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勝山育ちのこだわり米を 越前和紙で包み贈答品に
の認定を受け、日本人の主食である米を、お裾分けサイズに小分けして販 売するスタイルで注目を集めています。小規模農業での有機肥料・減農薬の米作り 龍舞(米)の代表 小林謙一氏に、商品開発の経緯を伺いました。 勝山育ちのこだわり米を 越前和紙で包み贈答品に こで終わってしまう。今回は たのですが、販路がないとそ ルの商品を作った経験はあっ ま し た。 ﹁過去にもオリジナ 商品化にあたっては、マー ケティングが大きな壁となり 感動できる〝かわいい〟をテ い﹂と聞き、老若男女問わず と遊び心がなければ売れな 今、ユーザーへのインパクト ろんな商品が氾濫している いろいろな商品案を模索す る中、ある方の講演会で﹁い ネーミングに赤とんぼという 越前九頭龍舞︵米︶ 量に分けるに至ったいきさつ 言葉を入れることで、エコ環 ていますが、私 そんなとき新聞で県のチャレ ー マ に 設 定。 そ の 上 で、﹁ せ が今も多く飛び 前和紙の友禅模様を使用した らいい﹂と考え、気品ある越 芸品も一緒にアピールできた す。 の自然をアピールしていま 白山と九頭竜川の写真で福井 ﹃ 奥 越 前 ﹄ を 米 袋 に 表 記 し、 市と大野市を総括する別称 ばと思い名付けました﹂ パッケージに辿り着いたそう 品づくりを追求してきまし 良を重ね、付加価値の高い商 奥様の恵美子さんが担当。改 人たちに仲間に入っていただ 地元の奥越前エリアの農家の 小規模で一生懸命やっている 生産が追いつかない。今後は き、こんな時代でも農業をし て潤うようなビジネスモデル 課題の販路開拓について も、首都圏のデパートなどへ 越前九頭龍舞︵米︶では現 在、ネット販売で、同じく県 営業活動をしたり、県の貿易 をつくれたら﹂と展望を語り 合わせる商品選びも、小林氏 促進プラザでは海外販路につ ます。 のアイデアです。﹁もともと、 いて相談を続けたりと精力的 の伝統工芸品である若狭塗箸 いろんなことを考えるのが好 です。また、繊維業時代や今 などを展開しています。組み きなんです。今後は美味しい 九 頭 龍 舞︵ 米 ︶﹄ で は、 勝 山 氏。産直販売している﹃越前 知ってもらいたいと願う小林 ﹃赤とんぼの舞︵米︶﹄を通 して、自然豊かな福井を広く 仲間とともに農業で潤う ビジネスモデルを目指す を図っていきたいですね﹂ セット販売のグレードアップ 福 井 の 特 産 品 と コ ラ ボ し て、 三 里 浜 の 花 ら っ き ょ う な ど、 を合わせた高級仕様のセット た。 美しいパッケージの仕上げは ﹁もし商品が好評に動き出 を よ り 魅 力 あ る も の に し た、 したら、自家栽培米だけでは です。包み方など、越前和紙 交 っ て い ま す。 境都市勝山もアピールできれ を、小林氏はこう語ります。 たちのような小 ﹁ 今、 米 の 価 格 は 下 落 し、 行政は大規模農業などを掲げ ﹃赤とんぼの舞︵米︶﹄で販 売するお米は、小林氏が栽培 規模農家は国の 補助を受けられ ない。付加価値 を 高 め る た め、 これまでとは発 想を変え、お米 を主食ではな く、福井を代表 するお土産や贈 てもらえたらと り物として買っ ほど美味しいことから、今は また、勝山には、 思 っ た ん で す。 減農薬栽培で育てています。 ている赤とんぼ ンジ発注推進事業を知り、す っかくなら、福井県の伝統工 振り返ります。 けとなりました﹂と小林氏は 本格的な商品づくりのきっか 食べられるかたちで販売。少 空パックし、長期間美味しく 2 ぐにそれに申し込んだことが 全国的に激減し ﹃ 赤 と ん ぼ の 舞︵ 米 ︶﹄ は、 そのあきさかりを 合ずつ真 あきさかりを有機肥料使用・ の奨励品種として採用される すが、倒伏しにくく、福井県 シヒカリを栽培していたので す﹂と語る小林氏。以前はコ 業で米づくりに励んでいま は自分でと、その間ずっと兼 んでいますが、先祖の田んぼ 漆器などを扱う卸販売業を営 年 程 前 に 繊 維 の 仕 事 を や め、 ド 米 の あ き さ か り で す。﹁ する福井で一番新しいブラン 赤とんぼが生息する勝山の 自然を米とともにアピール 商品はどのようなプロセスで完成 されていくのか。 企業によるアイデアの創出から新 商品誕生までの開発ストーリーを 紹介します。 からパッケージデザインまで幅広く手がけ、さらなる販路開拓に取り組む越前九頭 越前和紙でかわ い く 包 装 特産品との組み 合 わ せ も いくラッピングした『赤とんぼの舞(米) 』。県の平成26年度チャレンジ発注推進 し、次第に販路は増えてきて の仕事の人脈や出会いを活か 若狭塗箸とのセット商品。祝いの場面にもぴったりな趣きです。 たベンチャー企業等の中から一定 援 す る た め、 新 商 品 な ど を 開 発 し ※ベンチャー企業等の販路開拓を支 います。 で、福井の農業を盛り上げて れる発想と真心込めた仕事 で は な い で し ょ う か ﹂。 あ ふ 制づくりをしていくのが大事 て、いろんな発想ができる体 く、その地域らしい型を持っ とつの枠に入れるのではな 活性化させないと。農家をひ ﹁ 地 方 創 生 と 言 い ま す が、 そのためにはまず一次産業を いるそうです。 小林 謙一 氏 の要件に該当する事業者を認定し、 県の各機関が必要と判断する新商 品等の購入を促進します。 13 vol.12 vol.12 14 勝山市の豊かな自然の中で育った米を、福井県の伝統工芸品である越前和紙でかわ 完成への 道のり (※) 事業 20 様々な模様の越前和紙で美しくラッピングされた「赤とんぼの舞(米) 」 。ラベルのデザインも小林氏 自ら行ったとのこと。 越前九頭龍舞(米) 所 在 地:勝山市北郷町檜曽谷22−22 電話・FAX:0779−89−2758 Eメール:[email protected] 代 表 者:小林 謙一 氏 事業内容:漆器、雑貨・卸販売、農業 産直販売用の袋のデザイン。白山をバックにし た九頭竜川の写真で、自然をPRします。 Vol.12