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第2回議事録 - 経済産業省

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第2回議事録 - 経済産業省
産業構造審議会 環境部会
廃棄物・リサイクル小委員会
使用済自動車判別ガイドラインワーキンググループ
中央環境審議会 廃棄物・リサイクル部会
自動車リサイクル専門委員会
使用済自動車判別ガイドラインワーキンググループ
第 2 回
合 同 会 議
平成22年9月1日(水)
日時:平成 22 年 9 月 1 日(水曜日)14:00~16:00
場所:都道府県会館 1 階
101 会議室
【議題】
1.関係団体に対するヒアリング
2. その他
午後2時00分 開会
○坂口自動車リサイクル室長代行 それでは、定刻でございますので、これより産業構造審議
会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会使用済自動車判別ガイドラインワーキンググループ及
び中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会自動車リサイクル専門委員会使用済自動車判別ガイ
ドラインワーキンググループ第2回合同会議を開催いたします。
委員の皆様方におかれましては、御多忙にも関わらず御出席いただきまして、誠にありがと
うございます。
本日、御出席の状況でございますけれども、現時点で11名の委員の皆様方から御出席をいた
だいております。産業構造審議会のほうの使用済自動車判別ガイドラインワーキンググループ
につきましては、11名の委員の御出席があり、定足数であるところの過半数に達していること
を御報告いたします。
なお、中央環境審議会のほうの使用済自動車判別ガイドラインワーキンググループにつきま
しては、定足数の規定はございません。
また、本日ですけれども、早稲田大学法学部教授の大塚直委員、三重県環境森林部廃棄物対
策室長の岡本弘毅委員、及び社団法人日本自動車整備振興会連合会専務理事の下平隆委員にお
かれましては、本日御欠席の御連絡をいただいております。
また、川崎市環境局生活環境部長の横田覚委員におかれましては、御都合により14時40分ご
ろの御出席となると御連絡をいただいております。
また、日本自動車連盟の久米委員におかれましては、特に御連絡いただいておりませんので、
間もなくお越しになるのではないかと思われます。
また、前回の第1回合同ワーキング以降、事務局側に異動がございましたので御紹介申し上
-1-
げます。
まず、経済産業省製造産業局自動車課自動車リサイクル室長の波留でございます。
○波留自動車リサイクル室長
波留でございます。よろしくお願いいたします。
○坂口自動車リサイクル室長代行 同じく、室長補佐の初沢でございます。
○初沢自動車課課長補佐 初沢でございます。よろしくお願いします。
○坂口自動車リサイクル室長代行 また、環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部企画課リ
サイクル推進室長の森下でございます。
○森下リサイクル推進室長
森下です。どうぞよろしくお願いいたします。
○坂口自動車リサイクル室長代行 それでは、これ以降の議事進行は永田座長にお願いいたし
ます。
○永田座長 どうも、皆さん、こんにちは。お暑い中、またお忙しい中をお集まりいただきま
して、ありがとうございます。
今日は、5つの団体からヒアリングをさせていただく予定になっております。活発な御議論
をよろしくお願いいたします。
まず、お手元の資料の確認のほうから入らせていただきます。事務局のほうからお願いしま
す。
○坂口自動車リサイクル室長代行 それでは、配付資料の確認をいたします。
お手元に資料1から資料6までをお配りしております。なお、資料2につきましては、2-
1と2-2に分かれてございますので、御確認いただければと思います。不足がございました
ら事務局までお知らせください。
以上です。
○永田座長 よろしいでしょうか。
それでは、議事のほうに入らせていただきます。
議題の1番目、関係団体からのヒアリングについてということで、先程申し上げた5つの団
体ですが、本日御出席いただいております社団法人日本自動車販売協会連合会業務部長の林義
高委員、それから東京トヨペット株式会社執行役員の奥井国男様、社団法人全国軽自動車協会
連合会専務理事の宮嵜拓郎委員、社団法人日本中古自動車販売協会連合会専務理事の武藤孝弘
委員、一般社団法人日本オートオークション協議会事務局長の森山龍幸委員及び一般社団法人
日本ELVリサイクル機構副代表理事の大橋岳彦委員、それぞれより、資料2-1から6に基
づきまして、大体10分から15分ぐらいで説明をお願いしたいというふうに考えております。
-2-
5団体でございますので、前半と後半に分けて、間にディスカッションの時間を入れたい
というふうに考えておりますので、よろしくお願いします。前半は、自販連、全軽自協、中販
連の3団体です。後半は、オートオークション協議会とELVリサイクル機構のほうから説明
をいただきます。
それでは、まず自販連の林委員のほうからお願いできますか。よろしくお願いします。
○林委員 御紹介いただきました社団法人日本自動車販売協会連合会の業務部の林でございま
す。座ったままでよろしゅうございますか。
○永田座長 どうぞ。
○林委員 本日のヒアリング項目は3つと認識しておりまして、1つ目が、自動車の所有者か
ら引き取り、買い取りを求められた車の扱いについて。2つ目が、引取業者が自動車の所有者
から引き取りを求められた際の関連情報提供のあり方について。3つ目が、使用済自動車と判
断される車両の判断基準について、ということでございました。
まず、私ども自販連という団体概要を、何回か御説明させていただいておるんですけれども、
改めましてこの自動車リサイクル法の取組状況につきまして私のほうから簡単に御説明させて
いただいた後に、1つ目の項目について、具体的な実務とか、あるいは取り回しの業務回りで
すね、これにつきまして、会員ディーラーを代表いたしまして私ども自販連の中にあります中
古車部会の部会長であります東京トヨペット株式会社から御説明をさせていただきまして、残
り2つの項目について私のほうから御報告をさせていただきます。
では、早速でございますが、資料の2-1を御覧いただきまして、右下に①と書いてござい
ます「自販連とは」というところでございます。
御承知の方も多いと思いますけれども、改めまして、昭和34年に設立された自動車ディーラ
ーの全国組織でございまして、自動車メーカー系列のメーンディーラー1,561社を中心に構成
をされております。全国の都道府県に53支部を設置しておりまして、この1,561社というのは
平成22年4月現在の会員数でございます。
次のページに、組織を掲載させていただきました。総会から始まって組織体を持っておるわ
けですけれども、中央やや左寄りに縦に並んでおります、7つの委員会を運営しております。
各会員会社から選出されました社長で構成されておりまして、各委員会には下部組織として部
会を設けております。今回の自動車リサイクル法関連につきましては、この中古車委員会、少
し色を変えてございますが、並びにその部会にて扱っているということでございます。
自販連の組織の全体のイメージをつかんでいただくために、③ページをちょっと御覧いただ
-3-
きたいと思うんですけれども、会員の総事業所数を載せております。直近で1万6,754カ所ご
ざいまして、会員ディーラー、1社当たり平均10.7カ所の営業所、店舗を持っております。総
従業員数が27万7,000名弱、うちその営業担当員が9万6,000名強ということでございます。平
成21年度の新車の販売台数につきましては、報告を受けた1,195社で384万2,000台強というこ
とでございまして、1社平均大体月平均で270台ぐらいという規模になります。売上高で言い
ますと11兆5,440億円で、1社平均96億6,000万円、月平均8億円強という規模でございます。
私ども自販連という団体では、以上のような会員ディーラーさんともども種々の事業活動を
やっておりまして、次の④ページに主な活動を掲載させていただきました。
重点取組項目としてこれを掲げておりまして、その中の1つであります環境問題への積極的
取組項目の中に、このリサイクル法の円滑な運営の取組ということを掲げて取り組んでおりま
す。
次のページに、支部の活動も掲載させていただきました。本部の重点活動をベースに、これ
を受けた形で支部でも取り組んでいるということでございます。
それでは、ヒアリング項目のほうに移らせていただきまして、⑥ページ目、自動車の所有者
から引き取り、買い取りを求められた車の扱いについて、ということでございますが、具体的
な実務内容につきまして、先程御紹介いたしました東京トヨペット株式会社のU-Car部の奥井
執行役員のほうから御説明をしていただくことにいたします。よろしくお願いいたします。
○自販連(奥井) 東京トヨペット中古車部門を担当しております奥井でございます。これか
ら弊社における下取車、買取車、解体依頼車の業務フローについて御説明申し上げます。資料
2-2でございます。
まず最初に、弊社の東京トヨペットの会社概要でございますが、概要についてはこの資料の
とおりでございます。
次に、②でございますが、弊社の車両販売・仕入れ概要を御説明申し上げます。
平成21年度、車両販売台数実績は6万5,437台でございます。これに伴う中古車の総仕入れ
台数は3万1,017台でございます。このうち、使用済車の仕入れ処理は6,663台となっておりま
す。
次に、③でございます。下取・買取・解体依頼車の流れを御説明いたします。
車両の流れは、発生から値付け、そして選別、入庫、販売、そして使用済車引き渡しの5工
程に分けられます。弊社の基準は、初度登録15年超を使用済車と規定しておりますが、ただし、
希少車、中古車流通での再販可能車はこの限りではございません。また、商品車として弊社が
-4-
お客様より下取り・買い取りの際は、その車を使用済車とした際より高い金額としております。
使用済車とした自動車リサイクル料金は、最終ユーザーとしてお客様が負担されますが、車
両単体の価格のほかに車検残がある場合は、自動車重量税還付相当額、自賠責還付金がお客様
に戻りますので、その金額を加味し商品車対象の価格としております。
使用済車とする場合は、お客様により書面による確認を全数実施しております。全ての使用
済車は有償で引き取っておりますが、お客様依頼に基づき、抹消登録、解体届出等の登録作業
を委託された場合は、手続代行費用をいただいております。車検残のない場合には、登録手続
代行費用が有償で引き取る車両の価値を越えてしまうことがあります。
続いて、④でございます。
使用済車は、引取業者として弊社がお客様より車両受領後、お手元の資料にありますような
作業工程を経まして、最終的に解体業者からシュレッダー業者へ引き渡しされました時点で、
解体報告日が電子マニフェスト上に通知されます。その通知を受けて解体届出、そして自動車
重量税還付申請を、御自身で申請手続を行うユーザーには解体報告日を通知いたします。また、
弊社が登録業務の手続代行業務を受けましたケースでは、弊社にて解体届出、そして自動車重
量税還付申請を行います。使用済車の処理はこの時点で完了いたします。
なお、弊社では、ユーザーからの使用済車の処理依頼から解体届出まで、法令に基づいて適
正に処理が実施されていることを、専任の担当者を配置しまして確認、実施しております。
弊社が登録手続代行を委託されたケースで、概ねユーザーから使用済車を引き取り、解体通
知を受領し、解体届出を申請するまで、平均約2週間レベルとなっております。
以上、東京トヨペットの下取車・買取車・解体依頼車の流れの説明を終了させていただきま
す。ありがとうございました。
○林委員 それでは、続きまして、資料2-1のほうに戻っていただきまして、⑥ページ目、
(2)番です。下取車・買取車の価格設定方法についてということで、誰が行うか、査定項目、
基準、その他留意点は何かということでございます。
今、東京トヨペットのほうからも一部御紹介ありましたけれども、基本的な業務の流れ、①
番では査定をまずしなければならないということで、各社基準で営業スタッフが査定をいたし
ます。会員各社では、財団法人日本自動車査定協会様、JAAIと略させていただきますが、
JAAIが定めた査定項目・基準に基づいて査定をいたします。独自に採用した基本価格表、
あるいは会社によってはオプションの卸相場等に基づきまして、一定の基準で査定結果を査定
