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短工期、低コスト、高品質で多機能 数多くのメリットを
新日鉄エンジニアリング スタンパッケージ® 1 Vol. 短工期、低コスト、高品質で多機能 数多くのメリットを持つ「システム建築」とは ビジネス要件に沿った建物を“より安く、より早く、高品質に”建築したい。こうしたニーズから、建築のプロセスや 部材を標準化した工法である「システム建築」が市場に浸透しつつある。ここでは、2回にわたって米国土木学会の 権威であり、 建築にも造詣が深いノースイースタン州立大学 教授 Jerome F. Hajjar 氏のコメントおよび実際の 事例を通して、システム建築が、企業や自治体にどんなメリットをもたらすのかについて紹介したい。 コスト削減と工期短縮を 両立できる「システム建築」 変化の早い市場へいかにタイムリー に製品・サービスを提供できるか̶̶。 これを受けて、建築様式にも新しい ニーズが突きつけられるようになった。 それは、 「俊敏性の確保」と「コストの 米国ノースイースタン州立大学 土木環境工学科 教授。建築に 1 Case 林化成株式会社 企業の成長戦略を支える スタンパッケージの柔軟性 高品質・低コスト生産を 目指し、新工場を建設 大阪に本社を置く林化成は鉱物粉末 関する書籍も多数出版する。イェール大学にて工学力学を学 をはじめとする化学原料の専門メーカ び、その後コーネル大学にて1988 年に構造工学・博士号を取 ー。同社が製造する化学原料は、バン 得。地震工学計算解析、構造安定性、鋼と複合鋼やコンクリー は低コスト、短工期はもちろんのこと、高 い柔軟性を備えている点でした」と代 表取締役社長の藤本 博史氏は話す。 在来工法に比べて コストと工期を大幅に短縮 コストと工期の削減効果について、 林化成株式会社 代表取締役社長 藤本 博史氏 配慮。さらに、外観には林化成のリクエ ト構造物などの分野に精通している。 2009 年に米国土木学会 パーなどの自動車部品やパソコンのボ ショートリッジハーデスティ賞、2010 年にはポピュラーメカニクス ディなどに無機化学の機能材として使 「設計、生産、施工といった各プロセス ナリティを高めている。 「私たちは建築 われている。しかし、同社では工場の生 がシステム化されているので、在来工 に関しては素人。ニーズや課題ベース 産効率を高める上で大きな問題があっ 法に比べて 2 割のコストダウン、3 割ほ のものを具体的な形に落とし込んでく た。というのも、原料の粉砕加工工程 どの工期短縮を実現しています」と藤 れ、最適な提案を行ってくれました」と において、騒音や振動が避けられず、 本氏は語る。 藤本氏は評価する。 ブレークスルー賞をはじめ、多くの受賞歴を持つ。 ノースイースタン州立大学 教授 土木環境工学科 学科長 Jerome F. Hajjar 氏 削減」の両立だ。例えば、工場や店舗 ストに基づいたデザインを施し、オリジ を建てる際に、これまでのように設計・ こうした背景から、急速に市場に浸透 機能を付加することが可能です。倉庫、 住宅地（大阪・四条畷）に立地する工場 個別のニーズにも柔軟に対応できた 柔軟性の高さはビジネスの機動力に 施工の各工程において、すべてを一か しつつあるのが「システム建築」である。 流通センター、スポーツ施設をはじめ、 では、稼働が制限されていたのだ。そ 点についても評価が高い。例えば、働 もつながっている。実は新工場の着工 ら検討しアクションを起こしていては、 ノースイースタン州 立 大 学 教 授 の 教会、学校、ショッピングセンター、教 こで同社は生産体制のさらなる効率化 く人の快適な環境を考え、自然採光を 直前に「無機難燃材の製造」という新し Jerome F. Hajjar 氏は、「システム建築 育施設、医療機関、小売店、オフィスな を目指し、24 時間体制で操業可能な新 多く取り入れ、天井にはトップライトを い事業を受注。急遽その生産ラインの 想定していた状況とは異なっていた」と とは、高度にエンジニアリング（工業化） ど、米国では、当たり前のように利用さ 工場（和歌山県橋本市）の建設を計画 設置。