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DS28CM00 data sheet - Part Number Search
DS28CM00 2 I C/SMBusシリコンシリアルナンバ japan.maxim-ic.com 概要 特長 DS28CM00 は、業界標準のI2CおよびSMBusインタフェースで 決定される完全に固有のID情報を提供する低コストの電子 登録番号です。登録番号は出荷時にレーザで書き込まれた 64 ビットROMで、これには固有の 48 ビットシリアルナンバ、 8 ビットCRC、および 8 ビットファミリコード(70h)が含まれま す。SMBusモードでは、DS28CM00 はバスのフォルト状態 を検出するとその通信インタフェースをリセットします。 出荷時にレーザで書き込まれた試験済みの固有の 64 ビット登録番号(8 ビットファミリコード + 48 ビットシリア ルナンバ + 8 ビット CRC) SMBus対応I2Cシリアルインタフェース 100kHz と 400kHz の通信速度をサポート 5V を許容するインタフェースピン 動作範囲:1.8V ±10%~5V ±5%、-40℃~+85℃ 5 ピン SOT23 パッケージ アプリケーション 型番 プリント基板の固有のシリアル番号登録 アクセサリおよび周辺装置認識 装置登録およびライセンス管理 ネットワークノード識別 PART TEMP RANGE DS28CM00R-A00+T -40°C to +85°C PIN-PACKAGE SOT23-5 Tape-and-Reel +は鉛フリーパッケージを示します。 標準動作回路 ピン配置 VCC RP VCC µC GND RP SDA SCL VCC SDA SCL DS28CM00 GND SCL 1 GND 2 SDA 3 5 VCC 4 NC SOT23 注: この製品の改訂版の中には仕様が公表されたデータシートの仕様と異なり、正誤表として扱われている場合があります。様々な販売チャネルを通し、製 品に複数の改訂版が同時に存在することがあります。デバイスの正誤表に関しては、japan.maxim-ic.com/errataをご覧ください。 1 of 9 REV: 072406 DS28CM00: I2C/SMBus シリコンシリアルナンバ ABSOLUTE MAXIMUM RATINGS Voltage Range on Any Pin Relative to Ground Maximum Current Into Any Pin Operating Temperature Range Junction Temperature Storage Temperature Range Soldering Temperature -0.5V, +6V ±20mA -40°C to +85°C +150°C -55°C to +125°C See IPC/JEDEC J-STD-020 Stresses beyond those listed under “Absolute Maximum Ratings” may cause permanent damage to the device. These are stress ratings only, and functional operation of the device at these or any other conditions beyond those indicated in the operational sections of the specifications is not implied. Exposure to the absolute maximum rating conditions for extended periods may affect device. ELECTRICAL CHARACTERISTICS (-40°C to +85°C, see Note 1) PARAMETER SYMBOL Supply Voltage Standby Current VCC ICCS Operating Current ICCA CONDITIONS MIN 1.62 Bus idle, VCC = 5.25V Bus active at 400kHz, VCC = 5.25V TYP MAX UNITS 5.25 3 V µA 200 µA SCL, SDA Pins (Note 2) See Figure 5 LOW Level Input Voltage VIL HIGH Level Input Voltage (Note 3) VIH Hysteresis of Schmitt Trigger Inputs (Note 4) Vhys LOW Level Output Voltage at 4mA Sink Current Output Fall Time from VIhmin to VILmax with a Bus Capacitance from 10pF to 400pF (Notes 