書に記入するのがまずは一般的であります。
-5-
それを見て、②番で店舗の価格設定責任者、これが価格を決定するということでございます。
一般的にはそこの店長ということでございます。お客様がいらっしゃった場合の商談等の状況
に応じては、これは中古車部門長と調整をして、価格を上げたり下げたりというようなことを
するということでございます。
留意点でございますが、③番、お客様にとっても販売会社にとってもその後の商売等がきち
んとできるように、後顧の憂いなくやるために、正確な価格設定が必要だということから、そ
のベースになります車検証の記載情報の正確な確認、それからグレード、あるいは外板色、ボ
ディカラーですね、装備品、それから加修歴などにつきまして、細部にわたって漏れのない正
確な現車確認、これを行った上で、査定書へ正確に記入すること、これが留意点かなと、この
ように考えているところでございます。
それから、ヒアリング項目の次、下取車・買取車の販売の割合でございますが、平成19年か
ら21年、3年間にわたりまして、私ども自販連の中古車部会の部会会社10社につきましてアン
ケート調査を行いました。その結果をここに示させていただきました。
平成19年、20年というのは、ほぼその比率構成比というのは同じでございまして、小売が約
27%、卸売で63%、それから使用済解体が約10%という構成でございました。平成21年に入り
まして大きく事情が変わりまして、エコカーの補助金が一番大きい影響なのでございますが、
まずは小売がちょっと増えています。構成比として増えているということです。全体のボリュ
ームが落ちましたので、絶対数としては小売の販売台数は減っているんですけれども、構成比
はこういう形になってございます。卸売が大きく減っております。これがエコカー補助金の影
響。反面、解体の中での比率が約倍になって21%になっているということでございます。この
中で、自社で使用済みの自動車へしたというのが2%弱という数字になってございます。
続きまして、(4)番目、下取りあるいは買取価格がゼロ円となった場合の車の扱いについ
てということでございますけれども、これは査定基準価格がゼロとなった場合なんですけれど
も、これはあくまでもお客様の意思を確認した上で、使用済みの自動車として引き取るのが原
則でございます。ただ、査定基準価格がゼロとなっても、中には中古車市場で希少価値等によ
りまして販売可能な場合もございます。こういった場合は商品として下取り・買い取りする場
合もございます。
次に、(5)番目として、客から中古車で下取り・買い取りした車を廃車に変更した事例と
理由、またその割合ということでございますが、あまり多くはないんですけれども、やっぱり
数多く査定しておりますと、中には査定ミスでありますとか、あるいは下取ってきた車を商品
-6-
化するかどうかというそのときの選別のミス等で、小売あるいは卸売に結び付かないケースと
いうのが発生いたします。ほとんどないケースではありますけれども、商品車として展示中に
事故に遭ったとか天災に遭ったということで、使用済みになってしまった場合がそういうケー
スかなということでございます。先程の表で、自社で使用済自動車が約2%あると申し上げま
したけれども、その中に一部含まれるということでございます。
続きまして、前回のワーキンググループにおける事務局作成資料、資料3並びに4です。こ
れに対する意見ということでございましたが、引取業者が自動車の所有者から引き取りを求め
られた際の関連情報提供のあり方ということでございますけれども、現在、私ども会員各社で
は、基本自動車リサイクル法に基づいて、使用済自動車の処理の流れ、あるいは税金の還付で
ありますとか、あるいは自動車保険の解約手続、金額等の情報をまずは漏れなく御説明をさせ
ていただき、御理解をいただいた上で、お客様の意思を確認しつつ、使用済みということであ
れば、次のページにもございますけれども、使用済自動車引取依頼書というのがございまして、
そこに必要事項を御記入いただく、という業務フローになっているのが原則でございます。
使用済自動車か否かというのは、会員各社が中古車市場で流通するか否か、これを相場情報
等の基準に基づいて想定した上で、お客様に結果としては査定価格という形で情報提供してい
るということになるのかなというふうに思っています。
次に、1ページ飛ばしていただきまして、使用済自動車と判断される車両の判断基準でござ
います。
今、会員各社では独自の判断基準というのを設定しております。さまざまな項目があるんで
すけれども、基本的な項目としては、やっぱり年式、それから走行距離、あるいは査定基準点、
自走できるかどうかということが挙げられるのではないかなと思われます。ただ、各社とも一
律の基準としているケースは少なくて、1台1台について、中古車市場での相場価格なんかが
当然ありますので、それを参考にしながら最終判断をしているということでございます。
自動車リサイクル法の円滑な運用という観点からは、ガイドラインの設置というのは1つの
方策であるというふうに私ども考えておるんですけれども、あくまでも1つの基準だろうなと。
使用済みかどうかは、最終的には市場が決めるものなんだろうなというふうに思っているとこ
ろでございます。
したがいまして、そのガイドラインというものにつきましては、判断基準は明らかに使用済
みと、誰が見てもわかるというか、そういった明らかな使用済みと思われる項目に絞るべきだ
ろうなというふうに思っています。また、それに拘束性があったり、あるいは画一的な運用を
-7-
されてしまうと、それは中古車市場の実態には合っていかないのではないかなというふうに考
えているところでございます。
その他、使用済自動車の判断基準となり得る項目について、情報とかデータがないかという
ことでございましたけれども、今回御報告させていただいた内容以外には特には持ってござい
ません。
以上でございます。
○永田座長 どうもありがとうございました。
それでは、引き続いて、全軽自協の宮嵜委員のほうからお願いできますでしょうか。
○宮嵜委員 それでは、宮嵜でございます。全軽自協として、資料3で御説明したいと思いま
す。
2ページでございますが、引き取り・買い取り・下取りを求められた車の業務フローでござ
います。今回は、ダイハツ東京販売の協力を得まして資料をまとめております。
まず、買い取り・下取り・解体という依頼があるわけでございますが、これにつきましては、
買取依頼が8.7%、下取りが67.6%、解体の依頼ですが23.7%ということで、先程自販連さん
のほうからもありましたけれども、エコカー補助金の影響で、従来よりは高いものになってお
ります。
買取依頼あるいは下取依頼がされますと、査定から買取価格を設定するということになりま
す。そして、中古車として下取り・買い取りをするということになります。そして、販売価格
を最終的に設定いたしまして、中古車として販売されるものが、中古車として下取り・買い取
りされたものの61.1%でございます。残りの38.9%は使用済自動車として引き取ることになり
ます。
この中古車としての販売のうち、自社で売りやすいもの、コストが低く商品化ができるとい
ったものにつきましては小売に回りまして、25%が小売に回ると。そして、それ以外のものに
つきましては、基本的には中古販売業者のほうに卸されるということで、それが33.8%ござい
ます。そのほか、小売をしていてもなかなか売れないとか、あるいは卸売もできなかったとい
うところでオークションに回るものが2.3%あるという形でございます。また、最終的に中古
車として販売しようとしたものの、解体業者に引き渡しになるものが2%あるということでご
ざいます。
3ページでございますが、まず、買取価格の決定方法でございますけれども、価格の決定者
につきましては、新車店舗で一次的な査定を行いまして、その査定書を中古車店舗の店長に送
-8-
りまして、最終的な値決めがされるということでございます。また、査定の項目基準につきま
しては、査定協会の指定項目・基準によっております。
また、そのほか、この価格を決定する際、車種とか、あるいは人気のある車種であるかどう
か、こういった引合いの強さというものが加味されます。また、中古車の販売店等での実際に
どれぐらい強い引合いがあるか、こういったことも季節的な要素として参考にされるというふ
うになっております。
(2)で、下取・買取価格がゼロ円となった車でございますが、これは、基本は使用済自動
車でございますが、そのほかに販売に回す場合もあるということでございます。査定基準に当
てはまらなくても、希少な車、あるいは相当に年代が経ちまして骨董的な価値があるというよ
うな車、これはごく普通の車でも相当期間保有されて、珍しいものということであれば、これ
は市場価値を認められて販売することもできることがあるということでございまして、その場
合、場合によっては当初査定ゼロであっても、下取・買取価格を上げるということもあるわけ
でございます。
(3)でございますが、中古車として下取り・買い取りしたものの使用済自動車に変更する
というのが2%ほどあるわけでございますが、これは再販できると見込んで、商品として店頭
に並べてみたものの、数カ月経過しても販売の見込みがなかったということで、使用済自動車
にせざるを得なかったもの、あるいは一見しただけではわからなかったようなところに瑕疵が
ございまして商品にならなかったというようなものが、これは使用済自動車に変更されるとい
うことでございます。
4ページでございます。若干の意見を述べさせていただきたいと思います。
まず、所有者から引き取りを求められた際に、引取業者がどういう情報提供をするべきかと
いうことでございます。引取業者が情報提供をしなければいけない、これは当然のことだと思
っておりますけれども、その際、今後ガイドラインが決められることになると思いますけれど
も、その中では、おそらく使用済自動車であるということを示す車両の損壊状況とか欠品状況
とか、こういったものが含まれると思いますが、こういった客観的な内容について中心として
説明するという義務があるという整理をしていただくべきではないだろうかと考えております。
特に市場の評価でございますが、これまで引取業者は専門の事業者であるから、いくらで売
れるかということをあらかじめ情報として提供するべきだというような議論がされております
けれども、やはり最終的には市場が決めるべきものでございまして、先程来御説明しているよ
うに、最終的には引き取れないから使用済自動車になるという実態がございますから、また、
-9-
そういう意味で引取業者が市場に代わって最終的な判断をするということはできないわけでご
ざいますので、自社での査定結果というのはあくまで目安としての情報提供として考えていた
だきたいなというふうに思っております。
それから、(2)番でございますが、使用済自動車の判断基準でございます。これについて
は一番基本的なことは、今回、使用済自動車の判断基準を明確にするということで審議を行っ
ておるわけでございますけれども、使用済自動車をより多く発生することにならないのかとい
う懸念を持っております。この使用済自動車問題についての基本は、やはりリユースを優先す
ると、中古車として再活用していくということが何よりも大事であって、それでどうしても使
えないものが使用済自動車として適正に処理されていくと、この観点をぜひしっかりと御確認
いただければと思っております。そういう趣旨から、使用済自動車の引取業者としての判断基
準は100人が100人使用価値がないと認めるものに限定していくべきではないかと考えておりま
す。
しかし、他方、不法投棄車のような場合ですと、これは所有者の意思が示されないわけでご
ざいますから、これは引き取りの場合と違って、もっと大胆な基準であってもよいのではない
かというふうに思っております。この辺のところをちょっとしっかりと区別して考えるべきで
はないかと思っております。
また、オークションが、この使用済自動車か中古車となるかということについての大きなキ
ーかと思いますけれども、オークションはもう商品車しか出せないんだ、というような、そう
いう整理が本当に正しいのかどうか。片方で、使用済自動車を適正に処理する上でオークショ
ンが役に立つならば、また、そういった市場がオークションとして立つならば、必ずしも使用
済自動車を排除するのではなくて、例えば解体業者などのみが応札できるというような形で市
場ルールを立てた上で、使用済自動車をオークションの取引対象にするということについても、
今後考えていただいてよいのではないかというふうに思っております。
以上でございます。
○永田座長 どうもありがとうございました。
