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少人数でも規模拡大できるのは搾乳ロボットしかない! サービスと経済性
31 2016 10 少人数でも規模拡大できるのは搾乳ロボットしかない! サービスと経済性から MIone を選択!! 大島牧場(熊本県菊池市)は、2016 年 5 月から MIone での搾乳を開始しました。今回お話をお伺いした大 島洋平様は、大学卒業後、”酪農は頑張った分結果としてでること” ”将来の可能性に限界がないこと”等を理 由に就農されました。以前は洋平様とお父様、お母様の 3 人でパーラー搾乳を行っていましたが、家族経営 で規模を拡大していくには、時間的にも肉体的にも厳しいと考え、規模を拡大しても、少人数で運営するこ とのできる MIone を導入されました。 【牧場概要】牛舎形態 :フリーストール牛舎 2 棟 飼養頭数 :搾乳牛 : 76 頭(ロボット牛舎), 46 頭(パーラー牛舎) 乾乳牛 : 10 頭 育成牛 : 60 頭 平均乳量 :34kg/頭 (ロボット牛舎) 2016 年 7 月現在 自給飼料 :デントコーン : 13ha, イタリアンライグラス : 6ha, WCS : 3ha 搾乳機器 :MIone 2Box(搾乳ロボット), MOOV(自動餌寄せ機), カウスカウト(繁殖管理装置, 首用) ■ MIone を導入すると決めたきっかけ 搾乳ロボットを知るため、様々な搾乳ロボットの視察に行きました。 MIone を選んだのはオリオンを信頼していたからです。それは父も同 じで、夜中でも修理の電話をすると「すぐ行きます!!」と来てくれます。 搾乳ロボットを導入すれば、ますますメンテナンスが重要であると考 え、サービスが良いオリオンにしようと思いました。 また、もうひとつの理由に経済的というのもあります。単純にロボ ットを 2 台買うわけでなく、初期投資が抑えられたのも理由の 1 つで す。将来さらに規模拡大を行いたいと思っているので、Box を増設す るだけで、規模拡大ができるのも魅力的でした。 大島 洋平様 (26 歳) ■ MIone が稼働して MIone ガイドエクジット 搾乳頭数を以前の 1.5 倍に規模拡大できました。120 頭をパー ラーだけで搾ることを考えると、労力はかなり省力化されたと思 います。牛の動線を牛舎設計から考え、ガイドエクジット方式の MIone を採用したことで、待機場から MIone、MIone から飼槽への 牛の移動が非常にスムーズで、新たにロボット牛舎に移した牛で も 3 日位で慣れています。また、MIone やカウスカウトにより、今 まで牛の観察だけではわからなかった、乳量や電気伝導度、採食 時間などが、データとしてわかるようになり、病気の早期発見と 早期対策につながっています。MIone 導入後は、搾乳も 1 日 3 回 以上になったこともあり、乳量も増加傾向にあります。 ■ MIone を導入して変わったこと パーラーでの搾乳では、搾乳作業に時間をとられてい ましたが、乳を触ることが出来るので、乳房はよく見て いました。MIone を導入してからは、搾乳中は牛を見なく なったので、様々なデータを活用し、餌をどのように食 べているか、痩せていないか、呼吸は荒くないかなどを 観察するようになり、搾乳をしない分牛を見る時間が増 えました。細かく見れるようになったことで、疾病の早 期発見ができ、例えばケトーシスがすぐにわかり注射 1 本で完治したり、体調が悪い牛に薬を飲ませるだけで済 むなど重症化しないように対策を打てるようになりまし た。 《 2ページ目へ 》 MIone で個体・牛群・搾乳情報を確認 お客様の声(巻頭つづき) このコーナーでは現地取材した『お客様の声』を皆様にお届けします。 ■ カウスカウト(首用)で発情と疾病の早期発見 カウスカウトで一番見るのは採食時間です。一見体調が悪くなさそう な牛も、採食時間が落ちたデータを確認したことで、病気の早期発見がで き、重症化を防げたことがありました。 また、発情発見率がかなり増えました。以前はスタンティングや粘液で判 断していましたが、見逃しも多かったと思います。今では、夜中の活動量 も確認できるので、採食状態と併せて観察を行い、90%の確率で発見でき るようになりました。 カウスカウトのデータを PC で確認 ■ 自動餌よせ機 MOOV で採食時間 UP これまでは、1 回 5 分の餌よせ作業を 1 日 5 回行っていたので、移動時 間を含めると多くの時間と労力を費やしていました。MOOV 導入後は 1 日 10 回自動で餌寄せをしてくれるので、MOOV が省力化に大きく貢献してい ます。今では MOOV が動き出すと餌が近くに来る事を牛が覚え、採食量が 増えると共に、MIone へ入るきっかけとなっています。また、餌寄せ回数 が増えたことで、弱い牛が以前より餌を食べることができるようになり ました。 ■ 今後の目標 今後の目標は、3BOX にして規模拡大をすることです。ロボット搾乳の 開始がゴールではなく、今はスタートラインに立ったばかりです。個体 乳量を上げ、更に規模拡大を続けていきたいと思います。 