4, 5) Pulse Width of Spikes that are Suppressed by the Input Filter Input Current with an Input Voltage Between 0.1VCC and 0.9VCCmax Input Capacitance VCC ≥ 2.0V -0.3 VCC < 2.0V -0.3 VCC ≥ 2.0V VCC < 2.0V VCC ≥ 2.0V VCC < 2.0V 0.7 × VCC 0.8 × VCC 0.05 × VCC 0.1 × VCC VOL tof VCC ≥ 2.0V 20 + 0.1Cb 20 + 0.1Cb SDA and SCL pins only (Note 4) µA 10 400 344 75 pF 25 fSCL Bus Time-out Hold Time (Repeated) START Condition. After this Period, the First Clock Pulse is Generated. tTIMEOUT tHD:STA (Note 8) 0.6 VCC ≥ 2.7V VCC ≥ 2.0V VCC < 2.0V (Note 8) 1.3 1.5 2.3 0.6 (Note 8) 0.6 tSU:STA 2 of 9 ns 450 10 Ci tHIGH 250 -10 (Note 6) SCL Clock Frequency (Note 7) HIGH Period of the SCL Clock Setup Time for a Repeated START Condition V ns Ii tLOW V 50 (Note 4) VCC ≥ 2.0V VCC < 2.0V (Note 7) LOW Period of the SCL Clock (Note 8) V V 0.4 VCC < 2.0V tSP 0.3 × VCC 0.25 × VCC VCCmax + 0.3V VCCmax + 0.3V kHz ms µs µs µs µs DS28CM00: I2C/SMBus シリコンシリアルナンバ PARAMETER SYMBOL 0.3 0.3 0.3 100 0.6 tBUF (Note 8) 1.3 CB (Notes 4, 8) tHD:DAT Data Setup Time Setup Time for STOP Condition Bus Free Time Between a STOP and START Condition Capacitive Load for Each Bus Line tSU:DAT tSU:STO Note 6: Note 7: Note 8: Note 9: Note 10: Note 11: MIN VCC ≥ 2.7V VCC ≥ 2.0V VCC < 2.0V (Notes 8, 11) (Note 8) Data Hold Time (Notes 9, 10) Note 1: Note 2: Note 3: Note 4: Note 5: CONDITIONS B TYP MAX UNITS 0.9 1.1 1.7 µs ns µs µs 400 pF Specifications at -40°C are guaranteed by design and characterization only and not production tested. All values are referred to VIHmin and VILmax levels. The maximum specification value is guaranteed by design, not production tested. Not production tested. Guaranteed by design or characterization. CB = total capacitance of one bus line in pF. If mixed with HS-mode devices, faster fall-times according to I2C-Bus Specification v2.1 are allowed. The DS28CM00 does not obstruct the SDA and SCL lines if VCC is switched off. The minimum SCL clock frequency is limited by the bus timeout feature. If the CM bit is 1 AND SCL stays at the same logic level or SDA stays low for this interval, the DS28CM00 behaves as though it has sensed a STOP condition. System Requirement The DS28CM00 provides a hold time of at least 