白を基調にした内壁にすることで 整備が必要になった。しかし、スタンパ いうことになりかねない。また、そうし された建築物です。建築物を構成する れています。中には、消防署、飛行機の した。 明るい空間を実現している。また工場 ッケージを採用していたことで、着工直 た場合、往々にしてコストは膨大なもの 基礎や鉄骨、屋根、壁といった部材につ 格納庫といった適用例もあります」と この新工場建設に採用されたのが、 「ス 内は鉱物粉末が舞うため、掃除がしや 前の仕様変更にも柔軟に対応すること となり、投資回収することも難しくなる。 いて、それぞれの形状、寸法、接合方 Hajjar 氏は語る。実際、米国では非住 タンパッケージ」である。 「採用の決め手 すいように粉塵がたまりにくい設計にも ができ、わずか 4 カ月という施工期間で 法などがあらかじめ標準化されていま 宅低層建物市場において 60% 強のシ 新工場の建設を実現した。 す。さらに設計、生産、施工といった各 ェアを占めるという。 「これはシステム建築・スタンパッケー プロセスがシステム化されているため、 さらに、具体的な仕上がりイメージが ジならではのメリット。将来の成長に応 短期間での設計・施工が可能となり、費 事前にわかる点も大きなポイントだ。 「出来上がったときには、すでに市場は Column 新日鉄エンジニアリング 「スタンパッケージ ®」とは システム建築のメリットを徹底的に 実現するとともに、 建築設計におけ る自由 度を飛 躍 的に向 上させたの が、 1972 年の発売以来、 全国で 卓越した実績を上げている新日鉄エ ンジニアリングの 「スタンパッケー 用対効果に優れるなど、様々なメリット があります」と説明する。 高品質と多機能・多用途も 工業製品ならではのメリット 屋根部分には自然光を多く取 り入れるよう多数の窓が配置さ れ、明るく働きやすい環境を実 現している。 「最近では、顧客の要望に基づき構成部 材から建物全体までを設計するため、 じて工場機能を強化する際もスピーデ ィに展開できるでしょう」と藤本氏は満 足感を示す。 システム建築メーカーの多くは、ITツー 稼働時間の制限がとれ、生産力の大 ルを活用しています。これにより、顧客 幅な向上を期待できる新工場は今後の の希望を汲み取った建物を短時間で設 事業展開の中心拠点。同社の成長戦略 ジ」だ。 環境にも配慮し、 エネルギ 必要な部品は工場で製造されるた 計することができます」とHajjar 氏は語 にとって、スタンパッケージは大きな役 ー効率の良い部材も用意。プランも め、高い品質が確保でき、幅広い用途 る。 割を担っている。 自由度が高く、 工場・物流施設・事 に対応できる点も大きなメリットだ。 それでは、実際にどんなケースに適 「システム建築では、数多く用意され 用されているのか。右ページでは、シス たパーツを組み合わせるため、様々な テム建築・スタンパッケージを導入した 務所・店舗など幅広い用途に対応で きる高品質な商品として 1 万棟以上 の実績を誇っている。 施設に対応して、異なる外観、仕上げ、 林化成の事例を紹介しよう。 A 「スタンパッケージ」は新日鉄エンジニアリング株式会社の登録商標です お問い合わせ先 〒141-8604 東京都品川区大崎1-5-1 大崎センタービル TEL：0120-006-520 スタンパッケージ http://www.sp-so.com/ 検索 新日鉄エンジニアリング スタンパッケージ® 2 Vol. 環境から断熱までニーズに応じた機能を実装可能 新技術を取り入れて進化する「システム建築」 前回（Vol.1）は、システム建築※が短工期、低コスト、高品質で多機能といった数多くのメリットを持つことについて 触れた。今回は、システム建築の歴史をひもときながら、その進化について紹介したい。 “システム”という言葉から は想像もできないほどの、柔軟性を持っており、「環境」 「断熱」 「居住性」といった様々なニーズに応える建物に活用 されていることが理解できるだろう。 ※システム建築：建築物の部材や建築プロセスを標準化した工法のこと。 2 Case 株式会社 山下ピー・エム・コンサルタンツ プロが認めるスタンパッケージ モジュール化で広がる可能性 工法として高く評価しているのが「スタ 工期、品質、コストを 見える化しリスクを低減 ンパッケージ」である。 