
Takada、K. Kimura、H. Kasahara、“A 4320MIPS Four-Processor Core
SMP/AMP with Individually Managed Clock Frequency for Low Power
Consumption”、IEEE ISSCC2007、Feb. 2007
[8]M.Ito、T.Hattori、Y.Yoshida、K.Hayase、T.Hayashi、O. Nishii、Y. Yasu、
A.Hasegawa、M.Takada、M.Ito、H.Mizuno、K.Uchiyama、T.Odaka、
J.Shirako、M.Mase、K. Kimura、H.Kasahara、“An 8640 MIPS SoC with
Independent Power-off Control of 8 CPU and 8 RAMS by an Automatic
Parallelizing Compiler”、Proc. of IEEE International Solid State Circuits
Conference(ISSCC2008)
、Feb. 2008
[9]間瀬、木村、笠原、“マルチコアにおけるParallelizable Cプログラムの
自動並列化”、情報処理学会研究会報告2009-ARC-174-15(SWoPP2009)
、
Aug. 2009
[10]OSCAR API仕 様 ダ ウ ン ロ ー ド ペ ー ジ、http://www.kasahara.cs.waseda.
ac.jp/
27
講 演
スマートグリッドの光と影
∼低炭素社会実現の切り札となりえるか∼
環境・エネルギー研究科 教授 横山 隆一
主催:EWE早稲田電気工学会 協賛:電力技術懇談会
日時・場所:2009年12月22日 63号館202教室
講演会は175名の参加者を得て、種市EWE活性化委員会委員長の挨拶に引き続
き、横山教授の「スマートグリッドの光と影」の講演と質疑応答が行われました。
その後場所を替え懇談会を行い、話もつきませんでしたが21時に解散いたしまし
た。
EWE関係者、電力技術懇談会の方々及び学生に感謝いたします。
蠢.種市EWE活性化委員会委員長/電力技術懇談会々長の挨拶(要約)
かつてEWEの会長をしていた時
に、何とかEWEを活性化したいと
いうことで、色々と仕掛けを考えて
おりました。その後の下村会長が活
性化委員会、と言うOBのグループ
を立ち上げまして、その委員長をし
ております。
それからもう一つ産官学の電力関係の研究開発を活発化しようと言うことで早
稲田に電力技術懇談会を設け活動しております。それが協賛すると言う形で今日
の会合が持たれたわけです。
EWEの活性化という点からもこんなに大勢の方々がお集まりいただいたのは、
大変感激しているところであります。
28
演題を選ぶにあたりまして、昨今電力関係で一番話題になっているものは何
か、色々考えたのですが、やはりスマートグリッドが適当ではなかろうか。
ただ、是の内容や定義はそれぞれの国や地域によって違っており、進め方や考
え方もそれぞれの国や地域のバックグラウンドがあって、全くそれらは正確では
ないのでありますが、環境の問題や資源制約の問題を考えると、やはり、地場に
ある様々な能力を結集して何かをなすと言うことが将来の大きな方向として出ま
して、その時の有力なツールがスマートグリッドであろうと思うわけであります。
かつては電力関係というか電気事業は自由化という波がありましてそのときは
大体が発電会社の方々が競争関係を作ってコストを下げるということを主眼にし
ておりましが、今回のこれはもっと大きないわば第二の自由化ではないが自由化
に等しいものです。
なお本日お話になります横山先生は、この分野に於きまして、第一人者といっ
ても過言ではありません。非常に丹念に現在の欧米の状況、或いは日本の持って
いる特殊性等々をエネルギー問題から始めとして、説いておられまして、今の状
態、段階でスマートグリッドについての一番纏まった立派なお話が伺えるものと
期待しておるところであります
是非将来にわたってこのスマートグリッドと言う新しい波、それに興味を持っ
てご参加いただけますことを希望し、開会のご挨拶に代えたいと思います。
蠡.横山教授の講演
本講演は次のような内容で行われました。
・低炭素社会実現のためのクリーンエネルギー技術
・再生可能エネルギー有効活用のための次世代電力供給システム
・次世代電力供給システムとしてのスマートグリッド
・スマートグリッド基幹技術スマートメータとAMI
・スマートグリッドにおける標準化と需要応答
・日本型スマートグリッドの開発方向と国際技術
1.豊富な資料で分かりやすい解説
横山教授は豊富な資料を駆使して、データに基づき分かりやすく解説された。
29
資料を例示すると、次の様であ
る。世界のエネルギー起源のCO2排
出量、電源別(原子力、石炭火力、
…)発電コストの比較、電源ベスト
ミックスによる対応、原子力発電へ
の回帰に対する国際動向、低炭素化
実現への切り札、原子力発電の見通
し、太陽光発電、つづいて次世代電
力供給システムとしてのスマートグリッド、米国の事情、スマートグリッドの基
幹技術、電力系統をめぐる日本、米国、欧州の比較 等々。
2.スマートグリッドへの期待
新政権に移行し、ますます低炭素社会の実現が注目されるなか、クリーンエネ
ルギー技術開発が緊急な課題となっている。省エネルギー、設備の効率化、原子
力発電、電力貯蔵技術と並んで、再生可能エネルギーが推進される背景のひとつ
には、世界的な電気事業に関する規制緩和が挙げられる。すなわち、卸電力市場
への参入規制緩和や小規模発電の技術革新により分散型電源をコアとしたビジネ
スモデルが構築されつつあること、また、競争的環境下での流通システムへの設
備投資の減少から懸念されている供給信頼度低下の自衛手段として、近い将来、
分散型電源や電力貯蔵装置を多くの需要家が所有することになると予想されるた
めである。分散型電源は、建設期間が短く、需要地に近接して設置が可能であり
送電ネットワークへの負担が軽く、またクリーンで地球規模環境問題にも貢献す
ることから、コージェネレーション、マイクロタービンや燃料電池などの新エネ
ルギー利用技術、風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギー技術、SMES
注1
を含めた二次電池等の分散型電源の普及が期待されている。電気料金の低価
格化や多品質な電力供給など需要家の要望がさらに高まることが予想されてい
る。このような場合、現在の配電システムでは、電力の制御や保護が非常に難し
くなり、適切に対処することができない。従って、将来の電力システム、特に需
要家にもっとも近い配電システムには、さらなる高信頼性・高柔軟性が求められ
ている。このようなことから、世界中で様々な新しい電力輸送・電力供給の形態
30
が検討・実証され始めてきている。
以上、電気事業を取り巻く最近の話題、低炭素社会実現のためのクリーンエネ
ルギー技術開発への取り組み、再生可能エネルギーの特徴及び次世代エネルギー
ネットワークと期待されているスマートグリッドの利害得失について述べられ
た。
3.スマートグリッドの光の部分
以上「2.スマートグリッドへの期待」で述べられているように、スマート
グリッドには色々期待が込められており、これらの期待は欧米諸国の抱えている
様々の問題を解決することから端を発している。この期待が実現すれば、非常に
良いこと尽くめで素晴らしい社会になるであろう。
4.スマートグリッドの影の部分
欧米で提案されているスマートグリッドをそのまま日本に適用出来るであろう
か。
日本は、そんなに積極的に取り入れる事にならないのではないか。
信頼度は世界一、広域運用・配電系の自動化も進んでいる。
ところがアメリカは、頻発する大停電、この30年間で10数回大停電が有り、過
去10年間で8回発生している。そう言う事でなんとか送電系統を直さなければい
けないと言う事情で、しかも近代化が遅れている。設備も老朽化している。
欧州は、スーパーグリッドと言って、アフリカまで連携してループを作ろうと
している。スマートグリッド的な考えで再生可能エネルギーが入りすぎて、しか
も偏在している。老朽化した設備の問題もある。
5.日本のスマートグリッド
アメリカやヨーロッパと比べて日本はスマートグリッドに対する見方は違って
くるだろう。
配電の自動化、これは欧米に比べかなり進んでおり、省エネビル等は大分前か
らやっています。今更スマートグリッドだからと言ってやることもない。
デマンドレスポンスと言うのはなかなか入れにくいのですが、将来やる必要が
31
あり、手をつけていないから検証する必要がある。
分散電源、これは今、日本は一寸困っています。この解決のために、何かそう
いう制御系を上手く動かせる事が出来るなら、それは可能性がある。
分散電源をどんどん入れて電力系統の補助サービス(アンシュアリーサービ
ス)に使おうとしても、不安定電源を電力会社さんはアンシュアリーサービスと
して使う事はありません。
日本でスマートグリッドとして残されるものは、困っている再生可能エネル
ギーの大量導入とお客様に少しでも節約していただくことに尽きると思います。
日本の場合一番の課題はこれです。
・スマートグリッド的な十分な情報を手に入れて、資産管理をし、良い運用
をすることが必要。
・シミュレーターの開発。10年ほど前は分散電源系統連係と言うシミュレー
ションでしたが、今回は単独系統でうまく運用出来るかのシミュレーター
の開発。
・次世代エネルギー、これで各市町村にエコパークを作って子供達が遊びに
行き環境教育をする。
この三つです。この延長上にスマートグリッドが来ればと思います。
日本は良いマイクログリッドを作ってきたのですから、無電化地域とか、環境
途上国に展開していき、その後に、それで商売をしていただきたいと思います。
こう言うものを東南アジアにショーケースとして持って行って、その後展開し
て拡張するようなビジネスモデルが出来ればと思います。参入する会社は、今迄
の電力を中心とした供給側産業の電力メーカーさんだけでありません。需要側産
業のハードウエアから、消費者周りの色々なメーカーさんが入っています。メー
ターメーカー、家電メーカーもあります。ソフト会社、EMSマネジメントの会
社、IT産業等、産業中心が、供給側産業を中心に動いていたものが、需要側産
業を中心に動きだす事によって、新しいビジネスが生まれたり、産業構造が大き
く変わる。そして不況と言われたIT産業が復活してくればと思います。
電力会社は別に、スマートグリッドを作ろうとして商売をしている訳ではな
く、スマートグリッドは手段にすぎません。
本当の目的は、電力会社が電力を漓安定供給 滷少しでも安いものを提供 澆環
32
境改善、この三つを達成する為に行うわけです。
この上にスマートグリッドが入ってきますと、まず双方向通信と言う事で情報
提供が出来る。末端までモニタリングが出来、系統の広域監視・設備の状態監視・
再生可能エネルギー出力の予測が出来る。色々良い事が有りますが、いくらお
客さんに双方向通信をやってみても、需要家反応、デマンドサイドマネジメント
(DSM)、リアルタイム料金、等日本では出来ません。何故かと言うと、50KW以
下は事業化されていません。だからリアルタイム料金と言うのは適用出来ないの
です。漓メーターを取り換えなくてはならない 滷お客さんが自由に電力会社を
選べるようになればリアルタイム料金やDSMは出来ますが、これはまだ大分先
の話です。
これをやるには第三の規制緩和が必要です。
問題は、漓省エネビル、日本のビルは非常に努力して省エネしているのでこれ
以上は無理であろう。滷日本では、学生の家までブロードバンドが来ているので、
デジタル社会への移行とアメリカが言っているのは日本ではもうとっくにやって
いる。澆品質も世界一である、これ以上金掛けて良くする必要はない。潺自動復
旧なども当たり前である。
残るのは、高効率機器を導入したり、熱の利用をする事である。更にピーク
カットをしてもらう。電気自動車が入ってくる。それを支えるためにはピーク
カットには貯蔵。もう一寸進みますと、十分に電力の全体の把握。それに設備が
判るのであれば、こう言った物で信頼性を考えながら、補修を行ったり、最終的
にはアセットマネジメントと言う事でRCM注2、RBM注3、EAM注4とかにこう云っ
た情報が使えるのではないかと思います。
また、こう言うものが入ってくるのであれば、もう一度配電系を見直す必要が
あるのです。日本はいまだに100V配電、これを200Vではなく、400Vにしてはど
うか、400Vにすると半分が200V、その半分が100V。それから2万ボルト、それ
から直流配電、日本が考えるならばこう言う事ではないか。要するに、アメリカ・
ヨーロッパ型のスマートグリッドがそのまま適用出来るものではなくて、日本の
利益になる様なスマートグリッドを考えると言う事です。
33
質疑応答
Q1:スマートグリッドに使われる通信制御の新技術について
A1:スマートグリッドは既成技術の集合で、新規に発生するとすれば、家庭
周りのエネルギー運用のソフトウエアを開発が考えられる
Q2:スマートグリッドに対する早稲田大学の取り組み方について
A2:琉球大学と「再生可能エネルギーの有効活用のためのクラスター拡張型
電力供給ネットワーク」の共同研究と現在研究室ではシミュレーション
が終わり、実証段階に入っている
以上
注記:
注1)SMES:スーパーコンダクティング マグネチック エナジー ストラージ
注2)リスク コントロール マトリクス
注3)リスク ベース メンテナンス
注4)エンタープライズ アセット マネジメント
講演録作成:活性化委員会 講演会担当
34
ベンチャー企業紹介
「エンジニアがスターになれる会社」を目指して
「アクセラテクノロジ」代表取締役 進藤 達也(1983年電通)
企業向け検索の専業ベンダー
「アクセラテクノロジ」
私が代表取締役社長を務めるアクセ
ラテクノロジ株式会社は、2001年に富
士通のベンチャー起業制度で設立され
た「企業向け検索」の専業ベンダーで
す。 検 索 と い う とYahoo ! やGoogleと
いったインターネット検索が先ず思い浮かぶと思いますが、私たちは企業の中で
使われる検索ソフトウェア(Accela BizSearch)を開発しています。情報共有を
目的にファイルサーバーやLotus Notesのようなグループウェアを串刺し検索す
る社内情報ポータル、企業ホームページやショッピングサイトの商品カタログを
検索するWebサイト内検索の2つが主な用途です。研究者の方に馴染みの論文
検索CiNiiにも採用されています。ニッチな市場ではありますが、おかげさまで
設立以来9年間で1570サーバの導入実績(2009 年11月)ができ、国産検索ベン
ダートップのシェアの座を掴むこともできました。
留学先のスタンフォード大学での衝撃
私は1983年に電子通信学科(大石進一研究室)を卒業し富士通株式会社に入社
しました。富士通では専用計算機やスパコン(スーパーコンピュータ)の技術一
筋に18年間携わった根っからのサラリーマン技術者です。回路の設計もプログラ
ミングも楽しくて夜中まで夢中になったものです。一方、営業の経験などありま
せんし、経営なんて無縁のものと思っていました。そんな私が米国シリコンバ
レーの真っ只中にあるスタンフォード大学に社費留学し日本との違いに衝撃を受
けました。そこでは優秀な学生が出来たてのベンチャー企業に就職したり、ビジ
ネスとは一番遠い存在と思っていた大学教授が次々起業するのです。Ph.Dクラ
スの研究者が、お客様の現場で価値提案をするわけですから、日本企業の研究所
のスピード感覚では勝負にならないと感じました。いつかは自分も技術をベース
に起業してみたいと思ったのはこの時です。
35
スパコン用に開発した「検索」で起業
留学から戻り、スパコンを事業化するプロジェクトに携わりました。しかし、
思ったようにはいかず5年ほどで撤退する状況になりました。スパコンは自動
車でいえばF1のようなもの、世界一になることと利益を生み出すことの両立は
大変難しいのだと思い知らされました。スパコンは撤退しましたが、その応用
として開発していた検索技術には可能性を感じていました。1990年代末頃、社内