300ns for the SDA signal (referred to the VIHmin of the SCL signal) to bridge the undefined region of the falling edge of SCL. The maximum tHD:DAT has only to be met if the device does not stretch the low period (tLOW) of the SCL signal. A Fast-mode I2C-bus device can be used in a standard-mode I2C-bus system, but the requirement tSU:DAT ≥ 250ns must then be met. This is automatically the case if the device does not stretch the LOW period of the SCL signal. If such a device does stretch the LOW period of the SCL signal, it must output the next data bit to the SDA line tr max + tSU:DAT = 1000 + 250 = 1250ns (according to the standard-mode I2C-bus specification) before the SCL line is released. B 端子説明 端子 名称 1 SCL 2 GND 3 SDA 4 5 N.C. VCC 機能 シリアルインタフェースクロック入力。プルアップ抵抗でVCCに接続する必要があります。1.62V~5.25Vの VCC範囲に対して 5Vが許容される入力。 デバイス用グランド電源 シリアルインタフェース双方向データライン。プルアップ抵抗でVCCに接続する必要があります。 1.62V~5.25VのVCC範囲に対して 5Vが許容される入力/出力。 接続なし 電源入力 概説 DS28CM00 は、図 1 のブロック図に示すように、固有の 64 ビット登録番号にアクセスするシリアルインタフェースと制御レジスタ で構成されます。このデバイスは、SMBus対応のI2Cバスインタフェースを通じて、標準モードまたはファーストモードでホストプ ロセッサと通信します。DS28CM00 のネットワークアドレスは固定されているため、1 つのバスセグメントに常駐可能なデバイスは 1 個です。登録番号と制御レジスタは、9 バイトのリニアアドレス空間内に配置されています(図 2)。 3 of 9 DS28CM00: I2C/SMBus シリコンシリアルナンバ 図 1. ブロック図 VCC SCL ROM Registration Number SDA Serial Interface Control Register GND 図 2. メモリマップ ADDRESS TYPE ACCESS DESCRIPTION 00h ROM Read Device Family Code (70h) 01h ROM Read Serial Number, bits 0 to 7 02h ROM Read Serial Number, bits 8 to 15 03h ROM Read Serial Number, bits 16 to 23 04h ROM Read Serial Number, bits 24 to 31 05h ROM Read Serial Number, bits 32 to 39 06h ROM Read Serial Number, bits 40 to 47 07h ROM Read CRC of Family Code and 48-bit Serial Number 08h SRAM R/W Control Register 固有の登録番号 各DS28CM00 は、64 ビット長の固有の登録番号を備えています。この登録番号は、アドレス 00hのファミリコードで始まり、これに 48 ビットシリアル番号(下位アドレスのLSバイト)が続き、アドレス 07hで最初の 56 ビットのCRC (巡回冗長検査)で終ります。こ のCRCは、多項式X8 + X5 + X4 + 1 を使って生成されます。CRCに関する追加情報はアプリケーションノート 27 に記載されてい ます。ROM登録番号は、デバイスのI2Cスレーブアドレスと関係がありません。 制御レジスタ アドレス 08hの制御レジスタによって、I2CモードとSMBusモードを切り替えることができます。CMビットと呼ばれる、このレジスタの LSビットのみが機能を持っています。他の 7 ビットは常に 0 で、変更することはできません。CMビットを 1 に設定すると(パワーオ ンデフォルト)、デバイスはSMBusモードになり、これによってバスタイムアウト機能がイネーブルされます。CMビットを 0 に設 定すると、デバイスはI2Cモードに入り、ここでタイムアウト機能がディセーブルされます。