「最大のメリット は工期、品質、コストを見える化できる 株式会社 山下ピー・エム・コンサルタンツ 代表取締役社長 億ドル（約 2400 億円）までに成長した 定の用途でしか活用できないと思われ 山下ピー・エム・コンサルタンツは、 こと」 と話す鈴木氏。例えば、 工期、 品質、 という。 がちですが、そうではありません」と 従来の枠にとらわれず、 「顧客視点で建 コストを明示化するのに在来工法で 1カ 特に注目すべきなのは、 “工業製品” Hajjar 氏は説明する。 築プロジェクトをマネジメントする」とい 月程度かかっていたものを、スタンパッ 今では、日本でも多くの企業に使わ である特性を生かし、時代のニーズや 例えば、環境性能を追求した部材の う新発想のビジネスで、業界に新風を ケージなら半分程度で対応が可能。 「プ も複数の商品を比較検討するが、安全 れるようになったシステム建築だが、意 技術革新を受けて、常に進化してきた 活用もその 1 つ。システム建築の各部 吹き込んだ企業である。 外にその歴史は長く、初めて使われた 点だ。例えば、 「短納期」というメリット のは、1940 年代の米国まで遡る。 古い歴史を持つシステム建築 技術の進展と共に自らも進化 鈴木 紀行氏 ロジェクトの初期段階でこれらの要素を 性、コスト、品質のバランスが最も優れ 材は工場生産比率を高め、現場施工を ※ 従来の建設プロジェクトは 「総価契約 」 きちんとコミットできるようになり、建設 ていたのがスタンパッケージだった。 1 つとっても、使用部材のモジュール化 省力化しているため、現場で生じる残 的な考え方が主流。しかし、初期段階で プロジェクトのリスクを低減。事業構想 「新日鉄エンジニアリングはコストだけ 「小規模建物に付帯する車庫にシステ や、省施工部材の開発、投入や工場生 土・廃材が低減され、｢建設リサイクル は仕様や基準が曖昧なままになってい を踏まえた事業利益の最大化に貢献で を追求せず、品質や安全性で決して妥 ム建築の原型が使われたのをきっかけ 産比率を高めたことで、現在では、全体 法｣ や ｢廃棄物処理法｣ への対応も容 る場合が多く、設計・工事段階になって きます」と鈴木氏は評価する。 協しません。その一途な姿勢に感銘を に、その手軽さから、第 2 次世界大戦中 工期が在来工法の約 3 分の 2 まで短縮 易になる。また、高い断熱性能を持った 新たなコスト負担、工期遅れなどのトラ 実際、グローバルに拠点を持つ企業 受け、今では信頼できるパートナーと呼 に、システム建築が多く用いられるよう されている。 屋根、外壁部材を組み合わせることで、 ブルが顕在化するケースも少なくなかっ の建設プロジェクトを担当した際には、 べる存在になっています。こちらのニー になりました。その後、新技術の開発 冷暖房時における省エネルギー効果を た。 「お客様の立場からすると『いつまで 在来工法に比べて数カ月の工期短縮に ズに対する反応も速く、スピード感があ 最大化することもできる。こうしたこと に、何を、どれくらいのコストで実現でき 成功。保有する実績物件の中で、最も ります」と鈴木氏は話す。 が着目され、温度管理を徹底しなけれ るか』が最大の関心事。こうした期待に 高い費用対効果を実現したという。 しかも、スタンパッケージは、柔軟な 高機能な部材を組み合わせ 様々な用途へ応用ができる で産業化が進んだ 1970 年代に発展し、 屋根・壁に様々な色や機能のバリエー ションを持ったものが現れました」とノー また、機能的にも数多くの部材が用 ばならない精密機械の工場や、生鮮食 応えられるように、事業構想にまで踏み スイースタン州立大学 教授の Jerome 意され、柔軟性が増したことも大きな進 品を扱う企業などでも利用されている 込んだマネジメントを行うのが当社の強 F. Hajjar 氏は説明する。こうして、1980 化だろう。 「システム建築という言葉の という。 みです」と代表取締役社長の鈴木 紀行 年代の米国での売上規模は、10 億ドル 響きから、仮設住宅や工事現場の事務 その他にも、抜群の遮音性を持つ部 （約 820 億円）を超え、2007 年には 29 所のように、ある決まったパターンや特 材や、気密性の高い部材、あるいは居 可変性に優れています。