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星渡り日記 2006年春号
星渡り日記 2006年春号 2006年4月9日発行 発行責任:渡星人 春の星座と太陽の通り道 この時期、オリオン座などの冬の星座は西に傾き、東に春の星座が昇っています。 さて、 全天に1等星以上の星は21個あります。そのほとんどの17個が北半球から見ることができ、 冬の星座の中に7個あります。春の星座の中に3個ありますので実に全天の半分の1等星を見ること ができます。 実は冬の星座の中にカノープスとアケルナルという1等星もあるのですが南の方にいかないと見えま せんので数に入れていません。 春先空が霞まなければこれら10個の1等星の他に2等星もいくつかありますので街灯りの多い都市 部でも星を眺めることができます。 月並みですが、もし北の空が見えるようでしたら北斗七星を見つけてください。 北斗七星の柄の曲線をずうっと伸ばしていくとオレンジ色の星にたどり着きます。この星がうしかい 座のアークトゥルスです。さらに伸ばしていくと白っぽい星が見つかります。これがおとめ座のスピ カです。スピカから少し西よりに視線を移すと「?」を鏡字にしたような形(ししの大鎌といいます) があります。鎌の手元の青い星がしし座のレグルスです。 ところで、おとめ座、しし座と言ったら星占いで使われている星座ですね。星占いでは12の星座が 使われていますが、 おひつじ座ややぎ座の星の並びを都市部で夜空を見て分かる人は多くないはずで す。なぜ、誰でも知っているようなオリオン座はではなくて星の並びが判別しにくい星座が選ばれて いるのか?なぜ、この12の星座じゃないといけないのか?考えたことはありますか? 実は星占いで使われている星座たちには共通点があります。 それは全て太陽の通り道上にある星座と いうことです。東からおとめ座、しし座、かに座は暗いので都市部では見えませんが、西へ進むと明 るい星が二つ仲良く並んでいます。これがふたご座。そして、さらに西に行くと赤い星が見つかりま す。これがおうし座のアルデバランです。これが太陽の通り道です。太陽の通り道にある星座を黄道 十二星座といいます。 この時期は黄道十二星座の星座も1等星を持つ星座が多いので太陽の通り道を 夜空に描くことができます。 ※図が見づらくてごめんなさい m(__)m ※2006年4月9日20時の星空です