SMBusモードでは、シリアルインタフェ ースは、タイムアウトして、SCLが(ハイまたはローに)固定されるか、SDAがtTIMEOUT以上の間ローに固定されると内部でリセットされ ます。このリセットによってSDAラインは入力に変わり、デバイスが通信開始条件を認識する準備が整います。 ADDR 08h b7 0 b6 0 b5 0 b4 0 b3 0 4 of 9 b2 0 b1 0 b0 CM DS28CM00: I2C/SMBus シリコンシリアルナンバ デバイスの動作 通常、DS28CM00 は、電源投入後にアクセスされ、このデバイスが組み込まれた対象物を識別する 64 ビットの登録番号を読み 取ります。書込みアクセスは制御レジスタに対してのみ行われます。読取りおよび書込みアクセスは、I2C/SMBusシリアルインタフ ェースを通じて制御されます。詳しくは読取りと書込みの項をご覧ください。 シリアル通信インタフェース 一般的な特性 シリアルインタフェースでは、通信にデータライン(SDA)とクロック信号(SCL)が使われます。SDA と SCL はいずれも双方向ライン で、プルアップ抵抗を介して正電源電圧に接続されます。通信が行われないとき両ラインはハイになります。バスに接続された デバイスの出力段は、ワイヤド AND 機能を実行するオープンドレインまたはオープンコレクタを備えている必要があります。データ は、標準モードでは最高 100kbps、ファーストモードでは最高 400kbps のレートで転送されます。DS28CM00 はこの両モードで 動作します。 バス上でデータを送信するデバイスはトランスミッタ、データを受信するデバイスはレシーバと定義されます。通信を制御するデバ イスは「マスタ」と呼ばれます。マスタによって制御されるデバイスは「スレーブ」です。DS28CM00 はスレーブデバイスです。 スレーブアドレス/方向バイト 個別にアクセスするために、各デバイスはバス上の他のデバイスと競合しないスレーブアドレスを備えている必要があります。 DS28CM00 が応答の対象とするスレーブアドレスを、図 3 に示します。スレーブアドレスはスレーブアドレス/方向バイトの一部です。 スレーブアドレス/方向バイトの最終ビット(R/W)は、データの方向を規定します。このビットを 0 に設定すると後続データはマスタ からスレーブに流れ(書込みアクセスモード)、1 に設定するとデータはスレーブからマスタに流れます(読取りアクセスモード)。 図 3. DS28CM00 スレーブアドレス 7-Bit Slave Address A6 A5 A4 A3 A2 A1 A0 1 0 1 0 0 0 0 Most Significant Bit R/W Determines Read or Write I2C/SMBusプロトコル データ転送は、バスがビジーでないときにのみ開始することができます。マスタは、シリアルクロック(SCL)の生成、バスアクセスの 制御、START および STOP 条件の生成、および START と STOP の間に転送されるバイト数の決定を行います(図 4)。データ は、最上位ビットを先頭にバイト単位で転送されます。各バイトの後に、マスタとスレーブの間の同期を可能にする確認応答ビット が続きます。データ転送の間、クロックラインがハイのときは SDA が安定に保たれる必要があります。SCL がハイの間に SDA ラインが変化すると、この変化は START または STOP と解釈されます。プロトコルを図 4 に示します。詳細なタイミングリファレンス については図 5 をご覧ください。 5 of 9 DS28CM00: I2C/SMBus シリコンシリアルナンバ 図 4. I2C/SMBusプロトコルの概要 R/W MS-bit ACK bit ACK bit SDA Slave Address Acknowledgment from Receiver SCL 1 Idle START Condition 2 6 7 8 9 ACK Repeated if more bytes are transferred 1 2 8 9 ACK STOP Condition Repeated START Condition バスアイドルまたは非ビジー SDA と SCL はともに非アクティブ、すなわちロジックハイ状態にあります。 START 条件 スレーブとの通信を開始するために、マスタは START 条件を生成する必要があります。START 条件は、SCL がハイに保たれて いる間に SDA がハイからローになる状態変化と定義されます。 STOP 条件 スレーブとの通信を終了するために、マスタは STOP 条件を生成する必要があります。STOP 条件は、SCL がハイに保たれて いる間に SDA がローからハイになる状態変化と定義されます。 反復 START 条件 反復 START は、一般に読取りアクセスに利用されて、読取りの対象となる特定のデータソースまたはアドレスを選択します。マスタ は、データ転送の最後に反復 START 条件を使用して、現在のデータ転送に続いて新たなデータ転送を直ちに開始することが できます。