スタンパッケ 氏は語る。 プロジェクトではその都度、顧客の要 ていくことで、より高度なオーダーメイ 同社が、在来工法の課題をクリアする 望を踏まえて最適な工法を選択してい ド建築への可能性が広がり、付加価値 く。当然、システム建築を採用する場合 を高めることができます」と鈴木氏は述 住性を考え、様々な箇所に採光を取り Column 新日鉄エンジニアリング「スタンパッケージ ®」とは 柔軟性を高めたシステム建築の中でも、特に評価が高いのが新日鉄エンジニアリン 対応が可能。 「バリエーションが豊富で 新日鉄エンジニアリングは 信頼できる良きパートナー 入れたり、壁換気扇で室内の空気を循 某工作機械メーカーにおける施工事例。 30トンクレ ーンなどを数多く設置するため、本来なら複雑な構造 計画が必要だったが、スタンパッケージの活用で、構 造躯体のコスト低減と工期短縮を実現した。 環させたりするなど、多種多様なニー ズに対応可能だ。また、デザイン性にお ージをコアとして顧客の要望を加味し べる。 顧客の立場に立って建築プロジェクト をマネジメントする同社にとって、スタ いても、様々なデザイン賞を受賞した ンパッケージはビジネス価値を高める 建築物にシステム建築が取り入れられ 有力なツールとなっているようだ。 A たイメージの共有に欠かせないツールが、独自で開発した「NSVENUS（エヌエス ているなど、知らないところですでに利 ※総価契約：種別の内訳を定めず、総額を請負金額とする契約 ビーナス）」 である。これにより、 建屋寸法や開口部位置などの基本情報を入力す 用されているケースも少なくない。 お問い合わせ先 るだけで、設計図をはじめ、パース、見積書、室内照度分布までを瞬時に生成する それでは建築のプロ集団は、どんな グの提供する「スタンパッケージ」だ。同社では、数多くの組み合わせの中から、 1 件ごとに企業イメージに合わせた外観と快適な内部空間を設計している。 そうし ことができる。しかしながら、実際の仕上がりや品質については、同社だけでなく、 実際の組み立て作業を担う施工店の技術や知識も重要となる。 そこで同社では施 山下ピー・エム・コンサルタンツ TEL：03-6853-7700 FAX：03-6853-7702 観点からシステム建築を評価し、活用し 工店の技術力・品質向上のために、 施工技術研修や事例を共有化する定例会議を ているのだろうか。右ページでは、建築 開くなど、様々な施策も積極的に行っている。 マネジメントに携わる山下ピー・エム・コ ンサルタンツの事例を紹介したい。 A 「スタンパッケージ」は新日鉄エンジニアリング株式会社の登録商標です お問い合わせ先 〒141-8604 東京都品川区大崎1-5-1 大崎センタービル TEL：0120-006-520 スタンパッケージ http://www.sp-so.com/ 検索 新日鉄エンジニアリング スタンパッケージ® 1 Vol. コスト削減や工期短縮に決め手有り！ 急速に普及する企業建築の「新潮流」とは？ 「コスト削減」や「工期短縮」、さらには「品質向上」といったメリットが評価され、 「システム建築」が大きな注目を集 めている。システム建築とは、建築物の部材や建築プロセスを標準化した工法のこと。そのメリットを徹底的に追求 しながらも、 建築設計における自由度を飛躍的に向上させたのが、 新日鉄エンジニアリングの 「スタンパッケージ」 である。ここでは、2 回に渡ってその概要やメリット、実際の事例について簡単に紹介したい。 急速に注目を集めつつある システム建築のメリット こと。つまり、 “建築生産をトータルに システム化し、商品化した建築物”だ といえる。これにより、品質を飛躍的 に安定させるとともに、工期を短縮し 方が変わりつつある。以前は、一旦建 つつコストの削減を図ることが可能 てた建築物を「いかに長期間にわたっ だ。 て使っていくのか」という考え方が主 このようなシステム建築の分野にお 流だったが、長引く経済不況を背景に いて業界トップクラスの実績を誇って ジニアリング株式会社の白井 貴志氏 したコスト削減の要請や、劇的に変化 いるのが新日鉄エンジニアリングの提 は語る。 