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大阪梅田キャンパス講座 <初期中世のキリスト教美術
大阪梅田キャンパス 大阪梅田キャンパス講座 キャンパス講座 <初期中世の 初期中世のキリスト教美術 キリスト教美術> 教美術> 6 世紀の 世紀の挿絵入り 挿絵入り聖書写本( 聖書写本(ロッサーノ福音書 ロッサーノ福音書) 福音書) ○講師プロフィール 講師プロフィール 宮内 ふじ乃 ふじ乃(みやうち ふじの) ふじの) 立教大学文学研究科博士後期課程修了。現在早稲田大学非常勤講師。早稲田大学プロジェ クト研究所客員研究員。著作に『物語る絵』聖公会出版 2010 年がある。専門は初期中世のキリスト 教写本挿絵。博士(神学) ○講義概要 6 世紀に制作された現存する最古の豪華な挿絵入り福音書として知られる『ロッサーノ福音書』 は、現在南イタリアのカラブリア州ロッサーノ大司教館宝物館に保管されているギリシア語福音書で ある。写本の冒頭に連続するイエスの物語、その下で巻物を広げる旧約聖書の預言者たちは、紫 に染められた羊皮紙を背景に透明感のある色彩で彩られており、その美しさには目を奪われる。本 講座では『ロッサーノ福音書』の物語場面を鑑賞し、福音書のイメージ世界、旧約聖書と福音書挿 絵との関係を絵の中から読み解いていこうと思う。 ○参考文献等 Guglielmo Cavallo, Jean Gribomont, Wiliam C. Loerke, Codex Purpureus Rossanensis: Museo dell’Arcivescovado, Rossano Calabro, Roma : Salerno editrice. - Graz, Austria : Akademische Druck- und Verlagsanstalt , 1987 ***** 誕生期の 誕生期のキリスト教美術 キリスト教美術 (カタコンベの カタコンベの壁画と 壁画と石棺浮彫) 石棺浮彫) ○講師プロフィール 講師プロフィール 山田 香里( 香里(やまだ かおり) かおり) 関西学院大学神学部専任講師。立教大学文学部卒、立教大学大学院文学研究科修了(神学 修士)、在ローマ教皇庁立キリスト教考古学研究所修了(文学修士、キリスト教考古学専攻)、立教 大学文学部助手を経て 2006 年より現職。 ○講義概要 3 世紀初頭頃に誕生したと考えられているキリスト教美術は、当初、カタコンベ(地下墓所)を飾る 壁画や石棺を飾る浮彫として登場した。カタコンベは多数の墓所が残されているが、そのうちのい くつかは迫害時代の殉教者たちの墓であり、迫害が終わった後には、キリスト教徒による巡礼地と なって整備されていった。本講義では、当時の埋葬文化や死後世界観なども紹介しながら、古代 末期のローマ帝国に生きたキリスト教徒たちの姿を、墓所を飾る芸術を通じて考えてみたい。 ○参考文献等 辻佐保子編、「世界美術大全集 7 巻、西欧初期中世の美術」、小学館、1997 年 名取四郎、「地中海都市紀行 古代キリスト教美術を訪ねて (岩波セミナーブックス)」、岩波書店、 2005 年