オリオン独自の冷却システム 4 row 牛舎 餌寄せ機 MOOV バーンスクレーパー 最新酪農トレンドインフォメーション 【搾乳ロボット専用予冷システム】 予冷システム使用製品 搾乳ロボットで不定期に搾乳される生乳を瞬時に冷却。GEA とオリオンのオープンイノベーションで作り出した、搾乳ロボ ットと連動する予冷システムで細菌の増殖を抑制します。 (1) オリオンDCインバーターチラー 【冷却システム図】 搾乳ロボットで搾った生乳を素早く冷却するため に、プレートクーラーに冷却水を送る、トップク ラスの省エネ性能を持つ製品です。生乳の温度か ら自動で冷却を制御し、最適な冷却を実現します。 ※搾乳ロボットのシステム洗浄時には、冷却水の循環運転は停 止します。 (2) GEAプレートクーラー 乳温を約 3~10℃にまで素早く効率的に熱交換を 行い、冷却します。洗浄は、搾乳ロボットの洗浄サ 検 索 イクルで行います。 ※バッファータンク:バルククーラー洗浄時にプレートクーラーによって冷やされた生乳を 一時保管する製品。自動で送乳・洗浄を行います。 教えて先生!! 酪農の豆知識 乳牛への飼料イネ給与について考える 飼料イネを上手く活用するには? 今回は、近年注目されている飼料イネの基礎についてお話ししたいと思います。 [吉田 宮雄 プロフィール] 北海道大学獣医学部予防治療学修士課程修了後、長野県畜産試験場酪農部。長野県畜産試験場場長 を経て、平成 26 年よりオリオン機械㈱顧問。著書に「日本飼養標準(乳牛)(1994,99 年版)」T MR(デーリィジャパン別冊) 。「高泌乳牛の飼養管理について」 (中央畜産会畜産経営情報) 。「酪 農大事典」 生理・飼養技術・環境管理(農文協)等。 吉田 宮雄先生 獣医師・オリオン機械㈱顧問 稲発酵粗飼料(稲 WCS)とは 稲の穂と茎葉を丸ごと乳酸発酵させた粗飼料(ホ ールクロップサイレージ: Whole Crop Silage)の ことで、輸入粗飼料の高騰に悩む畜産農家にとって は利用価値のある飼料になっています。また、水稲 農家においても、経営所得安定対策事業の補助金支 給対象として増加して、平成 26 年度には全国で3万 ha を越えて作付けされています。 稲 WCS の実用的な給与量 稲 WCS は早い時期に収穫するため、ワラよりは栄養価は高いのですが、元来稲が持つ不消化繊維(リグ ニン)やケイ酸などは多く含まれています。また、今まで WCS 用に栽培されてきた食用品種、多収専用品 種では未消化子実の排出割合が大きく、実際の栄養価(TDN)は低下しがちで、場合によっては食滞な どの重篤障害も発生します。 そこで、稲 WCS は消化性の高いアルファルファなどと組合せることを前提として、実用的な給与上限量 としては以下の数字が示されています(水分を含む原物量) 。 稲発酵粗飼料生産・給与技術マニュアル(2014) 稲 WCS の弱点を改善するための方策 ① 収穫時の切断長を短くすることにより、物理的 に子実を破砕して未消化籾を減らす。 ② 従来の WCS より前の時期(乳・糊熟)に早刈りす る事で、茎葉中心の利用体系とする。 ③ 飼料稲専用品種の中で、 「たちすずか」などのよ うに、籾割合が少なく茎葉主体で不消化繊維の 少ない品種に移行する。 「たちすずか」と既存品種の全重および籾重/全重の比較 (作物研究所イネ品種・特性データベース等より) 新商品紹介 乳頭や乳房の肌荒れなどに塗る「ティートヒーラント」 日頃の乳頭ケアで乳量 UP!! 乳頭や乳房が荒れたときに、なかなかきれいにならないということはないでしょうか? 今回、ご紹介するティートヒーラントは、そんな乳頭や乳房の荒れをきれいにする湿潤保湿液です。 Point1:プロポリス配合 1 2 肌の新陳代謝を活発にし、肌荒れを予 防します。 Point2:オーガニック成分使用 自然由来の成分が皮膚に浸透し、痛ん だ皮膚の再生能力を高める手助けをし ます。 ①タオルで拭き取り 3 ②液体を手にとる 4 Point3:拭き取りも簡単 搾乳前の乳頭清拭により容易に拭き取 れます。 ③液体を傷口に塗る ④搾乳まで乾燥 【ティートヒーラント使用農家:伊藤 茂吉様の声】 「使用日数」 40 30 30 20 10 3 0 (日) ティート ワセリン ヒーラント 牧場概要 ・住所:千葉県横芝光町 ・牛舎形態:つなぎ飼い牛舎(対尻式と対頭式) ・飼養頭数:39 頭 「荒れた乳頭が早くきれいになるから助かってます!!」 今までは、乳頭にイボができたとき、焼いてもらっ た後ワセリンを塗っていました。しかし、ワセリンを 塗り続けて1ヶ月経っても治ったかどうかわからなかっ たり、また新しく購入した牛がよく乳頭が荒れていた りしていて、困っていました。そんな中、オリオンさ んに「保湿液でいいのない?」と聞いたところ、ティ ートヒーラントを紹介してもらいました。 ティートヒーラントを塗ってみると3~4日で乳頭の 状態がきれいになりました。また購入牛の乳頭の荒れ も1週間できれいになりました。塗った後は、乳頭が汚 れにくく、とても助かっています。 また、1本にしっかり量が入っているので、とても満 足しています。 ※詳しくは、デーリィアイテムカタログをご覧いただくか、お近くのルートマンにご相談ください。 ご用命は下記へ