それでは、中販連の武藤委員のほうからお願いします。
○武藤委員 それでは、資料4に基づきまして、中販連、武藤のほうから説明させていただき
ます。
ここにありますように、当会に対して説明依頼事項が示されておりますので、それに従って
回答させていただきます。
-10-
1番、自動車の所有者から引き取り、買取りを求められた車の取扱い。業務フローがどうな
っているかということだと思いますが、(1)として、引き取り、買取りを求められた車、こ
れは下取車とか買取車とか解体依頼車が考えられるわけですが、その業務フローです。
①番が大まかな流れですが、まず引き取ると、モータープールに回送して、車両をチェック
して、自社の名義に変更して販売先を検討する。
この販売先の違いによって②から⑥まであるわけですが、その②が、名義変更した上でオー
トオークションに出品すると。車検が切れている場合は、名義変更はしませんけれども、同じ
流れになるわけです。
③番目は、小売、自社で展示して売るケースですが、整備・架装等、商品化行為を行って展
示して売ると。
④番目は、自社ではなくて他業者に相対取引で販売して売るということですね、業者間売買。
⑤番目が、自社で輸出をやっているところが一部ありますので、そういった場合には輸出の
準備をして輸出の手続に入ると。
⑥番目が、商品車としてお客さんに売るのではなくて、自分のところで代車に使うとか社用
車というようなことも考えられますので、そういうケースもあると。
⑦、⑧が自社では取り扱わないケースですが、まだ商品価値はあるんだけれども、自社では
これはちょっと扱えないという場合は、お客さんにその旨をお話しして、別のお店で中古車と
して取引をしてもらうというアドバイスをするということですね。
⑧番目が、お客さんがやはりこれは使用済自動車にしてほしいという希望があった場合は、
引取証明書を交付して電子マニフェストに載せるという適正なルートをとっているということ
で、(1)の説明ですね。
(2)が、下取車・買取車の価格決定方法、誰が行うのか、査定項目、基準、その他の留意
点ということですが。
①にありますように、下取・買取価格を決める場合、これは実際のお金の取引の金額を決め
るということで、これは極めて営業担当者の商売上のノウハウを非常に重要視して仕入価格を
決定しているわけです。具体的には、オークション相場、小売の相場、あるいは経験に基づい
て、この辺の仕入価格なら商売になるだろうということをいろいろ勘案して、仕入価格を決定
する。
具体的な査定項目というのは、今申し上げたように担当者の営業感覚の話ですので、特に基
準はないんですが、参考にしているものは、例に書いてありますように車種、車名、色。車と
-11-
いうのは色で人気、不人気かなり違いますので、そういったところを過去の経験に基づいて加
味して決めているということで、その他年式とか型式とか修復歴、走行距離、内外装の状態、
装備品、改造があるかないか、自賠責がどのくらい残っているか、いろんなことを総合して判
断するということで、特に一律の基準があるわけではないと。
あとは、マイナス点で留意点、本当にこれは持ってきた人が権利を持っているかどうか、盗
難車かもしれない、いろんな書類、権利ですね、所有権の権利の関係を確認するということを
踏まえて買取価格を決めていると。
②は、これは実際の取引価格ではなくて、日査協の査定基準で査定価格を出す場合に、机上
のあくまでも価格なんですが、そういった資格を持っている人間がそういう基準にのっとって
査定価格を算定していると、この2つに分かれるかと思います。
(3)、実際に下取ったり買い取った車を販売する相手はどこかということで、これは私ど
もで昔からアンケート調査を行っていたものを、ちょっとここに載せさせていただいています。
表にありますように、販売する相手が新車ディーラーというのが1.0%、同業者の専業者が
5.9%、オークション会場が29.2%、ユーザー直接小売するのが53.1%、輸出をしているのが
3.6%。これは平均値ですので全然やっていないところもあるわけですが、やっているところ
もあるので3.6になると。スクラップというのは、これは下のほうの注意書きにありますが、
昔からやっている調査なので、本当にスクラップしたかどうかははっきりしないんですけれど
も、販売先が解体事業者だった場合の比率がこうなっているということですので、書類を付け
て渡している関係で、スクラップになる場合もあるし、あるいはそのまま中古車として再利用
されるケースもこの中に含まれるということです。
続きまして(4)、下取・買取価格がゼロ円となった場合の取扱いですね。使用済自動車に
なるのかどうなのかということですが、①に書いてありますように、自動車の所有者、下取り
の場合、新しい車を買ってくれるということで下取りに出した場合も含むわけですけれども、
残念ながら下取れない、要するに価格的に値段が出せないとかそういう理由でお断りするんだ
ということを、当然、懇切丁寧に御説明をして御理解をいただくわけですけれども、現実には
市場、つまりオークションで出すと値段が付いたり、あるいは他社ではちゃんと中古車として
取引されている場合も実際にはかなりの数があるため、そのときに同時にお客さんに対しては、
中古車として長く使用される可能性もある車なんだからそういった方法もあるよと、具体的に
は買取専門店を紹介したり、そういう形の情報提供も行っていると。それでも、お客さんのほ
うの気持ちが使用済自動車にぜひともしたいということであれば、引取業者の資格を持ってい
-12-
るお店であれば、その車を引き取って引取証明書を発行して、リサイクルルートに乗せるとい
う形になっております。
(5)番目が、客から中古車で下取り・買い取りした車を廃車に変更した事例と理由、その
また割合ですが、①と②とその下に括弧書きであるんですが、今まで説明では、この括弧書き
のほうが流れには合っているかと思いますので、括弧書きのほうからちょっと御説明しますと、
お客さんからは中古車ということの申し出で、そのお店自体も中古車で引き取りましょうとい
うことになったわけですけれども、そのお店のほうが所有者として再販を試みたけど残念なが
ら売れないということが当然あり得るわけで、そういった事例を考えますと、ある程度の時間
をかけてトライアルするけれども、残念ながらオークションに出しても売れない、自社で展示
しても売れないというケースということの場合が、この廃車になるケースとしてあるんですが、
これもかなりの確率であまりないということだと思います。商売ができることを前提に買い取
っているわけですから、自分がミスしたということになりますので、この比率は少ないと。
ちょっと上に戻りまして①と②ですけれども、お客さんのほうから意向が変わって、一旦も
う所有権は移っているんだけれども、まだそのお店が持っていた場合に、お客さんがちょっと
気持ちが変わったので使用済自動車にしてくれということがあり得るわけで、ほとんどないと
思うんですけれども、その場合は、ここに書いてありますように注文書での契約を変更しなく
ちゃいけませんので、精算を伴う行為をお客さんと合意ができた場合に行われているというこ
とになるのかと思います。割合については、こういうことはほとんどないと思います。
大きな2番で、前回のワーキングでの資料3、資料4に対する意見ということで、(1)、
引取業者が自動車の所有者から引き取りを求められた際の関連情報の提供のあり方。あり方と
いうことなので、大きく3つに分けてありますが、当然のこととして①で、使用済自動車とい
う明確な意思表示があった場合は、当然お店のほうとしても引取証明書を交付するということ
になるかと思います。
②番が、お客さんのほうは中古車という希望がある場合は、お店のほうでもそれができる限
り対応して、価格交渉で合意が得られれば中古車として引き取るということになるかと思いま
す。
③番に書いてありますのは、まさしくあり方ですが、そもそも中古車としてのリユースを推
奨するというのが本来の姿だと考えますので、お客さんにはそういう情報の提供に力を入れて、
もしそれが不可能だったら適正な処理ルートについても説明をするという程度の情報提供にす
るのが本来の姿ではないかと考えています。
-13-
(2)番、使用済自動車と判断される車両の判断基準について(中古車と使用済自動車の取
扱いが曖昧)。これは確かにそのとおりなんですが、①にありますように、通常下取車とか買
取車は、それまでの間、問題なく使用されていた中古車であり、機能上何の問題もない場合が
ほとんど。このような場合には、市場に買い手がいる限り中古車としての使用が続く。これが
大原則だと思います。
販売店の店頭においても、オークション会場においても、そこにある車は全く問題ない中古
車という認識。これは数の問題で、要はほとんどがそういう車だということですよ。一部は違
う車があるかもしれません。
また、何らかの不具合、損傷があった場合には、それらを修繕することを加味して、それで
も再販が可能な場合は中古車として判断されて取引がされていると。これも、要するに価格が
商品としての限界があるということで、実際にその辺は非常にシビアに判断しているかと思い
ます。
②、何らかの不具合、損傷があり、それらを修繕した場合には、修繕費が修繕後の車両相場
を上回るとその本人が判断した場合には、中古車としての再販の可能性をあきらめて使用済自
動車とする。これはあきらめてですから、とりあえず中古車としてチャレンジして、だめだっ
たらということになるかと思います。
その下に書いてある四角囲みの部分は、平成20年12月25日に私どもで使用済自動車と中古車
の話をさせていただいたときの資料ですが、中古車か使用済自動車というのは市場が決めてい
る、これが大原則だということです。囲みの中にありますように、市場の需要がなくなれば、
自動車としての外観・機能を十分備えている中古車でも値段がつかず、結果的に使用済自動車
になる。市場の需要が国内でない場合でも、海外で需要があれば中古車として値段が付き取引
される。
日本車は、海外においては品質・機能面で高く評価されており、中古車の相場価格は概して
日本よりも相当高い。
海外の中古車需要に支えられることにより、国内の中古車相場価格が形成されている。
最近は、円高だとかいろんな状況で海外の中古車需要は急激に落ち込んではいますが、落ち
込んでいる部分はロシアの部分がかなり多いので、それを差し引くと、世界的な日本車の中古
車の人気は底がたいものがあるので、ある程度回復していると思います。
(3)で、その他、使用済自動車の判断基準となり得る項目に関する情報、データをお持ち
ではないかという質問ですが、これは特にないということですが、場面によってその基準が異
-14-
なるというのは前々から議論があるかと思いますが、オークションの場、あるいは下取り・買
い取りの場と、不法投棄されているという場面は全く状況が違いますので、優先順位からいう
と、不法投棄されている車の判断基準を考えたほうが議論は進むのではないかと考えておりま
す。
以上です。
○永田座長 どうもありがとうございました。
以上で前半の3団体からのヒアリングをさせていただきました。
それでは、ただいまの説明に関しまして、御意見、御質問のある方、また札を立てていただ
けますでしょうか。そうしたらマイクが行くかと思いますので、よろしくお願いします。いか
がでしょうか。
ちょっと私のほうからあれですけど、武藤さんの資料の中で、それぞれ対応が分かれていま
すという書き方になっている中で、例えばこの1番目の対応の中ではどういう割合になってい
るのか、細かいところはいいんですが、この順序で判断していっていいんでしょうかね。最初、
①で引取り。これは引き取りというよりも買い取りなんですよね、基本的には。
○武藤委員 今の1の(1)の部分でしょうか。
○永田座長 1の(1)で。これ買取りで、その後、②とか③とかというふうに分かれていき
ますよという話だったですね。
○武藤委員 そこは(3)のほうにですね。
○永田座長 下の(3)を見ればいいということでいいですね。
○武藤委員 ええ、大体アンケートではこうなっているということです。
○永田座長 わかりました、はい。
それで、今度は(2)のほうはどうでしょうか。
○武藤委員 (2)は①と②に分かれているわけですが、現実の取引価格を決めるのは①のほ
うです。①のほうは、端的に言うと、そこの仕入担当、営業担当の人間の個人的なノウハウで
決められていると。つまり、言い方を換えると、この能力にたけている人が経営の成功者で、
これで失敗すると商売がなかなかうまくいかないということです。
○永田座長 この②のほうも、ほとんどの車ではやられているというふうに判断していいんで