する社会ニーズに対応する必要性か 供する「スタンパッケージ」だ。その ら、 「より早く、より安く、安定した品 最大の強みともいえるのが、これまで 質で建築物を建てたい」という要求が 37 年もの歴史の中で築き上げてきた 「鋼構造を中心とした商品・技術力」で このような高度な技術力を有する こうした観点から、注目を集めてい ある。 が故に、日本の企業等の多様なニーズ るのが、 「システム建築」である。シス 「そもそも当社は、2006 年に新日本 にあわせて柔軟な対応を行える点も テム建築とは、建築物を構成する部材 製鐵のエンジニアリング事業部門が分 スタンパッケージの重要なメリット （基礎・鉄骨・屋根・ 壁・建具等）につ 社・独立した企業。鋼材の利用技術開 だ。実際、工場・倉庫・物流センター・ いて、それぞれの形状、寸法、接合方 発と、自らの製鉄所建屋建設を通じて 事務所・店舗・スポーツ施設など、幅 法などをあらかじめ標準化すること 培ってきたノウハウをベースとしてい 広い分野で採用され、延べ 1 万棟の実 で、営業、設計、生産、施工といった各 るため、鉄骨構造については卓越した 績を誇っている。 プロセスをシステム化する建築工法の 技術力を持っています」と新日鉄エン スタンパッケージの活用例（右ページ参照） 体内脂肪計をはじめとする家庭用・業務用計量器の大手 反応してしまうため、 メーカーであるタニタ。同社の秋田工場（第二工場と第三工 工場内の温度を一定範 場）はスタンパッケージによって建築された。精密機械を扱 囲内で管理しなくては う秋田工場は、まさに“メイドインジャパン”を支える屋台 ならない。 「その点、ス 骨のような存在だ。 「ほとんどの工程を自社工場で作り、高 タンパッケージなら、 品質を付加価値として提供しています。それだけに“ものづ 断熱効果が高いパネル くり”に対するプライドは強く持っています」と代表取締役 を選んだりと柔軟に設 の谷田 千里氏は語る。スタンパッケージを採用した最大の 計できるため、以前の 理由は、そうした“品 工場より格段に温度管 質への追求”を高いレ 理が容易になりまし ベルで実現できること た」と谷田氏。また、 だった。例えば、秤は 担当した施工店が、様々な業者をとりまとめつつプロジェク センサー自体が温度で トを確実にマネジメントした点や、きめ細やかなアフター 白井 貴志氏 1万棟以上の実績を有する スタンパッケージ 株式会社タニタ メイドインジャパンの品質をスタンパッケージが支える 新日鉄エンジニアリング株式会社 建築・鋼構造事業部 鋼構造エンジニアリング部長 企業や自治体の建築物に対する考え 強まってきているのである。 Case1 睡眠の質を“睡眠点数”で評価 する睡眠計「スリープスキャン」。 同社では健康管理に関する様々 な製品を幅広く提供している。 Case2 株式会社タニタ 代表取締役社長 谷田 千里氏 サービスが行き届いている点についても大きく評価している という。 醸造元 阿部勘酒造店 本物志向の醸造元が選んだ“こだわり”の設計 宮城県・塩釜神社の神酒御用酒屋として、 享保元年（1716 の発酵具合によって 年）創業した阿部勘酒造店。ここでは、本物にこだわった 決まります。そのた 酒造りが今も営まれている。同店の酒造所に活用されてい め狙い所まで発酵さ るのがスタンパッケージだ。その採用理由の１つとして挙 せ、味や香りを出す げられているのが、耐久性・堅牢性である。 「うちの酒造所 のですが、以前は温 は、棟と棟の間が狭く、いったん作ってしまった後の補修 度や湿度管理が並大 こうした独自の技術に加え、全国 は大変な作業になります。また、昔、木造の酒造所を焼失 抵 の 苦 労 で は な く、 250 社程の施工店・販売店等と密接な したこともあって、とにかく外装には耐久性のある部材を 残念ながら腐造酒を パートナー関係を築いていることも大 選びました。実際、建築してから 15 年以上が立ちますが、 出すこともありまし きなポイントだ。システム建築の設計・ ほとんどメンテナンスは必要ありません」と阿部 勘九郎氏 た」 （阿部氏） 。今後、 施工を熟知した地域密着の施工店を は満足げに語る。