反復 START 条件は、通常の START 条件と同様に生成されますが、STOP 条件の後にバスアイドル状態がありませ ん。 データ有効 STARTおよびSTOP条件を除くと、SDAの遷移はSCLがロー状態の間にのみ発生します。SDAのデータは、SCLの全ハイパル ス期間と必要なセットアップおよびホールド時間(SCLの立下りエッジ後のtHD:DATとSCLの立上りエッジ前のtSU:DAT、図 5 参照)にわた って、有効かつ不変の状態を保つものとします。データの 1 ビットにつき 1 クロックパルスが生成されます。データは、SCLパルス の立上りエッジの間に受信デバイスにシフトインされます。 書込みを終了すると、マスタは読取りを開始するSCLの次の立上りエッジ前に十分なセットアップ時間(図 5 の最小tSU:DAT + tR)に わたってSDAラインを解放する必要があります。スレーブは直前のSCLパルスの立下りエッジでSDAの各データビットをシフトアウト し、データビットは現在のSCLパルスの立上りエッジで有効になります。マスタは、スレーブから読み取る必要のあるクロックパルスを 含む、すべてのSCLクロックパルスを生成します。 確認応答 通常、アドレスを指定された受信デバイスは、各バイトの受信後に確認応答を生成しなければなりません。マスタはこの確認応答 ビットに関連するクロックパルスを生成する必要があります。確認応答に関係するクロックパルスのハイ期間と必要なセットアップ およびホールド時間(SCLの立下りエッジ後のtHD:DATとSCLの立上りエッジ前のtSU:DAT)にわたってSDAがローで安定するように、確認 応答するデバイスは確認応答パルスの間にSDAをローに駆動する必要があります。 6 of 9 DS28CM00: I2C/SMBus シリコンシリアルナンバ スレーブによる非確認応答 スレーブデバイスは、ビジーであるなどの理由で、データを送受信することができない場合があります。DS28CM00 は、SMBus 対応デバイスとして、常にそのスレーブアドレスに確認応答します。しかし、その後、メモリアドレスやアクセスモードが不正である、 ROM バイトへの書込みをしようとするなどの理由でスレーブがデータの受入れを拒否する可能性があります。この場合、スレーブ デバイスは拒否するバイトのいずれも確認応答せずに SDA をハイに保ちます。スレーブが確認応答しなかった場合は、マスタが 反復 START 条件、または STOP 条件とこれに続く START 条件を生成して新たなデータ転送を開始する必要があります。 マスタによる非確認応答 データを受信しているある時期に、マスタはスレーブデバイスにデータの終了を通知する必要があります。これを実行する際、 マスタはスレーブから受信した最終バイトに確認応答しません。これに応じてスレーブは SDA を解放するため、マスタは STOP 条件を生成することができます。 図 5. I2C/SMBusのタイミング図 SDA tBUF tHD:STA tF tLOW tSP SCL tHD:STA tR tSU:STA tHIGH tHD:DAT Spike Suppression tSU:STO tSU:DAT Repeated START STOP START NOTE: Timing is referenced to VILMAX and VIHMIN. 読取りと書込み DS28CM00 は、9 バイトのメモリマップを備えたI2Cメモリデバイスのように動作します(図 2)。メモリは、8 バイトのROMと 1 バイトの SRAM、すなわち制御レジスタで構成されます。ROMデータは変更できません。 DS28CM00 に書き込むためには、マスタは書込みアクセスモードでデバイスにアクセスする必要があります。すなわち、方向ビットを 0 に設定してスレーブアドレスを送信する必要があります。書込みアクセスモードで送信する次のバイトは、アドレスポインタを特定 位置に設定するアドレスバイトです。DS28CM00 は、00h~08h のどのアドレスにも確認応答します。ROM への書込みは無視 され、これらのアドレスに関して受信されたデータには確認応答しません。ただし、アドレスポインタは、マスタが送信するすべての フルデータバイト後にインクリメントし、1 つのフルデータバイトがアドレス 08h に書き込まれると 08h から 00h にロールオーバ します。 DS28CM00 から読み取るためには、マスタは読取りアクセスモードでデバイスにアクセスする必要があります。すなわち、方向 ビットを 1 に設定してスレーブアドレスを送信する必要があります。アドレスポインタは、マスタが読取りを開始する位置を決定しま す。このポインタは、前記のように DS28CM00 が書込みアクセスモードでアクセスされるときに設定されます。このポインタの パワーオンデフォルトは 00h です。デバイスから読取りが行われると、アドレスポインタはデータバイトを読み取るたびにインクリ メントします。