すか。
○武藤委員 ②ですか。
○永田座長 ②のほうもね。これは①、②と完全に分かれるものではないなという気もしてい
-15-
るので、最終的な判断は①のほうですね。
○武藤委員 これは査定制度実施店の割合がどのくらいかということかと思いますが、中古車
の専業店においては、資格を持っている人間は4,000人ぐらいいるんですが、実施店になって
いるのはかなり少ないと思います。つまり、私どもの傘下会員が1万弱ですが、そのうちの1
割、2割だと思います。
○永田座長 それから、(3)番目のところで、さっきちょっとスクラップに回すものがそこ
の下に書いてあるように、完全にスクラップだけじゃないよというお話だったですよね。それ
で、その次の(5)のところでは、基本的には中古車として下取り・買い取りをした車という
のは、ほとんどが中古車として販売されるんだという理解でいいですよね。
○武藤委員 そうですね。
○永田座長 そうなってくると、ここのスクラップと書いてある部分というのは、お客のほう
からそれはもう解体にしてくれと依頼された車というふうに判断していいんですか、7%ぐら
いあるけれども。
○武藤委員 いや、7%の内訳がどうなるかという御質問だと思うんですが、これははっきり
掴んでいるものがありません。実態とすると、当然、引取業者になっている事業者は、お客さ
んが使用済自動車で引き取りと言えば、引き取りした上で解体事業者に渡すわけですが。
○永田座長 このスクラップというのは、中古車として売ると、あるいはそれを使ってもらえ
るという意図では出していない車というふうに判断して間違いないですか。
○武藤委員 そうじゃなくて混在になっているということですよ。昔から、法律ができる前か
ら、販売先がオークションの場合もあれば専業者の場合もあるし解体事業者の場合もあったわ
けで、その解体事業者に渡す割合がこの7.3%なので、その中に解体事業者のほうで中古車と
して再販されるのも含まれているということになるわけですね。
○永田座長 その辺の内訳はわからないと。
○武藤委員 残念ながら、すみません。
○永田座長 ああ、そうですか、はい。
いかがでしょうか。
どうぞ、鬼沢さん。
○鬼沢委員 武藤さんにお聞きいたします。(1)番の⑦の「買取辞退」というのは、どうい
った車を買い取り辞退されるんでしょうか。
○武藤委員 お答えします。前からちょっと例えが不適切かどうかでしたけれども、あえて申
-16-
し上げている答え方をしますと、下取りをした車が例えばマツダの車で、自分のお店がトヨタ
車を中心に売っているお店だとすると、マツダの車は売りづらい、得意じゃない、だからマツ
ダの車を得意なお店へ回すということで、こういう御辞退。つまり、自社では価値がないけれ
ども、他社へ持っていけば十分商品価値がある車ではないかと思えば、そういうふうに紹介す
るという意味です。
○永田座長 よろしいでしょうか。
それでは、どうぞ。
○砂田委員 資料2-1の④ですが、主な活動というところがあります。その主な活動の中の
項目に、「消費者行政をめぐる動きへの適切な対応と消費者相談に係る体制整備」と、このよ
うに書かれておりますが、まさに消費者行政というのは自治体によって大変な格差があります。
支部のほうでは各都道府県に1支部を設置されていると、その前段に書かれておりますけれ
ども、各都道府県で消費者行政が違いますので、その判断も違ってくると思います。全国会議
等でこの各都道府県の情報交換をされているのか、どのように進めて体制整備をされているの
かお尋ねしたいのが1点です。
それと、資料4の(4)番目の中に、中古車として引き取れないという説明の後で、「他の
中古車販売店や買取店を紹介」するとこのように書かれておりますが、このガイドラインがで
きましたら、そのガイドラインの基準に従ってよその中古車とか買い取りとかそういうところ
を紹介することが少なくなるんでしょうか、という2点についてお聞きしたいと思います。
○林委員 それでは、資料2-1のほうの、主な活動の中での消費者行政絡みの御質問につい
てお答えしますと、毎年、秋口に全国の支部を何ブロックかに分けまして、研修会と称して直
近の具体的な事例をとらえた情報交換でありますとかというのを、弁護士さん、あるいは私ど
もの担当部署が一緒になって勉強する、情報交換をするという取組を行っております。
以上でございます。
○永田座長 よろしいでしょうか。
どうぞ。
○武藤委員 お答えします。1の(4)のところの関連になるかと思いますが、基準ができた
らどうなるかという御質問だったと思います。基準ができたのが大前提なんですが、基準がで
きることについては、下のほうの2の(1)の③に書いてあるように、できる限り中古車とし
て再利用のほうの情報提供を優先すべきだというのがありますので、それがだめだったケース
であれば、そのガイドラインに従ってお客さんに情報提供をするということになるかと思いま
-17-
す。
ただし、そのガイドラインについては、前からちょっと申し上げていますが、外形的な基準
をオークションなり、あるいはその下取り・買い取りのときにつくるというのはかなり難しい。
つまりなかなかイメージができない。年数でやるのかどうなのかとかいろいろあるんですが、
これがもしできたら、当然その基準を参考にするということにはなるかと思います。
○永田座長 よろしいですか。
それでは、どうぞ、大橋さん。
○大橋委員 資料3の宮嵜さんにお伺いしたいんですが、最後の4ページの(1)にあります
2ポツのところなんですが、「市場の評価は市場が決めるので、引取業者は最終的な判断がで
きない」ということなんですが、これまで長い間、下取車に関しては、これを中古車として流
通させるか、使用済自動車として解体業者に引き渡すかという判断をされてきたのではないか
と思うんですけれども、ここで最終判断ができないというのはどういうことかなと思いまして。
○宮嵜委員 これは言葉のあやだと思うんですけれども、フローチャートのほうで示している
ように、まずは中古車として売れるだろうと判断をした上で、今度は中古車として自分で売ろ
うとし、中古車業者に卸もし、それでも売れなければオークションにと、こういう形になって
いるわけですね。それでもだめであれば解体するということですから、それを最終的な評価は
やはり市場が決めるのではないかと表現したわけでございます。
○永田座長 よろしいですか。
鬼沢さん。
○鬼沢委員 すみません。先程永田先生が御質問したところと同じで、もう一つちょっとよく
わからないので武藤さんにお聞きしたいんですが、1ページ目の一番下のパーセントがある表
があると思うんですが、このスクラップの7.3%という割合はずっとこの程度の割合で変化は
ないんでしょうか。
○武藤委員 大きな変化はないです。
○鬼沢委員 スクラップとして引き取る場合と、その中で中古車としてまた再販する割合とい
うのも、先程よくわからないとおっしゃっていたけど、全体的にはその割合とあまり大きな変
化はなく、大体7%前後ということでよろしいんですか。
○武藤委員 この7%は、解体事業者に車を渡す比率が7%程度に大きな差はないという意味
です。
○鬼沢委員 この中で再販されるものもあるということですね。
-18-
○武藤委員 そうですね。それは解体事業者のほうでどういう判断をされているか、これはわ
かりませんけれども、あるということです。
○鬼沢委員 ありがとうございます。
○永田座長 どうぞ、岡野さん。
○岡野委員 すみません、質問ではないんですが、先程永田先生から武藤委員に御質問があり
ました中古車専業店の査定業務実施店の割合ということでございますけれども、前回提出させ
ていただいた資料のほうでは、中販連さん関係の査定業務実施店というのは会社数で2,000社。
ただ、これは重複加盟等がございますので、おそらく日整連さん、整備振興会さんですね、等
も数社ありますので、3,000社ぐらいが中古車業者ということだろうと思います。
それから、査定士のほうは、中販連関係さんで5,000名、日整連関係さんで3,000名というよ
うなことになりますので、おそらく9,000名ぐらいが中古車専業店の査定士というカウントに
なるかと思います。ちょっと質問ではございません。そんなことです。
○永田座長 どうもありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。
何か事務局のほうから。
○坂口自動車リサイクル室長代行 すみません、事務局から数字の確認ですとか、いくつかお
聞きしたいことがありまして。
まず自販連さん関係ですけれども、東京トヨペットさんの資料になりますが、資料2-2の
②ページのところに、台数の仕入れの概要等々あるかと思います。こちらのまず確認なんです
けれども、総仕入れのうち、内使用済車というところがありまして、新車販売台数に伴う下取
りが3,500等々と、こういった欄がございますけれども、この新車販売に伴う下取り、それか
ら中古車販売に伴う下取り、そのほかにお客様依頼の使用済車というのがあるんですが、この
お客様依頼の使用済みというのは、これは単純に引き取りだけを求められたという場合と考え
てよろしいんでしょうか。
あと、新車販売、中古車販売に伴う下取りの際の使用済みになる部分なんですけれども、こ
の部分については、これは言葉のあやかもしれませんが、お客様からそのように依頼されたと
いうことよりも、その場で使用済みにする何かしらの手続みたいなものがあるのかどうか、そ
こだけちょっとお伺いできればと思います。
○自販連(奥井) お客様の依頼の使用済車ですか。
○坂口自動車リサイクル室長代行 新車販売、中古車販売に伴うところで、これだけの量が使
-19-
用済みになるというのは、これはお客様に依頼された場合に限るのか、それとも何らか情報提
供する中で使用済みにする、何かしらの基準というのか何というのか、何かあるのかというと
ころなんですけれども。
○自販連(奥井) すみません、ちょっと鈴木のほうからお答えします。
○自販連(随行者) では、質問にお答えさせていただきます。
新車販売に伴う下取りの1万4,460に対して3,549というのは、新車を買っていただいた際、
下取車、これは先程私どもの下取車の見極め基準が、初度登録、通常15年でやっておりますが、
この21年度の実績に関しましては、エコカー補助金制度がございました関係上、13年超を使用
済みとしてございますので、新車下取りの中で13年超の車はすべて使用済車として引取りをさ
せていただきました。その関係でこのような大きな数字になってございます。
中古車販売に伴う下取りにつきましても、実は新車同様、15年超から13年超を使用済みとい
うことで、二重の基準をつくるというのは社内的にも非常に運用の面で問題が出てしまうもの
でございますので、運用基準といたしまして、中古車の下取りもすべて13年超を使用済みとい
たしました関係で、通常でも中古車の下取りというのは使用済みになる車が多うございますけ
れども、平成21年度につきましてはさらに多い数字となってございます。
先程いただきましたお客様依頼の使用済車につきましても、これは基本的には単独で使用済
みにしていただきたいという依頼の数字ではございますが、中には結果的に新車を別にご購入
されたりとか、私ども以外の会社で新車をご購入されたりとかのケースも、この21年度の実績
に関しては多々あったのではないかと考えてございます。
以上でよろしゅうございますか。
○坂口自動車リサイクル室長代行 はい、ありがとうございます。
すみません、もう1点だけ。これは中販連の武藤さんにお伺いしたいんですけれども、先程
の資料の3ページで②というふうに上にありまして、損傷があって修繕した場合、修繕費が修
繕後の車両相場を上回るとご本人が判断した場合、こういう場合に再販の可能性をあきらめて
使用済自動車とするといったコメントが書かれているんですけれども、先程ここのご説明の際
に、チャレンジの上でというふうなことをおっしゃっていたかと思うんですけれども、まずこ
の修繕のコストみたいなものは、どなたが判断といいますか、情報を入手されるということを
前提にこの文章が書かれているのかということ。
それから、そのチャレンジというのが何かしら、例えばそれがオークションなのか何なのか、
その辺のイメージのようなものがあれば教えていただければと思います。
-20-
○武藤委員 チャレンジのイメージは、オークションが一番ウエートが高いと思います。
修繕費がいくらかかるかどうかは、まず自社で修理したらこのぐらいでできるよという情報
は当然与えるわけですが、本人が判断するという点は、そういうのを専門でやっている事業者
等もありますので、そういうところに持っていってみて、いくらかかるかを交渉してみたらど
うですかという意味ですね。