のPC普及とともに電子文書も大量に作成されるようになり、その検索ニーズが
大きくなると考えていたのです。「いつか自分も起業したい」という思いが蘇り、
富士通の「ベンチャー制度」に挑戦する決意をしました。職場には内緒にしつつ
本社にある審査部門に通い、その度に徹夜で書き上げた事業計画書をつき返され
る日々が始まりました。
「その事業計画でベンチャーキャピタルから出資をとり
つけること」という難題も出されました。結局、会社設立の社長承認が下りるま
でに1年かかりましたが、富士通の審査部門やベンチャーキャピタルの厳しい目
で見られ、熟考を重ねた経験は良かったと思います。おかげで創業以来9年間会
社を成長させてこられました。このような審査無しに、思いつきで起業してしま
う事を考えるとゾッとします。きっと1年ももたなかったでしょう。
ソフトウェア製品開発にこだわる
学生向けの講演を依頼された際に「ITの仕事は3Kだよ(キツイ、カエレナイ、
キュウリョウヤスイ)」という発言を聞き、悲しい気持ちになりました。人月単
価いくらで技術者を派遣したり、納期に追われて毎日残業している受託開発の印
象が強いのでしょう。一方、私たちは「ソフトウェア製品」の開発にとことんこ
だわっています。労働集約型の受託開発と異なり、製品開発の事業モデルでは、
製品を1社に売ろうが100社に売ろうが開発原価は変わりません。社員数や労働時
間に依存しない事業成長を描けます。なにより自分達が企画し創り上げた製品が
広くお客様に受け入れられたときの喜びはエンジニア冥利につきます。シリコン
バレーには「○○製品を開発した誰それ」と有名人エンジニアが何人もいますが、
3Kどころか「スター」扱いです。私の夢は、アクセラテクノロジをそのような
「スターエンジニア」を生み出せる会社にすることです。4年前から新卒社員の
定期採用を始めました。現在、製品開発を通して若手社員がコンピュータの仕事
に誇りを感じ、社員と会社が一緒に成長できる舞台づくりに日々取組んでおりま
す。EWE会員の皆様には、引き続きのご支援とご指導をよろしくお願いいたし
ます。
36
退任に際して
「理工学部この40年」
情報理工学科 教授 白井 克彦
私が電気工学科を卒業したのは1963年(昭和38)
年であるが、前年の1962年に早稲田大学は創立80周
年を迎え、理工学部の強化を記念事業の一つの柱と
して、理工学部キャンパスを当時大久保キャンパス
と呼ばれた今の場所に移すこととした。1967年にそ
れは完成するが、学生の数も増えてほぼ現在の数に
なった。その後急速に大学院、特に修士課程の学生
が増加して、現在は学部卒の60%以上が大学院へ進
学するようになり、ほぼ1万人の学生を擁する大きな理工学部になった。
この間の40年余を考えると、理工学部も昭和40年代は学生紛争の混乱の時代が
あったが、1988(昭和63)年に理工創立80周年を迎えて、漓大学院の教育体制の
充実滷研究体制の強化澆国際交流の促進潺学術奨励・奨学制度の充実潸社会との
新しい連携を基本課題とした「理工系将来計画」が立てられた。
明治通り沿いのツインビルが卒業生や企業の大きな協力を得て完成し、理工学
研究所は理工学総合研究センターに衣替えして、産学協同研究など、研究体制が
著しく強化された。
将来計画で示された改革を大きく実現したのは、1995(平成7)年の大カリキュ
ラム変更で学部・大学院の一貫教育を大幅に強化しようとするものであった。こ
の改革は、とりわけ初年次の教育の改善に力が注がれた。この意味は、当時既に
進みつつあった理工離れなどの影響から、理工基礎教育の見直しから入らなけれ
ば、レベルの高い理工学研究者、技術者の養成はできないという考え方であった。
創立80周年は、理工学総合研究センターという新しい研究体制の確立と学部新カ
リキュラムの実行という2つの改革によって、理工系の教育、研究を刷新した。
そして、その次の理工改革は、2008(平成20)年の創立100周年に大々的に行
われた。これらは大学全体で進められた学術院体制という新体制も影響してい
る。学術院は学部と大学院の一体的な運営を目指した教授会の基本単位である。
理工学術院は3つの学部とそれに接続する3つの研究科と国際情報通信研究科、
37
北九州の情報生産システム研究科、環境エネルギー研究科の3独立研究科を含む
ものとなった。これに伴って大幅な学科の再編が進み、新しい学問研究領域の
展開に対応することも行われた。とりわけ、これまで早稲田大学が弱かった、生
命科学や医学面の教育研究が初めて表面上に現れた。生命医科学科はまだ小さな
芽かもしれないが、今後、早稲田大学が理工学部、人間科学部、スポーツ科学部
を中心に健康、医療分野で大きな力を発揮して行くことになる確固とした基盤
を設けたと言えるだろう。特に、東京女子医科大学と共同で設立した研究施設
「TWIns」は理工学と医学の研究者や実務者が場所を共有して研究開発を行う画
期的な体制を実現したもので、国内外でも大変注目を浴びている。2010年4月か
らはグローバル30に指定された国際的なクラスも開講される。多くの外国人が理
工学部に入学してくれるだろう。また、東京女子医科大学、東京農工大、東京都
市大学と共同した3つの新しい共同大学院が生まれる。異なる大学法人間で共同
学位プログラムを作るという制度は2010年4月文部科学省が設けたもので、大学
間の密な連携を可能にする画期的なものである。早稲田大学はこれまでにも、海
外の大学との広い連携、近隣の大学とはf-campusのような単位互換、同志社大学
との学生交換は古くからであるが、国内の大学や研究機関との連携協定など可能
な限りオープンな教育、研究の環境作りを目指してきた。最近では5大学(東大、
京大、慶大、立命大、早大)で米国ワシントンDCに、日米関係を中心とする若
手人材育成を主目的にした研究所を設立した。
今回の新制度による共同大学院は、博士課程が中心で小規模なものであるが、
レギュラトリーサイエンスや食の安全、高度な原子力技術者の養成など、現在の
社会の要請の高いものに理工学部が対応することになる。
余談であるが、この新制度によって新しい共同学位プログラムを2010年から設
置するのは、結果的に早稲田大学を中心とするものしかなかったのは、日本とし
ては少し残念である。このような所でも、理工学術院のダイナミズムは遺憾なく
発揮されていると言える。
かけ足で私の過ごした理工学部の40年余の中で印象に残るものを思い出すまま
に書いてみた。勿論個人的にはこの間とりわけ卒業後すぐには、非線形振動の研
究に従事し、その後は加藤一郎先生らのロボット研究に加わり、そこから音声言
語に関する研究を展開することになった。多くの学生達と楽しく送った日々や、
いろいろな学会での先輩や仲間達、企業の人々との勉強会や共同研究など、終わ
れば瞬く間の出来事のようでもある。その過程の総括もそのうちしてみたい。
38
修士課程修了にあたって
電気・情報生命専攻 大橋 政貴
(内田研究室)
早稲田大学での6年間は、自分にとってかけがえのな
い日々の連続でした。学部生の間は講義や部活、アルバ
イトなど、忙しくも普通の大学生活を送っていました。
学部3年の研究室配属では、ものづくりをやりたいとい
う思いと、自由に自分の考え、アイデアを形にできるこ
とに魅力を感じ、内田研究室に所属させていただきまし
た。一つの転機となったのは4年になって卒業研究に着手して間もなくのことで
した。もともと、私は学部で卒業しようと考えていました。卒業研究では、修士
1年の先輩がその面倒を見ることになっているのですが、研究の相談に行くと必
ず何か研究のヒントを得ることができました。その時、修士の先輩との学識の差
に愕然とし、大学院へ行くことを決意しました。修士に進学してからは、研究は
もちろんのこと、行き詰ったり成果が出た時などは研究室の仲間と飲みに行った
り日帰りでバーベキューをしたりと、良い気分転換をすることができました。
修士になってからの最も貴重な体験は、修士1年から携わった企業との共同研
究プロジェクトです。社員の方々と1月に1度はミーティングをし、ゼミとは異
なる緊張感の中で内容の濃い議論が交わされました。気がついたら日がすっかり
落ちているといったこともたびたびでした。また、共同研究を通じて、私は物事
をシンプルにすることの大切さを知ることができました。制御に限らず、研究で
は複雑な手法を用いることが多いです。しかし、手法を適用して出てきた結果に
対し、しつこく解析をし、表面化していかなければ世に出していくことはできな
いのだということを感じました。この経験は、社会に出てからも生かせるもので
あり、学生時代からそれを体験できたのは、大変幸運であったと思います。
最後に、今まで手厚く指導をしてくださった内田先生、秘書の井形さん、そし
て研究室生活を共にしてきた先輩・同輩・後輩のみんなと、影から支えてくれた
両親に心から感謝致します。
39
情報理工学専攻 相馬 翔
(中島研究室)
学部3年の終わり、私は就職か院進学か決断を迫られ
ました。私は学部3年までの学習内容に満足していまし
たが、一方で自分自身の強みというものを明確に打ち出
せずにいたため、専門性を深めるために修士課程に進み
ました。元々ユニバーサルデザインや、ユーザインター
フェース設計に興味があったため、認知心理学を絡めて
未来のコンピュータアプリケーションに関する研究を行っている、中島研究室を
希望しました。学部4年、修士課程2年と研究室で過ごしたこの3年間は、私が
3年前に持っていたイメージ以上に充実したものでした。
研究室に入り、まず驚いたのはその国際色の豊かさでした。研究室内には外国
人のメンバーも多く、研究室全体で国際的な研究を推し進めていく様子は、当時
の私には大変衝撃的でした。
そういった環境もあり、最初に関わったプロジェクトではフィンランド人研究
者と一緒に研究する機会をいただきました。プロジェクトが国際学会に採択さ
れ、海外の研究者達の前で自身の研究を発表できた時は嬉しく感じましたが、同
時に厳しい意見も多く寄せられ、国際的に認められる上でのハードルの高さを肌
で感じました。
また、中島先生の紹介で修士1年の夏にフィンランドのHIITという研究所で
1ヶ月間研究を行う機会をいただけたのは、修士課程の中でも自分の価値感を変
えた大きな経験でした。つたない英語で海外の研究者達と自分の研究に関して意
見交換を行い、限られた期間で最大の経験をしようと、様々な研究者の話を聞き
に走り回りました。
この様に、学部の頃には想像もできなかった経験を、私は修士課程でする事が
できました。研究の中で自分自身の強みも身に着ける事ができ、先輩や同輩、後
輩にも恵まれた、非常に幸福な3年間でした。研究室の仲間や秘書の川勝さん、
特に熱心なご指導と多くの機会を与えてくださった中島達夫先生には深く感謝致
します。本当にありがとうございました。
40
ナノ理工学専攻 深野 愼介
(庄子研究室)
あっという間の6年間だったなという印象を今受けて
います。学部3年までもそれなりに充実した日々でした
が、自分が特に成長したのは4年生で研究が始まって以
降の3年間だったなと感じたのでそれについて主に記し
ていきたいと思います。
研究室の活動に対して、これまで研究だけというイ
メージをもっていましたが、研究を4年生からはじめていくにつれて、人と人と
のコミュニケーションもとても大事にするなと感じ、それが私の研究と就職活動
においてとても役にたったと思います。
私の研究内容は人工筋肉や再生医療の足場材料への応用等へ期待されるファイ
バーの作製でしたが、研究に行き詰ったときのヒントは友人から得られたことが
多かったです。一人だけでは知り得ないことは多いことを学びました。また、研
究で夜遅くなったりするとどこかにみんなで食べにいったり、新しく配属された
人がいれば歓迎会、卒業前の追い出しコンパ、ゼミ合宿、グループ内で臨時で集
まったりと、社会にでてからはコミュニケーション能力は非常に重要と聞きます
が、これらの活動はその能力の向上に大きく貢献していたと思います。
このコミュニケーション能力は就職活動においてもとても生きました。就職活
動での面接で突拍子もない質問がとんでもアドリブで返せる力がついたりと自信
をもってのぞんでいくことができたと思います。また、EWEが開催して下さっ
た就職支援行事等のバックアップもあって就職氷河期再来かといわれる中、なん
とか志望していた会社から内定を頂けました。EWEにはこの場をお借りして御
礼申し上げます。
このように人間性豊かな先輩・同期・後輩に恵まれてこれから社会に出ていく
上での「生きる力」が身についたと思います。それを支えて下さった庄子先生・
秘書の錦織さん・関口先生をはじめとする研究室で私に関わった多くの方々、そ
して家族にこの場をお借りして感謝を述べたいと思います。ありがとうございま
した。
41
地方本部だより
中国地方本部だより
中国地方本部では、去る6月5日に広島アンデルセン(広島市内)において、
今年度の総会を開催しました。今年度は会場を交通の便のよい市内中心部に変更
し、18名の参加となりました。
総会後の懇親会では、成田誠之助EWE本部会長より早稲田電気工学会の歴史
を、その当時に活躍されておられた先生方の写真なども映しながらお話しいただ
きました。この中には、“裏のはなし”も含まれており、偉大な先生方の意外な
一面を知り、大いに盛り上がりました。また会場内では、成田会長にご持参いた
だいた早稲田大学学園誌「新鐘」などに加え、残念ながら総会にご参加いただけ
なかった方も多数おられたため、こうした方からいただいた近況等の一部も、参
加者に回覧させていただきました。参加者からは懐かしむ声などがあがっていま
した。
最後は、恒例の「都の西北」を全員で斉唱し、盛況のうちお開きとなりました。
中国地方本部では、より多くの会員の方と親睦を深めていくため、今後も総会
を定期的に開催する予定です。会員のみなさまには是非ともご参加いただきたい
と思っております。また、ご参加できない場合でも近況等をご連絡いただきたい
と思っております。なお、総会や懇親会等の開催方法なども含めまして、ご意見・
ご要望がございましたら、ご遠慮なく事務局までご連絡ください。
また、中国地方に新たに来られた方、また在住でありながら総会案内等の連絡
がない方、もしくはお知り合いでこのような方をご存知の方は、お手数をお掛け
しますが事務局までご一報をいただければ幸いです。(
『地方本部連絡窓口一覧』
参照) (森平祐次郎 記)
42
関西地方本部(WESK)
関西地方本部の主な活動は、年1回の総会・懇親会(WESKのつどい)と数回の幹事
会です。2009年度の総会はEWEより成田誠之助会長をお招き致し、2010年1月27日(水)
に、大阪梅田グランドビル19階「関西文化サロン」に於いて開催しました。
総会は、幹事団からの呼びかけが功を奏して昨年より10名増の48名の参加者を迎え、
活気ある会となりました。米澤毅会長(S53電工修.三菱電機)の挨拶に始まり、定例
議題の審議、また次年度より会長に就任される岡秀幸氏(S60通信修.パナソニック)
にも挨拶いただきました。EWE成田会長からは2008年3月の最終講義から抜粋し、「雑
学」と題して、歴代の有名な教授陣の人となりやご自身の幅広い研究内容、ご体験を、
ユーモアを含めて講演いただきました。また現在の大学の体制、理工キャンパスのイン
フラ整備の最新情報、Webニュースの配信に尽力されていることなどをお話頂き、出
席者一同引き込まれて聞き入っておりました。WESKにおいても、EWEの活動に倣って、
会員同士の普段の情報交換を活性化していきたいと考えます。
総会後の懇親会は、成田会長の同期である吉池南翔氏(S35電工)の乾杯のご発声で
始め、その中で米澤会長に講演いただきました。電力用開閉機器の技術アドバイザーと
して世界各地を飛び回る中で、欧米、中東の5カ国を例に挙げて特色を紹介されました。
地域ごとに文化、習慣は違っても、技術者として共通の言葉で理解し合えたことが最大
の喜びであるという内容でした。また、パナソニックで技術者として輝かしい業績を残
されている大嶋光昭氏(S48電工)の新刊著書「ひらめき力の育て方」が紹介されまし
た。その後、早稲田グッズの景品も用意したビンゴゲームで盛り上がり、早稲田校歌の
エール、これまた成田会長と同期の大阪工業大学.権田俊一氏(S37電工修)のご発声
による万歳三唱で、盛況のうちに閉会しました。