メモリの最後(アドレス 08h)に達すると、アドレスポインタは 00h にラップアラウンドします。任意のアドレスから読み 取るためには、マスタはまず書込みアクセスモードで DS28CM00 にアクセスして新しいメモリアドレスを指定する必要があります。 デバイスが SMBus モードにおけるバスタイムアウトによってその通信インタフェースをリセットする場合、アドレスポインタは不変 に保たれます。 7 of 9 DS28CM00: I2C/SMBus シリコンシリアルナンバ I2C通信⎯凡例 記号 S 説明 記号 説明 START 条件 A 確認応答 AD,0 DS28CM00 を書込みアクセスのために選択 A\ 非確認応答 AD,1 DS28CM00 を読取りアクセスのために選択 <byte> 1 バイトの転送 Sr 反復 START 条件 VMA 有効なメモリアドレス(00h~08h) P STOP 条件 IMA 無効なメモリアドレス コマンド固有の通信⎯カラーコード Master-to-Slave Slave-to-Master 通信の例 制御レジスタ(アドレス 08)への書込み S AD,0 A 08h A <byte> A P <byte> A\ P ROM アドレス(アドレス 08 を除く)への書込み S AD,0 A VMA A データを受け入れない 無効なアドレス(>08)への書込み S AD,0 A IMA A\ P アドレスを受け入れない 読取り S AD,0 A VMA A Sr AD,1 アドレスポインタを設定 A <byte> A 1 バイト 以上 <byte> A\ P 最終バイト アプリケーション情報 SDA および SCL のプルアップ抵抗 SDA は DS28CM00 のオープンドレイン出力であるため、ハイロジックレベルを実現するにはプルアップ抵抗(図 6)が必要です。 DS28CM00 では SCL を入力としてのみ使用するため(クロックを駆動しない)、マスタはプルアップ抵抗付きのオープンドレイン/コ レクタ出力またはプッシュ/プル出力のいずれかによって SCL を駆動することができます。 プルアップ抵抗RPの大きさ I2C仕様によると、スレーブデバイスは 0.4VのVOLで少なくとも 3mAをシンクする必要があります。SMBus仕様では、0.4Vで 4mA の電流シンク能力を必要とします。DS28CM00 は、全動作電圧範囲にわたって 0.4VのVOLで少なくとも 4mAをシンクすることが できます。このDC特性によってプルアップ抵抗の最小値が決まります。すなわち、RPMIN = (VCC - 0.4V)/4mAです。5.25Vの最大 動作電圧の場合、プルアップ抵抗の最小値は 1.2kΩです。図 7 の「Minimum RP」ラインは、最小プルアップ抵抗が動作(プルアップ)電 圧によってどのように変化するかを示します。 8 of 9 DS28CM00: I2C/SMBus シリコンシリアルナンバ 図 6. アプリケーション回路 VCC RP VCC RP To additional devices SDA SCL µC VCC SDA SCL DS28CM00 GND GND I 2 Cシステムでは、立上り時間と立下り時間はプルアップ電圧の 30%~70%で測定されます。最大バス容量C B は 400pFで す。最大立上り時間が 300nsを超えてはなりません。最大立上り時間を仮定すると、所定の容量C B における最大抵抗値は RPMAX = 300ns/(CB*ln(7/3))として求められます。400pFのバス容量では、最大プルアップ抵抗は 885Ωとなります。 立上り時間仕様と 400pFのバス容量を満たすために必要な 885Ωのプルアップ抵抗は、5.25VにおけるRPMINよりも低いため、異 なるアプローチが必要です。図 7 の「Max. Load…」ラインは、所定の動作電圧における最小プルアップ抵抗(「Minimum RP」ライ ン)を計算した後、300nsの立上り時間を生じるそれぞれのバス容量を計算することによって生成されます。 プルアップ電圧が 4V以下の場合にのみ、400pFの最大許容バス容量を維持することができます。300pFに減少されたバス容 量は、動作電圧の全範囲で許容されます。各電圧に対応するプルアップ抵抗の値を「Minimum RP」ラインで示しています。 図 7. I2C高速モード時のプルアップ抵抗の選択チャート Max. Load at Min. Rp fast mode 1200 600 1000 500 800 400 600 300 400 200 200 100 0 Load (pF) Minimum Rp (Ohms) "Minimum Rp" 0 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 5 Pull-up Voltage パッケージ (このデータシートに掲載されているパッケージ仕様は、最新版が反映されているとは限りません。最新のパッケージ情報は、 japan.maxim-ic.com/DallasPackInfoをご参照下さい。) 9 of 9