○坂口自動車リサイクル室長代行 わかりました。ありがとうございます。
○永田座長 ほかにはいかがでしょうか。
それぞれの団体のほうからお話しいただいた中で、査定協会のほうの話をベースにしていま
すよというところも多かったんですが、プラスアルファで希少価値、それから骨董的価値とい
うのが加えられて出てくるんですけど、これもある意味、市場の中で見えてくるものなのかと
いうふうに思っていますが、この辺の判断というのは具体的にどういう形で反映されるのか。
そういう意味では、それぞれのところがそういうやり方をしているんだと思いますけど、自販
連のほうから何かありましたらお願いできますか。
それぞれのそれを査定するところの、店長といわれている人なんでしょうか、そういう人た
ちがそれを判断するということでも、何かベースになるような資料はおありになるんじゃない
かなという気がしていましたが。
○林委員 会員各社でこれさまざまなんですけれども、一般的には中古車部門から新車部門の
店長なりに対して、今、中古車では年式あるいは走行がいっていても、例えばT社のRという
車については、これは値が付くから、査定価格はゼロでも相談してこいよとか、そういうふう
な情報の展開の仕方をして、それが大体月1回ぐらい情報を更新していくと。あるいは、色が
今は例えば黒がいいぞと、赤は厳しいとか、いろいろそういう情報を流しているというのがあ
ります。
そのベースになる基準というのはオークション相場で、オークションの中で担当者が自分で
オークション会場に見に行って、どういうものがうまく取引されていて、どういうものは値が
付き、どういうものが値が付かないかというのを判断して情報提供しているということだと思
っています。
○永田座長 そうですか、わかりました。
何か宮嵜さん、コメントありますか。
○宮嵜委員 軽自動車の希少車、骨董車というのはそれほどはないと思うので、おそらくは専
門の目で見て整理をしているということであるのではないかと考えます。例えば、中古車の店
-21-
長は、今までの経験で総合的に判断していると。だから、何らかの形でシステマチックな連絡
をして集荷をすると、そういう整理ではないと思いますね。知る限りでは、そのような骨董品
的な軽自動車というのもあまり聞いたことがないものですから。
○永田座長 武藤さん、コメントありますか。
○武藤委員 骨董品的な価値があるというのは希少価値で、あまり全体の中でそういう車がい
っぱいあるかというと、ないと思います。だから、全ての中古車に言えることは、オークショ
ンで中古車の値段というのは日々刻々と変わるんです。だから、中古車の値段は生き物だとい
われているぐらいで、その価格の相場を知るために、オークションに、自分は買わないんだけ
れども、今値動きがどうかを毎日行くとか、会場を変えて情報を得に行くということを担当の
人は日々やっているということで、何か虎の巻だかそういうものがあって、それを見ればすぐ
わかるという実態はないです。
○永田座長 どうもありがとうございました。
よろしいでしょうか。もしないようでしたら、3団体のほうに対するヒアリングのほうはこ
れで終わりにさせていただきます。どうもありがとうございました。
それでは、続けて残りの2団体でございます。
まず、オートオークション協議会のほうから話をお願いできればというふうに思っておりま
す。森山さん、よろしくお願いします。
○森山委員 それでは、ただいま御紹介いただきました一般社団法人日本オートオークション
協議会事務局長の森山でございます。私どもでは、運営に関する諸問題、諸課題について、論
議する運営委員会というものを毎月開催しておりまして、本日は、その運営委員長の高橋、副
委員長の赤瀬、実務担当部長の青柳が同席させていただきまして質疑等にお答えさせていただ
きたいと、このように考えております。よろしくお願いいたします。
初めに、お手元の資料5の用紙でございますが、オークション流通全体とオークション協議
会について御説明をさせていただきたいと思います。
①が付いたグラフでございますが、これはユーストカーさんの調べで、私どもこのデータを
使わせていただいているんですが、これは年間でございます、1-12月の2009年のオークショ
ンへの出品台数が694万台ということで、前年の2008年に比べて大幅に減少していると。その
中で成約率は368万台ということで53%、概ね大体このレベルで展開していますということで
ございます。
この中で、日本オートオークション協議会、この後はNAKという名称で呼ばせていただき
-22-
たいんですが、NAKの構成員の方々のシェアをどれぐらいだということの認識でございます
が、私どもオークションに出品された車の走行管理データのデータが配信されてきますので、
それと比較してみますと、概ね98%の方々が私どもの構成員ではないかというふうに類推して
おります。
NAKの構成員は65社、全国で125会場ですが、3グループに分かれておりまして、JUK
35組合、35会場、企業系17社、56会場、メーカー系13社、34会場となっております。本日ご報
告させていただきますのは、ただいま御案内いたしました3つのグループの代表的なオークシ
ョン会員の方々にアンケート調査協力をお願いいたしまして、本日の発表のために緊急アンケ
ートを行った結果の御報告でございます。
したがいまして、全国の全会員の調査結果ではないということをまずもって御報告をさせて
いただき、お許しをいただきたいと思います。
それでは、②の資料を見ていただきたいと思いますが、今申しました調査会員は5会員でご
ざいますが、出品台数の割合から見ますと、出品台数170万4,778台ということで、全国の先程
のペーパーの数字と比較していただくと約25%を占めております。この内容で御報告させてい
ただきます。
その出品台数の約170万5,000台に対して、リユースコーナーがどれぐらいの割合を占めてい
るかと申しますと、その円グラフに書かせていただいております全出品台数に対する割合が
13%ということになっております。成約台数の比率でいきますと、棒グラフのほうを見ていた
だくと、99万8,934台に対してリユースコーナーの成約台数が14万361台と、このような形にな
っております。
これからは、事務局サイドのほうから説明依頼を受けている項目について御説明をさせてい
ただきます。
今申し上げましたリユースコーナーとはどのようなものかということの依頼事項でございま
すが、リユースコーナーとは、低年式、多走行、低価格車両などの取引コーナーにおける1つ
の呼称であります。お買い得、掘出物、低価格車など、さまざまな呼称を用いている会場もご
ざいまして、またその出品基準も会場ごとにさまざまであります。加えて、すべての会場にリ
ユースコーナー、低価格車コーナーが設けられているものではないということも併せて御報告
したいというふうに思います。
それでは、③の資料でございます。全体の成約率ということで、それぞれ5会員様のそれぞ
れの出品台数、これは2009年の1月-12月の数字をちょうだいしたわけですけれども、それぞ
-23-
れここに記載させていただいたような成約率の状況になっております。その中で、今申しまし
たリユースコーナーというものの状況がどうなっているのかということでございますが、リユ
ースコーナーを先程申しましたように設けていない会員もあると御報告しましたとおり、5会
員様の中でC会員様はリユースコーナーはうちにはございませんということで御報告がありま
して、リユースコーナーの成約率は、上段の指標のA、B、C、D、Eの数字の中で、リユー
スコーナーのほうはA、B、D、Eという報告をさせていただくことになりました。こちらの
成約率は65.8%ということで、全体の成約率よりもリユースコーナーの成約率のほうが高いと、
このような結果となっております。
続きまして、④の資料を見ていただきたいと思います。
これは、今御報告いたしましたリユースコーナーにおける出品台数がどのような状況になっ
ていくかということで、リユースコーナー、低価格車コーナーの状況でございますが、21万
3,418台に対して成約台数は14万361と、残念ながら流札したのが7万3,057台ですが、これが
再出品される台数は何台あったんですかということでございますが、5万6,578台再出品され
て、合わせてこの5万6,578台が連続して流札しましたという台数が5,904台というような内容
であるということでございます。
これはリユースコーナーですから、1回出品されて持ち帰られる車もあれば、そのまま留め
置いて2回連続出品されるという状況もあるわけですけれども、2回連続でということで御確
認をしたんですが、2回連続で成約・流札という状況のアンケートが、会員様もその数値を把
握しておりませんということでございましたので、改めて2回連続で流札した数字のアンケー
トをとりたいんだということで、④の下段に書かせていただいたものは2010年4、5、6の3
カ月間の数値でございます。A、B、D、Eともに、B会員さんを除いて概ね90%近くの車は
出品店が持ち帰られたということでございます。解体業者様への引き渡しは、この4会員様か
らはゼロだということでございます。残り会場買取りはありますかというアンケートに関して
は、残数の10%、15%、10%、10%と、このような内容になっております。
ここで、資料には書いておりませんが、出品者の費用負担というのはどのようなものが発生
するのですかということで御報告させていただきますと、出品手数料というものがございます。
会場で成約した場合は成約手数料というものが、出品手数料とは別にかかってまいります。そ
の手数料の金額につきましては、これは本当に会場でさまざまでございまして、コーナーもい
ろんなコーナー、コーナーごとに手数料もかなり細分化されておりまして、一言で申し上げら
れるような内容になっておりません。
-24-
また、今申し上げた手数料とは別に、出品車両の搬送費用というものが当然必要となってま
いりますので、手数料以外に出品社様は搬送費用というような諸経費もかかってくるというこ
とで、このようなものが残念ながら連続して成約しなかったという車の処分の、出品社の判断
に何らかの影響があるのかなというふうに考えております。
それから、併せてご質問がございましたんですが、出品及び落札の最低価格というのは会場
が設けられているんですかというご質問がございました。これにつきましても、出品社が決定
するというものでありまして、会場で最低価格はおいくらですというようものをあらかじめ基
準設定をして出品していただくというものではございません。
それでは、⑤のぺーパーを見ていただきたいんですが、この資料は入会要件について御説明
したものであります。当然、会員ごとに独自に入会資格、会員資格の規定があり、共通したも
のというので探してみましたら、共通項は、法律上定められた、ここに記載しております古物
商の許可取得者という規定が共通項としてありますねということで、必須要件として記載させ
ていただきました。
下段の個別要件というところに記載させていただきましたのは、これもまた会員、会場ごと
に独自の資格や規定を設けられておりまして、営業拠点を有していることとか、営業実績が1
年以上あることとか、連帯保証人が1名以上必要とか、会員の紹介がないとだめですよ、一定
額の保証金が必要など、非常にさまざまでございます。これは、したがいまして、例えばある
会員、会場においては、会員の紹介がなくても入会できるとか、はたまた保証金がなくても入
会できると、このような会場も存在しております。
逆に申し上げましたら、オートオークション会場には、今御報告しましたとおり、一般の個
人の方は会員として参加することはできないということでございまして、会場現場を経験され
ますとセキュリティもしっかりしておりまして、入会でそれぞれの会員カード、パスカードな
どないと出入りできないというような会場が全てでございます。
それでは、続きまして、⑥でございます。
こちらのほうは、出品者の構成割合というのはどのようになっているのかと、落札者の構成
割合はどのようになっているのかということにつきましてアンケートを行ったものでございま
す。
分類につきましては、主要な業態で表現しております。例えば、新車販売店であられても、
中古車販売を兼務されていますよという業態の会社はたくさんございますが、主たる業態はど
ちらですかというところで、いや、新車販売が主ですといわれるところは新車販売店のところ
-25-
に数字を置かせていただいております。
こちらを見ていただきますと、会場全体の状況からいたしますと、新車販売店が圧倒的に多
くて35%、中古車販売店が29%、その他個々に記載させていただいているとおりでございます。