最後になりましたが、当日ご多忙な中ご臨席いただきました成田会長、また、ご協力
いただきましたEWE事務局の皆様に厚くお礼申し上げます。
さて近年、関西地区の各企業ともEWE卒業生の新入社員が減少していることから会員
の把握と総会出席の呼びかけに取り組んでおります。転勤で関西にこられた方、また会
員をご存知の方は、関西地方本部までご一報よろしくお願いします。
執筆:森 隆哉(S59電通.住友電気工業)
43
地方本部連絡窓口一覧
北海道地方本部
〒060−0006 札幌市中央区大通東1−2
北海道電力㈱ 工務部 電力システムグループ
松本 孝俊
電 話:011−251−4460
E-mail:[email protected]
東北地方本部
〒980−8550 仙台市青葉区本町1−7−1
東北電力㈱ 電力システム部
高田 大
電 話:022−799−2855
E-mail:[email protected]
北陸地方本部
〒930−8686 富山市桜橋通り3−1
北陸電力㈱ 富山支店 富山東総合制御所
小谷 政徳
電 話:076−442−9917
E-mail:[email protected]
東海地方本部
〒461−8680 名古屋市東区東新町1番地
中部電力㈱ 流通本部系統運用部
丹羽 祥仁
電 話:052−973−2546 (内線7718)
E-mail:[email protected]
関西地方本部
〒554−0024 大阪市此花区島屋1−1−3
住友電工システムソリューション㈱ 生産事業部
森 隆哉
電 話:06−6466−6541
E-mail:[email protected]
中国地方本部
〒730−8701 広島市中区小町4−33
中国電力譁 流通事業本部
角井 弘典
電 話:050−5521−1070(直通)
E-mail:[email protected]
九州地方本部
〒810−8720 福岡市中央区渡辺通2丁目1−82
九州電力譁 系統運用部 給電運営グループ
山下 哲吏
電 話:092−726−1721
E-mail:[email protected]
44
クラス会だより
電工29年会報告
2008年11月1日、“クラス会2008”を開催。常任幹事・榊原君のお世話で、今
年も日産横浜ビルを会場に、会員26名と共にお客様としてEWE会長の下村尚久
氏、同・会長代理 成田誠之助氏、ならびに木原女史を迎えての盛会。毎回、ゲス
トスピーカーをお招きして卓話をお願いすることにしており、今回は成田氏に
「大学の国内外の活動」と題してお話をいただきました。
引続き、今年度の物故者3名へ黙祷を捧げてから懇親会に入りました。この間、
恒例の近況報告は全員順送りを止めて、とくに国内外で特色ある活動をしている
クラスメートに話をしてもらいました。
(当番幹事・東野寿記)
45
1947年(S22)卒 電気通信学科 クラス会
平成21年4月16日、例年どおり大隈会館に集まりました。
この一年間に、クラス会仲間の2名が亡くなり、34名の卒業者中生存者が13名
となってしまい、さびしい思いに耐えません。
生存者も84、5歳となり、体調の問題もあって出席者は5名に止まりました。
お互いの近況報告を含む情報交換で会を進めましたが、現在では、学界、業界
に関心はあっても、現役で活躍する人はなく、趣味と健康や戦前戦後在学中の思
い出が話題の中心となりました。
今後も多数の出席は期待できませんが、数名でも集まれる時は行うという条件
で、指し向き来年の続行を約束して散会しました。
出席者(50音順) 赤松 正也、小黒 幸平、粟島 茂、野瀬 正純、和田 新
(赤松正也 記)
46
電気通信学科 1948年(S23)卒 クラス会
21年5月29日、今年も昨年同様JR品川駅東口の和食屋「旬香庭・麟」に10名
のクラスメートが参集しましたが大半すでに傘寿を過ぎ年々参加人数が減少する
のは止むをえないとしても、この一年間に安達定雄・白井三郎の両君が鬼籍に入
られたのは、非常に残念な悲しい出来事でした。全員で両君のご冥福をお祈りし
開会しました。
又反面今年は既に亡くなられた、田辺孝三郎・八田直也 両君の令夫人お二人
が特別参加して頂き本日のクラス会に綺麗な二輪の花を咲かせて頂き、又両夫人
はそれぞれの夫君と親交のあった級友との会話の中で、生前にご存知無かった話
し等を聞き、夫君への思慕を一層深められ会話がはずみ、今までに無い特筆すべ
きクラス会となりました。
今回出席された方々は皆元気で次回は大隈会館又はその周辺で行うことを約
し、最後に「都の西北」を三唱し散会しました。
出席者
伊藤 誠一 崎田 一夫 鈴木 淳夫 田辺 友子 竹内浩一郎 土井 督郎 中村 政義 八田 修子 八木 進一 三品 勝美
(竹内記)
47
電気通信学科 1951年(S26)卒 クラス会
今年の昭和26年卒電気通信学科クラス会は、平成21年5月19日、
「ホテル銀座
ラフィナート」で平山先生の御出席を頂いて開催されました。
卒業以来56年ということで、13名の逝去者除いた30名中12名の出席者というこ
とで年月の経過を強く感じました。平山先生にはお元気で毎年おいでいただき
我々大感激。今年も先生を囲んで近況や在学時代の思い出話などに楽しい一時を
過し、来年の再会を楽しみに散会。
来年の幹事は斎伯、力石両氏にお願いいたしました。
(幹事 谷池 記)
48
昭和48年(1973年)電気通信学科卒“アラ還”同窓会
21年6月27日(土)16時より大隈記念タワー(26号館)15階「レストラン 西北の風」
にて、昭和59年以来25年ぶりの同窓会を開催しました。57名の参加でした。
自分達は、いわゆる“団塊の世代”の最終に当たり、大学紛争(安田講堂事件により
東大入試が中止)、大学立法(大学自治の危機)、70年安保闘争、成田(三里塚)闘争
など学園紛争と呼ばれた激動の中での学窓生活でした。入学した年の秋頃まで、学校へ
行っても授業は無く、クラス討論を繰り返し、その後雀荘などで屯(たむろ)しました。
還暦に到達もしくは近くなっており、第二、第三の転機に差し掛かった頃であること
から、久々に会うことになりました。白髪も増え、頭も薄くなり、少々メタボ気味、少
しずつ姿形は変わっていましたが、面影はしっかり学生時代のままを残し、すぐ昔の雰
囲気に入っていくことが出来ました。乾杯の後、全員に研究室毎に一言ずつスピーチを
願い、写真に収めました。海外からも参加者があり、まだまだ現役で会社の中枢で活躍
する者、早々に退職して自分のやりたかった世界に入った者、悠々自適の者、様々の近
況が報告されました。
集合写真を撮影し、恒例の校歌を斉唱。一旦お開きとし、再び大隈講堂前で集合写真
を撮り、3年後の再会を約して、それぞれ小グループに分かれ暮れなずむ街に溶け込ん
でいきました。
なお、名簿の整備ではEWE事務局の協力を得、消息調査の輪を全員に広げることで、
行方不明者10名のみ(132名中)に追い込むことが出来ました。我々の学んだ“電子通
信”技術による電子メールの威力が発揮されたもので、電子通信学科に乾杯の際に謝意
が表されました。 (加藤 力 記)
49
電気通信学科 1972年卒業生 クラス会
72年度電気通信学科卒業生が30名、10月24日、
「新宿ライオン」に参集しました。
丁度60歳前後で「アラカン」として、勤務環境が変わる人が多いので、近況確認
を兼ねての報告会となりました。冒頭、大学で教鞭をふるっている高畑君から、
最近の早稲田の組織変更、人事往来の説明があり、続いて、出席者から、それぞ
れ健康自慢(病気自慢?)から始まって、起業で頑張っている仲間もいれば、ま
だ技術っぽい領域の前線で活躍する仲間、そしてディトレードで生活費を捻出し
ているもの、両親の介護で外出もままならない仲間、子育てが一段落して孫の話
になると目が細くなる仲間、更にはEメール全盛の世の中かと思うと、メール文
化に距離を置いて電話と書簡による仲間も何人か存在し、多士済々で、早稲田で
得た絆の確かさを感ずる機会でした。今後は時間に余裕が出てくるはずなので、
できる限り年に一回程度の開催を約して会を終えました。
(連絡役 小川)
50
昭和50年卒EWEのホームカミングデー
昭和50年卒EWE評議員(電気工学科)をお引き受けして十数年が経過し、こ
の間同窓会を開かなかったのが気がかりになっていました。
今回、卒業35年目のホームカミングデーの招待にあたって、「同窓会集合場所の
提供」があることを知り、8月から準備を始めました。校友会、EWEの事務局
のご協力で名簿を収集し、連絡先が判明している方々(約95%)にはがきをお出
ししました。
今回の出席者は写真の通り17名でした。久しぶりに再会し、旧交を温めました。
残念なのは、教室は飲食禁止でしたので1時間ほど懇談して解散しました。
成果の一つとして、連絡先がかなり判明しましたので、継続して同窓会を開いて
いこうと思います。
【出席者;敬称略】 秋山、阿部、飯島、臼井、大高、倉林、小泉、酒井、佐藤、相馬、
田中、土井、中村、平田、伏見、満生、吉田
昭和50年EWE評議員 佐藤勝雄 記
昭和50年EWE [email protected]
51
電気工学科1974年(S49)卒 同窓会
学部卒業から35年『電気工学科は・キャンパスはどうなっ
た?』。
大学を出て以来、西早稲田キャンパス(理工キャンパス)
に足を運んだ事のない面々も数多く、今回で4回目になる本
同窓会は、かつてはテニスコートであった場所に建った63号
館の学食『BASHAMICHI』の一角を借りて、平成21年10月
31日午後2:30より開催した。
当日は天候に恵まれ、会の前にキャンパスを一周してみた。建屋の陰から見上げた51
号館は青空に映えていた。変わらぬ教室棟・研究室棟、ゆとりのある中庭などにタイム
スリップをした思いに浸った。一方、明治通り側を塞いだ新しい建屋、地下鉄からキャ
ンパスに直接入る通路には驚いた。また、『周辺に雀荘がなくなったねえ。』と、誰かが
いっていたが、やはり時の流れは眼で見える。
今回48名の同窓生が全国から集まった。初めに、電気・情報生命工学科石山教授から
学部学科の再編成と他大学との連携などの現状を講演頂き、当時の理工学部電気工学科
のDNAをどこかに見つけようと注意深く拝聴した。
乾杯は尾崎名誉教授にお願いした。今年退官されたばかりであるが先輩として時代を
回顧されながら、研究者・技術者として世に出た我々に労いと励ましの言葉を下さった。
『乾杯』の音頭で皆ビールを飲み干した。
我々といえば、定年を間近に控えて、まだまだ第一線で活躍している人、子会社に
移った人、職を変わった人、リストラを受け入れた人、引退モードに入った人、様々だ。
それぞれが自分の心地よい居場所を探し始めている事が感じられる様な歓談のときを楽
しんだ。友との語りは懐かしく、いい時間であった。
2時間半はあっという間に終わるものだ。締めは盛り上げ上手な光成元伸君の指揮で
校歌斉唱と大学の発展にエールを送り、名残り惜しくも散会のときを迎えた。
『次回は
2年後』が別れの挨拶であった。 (竹田連 記)
代表幹事:和田雄次 他幹事:村田均、戸塚昇、太田利則、鈴木保男、荒木正治
52
寄 稿
平山博先生、米寿の会
主催 博友会
1月30日、懇親会の前に、63号館、2階02教室にて、11時より、先生のお話を
いただこうとしたら、卒業生、先に話をせよ、講評するとのことで、26年谷池、
32年 幕 田、37年 難 波、42年 高 島、45年
並木、52年安達、58年福岡が思い出を
語った。40分の先生の話のあと、米寿
記念品は、世界で一番おいしいといわ
れるお米;魚沼産コシヒカリ、130裴、
約2俵。うち半分は、お祝いのおすそ
わけとなり、参加者全員500裼をおみやげとしていただいた。
懇親会は一階[馬車道]
;平山研卒、現役教授、大附先生の挨拶、参加最年長
23年高橋澄夫の乾杯の後、懇談。卒年グループ順に10名ずつ壇上に上がり、挨拶
と写真撮影。
校 歌 斉 唱 は50年 黒 岩 の 音 頭 で。14
時 過 ぎ お 開 き。
(YouTube校 歌 音 声 入
り ア ル バ ムhttp://www.youtube.com/
watch?v=xyq2bE3QSrkを ご 覧 く だ さ
い)。
参加者140名、平山研究室出身以外の
参加者多数。340名に通知を発送。住所不明者10名程度。
なお、毎月、第二月曜11時30分から、大隈会館にて平山先生を囲み、昼食会(ミ
ニ博友会)を開催しております。平山先生ゆかりの方、おいでください。 昭和35年卒 塚田 啓一 記
* 会員の皆様からの寄稿をお待ちしております。
53
EWE活性化委員会の活動状況
EWE活性化委員会
皆様ご承知の通り、2008年2月にEWE活性化委員会が発足した。この委員会
の目的は現役を退いた企業OBのまったく自由なボランティア活動で、公式な
EWEの事業を推進する理事会の活動を補完する活動を行なうことである。
種市 健(2004年度EWE会長)が委員長で、以下、下村尚久(2008年度・同)
をリーダーとして10人のメンバーで学生、教職員、卒業生へのサービス向上を目
指して活動している。
委員会には基本問題部会、学生対応活動部会、広報活動部会、講演会活動部会
があり、次のような活動を続けている。
1.基本問題部会
会員へのサービスの基本となる会員メールアドレスの整備
発足時には約1,000人分であったが、クラス毎、研究室毎に名簿を入手して、
ようやく3,100人分まで増えた。大変な工数を使っている。しかしまだ会員数
20,000人のうちのわずかである。
2.学生対応活動部会
2.1 企業説明会の実施
企業で活躍している先輩諸兄に来校願って、3学科、研究室横断で説明会を
3年間、2月の就活シーズンに2日連続で実施して好評を得た。
参加企業数は初年度12社から3回目の今年は28社へ増加。参加企業はいずれ
も業界を代表する企業である。参加学生は2日間でのべ250名。なお、企業か
らは参加費を頂き会場費や懇親会費用に充当している。先輩諸兄のご協力に重
ねて感謝いたします。
2.2 企業見学会の実施
昨年から実施。夏休みに新日鐵君津製鉄所にバスと弁当付きの招待を受け、
高炉やH型鋼圧延工程などを見学。午後は東京電力の川崎の最新式LNG発電所
を見学、59%という高い熱効率のコンバインド型の説明を受けた。M 1と3
年生を中心に約50名が参加した。
54
ま た、10月 に は 武 蔵 野 市
にあるNTT技術館、続けて
日本無線を訪問した。
日本無線ではレーダー工
場を見学したが、合わせて
卒業生がどんな仕事をして
いるかの紹介があり学生に
はこちらも有意義であった
と思われる。
写真 9月6日見学会 於:新日鐵
今年も実施するので会員諸兄のご協力をお願いしたい。
3.広報活動部会
Webニュースをメールで配信している。通算44号になる。講演会や100周年
行事など学内トピックス、会長挨拶、場合により訃報などである。米国大学留
学生から後輩を激励する投稿もあった。
届いていない方は事務局へメールアドレスの登録をお願いします。
[email protected]
4.講演会活動部会
会員と学生の両方を対象として講演会を実施した。昨年度分は昨年の会報に
既報であるが、「微小ロボットによる体内探索から北極でのマンモス探索まで」
と題して東京慈恵会医大 教授・高次元医用画像工学研究所 所長 鈴木直樹
(昭51通)氏の講演。
今年度は、種市活性化委員長の挨拶に
続き理工学術院環境総合研究センター横
山隆一教授による、時代にマッチした最
新の話題である「スマートグリッドの光
と陰」の講演が豊富な資料に基づいて行
われた。
タイミングも良く、63号館202号大
写真 12月22日講演会風景
教室を満員にするほどの盛況であった。
丁度2年間活動してきたが、理事会をサ
ポートする実務をやってきた。活動を通して会費の徴収促進も目的にしている
が、一朝一夕には行かない。会員諸兄のご協力をお願いします。
55
EWE三月会2009年度活動報告
毎月第三月曜日に開催しているEWE三月会ですが、2009年度は情報通信系と医学系
との連携分野で活躍されている先生方をお招きし、主に「健康・医療」をテーマにした
下記講演を開催し、活発な質疑応答もあり、参加者からは大変好評でした。
1月例会:1月20日(月)「インターネットの構造とその活用」
早稲田大学 基幹理工学部情報理工学科 教授・学科主任 菅原俊治先生
2月例会:2月16日(月)「機械工学と医学の融合による再生組織開発への挑戦」