同店では事務所や倉庫にもスタンパッ 酒造所の近くに冷凍 ケージを活用しているがこちらはコストを優先した部材を 庫を作る予定だが、その時も、耐久性、機能性等を考えて 選定。こうした適材適所のニーズに応じて柔軟な設計がで スタンパッケージを活用する予定だ。このように歴代から きる点も大きな魅力だったという。さらに、生き物である 続く、本物志向の酒造りをスタンパッケージが支えている お酒を扱いやすいことも重要なポイントだ。 「酒は、もろみ のである。 全国に配すことで、どんな地域のどん な規模の建造物であったとしても、一 定品質での施工ときめ細かなアフター サービスを受けることが可能となるか 醸造元 阿部勘酒造店 阿部 勘九郎氏 らだ。 次回は、スタンパッケージのメリ ットについてさらに詳しく紹介して タニタ 秋田第三工場 阿部勘酒造店 いきたい。 A 「スタンパッケージ」は新日鉄エンジニアリング株式会社の登録商標です お問い合わせ先 〒141-8604 東京都品川区大崎1-5-1 大崎センタービル TEL：0120-006-520 スタンパッケージ http://www.sp-so.com/ 検索 新日鉄エンジニアリング スタンパッケージ ® Vol. 2 “見える化”で建築物に関わる安心を提供 企業建築で圧倒的な支持を得るスタンパッケージ 前回（Vol.1）では、システム建築※が注目されるようになった理由と新日鉄エンジニアリングの「スタンパッケージ」 の概要について紹介した。今回は、スタンパッケージが、企業等から、なぜ圧倒的な支持を集めるのか、その導入 メリットについて詳しく紹介したい。工期、コスト、品質等で建築物について課題を持っているなら、スタンパッケージ がその有効な解決策になり得ることがわかるはずだ。 ※システム建築：建築物の部材や建築プロセスを標準化した工法のこと Case3 三光化成株式会社 厳しい品質とコスト削減への要求をスタンパッケージで両立 OA ／電子機器・自動車・衛生機器の樹脂部品など、工業用 「品質管理は全商品 精密プラスチック部品の設計・製造・販売を手がける三光化 を対象としておりま 成。同社では、次の成長をにらんだ戦略的拠点である多治見 すが、多 治 見 工 場 の 工場（岐阜県）をスタンパッケージで建設。その高い完成度 一部製品では、簡単な に高品質の製品提供への自信を深めている。 チェックだけで済むほ 「スタンパッケージのおかげで、当初から目指していた工 ど品質が安定してい 場ができあがりました。特に気密性と断熱性については、高 ます。検査工数に割く く評価しています」と常務取締役の細川 賢司氏は話す。 人員が削減できれば、 高い気密性は、隙間からゴミを入れないことに加え、中と 原価削減につながり、 外の気圧差を保つために重要な要件となる。その点、多治見 お客様にコストメリ 工場は、綿密に内外気圧差を管理しており、常に中から外に ットを還元できます」 また、 「工期」 「コスト」 「品質」といっ ｢工場生産する」ことで、総建築費を た建築に求められる重要な要素が“見 大幅に低減することを可能にした。 える化”されている点も安心感の醸成 この工場生産は、最後の「品質」の確 スタンパッケージが圧倒的に支持さ につながっている。通常、企業等が建 保に大きな影響を持つ。品質を左右す れる理由̶̶。その最大のポイント 築物を建てる場合は様々な不安がつき る要素を、建設現場ではなく工場内で は、 大きな安心感を得られる点だろう。 まとう。 「工期が間に合うのか」 「予算通 コントロールすることで、機能性・耐久 風が吹くように設計されており、ゴミが外に出るようになっ （細川氏） 。また、 断熱性が高く、 温度を一定に保てているため、 「1 万棟以上の実績があるため、お客様 りで済むのか」 「品質や耐久性に問題は 性に優れ、バラツキのない安定した建 ている。また、綺麗な空気の流れを作れることは、温度を一 工場の空調費用などについても、これまでの 3 分の 2 近くま に実際の建物を見比べたり、参考にし ないか」 「後で不具合は起きないか」と 築物を提供できるようになるからだ。 定に保つことにもつながる。これにより、厳密な温度管理が で減らすことができたという。同社が提供する付加価値の一 ていただくことができます。