また、落札者の構成割合はどうかといいますと、中古車販売店様が37%、輸出事業者様が
36%ということで、この2つの業態だけで73%、圧倒的にシェアを占めているという状況でご
ざいます。
それでは、リユースコーナーに目を転じたらどうなるのかというところのアンケート結果に
つきましては、⑦に記載させていただいておりまして、出品者の構成割合は、中古車販売店様
が41%、新車販売店様が18%というような状況になっております。また、同じくリユースコー
ナーにおける落札者の構成割合はどのようになっているかといいますと、解体事業者様が40%、
輸出事業者様が27%と、このような状況になっております。
続きまして、最後の⑧の資料でございます。これは、御質問事項にございました出品を断る
事例はあるんですかということの御質問に関してアンケート結果をまとめましたところ、共通
事項として、使用済自動車として引取報告がなされている車両、また、違法車(差押え車・盗
難車・接合車)、抵当権設定車(解除不能)、犯罪関与車など法的な問題がある車両、また、
譲渡書類が添付されていない車両などにつきましては、共通事項としてアンケート結果で御報
告をいただいております。
また、それとは別に、会員様・会場様による異なる個別事例として、例えばエンジンやミッ
ションが取り外されている車両についてはお断りしておりますよ、また、多数の部品が部品取
りがされた車両、また、ルーフ切断等により接合車の可能性がある車両、また、広範囲で延焼
している車両、また、自走不可能車、未登録車、メーター改ざん車などで、ただし、メーター
改ざん車等につきましては、事前に申請し、私どもNAK、日本オートオークション協議会は
このメーターの走行管理が、これがスタートの取組でございましたので、事前に申請し、内容
を吟味し、これは事務局のほうからオーケー、不許可というような判断をして、会場のほうに
情報をフィードバックしております。このような形で出品を断る事例もございますということ
で、御報告をさせていただきたいと思います。
それから、もう1枚、別ペーパーがございます。修復車両の実例紹介のペーパーでございま
す。なお、この資料に関しましては、委員の皆様のみの配付とさせていただいておりまして、
誠に恐縮ですが、傍聴席の皆様方には資料を配付することを失礼させていただきたいと思いま
す。
-26-
この修復車両の実例紹介でございますが、これは本日の発表に際してどのような事故現状車
として現実どのようなものが取り扱われているのかということで、一例として御紹介させてい
だたきたいものがございましたので、本日御報告しました。
これは、5月21日に出品された車でございます。こちらの上段に写真がございますが、当然
その車には下に出品表というもので、こういうものを添付して事故現状車として出品されてお
ります。めでたく当日、これは成約しまして落札成立したわけですが、このお車が6月25日に、
この車につきましては確認いたしましたところ、落札された方の手によって修復されて、中段
の右側を見ていただくと評価点のところに「R」というマークが入っていますが、これは修復
歴車のマークでございまして、このRマークを表示した上で再度出品され、その際もめでたく
落札されたと、成立したというふうに報告を伺っております。
最後の質問でございますが、使用済自動車であるか否かについていかがなものかということ
で質問がございましたけれども、私どもは、使用済自動車であるか否かについては出品店側が
判断されるものと認識しております。私どもオークション事業者は、あくまでも売り手と買い
手の仲介の場を提供しているものであります。ただし、先程も御説明いたしましたとおり、入
庫時の会場担当者、責任者の判断により出品をお断りすることもあるということでございます。
また、いずれかの会場で使用済自動車について判断基準をつくられているかということで問
合せを行ったところ、結果、判断基準をつくっているという情報は得ておりません。しかしな
がら、当協議会としても自動車オークション事業の健全な発展を図り、国内外の消費者に信頼
性の高い中古車を供給する流通市場の育成に寄与することを目指しており、その役割を果たす
べく努力したいと考えております。
以上でございます。
○永田座長 どうもありがとうございました。
それでは、最後になりますが、ELVリサイクル機構の大橋さんのほうからお願いいたしま
す。
○大橋委員 日本ELVリサイクル機構、副代表理事の大橋と申します。お手元の資料をもと
に御説明させていただきます。
まず、①の目次に沿って御説明をさせていただきます。
めくりまして②、③について、これは使用済自動車流通の変化ということで、これは平成20
年10月にELV機構でアンケート調査を行いました結果が、上の円グラフでございます。それ
までリサイクル法施行前、新車ディーラー、中古車ディーラーによる仕入れの割合が、合わせ
-27-
て53%ございました。それがリサイクル法施行後には36%まで下がっております。また、オー
クションからの仕入れにつきましては、施行前の6%から施行後3年経ちまして15%というふ
うに、こちらのほうは増加しております。
こういった法施行によって使用済自動車の流通の変化が表れたわけですけれども、③に移ら
せていただきまして、これは新車ディーラー、中古車ディーラー等からの仕入れが減少した。
これは、原因としてはオークションへの出品が増加したためというふうに思われます。その原
因として、法施行によってリサイクル料金の廃車時預託、それと電子マニフェスト入力等、引
取業務が煩雑になったため、そういったことからの回避ともみられるのではないかというふう
に推察されます。
また、輸出業者、解体業者等を含む多岐にわたる顧客が存在することから、低年式車の成約
率が年々上昇していったということもあるかと思われます。
そういう中で、解体業者自身もオークションから仕入れると。従来どおりの仕入れが減少し
たということで、そういった現象が増加してまいりました。ただし、オークションで落札した
車は、あくまで中古車であり、自らが引取業務を行い、リサイクル料金も自ら負担して解体す
るというような状況になりました。
また、仕入れも減少傾向の中で、一般ユーザーからの引き取り、買取りに努力する解体業者
も増加していくということになりました。
続きまして、④、⑤でございますが、これは電子マニフェストにおける引取報告、これにみ
られる推移をグラフ化したものです。
上のほうのオレンジですか、こちらの表のこれが主に解体業者、右側の「引取+フロン+解
体」、それと「引取+フロン+解体+破砕」、こういった役務をしているものの合算でござい
ます。ブルーの下の太い線が、それ以外の、主に新車、中古車ディーラー、及び整備事業者様
の合算でございます。
これにみられますとおり、下の⑤の説明に入りますが、リサイクル法施行開始当初は、引取
件数全体の約44.2%を占めていたこの解体業者以外の引取業者の扱いが、2008年には22.7%ま
で減少しております。一方、当初55.2%あった解体業者の扱いが、2008年度には76.7%まで上
昇してきているということで、引取業者としての役割が、解体業者が担っている部分がかなり
高まっているということを示しています。
2009年に、これはスクラップインセンティブの影響とみられますが、この本来の引取業者の
引取報告が35.7%ということに急上昇しております。現在は、スクラップインセンティブによ
-28-
って低年式車のオークション出品が減少しているという現象が出ております。ディーラーから
の仕入れが解体業者に、リサイクル法施行前のレベルに回復しているということも聞いており
ます。しかし、このリサイクルインセンティブの終了後、また使用済車の流れに懸念を持って
いる解体業者は多数存在しています。
続きまして、⑥で、解体業者からみたオークションの現状ということで挙げさせていただき
ました。
本来、使用済自動車か否かの適切な判断を行うべき引取業者が、使用済車となる可能性の高
い車両を中古車としてオークションに出品し、それを解体目的で落札した解体業者が自らリサ
イクル料金を負担して解体しているという状況が恒常化しております。
また、落札者の匿名性により、一時抹消された低年式車の流通経路の把握が困難となって、
不法に解体された際には適正処理のトレーサビリティが確保できないおそれがあるのではない
かと思います。
また、以前、複数回数以上流札した車両を使用済自動車とみなすというルールは、複数のオ
ークション会場を持ち回ることにより形骸化しているのではないかというふうに考えます。
一方で、入庫台数確保のためオークションを積極的に活用する解体業者も存在することも事
実であります。
以上のことから、⑦に行きますけれども、最終ユーザー、所有者、引取業者の役割の整理と
して、まず自動車リサイクル法では、自らが使用停止を決定した車両を業者に引き渡す際、所
有者は一義的に当該車両を使用済自動車とするか否かの判断をする役割を担っています。しか
し、現実には、何らかの市場価値を有する車両の場合、市場についての知見を有する引取業者
が、所有者の意思を尊重しつつ適切な助言を行うか、あるいは、当該車両を引き取った際には
自らが使用済自動車か否かの判断をすべきであるとしています。
所有者に対する適切な助言については、当該車両の適切な市場価値、また、これを使用済み
とした際には、登録抹消費用などの負担が生じ、かつ預託済みリサイクル料が充当されること、
また、車検残存期間に見合った重量税が還付されることなど、所有者の権利・義務を明示する
こと等が含まれるものと考えます。
引取業者は、リサイクル制度における所有者との接点たる役割を担っており、その役割の励
行により、リサイクル制度のより適正な運営に貢献することが望まれているところであります。
⑧番が、これは一部解体業者で使っているというふうに聞いておりますが、車の流通に欠か
せない譲渡証明書というものがありまして、通常右側が空欄になっています。そこにユーザー
-29-
への説明責任と意思確認ということも兼ねまして、この車を中古車として譲渡します。その場
合は、リサイクル料金は返還されますと。下の段に、この車を使用済自動車として譲渡します。
その場合は、車検残存期間に応じて重量税が還付されますと。こういったこの書式を使いまし
て、ユーザーに対する説明責任ができるということで、この書式例を挙げさせていただきまし
た。
次に⑨、使用済自動車の実態として、今、ELV機構の委員会メンバーによって自主調査の
結果を発表させていただきます。
昨年11月の1カ月間、関東圏の7社で解体した車両約3,300台強の車齢と走行距離を集計し
ました。対象とした解体業者の規模は、月間解体台数が100台弱から1,500台強までとさまざま
であります。このグラフの数字は乗用車の状況を示しまして、事故車、トラック、バス、軽自
動車等は除いております。そのグラフが⑩、⑪でございます。
⑩のグラフに見られます推移は、前回の第1回ワーキンググループの資料とほぼ一致した状
況となっております。今回のこの調査の13年が突出しているのは、スクラップインセンティブ
の影響と考えられます。
下のグラフですけれども、これは走行距離を分類しました。これでみますと、走行距離11万
キロ未満の車両が60%弱を占めておりまして、13万キロ未満で70%強を占める結果となってお
ります。
⑫ページに移りまして、以上のような観点から、判断基準の考え方として、以下2つを挙げ
させていただいております。
1つ目が、車両の履歴等による判断基準。ユーザーが使用継続の停止を決定した際、使用済
自動車と判別するための判断基準として以下が妥当と考えます。
まず第1が、査定価格がゼロという車両です。なお、これに加えて、以下のような車両の半
数以上が使用済自動車となっている現実を踏まえて、材料として、初度登録後13年以上が経過
した車両、2つ目が、走行距離が10万キロを越えた車両といったものも、1つの判断材料とし
て考慮すべきではないかということでございます。
2つ目が、車両の状況による判断基準として、損壊、欠損等がある事故車で、再生費用が当
該車両の市場価値を上回ると判断され、かつ、再生車両の安全性が直ちにあるいは将来的に脅
かされる懸念がある場合は、使用済自動車として扱われるべきではないかと考えます。
具体的には、エンジン・ミッション・足回り等に重大な欠損・損傷がある車両、事故等によ
り車両骨格に重大な損傷がある車両、冠水等により外見上の損傷が認められないが重要箇所に
-30-
損傷の可能性がある車両、といったものを判断基準の考え方としてお示しいたします。
最後に、その他の考察すべき事項として、車両を使用済みとするか中古車として再生するか