早稲田大学 高等研究所 准教授 岩崎清隆先生
3月例会:3月16日(月)「インターネットの新潮流∼消費者が創り出す文化」
株式会社ともクリエーションズ 代表取締役 渡邊桃伯子氏
4月例会:4月20日(月)「電力市場の新たな課題と低炭素社会実現のための技術開発」
早稲田大学 環境総合研究センター環境・エネルギー研究科 教授 横山隆一先生
5月例会:5月18日(月)「医療ロボットの実用化を目指して」
早稲田大学 理工学術院創造理工学研究科 総合機械工学専攻 研究院講師 岡本 淳先生
6月例会:6月15日(月)「コンピュータシミュレーションによる医療支援技術への貢献」
早稲田大学理工学術院 教授、上海交通大学 医学部・工学部 客員教授 銭 逸先生
7月例会:7月21日(火)「再生医療本格化のための細胞シート工学」
東京女子医科大学・先端生命医科学研究所 教授 大和雅之先生
9月例会:9月14日(月)「ASMeWからTWInsへ:融合研究と人事育成」
早稲田大学 理工学術院先進理工学部 生命医科学科 教授 朝日 透先生
10月例会:10月19日(月)「予防医学的観点からみた新型インフルエンザ」
早稲田大学 人間科学部健康福祉科学
科 教授 町田和彦先生
11月 例 会:11月24日( 火 )「 ス ポ ー
ツと健康、あれこれ」
首都医校校長、東京大学名誉教授、
日本フィットネス協会会長、国際市
民スポーツ連盟副会長、宮下光正先
生
写真 EWE三月会での活発な質疑応答の場面
EWE三月会幹事・事務局 唐澤 豊(昭和45年電気)記
56
研究室対抗ソフトボール大会
毎年恒例であるEWE主催のソフトボール大
会、2009年は11月6日(金)に江戸川河川敷ソ
フトボールグラウンドにて開催されました。
1週間ほど前から天気が崩れてしまい、気温
は11月にも関わらず10℃を下回る日もありまし
た。しかし当日は見事に晴れ、気温も20℃ま
で上がり、絶好のソフトボール日和となりまし
た。
今年はコートを6面借り、19チームでトーナメント戦を行いました。試合開始は9
時を予定していましたが、その1時間以上前から集合して練習を始めていたチームが多
く、気合のほどがうかがえました。試合は1回戦から白熱し、とてもレベルの高い接戦
となりました。試合後、惜しくも負けてしまったチーム同士ですぐさま試合を組んでい
るところを見ると、ソフトボールをとても楽しんでいるのがわかりました。お昼には各
チームにお弁当とお茶が配られ、和やかな雰囲気の中、試合で疲れた体を癒していまし
た。午後の試合はさすがここまで勝ち上がってきたチームらしく、良いプレーが随所に
あらわれていました。見ている方も声を出したくなるほどの試合でした。そしてやって
きた決勝戦は、若尾研同士の対決に、そして3位決定戦も岡野研同士の対決になりまし
た。1つの研究室から2チーム出場していた研究室が最後まで勝ち上がるのはとてもす
ごいことだと思います。そして、結果は以下のようになり、11月13日に行われたEWE
合同会議懇談会にて表彰状と副賞が授与されました。おめでとうございます。来年も是
非参加して、ソフトボール大会を盛り上げて下さい。
優勝:若オッパッピーズWEST(若尾研)
準優勝:若オッパッピーズEAST(若尾研)
3位:Pinopsins(岡野研)
また、今年は用具の紛失が多くあり
ました。特に私物を貸してくれた方の
ものが数点紛失してしまったことはと
ても残念です。今後は、みんなが気持
ちよくイベントを終われるように物の
管理をきちんとしましょう。
来年以降もEWEソフトボール大会を
優勝した若尾研の皆さん
よろしくお願いします。
学生部会委員・情報理工学専攻 修士1年 劉 迪
57
2009年度修士論文一覧
<電気・情報生命専攻>
石山 敦士 研究室 http://www.super.elec.waseda.ac.jp/
飯島 良一
ワーキングメモリ活動時のBeamformer法による脳内複数信号
源推定を用いた高次脳機能解明に関する研究
岡田真由子
知覚交替時における脳活動に関する研究
川井 優季
YBCO超電導コイルの機械的・熱的特性評価
河野秀太郎
YBCO超電導線材の過電流通電による特性劣化に関する研究
佐藤 俊祐
275kV系統YBCO超電導ケーブルの熱的・電気的特性評価
舘野 裕介
心筋梗塞モデルマウスを用いた心磁図計測による病態評価方法
の開発
陸 旭棟
粒子線がん治療用加速器応用を想定した高温超電導線材の耐放
射線性評価
井上 宏子 研究室
山際 泰亮
PC12におけるZonisamideのドーパミン経路に対する影響
井上 真郷 研究室 http://www.eb.waseda.ac.jp/m_inoue/
荒木 佑季
混合Bernoulli分布に基づく変分Bayes 法による連想記憶モデルの解析
岡本 勇人
可変長圧縮基準による頻出部分文字列検出
河合 真臣
ハーツにおける対戦相手の戦略推定
塩塚丁二郎
階層パターンを持つ自己相関型連想記憶モデルのPCAによる解析
田村 健一
Bowman-Levin法による低密度パリティ検査符号の復号
岩崎 秀雄 研究室 http://www.f.waseda.jp/hideo-iwasaki/
岩森 俊介
多細胞性シアノバクテリア Anabaena sp. PCC 7120のヘテロシスト
パターン形成と細胞周期分裂の関係
上原 惇
ゲル内部に生成させた微量な流れがPC12細胞の突起伸長方向に与え
る効果
大坪 洋子
単一細胞の機能解析に向けたマイクロ流体システムの構築
細川 徳宗
暗記におけるシアノバクテリア概日および光周的転写制御機構の解明
牧野 匡利
変異型SOD1を高発現している運動ニューロン用細胞の酸化ストレス
への応答
58
松木健太郎
細胞接着制御と接着パターンがNIH3T3細胞集団形成に及ぼす影響
松本 和晃
新口動物における段階的なメチルかパターンの変化
吉野 修弘
新規培養基板を用いた細胞体の形状操作による細胞ネットワークの構
築と幹細胞の分化誘導
岩本 伸一 研究室 http://www.pwrs.elec.waseda.ac.jp/
植田 圭輔
供給端予備力および線路潮流感度を用いた電力流通設備増強計画の一
手法
大崎 裕太
N-1事故を考慮した地域間連系線の過渡安定度ATC算出手法
栄田 真吾
VMPIと限界負荷倍率を用いた電圧安定度予防制御
富田 泰典
NAS電池システムの発電機母線設置による過渡安定度向上策に関す
る一考察
福岡 卓也
H∞制御理論によるPSS自動設計並びに適応型PSS設計に関する研究
堀内 聡吏
系統の不確実性を考慮した負荷周波数制御系の一設計手法
宇闍 勝之 研究室 http://faculty.web.waseda.ac.jp/utaka/
今寺 泰章
光集積デバイス用a-SiGe(H)薄膜の異種基板上への堆積技術
漆谷 直之
SOA及び長周期グレーティング装荷非線形方向性結合器による高速
光信号再生に向けた検討
高崎 紘一
金属グレーティングを装荷した導波路型表面プラズモンセンサの解析
と基本特性の評価
中村 真也
多モード干渉導波路による4×4多機能光スイッチに向けた検討
内田 健康 研究室 http://www.eb.waseda.ac.jp/uchida/
大橋 政貴
データベース型モデリングによるマンマシン協調システムの構成
岡田 知
アトラクタ設計による小型飛行船の自律的な周期運動の実現と解析
松澤 陽司
同一非結合システム群に対する分散型LQG制御
三井 丈史
Ubiquitin Carboxy-terminal Hydrolase L1(UCH-L1)の新規機能の
解明
森田 朋徹
LMIの分解を用いた同一非結合システム群に対する分散制御
大木 義路 研究室 http://www.eb.waseda.ac.jp/ohki/
大上 真平
LaAlO3のTHz誘電分散
夏井 正嗣
プリント配線板材料におけるパルス静電応力法によるエレクトロケミ
カルマイグレーションの検出
根本 祐紀
可塑剤をブレンドしたエステル化澱粉の誘電特性
59
彦坂 早紀
シンジオタクチックポリスチレンとポリフェニレンサルファイドの誘
電特性
平田 英治
LaAlO3の紫外光励起フォトルミネセンス
藤井 晋司
高速重イオン照射を用いたTiO2基板の結晶形制御と光触媒特性
前田 淳
金属ナノ粒子の局在表面プラズモン共鳴を利用したTiO2光触媒の高
効率化を目指した研究
岡野 俊行 研究室 http://www.eb.waseda.ac.jp/okano/
庵 泰徳
ニワトリのさまざまな臓器におけるD-serine代謝に関する研究
倉科 望
変異体を用いたニワトリクリプトクロム4の機能解析
鯉沼 正美
行動学的アプローチによるヒヨコの磁気受容能の解析
小林 拓司
ゼブラフィッシュの青色光受容体候補分子zCRY4の発現解析
前場 航
ウズラクリプトクロム4の一次構造と局在解析
竹内 崇裕
アフリカツメガエルXenopus tropicalisにおけるクリプトクロム分子
群の同定と性状解析
中島 淳
RNAiによるニワトリ松果体におけるcCRY4の機能阻害
加藤 勇 研究室 http://www.waseda.jp/sem-profkatoken/index.html
吉田 樹
窒素プラズマで作製したa-SiNHナノボール膜中のSiナノクリスタルか
らのPL発光特性
胡桃坂 仁志 研究室 http://www.kurumizaka.sci.waseda.ac.jp/
鎌滝 千晶
イネ減数分裂期組換えタンパク質DMC1の機能・構造解析
川口紘一郎
ヒストンのアセチル化を模倣したヌクレオソームのX線結晶構造解析
佐川 智彦
大腸菌染色体分配に働くMigPのX線結晶構造および生化学的機能解析
佐藤 浩一
FANCD2の生化学的機能解析
町田 晋一
RAD51およびRAD51Bと相互作用する新規タンパク質EVLの生化学
的解析
小林 正和 研究室 http://www.eb.waseda.ac.jp/kobayashi/
今田 将太
低転位ZnMgTe/ZnTe導波路の作製と光閉じ込め効果の改善
馬場 俊彰
A面とC面サファイア基板上へのZnTe薄膜の作製と配向性の評価
山本 琢磨
高発光効率化に向けたNd:YAGナノ粒子の結晶性の改善
柴田 重信 研究室 http://www.eb.waseda.ac.jp/shibata/
岡田 和也
マウス小腸の糖吸収に関するセロトニンのリズム性制御
60
久保 健太
LPS投与による免疫活性化がマウス気道狭窄日内リズムに及ぼす影響
田原 優
視床下部内側野破壊後の肝臓Per2発現リズムと行動リズムへの食餌
堂本 隆壮
外界の温度変化がマウス生体の時計遺伝子に与える影響
二宮 碧
社会的敗北ストレス負荷によるうつ病モデル動物作出の試みと、シグ
同調と光同調の影響
マ1受容体アゴニストcutamesineの影響
藤森亜紗子
代謝型グルタミン酸受容体タイプ5(mGluR5)ノックアウトマウス
の統合失調症モデルとしての可能性
宗田 孝之 研究室
小泉 博郎
モデル皮膚の光学的特性
竹下 直樹
色素性皮膚病変におけるメラノーマ鑑別パラメータの探索
寺川 洋平
誘導性遺伝的標識システムを用いた大脳皮質発生予定運命地図の作成
藤井 十三
爪甲色素線状の悪性/良性鑑別システムの予備的検討
山田 綾香
中赤外吸収スペクトルを用いたDHICA二量体の異性体判別
高松 敦子 研究室 http://www.eb.waseda.ac.jp/takamatsu/Welcome.html
平井 友
真正粘菌変形体におけるアロメトリックスケール則
平賀 雅隆
現場型微生物遺伝子解析装置の高機能化
松本 秀明
真正粘菌変形体の結合振動子系における相互作用の環境依存性
三宅 智貴
SIRモデルに基づく感染系モデルの作成と解析
横谷佳世子
真正粘菌変形体における環境認知基準の定量化
武田 京三郎 研究室 http://www.qms.cache.waseda.ac.jp/index-j.html
住家 紀人
ペプチドナノチューブにおけるイオン伝導機構の動力学
多川 知希
量子閉じ込め場における荷電二粒子のクーロン自励振動
根岸 佑樹
2次元量子場に閉じ込められた少数n電子系の基底状態
深澤 智
GaSb/GaAs(001)系へテロエピタキシャル成長のエネルギー論
堀越 佳治 研究室 http://www.eb.waseda.ac.jp/horikoshi
岡田 憲治
RF-MBE法を用いたa面サファイア上へのCu-doped ZnO の薄膜成長
林 剛史
多価金属フラーレン複合体を用いた有機薄膜太陽電池
東 千博
半導体in-planeデバイスにおける負性微分抵抗と量子化コンダクタンス
吉田 直人
RF-MBE法で成長したGaNの結晶性のドーピング効果
吉村 育雄
RF-MBE法を用いたガラス基板上へのZnO薄膜成長
61
松本 隆 研究室 http://www.eb.waseda.ac.jp/matsumoto/
上條 秀一
遮蔽を考慮したCross Entropyに基づく尤度計算によるリアルタイム
複数物体追跡
徳田 貴昭
ディリクレ過程事前分布モデルに対する事後確率最大化EM アルゴリ
ズムの検証とトピック言語モデルへの適用
原 美咲
動画像における顔特徴点抽出の高精度化 ∼ディリクレ過程事前分布
EM アルゴリズムを用いたクラスタリングアプローチ∼
藤本 陽平
LAMP-2ノックアウトマウスにおけるGAPDHを介した神経細胞死の
機序
八木佑太圭
Monte Carlo based HMMによる脳波Motor Imagery判別
矢崎 智浩
ベイズ隠れマルコフモデルを用いたスポーツイベント検出の高度化
村田 昇 研究室 http://www.eb.waseda.ac.jp/murata/
岩瀬 晶
スパースコーディングを利用した画像超解像
遠藤 圭介
マルチエージェント環境における行動選択の強化学習
金子 瑛士
機能的MRIによる脳波BCI操作時の脳活動計測
関 光宏
関数近似器の積分表現を用いた基底パラメータの推定
関 祐太郎
グラフラプラシアンを用いたモデルによる日本語文章のジャンル推定
若尾 真治 研究室 http://www.eb.waseda.ac.jp/wakao/
伊藤 亮太
Just-In-Time Modelingを用いた風力発電出力予測手法の高効率化に
大竹 飛鳥
三次元有限要素法を用いた大規模問題における電磁誘導および損失解析
佐藤 勝則
自己組織化マップを用いた蓄電池併設型太陽光発電システムの設計・
関する検討
運用最適化に関する検討
高安 健太
多変量適応的回帰スプライン近似を用いた応答曲面近似法による電器
機器設計の高速化に関する研究
山口 大介
鉄道における軌道回路誘導妨害低減に向けた遮蔽導体の適用効果に関
する検討
渡邊 亮 研究室 http://www.eb.waseda.ac.jp/watanabe/
河村 崇彰
4席独立空調システムを備えた自動車室内の動的温湿度分布モデル
菊山 裕司
適応backstepping補償器を用いた船舶の経路追従
坂田 祐樹
カーテンセンサとカメラを用いた人数計測
田中 卓爾
ステアリング操作の動作解析を目的とした筋骨格モデルと運動制御系
の構築
62
<情報理工学専攻、情報・ネットワーク専攻*>
入江 克 研究室 http://www.f.waseda.jp/fbx3/index_ja.htm
佐藤 梓巳
精子鞭毛断面9+2構造の統計的解析
志田 恭太
水棲生物に対するナノ粒子暴露の影響
上田 和紀 研究室 http://www.ueda.info.waseda.ac.jp/index_j.html
小林 史佳*
LMNtal 実行時処理系 SLIM の LTL モデル検査機能の並列化
石川 力
C言語への変換による高速な LMNtal 実行環境
大谷 順司
ハイブリッドシステムモデリング言語HydLaの区間制約に基づく実
行処理系
小林 弘幸
クラスタ向け並列プランナー c-planの実装と性能評価
斉藤和佳子
LMNtal 階層グラフの可視化手法の提案と実装
露崎 浩太
クラスタ向けハイブリッドSATソルバの設計と実装
廣瀬 賢一
ハイブリッドシステムモデリング言語HydLaの実行アルゴリズムの
提案と実装
堀 泰祐
LMNtal実行時処理系SLIMにおける検証機能の性能最適化
大附 辰夫 研究室 http://www.ohtsuki.comm.waseda.ac.jp/index.html
板橋 裕介