さらに、 いった不安である。その点、スタンパ 「もちろん、品質については、当社だ 行えるため、 高い品質の製品を作ることが可能になるという。 翼をスタンパッケージが確実に担っている。 これまで様々な実績や多種多様な部材 ッケージを活用すれば、こうした不安 けでなく、実際の組み立て作業などを を デ ー タ ベ ー ス 化。そ れ を も と に をすべて一掃することができる。 担う、施工店の技術や知識も重要とな 『NSVENUS（エヌエスビーナス） 』と まず、 「工期」については、使用部材 ります。そこで施工店の技術力・品質 いう設計システムを提供しており、ボ のモジュール化を推進し、現場での施 向上のために、施工技術研修や事例を タンを押すだけで設計図やパース図に 工を徹底的に省力化することで在来 共有化する定例会議を開くなど、様々 ついて確認できるなど、基本設計段階 工法に比べ約 3 分の 2 に短縮。その分、 な施策を積極的に行っています」と白 で具体的なイメージを持っていただく 顧客は経営ニーズに応じてより迅速 井氏は話す。 ことが可能です」と新日鉄エンジニア に工場・倉庫や店舗等を建築すること リング株式会社 白井 貴志氏は話す。 が可能になる。 次に「コスト」については鉄骨・基 多くの実績が証明する スタンパッケージの安心感 工期・コスト・品質を見える化 システム建築の利点を徹底追求 環境やグローバル対応など 今後を見据えた進化を続ける Case 4 や ま 三光化成株式会社 常務取締役 細川 賢司氏 わ 株式会社彌満和製作所 世界を見据える企業が求めた“経営を具現化するツール” 大正 12 年の創業以来、日々進歩する技術のニーズに合っ らなかったが、 た最高品質の切削工具（タップ・ダイス・センター穴ドリル スタンパッケー 等）を提供し続ける彌満和製作所。今や、同社の戦略にスタ ジを活用するよ ンパッケージは欠かせないものとなっている。同社がスタ うになってから 国内外の宇宙事業、航 空産業、 自動車、造船等、 YAMAWAブランドは世 界の市場から高い評価と 厚い信頼を受けている。 ンパッケージを採用する理由̶̶それは、その可変性にあ は、すべてを兼ね備えた工場を 礎等の構造部材および外装部材を独自 これに加え、今後のニーズを見据え る。 「需給環境が目まぐるしく変化するようになった現在、5 具現化できるようになったとい 開発し、工場生産を実現。建物自体を て進化を続けている点も注目すべき点 年後、10 年後も同じニーズがあるとは限りません。そのた う。 だろう。環境配慮型の建築ニーズの高 め、工場にも変化への対応が求められます」と代表取締役社 「当社の工場は福島・山形の まりを受け、部材や工法の見直しを常 長の渡邊 芳男氏は語る。 雪深い場所にあるため、冬に入 に行っている上、グローバル化の対応 例えば、新しい需要の発生を見越して機械を入れ替えた るまでに建設を終える必要があ も検討している。 「製造業のお客様を り、生産ラインを組み替える。あるいは機能を丸ごと他の工 ります。しかし、スタンパッケ 場に移設する。スタンパッケージならレイアウトを変えや ージを活用したおかげで、タイ すいため、このような対応をスピーディに展開できる。ま トな納期でもすべて予定通りに た、デザイン、機能性、納期、コストなど、これまでの工場 仕上がりました」と渡邊氏。同社にとってスタンパッケージ では、どれかにこだわる場合はどれかを妥協しなければな は、 “経営を具現化するツール”だと言えそうだ。 スタンパッケージの活用例（右ページ参照） 中心に、 “日本品質”の工場等を海外で 建築したいというご要望が高まってい ます。今後、こうしたニーズに的確に応 えることが当社やスタンパッケージの 使命だと思っています」と白井氏。こ のような止まることのない改善への姿 三光化成 多治見工場 や ま わ 彌満和製作所 堤工場 勢こそが、スタンパッケージが支持を 受ける源泉と言えそうだ。 A 「スタンパッケージ」は新日鉄エンジニアリング株式会社の登録商標です お問い合わせ先 〒141-8604 東京都品川区大崎1-5-1 大崎センタービル TEL：0120-006-520 スタンパッケージ http://www.sp-so.com/ 検索