の判断の際、勘案されるべきその他の事項として、放置車両・野積車両等、路上その他に放置
された所有者不明の車両、公営・私営の一般駐車場に長期間駐車されたまま放置されている車
両、また2段積み以上の野積車両等は使用済自動車として判断されるべきではないかと考えま
す。
また、環境基準適合性ということで、車両の環境性能は排気ガス基準、燃費基準等の強化に
より年々向上していることから、大気汚染の防止、地球温暖化防止、また資源有効活用の観点
等から、より環境性能の進んだ車両への代替を促進することは環境保全の観点からも好ましい
ことと考えられます。
以上でございます。
○永田座長 どうもありがとうございました。
それでは、今の2団体の説明につきまして御意見、御質問のある方、またすみませんが、札
を立てていただければと思います。よろしくお願いします。
どうぞ、鬼沢さん。
○鬼沢委員 では、最初の森山さんに御質問します。⑦ページにありますリユースコーナーの
状況のところなんですけれども、落札者の割合のところで輸出業者と解体業者とありますが、
解体業者の方の落札が非常に多いのですが、この解体業者の落札をした皆さんは、その車をそ
の後どのようにされているかは把握されていますか。
○森山委員 事務局としては、この追跡調査はまだ行っておりません。もし御回答いただける
方がいらっしゃいましたらお答えいただきたいと思いますので、少々お待ちください。
申し訳ありません。本日御報告できる追跡報告は行っていないということで御報告させてい
ただきます。
○永田座長 この調査は可能性としてはこれからやられる予定とか、そういうのはあるんです
か。
○森山委員 現段階ではございませんが。
○永田座長 そちらに宿題で振っても答えは出てこないと判断していいんですか。
○森山委員 かなり難しいと思いますが、アンケートに御協力いただきました会員様に打診を
することは当然できますので、打診を行ってみたいと思います。
○永田座長 よろしいですか。
-31-
○森山委員 はい。
○鬼沢委員 2人目の大橋さんに伺います。⑦ページ目の取引業者の役割というところの整理
があるんですが、これはすばらしいと思います。それで、解体業者の皆さんが本当にこのよう
にしてくださったら問題は非常に少ないんじゃないかと思うんですけれども、すごくたくさん
の解体業者の方がいて、すごく、私の感じではばらつきがあるんじゃないかと思うんですが、
その辺はどういうふうに思っていらっしゃって、今後どういうふうにされる予定があったらお
聞きしたいんです。
○大橋委員 ばらつきがあるというのは、不適正処理ですとか、そういったところですか。
この辺のところは、我々ELV機構におきましても毎年随時研修とかを行っておりまして、
そういった適正処理の教育はしております。また、そういった不適正処理、あるいは不法解体、
そういったものの場合は、やはり我々としても把握しきれていないというのが現実でございま
す。
○永田座長 よろしいですか。
どうぞ。
○砂田委員 資料5の真ん中の表ですが、これは2回連続流札した場合ということで、出品者
持帰り、解体業者の引渡し、会場買取りと、このように書かれておりますが、まず流札した場
合は使用済自動車とみなすという、そういう取決めはあるように思いますが、そうだとすれば
解体業者へ引き渡されるのではないかと、素人判断では考えます。会場買取りして、その10%
あるいは15%、その後どうなったのか、どうされるのかという、これはよくわからないのです。
それと、先程オークション会場というのは売り手と買い手の仲介をするわけであって、その
判断基準はつくっていませんよというお話がありましたが、前回のお話の中で、資料3のとこ
ろで4ページの(3)のその他のところで、オークションを商品中古車だけではなく、使用済
自動車の取引の場とすることに検討してもよいのではないかと、このように書かれています。
仲介会場提供ということではなくて、流札した場合はもう使用済みという判断がそこでされる
わけですし、解体業者のコーナー、あるいは中古車のコーナーというふうにコーナーが分かれ
てもいいのではないかと、オークション会場の役割がもっと広がるのではないかと考えます。
もう1点は、ELV機構の⑥ページですか、資料6の⑥一番上の黒ポツですけれども、「使
用済車となる可能性の高い車両を中古車としてオークションに出品し、解体目的で落札した解
体業者が自らリサイクル料金を負担し解体する状況が恒常化している」とこのように書かれて
おりますが、これは正常な流通ではないと考えます。それで、業界の実際の生の声というのを
お聞きになっていれば教えていただきたいと。
-32-
以上です。
○永田座長 わかりました。
どうぞ、森山さんのほうから、最初の。
○森山委員 それでは、回答が前後いたしますが、まず、オークションというのは当然経済原
則に則って動いているわけですから、流札したらイコール使用済自動車という定義は、私ども
はそういう定義立てはしておりません。あくまでも、1つのリユースコーナーにおける云々と
いうのは、以前にそういう考え方があるし、会員の皆様方に御協力をしていただくということ
で御案内は出しております。
しかし、あくまでも出品者の試算であり打算であるということは間違いないわけで、その前
提をもって、私どもも1回流札しましたと。これは、じゃ使用済みですというような取決めと
いうのは、オークション会場としては、それはしておりません。ただ、自主ルールとしてリユ
ースコーナーにおいて複数回流札が続くということは、これは商品車としてはいかがなものか
ということで、先程も申しましたように、これはもうオークションにかけられるより、別の判
断をされてはどうかというような助言をされるということは、会員様のほうから報告を伺って
おります。
それでは、その前の御質問がありました出品者の持帰り、会場買取り等はその後どうなって
いるのかということにつきまして、御回答させていただきます。少々お待ちくださいませ。
○森山委員(随行者) 代わりに、赤瀬といいますが、御回答させていただきます。
複数回という、今、森山のほうのお話があったように、これにつきましては2回連続で流れ
た場合の取扱いでございまして、その前にちょっとお話しさせていただきますと、2回流札す
る台数が極端に減っておりますが、これは先程の出品の条件にも手数料をいただく、またそれ
にかかる陸送代は出品者が支払って会場に持ち込んでおりますので、最終的には売却して帰り
たいということでございます。
それで、1回目のオークションにつきましては、思ったような数字が付かなければ当然売ら
ないという判断が選択もできますので、それで流しまして、2度目につきましては、これ以上
手数料を払うのもということで無理して売っているということも、ここの2回目の数字が極端
に少ないということであるのではないかというふうに思われます。
それから、御質問にありました10%、会場で買い取った後のものでございますが、全てでは
ないというふうに承知しておりますが、ほとんどの車はもう一度オークションに出しまして、
今現在のところは、ここ直近であれば、オークションに出してほとんどの車両が売れていると
-33-
いうふうに聞いております。
また、一部残った車両につきましては、会場側が引取業者の登録をしておれば引取報告をし
て、リサイクル料金を会場が負担をして解体業者さんにお渡しするということでなっておりま
す。
以上、よろしいでしょうか。
○永田座長 この表の中の10%、15%という数値が出てきているものは、買い取った後にもう
一度オークションに、そちらで出されているということですか。
○森山委員(随行者) 会場で再販をしようとして、それで流れたものについては解体として
処分をしているということでございます。
○永田座長 よろしいですか。
はい。
○大橋委員 では、続きまして、ここでオークションについて申し上げたかったのは、本当に
引取業者の役割の方々にしっかりとした判断を行っていただきたいということが趣旨でござい
ます。解体業者としても、リサイクル料金また落札料を負担してオークションで買うというこ
とは、やはり法の趣旨から外れているというふうに思っております。ただ、いたし方なく、逆
に積極的に入庫台数を増やしたいという業者からみれば、オークションを活用して、それでも
見合う金額で解体車を仕入れるという行為も、これも否定できないところであります。
ただ、やはり一番大事なのは、引取業者の段階で最終ユーザーにしっかり説明していただき
たいというのが我々の望みでございます。
こんなところでよろしいでしょうか。
○永田座長 どうぞ。じゃ、武藤さん、ちょっと先に。どうぞ。
○武藤委員 質問なんですが、資料6のほうです。資料6の⑫のところの判断基準の考え方の
ところの、2のほうの車両の状況による判断基準。この前文に書いてある市場価値との関係、
これはごもっともな考え方で、これはよく理解できるんですが、まさしくこれ判断基準で、外
形的基準の例として下に書いてある「エンジン、ミッション、足回り等に」云々かんぬんとい
うところなんですが、現実問題、リサイクル部品の流通というのがあるわけで、そういう欠損
なり不具合があるエンジンのある車を、エンジンを解体部品、中古部品で載せ換えれば中古車
としてその車が再利用できるという実態があるわけで、その実態との関係でこの判断基準が使
えるかどうかというところに若干疑念があるので、ちょっと何かあればというのが1点と。
その上の1のところなんですけれども、ここに書いてあります「以下のような車両の半数以
-34-
上が使用済自動車」というところで、13年以上の車と10万キロという例が載っているんですが、
これは判断基準として参考にはなるんですけれども、これを決めちゃうと、裏返すと半数が使
われているやつを否定しちゃうことになるので、その辺の整理はどういうふうに考えられてい
るのかをちょっと質問なんですけど、よろしいですか。
○大橋委員 まず、エンジン、ミッションに関してですけど、当然、解体業者は皆リサイクル
部品の販売をしております。ただ、ここで言っているのは、使用済自動車と判断するときの基
準であって、これをもし中古リサイクル部品を使用して載せ換えて中古車として復活できると
いうことになれば、これは使用済自動車としてオークションにも出品されないでしょうし、そ
ういった手前でやるべきことではないかなというふうにも考えます。
すなわち、すぐにそこで判断するのではなく、リサイクル部品を使用してもエンジン、ミッ
ションが使えないと、あるいは中古車として価値が復活しないというものに対しての判断基準
というふうに提案しております。
それともう1つ、13年、10万キロというものも出したんですけれども、今回は判別ガイドラ
インをつくるということで、やはり具体的な数字を出すことも必要ということも考えまして、
これを1つの判断材料、これをもって全て使用済自動車にしろと言っているわけではなくて、
こういったことも判断材料の1つとしてユーザーに提案するのも必要なのではないかというこ
とで、今回は提案をしているところでございます。
○永田座長 よろしいでしょうか。
どうぞ。
○鬼沢委員 大橋さんに伺います。先程森山さんが、解体業者が引き取られたものについては
調査していなくてわからないとおっしゃったんですが、こちらの⑥ページの一番下にあります
「オークションを積極的に活用する解体業者が存在することも事実」というのは、この40%に
相当すると思うんですね。それで、そちらの業者の方からみて、この40%の方がオークション
で仕入れたものはほとんどが解体されているんですか、それとも使えるリユース部品を取って
いるか、その辺の割合とかは御存じなんでしょうか。
それともう1つ、次のページにあります譲渡受渡しの証明書がありますが、これは必ず全部
の解体業者さんが使っているものですか。それとも、使わなくても別に罰則とかはなくて、自
由なことなんでしょうか。
○大橋委員 最初のオークションの解体業者の落札ですけれども、解体業者にも中には中古車
販売を兼ねている業者がいることも確かですけれども、ここで、オークション会場で仕入れら
-35-
れている車両の、ちょっとこれはしっかりした集計はしていません。ただ、ほとんどがそのま
ま解体にされていると。その解体も、当然、部品取りというものもあります。ですから、部品
取りを目的としてオークションで仕入れているという車両もかなりの数含まれていると考えら
れます。
それと、この譲渡書ですけれども、これはあくまでこういったものをしてやっている中には
業者もいるということでありまして、これは全く根拠も何もありません。ただ、こういったこ
とで説明をして、また意思をユーザーの確認をするためにこういった用紙はいいんじゃないか
ということで使っている業者が一部いるということです。