アドホックネットワークにおけるクラスタの接続性とクラスタヘッド
の負荷分散を考慮したルーティングに関する研究
小林 優太
組み込みシステムにおける2階層ユニファイドキャッシュを対象とし
たキャッシュ構成最適化手法に関する研究
佐久間拓也
歩行者を対象とした地図情報システムに関する研究 ∼屋内における
位置特定手法∼
杉 亮
MPSoCのコア構成最適化に関する研究
竹内 博是
無線アドホックネットワークにおける衝突回避型マルチキャストプロ
トコルに関する研究
原 智昭
ビットレベル処理を考慮した重み付き加算演算器設計に関する研究
渡辺 隆行
アプリケーションプロセッサのハードウェア記述自動生成に関する研
究 ∼最適なパイプライン構成を持つ演算ユニット合成手法∼
筧 捷彦 研究室 http://www.kake.info.waseda.ac.jp/index.html
伊藤 瑞貴
ページ遷移データフローモデルを用いたWebサービス統合開発環境
の開発
63
稲垣 拓海
ビジュアルプログラミング言語におけるプログラム清書システムの構築
柏瀬 博之
ページ遷移データフローモデルに基づいたWebアプリケーションテ
ンプレートコレクションの設計
田原 旬
助詞を中核とするUML記述法 ∼日本語プログラミングでのUML活
用を目指して∼
笠原 博徳 研究室 http://www.kasahara.cs.waseda.ac.jp/
大友 俊也
プログラム構造を考慮したメニーコアアーキテクチャシミュレーショ
ンの高速化
島岡 護
実行時間最小マルチプロセッサスケジューリングアルゴリズムにおけ
る探索を用いた下限関数
園田 訓之
OSCARマルチグレイン自動並列化コンパイラにおけるプレロード・
林 真人
GPUを含むヘテロジニアスマルチプロセッサ環境における自動並列化
堀之内 剛
OSCAR電子回路シミュレータにおけるBSIM3の実装および性能評価
ポストストア手法を用いたローカルメモリ管理手法
甲藤 二郎 研究室 http://www.katto.comm.waseda.ac.jp
新井 悠祐
イントラ圧縮動画像のフレーム合成を用いたひずみ低減手法の特性改善
飯窪 尚也
無線マルチホップアドホックネットワークにおけるTCP-Vegasを拡
張した輻輳制御方式
北市健太郎
Wiiリモコンを用いた音楽インタラクション
佐藤 元昭
一般物体認識における画像の学習効率および認識率向上に関する一検討
高柳雄太郎
HOG付加特徴を用いた人物全身像検出
舟澤慎太郎
歌詞情報を利用したWeb画像・楽曲連動スライドショー自動生成シ
ステム
木村 啓二 研究室 http://www.apal.cs.waseda.ac.jp/
田村 圭
物体追跡プログラムおよび顔認識プログラムの自動並列化
渡辺 岳志
情報家電用ヘテロジニアスマルチコアRP-XでのAACエンコーダの自
動並列化
後藤 滋樹 研究室 http://www.goto.info.waseda.ac.jp/
石原 寛之
DNSレコードおよびプレフィックスの特徴を用いたスパム検知法
片桐友之助
マルチホームMobile IPv6 における通信品質の分析
栢沼 圭輔
IEEE 802.11e 動的パラメータによる双方向トラフィックの通信品質
向上
64
木佐森幸太
TCPフィンガープリントによる悪意のある通信の分析
小山田浩起
長い遅延時間のDCCP/CCID 3通信のスループットを向上する方法
田代 賢治
Mobile IPv6 マルチホーミングにおける Home Agent の障害対策
出井 勝弘
BitTorrent における効率的なピア選択法
野上 晋平
i-Pathルータのフロー情報を用いたDoS攻撃検知法
小林 哲則 研究室 http://www.pcl.cs.waseda.ac.jp/
荒井 康友
議論構造の共同可視化編集機能を有する会議支援システム
佐々木 浩
集合知を利用した語彙情報収集・共有・管理システム
谷山 輝
参与構造を考慮した行動設計に基づくグループ会話ロボットの構築
橋口 拓弥
連続円運動の認識に基づくメニュー項目の選択法
細谷 耕佑
ロボット頭頂部に設置した小型正方形マイクロホンアレイによる聴覚
機能の実現
小松 尚久 研究室 http://www.kom.comm.waseda.ac.jp/
柏木 希美
バイオメトリック暗号を用いたテンプレート再作成可能な話者照合方
式に関する研究
久保田 亮
システム運用管理のためのバッチ業務分析手法に関する研究
宿沢 晃平
共通テンプレートを用いたバイオメトリック暗号の構成法に関する研究
祖父江匡記
複数指を用いたバイオメトリック暗号の認証精度に関する研究
瀧川 沙織
ソフトバイオメトリック情報を用いたサーベイランスシステムに関す
る研究
山下 剛史
トラヒックパターン分類によるネットワークサービスの識別手法に関
する研究
渡辺 康博
通信会議システム参加者の音声による識別に関する研究
白井 克彦 研究室 http://www.shirai.cs.waseda.ac.jp/
植草 新
日本の伝統的な歌唱法におけるF0変動に着目した比較分析
小川 義人
能動的情報収集対話システムを目的とした対話終了判断モデルの構築
草野 俊一
情報収集の履歴を用いた雑談音声認識の言語モデル適応
小柴 侑一
ユーザの発話を利用した聞き取りやすい英語への音声変換手法
菅原 尚也
ハンズフリー・アイズフリーな個人嗜好特化型Web情報提示システム
端 千尋
能動的情報収集対話システム構築を目的とした対話の活性化
峰村今朝明
スペクトルの微分係数を用いたべき級数展開による音声信号表現
65
菅原 俊治 研究室 http://www.isl.cs.waseda.ac.jp/lab/
上田 芳弘
ライフログの継続的収集を目的としたアプリケーションの開発
今間 俊介
分散協調監視アーキテクチャにおける拠点間の攻撃情報通知フレーム
ワークの開発と評価
杉本 周
ブロック分割を利用したDarknetトラフィックデータにおけるアドレ
ススキャン型攻撃の抽出
高橋 謙輔
進化的計算手法を用いたエージェントの実世界応用
田中 恵海
マルチエージェントシミュレーションによる対人関係のモデル化と学
中尾 圭佑
マルチエージェント強化学習による社会規範の発現
原田 和治
組織における配置戦略がパフォーマンスと知識継承に与える影響のマ
級内いじめ対策行動の効果の分析
ルチエージェントシミュレーション
闍畑 文雄 研究室 http://www.takahata.comm.waseda.ac.jp/
伊藤 樹法
MIMO-SC-FDEに対する周期スペクトラム伝送の適応制御に関する研究
熊谷聡一郎
位相回転を考慮したSC-FDE判定帰還型伝搬路推定法に関する研究
小堀 哲也
Overlap-FDEを用いるOFDM伝送への周波数ダイバーシチの適応制
御に関する研究
佐藤 陽
地上/衛星統合移動通信システムにおける周波数共用に関する研究
田淵 翔
単独および複合衛星測位システムの特性評価に関する研究
戸田 和秀
シングルユーザに対するDFT Spread-OFDMの適用に関する研究
吉田 真之
伝搬路の相関性を考慮したMIMO-OFDM-SDM受信技術に関する研究
戸川 望 研究室 http://www.togawa.cs.waseda.ac.jp/
金井 孝仁
モバイルマルチキャストにおける階層的な鍵構造を考慮した鍵管理方式
児島 伴幸
歩行者の現在地認識に基づく道路標識とランドマークを用いた位置特
定システムに関する研究
田村 亮
動的再構成型プロセッサFE-GAを対象としたデータフローグラフ
マッピング手法に関する研究
長島 諒侑
高効率列処理演算器を用いたIEEE802.11n対応高スループットLDPC
復号器
新川 将大
遅延時間のばらつきを考慮した高位合成におけるレイテンシ削減を目
的としたクロック周期選択手法
橋本 識弘
部分マッチングを考慮しMISO(Multiple Input, Single Output)構造
に対応したプロセッシングユニット最適化手法に関する研究
平林 創
組み込みプロセッサによる再構成可能な2層式侵入検知システムに関
66
する研究
松本 和也
道路ネットワーク分割に基づく視認性を考慮した高速エリア略地図生
山岸 敬弘
屋内を対象とした歩行者ナビゲーションシステム
成手法に関する研究
中島 達夫 研究室 http://www.dcl.info.waseda.ac.jp/ja
伊藤 仁
説得工学におけるインセンティブデザインについての一考察
大野 有輝
マルチコア環境におけるプロセス動作予測によるリソース配分最適化
島田 裕正
Optimistic Synchronization for External Monitoring Service
白石 幸
即時フィードバックを用いた日常行動の動機付け効果に関する検証
相馬 翔
特定行動の促進を目的としたアプリケーションのためのカスタマイズ
指向フレームワークの提案
野崎 政樹
ジェスチャ認識に対するユーザの理解度を高める手法の提案
巻島 一雄
リアルタイムOSと汎用OSの共存するSMP環境における仮想CPUマイ
グレーション
鷲尾 泰之
公共ディスプレイを利用した地図検索アプリケーションによるエンド
ユーザサポートに関する提案
深澤 良彰 研究室 http://www.fuka.info.waseda.ac.jp/index.html
勝俣 浩樹
携帯端末用Webページから通常端末用ページを構成する手法に関す
る研究
雁行 進夢
ユースケース間の関係を考慮した網羅的な受け入れテストの支援に関
する研究
中里 彦俊
計測精度と消費電力を考慮したトラッキングのためのセンサモデルの
適用に関する研究
福本 丈晃
GUIレイアウトに対するガイドラインの自動適用手法に関する研究
前原 文明 研究室 http://www.waseda.jp/sem-maehara/
金古 亮平
MB-OFDM UWB方式を用いた車内無線通信の通信範囲予測に関す
る研究
神谷 尚邦
非線形ひずみの抑圧と送信電力の低減を同時に図るOFDM伝送方式
に関する検討
小口 英明
同一チャネル干渉存在下におけるPSK信号の理論ビット誤り率の導
出に関する研究
後藤侑一郎
非線形増幅を伴う連続時間OFDM信号のビット誤り率の級数表現に
関する研究
67
佐藤 俊介
OFDMを適用したSTBC協力通信の伝送特性に関する研究
福井 達也
MIMOへのOFDMシンボル間干渉抑圧方式の適用に関する研究
山中 裕貴
通信トラフィックの確率過程を考慮したときのFFR方式のチャネル
容量評価に関する研究
松山 泰男 研究室 http://www.wiz.cs.waseda.ac.jp/
藍田 尚吾
ヒューマノイドを用いた特定人物のリアルタイム顔追跡と動作認識
石田 彩華
Committee SVMを用いたタンパク質disorder領域予測
大保 諒平
テキスト分析を用いた画像検索エンジンの精度向上
落合仁美子
神経スパイク列の解析とヒューマノイドロボット操作への応用
田中 達也
ROIの自動抽出と類似画像検索への応用
畠山 孝
SVMを用いた脳血流信号のクラス分類とヒューマノイド制御への応用
水谷 亮介
全体及び局所的統計における真核生物のエクソンとイントロンの判別
横手 良太
不動点型独立成分分析アルゴリズムの高速化:RapidICAの実現とそ
の性能評価
村岡 洋一 研究室 http://www.muraoka.info.waseda.ac.jp/
池田 潤一
通信トラフィックの時系列分析によるボット活動の可視化と特徴検出
大矢 倫靖
板情報を利用した指値執行システムの提案
佐藤 博志
未来型ライブコンサートに向けた音楽映像同期システムの開発
豊沢 泰尚
要求記述をベースとしたアスペクト生成言語の実現
野口 政秀
エッジと色情報を用いた領域分割法と形状情報に基づく物体検出法の
提案
村田佳奈美
顔の表情を利用した直感的な音色操作システムに関する検討
柳澤 政生 研究室 http://www.yanagi.comm.waseda.ac.jp/
槙本 康介
連携処理可能なネットワークプロセッサへの処理割り当て手法に関す
る研究
松本 尚樹
H.264/AVC CAVLC符号化ハードウェアの面積削減を目的としたア
ルゴリズムの改良に関する研究
山名 早人 研究室 http://www.yama.info.waseda.ac.jp/
田代 崇
検索エンジンインデックスからの 検索漏れのない類似文書検索手法
片瀬 弘晶
LittleWeb: 類似ノード集約によるWebグラフ圧縮手法
黒木さやか
アンカーテキストとリンク構造を用いた同義語抽出手法
坂田 恵太
広範囲文字認識のための動画像を用いた2値画像生成手法
68
櫻井 宏樹
WWWにおけるP3Pコンパクトポリシーの利用状況に関する調査
曽根 広哲
ウィキペディア閲覧回数データの解析
漆原 諒
肖像権侵害ブログの検出
中村 智浩
Unexpected and Interesting: 動画視聴サイトにおける発見性を重視
藤井 裕行
ディスオーダー領域を考慮したタンパク質結晶化予測
舟橋 卓也
検索エンジンのヒット数に対する信頼性の検証
した動画推薦手法の提案
鷲崎 弘宜 研究室 http://www.washi.cs.waseda.ac.jp
坂本 一憲
柔軟かつ複数プログラミング言語対応のテストカバレッジ測定環境と
テストの品質向上に関する研究
<ナノ理工学専攻>
川原田 洋 研究室 http://www.kawarada-lab.com/
石丸研太郎
カーボンナノチューブの低温合成技術およびそのLSI配線応用
市川 大
Source/Drain電極直下にボロンドープダイヤモンドを選択成長させ
た水素終端ダイヤモンドMOSFETsおよび埋め込み型、縦型ダイヤモ
ンドMOSFETsの作成・評価
加藤 良吾
長尺・高品質・細径垂直配向カーボンナノチューブの合成
河野 明大
ダイヤモンドの超伝導絶縁体転移及び超伝導ダイヤモンドデバイス作製
田島 慎也
ダイヤモンド表面の機能化による高感度RNA/DNA二本鎖一塩基変
異検出及びアプタマーを介したPDGF検出
庄子 習一 研究室 http://www.shoji.comm.waseda.ac.jp/index.htm
天野めぐみ
高感度ON CHIP型VOCセンサーを目的としたマイクロ流体デバイス
尾崎 和人
高効率ナノ・マイクロパーティクル分離フローシステム
加藤 友也
ナノインプリント構造体作製シミュレーション技術の調査研究
柴田 洋子
細胞機能解析のための並列サンプルインジェクションシステムの研究
永井 議靖
三次元実装のためのTSV(Through Silicon Via)要素技術の開発
深野 愼介
シースフローのマイクロ流体デバイスを用いたマルチコンポーネント
ファイバー作製
涌井 大輔
高アスペクト比高柔軟性並列PDMS構造体を応用したマイクロフロー
デバイス
69
谷井 孝至 研究室
青木 睦子
膜タンパク質間相互作用解析のためのナノ加工スライドガラスを用い
佐々木康祐
有機単分子膜パターン基板を用いた細胞接着能評価に関する研究
冨士 良太
建築構造物の残余耐震性能評価に向けた小型・高分解能傾斜計の開発
堀 匡寛
不純物位置制御による電界効果トランジスタの特性改善に関する研究
た1分子蛍光イメージング法の開発
渡邉 孝信 研究室 http://www.watanabe.nano.waseda.ac.jp
恩田 知弥
大規模な分子動力学計算による熱酸化膜/半導体界面構造に関する研究
風間 裕
イオン照射誘起欠陥の回復過程における点欠陥およびドーパントの挙
動に関する研究
土田 育新
シリコンナノワイヤデバイスの電気伝導に関する研究
登坂 亮
リボソームタンパク質のシリカ表面への吸着機構に関する計算科学的
研究
<数学応用数理専攻>
大石 進一 研究室 http://www.oishi.info.waseda.ac.jp/
小林 直樹
区間演算を用いた精度保証付きレイトレーシング法
高安 亮紀
微分方程式の境界値問題に対する精度保証付き数値計算法の研究
柏木 雅英 研究室 http://www.kashi.info.waseda.ac.jp/
岩佐 裕一
区間縮小法による非線形方程式の全解探索Algorithmの高速化
大久保 充
自動誤差見積りを用いた非線形方程式の全解探索の提案
原田 健司
区間共役勾配法による精度保証付き数値計算
70
とうございます〈学部〉
卒業おめで
<電気・情報生命工学科>
石山 敦士 研究室
http://www.super.elec.waseda.ac.jp/
王 韜
阿部 昂機
金光 雅也
神谷 侑司
河嵜 稔
神林 佑
菊池瑛理佳
児島健太郎
徐 鈴木 貴裕
能條 英紀
室町 和輝
引土 慎也
井上 宏子 研究室
小泉 雄也
小沼 航
佐藤 智仁
瀧田 剛士
本間 亘
宮野 裕介
吉田 光範
安井伸太朗
井上 真郷 研究室
http://www.eb.waseda.ac.jp/m_inoue/
浦 公大
勝木 孝行
加藤 真志
高木 俊輔
野島 繁昭
長谷川嵩矩
福良 和善
蓬田 裕菜
岩崎 秀雄 研究室
http://www.f.waseda.jp/hideo-iwasaki/
岩闢志都香
久下沼秀之
小島 崇
根本 賢作
深澤 有貴
牧嶋 平
岩本 伸一 研究室
中潟 弦
堤 香菜子
中村 重孝
http://www.pwrs.elec.waseda.ac.jp/
磯谷 健太
相川翔太郎
榎本 熱
佐野 正裕
鈴木 浩章
高見澤 悠
丸野 雄也
森下 雄一
和田 尚子
渡辺 惇
宇闍 勝之 研究室
http://faculty.web.waseda.ac.jp/utaka/
合屋 貴史
石井 淳一
上林 和樹
桑田圭一郎
島津 啓史
立闢 卓也
中村 遼太
宮崎 祐介
森 弘明
米山 翔
71
内田 健康 研究室
http://www.eb.waseda.ac.jp/uchida/
佐藤 森
浅野 善一
河内 翔大
國土みゆき
小林 将
佐藤 博亮
島田 拓治
塚越 達也
野村 公輝
畠山 友里
山下 康介
山根 宏志
大木 義路 研究室
http://www.eb.waseda.ac.jp/ohki/
江田 正志
荒井 友之
池田 勇
伊崎 晃人
井上 貴裕
片山 淳
佐藤 遼
染野 健
中原 和也
吉田 晃博
岡野 俊行 研究室
http://www.eb.waseda.ac.jp/okano/
高橋俊一郎
榎本 紘也
葛川 純也
香山 貴志
武田 晃
山口 千秋
山本 創史
和田 達典
加藤 勇 研究室
坂田 利江
http://www.waseda.jp/sem-profkatoken/index.html
酒井 敏博
大野 拓
神山 貴洋
鈴木 肇
中林 広之
西岡 亮
長谷川裕也
樋口 隆宏
船津 友希
六岡憲一郎
川原田 洋 研究室
http://www.kawarada-lab.com/
武田 芳幸
渡辺 敬吾
内村 文香
小野 祐
佐藤 隼介
関 雄太
田辺 恭介
角皆 光浩
野中 佑斗
野村 亮
胡桃坂 仁志 研究
http://www.kurumizaka.sci.waseda.ac.jp/
今元 崇夫
中村 公洋
江崎 惇朗
大宮 尚己
岡田 正人
志賀 達也
杉山 修世
瀧塚 清孝
戸田 和江
長島 主尚
古越 聡
松永 崇明
小林 正和 研究室
木原 大真
http://www.eb.waseda.ac.jp/kobayashi/
太田 匠哉
小西 啓佑
武内 遼
72
柴田 重信 研究室
http://www.eb.waseda.ac.jp/shibata/
高橋 佑輔
大塚 槙子
久保 祐二
瀬尾 泰裕
瀧田枝里子
中野 陽太
長浜 敬樹
布施 悠太
本多 太一
森島 剛
渡邊 博之
庄子 習一 研究室
http://www.shoji.comm.waseda.ac.jp/index.htm
高橋 尚之
宇波奈保子
梅田 将吾
笠原 崇史
川原 莉奈
高橋 修平
中原 旭
原田 悠
堀 嵩明
李 凌義
渡辺 康貴
加納 典明
黒田 藍子
杉浦 弘樹
関口 瑛士
闍木 絢子
中野 克洋
渡辺 裕貴
宗田 孝之 研究室
高松 敦子 研究室
遠藤 辰弥
http://www.eb.waseda.ac.jp/takamatsu/Welcome.html
金川 義典
佐々木崇人
嶋谷 拓弥
原口 佳奈
武田 京三郎 研究室 http://www.gms.cache.waseda.ac.jp/index-j.html
荒木 怜
伊神 大喜
石附 将武
椿 淳
藤田 雄一
矢野 晃生
堀越 佳治 研究室
井上 禎章
鈴鹿 夢
http://www.eb.waseda.ac.jp/horikoshi/
高嶋 克宜
伊賀 一貴
梅崎 翼
椛島麻梨沙
萩原 裕和
保科俊一朗
安田 圭亮
吉川 正晃
若城 忠武
ブンプラサット タナワット
松本 隆 研究室
http://www.eb.waseda.ac.jp/matsumoto/
下田 康夫
菊地 貴彰
小林 剛
斉藤 千晶
佐藤 真風
鈴木奈緒美
田毎なつみ
土橋 由実
永澤 惇
谷戸 崇紀
村田 昇 研究室
本出 翔
http://www.eb.waseda.ac.jp/murata/
進藤 史裕
園田 翔
原 隆之
原田 義崇
73
福司 達郎
若尾 真治 研究室
森 雄樹
安 博賢
若山 圭吾
http://www.eb.waseda.ac.jp/wakao/
杉本 真都
秋山 結花
木下 真吾
後藤 悠主
斎藤 源天
津闢 賢大
長浜 龍太
中山 諒
長谷川昌美
福住 哲生
渡邊 亮 研究室
http://www.eb.waseda.ac.jp/watanabe/
東 秀樹
金 周英
高橋 篤
長岡 翔
村橋 圭祐
森本 洋平
山口 直輝
山本 祐亮
松谷 淳史
<コンピュータ・ネットワーク工学科、情報科 * 、電気電子情報工学科**、電子・情報通信学科***>
入江 克 研究室
関口 裕之
上田 和紀 研究室
http://www.f.waseda.jp/fbx3/index_ja.htm
高橋 宏和
榎本 真士
小菅 和也
http://www.ueda.info.waseda.ac.jp/index_j.html
清水 涼子
上野 裕介
川端 聡基
渋谷 俊
中川 遼平
野々山 理
山根 裕二
ムハマド カシム
大石 進一 研究室
久保田大動
大附 辰夫 研究室
小木曽充彬
筧 捷彦 研究室
各和田竹彦
高田賢士郎
http://www.oishi.info.waseda.ac.jp/
久保田昌宏
河野祐美子
阪上 彩子
http://www.ohtsuki.comm.waseda.ac.jp/index.html
小栗 大幸
佐藤 圭
中垣内勇祐
星出 裕之
http://www.kake.info.waseda.ac.jp/index.html
永山 翔 *
三股 賢治
木村 亮介
古賀 翔平
阿部 泰明
榎本友紀恵
春藤 祐一
高山 慧
長谷部雅彦
古江 直己
74
笠原 博徳 研究室
http://www.kasahara.cs.waseda.ac.jp/
田端 啓一
網本 達紀
荒井 浩太
石塚 亮
北基 俊平
佐藤 卓也
周 軼駿
大胡 亮太
滝西 哲也
田中 雄大
柏木 雅英 研究室
http://www.kashi.info.waseda.ac.jp/
加藤 洋介
大場 裕介
草野 惇也
菅井 貴志
中村英二郎
吉田 哲郎
甲藤 二郎 研究室
小林 翔
佐々木 純
http://www.katto.comm.waseda.ac.jp/
金井 謙治
大石 理沙
園田 和秀
竹内 健
根本 洋平
野口 聡明
藤川 哲也
本堂 昌孝
山崎 智章
吉永 真人
木村 啓二 研究室
http://www.apal.cs.waseda.ac.jp/
明永 亮
新井 悠太
石田 瑞穂
江端 雄大
大橋 拓也
佐藤 崇文
重川 隼飛
山本 翔太
後藤 滋樹 研究室
大越 久
http://www.goto.info.waseda.ac.jp/
酒井 孝将
闍田 綾香
石井 翔
川口 敬
佐藤 圭
闍田 和也
高野 弘子
棚澤 崇行
戸部 和洋
野間 敬太
小林 哲則 研究室
http://www.pcl.cs.waseda.ac.jp/
玉木 俊一**
秋田 慶
白石 洋平
山下 恒平
浅見 賢太
荒井 哲郎
浮田 俊輔
金井 悟
田中 信秋
俵 直弘
小松 尚久 研究室
http://www.kom.comm.waseda.ac.jp/
井上 達明***
青木 孝浩
奥野 優
市田 達也
伊藤 智則
伊藤 恭英
今井 省吾
奥井 宣広
木村 希実
楠部 健
前田 浩明
正木 慎平
75
白井 克彦 研究室
船戸 雄史
菅原 俊治 研究室
http://www.shirai.cs.waseda.ac.jp/
勝山 隼伍
眞保美沙子
鈴木 冬華
西野 有貴
http://www.isl.cs.waseda.ac.jp/lab/
阿久津 準
薄田 広志
本多 隆虎
佐藤 大樹
山本 尚央
吉田 敦
米田 貴将
萬屋 賢人
渡辺 翔平
渡辺 友太
闍畑 文雄 研究室
http://www.takahata.comm.waseda.ac.jp/
笠原 拓朗
桐 貴文
熊谷 祐己
古角 達彦
辻 弘毅
中野 宏文
間下 大輔
山岸 誠也
戸川 望 研究室
http://www.togawa.cs.waseda.ac.jp/
砂田 翔平
奥間 啓水
栗岡 大生
瀬尾 康央
田中進太郎
多和田雅師
出口 健介
村松 聖也
中島 達夫 研究室
鈴木 徹
田中 翔
http://www.dcl.info.waseda.ac.jp/ja
飯田 祐也
石井 正將
大礒 琢磨
七戸 貴大
福島 拓
舩橋 義雄
三嶽 仁
八神 貴心
安川 要平
吉井 章人
深澤 良彰 研究室
http://www.fuka.info.waseda.ac.jp/index.html
齋藤 倫徳*
西村 泰雅
小林 尚史
大須賀隆彦
小野寺崇夫
熊木健太郎
清水 遼
白井盛太郎
橋本 優惟
渡辺 敦
前原 文明 研究室
http://www.waseda.jp/sem-maehara/
安藤 雄太
新井 拓人
荒井 裕樹
上山 晃
永田 竜也
藤井 昭成
本田 充
松本 大助
松山 泰男 研究室
清水 真人
http://www.wiz.cs.waseda.ac.jp/
秋山 幸喜
田中 希実
月原 慎吾
中村 寿一
萩原 慶一
畑矢 直毅
花輪 孟
堀 達朗
三原 拓也
持田 秀人
76
村岡 洋一 研究室
http://www.muraoka.info.waseda.ac.jp/
宋 知勲
岡田 佳裕
小寺 芳幸
紺野 邦人
清水 亮
田中正太郎
村田 信史
吉永 浩気
柳澤 政生 研究室
http://www.yanagi.comm.waseda.ac.jp/
谷奥 昭仁
池井 玲
菊地 章浩
徳満 健太
前島 将人
村田 良平
森 尚章
諸田 昇
山名 早人 研究室
酒井 和彦
中西 英之
http://www.yama.info.waseda.ac.jp/
井上 優
新井 啓介
稲子谷 卓
打田 研二
及川 孝徳
金 正文
小林 大輔
福田 崇
矢野 博也
山岡翔之介
鷲崎 弘宜 研究室
http://www.washi.cs.waseda.ac.jp
清水 裕也
井上 聖久
大河原洸太
大橋 昭
高橋 周平
中野 由貴
福留 康之
村上 真一
志水 理哉
77
<2009年度 博士号取得者>
( )内は指導教員
《 2009年度 電気・情報生命専攻 》
謝 楠(宇闍 勝之)
熱光学効果ポリマー材料を用いた光スイッチングデ
バイスに関する研究
野村 健一(大木 義路)
Fabrication of Micro/nano-structured Metals and
Insulators and Its Applications to Devices Utilizing
Optical Near-fields
劉 昇
(大木 義路)
Birefringence Induced in Silica Glass by Ion
Implantation and Its Applications to Waveguidetype Optical Control Devices
高久 誉大(胡桃坂仁志)
新規相同組換え修復タンパク質ヒトEVLの機能解
析
石田 恭子(胡桃坂仁志)
ヒトRAD51バリアントの機能解析とRAD51活性制
御分子に関する研究
村上 陽之(石山 敦士)
ケーブル・イン・コンジット導体内におけるNb3Sn
素線の超電導特性に関する研究
《 2009年度 情報・ネットワーク専攻 》
石井 大輔(上田 和紀)
Simulation and Verification of Hybrid Systems
Based on Interval Analysis and Constraint
Programming
大木 哲史(小松 尚久)
バイオメトリック個人認証システムのテンプレート
保護対策に関する研究
菅谷 みどり(中島 達夫)
組込みシステムのためのオンライン障害のディペン
ダブルな管理システム
孫 雷(中島 達夫)
Runtime Detection and Recovery Infrastructure
for Embedded Systems
宮本 孝道(笠原 博徳)
情報家電用組込みマルチコア上でのマルチメディア
アプリケーションの並列処理に関する研究
78
何 非(深澤 良彰)
Studies on User Oriented and Semantics Based
Requirements Engineering
大智 輝(戸川 望)
フロアプランを考慮した高性能システムLSI高位合
成に関する研究
久保陽太郎(白井 克彦)
Regularized Discrimination of High-Dimensional
Signal Representations for Automatic Speech
Recognition
廣津 良(柳澤 政生)
マッコウクジラの鳴音による位置推定手法に関する
研究
高橋 徹(高畑 文雄)
衛星搭載用フェーズドアレーアンテナの高機能化に
関する研究
《 2009年度 ナノ理工学専攻 》
川合健太郎(庄子 習一)
Parallel Micro/Nano Fluidic Systems for Cell
Function Analysis
篠原 秀敏(庄子 習一)
High Precision Plastic Micro/Nanofabrication
and Its Applications for Chemical/Biochemical
Microchips
<受賞・褒章> お知らせのあったものを掲載しています。(順不同)
◇2008年度受賞
電気・情報生命専攻 石山研究室
博士3年 村上 陽之
電気・情報生命専攻 石山研究室
修士2年 岡田 真由子
情報理工学専攻 小林研究室
博士2年 藤江 真也、松山 洋一
修士2年 谷山 輝
2008年度優良発表賞(低温工学・超電導学会)
「数値シミュレーションによるNb3Sn素線の
曲げ歪印加時における超電導特性の 評価」
「若手研究者奨励賞」受賞
(2008年度日本生体磁気学会大会)
2008年度人工知能学会 研究会優秀賞
79
◇2009年度受賞
千葉大 教授
阪田 史郎 (1974年電通卒)
総務省関東総合通信局長賞
電気・情報生命専攻 大木研究室
修士1年 日向 真友美
電気学会全国大会優秀論文発表賞
情報理工学科 甲藤研究室
蘇 洲
第8回 船井情報科学奨励賞
情報理工学科 教授 山名早人
情報理工学専攻 山名研究室
修士2年 片瀬 弘晶
日本データベース学会 論文賞
情報理工学専攻 前原研究室
修士2年 金古 亮平
電子情報通信学会東京支部 学生奨励賞
情報理工学専攻 前原研究室
修士2年 神谷 尚邦
電子情報通信学会東京支部 学生奨励賞
情報理工学専攻 白井研究室
修士2年 小柴 侑一
日本音響学会 第22回ポスター賞
電子光システム学科助手 宇闍研究室
謝 楠
2009年春季(第26回)応用物理学会講演
奨励賞
電気・情報生命工学科 教授
大木 義路
電気学会基礎・材料・共通部門特別賞 学術・貢献賞
電気・情報生命工学科 教授
大木 義路
M.Ieda Memorial Lecture Award, IEEE
International Conference on Properties and
Applications of Dielectric Materials
電気・情報生命専攻 石山研究室
修士2年 河野秀太郎
9th Europian Conference on Applied
Superconductivity にて Best Poster Award
電気・情報生命専攻 博士・助手
立和名博昭(胡桃坂研所属)
2009年10月 第82回日本生化学会大会
優秀プレゼンテーション賞