○永田座長 よろしいですか。
定刻過ぎてはいますけど、もうちょっと時間延長させていただいて。
どうぞ、仁井さん。
○仁井委員 大橋さんにお伺いしたいんですが、今日、前半のほうのプレゼン、どちらかとい
うと刻々変化する市場が決める話だし、その所有者の意思という、そういうところというのも
無視できないから、判断基準といっても1つの線というよりは、ある意味で要素が整理される
とか、そういう話なのかなと思っていたんですが、ELVさんのプレゼンは、どちらかといえ
ば、かなり外形的・客観的な判断基準を求めるようなプレゼンかなというふうにお伺いしたん
です。
法の執行とかそういうことからすれば、客観とか外形的にというのはきれいはきれいなんで
すが、逆に年式が非常に古いものであっても現に使われているものもあるわけですし、変に外
形的に決めてしまうということは、結構大きな副作用を及ぼす話だろうなと思うんです。そう
いったことで、法の建前との若干の齟齬とかそういうのは別として、実際そこのところがある
意味でグレーだということで、実際上の問題というのは何があるのかというのをELVさんに
お伺いしたいということなんです。
放置車両の問題というのは、これはまた別の話なので、取引の中においての使用済みかどう
かについての問題です。例えば、解体屋さんが、結果的にはリサイクル料金を負担して解体す
るというのは、多分、法の建前とは若干齟齬があるにしても、しょせんプロ同士のビジネスと
して自分が値を付けているので、ある意味でB to Bの取引の話だなというふうに思うわけで
すね。何が問題なんですかというのを、法の美学の話じゃなくて教えていただければありがた
い。
○大橋委員 非常にそういったB to Bの世界では、先程申し上げましたとおり、積極的にオ
-36-
ークションを活用している解体業者がいるのも事実ですから、そういった意味では難しい問題
かとは思いますけれども、今回のこのワーキンググループについても、やはりユーザーにきち
んと説明をして、ユーザーが納得した形で使用済自動車の判断をするということがまず第一の
入口であるということから考えますと、今回、前半で説明された全て市場に任せると、市場が
決めるということですと、ユーザーと引取業者との接点ではそれが決定できないというふうに
も受け取られかねないと。
そういったところで、やっぱりユーザーも納得して使用済自動車にするのか、中古車にする
のか、そういったことを入口のところが重要だという指摘もございましたので、こういった形
になりました。数字的にも、こういった形を判断材料の1つという形でお示しするしかなかっ
たもので、これを主張させていただいたということです。
我々としてもビジネスですから、それは当然B to Bの中でビジネスとして成立したものを
完全否定することはいたしません。ただ、こういったリサイクル法の議論の中では、やはりそ
ういったそれぞれの業界の実情を申し上げるのが一番いいかと思いまして、こういう形の発表
をさせていただいたということでございます。
○永田座長 よろしいでしょうか。
○仁井委員 これらのものというのは画一的にこれだというのではなくて、ユーザーへの情報
提供として、こういうものはそうなる蓋然性が高いですよとか、一般的にはこうですよという、
そういう情報提供だという意味合いなんですか。
○永田座長 ちょっと私のほうから森山さんに質問させてもらいますけど、まず⑦のところの
資料で、特に出品者側のほうの区分なんですけど、出品者側の区分で、この「会場出品等」と
書いてありますけど、ちょっとここに書いてある業者の区分と何となく合わない名前がここに
入り込んできている。それから、ちょっと私にはよくわかっていないのかもしれません。「買
取会社」だとか、ここの名前で書かれているものについては、どんな業界、業態なのかという
のをちょっと説明してもらえますでしょうか。
それから、「会場出品等」と言われているのは、どうしてこういう区分けになるのか、それ
もお話ししていただけますか。まずそれが1点です。
これは会場が出されていると、その会場の持ち分がここに入っているという判断でいいです
か。自社の分と、買い取った分が。
○森山委員 はい。
○永田座長 買い取った分って、さっきそんなに多くないなと。
-37-
○森山委員(随行者) こちらの最初のグラフは、2度流れたものの買い取ったものが10%と
いう表になっていますけれども。
○永田座長 そうですか。そうすると、相当程度あれですよね。
○森山委員(随行者) 1回目で買い取るケースもございますので。それが出品されていると。
○永田座長 わかりました。
○森山委員(随行者) 「買取業者」さんというのは、よく町の中にあります中古車買います
という専業者さんですね、そちらのほうからの出品ということでございます。
○永田座長 わかりました、どうも。
それから、次のページに出品を断る事例ということで、会場により異なる個別事例と書かれ
ているんですが、原則論というのは、あくまでも中古車として売れるもの、あるいは中古車と
して復元されるもの、それが原則なんだということは変わりないんですかね。
○森山委員 それは、あくまでも商品車ということで出品はしていただくわけで。
○永田座長 商品車というのは、その売れるものという意味じゃなくて、さっき申し上げたよ
うな、それがまたさっきもありましたが、部品をその中に取り付けることによって車として再
度復元されると、そういうような。
○森山委員 先程の会話の中にもございましたように、リサイクルパーツ、部品の供給が最近
非常に増えてきておりまして、解体業界様の御努力でそういう部品供給があると。そうします
と、一定の大きな部品がそこに欠損状態というか損壊状態であっても、それを修復することは
十分可能な範囲が広がっているわけですね。
ただし、これは当然市場原則で、それはいくらでもお金かけてビジネスが成り立つというも
のではありませんので、損壊していても一定の修復をすることでこれは車として使用価値を復
活することができるという判断されるものも、多々会場に出品されているということでござい
ますので、そういう購入をされ、さらに再出品されるというケースは、先程の事例紹介にもあ
りましたように、ああいう類のものがオークション会場にはたくさん出品されているというこ
とでございます。
○永田座長 それが原則で、例えばちょっと書き方が、広範囲で延焼している車両とか、そう
いう意味では全焼しているということじゃないんだという意識で書かれているんだと思います
けど、これが車として最終的には復元されるんだという前提の中での話ですよね、ここに書か
れているのは。それは会員間では共通でよろしいんですか。
○森山委員 いえ、ここはあくまでも会場による異なる個別事例として、先日、座長にも見て
-38-
いただいたオークション会場でも類焼している範囲が、焼けている範囲が小さな範囲のものも
ありますけれども、あまりにもこれが広範囲なものについては、さすがにうちもお断りします
よというふうに回答された会員様もあるということでございまして、この回答をされたのはす
べての会員様が同じようにこれを回答されたわけではございません。
○永田座長 ここでいっているリペアコーナーとか、この間見せていただいたのはリサイクル
コーナーという名前になっていましたが、前提はそこで取引される車が復元されて、また車と
して使用されますと。そうすると、ここでいっている範囲の中には、部品取りだけのために解
体に回る可能性が高い車も入っているというふうに考えていいんですか。解体されるだろうと
いう想定の中で、そちらで取り扱っていると。
○森山委員(随行者) 代わりにお答えさせていただきます。
受ける側としては、基本的には商品車ということで復元されることを前提に取り扱っている
つもりでございますが、最終的には買われた方が部品を取るということは……
○永田座長 ええ、そこは、さっきから言われているので、それは別にこうなっていない車だ
ってそういう車があるというのはわかっているんですが。
○森山委員(随行者) それが間違いなく、この取扱いに反映されているかどうかというとこ
ろまでは言えませんが、基本的には商品車として復元されることを前提に取り扱っている会場
が多いというふうに認識しております。その会場によってどうだといって、全部……
○永田座長 その調査というのはできませんかね。言葉としてリペアとかリサイクルとかいろ
んな形で呼ばれているんですが、この間見せていただいた範囲内はやっぱり、さっきから繰り
返し言っているように、車として売られているものが復元されるんだという感覚で見ていたん
ですが、それ以外に部品取りを前提にした形でそちらでは取り扱っているという、そういうコ
ーナーもあるんだと。あるいはそれも含まれちゃっているんだと。そういう意識で販売すると
いうことだと。
○森山委員(随行者) 基本的に部品取り専用のコーナーは、私が知っている限り、日本のオ
ークションにはありませんが、含まれているかどうかというのは、基準が、どれが部品取りで、
どれが生きる車かというのは、その買われる方の御判断……
○永田座長 買うほうの判断ではなくて、そちらの判断として。
○森山委員(随行者) オークション会場でそこまで判断……
○永田座長 リペアというのは、あくまでもそういう車を展示しているんですと。あるいは、
リサイクルというのはそうですという、そういう言い方はできないんですか。買われるほうの
-39-
判断はさっきの話で、そこから買ってきたものを解体して部品取りやられているというのは実
態としてあるわけですから、それはそれでわかるんだけど。
○森山委員(随行者) ちょっとお答えになるかどうかわかりませんが、ここに書かれている
ものについては、これが例えば盗難車になってしまうんじゃないかとか、今後犯罪にとか不正
な流通に使われる可能性があるものはお断りしていきましょうという趣旨であって、部品取り
になる車はお断りしましょうとか、そういうもともとの趣旨ではございませんので。としか、
ちょっとお答えが。
○永田座長 最後に言われたのは、中古車の正常なあるいは適正な流通ルート、そこの中でオ
ートオークションの意味があるという言い方をされましたよね。ですから、出すほうもそうい
う意味では、それにのっとったような形でオークションの会場を運営していると、そういう意
識でちょっと話を聞いていたものですからね。
○森山委員 あくまでも最後に私が申し上げたのは、日本オートオークション協議会として、
協議会としての立場で物申させていただいて示させていただいたわけでございまして、協議会
とそれぞれを組織されている会員様とは、それぞれ立場も考えも異なる部分はあると思います
ので、先生がおっしゃられる私どもの協議会としての云々がイコール会員様に共通のものであ
るということには必ずしもならないと思います。
○永田座長 わかりました。
何かほかにありますでしょうか。よろしいですか。
前半、後半通して何か御意見、御質問、コメント等ありましたらお願いしたいと思いますが。
よろしいでしょうか。
それでは、ちょっと時間オーバーいたしましたが、本日のところはこれで終わりにさせてい
ただきます。
5団体の皆さんにつきましては、どうもありがとうございました。貴重な話を聞かせていた
だきました。
次回、第3回でございますけど、第3回もヒアリングをさせていただきます。これは地方公
共団体に対するヒアリングでございます。さらに、本日のヒアリングについての論点整理も、
その中に加えてさせていただく予定でございます。
あと、事務的な連絡事項がございますので、事務局のほうからお願いします。
○坂口自動車リサイクル室長代行 本日はどうもありがとうございました。
本日の議事録についてでございますが、発言者を記名したものを後日、各委員に配付させて
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いただきまして、事前に各委員の御了解をいただいた上で公開いたしたいと思います。大体原
則として1カ月後ぐらいを目処に考えております。
次回の日程についてでございますが、既に委員の皆様方に紹介させていただいておりますけ
れども、最終的な決定については、座長と改めて相談の上、御連絡を申し上げたいと思います。
○永田座長 それでは、これで終わりにさせていただきます。どうも今日は長時間ありがとう
ございました。
午後4時17分
問い合わせ先
経済産業省製造産業局自動車課
電話:03-3501-1690
FAX :03-3501-6691
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閉会
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