電気・情報生命工学科 柴田研究室
学部4年 大塚 槙子
2009年10月 第16回日本時間生物学会学術大会
優秀ポスター賞
情報理工学専攻 鷲崎研究室
修士1年 城間 祐輝
ソフトウエアエンジニアリングシンポジウム
学生奨励賞
電気・情報生命専攻 武田研究室
修士2年 住家 紀人
2009年11月
日本化学会関東支部大会優秀ポスター賞
情報理工学専攻 鷲崎研究室
修士1年 内山 諭
FOSE2009第16回ソフトウェア工学の基
礎ワークショップ 学生奨励賞
電気・情報生命工学科 柴田研究室
学部4年 大塚 槙子
日本時間生物学会 優秀ポスター賞
80
電気・情報生命専攻 大木研究室
修士1年 鐘ヶ江 越
2009年放電学会年次大会 若手優秀論文
発表賞
情報理工学専攻 鷲崎研究室
修士1年 坂本 一憲 情報理工学科 准教授 鷲崎 弘宜
教授 深澤 良彰
FIT2009第8回情報科学フォーラム 船井ベストペーパー賞
情報理工学専攻 前原研究室
修士2年 神谷 尚邦
電子情報通信学会ワイドバンドシステム
研究会 若手研究者奨励賞
情報理工学専攻 山名研究室
修士2年 舟橋 卓也
情報処理学会 コンピューターサイエン
ス領域奨励賞
情報理工学科 教授
山名 早人
2009 IBM Faculty Award
情報理工学科 助手 戸川研究室
奈良 竜太
情報処理学会 SLDM研究会優秀学生発
表賞
情報理工学専攻 戸川研究室
修士2年 児島 伴幸
情報処理学会マルチメディア、分散、協調と
モバイルシンポジウム
2009(DICOMO2009)−ヤングリサーチャ賞
情報理工学専攻 大附研究室
修士2年 小林 優太
情報処理学会SLDM研究会優秀学生発表
賞
ナノ理工学専攻 谷井研究室
修士2年 佐々木康祐
第27回(2009年秋季)応用物理学会 講演奨励賞
電気・情報生命専攻 岩本研究室
修士1年 鈴木 悠矢
2009年度IEEE PES Japan Chapter
学生論文発表賞
電気・情報生命専攻 岩本研究室
修士1年 大崎 裕太
平成21年電気学会 全国大会優秀論文発
表賞 情報理工学科 教授
後藤 滋樹
第25回 電気通信普及財団賞 テレコム
システム技術賞
電気・情報生命専攻 若尾研究室
修士1年 飯嶋 彩
平成21年度日本太陽エネルギー学会奨励
賞(学生部門)
81
2009年度就職状況
今年度の就職活動を振り返って
電気・情報生命工学科 教授 渡邊 亮
2008年9月のリーマンショック以降、回復の兆し
は見えてきているものの多くの企業が依然その業
績に影響を受けていることが伝えられています。ま
た、大学生の就職についても、採用人数の減少や内
定率の低下、更には内定切りなどの、暗い話題が報
道されています。このような状況にもかかわらず、
2010年4月に入社する2009年度修了生/卒業生の就
職は、結果を見る限り概ね好調であったと言えるで
しょう。これは、学生諸君が高いポテンシャルを有
していることは言うまでもありませんが、学科を卒業された先輩の皆様が社会で
活躍されていることが最も大きな理由であると考えます。先輩の皆様に御礼を申
し上げると共に、春に社会へ旅立つ諸君にも、後輩へ道を開くようそれぞれの場
所で活躍して欲しいと願う次第であります。
就職に関する数字を見てみると、2010年4月に就職する学生数は162名(内修
士115名、学部44名)となっています。例年と比べると学部卒で就職する学生の
数は減少しており、これに対応する形で、大学院修士課程への進学率は79%と例
年の75%前後と比べて上昇しています。就職担当を経験された教員の方々のお話
によると、これは今回に限ったことではなく、不景気の時は大学院の進学率が上
昇する傾向があるようです。
企業からの求人に関しては、学校推薦の依頼があった企業だけで約370社、自
由応募も含めると約470社の企業から求人がありました。また、学科推薦を希望
した多くの企業から複数名の依頼をいただいたため、求人総数は500名を超えて
おり、学科推薦だけでも就職を希望する学生の4倍弱の人数となっています。こ
れに対し、実際に推薦制度を活用した学生は約4割で、例年より少なめの比率と
なりました。これは、就職状況が厳しいとの認識を学生諸君が持っていたため、
自由応募の企業を対象に早期から就職活動を開始したことが一つの理由であると
思われます。
82
今年度の就職先は例年と同様に多岐に渡ります。主な系統としては総合電器
メーカー系、機械・重工系、電力・エネルギー系、コンピュータ・電子部品系、
情報通信・ソフトウェア系に全体の7割程度が就職しており、特定の業種への偏
りもみられずバランス良く人材を送り出すことができたと言えます。ただ、例年
と比べますと、総合電機メーカー系と自動車系への就職は減少、インフラ系への
就職は増加している傾向が見られました。一方、金融・商社・コンサルティング
といった電気系以外の分野にも、例年通り1割程度の就職が決まっています。
就職担当の教員は、企業の人事担当者の方と面談を実施し、企業が求める人材
についての話を直接聞いていますが、そこでは、様々な設備・機械の電化・情報
化を進めていることもあって、メーカー系以外の企業も電気工学、情報工学、機
械工学の素養のある人材を求めていることが強く感じられます。また、従来市場
の成熟を見越して新規市場の開拓を狙っているメーカー系企業の幾つかは医療・
生命科学分野への応用を模索しはじめており、生命分野を切口に就職活動を行う
学生にとっても、その活躍の場が増えつつあります。
就職活動の形態は、学科推薦、自由応募、および両者の併用に大きく分けられ
ますが、年々その具体的な選考方法が多様化しているように思われます。学生の
負担を軽減するために選考過程を短期化・単純化する動きがある一方、ミスマッ
チを防ぐ目的で「ジョブマッチング」に代表される独自の選考方法を導入してい
る企業もあり、結果として学生にとっては複雑さが増していると言えます。また、
選考前の前哨戦を含めた就職活動の長期化の傾向も変わっていません。2月頃に
ピークを迎える会社説明会の前から就職活動を開始し、4月以降の選考を経て5
月中旬から6月頃に内定を得るというのが典型的なパターンとなっています。学
生は少なくとも約半年にわたって就職活動に取り組まざるを得ない状況に置かれ
ており、教員はこの様な現状を程度の差はあれ残念に感じています。一方、ほと
んどの企業が5月末ごろに採用活動を終了するため、それまでに内定が決まらな
い場合、就職活動が更に長引く傾向が見られます。
2011年4月の就職を目指して活動をしている学生諸君は、現在のような経済状
況の下で不安も大きいと思いますが、学科への求人は例年通り多数寄せられてい
ますので、雰囲気に流されずに自分をしっかりと見つめて将来を切り開いて欲し
いと切に望みます。諸君等の可能性には多くの人が期待しています。また、先輩
の皆様におかれましても、それぞれのお立場で後輩の諸君を応援していただけれ
ばと思います。
83
2008年度基幹理工学研究科「情報工学専攻」と
理工学部「コンピュータ・ネットワーク工学科」
在籍学生の進路状況
情報理工学科 教授 小松 尚久
教授 山名 早人
准教授 木村 啓二
本年度は、学部4年に関してはコンピュータ・ネットワー
ク工学科の四期生が、修士2年に関しては情報理工学専攻の
二期生の学生が在籍した年である。卒論着手を認められ研究
室に在籍した学部学生は228名(コンピュータ・ネットワー
ク工学科の4年生189名(複合領域の10名を含む)、過年度生
31名、旧三学科8名)、修士課程学生は134名(情報理工学専
攻127名、数学・応用数理専攻5名、情報・ネットワーク専攻
2名)である。
まず大学院進学状況であるが、修士課程へは、卒論着手者
の約65%の148名が進学を決めた。内訳をみると、情報理工
学専攻への進学が143名(推薦104名、試験39名)
、早稲田大
学大学院内の他の研究科・他専攻への進学が4名、他大学大学院への進学が1名
となっている。昨年度の大学院進学者が卒論着手者の約60%であったことを考え
ると、進学率が5%アップしている。これは就職活動を開始したものの途中で進
学に切り替えた学生が多かったことが原因であると考えられる。一方、博士課程
への進学者は5名である(本学他研究科1名、飛び級進学者2名を含む)。
就職活動を振り返ると、最終的な結果だけをみた場合、概ね例年並みであった
と言える。しかし、昨年10月より後になって、百年に一度と言われる未曾有の経
済状況の悪化があったことが、就職活動に大きな影響を与えた。特に5月連休明
け時点の内々定率は、例年75%程度であるが、2009年度は65%であった。その後
6月末にかけて例年並みとなったが、内々定を得るための期間が延びている。こ
れは、多くの企業が採用を絞ったことにより、第一希望の会社での就職活動がう
84
まく行かなかった場合に、就職活動が長期化したことを示している。
就職先を業種別で見てみると、情報・通信が52%、メーカが20%、コンサルティ
ングが11%、公務員、鉄道・航空が各々3%、機械、金融・商社、メディアが各々
2%、電力が1%、その他が4%となった。選考形態別に見ると、大学からの推
薦を必要とする「学校推薦制度」を採用している企業を選んだ学生は、全体の
44%であり、昨年度に比較すると6%低下している。これは、各社が採用を絞っ
たことに起因している。
ここで、就職担当として、企業の皆様への依頼を一言述べたい。これまで見
てきたように、2009年度の就職活動は、各社が求人数を減らしたことから学生に
とっては大変な年となった。2010年度もこの傾向は続くと感じられるが、人材は
企業の宝であり、企業の皆様には2010年度以降も、できる限りの積極的な採用を
お願いしたい。また、特定の採用方針がある場合には、ぜひとも就職担当との情
報交換をお願いしたい。こうした、情報交換を進めながら、企業、大学、双方の
方向性を調整した採用が重要になっていると考える。
最後に、EWEには、昨年度と同様に会社説明会の案内を学生に周知いただく
と共に、昨年度から引き続き、2月に複数企業のOB / OGを招いての合同懇談
会(EWE先輩と学生交流会)を開催していただいた。学生の評判は大変良好で
あった。深謝を申し上げ、本稿の最後とさせて頂きたい。
85
2009年度 就職先一覧
企業名
人数
【ア 行】
企業名
人数
キヤノン
2
アクセンチュア
1
九州電力
2
旭化成
2
協栄産業
1
アシスト
1
キリンビバレッジ
1
あらた監査法人
1
クボタ
3
いすゞ自動車
1
経済産業省
1
インターネットイニシアティブ
1
KDDI
4
インテル
1
ゴールドマン・サックス
1
永和システムマネジメント
1
コナミデジタルエンタテイメント
2
エスペイド
1
【サ 行】
NTT研究所
2
サイバーエージェント
1
NTTコミュニケーションズ
4
サノフィ・アべンティス
1
NTTコムウェア
3
CSKホールディングス
1
NTTソフトウェア
1
シェアリングシード
1
NTTデータ
11
JFEスチール
1
NTTデータ・セキュリティ
1
シャープ
1
NTTドコモ
3
ジュピターテレコム
1
NTTファシリティーズ
2
新日本製鉄
2
MHIソリューションテクノロジーズ
1
新日鉄ソリューションズ
1
大崎電気工業
1
シンプレクス・テクノロジー
1
オービック
1
スクウェア・エニックス
1
オリンパス
1
住商情報システム
1
住友電気工業
1
【カ 行】
鹿島建設
1
セイコーインスツル
1
環境省
1
製品評価技術基盤機構
1
関西電力
2
全日本空輸
1
管理工学研究所
1
ゾーホージャパン
1
86
企業名
企業名
人数
人数
ソニー
4
凸版印刷
2
ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ
1
トッパン・フォームズ
1
ソニーグローバルソリューソンズ
2
トヨタ自動車
1
ソネットエンタテインメント
1
豊田自動織機
1
トレード・サイエンス
1
【タ 行】
大興電子通信
1
【ナ 行】
大成建設
1
日揮情報システム 1
大日本印刷
1
日建設計
1
大和証券
1
ニッセイ情報テクノロジー 1
田辺三菱製薬
1
日本IBM
1
千葉県庁
1
日本IBMシステムズ・エンジニアリング
1
中央三井トラストグループ
1
日本インサイトテクノロジー
1
中部電力
2
日本エリクソン 1
ディーバ
1
日本原子力研究開発機構
1
デジコン
1
日本航空
1
鉄道総合技術研究所
1
日本総合研究所
1
電源開発
1
日本電気
1
デンソー
2
日本電子
1
東海旅客鉄道
3
日本ヒューレット・パッカード
1
東京エレクトロン九州
1
日本放送協会
1
東京海上日動システムズ
1
日本無線
1
東京ガス
1
日本ユニシス
5
東京地下鉄
1
任天堂
2
東京電力
8
ネットワンシステムズ
1
東京都職員
1
野村総合研究所
14
東芝
3
東芝ソリューション
1
東日本電信電話
5
東芝三菱電機産業システム
2
東日本旅客鉄道
4
東電ホームサービス
1
日立エンジニアリング・アンド・サービス
1
【ハ 行】
87
企業名
企業名
人数
人数
日立システムバリュー
1
横河電機
1
日立情報システムズ
2
横須賀市役所
1
日立情報通信エンジニアリング
1
日立製作所
8
楽天
1
ビップシステムズ
2
リコー
4
富士ゼロックス
3
ルネサステクノロジ
2
富士通
9
ローム
1
富士通長野システムエンジニアリング
1
富士フイルム
3
ブリジストン
1
文理佐藤学園
1
防衛省
1
北陸電力
1
北海道電力
1
ホーチキ
1
本田技研工業
3
【マ 行】
丸紅
1
みずほ銀行
1
みずほ情報総研
2
みずほフィナンシャルグループ
1
三菱重工
1
三菱電機
5
三菱UFJ証券
1
南房総市役所
1
村田製作所
1
mode-Duo
1
【ヤ 行】
ヤフー
3
【ラ 行】
88
評議員委嘱状況
卒 業
氏 名
1930(昭和6)
谷 鹿 光 治
理工学部電気工学科第1分科
1939(昭和14)
荒 川 一 郎
理工学部電気工学科第1分科
1941(昭和16)
田 宮 啓 男
理工学部電気工学科第1分科
1943(昭和18)
白 井 三 郎
理工学部電気工学科第2分科
1944(昭和19)
小 野 伸 雄
理工学部電気通信学科
宮 沢 治 平
理工学部電気通信学科
1945(昭和20)
安 藤 治 男
理工学部電気通信学科
1947(昭和22)
黒 澤 龍 平
専門部工科電気通信科
高 橋 晃
理工学部電気工学科
赤 松 正 也
理工学部電気通信学科
1948(昭和23)
比田井 猛
理工学部電気通信学科
1949(昭和24)
粂 野 繁 夫
専門部工科電気通信科
進 藤 純 男
専門部工科電気通信科
1950(昭和25)
榎 本 立 巳
理工学部電気工学科
1951(昭和26)
野 原 和 夫
理工学部電気工学科
菊 池 孝 哉
理工学部電気通信学科
1951(昭和26)
大須賀 肇
第1理工学部電気工学科
以降新制大学
大 村 長太郎
第1理工学部電気工学科
小 原 啓 義
第1理工学部電気通信学科
依 田 文 吉
第1理工学部電気工学科
中 山 元 泰
第1理工学部電気通信学科
加 藤 利 雄
第1理工学部電気通信学科
森 田 豊
第2理工学部電気工学科
榊 原 精 一
第1理工学部電気工学科
田 尻 利 重
第1理工学部電気通信学科
入 江 宣 夫
第2理工学部電気工学科
龍 田 幹 雄
第1理工学部電気工学科
1952(昭和27)
1953(昭和28)
1954(昭和29)
1955(昭和30)
学部 学科
89
卒 業
氏 名
学部 学科
高 村 真 司
第1理工学部電気通信学科
1955(昭和30)
宮 崎 滋 水
第2理工学部電気工学科
1956(昭和31)
根 木 誠
第1理工学部電気工学科
伊 藤 幸 雄
第1理工学部電気通信学科
田 中 久 雄
第2理工学部電気工学科
中 野 光 倫
第2理工学部電気工学科
神 林 昇
第1理工学部電気工学科
後 藤 昭 方
第1理工学部電気工学科
幕 田 健
第1理工学部電気通信学科
土 屋 篤
第2理工学部電気工学科
堀 内 恒 憲
工業高等学校電気科
野 口 尚 宏
第1理工学部電気工学科
厚 東 健 彦
第1理工学部電気通信学科
深 澤 眞 一
第2理工学部電気工学科
中 川 正 則
工業高等学校電気科
浅 村 皓
第1理工学部電気工学科
駒 田 和 民
第1理工学部電気通信学科
中 村 仁 士
第2理工学部電気工学科電気工学専修
横 島 正
第1理工学部電気工学科
下 村 尚 久
第1理工学部電気通信学科
倉 田 哲 也
第1理工学部電気工学科
長谷川 豊 明
第1理工学部電気通信学科
大 沼 浩 明
第2理工学部電気工学科電気工学専修
加 藤 善 高
第2理工学部電気工学科電気通信学専修
尾 崎 肇
第1理工学部電気工学科
竹 村 裕 夫
第1理工学部電気通信学科
小 松 雄一郎
第1理工学部電気工学科
田 中 良 一
第1理工学部電気通信学科
田 中 博一郎
第1理工学部電気工学科
1957(昭和32)
1958(昭和33)
1959(昭和34)
1960(昭和35)
1961(昭和36)
1962(昭和37)
1963(昭和38)
1964(昭和38)
90
卒 業
1964(昭和39)
氏 名
学部 学科
内 藤 紀 明
第1理工学部電気工学科
瀧 本 幸 男
第1理工学部電気通信学科
第2理工学部電気工学科電気工学専修
1965(昭和40)
小 泉 金之助
第1理工学部電気工学科
第1理工学部電気通信学科
1966(昭和41)
小 林 昭 夫
第1理工学部電気工学科
第1理工学部電気通信学科
1967(昭和42)
1968(昭和43)
1969(昭和44)
1970(昭和45)
井 上 哲 郎
第1理工学部電気工学科
大 島 英 男
第1理工学部電気通信学科
横 山 隆 一
第1理工学部電気工学科
高 垣 孝
第1理工学部電気通信学科
橋 本 栄 二
理工学部電気工学科
佐 藤 祐 介
理工学部電気通信学科
佐 藤 増 雄
理工学部電気工学科
理工学部電気通信学科
1971(昭和46)
1972(昭和47)
1973(昭和48)
1974(昭和49)
1975(昭和50)
宮 崎 道 雄
理工学部電気工学科
町 山 晃
理工学部電気通信学科
木 村 裕 恒
理工学部電気工学科
小 川 豊
理工学部電気通信学科
斎 藤 涼 夫
理工学部電気工学科
武 藤 信 夫
理工学部電気通信学科
小 野 治
理工学部電気工学科
島 田 健夫三
理工学部電気工学科
花 澤 隆
理工学部電気通信学科
佐 藤 勝 雄
理工学部電気工学科
理工学部電気通信学科
1976(昭和51)
1977(昭和52)
中 谷 義 昭
理工学部電気工学科
宇 髙 勝 之
理工学部電子通信学科
乾 昭 文
理工学部電気工学科
91
卒 業
氏 名
学部 学科
理工学部電子通信学科
1978(昭和53)
1979(昭和54)
1980(昭和55)
1981(昭和56)
1982(昭和57)
1983(昭和58)
川 勝 裕 之
理工学部電気工学科
北 野 昌 宏
理工学部電子通信学科
森 啓 之
理工学部電気工学科
小 松 尚 久
理工学部電子通信学科
笠 原 博 徳
理工学部電気工学科
宇田川 重 雄
理工学部電子通信学科
滝 川 好比郎
理工学部電子通信学科
長 沢 可 也
理工学部電気工学科
森 村 実
理工学部電子通信学科
齋 藤 則 生
理工学部電気工学科
清 水 眞
理工学部電子通信学科
小 林 正 和
理工学部電気工学科
理工学部電子通信学科
1984(昭和59)
1985(昭和60)
1986(昭和61)
宮 部 潤
理工学部電気工学科
小 沼 和 夫
理工学部電子通信学科
菅 野 和 男
理工学部電気工学科
寺 本 哲
理工学部電気工学科
中 村 寛
理工学部電子通信学科
占 部 博 信
理工学部電気工学科
理工学部電子通信学科
原 洋
1987(昭和62)
1988(昭和63)
大学院電気工学専攻修士課程
理工学部電気工学科
阿 野 茂 浩
理工学部電子通信学科
浅 利 真 宏
理工学部電気工学科
尾 坪 利 信
理工学部電気工学科
工 藤 真
理工学部電気工学科
理工学部電子通信学科
1989(平成 1)
林 泰 弘
理工学部電気工学科
92
卒 業
氏 名
学部 学科
理工学部電子通信学科
1990(平成 2)
田 中 貞 嗣
理工学部電気工学科
理工学部電子通信学科
1991(平成 3)
西 野 弘 昭
理工学部電気工学科
理工学部電子通信学科
1992(平成 4)
江 口 弘
理工学部電気工学科
理工学部電子通信学科
1993(平成 5)
1994(平成 6)
太 田 昌 人
理工学部電気工学科
井 上 雅 広
理工学部電子通信学科
佐 藤 環
理工学部電気工学科
理工学部電子通信学科
1995(平成 7)
1996(平成 8)
1997(平成 9)
豊 島 成 彦
理工学部電気工学科
春 山 智
理工学部電気工学科
山 田 智 紀
理工学部電子通信学科
西 松 研
理工学部情報学科
吉 澤 正 克
理工学部電気工学科
千 脇 隆
理工学部電子通信学科
村 山 和 宏
理工学部情報学科
佐 藤 和 幸
理工学部電気電子情報工学科
菊 地 俊 介
理工学部電子通信学科
理工学部情報学科
1998(平成10)
大 井 祐 子
理工学部電気電子情報工学科
茂 垣 武 文
理工学部電子・情報通信学科
理工学部情報学科
1999(平成11)
勝 田 喬 雄
理工学部電気電子情報工学科
鍵 山 隆 司
理工学部電子・情報通信学科
理工学部情報学科
2000(平成12)
田 中 毅
理工学部電気電子情報工学科
宮 澤 敏 記
理工学部電子・情報通信学科
93
卒 業
氏 名
学部 学科
理工学部情報学科
2001(平成13)
理工学部電気電子情報工学科
理工学部電子・情報通信学科
徳 永 英 治
2002(平成14)
理工学部情報学科
理工学部電気電子情報工学科
理工学部電子・情報通信学科
堀 井 洋
2003(平成15)
理工学部情報学科
理工学部電気電子情報工学科
理工学部電子・情報通信学科
理工学部情報学科
2004(平成16)
理工学部電気電子情報工学科
理工学部電子・情報通信学科
理工学部情報学科
2005(平成17)
理工学部電気電子情報工学科
理工学部電子・情報通信学科
理工学部情報学科
2006(平成18)
理工学部電気・情報生命工学科
理工学部電子・情報通信学科
鈴 木 幹 也
2007(平成19)
理工学部電気・情報生命工学科
村 松 裕 介
2008(平成20)
2009(平成21)
理工学部情報学科
理工学部コンピュータ・ネットワーク工学科
理工学部電気・情報生命工学科
藍 田 尚 吾
理工学部コンピュータ・ネットワーク工学科
白 土 聡
理工学部電気・情報生命工学科
理工学部コンピュータ・ネットワーク工学科
2010(平成 22)
先進理工学部電気・情報生命工学科
安 川 要 平
基幹理工学部情報理工学科
上 條 秀 一
先進理工学部大学院電気・情報生命専攻
*空欄の評議員を募集しています。
94
2009年度 終身会費納入者一覧
工藤 武佑
1954
電気
赤須 敢
2007
情修
和田 重厚
1963
電通
鏑木 崇史
2003
電気
伊藤 誠司
1956
電気
石黒 卓也
2007
電生
竹内 譲
1957
電気
成木 正之
1948
工高
濱本 正彦
1962
電通
倉田 哲也
1961
電気
奈良 竜太
2004
電通
平田 和也
1966
電気
石川 宏
1965
電通
我妻 洸
1967
電気
島山 博明
1960
電通
室田 仁
1966
電気
阿部 宗雄
1954
電気
権田 俊一
1960
電気
石堂 恒雄
1962
電気
棚橋 和夫
1956
電気
菊池 秀彦
1980
電気
若尾 博文
1957
電通
藤本 允
1961
電気
高野 岳
1994
電気
田口 博
1973
電通
関根慶太郎
1960
電通
木村 晋二
1982
京大
池永 剛
1988
電気
糟谷 武則
1979
電通
小寺 榮一
1960
電通
西田 達雄
1961
電気
永野 一郎
1969
電気
藤沢 成徳
1951
専電
坂本 光
1963
電通
三木 博之
1962
電通
関 正弘
2006
電通
松本 孝俊
1996
電気
安達 了慈
2002
情報
影山 敏雄
1953
電気
中村 順二
1961
電気
小倉 宰一
1961
専通
伊藤 雄一
1955
電気
◇サポート費ご協力ありがとうございました。
武内 宏允(1959 電通)
河崎 明(1971 電通)
大内 輝美(1961 電気)
伊東 秀男(1944 電気)
六車 謙一(1952 電気)
服部 守(1958 電気)
尾崎 肇(1962 電気)
塚本 淑朗(1954 電気)
澤 愛子(1958 電気)
松田 恭治(1955 電気)
北野 昌宏(1978 電通)
丸山 隆男(1959 電通)
千賀 邦彦(1963 電通)
渡辺 久恒(1966 電通)
下村 尚久(1960 電通)
村上 裕二(1987 電気)
田中 利興(1955 電通)
西堀 郷富(1948 電気)
山口 静男(1962 電気)
北沢 仁(1955 電通)
太田 利雄(1970 電気)
蛎崎 賢治(1942 電気)
田嶋 光男(1949 専通)
粟屋 俊郎(1941 電気)
藤井 英雄(1964 電気)
川妻 庸二(1950 電気)
牧野富士雄(1965 工高電)
95
大澤 博二(1948 電通) 原 昌三(1951 電気) 浅川 次郎(1950 電気)
天藤 憲二(1955 電気) 服部 晴児(1961 電通) 根津 和雄(1960 電気)
松本 孝郎(1956 電気) 宮崎 宏史(1987 電気) 満田 透(1977 電気)
藤田 建(1941 電気) 古賀 敬一(1943 電気) 有吉 昶(1957 電気)
島山 博明(1960 電通) 田口 博(1973 電通) 永野 一郎(1969 電気)
太田 廉三(1956 電通) 長谷川隆昭(1953 電通) 宮沢 治平(1944 電通)
影山 敏雄(1953 電気)
◇賛助会員
堤 勝彦(1966 電気)手韶 典雄 (1951電気) 鈴木 健治(1962電気)
◇お悔やみ申し上げます。(2009年度お知らせいただいた訃報を掲載しております)
小林 政雄(1938 電気)2009.02.14
太田 博美(1953 電気)2008.09.18
国井 敏雄(1943 専電)2007.12.30
和泉 博久(1946 電気)2009.04.04
森野 正春(1953 電気)2009.01.14
渡辺 泰行(1952 電気)2009.01.26
弘山 貞雄(1960 電通)2008.06.30
吉村 寛(1941 電気)2008.10.27
鈴木 慶泰(1951 電気)2007.10.30
都築 洋三(1968 電気)2009.01.08
鳴瀬 嘉正(1946 電気)2008.11.03
辻本 昭二(1951 電通)2008.07.26
平田 旻(1954 電気)2009.02.26
山本 森幸(1964 電通)2009.01.04
落合 武(1952 電通)2008.12.20
市原 孝一(1947 電通)2009.04.16
副島 鎮夫(1947 電通)2008.10.22
浜名 直(1944 専電)2008.12.24
浅川 次郎(1950 電気)2007.01.04
蛎崎 賢治(1942 電気)2009.05.08
冠 昇(1962 電気)2009.05.11
岡田 満(1956 電気)2009.05.15
森垣 祐(1956 電気)2009.01.05
長谷部 隆(1944 電気)2009.01.31
大平 正夫(1938 電気)2009.08.05
杉山 亘(1940 電気)2009.07.10
内藤 隆福(1931 電気)2009.07.08
深井 歓喜(1945 電通)2009
本原 開治(1945 電通)2008
檜山 浩正(1942 専電)2009.08.02
山本 敏治(1945 電通)2008
辰野 雄威(1954 電気)2008.05.18
今野 静馬(1946 電気)2009.08.01
羽塚 績(1944 電気)2009.05
原 脩(1943 専電)2010.01.25
山中 豪俊(1983 電気)2010.03.01
96
訂正とお詫び
2009年3月に発行いたしましたEWE会報50号9頁「理工100周年に際して―恩
師 山本忠興先生の思い出―」の中で諸先生方のお名前が間違えておりました。
下記の通り修正しお詫び申し上げます。
(誤) (正)
上田 照雄 → 上田 輝雄 大隈 菊次郎 → 大隅 菊次郎
帆是 竹治 → 帆足 竹治
樋野 一郎 → 埴野 一郎
荒畑 誠 → 荒畑 誠二
また、45頁クラス会だよりでは記述と異なる表記があり、関係者の方にはご迷
惑をおかけいたしました。
表紙デザインについて
昨年末の横山隆一先生のスマートグリッドのEWE講演会でもお話されていま
したが、欧米や日本ではスマートグリッドの実現に向けた積極的な政策が現在進
められております。
電気・情報生命工学科の林研究室では、再生可能で環境に優しい電気エネル
ギーに基づく低炭素社会の実現に向けて、未来の電気エネルギー供給形態、す
なわち、「再生可能エネルギー源の導入と電気エネルギーの安定供給の双方を
継続実現可能なスマートグリッド」を実現するために不可欠な先進的システム
技術の研究開発を、コンピュータシミュレーションと世界唯一の次世代電気エ
ネルギー供給形態実証実験ANSWER(Active Network System With Energy
Resources)を通して行っています。表紙の図は、太陽光・風力発電群、送配電
ネットワーク、住宅用太陽光発電・ヒートポンプ給湯器・電気自動車、蓄電池な
どを構成要素として、CO2排出量が少ない最適な電熱併給を次世代情報通信・制
御により実現するための未来の電気エネルギー供給形態をイメージしたもので
す。また、表紙の装置の写真は、「部屋の中のスマートグリッド」として今年の
元旦に電気新聞でも紹介されたANSWERの写真です。(http://www.eb.waseda.
ac.jp/hayashi/topic.htmlをご覧ください)
。
(電気・情報生命工学科 教授 林 泰弘)
編集後記 EWEの編集委員を引き受けて初めてEWEの会則を眺めてみた。会の目的には
「会員相互の親睦をはかり、あわせて電気・情報生命工学、コンピュータ・ネッ
トワーク工学および電子光システム学の学術ならびに技術の進歩発達をはかり、
文化の向上と産業の発展に寄与することを目的とする」とある。「親睦をはかり」
は同窓会組織としての側面であるが、その後に続く「学術ならびに技術の進歩発
展をはかり」ではより一般的な学会の様な役割を目指している事になる。そして
引き受けた編集委員が担当する本会誌の編集もこの目的を達成するために行われ
る会の事業の一つになる。
EWEを構成する会員は卒業生、教員、そして学生である。それぞれの立場で、
同窓会組織に期待する事があるかと思う。一人のOBとして、母校の近況には興
味がある。100周年を迎えて改革が進む理工学部はどうなるのか? 恩師をはじめ、
学科の先生方はどうされているか? 企業人の立場では毎年排出される優秀な卒
業生も重要だ。どんな情報をどうやって会員に提供するのか? それが委員の役
割と考えた。
今はインターネットの時代。情報の発信は紙媒体よりもネットの方が安価で大
量の情報を流せる。実際、EWEでもニュースのWebでの公開やメール配信はす
でに軌道に乗っている。また現在の成田会長も就任時からWebとメールを活用
して情報提供する方針を掲げ、現在大学に整備されているWeb上のコンテンツ
からEWEに関連する情報を集め、EWEヘッドラインニュースとしてURLを配信
するサービスも開始した。
そのような中で、紙媒体の会誌には手元に残る情報源としての役割が期待さ
れていると思う。Webの「ニュース」
(http://www.ewe.or.jp/news/42/campus.
html)では、大学で研究に励む若手研究者から見た大学の様子を紹介してもら
う企画を始めた。多忙の中で書いていただいたコラムは公式の情報よりも生々し
く身近に感じられると思う。本会誌では、「ベンチャー企業紹介」という企画で、
ビジネスの最前線で活躍するOBにコラムをお願いした。同窓のOBの活躍は嬉し
い話題であるし、同じ企業人として励みになる話題でもある。残念ながら、費用
面でもかけられる労力の面でも大幅に紙面を刷新することは難しいが、すこしず
つ残せる読み物を残していきたいと思う。
(編集担当理事:鈴木 敬)
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